JP5202819B2 - 反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、反射防止フィルムの製造方法に関し、特に、偏光板や画像表示装置に用いられる反射防止フィルムの製造方法に関するものである。
光学機能を有する光学フィルムは、陰極管表示装置(CRT)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や液晶表示装置(LCD)のような画像表示装置の主要な構成部材として利用されている。一般に、光学フィルムは、透明な支持体の上に、光学機能を有する光学機能層や耐擦傷性等の向上に寄与する物理機能層を有し、ここで各層の種類や組合せを適宜選択することにより、反射防止フィルム、防眩性フィルム、光学補償フィルム、表面保護フィルム等の光学フィルムとすることができる。
上記のうち、反射防止フィルムは、ディスプレイの視認性を向上させる目的で使用されている。このような反射防止フィルムは、直接的に人の目視に晒される機会が多いため、点欠陥や色ムラ等の外観故障を出来る限り低減することが要求され、近年の画像表示装置の大画面化、高輝度化、高精細化に伴って、この要求は厳しくなっている。
また、反射防止フィルムには、画像表示面の耐擦傷性や耐磨耗性、指紋や水跡等の汚れが付きにくいこと(防汚性)等も必要とされる。特に、ディスプレイの表面に傷が付くと、恒久的な表示欠陥となって画像表示装置の外観品位が著しく低下するため、耐擦傷性は重要である。そこで、耐擦傷性に優れる反射防止フィルムとして、例えば、特許文献1には、微粒子を含有する放射線硬化型樹脂組成物を主体とし、界面活性剤を含む低屈折率層を最外層とする反射防止フィルムが提案されている。
一般に、反射防止フィルムは、支持体の上に所望の液を塗布した後、この塗布層を乾燥させることで形成される。このとき、優れた品質の塗布層を形成させることに加えて、製造時間の短縮を図る等して出来る限り生産性を向上させることが重要となる。そこで、生産性を向上させるために、機能層を形成させる材料と有機溶剤とを混合して調製した塗布液を用いることで、塗布作業を容易にし、かつ乾燥時間の短縮を図ることが行なわれている。しかしながら、この場合、塗布液が溶剤を含んでいるために、搬送時の振動や風の流れを受けて塗布直後の塗布層面が変動したり、不均一に乾燥されたりして、外観故障の原因となる厚みムラが形成されるという問題が生じる。
そこで、耐擦傷性や防汚性を両立すると共に、高い生産性で反射防止フィルムを製造する方法として、例えば、特許文献2では、硬化性樹脂、界面活性作用をもつフッ素系化合物やシリコーン系化合物等の添加剤、微粒子等を含む塗布層に電離放射線を照射させて低屈折率層を形成する方法が提案されている。
また、反射防止フィルムは、支持体の上にハードコート層と低屈折率層とが積層された複層構造を有する場合が多い。ただし、各界面での密着性が低いと光の散乱等が生じて、所望の反射防止効果を得ることができないので、各界面における高い密着性が要求される。そこで、各界面での密着性に優れる反射防止フィルムの製造方法として、例えば、特許文献3では、支持体の上に、反応性官能基を有する硬化性樹脂を用いると共に、硬化条件を調整する方法が提案されている。
特開平9−145903号公報 特開2005−257786号公報 特開2003−311911号公報
特許文献1、3では、耐擦傷性や各層界面での密着性に優れる反射防止フィルムを得ることはできるが、防汚性や生産性向上等に関する課題が残る。また、特許文献1〜3の方法において、光学機能層の上に物理機能層を形成するときに、物理機能層の表面に白紛状の物質が生じて、外観故障が低下してしまうという問題を抱えている。したがって、耐擦傷性に優れると共に、外観故障が低減された反射防止フィルムを、生産性を向上させて製造することができる方法の確立が望まれている。
本発明は、耐擦傷性に優れると共に、外観故障が低減された品質に優れる反射防止フィルムを、生産性を向上させて製造することができる反射防止フィルムの製造方法を提案することを目的とする。
そこで、本発明者らは、先ず、白紛状物質が何であるかを検討した。その結果、この白粉状物質が、塗布性の改良や乾燥の均一化、或いは高速塗布を行なうために光学機能層を形成する塗布液中に含有させるフッ素系化合物或いはシリコーン系化合物等の添加剤に起因する物質であることを見出した。更に、この白粉状物質は、放射線硬化型樹脂組成物を硬化させるために、塗布層の表面に紫外線や電子線、或いは熱等を照射すると、塗布層が熱収縮を起こして上記の添加剤が表面に溶け出してしまうことを見出した。
本発明は、透明支持体と、明支持体の上に配される少なくとも1層の光学機能層と、学機能層の上に配され、学機能層よりも屈折率の低い低屈折率層とを有する反射防止フィルムの製造方法において、屈折率層を形成させるための材料及び溶剤を含む液を学機能層の表面に塗布して塗布層を形成する塗布工程と、布層の乾燥を進める初期乾燥工程と、期乾燥工程の後に行なわれ、70℃以上110℃以下の処理温度T1で行われる第1乾燥硬化工程と、その後に100℃以上160℃以下でありT1より高温である処理温度T2で行われる第2乾燥硬化工程とを備え、塗布層の乾燥及び塗布層の熱硬化を進める乾燥硬化工程とを有することを特徴とする。
燥硬化工程後の屈折率層に、電離放射線を照射する工程を有することが好ましい。T2−T1は1℃以上50℃以下であることが好ましい
光学機能層が、界面活性作用を持つフッ素系化合物及びシリコーン系化合物のうち少なくとも1種を含むことが好ましい。光学機能層は、防眩性付与層であることが好ましい。
光学機能層の屈折率が、1.58以上2.0以下であることが好ましい。低屈折率層の屈折率が、1.31以上1.45以下であることが好ましい。
光学機能層及び低屈折率層の少なくとも1つには、透光性微粒子が含まれることが好ましい。
偏光膜を有する偏光板において、上記いずれかひとつの製造方法により得られる反射防止フィルムを保護フィルムとして偏光膜の一方の面に設けることが好ましい。
上記の偏光板は、反射防止フィルムとは反対側の面に、光学異方性を有する光学補償フィルムを保護フィルムとして設けることが好ましい。
本発明により、耐擦傷性に優れると共に、外観故障が低減された品質に優れる反射防止フィルムを、生産性を向上させて製造することができる。
以下、本発明に係る反射防止フィルムの製造方法について実施形態を示しながら説明する。なお、ここに示す形態は、本発明に係る一例であり、本発明を限定するものではない。図1に、本実施形態で用いるフィルム製造設備10の概略図を示す。
フィルム製造設備10には、形成する光学フィルムのベース、すなわちベースフィルム11を送り出す送出機13と、ベースフィルム11の表面に液を塗布して塗布層を形成するための塗布装置14と、複数のパスローラ15を備え、塗布層を乾燥させるための乾燥装置16と、仕切り板17で仕切られた前室18aと後室18bとを有し、塗布層を熱硬化させるための加熱装置18と、塗布層に紫外線を照射して硬化を十分に促進させることで反射防止フィルム20とする紫外線ランプ21と、反射防止フィルム20を巻き取るための巻取機23とが備えられている。また、この他にも、フィルム製造設備10には、複数の搬送ローラ25や除塵機26が備えられている。
塗布装置14には、ベースフィルム11の搬送路の下方に、グラビアパターンが刻印されたマイクログラビアローラ14aと塗布液が入れられているタンク(図示しない)とが備えられている。このマイクログラビアローラ14aは、ベースフィルム11の所望の面に、塗布液を塗布するための部材である。また、上記のタンクは、マイクログラビアローラ14aの下方であり、マイクログラビアローラ14aの表面が塗布液に接触する位置に配されているので、タンク内の塗布液にマイクログラビアローラ14aの表面を接触させることにより、グラビアパターンに塗布液を供給することができる。ここで、余剰の塗布液は、ドクターブレード(図示しない)により取り除かれるため、グラビアパターンへ供給する塗布液を適量に調整することができる。
乾燥装置16には、整風板16aにより仕切られた搬送室16bと排気室16cとが備えられている。整風板16aは、複数の開口が設けられた金属製の板であり、搬送室16bと排気室16cとを仕切りながらも、両室間での風通しを良好なものとしている。整風板16aの開口率及び材質等は、特に限定されるものではないが、開口率が50%以下の金網やパンチングメタルであることが好ましく、より好ましくは、開口率が20〜40%である。本実施形態では、300メッシュで開口率が30%の金網を用いている。なお、整風板16aは、整風板16aとベースフィルム11の塗布層表面との間隔が10mm程度となるように設けることが好ましい。
搬送室16bには、ベースフィルム11を支持しながら搬送するための複数のパスローラ15が備えられている。なお、各パスローラ15は、脱着が可能であり、容易に脱着操作を行うことができる形態であることが好ましい。例えば、ベースフィルム11の上に塗布された液の残留溶剤量が20%以上45%以下の場合には、パスローラ15を取り外してベースフィルム11に非接触で搬送するようにすると、平面性を低下させずにベースフィルム11を搬送することができる。
排気室16cには、ベースフィルム11の幅方向であり、それぞれ対向する位置に、排気室16c内の空気を排気するための排気パイプと、排気室16c内に新たな空気を送り込むための給気パイプ(共に図示しない)とが取り付けられている。排気室16cでは、排気パイプにより排気室16c内の空気が室外へと排気されると共に、給気パイプにより排気室16cの内部に所望の温度に加熱した乾燥空気が送り込まれることで、その内部温度が適宜調整される。これにより、搬送室16bを搬送されるベースフィルム11上の塗布層の乾燥を促進させることができる。なお、給気パイプから供給される空気は、空気以外のガスでも良く、特に限定されるものではない。
加熱装置18において、仕切り板17で仕切られた前室18a及び後室18bの内部には、各室の内部温度を調整するための温度制御手段である給気ダクト30a、30bがそれぞれ設置されている。仕切り板17は、その形状や材質等に特に制限はないが、熱伝導性の低い材料で形成されているものが好ましい。また、温度制御手段も、特に限定されるものではなく、例えば、加熱温度を任意に制御することができる加熱器が挙げられる。また、フィルム製造設備10には、ベースフィルム11を支持しながら搬送するための搬送ローラ25が、適宜配置されている。なお、搬送ローラ25の設置箇所及び個数等は特に制限されるものではなく、必要に応じて選択すれば良い。
次に、上記のようなフィルム製造設備10により光学フィルムを製造する方法を説明する。
先ず、ベースフィルム11が送出機13から適宜送り出される。図2(a)に示すように、本実施形態で使用するベースフィルム11は、透明な支持体41と、この支持体41の上に接するようにして配される第1層43a及び、複数の透光性微粒子45を含有する第2層43bとが積層してなる光学機能層43とを備えた複層構造の積層フィルムである。ベースフィルム11の材質や構造等は特に限定されるものではなく、市販のポリマーフィルム等を支持体として、その上に所望の光学機能層を塗設する等して設けたものを好適に用いることができる。したがって、第1層43a及び第2層43bの種類等も特に限定されるものではないが、本実施形態では、光学特性に優れる反射防止フィルム20を得るために、第1層43aをハードコート層とし、第2層43bを防眩性ハードコート層とする。なお、透光性微粒子45については、後で詳細に説明する。
送出機13から送り出されたベースフィルム11は、搬送ローラ25に支持されながら搬送される間に、その表面に向かって除塵機26から風が吹きつけられる。これによりフィルムの表面に付着している塵等の不純物を取り除くことができるので、塗布層を形成する際に不純物が混入するおそれを低減する効果が得られる。なお、除塵機26の設置箇所や設置台数等は特に制限されるものではないが、上記の効果をより高めるためにも、本実施形態のように、除塵機26は、塗布装置14の上流側であり、かつ塗布装置14に出来る限り近い位置へ設けることが好ましい。
除塵されたベースフィルム11は設備の下流へと搬送され、塗布装置14によりその表面に液が塗布される。塗布装置14のマイクログラビアローラ14aは、ベースフィルム11の搬送方向とは反対向きに回転しており、かつその表面に形成されているグラビアパターンには、適量の塗布液が供給されている。このようなマイクログラビアローラ14aをベースフィルム11の表面に接触させると、塗布液を転写させることができるため、ベースフィルム11の表面に所望の塗布層を容易に形成させることが可能となる。なお、本実施形態では、光学機能層43よりも低屈折率となる層を形成させるための液をベースフィルム11の表面に塗布して、低屈折率層となる塗布層を設ける。
マイクログラビアローラ14aに刻印されたグラビアパターンの線数は50〜800本/インチであることが好ましく、より好ましくは100〜300本/インチである。また、グラビアパターンの深度は1〜600μmであることが好ましく、より好ましくは5〜200μmである。更に、マイクログラビアローラ14aの回転数は3〜800rpmであることが好ましく、より好ましくは5〜200rpmである。なお、ベースフィルム11の搬送速度は0.5〜100m/分とすることが好ましい、より好ましくは1〜50m/分である。以上により、ベースフィルム11の表面に、厚みが均一で塗布ムラの少ない塗布層を形成させることができる。
なお、上記の塗布液の量は、特に限定されるものではなく、ベースフィルム11の表面でのはじきの発生を防止し、かつ所望とする塗布層の厚み等を考慮しながら適宜選択すれば良い。ただし、塗布液の量が多いと、ベースフィルム11の表面にはじきが形成されたり、乾燥時間が長くなるおそれがあるため問題である。この問題は塗布層が厚すぎる場合にも同様に発生する。したがって、本問題を回避するために、塗布液の量はベースフィルム1mあたり、1〜40mlとすることが好ましく、特に好ましくは2〜25mlとすることである。また、乾燥時間の長時間化を防ぎつつ、所望の特性を有する層を形成させるために、塗布層の厚みは0.01〜20μmとすることが好ましく、より好ましくは0.05〜10μmである。
乾燥装置16に送り込まれたベースフィルム11は、塗布層側とは反対の面を支持面として、各パスローラ15で支持されながら搬送室16b内を搬送される。乾燥装置16では、給気パイプ(図示しない)から温度を調整した乾燥風を送り込むことで内部温度が調整される。これにより、塗布層の乾燥をある程度促進させる初期乾燥を行うことができる。なお、乾燥装置16の内部温度は、20℃以上120℃以下であることが好ましく、より好ましくは、25℃以上100℃以下である。これにより、熱収縮を発生させることなく塗布層の乾燥を進行させることができる。ただし、内部温度を20℃未満とすると、塗布層に含まれる溶剤を十分に蒸発させることができないので、溶剤を多く含んだままの塗布層を次の加熱装置18で加熱することになる。その結果、加熱装置18では、塗布層中の溶剤が急激に蒸発するため、乾燥ムラや厚みムラが大量に生じて外観故障が著しく悪化する。一方で、乾燥装置16の内部温度を120℃よりも高くすると、乾燥装置16の内部で塗布層中の溶剤が急激に蒸発するため、塗布層が熱収縮したり、溶剤の蒸発と共に添加剤が蒸発して所望の特性を有する層が形成されないおそれがある。
また、各パスローラ15は、その表面温度を調整することができる機能を有することが好ましい。これにより、塗布層の乾燥をより効率的に行うことができる。このとき、塗布層の乾燥ムラを抑制するために、各パスローラ15の表面温度は、乾燥装置16の内部の温度と略同等に調整することが好ましい。
なお、搬送室16b内の風速は、0.1m/秒以上1.5m/秒以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.1m/秒以上1.0m/秒以下であり、特に好ましくは0.2m/秒以上1.0m/秒以下である。これにより、外観故障の発生を防止しながら、乾燥装置16により塗布層の初期乾燥を効率良くかつ満足に行うことができる。ただし、風速が0.1m/秒以下の場合には、乾燥効率が大幅に低下して、塗布層の初期乾燥を十分に行なうことができない。そのため、加熱装置18では溶剤を多量に含む塗布層を乾燥させることになるので、溶剤が急激に蒸発して塗布層に乾燥ムラや厚みムラが大量に生じてしまう。ここで乾燥を十分に行なうために搬送室16bを長くすると、設備コストの増大や乾燥効率の低下等を引き起こすおそれがあるため好ましくない。一方で、風速を1.5m/秒よりも大きくすると、塗布層に厚みムラが生じるおそれがあり問題である。
塗布層の初期乾燥が終了したベースフィルム11は、乾燥装置16から送り出された後、続けて、加熱装置18へと送り込まれる。加熱装置18は、給気ダクト30a、30bから供給される乾燥空気の温度を調整することで、前室18a及び後室18bの各内部温度が所定の範囲となるように調整されている。
前室18aの内部温度、すなわち第1温度は70℃以上110℃以下であることが好ましい。より好ましくは第1温度が90℃以上100℃以下である。一方で、後室18bの内部温度、すなわち第2温度は100℃以上160℃以下であることが好ましい。より好ましくは、第2温度が100℃以上140℃以下である。加熱装置18では、第1温度よりも第2温度が高くなるように調整される。なお、第1温度と第2温度との温度差は1℃以上50℃以下とすることが好ましい。この様に、本発明では、低屈折率層を設ける際に、初期乾燥を行った後の塗布層を少なくとも2以上の異なる温度で乾燥させるようにしたので、添加剤等の溶出を押さえながら塗布層の熱硬化を行った後に、塗布層の硬化反応をより十分に促進させることができる。このため、添加剤等の溶出による白粉状の物質が表面に生成することなく、かつ、非常に硬度の高い層を得ることができるので、結果として、外観故障がなく、耐擦傷性に優れる塗布層、すなわち低屈折率層を形成させることが可能となる。
ただし、第1温度が70℃未満の場合や第2温度が100℃未満の場合には、いずれも塗布層の熱硬化を促進させる温度としては低すぎるため問題である。ここで、硬化反応を促進させるためにベースフィルム11の搬送速度を遅くしたり、搬送路を長くしたりすると、搬送時間の長時間化による生産性の低下や、加熱装置18内での滞留時間の長時間化によりベースフィルム11が熱ダメージを受けたりするおそれがある他、設備の大型化による設備コストの増大を招くため問題である。一方で、第1温度が110℃を超える場合や第2温度が160℃を超える場合には、塗布層中に含まれる添加剤が塗布層の表面に溶け出して、外観故障や塗布層の熱収縮によるしわ及びつれ等が生じるおそれがあるので問題である。
加熱装置18で初期硬化が行われた後のベースフィルム11には、形成された低屈折率層の表面に向かって紫外線ランプ21により紫外線が照射される。このように低屈折率層に紫外線のような電離放射線を照射すると、層の硬化をよりいっそう促進させることができるため、非常に硬度が高い層を得ることができる。なお、本発明における電離放射線とは、紫外線の他、電子線、X線、γ線、高速中性子線、高速荷電粒子線等の線であり、照射した物質に電離作用をもたらす放射線を意味する。最後に、反射防止フィルム20は、巻取機23に巻き取られる。ただし、反射防止フィルム20は、必ずしも巻取機23で巻き取られた状態(バルク)である必要はなく、シート状とする等、その最終形態は特に限定されない。
以上の方法により形成される反射防止フィルム20は、図2(b)に示すように、ベースフィルム11の上に低屈折率層46が形成された構造を有する。この反射防止フィルム20は、初期乾燥後に熱硬化された後に、更に、紫外線が照射されることで形成された低屈折率層46を有するため、外観故障がほとんどなく、かつ耐擦傷性に優れる等の特徴を有する。
本発明に係る反射防止フィルムについて説明する。支持体41は、透明であり、各層を形成させるための土台となる部材であるが、ポリマーからなるプラスチックフィルムであることが好ましい。上記のポリマーとしては、セルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ノルボルネン系樹脂、非晶質ポリオレフィン等が挙げられる。中でも、セルロースエステルであるトリアセチルセルロース、ポリエステルであるポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレートを用いることが好ましく、特に、トリアセチルセルロースであることが好ましい。
光学機能層43は、光学機能層としての作用を有するような層であり、ポリマーであるバインダや重合開始剤、分散剤等からなる少なくとも1層の層より構成される。したがって、光学機能層43は2層以上の複層構造を有していても良い。本実施形態では、第1層43a及び第2層43bからなる複層構造の光学機能層43を形成させる。光学機能層を構成する層としては、例えば、光拡散層、中屈折率層、高屈折率層、光学補償層、防眩性付与層等が挙げられる。また、光学機能層43を構成する層は同一種でも良いし、異なる組成を有する層でも良く、上記の中から、適宜選択して所望の光学機能層43を形成すれば良い。ただし、優れた反射防止効果を得るためにも、層として防眩性付与層を含んでいることが好ましい。
また、光学機能層43に使用されるバインダとしては、飽和炭化水素鎖又はポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーであることが好ましい。このようなポリマーを構成するモノマーの構造や、芳香族環の有無、或いはハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、窒素原子等の原子の有無、等を適宜選択してバインダとなるポリマーを用いることにより、形成させる層の屈折率を好適に調整することが可能となる。
第2層43bには、複数の透光性微粒子45が添加されている。本発明では、可視光領域で吸収のない微粒子を透光性微粒子と称する。このような透光性微粒子45を層中に複数添加させると、微粒子としての作用により層の屈折率を容易に調整することができる他に、透光性微粒子は光を透過させるため、層の防眩性を好適に調整することができる。透光性粒子については、特開2003−302506号公報の[0044]に具体的記載があり、本発明に適用することができる。なお、透光性微粒子は、形成させる層の屈折率に応じて屈折率差を考慮しながら適宜選択することが好ましい。
屈折率や粒径の違いを考慮して透光性微粒子を使い分けることにより、形成させる層の諸特性を制御することができる。例えば、粒径の大きい透光性微粒子を用いると、層の防眩性を容易に調整することができ、より小さな粒径の透光性微粒子を用いると、層の屈折率を容易に調整することができる。したがって、種類や大きさの異なる2種類以上の透光性微粒子を併用することが好ましい。これにより、例えば、輝度の均一性を低下させるために問題であるフィルム表面の凹凸が存在していても、粒径を選択しながら透光性微粒子を用いることで、上記の問題を改善することができる。
上記の様に透光性微粒子を適宜選択して用いる等して、光学機能層43の屈折率は、1.58以上2.0以下とすることが好ましい。また、低屈折率層46の屈折率は、1.31以上1.45以下とすることが好ましい。上記のような光学機能層43は優れた防眩性を有する。そして、上記のような低屈折率層46は硬度が高く、表面に傷が付き難い等の特徴を有する。そのため、このような層からなる反射防止フィルム20は、防眩性や耐擦傷性及び防汚性等に優れた光学フィルムである。なお、透光性微粒子は、光学機能層43或いは低屈折率層46の少なくとも1つに含ませることが好ましい。また、本実施形態のように光学機能層43等が複数の層で構成されている場合には、少なくともいずれか1層に含有させれば良い。
透光性微粒子としては、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモンのうち、少なくとも1種の金属酸化物であることが好ましい。また、その平均粒径は、0.2μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1μm以下であり、特に好ましくは0.06μm以下である。上記の金属酸化物としては、例えば、TiO、ZrO、Al、In、ZnO、SnO、Sb、ITO、SiO等が挙げられる。中でも、TiO及びZrOは、高屈折率化の点で好ましい。なお、各微粒子の表面を、シランカップリング剤やチタンカップリング剤等で処理すると、バインダに対する分散性や相溶性を向上させることができるので好ましい。上記の微粒子の添加量は、添加させる層の全質量に対して10〜90%であることが好ましく、より好ましくは20〜80%であり、特に好ましくは、30〜75%である。
透光性微粒子のうち、防眩性を付与する目的で用いられる微粒子としては、フィラ粒子よりも粒径が大きく、平均粒径が1〜10μm程度のマット粒子が好ましく用いることができる。マット粒子としては、例えば、シリカ粒子、TiO粒子等の無機化合物粒子や、アクリル粒子、架橋アクリル粒子、ポリスチレン粒子、架橋スチレン粒子、メラミン粒子、ベンゾグアナミン粒子等の有機化合物粒子等が挙げられる。中でも、高い防眩性を発現させることができることから、架橋スチレン粒子、架橋アクリル粒子、シリカ粒子を用いることが好ましい。マット粒子の形状は、真球或いは不定形と問わず、特に限定されるものではない。粒径や形状の異なる2種類以上のマット粒子を併用させることも可能である。なお、防眩性の層を形成させるためには、マット粒子の含有量が、形成させる層1m辺りに対して10〜2000mgであることが好ましい。より好ましくは、100〜1400mgである。
上記マット粒子は、層中で均一に分散されていることが好ましい。また、各粒子の粒子径が略同一であることが好ましい。例えば、平均粒径よりも20%以上大きい粒子を粗大粒子とするとき、全粒子に含まれる粗大粒子が含まれる割合は1%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1%以下である。したがって、マット粒子は、粒径が略同一であり、層中に均一に分散させることを目的として、出来る限り程度の強い分級が多く行われたものを用いることが好ましい。なお、上記に示す微粒子は、粒径が光の波長よりも十分に小さいため、光の散乱が生じない。
また、光学機能層には、界面活性作用を持つフッ素系化合物及びシリコーン系化合物のうち少なくとも1種を含有させることが好ましい。このような化合物を適宜選択して用いることにより、優れた防汚性や滑り性を有する光学機能層を形成することができる。なお、上記の化合物は、層形成用に用いられる層形成材料の全固形分量に対して、0.01〜20質量%とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜10質量%であり、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
フッ素系化合物としては、フルオロアルキル基を有する化合物が好ましい。また、このフルオロアルキル基は炭素数が1〜20であることが好ましく、より好ましくは、1〜10である。この場合、直鎖、分岐構造、脂環式構造であっても良いし、エーテル結合を有していても良い。なお、フルオロアルキル基は、同一分子中に複数含まれていても良い。
上記のフッ素系化合物は、相溶性や光学機能層と低屈折率層との界面での密着性に作用するような置換基を有していることが好ましい。この置換基は、同一でも良いし、異なっていても良いが、複数個有していることが好ましい。置換基としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリール基、シンナモイル基、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。また、フッ素化合物は、フッ素原子を含まない化合物とフッ素原子を含む化合物との共重合体でも良いし、共重合オリゴマーでも良く、その分子量も特に制限されない。フッ素化合物におけるフッ素原子の含有量も特に制限されないが、フッ素原子全量に対して20質量%であることが好ましい。より好ましくは30〜70質量%であり、特に好ましくは40〜70質量%である。
シリコーン系化合物としては、例えば、ジメチルシリルオキシ単位を繰り返し単位として複数個含む化合物鎖の末端及び側鎖、又は末端か側鎖のいずれか一方に置換基を有するものが挙げられる。なお、上記のような単位を繰り返し含む化合物には、ジメチルシリルオキシ以外の構造単位を含んでいても良い。また、置換基は同一でも異種でも良いが、複数個有することが好ましい。置換基の好適な例としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリール基、シンナモイル基、エポキシ基、オキセタニル基、水酸基、フルオロアルキル基、ポリオキシアルキレン基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。分子量に特に制限はないが、取り扱い性等を考慮して、100000以下であることが好ましい。より好ましくは、50000以下であり、特に好ましくは3000〜30000である。シリコーン系化合物のシリコーン原子量にも特に制限はないが、化合物全量に対して18質量%以上であることが好ましく、より好ましくは25〜37.8質量%であり、特に好ましくは30〜37質量%である。
図3に、フィルム製造設備10により形成することができる別形態の反射防止フィルムの一例を示す。図3に示すように、反射防止フィルム55は、支持体41と光学機能層53と低屈折率層56とから構成されている。なお、支持体41は、図2を示して説明したものと同じであるため、同符号を付す。光学機能層53は、支持体51から近い順に第1層53a、第2層53b、第3層53cとが積層された複層構造を有する。ここで、微粒子やバインダの種類等を適宜選択することにより、第1層53aとしてハードコート層としての作用を有する層を形成し、第2層53bとして中屈折率層を形成し、第3層53cとして高屈折率層を形成すると、非常に反射防止性に優れる反射防止フィルム55を得ることができる。
なお、塗布方法に関して、本実施形態では、一般に、マイクログラビアコート法として公知の方法である方法を用いたが、本方法に限定されるものではない。本発明に好適に用いることができる塗布方法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラコート法、ワイヤーバーコート法、マイクログラビアコート法、エクストルージョンコート法(例えば、米国2681294号明細書に記載)等が挙げられる。上記の中でも、厚みが均一で塗布ムラの少ない塗布層を形成させるために、ワイヤーバーコート法、エクストルージョンコート法、マイクログラビアコート法を用いることが好ましく、特に、マイクログラビアコート法を用いることが好ましい。
加熱装置18として、本実施形態では、2つの区画を有する形態を示したが、この区画数は、特に限定されるものではない。また、加熱装置18は、区画化されている形態でなくとも、例えば、個々に内部温度を調整することができる乾燥装置が複数組み合わされた形態でも良いし、別々の乾燥装置を並列に配置した形態でも良い。
また、加熱硬化した低屈折率層に電離放射線を照射する場合、本実施形態では、紫外線を照射させる形態を示したが、例えば、紫外線に代えて電離放射線である電子線を照射し、更に、これらを併せて用いることもできる。このように複数の電離放射線を併用する場合には、紫外線照射装置や電子線照射装置等の所望の照射装置を用意し、これらを並列に配置して用いることで、低屈折率層に対して紫外線及び電子線を連続して照射させれば良い。なお、各照射装置の設置箇所及び順序等は特に限定されるものではなく、適宜選択すれば良い。
なお、紫外線照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、ヒュージョンランプ等のような公知の紫外線照射装置を好適に用いることができる。また、電離放射線の照射装置も特に限定されるものではなく、各種電離放射線の照射装置として公知のものを用いることができる。ただし、電離放射線を照射するにあたり、ベースフィルムへのダメージを低減しながらも十分に硬化を促進させることを目的として、紫外線を用いる場合には、その照射量を30mJ以上800mJ以下とすることが好ましく、より好ましくは50mJ以上300mJ以下とすることであり、電離放射線を用いる場合には、加速電子圧を80kV以上300kV以下とすることが好ましい。
なお、本発明に係る支持体や、光学機能層及び低屈折率層を形成するために用いられる硬化性樹脂、微粒子、及び重合開始剤や分散剤等の添加剤等、各層の形成方法等に関する詳細は、特開2005−257786号公報の[0061]に詳細に記載されており、この記載も本発明に適用することができる。
本発明により得られる反射防止フィルムは、偏光板の保護フィルムとして好適に使用することができる。偏光板は、偏光膜を両面から挟む2枚の保護フィルムで主に構成されているが、この保護フィルムのうち少なくとも1枚に用いることが好ましい。このとき、反射防止フィルムが保護フィルムを兼ねるので、偏光板の製造コストを低減することができると共に、反射防止フィルムを最表層とすることで、外部からの光の映り込みが防止され、耐傷性、防汚性等にも優れる偏光板を得ることができる。他にも、2枚の保護フィルムのうち、片方が反射防止フィルムであり、もう一方が、光学異方層を有する光学補償フィルムであることが好ましい。このような光学補償フィルムは、光学異方層を有する光学機能層を形成することが得ることができる。光学補償フィルムは、位相差フィルムとも称され、液晶表示画面の視野角特性を改良することができる。
上記の様に本発明により得られる反射防止フィルムを偏光膜の保護フィルムとして用いると、TN、STN、VA、IPS、OCB等のモードの透過型、反射型、又は半透過型の液晶表示装置に好適に用いることができる。
偏光膜としては、公知の偏光膜や、偏光膜の吸収軸が長手方向に平行でも垂直でもない長尺の偏光膜から切り出された偏光膜を用いても良く、特に限定されるものではない。この後者に示す偏光膜は、連続的に供給されるポリマーフィルムの両端を、保持手段により保持しつつ、幅方向に対して張力を付与することで延伸することで形成される。なお、少なくとも幅方向に1.1〜20倍の割合で延伸し、フィルムの両端の保持手段におけるフィルムの長手方向に対する進行速度の差が3%以内とし、このフィルム保持工程の終了時におけるフィルムの進行方向とフィルムの実質延伸方向のなす角度とが、20〜70°傾斜するようにフィルムの進行方向をフィルムの両端を保持した状態で屈曲させると、所望の延伸を施した偏光膜を作製することができる。なお、上記の角度を45°とすると、生産性の観点から好ましい。
本発明により得られる反射防止フィルムは、LCD、PDP、ELD、CRTのような画像表示装置に好ましく用いることができる。また、本発明により得られるような透明支持体を有する反射防止フィルムを、透明支持体側を画像表示装置の画像表示面に接着して用いると、表示品質に優れる画像表示装置を提供することができる。
なお、本発明の反射防止フィルムに係る偏光膜、ポリマーフィルム、画像表示装置等に関しては、特開2005−257786号公報の[0067]以降に記載されており、この記載も本発明に適用することができる。
次に、本発明をより詳細に説明するために実施した、本発明に係る実施例及び比較例について説明する。なお、以下の説明では、製造方法等に係る詳細を実施例1で説明し、実施例2〜9、比較例1〜7については、実施例1と異なる条件のみを説明する。
〔ベースフィルムの作製〕
支持体であるトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フイルム(株)製、TD80U)の表面に、後述する光学機能層形成液Aを塗布液として、線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールと、ドクターブレードとを用いて搬送速度20m/分の条件で塗布して塗布層を設けた後、この塗布層を100℃で40秒間乾燥させた。続いて、塗布層の表面に、窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量250mJ/cmの紫外線を照射することにより塗布層を硬化させて光学機能層としての作用を有する光学機能層Aを形成した。硬化後の光学機能層Aの厚さは約3.4μmであった。なお、この光学機能層Aが形成されたフィルムを巻取りロールに巻き取って、光拡散フィルムであるロール状のベースフィルムを得た。
〔光学フィルムの作製〕
図1に示すフィルム製造設備10により光学フィルムを作製した。先ず、上記により作製したベースフィルムの表面に、塗布装置14により塗布液として後述の低屈折率層形成液Aを塗布することで塗布層を設けた後、乾燥装置16により120℃で150秒の間、塗布層を乾燥した。なお、塗布装置14は、線数200本/インチ、深度30μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロール14aとドクターブレードとを備えた形態を使用し、塗布条件をグラビアロール14aの回転数を30rpm、搬送速度20m/分とした。次に、加熱装置18の前室18aの加熱温度を95℃とし、後室18bの加熱温度を105℃として、いずれも乾燥時間を5分間として塗布層を乾燥させた。この後、紫外線ランプ20として、窒素パージ下で240W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量900mJ/cmの紫外線を乾燥が促進された塗布層に照射して、光学フィルムを得た。この光学フィルムは、低屈折率層の厚さが100nmであった。
〔光学機能層形成液A〕
・第1液(ジルコニア含有UV硬化型ハードコート液;JSR(株)製、デソライトZ7404、固形分濃度約61質量%、固形分中ZrO含率約70質量%、重合性モノマー、重合開始剤含有) 100質量部
・第2液(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとの混合物;日本化薬(株)製、DPHA) 30質量部
・メチルイソブチルケトン 21質量部
・メチルエチルケトン 6質量部
・シランカップリング剤A(アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン;信越化学工業(株)製、KBM−5103) 98質量部
を混合攪拌して混合液A1を調製した。なお、この混合液A1をトリアセチルセルロースフィルム(TD80UF、富士写真フイルム(株)製)に塗布して塗布層を設けた後、この塗布層に紫外線を照射して硬化させることで得られた層の屈折率は、1.61であった。
次に、混合液A1に平均粒径が3.0μmの分級強化架橋PMMA粒子(綜研化学(株)製、MXS−300、屈折率1.49)が含まれる微粒子分散液Aを35質量部加えた後、平均粒径1.5μmのシリカ粒子(日本触媒(株)製、シーホスタKE-P150、屈折率1.46)が含まれる微粒子分散液Bを90質量部加えて混合液A2とした。そして、この混合液A2を、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタで濾過することにより光拡散性のハードコート層を形成することができる光学機能層形成液Aとした。なお、微粒子分散液Aは、上記のPMMA粒子が30質量%含まれるメチルイソブチルケトン分散液を、ポリトロン分散機にて10000rpm、20分間分散させて得られる分散液である。また、微粒子分散液Bは、上記のシリカ粒子が30質量%含まれるメチルエチルケトン分散液をポリトロン分散機にて10000rpm、30分間分散させて得られる分散液である。
〔低屈折率層形成液A〕
下記組成物をミキシングタンクに投入して、これを攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタでろ過することで低屈折率層を形成させるための塗布液である低屈折率層形成液Aを調製した。
・第1ポリマー溶液(熱架橋性含フッ素ポリマー組成液;JSR(株)製、オプスターJN7228A) 100質量部
・シリカ分散物A(日産化学(株)製、MEK−ST、平均粒径15nm) 4.3質量部
・シリカ分散物B(日産化学(株)製、MEK−STの粒径違い品、平均粒径45nm)
5.1質量部
・ゾル液E 2.2質量部
・メチルエチルケトン 15.0質量部
・シクロヘキサノン 3.6質量部
ただし、上記のゾル液Eは、後述の方法により調製したものを用いた。
〔ゾル液E〕
攪拌機及び還流冷却器を備えた反応器の中に、メチルエチルケトンを120質量部、シランカップリング剤Aを100質量部、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート(ホープ製薬(株)製)を3質量部とを加えてから、これを混合することで混合物とした。次に、この混合物に、イオン交換水を30質量部加えた後、60℃、4時間反応させてから、略室温まで冷却してゾル液Eを得た。このゾル液Eは、質量平均分子量が1800であり、オリゴマー成分以上の成分のうち、分子量が1000〜20000である成分は100質量%であった。なお、ガスクロマトグラフィー分析により、ゾル液E中には、原料のシランカップリング剤Aが全く残存していないことを確認した。
後室18bの加熱温度を110℃にした以外は、全て実施例1と同様にして光学フィルムを製造した。
下記の方法により作製したベースフィルムの上に低屈折率層形成液Bを塗布して塗布層を設けた後、この塗布層を乾燥することで光学フィルムを作製した。なお、光学フィルムの作製方法は、実施例1と同じである。
〔ベースフィルムの作製〕
実施例1と同様のトリアセチルセルロースフィルムを支持体として、この支持体の上に、塗布液として光学機能層形成液Bを、線数110本/インチ、深度65μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロールとドクターブレードとを用いて、グラビアロールの回転数を45rpm、搬送速度を30m/分の条件で塗布し塗布層を設けた後、この塗布層を60℃で150秒間乾燥させた。続いて、塗布層の表面に窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量200mJ/cmの紫外線を照射することにより光学機能層形成液Bを硬化させて、防眩性のハードコート層としての作用を有する光学機能層Bを形成した。硬化後の光学機能層Bの厚さは6μmであった。なお、この光学機能層Bが形成されたフィルムを巻取りロールに巻き取って防眩性のハードコートフィルムであるロール状のベースフィルムを得た。
〔光学機能層形成液B〕
・第3液(ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物;日本化薬(株)製、PETA) 50質量部
・トルエン 38.5質量部
・重合開始剤A(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア184)
2質量部
を混合し、攪拌することで混合液B1を調製した。なお、この混合液B1をトリアセチルセルロースフィルム(TD80UF、富士写真フイルム(株)製)に塗布して塗布層を設けた後、この塗布層に紫外線を照射して硬化することにより得られた層の屈折率は、1.51であった。
次に、混合液B1に、平均粒径が3.5μmのポリスチレン粒子(綜研化学(株)製、SX−350、屈折率1.60)が含まれている微粒子分散液Cを1.7質量部加えた後、平均粒径3.5μmのアクリル−スチレン粒子(綜研化学(株)製、屈折率1.55)が含まれる微粒子分散液Dを13.3質量部加えて、混合液B2を調製した。そして、この混合液B2に、フッ素系表面改質剤(FP−13、質量平均分子量14000;特開2005−283849の[0080]参照)を0.75質量部と、シランカップリング剤Aを10質量部とを加えて、防眩性ハードコート層を形成させるための光学機能層形成液Bとした。なお、微粒子分散液Cは、上記のポリスチレン粒子が30質量%の割合でトルエンに含まれている混合液を、ポリトロン分散機にて10000rpm、20分間分散させて得られる分散液である。また、微粒子分散液Dは、上記のアクリル−スチレン粒子が30質量%の割合でトルエンに含まれている混合液である。
〔低屈折率層形成液B〕
下記組成物をミキシングタンクに投入して、これを攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタでろ過することで低屈折率層を形成させるための塗布液である低屈折率層形成液Bを調製した。
・第2ポリマー溶液(熱架橋性含フッ素ポリマー組成液;JSR(株)製、オプスターJTA−113) 100質量部
・シリカ分散物A 4.3質量部
・シリカ分散物B 5.1質量部
・ゾル液E 2.2質量部
・メチルエチルケトン 15.0質量部
・シクロヘキサノン 3.6質量部
後室18bの加熱温度を110℃にした以外は、全て実施例3と同様にして光学フィルムを製造した。
低屈折率層を形成するための塗布液として下記の低屈折率層形成液Cを使用すると共に、後室18bの加熱温度を100℃にした以外は、全て実施例3と同様にして光学フィルムを製造した。
〔低屈折率層形成液C〕
下記組成物をミキシングタンクに投入して、これを攪拌した後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタでろ過することにより低屈折率層形成液Cを調製した。
・第2ポリマー溶液 100質量部
・シリカ分散物A 4.3質量部
・シリカ分散物B 5.1質量部
・ゾル液E 2.2質量部
・メタノール 10.0質量部
・メチルエチルケトン 5.0質量部
・シクロヘキサノン 3.6質量部
低屈折率層を形成させるための塗布液として低屈折率層形成液Cを使用する以外は、全て実施例3と同様にして光学フィルムを製造した。
低屈折率層を形成させるための塗布液として低屈折率層形成液Cを使用し、更に、後室18bの加熱温度を110℃にした以外は、全て実施例3と同様にして光学フィルムを製造した。
実施例8では、先ず、光学機能層を形成させるための塗布液として光学機能層形成液Cを用いた以外は全て実施例3と同様にして、防眩性のハードコート層としての作用を有する光学機能層Cを備えたベースフィルムを作製した。次に、低屈折率層を形成させるための塗布液として低屈折率層形成液Bを用いた以外は全て実施例1と同様にして、高屈折率フィルムである光学フィルムを作製した。なお、硬化後の光学機能層Cの厚さは6μmであった。
〔光学機能層形成液C〕
下記の材料をミキシングタンクに投入し、これを攪拌することで得られる混合物を、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルタを備える濾過装置で濾過することにより高屈折率の光学機能層を形成させることができる塗布液として光学機能層形成液Cを調製した。
・二酸化チタン分散液 88.9質量部
・第2液 58.9質量部
・重合開始剤B(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、イルガキュア907)
3.1質量部
・光増感剤(日本化薬(株)製、カヤキュアーDETX) 1.1質量部
・メチルエチルケトン 482.4質量部
・シクロヘキサノン 1869.8質量部
なお、二酸化チタン分散液は、下記の方法により調製したものを用いた。
〔二酸化チタン分散液〕
下記の材料を、ダイノミルにより質量平均径が70nmになるまで分散させることで調製した。
・微粒子分散液F(石原産業(株)製、MPT-129C(TiO:Co:Al:ZrOが質量比で、90.5:3.0:4.0:0.5)
257.1質量部
・分散剤A 38.6質量部
・シクロヘキサノン 704.3質量部
後室18bの加熱温度を110℃にした以外は、全て実施例8と同様にして光学フィルムを製造した。
〔比較例1〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例1と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を105℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
〔比較例2〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例3と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を105℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
〔比較例3〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例5と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を95℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
〔比較例4〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例5と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を100℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
〔比較例5〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例5と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を105℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
〔比較例6〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例5と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を108℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
〔比較例7〕
加熱装置18の代わりに1室のみからなる加熱装置を用いる以外は、全て実施例8と同様にして光学フィルムを製造した。なお、上記の加熱装置は、加熱温度を105℃として、塗布層が設けられたベースフィルムを10分間加熱した。
各実施例及び比較例で作製した光学フィルムを用いて、下記の項目に関する評価を行なった。なお、各評価には、以下に示す鹸化処理を施した光学フィルムをサンプルとして使用した。
〔鹸化処理〕
先ず、1.5mol/lの水酸化ナトリウム水溶液を調製した後、これを55℃に保温すると共に、0.01mol/lの希硫酸水溶液を調製した後、これを35℃に保温した。次に、作製した光学フィルムを上記の水酸化ナトリウム水溶液に2分間浸漬させた後、水に浸漬させて、上記の水酸化ナトリウム水溶液を十分に洗い流した。続けて、洗浄した光学フィルムを上記の希硫酸水溶液に1分間浸漬させた後、水に浸漬させて希硫酸水溶液を十分に洗い流してから、120℃に温度設定した乾燥機により十分に乾燥させることにより、光学フィルムの鹸化処理を行った。
〔1.平均反射率〕
分光光度計(日立製作所(株)製、U4100)を用いて、380〜780nmの波長領域において、入射角5°におけるサンプルの分光反射率を測定した。そして、450〜650nmの平均反射率を、光学フィルムの平均反射率とした。
〔2.耐擦傷性評価〕
学振型摩擦堅牢度試験機(テスター産業(株)製、AB−301)を用いて、後述の条件でサンプルに対するこすり試験を行なった。そして、こすり終えたサンプルの低屈折率層側とは反対の面に油性の黒インキを塗った後、低屈折率層側の面を目視により観察して、反射光で見られるこすり部分の傷を、以下の基準により光学フィルムの耐擦傷性として3段階で評価した。
○:非常に注意深く見ても全く傷が見えず、製品上全く問題がない。
△:一部に弱い傷を見ることが出来るが、製品上許容出来る。
×:一目見ただけで確認できる傷があり、製品上でも問題となる。
〔こすり試験条件〕
・評価環境条件:25℃、60%RH
・こすり材:サンプルと接触するテスターのこすり先端部(1cm×1cm)に、ベンコット(旭化成工業(株)製、M−3)を巻いてから、バンドで固定したもの。
・移動距離(片道):13cm
・こすり速度:13cm/秒
・荷重:200g/cm
・先端部接触面積:1cm×1cm
・こすり回数:250往復
〔3.白粉故障〕
サンプルの低屈折率層を表面としたとき、この面に対して裏面に位置する面に油性の黒インクを塗った後、低屈折率層の表面に光源を照射した。そして、このときに表面で確認出来る白粉故障の程度を、以下の基準により3段階で評価した。なお、上記の光源としては、3波長蛍光灯及び人工太陽光灯を用いた。
○:白粉故障が全く発生しておらず、外観品質として製品上問題とならない。
△:白粉故障が薄く発生しているが、外観品質として製品上許容出来る。
×:白粉故障が全面に発生しており、外観品質として問題となる。
各実施例及び比較例において得られた評価結果を、表1及び表2に示す。
Figure 0005202819
Figure 0005202819
以上の結果より、本発明によると、平均反射率や耐擦傷性に優れながら、かつ白粉故障がほとんど確認出来ない程、外観故障の発生が抑制された品質に優れる光学フィルムを、優れた生産性により製造することができることが分かる。
本発明に係る光学フィルム製造設備の一例の概略図である。 本発明に係る光学フィルムの一例の断面図である。 本発明に係る光学フィルムの一例の断面図である。
符号の説明
10 フィルム製造設備
11 ベースフィルム
14 塗布装置
16 乾燥装置
18 加熱装置
18a 前室
18b 後室
20、55 反射防止フィルム
21 紫外線ランプ
41 支持体
43、53 光学機能層
45 透光性微粒子
46、56 低屈折率層

Claims (8)

  1. 透明支持体と、前記透明支持体の上に配される少なくとも1層の光学機能層と、前記光学機能層の上に配され、前記光学機能層よりも屈折率の低い低屈折率層とを有する反射防止フィルムの製造方法において、
    前記低屈折率層を形成させるための材料及び溶剤を含む液を前記光学機能層の表面に塗布して塗布層を形成する塗布工程と、
    前記塗布層の乾燥を進める初期乾燥工程と、
    前記初期乾燥工程の後に行なわれ、70℃以上110℃以下の処理温度T1で行われる第1乾燥硬化工程と、その後に100℃以上160℃以下でありT1より高温である処理温度T2で行われる第2乾燥硬化工程とを備え、前記塗布層の乾燥及び前記塗布層の熱硬化を進める乾燥硬化工程と、
    を有することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
  2. 前記乾燥硬化工程後の前記低屈折率層に、電離放射線を照射する工程を有することを特徴とする請求項1記載の反射防止フィルムの製造方法。
  3. T2−T1は1℃以上50℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射防止フィルムの製造方法。
  4. 前記光学機能層が、界面活性作用を持つフッ素系化合物及びシリコーン系化合物のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1ないしいずれか1つに記載の反射防止フィルムの製造方法。
  5. 前記光学機能層は、防眩性付与層であることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つに記載の反射防止フィルムの製造方法。
  6. 前記光学機能層の屈折率が、1.58以上2.0以下であることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つに記載に反射防止フィルムの製造方法。
  7. 前記低屈折率層の屈折率が、1.31以上1.45以下であることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つに記載の反射防止フィルムの製造方法。
  8. 前記光学機能層及び前記低屈折率層の少なくとも1つには、透光性微粒子が含まれることを特徴とする請求項1ないしいずれか1つに記載の反射防止フィルムの製造方法。
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