JP2000300327A - 生分解性抗菌カードケース - Google Patents

生分解性抗菌カードケース

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JP2000300327A
JP2000300327A JP11881099A JP11881099A JP2000300327A JP 2000300327 A JP2000300327 A JP 2000300327A JP 11881099 A JP11881099 A JP 11881099A JP 11881099 A JP11881099 A JP 11881099A JP 2000300327 A JP2000300327 A JP 2000300327A
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card case
card
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antimicrobial
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Kanshin Ri
漢森 李
Toshifumi Imai
敏文 今井
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生分解性を有し、カードケースの外側面と内側
面にそれぞれ抗菌性を付与してなる、抗菌機能と生分解
機能とを備えた生分解性抗菌カードケースを提供する。 【解決手段】生分解性プラスチックで構成されるカード
ケースの少なくとも外側面と内側面にそれぞれ抗菌性を
付与し、各種悪環境中で使用する可能であり、使用途中
で分解することがなく、抗菌性を有さないカードをカー
ドケースに入れると、カードに付着した細菌の繁殖を抑
えられ、滅菌することができるように、現在流通中のカ
ードにそのまま抗菌機能を付加でき、しかも土壌中或い
はコンポスト中に生全分解するため、使用済み後の廃棄
処理が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレジットカード
・キャッシュカード、IDカード、身分証明書、社員
証、会員証、病院用診察カード及び光カード、磁気カー
ド、ICカードなどの収納保持に用いられるカードケー
スに関し、本発明のカードケースは、生分解性プラスチ
ックを主とする樹脂から構成され、かつカードケースの
外側面と内側面に抗菌機能を付与することで、カードを
カードケースに入れることによりカードに付着した細菌
等の微生物の繁殖を防ぎ、また滅菌効果を示し、カード
本体の損壊・汚れを防ぎ、カードの保護ができるととも
に、衛生的な保管ができ、さらにはカードケースの使用
済み後は、土壌に埋立て処理或いはコンポストに入れる
と生分解が可能なカードケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種カードケースは利用されてお
り、例えば身分を証明するIDカード、診察カード、会
員カードや金銭的価値を育するキャッシュカード、クレ
ジットカードなどを収納保持するカードホルダ、財布、
カードケース等(総称してカードケースという)が日常
の生活中に良く使われている。これらのカードケース
は、カードの保護機能で主であり、磁気カード、特にI
Cカードや光カード等の高価な大量情報記録媒体に対し
て必要なものと考えられる。通常、カードケースは、専
用のカードホルダ、財布を除けば、カード利用者にカー
ドと一緒に販売、或いは利用者へのサービスとして提供
され、カード利用者がそのカードケースを使い終われ
ば、廃棄されるものが多い。
【0003】また、これら従来のカードケースは、プラ
スチックからなり、プラスチックカードケースは使用済
みとされた後は、一般ゴミとして焼却または埋め立て等
によって処分されている。
【0004】この従来のカードケースの材料はポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ABSなどの生分解性がない合成樹脂
を使われている。
【0005】また、特開昭57−150393号公報、
特開昭59−220192号公報、特開昭51−939
91号公報、特開昭63−260912号公報、特開昭
57−150393号公報にあるような光または地中な
ど自然環境下で分解可能なプラスチックが開発され、と
くに使い捨て型とされるような商品の環境対策に用いら
れるようになり、現在一部で商晶化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のカードケースは
塩化ビニル、或いはABSなどの樹脂で構成され、実用
的な物性を有しており、しかも安価である。しかしなが
ら、これらのカードケースが使用後の廃棄処理は、現在
のところ焼却または廃棄物として埋め立て等によって処
分されているため、焼却処理の場合には焼却による燃焼
温度の高熱化が起こり、焼却炉の損傷及び燃焼ガスなど
の公害問題があり、また埋め立て処理すると分解するこ
となく原形のまま存在するため、半永久的にゴミとして
土中に残り、自然環境への影響が問題となっており、そ
の解決するものとして特開平4-89004号公報にカードケ
ースを生分解性プラスチックで構成することにより上記
の問題しようとしている。
【0007】ところが上記のカードケースは抗菌機能に
ついて特に考慮がなされていないため、カードに病原菌
等が付着して繁殖するのではという不快感、嫌悪感を与
えたり、近年とくに清潔志向の高まりもあり、また近年
急速に普及し始めた病院の診蒙カードなどは、カードケ
ースに抗菌機能を付与することで診察カードへの抗菌効
果について特に考慮がなされ、安全性をアピールするこ
とができるが、生分解性と抗菌性の両機能を有するカー
ドは存在していなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題に
ついて鋭意研究した結果得られたものであり、請求項1
に記載の発明は、生分解性プラスチックで構成されるカ
ードケースの少なくとも外側面と内側面にそれぞれ抗菌
性を付与したことを特徴とする生分解性抗菌カードケー
スである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1の生分
解性抗菌カードケースにおいて、カードケースが、抗菌
性を有する物質を練り込んだ生分解性樹脂による成形さ
れていることを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1の生分
解性抗菌カードケースにおいて、カードケースの外側面
及び内側面が、抗菌性を有する物質を混入させた塗布層
が形成されてなることを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の生分解性抗菌カードケースにおい
て、抗菌性を有する物質が、抗菌性金属或いは金属化合
物を無機物質に担持させた抗菌剤であることを特徴とす
る。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の生分解性抗菌カードケースにおい
て、抗菌性を有する物質が、第4級アンモニウムを抗菌
成分とする抗菌剤であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】図1(a)、(b)は本発明の生分解性抗菌
カードケースの斜視図であり、図2は図1(a)の生分解
性抗菌カードの側面断面図である。
【0015】図1に示される、(a)生分解性抗菌カー
ドケース1では箱状にカード5を収納する収納部2を構
成し、容器本体3と蓋部4とからなり、容器本体3に蓋
部4の一部が接続され、蓋部4を開閉することができる
ようになっている。また(b)生分解性抗菌カードケー
ス6では樹脂シートを袋状に一方を開口部として開けた
状態で他をヒートシーラー等でシートを熱融着等により
加工したものであり、カード5は開口部7を通して生分
解性抗菌カードケース6に出し入れすることができるよ
うにうなっている。これら本発明の生分解性プラスチッ
クカードケースは、少なくとも外側面と内側面にそれぞ
れ抗菌機能を付与することで、カードをケースに入れる
と、カードの外面がカードケースの内側面に接触し、カ
ードケースの内側の表面にある抗菌物質がカードの表面
に付着した菌の繁殖と増殖を防ぎ、かつ消滅することが
でき、さらにカードケースの外側の表面にある抗菌物質
が表面に付着した菌の繁殖と増殖を防ぐことができるも
のである。
【0016】本発明の生分解性抗菌カードケースを構成
する材料は生分解性樹脂を主成分とするものである。例
えば、数平均分子量10000から100000である
ポリ乳酸または乳酸とオキシカルボン酸のコポリマーを
主成分とする熱可塑性樹脂からなるポリ乳酸樹脂が使わ
れる。乳酸としてはD一乳酸、L一乳酸等があり、オキ
シカルボン酸は、グリコール酸、6一ヒドロキシカプロ
ン酸等があげられる。例えば、D一乳酸、L一乳酸又は
それらの混合物と、D一乳酸、L一乳酸又はそれらの混
合物とグリコール酸、また6−ヒドロキシカプロン酸に
代表されるオキシカルボン酸のコポリマーを主成分とす
る熱可塑性分解性樹脂が使われる。
【0017】また、他の生分解性樹脂としては、例え
ば、主にグリコールと脂肪族ジカルボン酸とから化学合
成された脂肪族系ポリエステルであって、数平均分子量
10000〜100000の熱可塑性樹脂を用いること
ができる。また、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ
吉草酸共重合体P(3HB−3HV)等の微生物産生ポ
リエステル、ポリカプロラクトン(PCL)などの脂肪
族ポリエステル、ポリビニルアルコール・でんぷん複合
体等が使用でき、これらの分解性を有するプラスチック
同士の混合体や積層体であってもよい。これらの生分解
性樹脂は自然環境下に放置されると、土中或いは水中に
存在する微生物により分解される。最終的には、水、炭
素ガス、メタル等にまで分解可能なものが好ましい。
【0018】さらに他の生分解性樹脂材料としては、た
とえば、主にグリコールと脂肪族ジカルボン酸とから化
学合成された脂肪族系ポリエステルで、数平均分子量1
0000〜100000の熱可塑性樹脂を用いることが
できる。
【0019】本発明では、上記の例に述べた生分解性樹
脂材料以外にも、生分解性を有する樹脂、もしくは同等
の機能を有する材料であれば用いることができる。
【0020】生分解性材料は、土壌中に廃棄されると土
壌微生物の菌体外酵素により、オリゴマー単位に分解さ
れるものと考えられる。このため、本発明に使用する抗
菌剤は使用環境中で付着する細菌類に対し抗菌性を有し
ながら、土壌微生物に対しては抗菌効果を有しないが、
分解されるものが使用される。銀、亜鉛、銅などの金属
を有効成分とする抗菌剤の場合、樹脂中に金属として
O.2%以下の含有量であれば土中のカビの生育を阻害
することはない。また、第4級アンモニウムを有効成分
抗菌剤の場合、土壌微生物により第4級アンモニウムは
分解され、カードケースを構成する生分解性材料の分解
を阻害することがない。
【0021】さらに、上述の樹脂だけではカードケース
としての機械強度及び物性が十分ではないため、これら
の樹脂に各種フィラー及び添加剤を添加・混練するによ
る樹脂の機械強度の補強及び改質ができる。また、フィ
ラーの増量によるカードケース(光透過性の低下)の隠
蔽性、飾り性の向上とコストの低減にも効果がある。こ
れらの樹脂に添加するフィラーは、例えば、無定型フィ
ラーでは、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、
天然シリカ、カオリン、クレー、酸化チタン、硫酸バリ
ウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、アルミナ、水酸
化マグネシウム等が添加・混練でき、また、板状フィラ
ーでは、例えば、タルク、マイカ、ガラスフレーク等が
添加・混線でき、針状フィラーに、例えば、ウォラスト
ナイト、チタン酸カリウム、塩基性硫酸マグネシウム、
セピオライト、ゾノトライト、ホウ酸アルミニウム等が
添加・混練できる。また、球状フィラーも添加すること
ができるが、引っ張り、曲げ、衝撃強度等には、繊維状
フィラーと板状フィラーのような改良効果がないため、
好ましくない。上述のフィラーは、樹脂に1〜50wt
%、好ましくは5〜30wt%を添加し、混練させるこ
とにより、剛度をはじめとして、耐久性、耐熱変形性、
成形加工性、耐衝撃強度、寸法安定性、隠蔽性、飾り性
等の特性を改良することができる。上述のフィラーは単
体の添加でもよいが、数種を同時に添加してもよい。こ
のフィラーの添加により、従来の塩化ビニル材、ABS
材と同等又はそれ以上の特性を有することが可能であ
る。
【0022】なお、フィラー以外に混練された樹脂の特
性を失わない範囲であれば、必要に応じて各種の添加
剤、例えば着色防止剤0.05〜3重量部、酸化防止剤
0.05〜3重量部、滑剤0.05〜3重量部、有機顔
料及び無機顔料等を添加することが可能である。また
は、ポリマー等の非生分解性の物質を添加することも可
能であるが、非生分解性の物質を30%以上添加するこ
とは、生分解性が著しく低下し、加工上の問題を生じる
ため、好ましくない。
【0023】本発明の生分解性抗菌カードケースは、抗
菌性を有する物質を練り込んだ樹脂からなるため、カー
ドケースを成形した後、一部の抗菌物質がケースの表面
に露出し、抗菌面が形成される。上記のカードケースの
樹脂に抗菌剤を練り込む方法には、ドライブレンド、溶
融ブレンド等があり、混練された樹脂を用いて、射出成
形法で直接カードケースを成形することも可能である。
また、押し出し法或いはカレンダーロール成形法など方
法を用いてシートを成形し、その後ヒートシーラーで熱
ブレスし、カードケースを成形することができる。カー
ドケースの形状、用途、用いる材料に応じて適宜選択さ
れる方法により、カードケースが作製できる。
【0024】また、本発明の生分解性抗菌カードケース
の生分解性樹脂からなるシートの外側面及び内側面を、
抗菌性を有する物質を混入させたインキ或いは塗料から
なる塗布層により構成することもできる。この塗布層
は、各種印刷法或いは各種塗工方法によって塗膜するこ
とができ、塗布層の厚さは0.5〜50μmが望まし
い。
【0025】また、本発明の生分解性抗菌カードケース
を構成する抗菌性を有する物質として銀、銅、亜鉛等の
抗菌性金属或いは金属化合物を無機物質を担持する抗菌
剤や抗菌性ゼオライト、すなわち一般式xMn2O・A1
23・ySiO2・zH2O(但し、x及びyはA123
を基準として1とした場合のそれぞれ金属酸化物及びシ
リカの係数であり、Zは結晶水の係数を表している)で
表現される合成ゼオライトのイオン交換可能な金属
(M)の一部叉は全部が殺菌性を有する銀、銅、亜鉛、
水銀、錫、鉛、ビスマス、カドミウム、クロムからなる
群より選ばれた少なくとも1種の金属イオンに置換され
た構造を有するもので、例えば、カネボウ薬品株式会社
製の商品名「バクチキラー」(登録商標)が挙げられ
る。また、この抗菌性ゼオライトは通常、マスターバッ
チ(ペレット形状)で提供されるのであり、抗菌粉末を
プラスチックシートに練り込み、或いはインキ・塗料と
混合・融解させて適用される。
【0026】本発明の生分解性抗菌カードケースによれ
ば、カードケースが生分解性を有しながら、カードの外
面側面と内側面にそれぞれ抗菌性を付与してなること
で、各種環境中で使用する可能性であり、カードケース
使用時に付着する細菌の増殖殖を抑えられ、さらに抗菌
機能がないカードをカードケースに入れるとカード本体
にも抗菌作用し、しかも土壌中或いはコンポスト中に生
分解可能であることから廃棄処理も容易である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0028】<実施例1>生分解性抗菌カードケースの
材料としては、生分解性樹脂であるポリ乳酸(島津製作
所製(株)製〔ラクティ〕(商品名))が主として使用
される。まず、二軸混練機でポリ乳酸と、無機系抗菌性
ゼオライト粉末(銀含量2.5重量% カネボウ薬品
(株)製「バクテキラー」(商品名)配合比率:0.3
重量%)の混合・ブレンドを行い、そして、ブレンドし
た樹脂を用いて、射出成形機で、加工温度150〜35
0℃、成形圧力100〜2000kg/cm2で、或い
はTダイ押し出し成形機を用いて、加工温度200℃で
規定の厚さ約100μmの抗菌性を有するシートを作製
し、このシートを袋状に一方を開口部として開けた状態
で他をヒートシーラー等でシートを熱融着等により、図
1(a)又は(b)、或いは任意に設定した形状に成形
する。
【0029】この実施例1の生分解性抗菌カードケース
について、以下のドロップ法により抗菌性の評価試験を
行った。まず、各菌株を普通寒天培地で37℃、20〜
24時間培養後、滅菌リン酸緩衝液に菌体を浮遊させ、
約105CFU/ml(CFL:コロニーフォーミング
ユニット)になるように試験菌液を調整した。カード上
に試験菌液0.2mlを接種し、生分解性抗菌カードケ
ースに入れ、加湿条件下で37℃、24時間保存した。
保存後菌液を別のシャーレに滅菌リン酸緩衝液で洗い流
し、この洗い出し液中の生菌数を、標準寒天培地を用い
た混釈平板培養法(37℃、1日)により測定し、1m
l当たりのCFU値に換算した。結果は表1に示す。
【0030】また、対照として、上記カードに接種した
ものと同量の菌液をシャーレに接種して同様に試験し、
保存開始時の測定は対照で行った。この結果は表1に示
す。
【0031】<比較例1>なお、比較のため、抗菌剤が
添加されていない点を除き実施例1と同一の構造のカー
ドケースを作製し、このカードケースに対しても同一の
方法で、菌液を接種して同様の試験を行った。その結果
について表1に示す。
【0032】<実施例2>生分解性抗菌カードケースの
材料としては、生分解性樹脂(商品名ビオノーレ#10
03、昭和高分子(株)製)を厚さ200μmのシート
に成形し、グラビア印刷法でシートの両面に、抗菌性物
質を有するインキを塗布する。塗膜の厚さは約5μmで
ある。塗布されたインキは、溶剤で溶解できるポリ乳酸
樹脂、或いはアクリル系樹脂を用いて、溶剤で溶かし、
溶けた樹脂に無機系抗菌剤粉末(抗菌性ゼオライト 商
品名:「バクテキラーBM−102DC」)を0.5重
量%に調製した抗菌性インキである。塗布層の塗工方法
には、印刷法以外、ラミネートコーティング法、共押し
コーティング法及び各種塗工法が挙げられる。このシー
トを袋状に一方を開口部として開けた状態で他をヒート
シーラー等でシートを熱融着等により、図1(a)又は
(b)、或いは任意に設定した形状に成形する。そし
て、この実施例2の生分解性抗菌カードケースに対して
も実施例1と同一の菌液を接種して同様の試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0033】<比較例2>なお、比較のため、抗菌剤が
添加されていない点を除き実施例2と同一の構造のカー
ドケースを作成し、このカードケースに対しても同一の
方法で、菌液を接種して同様の試験を行った。その結果
について表1に示す。
【0034】<実施例3>無機系抗菌剤に代えて、抗菌
剤として第4級アンモニウムとしてセチルピリジニウム
をトリポリリン酸に約25重量%把持した抗菌剤(商品
名:ラサップQC2500GF、ラサップ工業(株)
製)を1重量%使用する他は、実施例1と同様にしてカ
ードケースを作製した。そして、この実施例に係る生分
解性抗菌カードケースに対しても実施例1と同一の菌液
を接種して同様の試験を行った。その結果を表1に示
す。
【0035】<比較例3>なお、比較のため、抗菌剤が
添加されていない点を除き実施例3と同一の構造のカー
ドケースを作成し、このカードケースに対しても同一の
方法で、菌液を接種して同様の試験を行った。その結果
について表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】「対照」:カードに接種したものと同量の
菌液をシャーレに接種した。 「*」:試験せず
【0038】「抗菌性の評価試験」通常、接種された生
菌の数が24時間後2オーダー減少すれば抗菌効果があ
ったと判定される。従って、各実施例に係る生分解性抗
菌カードケースはその抗菌機能を充分に有していること
が確認できた。
【0039】なお、各実施例において使用した抗菌性ゼ
オライト(商品名:「バクチキラーBM−102D
C」)は各種の試験で毒が無く安全が確認されており、
かつ、安定性、耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性にも優れ
ているため、本発明に係る抗菌剤粉末として適した材料
である。
【0040】また、商品名:「ラサッブQC2500G
F」(ラサップ工業(株)製)の有効成分であるセチル
ピリジニウムは化粗品原料であり、また耐熱性、耐酸
性、対アルカリ性にも優れているため、本発明に係る抗
菌剤粉末として適した材料である。
【0041】また、上記の実施例1、実施例2、実施例
3の生分解性抗菌カードケースを土壌中(埼玉県北葛飾
郡杉戸町)に埋設し、定期的に分解状態を観察したとこ
ろ、6ヵ月後にはカードケースが崩壊し始め、12ヵ月
経過後ほぼ半分に分解したことが確認された。また、実
施例1の生分解性抗菌カードケースと同じ材料で構成さ
れ、抗菌層がないカードケースを同時に土壌中に埋設
し、定期的に状態を観察したところ、6ヵ月経過後、生
分解性抗菌カードケースは分解し始め、12ヵ月経過後
ほぼ半分に分解したことが確認された。また、実施例1
の生分解性抗菌カードケースの代わりに実施例1と同様
の構成での塩化ビニルカードケース作製して、土壌中に
埋設し、定期的に状態を観象したところ、12ヵ月経過
後も、変化がなく、形状は保持され、分解がないことを
確認した。
【0042】
【発明の効果】本発明の生分解性抗菌カードケースは生
分解性を有し、カードケースの外側面と内側面にそれぞ
れ抗菌性を付与してなる、抗菌機能と生分解機能とを備
えたカードケースであり、生分解性抗菌カードケース
は、各種悪環境中で使用する可能で、使用途中で分解す
ることなく、抗菌性を有さないカードをカードケースに
入れると、カードに付着した細菌の繁殖を抑えられ、滅
菌することができるように、現在流通中のカードにその
まま抗菌機能を付加できるものである。しかも土壌中或
いはコンポスト中に生全分解するため、使用済み後の廃
棄処理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)は本発明の生分解性抗菌カード
ケースの実施例を示す斜視図である。
【図2】図1(a)の生分解性抗菌カードケースの断面
図である。
【符号の説明】
1、6 生分解性抗菌カードケース 2 収納部 3 容器本体 4 蓋部 5 カード 7 開口部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生分解性プラスチックで構成されるカード
    ケースの少なくとも外側面と内側面にそれぞれ抗菌性を
    付与したことを特徴とする生分解性抗菌カードケース。
  2. 【請求項2】前記カードケースが、抗菌性を有する物質
    を練り込んだ生分解性樹脂による成形されていることを
    特徴とする請求項1記載の生分解性抗菌カードケース。
  3. 【請求項3】前記カードケースの外側面及び内側面が、
    抗菌性を有する物質を混入させた塗布層が形成されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の生分解性抗菌カード
    ケース。
  4. 【請求項4】前記抗菌性を有する物質が、抗菌性金属或
    いは金属化合物を無機物質に担持させた抗菌剤であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の生
    分解性抗菌カードケース。
  5. 【請求項5】抗菌性を有する物質が、第4級アンモニウ
    ムを抗菌成分とする抗菌剤であることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の生分解性抗菌カードケ
    ース。
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