JP5204002B2 - 袖瓦 - Google Patents

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Description

本発明は、切妻屋根など破風を有する屋根に葺設され、特に左右の袖部に兼用できる袖瓦に関するものである。
従来から、屋根の袖部を納める方法として種々のものが知られている。例として、特許文献1に記載されている図10のように、けらばの上部及び側部を覆うように葺設される袖瓦は、垂れの下端側に下方を向いた段差面を垂れの全長に亘って設けられている。さらにこの段差面は、内隅と外隅が鋭角となるような切り欠きが設けられている。よって、垂れに降りかかった雨水は、段差面に入り込まず外隅で落下し、外隅と破風板の間には少なくとも垂れの肉厚分の間隔が確保され、強風時でなければ雨水は破風板に付着することはない。
そのうえ、破風板を覆う鉛直板部と、この鉛直板部の下端から側方向に突き出した横板部と、横板部の先端より上方に立ち上げられた屈曲部とにより形成された水切り金物が、雨水受けとして配置されている。外隅から落下した雨水をこの水切り金物で受け止めることによって、雨水は破風板を濡らさず、また雨垂れとして地面に落下することなく軒先方向に排水させるという効果を特許文献1発明は発揮する。
なお、特許文献1発明とは別に、袖瓦本体に雨垂れ防止機能を備えた袖瓦として特許文献2記載の発明が知られている。この特許文献2に記載されている図11によると、(特許文献2記載の)袖瓦は、本体部と本体部から略直角に垂下される垂下部とからなる縦断面が略逆L字をなし、垂下部の外側下端部に設けた細桟状部材が1段上位に葺設される袖瓦の垂下部から落下してゆく雨水を受け止める構造をしている。これにより、垂下部に集水された雨水を雨垂れとして落下させることがなく、雨垂れ音の抑止により住環境の向上が可能になる効果を発揮する。
特開2007−224630号公報 特開2007−138495号公報
しかしながら、特許文献1記載の発明では、上述の効果を発揮するものの、なお解決されない課題があった。すなわち、特許文献1発明に係る袖瓦単独では、破風板を汚さないにしろ、雨垂れを発生させる原因に対して根本の解決には至らない。その原因は、袖瓦単独で雨垂れを抑止する構造はなく、袖瓦とは別の水切り金物により雨垂れを抑止する構造を頼っていることにある。
また、特許文献1記載の発明では、雨水受けとして水切り金物の併用が必須であるが、この水切り金物は、桟瓦と瓦主体との間の雨仕舞としての水切り機能を有し、さらにけらばを覆い、そのうえ破風板の上方まで垂下し、側方向に突き出した横板部と横板部の先端より上方に立ち上げられた屈曲部を設けて雨垂れを受け止める構造になっている。そのため、水切り金物はそれ自体が大型化し、形状は複雑となり、材料のコスト高や長さ調整などによる切断の手間増加が避けられない。また、複数の金物に分割したとしても、管理する部材数の増加や、施工性の悪化が起こりうることから、結果として水切り金物の併用によるデメリットは大きい。
一方の特許文献2発明では、特許文献2記載に係る袖瓦単独で雨垂れ抑止効果を発揮できるものの、左右兼用とすることには問題があった。なぜならば、垂下部の外側下端部に設けた細桟状部材は葺設状態において1段上位または1段下位に葺設される袖瓦の前記細桟状部材と段違いになっている。そのため、袖瓦を同じような効果を期待して兼用できるように改良し反対側の袖部に葺設しようとすると、屋根の上面にくる本体部は、ライン(図12の複数段葺設された袖瓦において、それぞれの袖瓦の垂下部下端面に当たる部分)が不揃いになる。これを葺設状態の袖瓦の上面部が正面となる位置より見ると、葺設状態の袖瓦は斜めに倒れているように見え、葺設状態の見栄えが悪い。また、葺設状態において頭見付部と細桟状部材との間に隙間があり、袖瓦を兼用として前記隙間が上面にくると、雨仕舞が悪くなり、雨天時には漏水の原因となる恐れがある。よって、前記袖瓦は、住宅の外観や防水性能などの観点から屋根材としての機能を満たせない。
特許文献1発明および特許文献2発明における問題点を踏まえ、本発明の課題は、簡易な形状で施工が容易で、本来の屋根材としての性能を有し、雨垂れ抑止構造を有し、意匠性に優れた袖瓦であって、左右の袖部に兼用できる袖瓦及び/又は上下位に複数段葺設される袖瓦の側面部を伝わって漏れ落ちる雨水を下位袖瓦に伝わって連続して流下させる袖瓦を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、けらばを有する屋根の左右の袖部に葺設できる上面部と、その上面部から葺設状態において略直角に垂下する側面部とからなり、横断面が略逆L字又は略L字形であって、左右の袖部にそれぞれ葺設された袖瓦の断面が左右対称となる袖瓦において、前記上面部と前記側面部に設けた長さ方向に延びる切り欠き溝が、側面部から頭見付部まで連続するという手段を採用する。
前記手段を採用することにより、風を伴った降雨により任意の袖瓦が斜め方向から受けた雨水は、袖瓦の側面部を濡らしながら流下する。すると、側面部には長さ方向に延びる切り欠き溝があるので、切り欠き溝がその上の側面部を伝わって流下する雨水を受け止める。
また、本発明に係る袖瓦の上面部と側面部のそれぞれに前記切り欠き溝が存在し、断面が左右対称である。これにより、袖瓦を屋根の左右のけらばに葺設するときは、例えば右のけらばに使用される袖瓦を幅方向に90度回転させて左のけらばに使用できる。よって、本発明の袖瓦は、1種類で左右の袖部に葺設できる兼用可能な袖瓦となる。
さらに、本発明は前記の課題を解決するための他の手段として、上下位の複数段に葺設される袖瓦において、上位袖瓦の側面部に形成した切り欠き溝が雨水を受けたとき、その雨水が前記切り欠き溝から頭見付部に形成した頭見付側雨受け部を介して、袖瓦の側面部に形成された切り欠き溝に流下するように、突起が切り欠き溝にはまり込み、上位袖瓦の側面部と上位袖瓦の頭見付部及び袖瓦の側面部の各々の切り欠き溝を連接するという手段を採用する。
この手段を採用することにより、任意の袖瓦の側面部を流下し切り欠き溝に入った雨水は、前記袖瓦の下位袖瓦の切り欠き溝に流下する。これらの繰り返しによって、結果的に最上位の袖瓦の側面部が受けた雨水は、切り欠き溝を流下し、雨垂れを発生させることなく軒樋等にまで流下させることができる。
本発明は、上記の作用と以降に述べる効果をより発揮させる目的のために、屋根に袖瓦が葺設された状態において、雨受け部の頭見付部寄りの部位が、他の部位より低位になっているという手段を採用する。この手段を採用することにより、任意の袖瓦の側面部を流下し切り欠き溝内に達した雨水は、尻側ではなく軒先方向(頭見付側)へ流下し、袖瓦からの雨垂れを抑止できる。
また、頭見付側雨受け部は、下位袖瓦の雨受け部と同一高さもしくは下位袖瓦の雨受け部よりも高い位置に位置しているという手段を採用する。この手段を採用することにより、任意の袖瓦の雨受け部を流下してきた雨水を、瓦同士の隙間から落下させることなく前記袖瓦の下位袖瓦の雨受け部に確実に流下させることができる。
さらに、側面部に形成された雨受け部は、開口端から底部に向かって下向きの角度が付いている、もしくは水平となっているという手段を採用することにより、任意の袖瓦の側面部を流下してきた雨水は、雨受け部より外側へ溢れさせることなく切り欠き溝内に留めておくことができる。
そのうえ、頭見付側雨受け部は、下位袖瓦の切り欠き溝に向かって下向きの角度が付いている、もしくは水平となっているという手段を採用することにより、任意の袖瓦の雨受け部から流下してきた雨水を、頭見付側雨受け部に滑らかに流下させることができる。
本発明は、袖瓦が風を伴い斜めから降雨を受けたとき、雨垂れを抑止する性能を備え、また、左右の袖部に兼用することができるという効果を発揮するとともに、水切り金物などの大きな部材を必要としないことから、安価で施工性や意匠性にも富むという効果をも発揮する。
本発明に係る袖瓦の葺設状態を示す斜視図である。 本発明に係る袖瓦の水平での葺設状態を表した右側面図である。 図2記載のイ−イ断面図である。 図2記載のロ−ロ断面図である。 本発明に係る袖瓦の左側面図である。 本発明に係る袖瓦の正面図である。 記載の正面図の一部を拡大した要部拡大図である。 本発明に係る袖瓦の葺設状態の一部を拡大した斜視図である。 本発明における袖瓦の他の実施例である。 従来技術のケラバ構造の断面図である。 従来技術の袖瓦の葺設状態を示した斜視図である。
図1から図を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明における袖瓦1とは、屋根の切妻など住居本体部よりも張り出した場所で、一般的にけらばや袖部などと呼ばれる箇所に葺設される役物瓦であり、特に指定しない限りけらばの任意の位置に葺設されるものをいう。上面部2及び側面部は、右側の袖部に葺設した袖瓦1を構成する部分であって、上面部2はけらばの上面を、側面部3はけらばの側面を覆い被せる役割を有する。本発明は兼用可能な袖瓦であり、左側の袖部に葺設された袖瓦の場合は、図中や上述又は以下に示した上面部2と側面部3とは入れ替わる(逆になる)部位である。頭見付部4は、袖瓦1の葺設状態における最も水下側の面であり、尻端部5は袖瓦1の長さ方向に対して頭見付部4と反対に位置し、葺設状態における最も水上側の面である。なお、葺設状態における袖瓦の水下側を単に頭側、同水上側を単に尻側ともいう。突起6は、側面部3の内側に突設され、後述する切り欠き溝10と互いにはまり合う部位である。このはまり合いにより、水上側より流下した雨水は確実に切り欠き溝に呼び込める。傾斜面7は、上面部2及び側面部3に設けた長さ方向に長い切り欠き溝10の最も尻端部5寄りに設けてあって、風雨時等に雨水が葺設した袖瓦1同士の隙間から袖瓦1の内側まで入り込むことを防止する部位である。端面8は、上面部2及び側面部3の幅方向の最も端であって、例えば右の袖部に葺設された袖瓦1の頭側を正面としたときに、最も左又は下となる面である。切り欠き溝10は、上面部2又は側面部3の端面8寄りに形成され、尻端部5付近から長さ方向に長く延び、頭見付部4の最も内側まで連続している部位で、上面部2や側面部3、頭見付部4に対し1段引っ込んだ略樋状の部位である。雨受け部11は、略樋状の切り欠き溝10のうち、端面8寄りの面状の部位であって、降雨時等に側面部3が受けた雨水が下方に流下したときに前記雨水を端面まで流下させることなく受け止める部位をいう。頭見付側雨受け部12とは、頭見付部4に形成され、側面部3に設けられた切り欠き溝10の雨受け部11と同様の機能を有する部位である。開口端13は、雨受け部11の最も外側であって、雨受け部と同様長さ方向に長く延び、頭見付側雨受け部12の最内側まで連続しているものをいい、底部14は、雨受け部11の最も内側であって、開口端と13と同様に長く延び、頭見付側雨受け部12の最内側まで連続している部位をいう。
袖瓦1の基本的構造は、図1〜図4に示すように、上面部2と側面部3が概ねL字又は逆L字となるような、従来から存在する袖部に葺設される袖瓦と同様である。野地板又は桟瓦(図示なし)の上部に葺設される上面部と、その上面部の一側方から略直角に垂下される側面部とからなり、雨仕舞のため袖瓦1の尻側と上位袖瓦1Bの頭側は重なり合っている。また、上面部2と側面部3は、それぞれ頭見付4と尻端部5が平行となる概ね台形状をなし、図5に示すように頭見付部幅H1は尻端部幅H2に対し袖瓦1の頭見付の厚さH3分だけ高くなっている。この頭見付厚さが好ましい例であり、袖瓦1を複数段葺設した状態において、端面8は上位袖瓦1Bの端面8B又は下位袖瓦1Aの端面8Aと一直線をなすように揃うので、全体としてシャープな外観となり、意匠的に見栄えも良い。また、図6に示すように、右側の袖部に葺設された袖瓦は図中の二点鎖線を軸に線対称となっているため、図6の状態より幅方向に90度左回転させるだけで、左側の袖部に葺設できる状態となる。
本発明の袖瓦1は、図に示すように上下位に複数段葺設した状態において、袖瓦1の切り欠き溝10の尻側と1段上位に葺設される袖瓦1Bの突起6Bの頭側が葺き足調整可能な状態で重なり合う構造となっている。複数段葺設した袖瓦において、袖瓦1の側面部3に設けた略樋状の切り欠き溝10と、頭見付部4の内側に突起6を設け、切り欠き溝10に上位袖瓦1Bの突起6Bがはまり込むことにより、袖瓦の重なり部分における樋状の隙間は生じない。さらに、切り欠き溝10と突起6がはまり込むことにより、上位袖瓦1Bの雨受け部11Bより流れてきた雨水を頭見付側雨受け部12Bを経て袖瓦1の雨受け部11へ呼び込むことができる。
上記のように袖瓦1の重なり部分の隙間は、図4や図に示すように、切り欠き溝10と上位袖瓦1Bの突起6Bとのはまり込みにより小さくなるが、特に上面部2においては、けらばに対し正面方向より風雨を伴った場合、袖瓦1に設けた切り欠き溝10に降りかかった雨水は、風の影響により袖瓦1の重なり部分へ入り込む不安がある。この不安を払拭させるため、切り欠き溝10の尻端部5寄りに、水返しとして傾斜面7を設けることで、雨水が切り欠き溝10と突起6Bとの間の隙間より袖瓦1の内側まで浸入したとしても、けらば内部まで浸水させることがなく、ひいては屋内への漏水を招くことはない。
本発明の切り欠き溝10は、上面部2及び側面部3の端面8寄りに形成されていることが望ましい。これにより、上面部2及び側面部3に降りかかった雨水は雨垂れとして落下させず、雨受け部11に、より多くの雨水を保持することができる。また、切り欠き溝10を頭見付部4まで連続して設けることで、側面部に受けた雨水は頭見付部4を介して下位袖瓦の雨受け部11Aに流下させられる。これを連続させることにより、複数段葺設した袖瓦であっても、側面部が受けた雨水のより多くを軒先さらには軒樋まで流下させられるようになっている。
本発明の雨受け部11は、図7に示すように袖瓦1の葺設状態において尻側の部位よりも頭側の部位が低位であることが望ましい。これにより、側面部3の任意の箇所に降りかかった雨水が切り欠き溝10を流下し、雨受け部11で流下を抑制されたとき、前記雨水は雨受け部11上に留まることなく、頭側へ流下する方向を変える。本発明の雨受け部11、袖瓦1の葺設状態において頭側が尻側よりも低位になっていればよく、袖瓦1を水平状態としたときに、雨受け部11の尻側が頭側より低位になっていてもよい。
さらに、雨受け部11は地面に対して水平、もしくは開口端13から底部14に向かって下向きの角度が付いていることが望ましい。これにより、側面部3に降りかかった雨水が側面部3を流下し雨受け部11に達したとき、前記雨水は、雨受け部11よりも側面部3の外側へ溢れさせることなく雨受け部11で留めておくことができる。
本発明の頭見付側雨受け部12は、複数段葺設した袖瓦において、下位袖瓦1Aの雨受け部11Aと同一高さもしくは下位袖瓦1Aの雨受け部11Aよりも高い位置に位置していることが望ましい。これにより、雨受け部11より流下してきた雨水が頭見付側雨受け部12に達したとき、雨水はその先の流路として下位袖瓦1Aの雨受け部11Aへ流下する。頭見付側雨受け部12の位置を単に任意の位置とすると、頭見付部4と下位袖瓦1Aの側面部3Aとの間で流路が断たれる。このことから、雨垂れを起こさず雨水を流下させるためには、頭見付側雨受け部12が、下位袖瓦1Aの雨受け部11Aと同一高さもしくは雨受け部11Aよりも高い位置に位置していることが必要な条件となる。
また、頭見付側雨受け部12は、図9に示すように、雨受け部11側から下位袖瓦1Aの雨受け部11Aに向かって下向きの角度が付いていることが望ましい。これにより、軒先に近い袖瓦など雨受け部11を流下する雨水は、その流量が増加したとしても雨受け部11から頭見付側雨受け部12へ回りこみ易くすることができる。
複数段葺設した袖瓦の雨受け部11及び頭見付側雨受け部12と雨水の流れの関係について説明する。雨水の流路は、風雨時において(い)側面部3の雨受け部11より上方に降りかかった雨水は、側面部3、切り欠き溝10を伝って雨受け部11まで達するが、雨受け部11は開口端13と底部14が水平もしくは開口端13が底部14よりも高い位置になっており、さらには開口端13付近で表面張力が働くため、ここで雨水の鉛直下向きの流路は外側に溢れることなく止められる。(ろ)雨受け部11は頭見付部4が水下側となるように傾斜がついているため、雨受け部11で鉛直方向の流路を止められた雨水は、頭側へ流路を変え流下する。(は)頭側に流路を変えた雨水は、雨受け部11の頭側まで流下した後、回り込むように頭見付側雨受け部12へ達する。(に)頭見付側雨受け部12に達した雨水は、下位袖瓦1Aの雨受け部11Aへ達する。つまり、任意の袖瓦において、(い)の要領で雨受け部11に流下した雨水は、雨垂れを発生させることなく(ろ)から(に)の要領で雨水を軒先さらには軒樋等へと流下させることができる。
このようにして、本発明は、切妻屋根などの袖部に葺設される袖瓦1が風雨を受けたとき、側面部3に降りかかった雨水が雨垂れとして落下させることなく雨受け部11で抑止でき、ひいては雨垂れ音の発生の防止や住宅の景観を損ねないという効果を発揮する。
なお、本発明は上述の好例に限定されるものではなく、その根本的技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。また、切り欠き溝10を1段に限らず2段、3段として形状変更することや、連続する雨垂れ抑止部について雨水の流下を滑らかにする目的で雨受け部11と頭見付側雨受け部12との間の形状を角面や丸面に面取りすることもできる。さらには、材質を問わず屋根材としての機能を有するものであって、袖部に葺設されるものに幅広く応用できる。さらには、従来の袖瓦と同じように、屋根に葺設するための釘穴があり、固定するための釘が用いられ、前記釘穴や前記釘には防水性や施工性等の観点から問題のない位置、材質が選択されるものである。
本発明は、けらば及び/又は破風板を保護する用途に使用される袖瓦として切妻屋根に広く有用できる。
1 袖瓦
1A 下位袖瓦
1B 上位袖瓦
2、2A、2B 上面部
3、3A、3B 側面部
4、4A、4B 頭見付部
5、5B 尻端部
6、6A 突起
7、7B 傾斜面
8、8A、8B 端面
10、10A、10B 切り欠き溝
11、11A、11B 雨受け部
12、12A、12B 頭見付側雨受け部
13、13A 開口端
14、14A 底部
70 けらば
71 破風板
72 けらば垂木
73 上部
74 側部
80 桟瓦
81 袖瓦
82 瓦主体
83 垂れ
84 外隅
85 段差面
86 内隅
87 下端面
90 水切り部材
91 鉛直板部
92 第一屈曲部
93 横板部
94 第二屈曲部
95 立ち上げ部
100 袖瓦
101 本体部
102 垂下部
103 細桟状部材
H1 頭見付部幅
H2 尻端部幅
H3 頭見付の厚さ

Claims (6)

  1. けらばを有する屋根の左右の袖部に葺設できる上面部(2)と、その上面部から葺設状態において略直角に垂下する側面部(3)とからなり、横断面が略逆L字又は略L字形であって、左右の袖部にそれぞれ葺設された袖瓦の断面が、前記上面部と前記側面部との成す角の二等分線を軸に略線対称となる袖瓦(1)において、前記上面部と前記側面部に設けた長さ方向に延びる切り欠き溝(10)が頭見付部(4)まで連続していることを特徴とする袖瓦。
  2. 上下位の複数段に葺設される袖瓦において、上位袖瓦の側面部(3B)に形成した切り欠き溝(10)が雨水を受けたとき、その雨水が前記切り欠き溝から頭見付部(4B)に形成した頭見付側雨受け部(12B)を介して、袖瓦(1)の側面部(3)に形成された切り欠き溝(10)に流下するように、突起(6)が切り欠き溝(10)にはまり込み、上位袖瓦の側面部(3B)と上位袖瓦の頭見付部(4B)及び袖瓦の側面部(3)の各々の切り欠き溝(10B,10)を連接することを特徴とする袖瓦。
  3. 屋根に袖瓦が葺設された状態において、雨受け部(11)の頭見付部(4)寄りの部位が、尻寄りの部位より低位になっている請求項1又は請求項2記載の袖瓦。
  4. 屋根に袖瓦が葺設された状態において、頭見付側雨受け部(12)は、下位袖瓦(A)の雨受け部(11A)と同一高さもしくは下位袖瓦の雨受け部よりも高い位置に位置している請求項1または2記載の袖瓦。
  5. 雨受け部(11)は、開口端(13)から底部(14)へ向かって下向きの角度が付いている請求項1又は請求項2記載の袖瓦。
  6. 頭見付側雨受け部(12)は、側面部(3)から下位袖瓦(A)の側面部(3A)に向かって下向きの角度が付いている、もしくは水平となっている請求項1または2記載の袖瓦。
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