JP5209170B2 - 射出成形体の変色防止方法 - Google Patents
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すなわち、本発明は、乳酸系樹脂を主成分とする樹脂組成物と、珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物とを含有する射出成形体において、前記樹脂組成物及び珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物の合計量100質量部に対して、屈折率が2.0以上である光反射粒子を0.1〜5質量部配合することを特徴とする射出成形体の変色防止方法、並びに、そのようにして得られる射出成形体を提案する。
また、「珪酸化合物を主成分とする鉱物」とは、珪酸化合物を鉱物中に50〜100重量%、中でも70〜100重量%含有する鉱物の意である。
また、乳酸系樹脂を主成分とする樹脂組成物と、珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物と、所定量の光反射粒子とを含有するという構成は、射出成形体の少なくとも表層部分、具体的には表面から500μm〜1mmの部分に備えていればよい。すなわち、本発明を利用した射出成形体であるか否かは、射出成形体のこの表層部分の組成を調べることにより調べることができる。
本発明における数値範囲の上限値及び下限値は、本発明が特定する数値範囲から僅かに外れる場合であっても、当該数値範囲内と同様の作用効果を備えている限り本発明の範囲に含まる意を包含するものである。
以下、詳細に説明する。
本発明の射出成形体の構成成分である樹脂組成物は、乳酸系樹脂を主成分とするものであり、必要に応じて、生分解性を備えたその他の樹脂成分を配合(ポリマーブレンド)してなるものであってもよい。
本発明に用いられる乳酸系樹脂は、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、或いは、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)、或いはこれらの二種類以上の組合せからなる混合体を用いることができる。この時、乳酸系樹脂のDL構成比は、L体:D体=100:0〜90:10であるか、若しくはL体:D体=0:100〜10:90であるのが好ましく、より好ましくはL体:D体=99.5:0.5〜94:6であるか、若しくはL体:D体=0.5:99.5〜6:94である。かかる範囲内であれば、部品の耐熱性が得られ易く、広範囲の用途に用いることができる。
この際、乳酸系樹脂に共重合される「α―ヒドロキシカルボン酸」としては、乳酸の光学異性体(L−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシn−酪酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシ−カルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられ、乳酸系樹脂に共重合される「脂肪族ジオール」としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、「脂肪族ジカルボン酸」としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸及びドデカン二酸等が挙げられる。
また、開環重合法では、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸系重合体を得ることができる。この際、ラクチドにはL−乳酸の2量体であるL−ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、或いはL−乳酸とD−乳酸とからなるDL−ラクチドを用いることができ、これらを必要に応じて混合して重合することにより任意の組成、結晶性をもつ乳酸系樹脂を得ることができる。
さらにまた、分子量増大を目的として少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合物、酸無水物などを加えてもよい。
乳酸系樹脂の代表的なものとしては、三井化学製レイシアシリーズ、カーギル・ダウ製Nature Worksシリーズなどを挙げることができる。
本発明の射出成形体を形成する樹脂組成物には、上述のように、必要に応じて生分解性を備えた脂肪族ポリエステル、生分解性を備えた芳香族ポリエステル、或いは生分解性を備えた芳香族脂肪族ポリエステルを配合(ポリマーブレンド)することができる。
乳酸系樹脂以外の生分解性を備えた脂肪族ポリエステルとしては、例えば、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合して得られる脂肪族ポリエステル、合成系脂肪族ポリエステル等を挙げることができる。
この脂肪族ポリエステルの重量平均分子量の好ましい範囲は、5万から40万、より好ましくは10万から25万である。
具体的な例としては、昭和高分子社製ビオノーレシリーズ、イレケミカル社製Enpoleなどを挙げることができる。
この脂肪族ポリエステルの重量平均分子量の好ましい範囲は、5万から40万、より好ましくは10万から25万である。
具体的な例としては、ダイセル化学工業社製セルグリーンシリーズが挙げることができる。
この脂肪族ポリエステルの重量平均分子量の好ましい範囲は、5万から40万、より好ましくは10万から25万である。
乳酸系樹脂以外の生分解性を備えた芳香族ポリエステルとしては、例えば、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分及び脂肪族ジオール成分からなる生分解性を有する芳香族脂肪族ポリエステルを挙げることができる。
乳酸系樹脂以外の生分解性を備えた芳香族脂肪族ポリエステルとしては、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分、および脂肪族ジオール成分からなる生分解性を有する芳香族脂肪族ポリエステルを挙げることができる。
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸等が挙げられ、脂肪族ジオールとしては、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。なお、芳香族ジカルボン酸成分、脂肪族ジカルボン酸成分、脂肪族ジオール成分は、それぞれ2種類以上を用いることもできる。
以上の中でも最も好適に用いることができる芳香族ジカルボン酸成分はテレフタル酸であり、脂肪族ジカルボン酸成分はアジピン酸であり、脂肪族ジオール成分は1,4−ブタンジオールである。
なお、脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールからなる脂肪族ポリエステルは生分解性を有することが知られているが、芳香族脂肪族ポリエステルにおいて生分解性を発現させるためには芳香環の合間に脂肪族鎖が存在することが必要である。そのため、本発明に用いられる生分解性を備えた芳香族脂肪族ポリエステルの芳香族ジカルボン酸成分は、50モル%以下にすることが好ましい。
乳酸系樹脂以外の生分解性を備えた芳香族脂肪族ポリエステルの代表的なものとして、ポリブチレンアジペートとテレフタレートの共重合体(BASF社製エコフレックス)やテトラメチレンアジペートとテレフタレートの共重合体(EasmanChemicals製EastarBio)などが挙げることができる。
珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物を配合することにより、射出成形体の寸法安定性を高めることができる。
本発明における「珪酸化合物」としては、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウムのいずれか或いはこれらのうちの二種類以上の組合せを挙げることができ、「珪酸化合物を主成分とする鉱物」としては、例えば珪酸カルシウムを主成分とするウォラストナイト、珪酸マグネシウムを主成分とするタルク、及び、珪酸アルミニウムを主成分とするマイカなどを挙げることができる。
ちなみに、これら「珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物」の光屈折率の範囲は1.5〜1.8程度である。例えばウォラストナイトは1.63、タルクは1.56、マイカは1.56である。
「珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物」の含有量は、特に限定するものではないが、1質量%〜30質量%の場合に本発明の効果をより得ることができる。
本発明に用いる「光反射粒子」は、屈折率が2.0以上、好ましくは2.3以上、更に好ましくは2.7以上の粒子である。屈折率が2.0以上であれば変色防止の役割を果たすことができ、その中でも屈折率が高いもの程、変色防止効果に優れている。例えば、珪酸化合物のほかにもカルボジイミドを含んでいる場合には更に黄変し易くなるが、その場合であっても屈折率2.7以上の粒子を本発明が特定する量含有していれば、長期(例えば10年以上)に渡って変色防止効果を得ることができる。
光反射粒子の配合量としては、乳酸系樹脂を主成分とする樹脂組成物と、珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物との合計量100質量部に対して0.1〜5質量部配合することが好ましく、0.5〜2質量部配合することがより好ましい。0.1〜5質量部配合すれば、耐変色性の改良効果を得ることができ、しかも着色性を妨げることもない。
また、「珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物」との関係では、「珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物」100質量部に対して0.1〜15質量部配合することが好ましく、1〜10質量部配合することがより好ましい。
本発明の射出成形体には、上記のほか、必要に応じて、着色剤、加水分解抑制剤、その他の添加物を配合することができる。
カルボジイミド化合物は、下記一般式の基本構造を有するものが挙げることができる。
−(N=C=N−R−)n−
なお、上記式において、nは1以上の整数を示す。Rはその他の有機系結合単位を示す。これらのカルボジイミド化合物は、Rの部分が、脂肪族、脂環族、芳香族のいずれかでもよい。また、nは通常1〜50の間で適宜設定すればよい。
カルボジイミド化合物の配合量は、射出成形体を形成する樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部、中でも0.5〜3質量部添加するのが好ましい。0.1〜5質量部の範囲内で配合すれば、耐加水分解性改良効果を得ることができ、しかもカルボジイミド化合物のブリードアウトによる成形体の外観不良や、可塑化による機械物性の低下も起こり難い。
なお、カルボジイミド化合物は窒素を含んでいることもあって、カルボジイミド化合物を加えると乳酸系樹脂は更に黄変し易くなる。しかし、上述したように、その場合でも屈折率2.7以上の粒子(例えば二酸化チタン)を配合することにより変色防止効果を得ることができる。
次に、本発明における射出成形体の成形方法について説明する。
この際、溶融押出温度に関しては、L−乳酸構造とD−乳酸構造の組成比によって融点が変化すること、芳香族脂肪族ポリエステルの混合の割合によって混合樹脂の融点が変化すること等を考慮して適宜設定することが好ましい。実際には100〜250℃の温度範囲が通常選択される。
成形条件は射出シリンダー内での樹脂の熱分解を避けるため、溶融樹脂温度を170℃〜210℃の範囲で成形することが好ましい。
金型温度としては、60℃〜130℃、特に70℃〜90℃とするのが好ましい。60℃〜130℃の範囲であれば、結晶化に長時間を要することも、サイクルが長くなり過ぎることもないし、リリース時に変形を生じることもない。
熱処理温度は、60〜130℃の範囲が好ましく、70〜90℃の範囲がより好ましい。熱処理温度が60℃以上であれば、成型工程において結晶化が進行し、かつ成形体の冷却時において変形や収縮を生じることもない。
加熱時間は、組成、及び熱処理温度によって適宜決められるが、例えば70℃の場合は15分〜5時間熱処理を行うのが好ましい。また、130℃の場合は10秒〜30分熱処理を行うのが好ましい。
結晶化の方法としては、事前に温度の上げられた金型に射出成形し、金型内で結晶化させる方法や、射出成形後に金型の温度を上げ金型内で結晶化させる方法、或いは射出成形体を非晶状態で金型から取り出した後、熱風、蒸気、温水、遠赤外線ヒーター、IHヒーターなどで結晶化させる方法などを挙げることができる。この時、射出成形体を固定しなくてもよいが、成形体の変形を防止するために、金型、樹脂型などで固定することが好ましい。また、生産性を考慮に入れて、梱包した状態で熱処理を行うこともできる。
実施例及び比較例は以下の方法で評価を行った。
実施例及び比較例で得られた射出成形体を、スガ試験機社製サンシャインウェザーメーターS80を用いて、ブラックパネル温度63℃での曝露試験を行い、50、100、200、500時間暴露時における変色の度合いを評価した。評価基準は以下のとおりである。
△:やや変色あり
×:変色あり
この際、200時間照射の時点で変色のないものを合格とした。
各実施例及び比較例の割合でドライブレンドしたもの(乳酸系樹脂、珪酸化合物及び光反射粒子等)に、色見本(イ.PANTONE802C(ライトグリーン)、ロ.PANTONE803C(イエロー)、ハ.PANTONE804C(オレンジ))にできるだけ近づけるように量を調整しながら着色剤を加え、三菱重工製40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて押出温度190℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。
得られたペレットを、東芝機械製射出成形機IS50E(スクリュー径25mm)を用い、L100mm×W100mm×t3mmのプレートを射出成形した。この時の成形条件は、シリンダー温度195℃、金型温度25℃、射出圧力110MPa、射出時間1.5sec、保圧力80MPa、保持時間3.0sec、背圧10MPa、スクリュー回転数110rpmであった。
得られたプレート型射出成形体と色見本の色味を比較した。この際の判定基準は以下の通りである。
△:射出成形体と色見本の色味がほぼ一致
×:射出成形体と色見本の色味が不一致
なお、色見本イ.〜ハ.のうち○が2項目以上であるものを合格レベルとした。
乳酸系樹脂としてカーギル・ダウ社製NatureWorks4031D(L−乳酸:D−乳酸=98.5:1.5、重量平均分子量20万)、珪酸化合物として日本タルク社製ミクロエースL1(タルク、主成分:珪酸マグネシウム)、光反射粒子として酸化チタン(屈折率:2.76)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを質量比80:20:0.5の割合でドライブレンドした後、三菱重工製40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて押出温度190℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。得られたペレットを東芝機械製射出成形機 IS50E(スクリュー径25mm)を用い、L100mm×W100mm×t3mmのプレートを射出成形した。この時の成形条件は、シリンダー温度195℃、金型温度25℃、射出圧力110MPa、射出時間1.5sec、保圧力80MPa、保持時間3.0sec、背圧10MPa、スクリュー回転数110rpmであった。得られたプレート型射出成形体に関して耐変色性の評価を行った。また、上述のように着色性の評価を行った。結果を表1に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比80:20:3の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比90:10:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比70:30:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
珪酸化合物として、クラレ社製クラライトW100(マイカ、主成分:珪酸アルミニウム)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、マイカ(クラライトW100)及び酸化チタンを、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
珪酸化合物として、関西マテック社製KAP−150(ウォラストナイト、主成分:珪酸カルシウム)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、ウォラストナイト(KAP−150)及び酸化チタンを、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステルとして、昭和高分子社製ビオノーレ1003(ポリブチレンサクシネート、重量平均分子量:20万)、芳香族脂肪族ポリエステルとして、BASF社製エコフレックス(テレフタル酸24モル%、アジピン酸26モル%、1,4−ブタンジオール50モル%、重量平均分子量12万)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、脂肪族ポリエステル(ビオノーレ1003)、芳香族脂肪族ポリエステル(エコフレックス)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比50:30:10:10:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
光反射粒子として、大塚化学社製ティスモD(チタン酸カリウム、屈折率:2.68)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及びチタン酸カリウム(ティスモD)を、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
光反射粒子として、ナカライテスク社製硫化亜鉛(屈折率:2.40)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び硫化亜鉛を、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
光反射粒子として、ナカライテスク社製酸化亜鉛(屈折率:2.02)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化亜鉛を、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表1に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)及びタルク(ミクロエースL1)を、質量比80:20の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比80:20:0.05の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び酸化チタンを、質量比80:20:7の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)及びマイカ(クラライトW100)を、質量比80:20の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)及びウォラストナイト(KAP−150)を、質量比80:20の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、脂肪族ポリエステル(ビオノーレ1003)、芳香族脂肪族ポリエステル(エコフレックス)及びタルク(ミクロエースL1)を、質量比50:30:10:10の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
光反射粒子として硫酸バリウム(屈折率:1.65)を用い、乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び硫酸バリウムを、質量比80:20:1の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
乳酸系樹脂(NatureWorks4031D)、タルク(ミクロエースL1)及び硫酸バリウムを、質量比80:20:5の割合でドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で調色、プレート型射出成形体の作製、評価を行った。結果を表2に示す。
一方、比較例1、2、4〜8の射出成形体は、着色性には優れるが、耐変色性に劣ったものであった。また、比較例3の射出成形体は、耐変色性には優れるが、着色性に劣ったものであった。このように、比較例1〜8の射出成形体では、耐変色性、着色性のいずれかにおいて、実用不可能なものであった。
Claims (4)
- 乳酸系樹脂を主成分とする樹脂組成物と、珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物とを含有し、該鉱物を1〜30質量%含有する射出成形体(但し、乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステルを含有する射出成形体を除く)の変色防止方法であって、前記樹脂組成物及び前記珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物の合計量100質量部に対して、屈折率が2.0以上である光反射粒子を0.1〜5質量部配合することを特徴とする、太陽光の暴露下における射出成形体の変色防止方法。
- 珪酸化合物或いは珪酸化合物を主成分とする鉱物を10〜30質量%含有することを特徴とする請求項1記載の射出成形体の変色防止方法。
- 脂肪族ポリエステル系分散剤を含む射出成形体を除いた射出成形体の変色防止方法であることを特徴とする請求項1又は2に記載の射出成形体の変色防止方法。
- 光反射粒子が、酸化チタン、チタン酸鉛、チタン酸カリウム、酸化ジルコン、硫化亜鉛、酸化アンチモン又は酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の射出成形体の変色防止方法。
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