JP2006089643A - 樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】乳酸系樹脂をベース成分とする樹脂組成物およびその成形体の難燃性を高める。
【解決手段】乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、金属水酸化物(B)を50〜100質量部、繊維(C)を0.1〜30質量部配合してなり、繊維(C)が、天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維である樹脂組成物であり、その成形体はUL94垂直燃焼試験(UL94V、UL94VTM)に基づくV−0規格またはVTM−0規格を満足するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物原料由来の樹脂組成物およびその成形体に関し、詳しくは高度な難燃性を有する植物原料由来の樹脂組成物およびその成形体に関するものである。
プラスチックは今や、生活と産業のあらゆる分野に浸透しており、全世界の年間生産量は約1億トンにも達している。その大半は使用後に廃棄されており、これが地球環境を乱す原因の一つとして認識されてきている。そのため、枯渇性資源の有効活用が近年重要視され、再生可能資源の利用が重要な課題となっている。
現在、その解決策として最も注目されているのが、植物原料プラスチックの利用である。植物原料プラスチックは、非枯渇資源を利用し、プラスチック製造時における枯渇性資源の節約を図ることができるだけでなく、優れたリサイクル性を備えている。
植物原料プラスチックの中でも、特に、乳酸系樹脂は、澱粉の発酵により得られる乳酸を原料とし、化学工学的に量産可能であり、かつ、透明性、剛性、耐熱性等が優れていることから、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ABS等の代替材料として、家電、OA機器、自動車部品等の多種の分野において注目され、利用されつつある。
家電、OA機器、自動車部品などの用途には、火災防止のために難燃性に優れていることが要求される。従来より樹脂成形体の原料として汎用されているポリスチレン、ABS等は、難燃性が比較的低いため、主としてハロゲン系、特に、臭素系難燃剤が配合されている。
しかし、ハロゲン系難燃剤からは、燃焼時にダイオキシン類のような有害ガスが発生する場合があり、廃棄物焼却処理やサーマルリサイクルの際の安全性には課題がある。ハロゲン系難燃剤の代替としてはリン化合物が挙げられるが、安全性や環境調和性が不十分で、更に成形性や耐熱性等の実用面に悪影響を与える場合がある。このため、非ハロゲン系、非リン系難燃剤への代替化が進行しつつある。
そこで、分解時に有害ガスを発生することのない環境調和型難燃剤として、金属水酸化物が注目されている。例えば生分解性プラスチック原料からなるペレットに、水酸化アルミニウムあるいは水酸化マグネシウムを30重量%〜50重量%配合することにより、成形体に難燃性を付与することが提案されている(特許文献1)。しかし、このような手法では十分な難燃性を成形体に付与することができず、燃焼時における燃焼物の滴下を生じ、UL94垂直燃焼試験でV−0あるいはVTM−0規格を満足する成形体を得られない場合がある。
特開平8−252823号公報
上述のように、生分解性プラスチック原料に金属水酸化物を配合するだけでは、燃焼時に燃焼物の滴下を生じることがあり、UL94垂直燃焼試験におけるV−0あるいはVTM−0規格を常に満足することは困難である。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、UL94垂直燃焼試験におけるV−0、VTM−0規格等を満足し得る高度な難燃性を有する植物原料由来の樹脂組成物およびその成形体を簡易な技術で提供することを課題とする。
本発明者らは、乳酸系樹脂と金属水酸化物からなる組成物に、さらに様々な材料を配合し、得られた組成物について成形体の難燃性を評価する実験を繰り返した結果、さらなる材料として天然繊維もしくは天然物由来の繊維を配合することで、成形体の燃焼時における燃焼物の滴下を有効に抑制し得ることを知見し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、金属水酸化物(B)を50〜100質量部、繊維(C)を0.1〜30質量部配合してなり、繊維(C)が天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維である樹脂組成物を提供している。
樹脂組成物に天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維を配合すると、その樹脂組成物の成形体の燃焼時に、熱によって繊維が炭化する。その際に形成された炭化物には、燃焼物のドリップを抑制する作用があるため、燃焼物の滴下が生じなくなり、成形体はUL94垂直燃焼試験におけるV−0あるいはVTM−0規格を満足するものとなる。
天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維は、燃焼しやすいものが好ましく、燃焼しやすいものほど炭化が容易に進行する。また、これらの繊維を含む樹脂組成物の溶融粘度は比較的低く、繊維によって樹脂組成物の成形性が阻害されることがない。
金属水酸化物(B)の表面は、シランカップリング剤、チタン酸あるいは脂肪酸による処理が施されていることが望ましい。表面処理を施された金属水酸化物の表面には、シランカップリング剤、チタン酸あるいは脂肪酸に由来する被膜が形成される。このような表面処理により、乳酸系樹脂の分解を抑制できるだけでなく、金属水酸化物の分散性が向上し、樹脂組成物や成形体の難燃性をさらに向上させることができる。
金属水酸化物(B)には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのように難燃性を付与し得るものを特に限定なく用いることができるが、水酸化アルミニウムが最も好適に用いられる。水酸化アルミニウムは、他の金属水酸化物と比較してコスト面で優れ、また、より低温で高い吸熱反応を生じるため、乳酸系樹脂の難燃化に適した難燃剤である。
本発明は、また、上記樹脂組成物からなる射出成形体、該樹脂組成物からなるフィルム、シートまたはプレートからなる樹脂成形体を提供している。
本発明の樹脂組成物は、溶融粘度が低いため、射出成形が可能であり、種々の射出成形体を形成することができる。また、本発明の樹脂組成物は、射出成形以外の成形方法で成形することも可能であり、例えば押出成形が可能である。
なお、JIS K 6900における定義では、フィルムは「長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるもの」とされている。また、シートは「薄く、一般にその厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいう」とされている。
このように、フィルムとシートの区別は明確ではないため、本発明では、フィルムを平均厚さ200μm未満、シートを平均厚さ200μm以上500μm未満と定義し、平均厚さ500μm以上のものはプレートを称している。フィルムは少なくとも一方向に延伸されて形成されていることが好ましく、上記フィルムの厚さは延伸後の厚さである。
上記の成形体は、安全基準UL94で定められた垂直燃焼試験UL94VあるいはUL94VTMにおいて、V−0規格あるいはVTM−0規格を満足する難燃性を有するものとすることができる。すなわち本発明の樹脂組成物の成形体であるフィルム、シートあるいはプレートは優れた難燃性を有するため、家電、OA、自動車部品等の高度な難燃性が要求される用途に使用することができる。
なお、UL94垂直燃焼試験とは、米国UL規格の一つであり、難燃性規格の中でも最も厳しい部類に属し、材料の実用性を判定する際の一般的な指標となっている。V−0あるいはVTM−0のレベルは高い難燃性を示し、V−1、VTM−1やV−2、VTM−2のレベルは、難燃性にやや優れていることを示すが、V−2、VTM−2に達しないレベルでは、一般に難燃性が十分ではないものと認識される。
本発明によれば、従来、乳酸系樹脂に金属水酸化物を配合するだけでは得られなかった高度な難燃性を有する樹脂組成物の成形体を提供することが可能である。具体的には、安全基準UL94で定められた垂直燃焼試験UL94VあるいはUL94VTMにおいて、V−0規格あるいはVTM−0規格を満足する難燃性を有する成形体が得られるため、本発明の樹脂組成物は、家電、OA、自動車部品等の高度な難燃性が要求される種々の用途に展開することが可能である。
また、そのような高度な難燃性を実現するために、樹脂組成物に天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維を配合するが、それによって成形性が阻害されることはない。
さらに、本発明の樹脂組成物は、植物原料由来であるため、生分解性を有し、使用後に廃棄しても自然環境に悪影響を及ぼさない。本発明により、植物原料由来の樹脂の用途が広がるため、従来以上に枯渇性資源の節約が可能になる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の樹脂組成物は、乳酸系樹脂(A)、金属水酸化物(B)および繊維(C)を含んでいる。前記繊維(C)は、天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維である。
前記樹脂組成物の配合は、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、金属水酸化物(B)が50〜100質量部、繊維(C)が0.1〜30質量部としている。
以下に前記(A)、(B)、(C)の各成分について詳述する。
(乳酸系樹脂)
本発明に用いる乳酸系樹脂とは、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位がL−乳酸およびD−乳酸である、ポリ(DL−乳酸)や、これらの混合体を含む。さらには、α−ヒドロキシカルボン酸やジオール/ジカルボン酸との共重合体であってもよい。
乳酸系樹脂のDL構成(D−乳酸構造とL−乳酸構造とのモル比)は、L−乳酸:D−乳酸=100:0〜90:10、もしくは、L−乳酸:D−乳酸=0:100〜10:90であることが好ましい。かかる範囲外では、乳酸系樹脂の結晶性が低くなり、これを成形した部品は耐熱性が得られにくく、用途が制限されることがある。より好ましくは、L−乳酸:D−乳酸=99.5:0.5〜94:6、もしくは、L−乳酸:D−乳酸=0.5:99.5〜6:94である。
異なるDL構成を有する複数の乳酸系樹脂を混合して用いることもできる。その場合、複数の乳酸系樹脂がそれぞれ上記範囲のDL構成を有するか、もしくは全体の平均が上記範囲のDL構成を有することが好ましい。例えばL−乳酸またはD−乳酸のホモポリマーと、L−乳酸とD−乳酸との共重合体とを混合すると、ブリードが発生しにくく、耐熱性のバランスを制御することができる。
本発明で好適に用いられる乳酸系樹脂の代表的なものとして、三井化学(株)製「レイシア(商品名)」シリーズ、カーギル・ダウ社製「Nature
Works(商品名)」シリーズ等が挙げられる。
乳酸系樹脂の重合法としては、縮重合法、開環重合法など公知の方法を、いずれも採用することができる。例えば、縮重合法では、L−乳酸またはD−乳酸、あるいはこれらの混合物を、直接脱水縮重合して任意の組成を持った乳酸系樹脂を得ることができる。
また、乳酸の環状二量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用して開環重合させることで、乳酸系樹脂を得ることができる。ラクチドには、L−乳酸の2量体であるL−ラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラクチド、さらにL−乳酸とD−乳酸からなるDL−ラクチドがある。開環重合法では、これらを必要に応じて混合して重合することにより、任意の組成、結晶性をもつ乳酸系樹脂を得ることができる。
さらに、耐熱性を向上させるなどの必要に応じ、乳酸系樹脂の本質的な性質を損なわない範囲、すなわち、乳酸系樹脂成分を90wt%以上含有する範囲で、少量の共重合成分を用いてもよい。
このような共重合成分として、テレフタル酸のような非脂肪族ジカルボン酸、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物のような非脂肪族ジオール等が挙げられる。また、乳酸以外の他のヒドロキシカルボン酸(好ましくはα−ヒドロキシカルボン酸)、脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸等を共重合成分として用いてもよい。これらの共重合成分は、単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。
乳酸系樹脂の共重合成分として用いられる他のヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸や、カプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げられる。
乳酸系樹脂の共重合成分として用いられる脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
乳酸系樹脂の共重合成分として用いられる脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカン二酸等が挙げられる。
さらに、乳酸系樹脂の分子量増大を目的として、少量の鎖延長剤を用いてもよい。鎖延長剤としては、例えばジイソシアネート化合物、エポキシ化合物、酸無水物などを使用できる。
乳酸系樹脂の重量平均分子量の好ましい範囲としては、5万から40万、好ましくは10万から25万であり、この範囲を下回る場合は実用物性がほとんど発現されず、上回る場合には、溶融粘度が高すぎて成形加工性に劣る。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、下記に示す樹脂成分を配合することができる。樹脂成分の代表的なものとしては、耐衝撃性、成形性の改良効果を付与するものとして、乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル、芳香族脂肪族ポリエステル、ジオールとジカルボン酸と乳酸系樹脂との共重合体等が挙げられる。
(乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステル)
乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステルとしては、乳酸系樹脂を除く脂肪族ポリエステル、例えば、(i)乳酸系樹脂を除くポリヒドロキシカルボン酸、(ii)脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステル、(iii)環状ラクトン類を開環重合して得られる脂肪族ポリエステル、(iv)合成系脂肪族ポリエステル、(v)菌体内で生合成される脂肪族ポリエステルなどを挙げることができる。
前記ポリヒドロキシカルボン酸(i)としては、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等のヒドロキシカルボン酸の単独重合体や共重合体を挙げることができる。
前記脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステル(ii)としては、次に説明する脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸の中からそれぞれ1種類あるいは2種類以上を選んで縮合するか、あるいは必要に応じてイソシアネート化合物等で分子量をジャンプアップして所望の高分子として得ることができる重合体を挙げることができる。
ここで、脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等を代表的なものとして挙げることができ、脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等を代表的なものとして挙げることができる。
前記環状ラクトン類を開環縮合した脂肪族ポリエステル(iii)としては、環状モノマーであるε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等の開環重合体を代表的なものとして挙げることができる。環状モノマーは1種だけでなく、複数種を選択して共重合することもできる。
前記合成系脂肪族ポリエステル(iv)としては、環状酸無水物とオキシラン類との共重合体、例えば、無水コハク酸とエチレンオキサイドとの共重合体、プロピオンオキサイド等との共重合体等を挙げることができる。
前記菌体内で生合成される脂肪族ポリエステル(v)としては、アルカリゲネスユートロファスを始めとする菌体内でアセチルコエンチームA(アセチルCoA)により生合成される脂肪族ポリエステルなどを挙げることができる。この脂肪族ポリエステルは、主にポリ−β−ヒドロキシ酪酸(ポリ3HB)であるが、プラスチックとしての実用特性向上のために、吉草酸ユニット(HV)を共重合し、ポリ(3HB−CO−3HV)の共重合体にすることが工業的に有利である。一般的には、HV共重合比は0〜40モル%である。さらに長鎖のヒドロキシアルカノエートを共重合してもよい。
乳酸系樹脂以外の脂肪族ポリエステルの代表的なものとしては、コハク酸と1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを重合して得られる昭和高分子(株)製の「ビオノーレ(商品名)」シリーズを商業的に入手することができる。また、ε−カプロラクトンを開環縮合して得られるダイセル化学工業(株)製の「セルグリーン(商品名)」シリーズを商業的に入手することができる。
(芳香族脂肪族ポリエステル)
芳香族脂肪族ポリエステルとしては、脂肪族鎖の間に芳香環を導入することによって結晶性を低下させたものを用いることができる。芳香族脂肪族ポリエステルは、例えば、芳香族ジカルボン酸と、脂肪族ジカルボン酸と、脂肪族ジオールとを縮合して得られる。
ここで、前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、テレフタル酸が最も好適に用いられる。また、脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が挙げられ、アジピン酸が最も好適に用いられる。また、脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、1,4−ブタンジオールが最も好適に用いられる。なお、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸あるいは脂肪族ジオールは、それぞれ2種類以上を用いてもよい。
芳香族脂肪族ポリエステルの代表的なものとしては、テトラメチレンアジペートとテレフタレートの共重合体、ポリブチレンアジペートとテレフタレートの共重合体等が挙げられる。テトラメチレンアジペートとテレフタレートの共重合体として、Eastman
Chemicals社製の「Eastar Bio(商品名)」を商業的に入手することができ、また、ポリブチレンアジペートとテレフタレートの共重合体として、BASF社製の「Ecoflex(商品名)」を商業的に入手することができる。
(乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸の共重合体)
乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸の共重合体の構造としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体が挙げられ、何れの構造でもよい。ただし、特に成形体の耐衝撃性や透明性を改良する観点から、ブロック共重合体、グラフト共重合体が好ましい。ランダム共重合体の具体例としては、三菱化学(株)製の「GS−Pla(商品名)」シリーズが挙げられ、ブロック共重合体またはグラフト共重合体の具体例としては、大日本インキ化学工業(株)製の「プラメート(商品名)」シリーズが挙げられる。
乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸の共重合体の製造方法は、特に限定されないが、ジオールとジカルボン酸とを脱水縮合した構造を持つポリエステルまたはポリエーテルポリオールを、ラクチドと開環重合あるいはエステル交換反応させて得る方法が挙げられる。また、ジオールとジカルボン酸とを脱水縮合した構造を持つポリエステルまたはポリエーテルポリオールを、乳酸系樹脂と脱水・脱グリコール縮合あるいはエステル交換反応させて得る方法が挙げられる。
ここで、前記ジオールとしては、特に限定されないが、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ペプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の直鎖状ジオール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール等の分岐鎖状ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオールが挙げられる。
また、前記ジカルボン酸としては、特に限定はされないが、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の直鎖状ジカルボン酸、メチルコハク酸、ジメチルコハク酸、エチルコハク酸、2−メチルグルタル酸、2−エチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、3−エチルグルタル酸、2−メチルアジピン酸、2−エチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−エチルアジピン酸、メチルグルタル酸等の分岐状ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸があげられる。
乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸の共重合体は、イソシアネート化合物やカルボン酸無水物を用いて所定の分子量に調整することが可能である。ただし、加工性、耐久性の面から、乳酸系樹脂とジオールとジカルボン酸の共重合体の重量平均分子量は5万〜30万の範囲が好ましく、10万〜25万の範囲がより好ましい。
(金属水酸化物)
本発明に用いられる金属水酸化物(B)の具体例としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カルシウム・アルミネート水和物、酸化スズ水和物、プロゴバイトなどが挙げられる。この中でも、難燃効果、コストの面で水酸化アルミニウムを用いることが特に好ましい。
前記金属水酸化物は、平均粒径が0.1〜10μmの範囲の粒体とすることが好ましい。このような平均粒径を有する金属水酸化物を乳酸系樹脂と配合することで、成形体の機械的強度の低下を最小限に抑制することができる。平均粒径が0.1μmの金属水酸化物は現在入手困難であり、かつ、凝縮・分散不良による強度の低下を生じることが推定される。一方、10μmを超えると樹脂組成物の成形性が低下するとともに、成形体の強度が低下したり、粒体の滑り性が低下したりする。金属水酸化物の平均粒径は0.5〜8μm、さらには1〜5μmの範囲が特に好ましい。
なお、平均粒径はレーザー回折法により測定した値を指すものとする。
さらに、前記金属水酸化物は、表面処理剤で被膜を形成する表面処理を施すことが好ましい。該表面処理を行うことで、金属水酸化物の分散性を高め、機械的強度の低下抑制と難燃性の向上を図り、さらには、樹脂との混練時や射出成形体の成形時、および使用時における分子量の低下を抑制することができる。
表面処理剤としては、エポキシシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン、アミノシラン、イソシアネートシラン等のシランカップリング剤、チタン酸、脂肪酸などが挙げられる。これらの中では、分散性、難燃性付与の効果が高いことから、特にエポキシシランカップリング剤が好適に用いられる。
表面処理剤は、金属水酸化物100質量部に対し、0.1質量部〜10質量部を配合することが好ましい。表面処理の方法としては、特に制限はないが、金属水酸化物に常温または加熱して表面処理剤を添加して混合することで表面処理を行うことができる。
また、金属水酸化物はそのまま用い、樹脂組成物を調合する際に、表面処理剤を樹脂組成物に配合するだけでも、ある程度の効果が得られる。
金属水酸化物(B)は、乳酸系樹脂100質量部に対して、50〜100質量部を配合する。前記範囲とすることで、耐衝撃性、成形性を損なうことなく、乳酸系樹脂に難燃性を付与することができ、かつ、成形体がフィルム、シート等である場合には滑り性を損なうことがない。金属水酸化物(B)の配合量が、乳酸系樹脂100質量部に対して50質量部未満では、所要の難燃性が得られず、100質量部を超えると、成形性が損なわれるとともに、滑り性が低下することになる。より好ましくは、金属水酸化物(B)の配合量は、乳酸系樹脂100質量部に対して60〜80質量部である。
金属水酸化物(B)に加えて、樹脂組成物に難燃助剤を配合することで、さらに難燃効率を向上させることができる。
難燃助剤の具体的な例としては、スズ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、硝酸鉄、硝酸銅、スルフォン酸金属塩などの金属化合物、赤リン、高分子量リン酸エステル、フォスファゼン化合物などのリン化合物、メラミンシアヌレートなどの窒素化合物、あるいは、硝酸アンモニウム等の硝酸化合物等があげられる。難燃助剤を配合する場合は、乳酸系樹脂100質量部に対して0.1質量部〜30質量部の割合で配合することが好ましい。
(天然繊維)
本発明に用いられる繊維(C)には、天然繊維と天然物由来の繊維が含まれる。
天然繊維としては、麻、黄麻、ケナフ、バガス、ジュート、とうもろこし繊維、竹繊維、羊毛などが挙げられる。また、天然物由来の繊維としては、レーヨン、ビスコース、アセテート等が挙げられる。これらの繊維は、成形体の燃焼時に炭化して、燃焼物のドリップを抑制する作用があり、燃焼しやすいものほど炭化が容易に進行する。繊維は400℃〜600℃で炭化するものであることが好ましい。
このような繊維(C)を乳酸系樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部配合することにより、樹脂組成物の成形性を損なうことなく、UL94垂直燃焼試験におけるV−0あるいはVTM−0規格を満足するレベルの難燃性を達成することが可能となる。繊維の配合量が乳酸系樹脂100質量部に対して0.1質量部未満では、V−0あるいはVTM−0規格を満足する高レベルの難燃性を達成することができない。
繊維(C)の配合量は、より好ましくは、乳酸系樹脂100質量部に対して、1〜15質量部であり、特に、2〜10質量部が好ましい。
繊維(C)の平均繊維長は1.0〜10.0mmであることが好ましく、前記範囲より短いと繊維間でのからみ合いが少なくなり、ドリップ防止効果が低下する。一方、前記範囲より長いと均一に分散しにくくなる。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、下記に示す添加剤を配合することができる。添加剤の代表的なものとしては、耐久性を付与するものとしてカルボジイミド化合物が挙げられる。また、それ以外の添加剤としては、熱安定剤、抗酸化剤、UV吸収剤、可塑剤、核剤、光安定剤、顔料、染料等が挙げられる。
(カルボジイミド化合物)
射出成形体に耐加水分解性を付与し、耐久性を向上させる観点から、樹脂組成物100質量部に対して、カルボジイミド化合物を0.1〜10質量部配合することが好ましく、1〜5質量部配合することがより好ましい。カルボジイミド化合物の配合量が、かかる範囲を下回る場合、成形体に耐久性を付与することができず、また、かかる範囲を上回る場合、成形体の軟質化を生じ、耐熱性が低下することがある。
本発明で用いるカルボジイミド化合物としては、芳香族カルボジイミド化合物が好ましい。脂肪族カルボジイミド化合物でも耐加水分解性を付与する効果は十分であるが、芳香族カルボジイミドの方がより効果的に耐加水分解性を付与することができる。
カルボジイミド化合物は、下記一般式で表される基本構造を有する。
−(N=C=N−R−)n−
上記式において、nは1以上の整数を示す。通常nは1〜50である。また、Rは有機系結合単位を示す。これらのカルボジイミド化合物は、Rの部分が脂肪族、脂環族、芳香族のいずれでもよい。
カルボジイミド化合物の具体的としては、例えば、ビス(ジプロピルフェニル)カルボジイミド、ポリ(4,4'−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)等、もしくはこれらの単量体が挙げられる。該カルボジイミド化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の樹脂組成物は、様々な成形法により、フィルム、シートもしくはプレート等に加工して用いることができる。フィルムやシートは平坦材であるが、プレートには平坦材と3次元構造を有する立体構造材が含まれる。以下、成形方法を例示しながら説明する。
まず、乳酸系樹脂(A)、金属水酸化物(B)、天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維(C)、さらに必要に応じて配合する他の樹脂成分や添加剤を混合する。押出成形もしくは射出成形を行う場合、混合は押出成形機もしくは射出成形機に付設された原料投入口に全ての原料を投入して行う。そして原料を成形機内で混練し、あるいは押出口の直前で混合した後、射出成形金型もしくは押出成形金型に直接押し出し、該金型で所定形状に成形する。あるいは、予めドライブレンドした原料を、二軸押出機を用いてストランド形状に押し出してペレットを作成し、該ペレットを射出成形金型、押出成形金型等の金型内に押し出して、所定形状に成形する。いずれの方法においても、原料の分解による分子量の低下を考慮する必要があるが、均一に混合させるためには後者を選択することが好ましい。
具体的には、金属水酸化物(B)、天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維(C)および必要に応じて配合する他の成分を十分に乾燥して水分を除去した後、二軸押出機を用いて溶融混合し、ストランド形状に押し出してペレットを作成する。その際、乳酸系樹脂はL−乳酸構造とD−乳酸構造のモル比(DL構成)によって融点が変化すること、原料の配合割合によって樹脂組成物の粘度が変化すること等を考慮して、溶融押出温度を適宜選択することが好ましい。実際には160〜230℃の温度範囲が通常選択される。
上記方法で作成したペレットを十分に乾燥して水分を除去した後、以下の方法で射出成形あるいは押出成形して、シートもしくはプレートの成形を行う。さらに、シートを延伸することにより、フィルムが成形される。3次元構造を有する立体構造材は、射出成形で直接作成するか、あるいは所定厚みで押出成形されたシートもしくは平面状プレートをプレス法やTダイキャスト法で所要の立体形状に成形加工して作成する。
なお、本発明では、既述のように厚み200μm未満のものをフィルム、200μm以上500μm未満のものをシート、500μm以上のものをプレートと定義している。
射出成形の方法は特に限定されないが、代表的には熱可塑性樹脂用の一般射出成形法、ガスアシスト成形法、射出圧縮成形法等の射出成形法が用いられる。上記方法の他にも、目的に応じて、インモールド成形法、ガスプレス成形法、2色成形法、サンドイッチ成形法、PUSH−PULL、SCORIM(Shear Controlled Orientation in Injection Moulding)等を採用することができる。
フィルムは押出成形で得られたシートをフィルム延伸法で少なくとも一方向に延伸させて形成している。フィルム延伸法であれば任意の方法が採用され、例えばロール延伸、テンター延伸法、チューブラー法、インフレーション法等を採用することができる。
例えば、前記テンター法による延伸フィルムを形成する場合、組成物原料を、あらかじめ同方向2軸押出機、ニーダー、ヘンシェルミキサー等を用いてプレコンパウンドし、あるいは各原料をドライブレンドして直接フィルム押出機に投入してもよい。
2軸延伸フィルムの製造では、必要に応じて赤外線ヒータを併用しつつ、加熱ロールにフィルムを接触させ、ロール間の周速差により縦延伸を行う工程と、レール上を稼働しているクリップによってフィルムを把持し、加熱炉に導いて延伸および熱処理を行う工程とを有する逐次二軸延伸法、フィルムを把持したクリップが縦方向に加速されながら横方向にも拡がって、縦横同時にフィルムが延伸される同時二軸延伸法がある。
ポリ乳酸系樹脂フィルムの延伸条件としては、フィルムの破断や白化、ドローダウン等のトラブル発生を防止するために、フィルム温度を20〜40℃、延伸倍率を少なくとも1軸方向に1.5〜5倍の範囲に調整することが好ましい。
また、フィルムを加熱炉で一旦加熱して延伸した後、幅を固定して熱処理を行ってもよい。この熱処理条件は、135〜160℃で1秒〜5分の範囲が好ましい。
本発明においては、ポリ乳酸系樹脂のD体とL体との比、他の配合成分の種類や配合量の選択、延伸工程および熱処理工程における条件設定を適当に行うことにより、フィルムの縦横方向の加熱収縮率を両方とも10%以下とすることが好ましい。120℃×15分におけるフィルムの加熱収縮率を10%以下とすると、フィルムの耐熱性(熱寸法安定性)を維持でき、かつ、製品としての使用時におけるフィルムの収縮、波打ち、カール等の不具合の発生を抑制できる。
本発明の樹脂組成物の成形体は、難燃性に優れることから、安全基準UL94で定められた垂直燃焼試験UL94VあるいはUL94VTMにおいて、V−0規格あるいはVTM−0規格を満足するものである。このような高度な難燃性は、従来の乳酸系樹脂に金属水酸化物を配合しただけの樹脂組成物では達成が困難なレベルである。
よって、本発明の樹脂組成物およびその射出成形体またはフィルム、シートもしくはプレートは、家電製品、自動車内装部品、建材、OA機器等の絶縁部材等に広範に使用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて、より詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により何ら制限を受けるものではない。
各実施例および各比較例の樹脂組成物の成分および配合量は下記の表1、表2に示す。表1、表2中、成分量を示す数値の単位は質量部である。
各実施例および各比較例では、以下の方法で難燃性を評価した。
(難燃性)
Underwriters Laboratories社の安全標準UL94で規定された垂直燃焼試験の手順に基づき、n=5(サンプル数が5)にて燃焼試験を実施した。UL94垂直燃焼試験(UL94VまたはUL94VTM)の判定基準に基づき、V−0、VTM−0規格を満たすものを合格とした。サンプルとして、UL94Vでは長さ125mm×幅13mm×厚さ1.5mmの試験片、UL94VTMでは長さ200mm×幅50mm×厚さ0.2mmの試験片を用いた。
Figure 2006089643
Figure 2006089643
表1、表2中に記載の各成分は以下の通りである。
乳酸系樹脂(A):カーギル・ダウ社製「Nature
Works 4032D(商品名)」(DL構成:L−乳酸/D−乳酸=98.6/1.4、重量平均分子量:20万)
金属水酸化物(B):日本軽金属(株)製「エポキシシランカップリング処理BF013ST(商品名)」(平均粒径1μmの水酸化アルミニウムをエポキシシランカップリング剤で表面処理したもの)
ケナフ繊維:オージー社(株)製ケナフ繊維(平均繊維長2mm)
亜麻繊維:帝国繊維(株)製の亜麻繊維(平均繊維長2mm)
タケ繊維:オージー社製のタケ繊維(平均繊維長2mm)
ガラス繊維:日本板硝子(株)製のガラス繊維(平均長さ2mm)
(実施例1)
乳酸系樹脂(A)としてカーギル・ダウ社製「NatureWorks4032D」と、金属水酸化物(B)として日本軽金属(株)製「エポキシシランカップリング処理BF013ST」と、天然繊維(C)としてオージー社製ケナフ繊維を用いた。乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを50質量部、ケナフ繊維を3質量部配合したものをドライブレンドし、25mmφ同方向二軸押出機《テクノベル社製》に供給し、200℃で溶融・混練した。混練後の組成物を、口金から押出し、次いで、約43℃のキャスティングロールにて急冷し、厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1に対し、エポキシシランカップリング処理BF013STの配合量を75質量部に変えたこと以外は、実施例1と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、ケナフ繊維を3質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1に対し、エポキシシランカップリング処理BF013STの配合量を100質量部に変えたこと以外は、実施例1と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを100質量部、ケナフ繊維を3質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
天然繊維(C)として帝国繊維(株)製の亜麻繊維を用いたこと以外は、実施例2と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、亜麻繊維を3質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
天然繊維(C)としてオージー社製のタケ繊維を用いたこと以外は、実施例2と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、タケ繊維を3質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例2に対し、ケナフ繊維の配合量を10質量部に変えたこと以外は、実施例2と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、ケナフ繊維を10質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例2に対し、ケナフ繊維の配合量を25質量部に変えたこと以外は、実施例2と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、ケナフ繊維を25質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例2で作製したシートを、長手方向に75℃で2倍にロール延伸し、次いで、幅方向にテンターで85℃の温度で2倍に延伸し、平均厚さ100μmの延伸フィルムを作製した。得られたフィルムに関して難燃性(UL94VTM)の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、ケナフ繊維を3質量部配合したものをドライブレンドした後、三菱重工業(株)製の40mmφ小型同方向二軸押出機を用いて180℃でコンパウンドし、ペレット形状にした。得られたペレットを東芝機械(株)製の射出成形機「IS50E(商品名)」(スクリュー径25mm)を用い、長さ200mm×幅3mm×厚さ1mmのプレートを射出成形した。
主な射出成形条件は以下の通りである。
1)温度条件:シリンダー温度(195℃) 金型温度(40℃)
2)射出条件:射出圧力(115MPa) 保持圧力(55MPa)
3)計量条件:スクリュー回転数(65rpm) 背圧(15MPa)
得られたプレートに関して、難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
乳酸系樹脂(A)に対して、金属水酸化物(B)と繊維(C)を配合せず、実施例1と同様の方法で、厚さ400μmの樹脂シートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例2)
乳酸系樹脂100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを100質量部配合したが、繊維(C)は配合せずにドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で、厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
乳酸系樹脂100質量部に対して、ケナフ繊維を25質量部配合したが、金属水酸化物(B)は配合せずにドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で、厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
天然繊維(C)の代わりに、日本板硝子(株)製のガラス繊維を用いたこと以外は、実施例2と同様にシートの作製を行った。
即ち、乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、エポキシシランカップリング処理BF013STを75質量部、ガラス繊維を3質量部配合したものをドライブレンドした後、実施例1と同様の方法で厚さ400μmのシートを作製した。得られたシートに関して難燃性(UL94V)の評価を行った。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜7の厚さ400μmのシートおよび実施例9の厚さ1000μmのプレート(射出成形体)は、いずれもUL94垂直燃焼試験に基づく難燃性がV−0規格を満たした。また、実施例8の厚さ100μmのフィルムは、UL94垂直燃焼試験(UL94VTM)に基づく難燃性がVTM−0規格を満たした。
よって、本発明の実施例1〜9の樹脂成形体は難燃性に優れ、成形体の厚さに関わらずに安全基準UL94に合格することが確認できた。
一方、比較例1、3のシートはUL94垂直燃焼試験(UL94V)に基づく難燃性が規格外、比較例2、4のシートはV−2規格であった。
よって、乳酸系樹脂(A)に金属水酸化物(B)と天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維(C)を配合していない樹脂組成物の場合、難燃材料として幅広い分野に使用するには難燃性が不十分なものであることが確認できた。
本発明の樹脂組成物は、難燃性に優れ、かつ、成形性にも優れることから、様々な成形品に適用することができ、例えばフィルム、シート、平板状プレートあるいは立体的プレートに適用することができる。本発明の樹脂組成物の成形体は、安全基準UL94で規定される高レベルの難燃性に関する規格を満たすものであるため、家電、OA機器、自動車部品等の各種産業用途および食品、電子、医療、薬品、化粧品等の各種包装用フィルム、農業用フィルム、工業用保護フィルム、日常生活用品として広範に用いられる。

Claims (6)

  1. 乳酸系樹脂(A)100質量部に対して、金属水酸化物(B)を50〜100質量部、繊維(C)を0.1〜30質量部配合してなり、
    前記繊維(C)が、天然繊維あるいは/および天然物由来の繊維であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記金属水酸化物(B)の表面が、シランカップリング剤、チタン酸あるいは脂肪酸で処理を施されている請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記金属水酸化物(B)が、水酸化アルミニウムである請求項1または請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物の射出成形体。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の樹脂組成物の成形体であって、少なくとも一方向に延伸されて形成されている平均厚さ200μm未満のフィルム、平均厚さ200μm以上500μm未満のシート、あるいは
    平均厚さ500μm以上の平板状プレートあるいは立体的プレートからなる成形体。
  6. 安全基準UL94で定められた垂直燃焼試験UL94VあるいはUL94VTMにおいて、V−0規格あるいはVTM−0規格を満足する請求項4または請求項5に記載の成形体。
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