JP5202064B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱コイルを用いた誘導加熱調理器に関するものであり、特に、食品を加熱調理する際あるいは調理中の、鍋などの被加熱物2の天板上の配置位置の自由度と操作および表示を行う手段の表示に関するものである。
従来の加熱調理器においては、トッププレート上の被加熱物を加熱する複数(3つ)の加熱部と、被加熱物の加熱状態を表示する火力表示部と、操作部とを備え、複数の加熱部のすべてを誘導加熱コイルを含む加熱部とするとともに、火力表示部をトッププレート上において、それぞれの加熱部に対応させて各加熱部の近くに複数設け、操作部を各火力表示部に併設させ、さらに加熱部による火力を火力表示部に数値化して表示することにより、各加熱部との関連において火力状態を見ながら視線を変えることなく、火力変更など個別の操作ができるという使い勝手の良いものがあった(例えば特許文献1参照)。
また、調理容器を載置する天板の下方に2つの誘導加熱コイルを配設するとともに、各誘導加熱コイルに対応してその近傍に温度検知器と誘導加熱コイルの火力を複数色で表示する2つの火力表示器と、誘導加熱コイルの動作状態を表示する2つの加熱状態表示器と、制御回路とを備え、温度検知器等の出力に応じて天板の誘導加熱コイル上方への調理容器の有無や調理容器の材質を検出する鍋検出手段を設けると共に、制御回路を、鍋検出手段により鍋有りを検出した時には調理内容に応じて加熱状態表示器を異なる色で点灯駆動し、鍋無し等を検出した時には火力表示器と加熱状態表示器を点滅駆動する様に構成したものがあった(例えば特許文献2参照)。
また、負荷を載置する天板と、負荷を加熱制御する加熱手段の加熱動作を操作する2つのタッチ操作部とを備え、それぞれのタッチ操作部の操作表示部は、天板の下方に配置した表示文字と点灯時に天板を透過して表示文字を表示するバックライトとを有し、操作表示部の非表示時には、表示文字も含めて操作表示部全体を消灯状態とするとともに操作表示部の操作を無効とすることにより、使用者に無効であるということをはっきりと認識させることができ、使い勝手を良くしたものがあった(例えば特許文献3参照)。
また、ヒータや誘導加熱コイルなどの加熱部を左右方向あるいは前後方向に移動して使用し易い配置を可能とし、かつ複数の鍋やフライパンなどの被加熱物を加熱する際にサイズの大きな被加熱物や上部が広がった形状の被加熱物でも加熱可能とし、さらにトッププレート上の空きスペースを有効できるようにするために、トッププレート下部に設けられた加熱部の一部または全部をトッププレート上あるいはトッププレートの側面に配置されたレバーを手動操作により移動可能としたものがあった(例えば特許文献4参照)。
特開2007−18786号公報(第2頁〜第4頁、図1、図2) 特開2003−197360号公報(第4頁、図2) 特開2007−107800号公報(第5頁、図1、図3、図5) 特開2003−297539号公報(図1〜図4、第3頁〜第4頁)
しかしながら、特許文献1〜4に記載された従来の加熱調理器のいずれも、誘導加熱コイルは予め固定された位置に設けられており、鍋などの被加熱物の載置位置は固定位置に設けられた誘導加熱コイルを含む加熱部の真上に置かれることを前提としており固定していた。また、各加熱部に対応して設けられた火力表示部や加熱状態表示器や操作部も固定されていた。このため、被加熱物の配置位置の自由度は制限され、また、加熱中に被加熱物の移動やズレが発生した場合には、磁束漏れが増えて加熱効率が低下するだけでなく、加熱効率を良くするためには調理者自身が被加熱物を元の位置に戻す必要があり、調理者は、被加熱物の位置を気にしながら調理しなければならず操作性が大きく損なわれるという問題点があった。
また、被加熱物の底の形や大きさが誘導加熱コイルのサイズと合わないと、磁束漏れが増えて加熱効率が低下を伴うという問題もあった。
また、特許文献4で示される従来例では、加熱部を移動可能であるが、手動で行う必要があり、作業が繁雑であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、第1の目的は被加熱物を天板上の自由な位置に配置でき、操作手段が被加熱物の近くに自動表示され、操作上の利便性の高い調理が可能な誘導加熱調理器を得ることにある。
また、第2の目的は、被加熱物を天板上で移動あるいは持ち上げなどにより離した後再び天板上に載置しても加熱効率を自動的に維持するとともに移動後の被加熱物の近くに操作手段が自動的に再表示されることで調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理が可能な誘導加熱調理器を得ることにある。
また、第3の目的は、被加熱物が天板上にあっても非使用時は、操作手段の表示を行わないようにして非使用にも拘わらず誤って駆動してしまうような誤操作を防ぐことができる誘導加熱調理器を得ることにある。
この発明に係る誘導加熱調理器は、鍋などの被加熱物を載置する天板と、天板の下方に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、被加熱物を検出するセンサーと、天板近傍の所定の領域に連続して配置された帯状の操作表示手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、センサーの出力に基づいて被加熱物の天板上の占有領域を特定し、さらに特定した占有領域とその周辺の領域に対応する誘導加熱コイルを駆動して被加熱物の領域を特定し、特定した占有領域の中心位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて操作表示手段の特定領域に操作手段を表示して操作手段を有効にして外部操作によりアクセス可能にするものである。
この発明に係る誘導加熱調理器は、鍋などの被加熱物を載置する天板と、天板の下方に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、被加熱物を検出するセンサーと、天板近傍の所定の領域に配置され、複数の操作ボタンで構成された表示および非表示可能な複数の操作手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、センサーの出力に基づいて被加熱物の天板上の占有領域を特定し、さらに特定した占有領域とその周辺の領域に対して誘導加熱コイルを駆動して被加熱物の領域を特定し、特定した占有領域の中心位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて複数の操作手段のうちから特定の操作手段を選択してその機能を有効にし、選択されない操作手段の機能を無効にするものである。
この発明に係る誘導加熱調理器によれば、鍋などの被加熱物を載置する天板と、所定の大きさを有し、天板の下方にほぼ均一に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、被加熱物を検出するセンサーと、天板上の所定の領域に連続して配置された所定の幅を有する帯状の操作表示手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、センサーの出力に基づいて被加熱物の天板上の配置位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて操作表示手段の、被加熱物を使って調理するユーザーの居場所に最も近い位置に操作手段を表示して操作手段を有効にして外部操作によりアクセス可能にするので、ユーザーは被加熱物を天板上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。
また、鍋などの被加熱物を載置する天板と、所定の大きさを有し、天板の下方にほぼ均一に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルの数よりも少なく分散配置され、被加熱物を検出するセンサーと、天板上の所定の領域に連続して配置された所定の幅を有する帯状の操作表示手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、センサーの出力に基づいて被加熱物の天板上の占有領域を特定し、さらに特定した領域とその周辺の領域に対して誘導加熱コイルを駆動して被加熱物の領域をより高精度に特定し、特定した占有領域の中心位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて操作表示手段の、被加熱物を使って調理するユーザーの居場所に最も近い位置に操作手段を表示して操作手段を有効にして外部操作によりアクセス可能にするので、ユーザーは被加熱物を天板上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。また、最初は被加熱物の占有領域を所定の精度で特定し、次に特定した占有領域だけをより高精度で特定するように構成したので、被加熱物の占有領域を高速で特定することが可能になり、しかもセンサーの数を誘導加熱コイルの数より少なくできるため、誘導加熱調理器を安価に供給できる。
また、鍋などの被加熱物を載置する天板と、天板の下方にほぼ均一に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、被加熱物を検出するセンサーと、天板上の所定の領域に配置され、複数の操作ボタンで構成された複数の、表示および非表示可能な操作手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、センサーの出力に基づいて被加熱物の天板上の配置位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて複数の操作手段のうちから被加熱物に最も近い操作手段を選択してその機能を有効にし、選択されない操作手段の機能を無効にするので、ユーザーは被加熱物を天板上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。
また、鍋などの被加熱物を載置する天板と、天板の下方にほぼ均一に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、誘導加熱コイルの数よりも少なく分散配置され、被加熱物を検出するセンサーと、天板上の所定の領域に配置され、複数の操作ボタンで構成された複数の、表示および非表示可能な操作手段と、制御手段と、を備え、制御手段は、センサーの出力に基づいて被加熱物の天板上の占有領域を特定し、さらに特定した領域とその周辺の領域に対して誘導加熱コイルを駆動して被加熱物の領域をより高精度に特定し、特定した占有領域の中心位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて複数の操作手段のうちから被加熱物に最も近い操作手段を選択してその機能を有効にし、選択されない操作手段の機能を無効にするので、ユーザーは被加熱物を天板上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。また、最初は被加熱物の占有領域を所定の精度で特定し、次に特定した占有領域だけをより高精度で特定するように構成したので、被加熱物の占有領域を高速で特定が可能になり、しかもセンサーの数を誘導加熱コイルの数より少なくできるため、誘導加熱調理器を安価に供給できる。
実施の形態1.
図1は本発明に係る誘導加熱調理器の斜視図であり、同時に天板を透視した状態を示しており、誘導加熱コイルの配置状況を分かりやすく図示している。また、図2は本発明に係る誘導加熱調理器の天板に載置された鍋などの被加熱物2と操作部の表示位置との関係を示す図である。図1に示すように、誘導加熱調理器は、本体1と、本体の上部に設けられ、鍋などの被加熱物2を載置可能な天板3と、天板3の下方に設けられた誘導加熱コイル4と、天板3の手前に設けられたタッチパネルで構成された、操作部の表示領域である表示部5と、本体1側に設けられた操作部6とロースタ7から構成される。なお、表示部5は操作表示手段を構成する。また、図1に示すように、天板3の下方には、比較的小型の誘導加熱コイル4(以下、小型コイルと呼ぶこともある)がほぼ均一的に分散配置されている。なお、小型コイル4のレイアウトについては図3に例示されている。例えば、図3(a)に示すように、小型コイル4をグリッド状に配置しても良いし、図3(b)に示すように、小型コイル4をハニカム状に配置しても良いし、図3(c)に示すように、従来の大型の誘導加熱コイルと上記小型コイル4を混在させて配置しても良い。
図2では、被加熱物2として天板3の左に載置された鍋が調理中であり、天板3の右にやかんが載置されたところを示しており、操作部の一部(電源ボタン又は非表示ボタン)が表示されている。非使用の場合には、この一部(非表示ボタン)を操作することで操作部が姿を消すように構成されている。また、図5(a)〜(c)の黒丸で示された複数のセンサーによって天板3上の載置位置がセンシングされ、誘導加熱調理器の制御手段は、鍋の天板3上の占有の大きさを検知し、これに基づいて鍋の天板3上の配置位置(具体的には中心位置)を算出する。すると、これに基づいて加熱調理器の図示しない制御手段が天板3上の最適な位置、例えば、被加熱物2の手前など被加熱物2の近傍でしかもユーザーが見易く操作し易い位置に操作部を表示する。なお、操作部の表示領域は、天板3の周囲例えば、図17(a)に示すように天板3の手前側でしかも天板3の縁に沿って複数設けられ、その内の被加熱物に最も近い操作部が選択される。これにより、誘導加熱調理器を使って調理するユーザーの居場所に最も近い位置に操作部を表示するので、ユーザーは被加熱物2を天板3上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。
なお、表示される操作部の形態は、図4(a)に示すように調理開始を起動させるための最小限に必要な操作ボタンを表示する一部表示形態と、図4(b)〜図4(e)に示すように調理に必要なランプ付き操作ボタンを全て表示する形態がある。また、図2に示すように天板3の右に載置されたやかんを使用しないで置くだけの場合には、ユーザーがこのやかんに対応する操作部の非表示ボタンを押下することにより、操作部自体を消去できる。これにより、ユーザーは、誤って操作部を操作してやかんを加熱してしまうという誤動作を防止することができ、安全性を高めることができる。
次に、操作部の一例を図4に示す。操作部は、図4(a)に示すように調理開始を起動させるための電源ボタン51と非使用のときに操作部を消去したい場合に操作するための非表示ボタン52から構成される形態と、図4(b)に示すように電源ボタン51と現在の調理内容として「加熱」を指示するための操作ボタンと調理内容が加熱であることを示す「加熱」ランプを兼ねた「加熱」ランプ付きボタン53、現在の調理内容として「揚物」を指示するための操作ボタンと現在の調理内容が揚げ物調理であることを示す「揚物」ランプを兼ねた「揚物」ランプ付きボタン54、現在の調理内容として「煮込」を指示するための操作ボタンと現在の調理内容が煮込みであることを示す「煮込」ランプを兼ねた「煮込」ランプ付きボタン55、調理開始からの経過時間を示すタイマー表示ランプ56、および調理モードによって表示が異なる個別用ランプ付きボタン57a〜57iから構成される。なお、それぞれのランプ付きボタンは、タッチパネルのように表示領域と操作領域が一体となった表示部5の連続領域の任意の位置に表示され、ユーザーによって操作されると座標を出力するものである。これにより、制御手段74は受信した座標によりどの操作ボタンが押されたかを識別できる。そして同じ操作ボタンを押下する都度、その操作ボタンの機能が有効と無効を交互に繰り返すように制御手段74の制御によって制御される。また、制御手段74は操作ボタンから構成される操作部73が有効のときは、各ランプの表示態様を無効のときと有効のときで変えるように構成する。例えば、無効のときは緑色で点灯表示し有効のときは赤色で点灯表示するようにしたりする。各ランプの表示態様はこれだけに限らず、例えば無効のときは消灯し有効のときは点滅表示するようにしたり、あるいは無効のときは×を表示し有効のとき×を消したりすることも可能である。
また、図5は被加熱物2検出用のセンサーとしてサーミスタなどの赤外線を検出する温度検出手段あるいは小型コイル4間の容量を検出する容量検出手段を用いた場合のレイアウトを示す図であり、センサーを図5(a)に示すように小型コイル4間の隙間に配置しても良いし、図5(b)に示すように小型コイル4の中心に配置しても良いし、図5(c)に示すように小型コイル4間の隙間および小型コイル4の中心に配置しても良い。センサーが温度検出手段の場合、誘導加熱調理器は、加熱開始後、所定の時間が経過してから全ての温度検出手段のうち、温度が所定の値(例えば、70℃)より高くなった温度検出手段を特定し、特定した温度検出手段の真上に被加熱物2があるものと判断し、特定した複数の温度検出手段の配置位置から天板3上の被加熱物2の配置位置と大きさを算出する。
また、図6は被加熱物2のセンサーとして発光手段と受光手段を用いた場合の光の照射方法を分かりやすく示した説明図であり、図6(a)に示すようにセンサーをユーザー側の天板3側面に設けても良いし、図6(b)に示すように天板3の上方に配置しても良い。また、図示していないが、センサーを天板3の斜め上方に配置しても良い。この場合、誘導加熱調理器は、発光手段からの放射光が受光手段に受光されるときの光の入射角度とセンサーの配置位置および天板3の配置位置と大きさに基づいて天板3上の被加熱物2の配置位置と大きさを算出することができる。なお、センサーを天板3側面に設ける場合には、2台のセンサーを異なる位置に設けると精度が良くなる。あるいは、1台のセンサーを天板3の縁に沿って設けられたレール上に乗せて走らせるなどして水平方向に移動可能に構成して、このセンサーを移動させながら被加熱物2を観測することにより、被加熱物2を検出できたセンサーの位置に基づき被加熱物2の配置位置を検出するようにしても良い。これについては、水平方向だけでなく、上下方向についても同じことが言える。
また、図7は、本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1における回路構成を示すブロック図である。図7に示すように誘導加熱調理器は、商用交流電力を直流電力に変換するコンバータ71とコンバータ71の出力を高周波の交流電力に変換するインバータ72と、操作部73を用いてユーザーによって設定された火力設定情報に基づいて、出力周波数を設定し、PWM演算を行い、インバータ駆動信号を生成してインバータ72を制御する制御手段74と、インバータ72によって駆動され共振コンデンサ75とともに動作して高周波磁界を発生する誘導加熱コイル(小型コイル)4と、誘導加熱コイル4の中心または誘導加熱コイル4同士の間に設けられ、天板3上の被加熱物2を検出するセンサー76と、センサー76から出力された信号を増幅して基準値と比較してノイズを除去し、A/D変換する鍋検出回路77と、天板3の周囲に設けられ操作部73の表示領域である表示部5とから構成される。
なお、図7において、誘導加熱コイル4、共振コンデンサ75、センサー76は1つだけ示されているが、実際は多数配置されている。
また、制御手段74が鍋検出回路77の出力に基づいて被加熱物2が無いと判定した場合には、誘導加熱コイル4に高周波電流を供給しないようにインバータ72を制御する。
また、制御手段74はマイクロコンピュータやDSPなどで構成され、被加熱物2の有無を判断するときには鍋検出回路77の出力を予め設定した基準値と比較し、この出力が基準値を超えたときに被加熱物2有りと判定し、被加熱物2の位置と大きさを判断する。
また、インバータ72からの高周波電流の周波数が共振周波数のときに誘導加熱コイル4は最大の磁界すなわち最大加熱力を出力する。
また、センサー76は図5に示す温度検出手段あるいは容量検出手段、あるいは図6に示す発光手段および受光手段が用いられる。
また、上記では被加熱物2として鍋を例に挙げて説明したが、鍋に限定されるものでなく、他の金属製容器でも良い。
また、操作部73は表示部5であるタッチパネルで構成されるが、有機EL、CRT、PDP(プラズマディスプレイ)、小型プロジェクター、DLP(登録商標)など表示できる素子や微少素子を多数個配置して構成され連続領域を表示できる材料で構成されるものであればどのようなものを用いて構成しても良い。また、帯状のタッチパネル(表示部5)を天板3の周囲にその縁に沿って設け、操作部73の画像と画像の中心位置(座標)と対応させて記憶手段に予め記憶させておき、必要時に制御手段74が操作部73を表示部5の任意の位置に中心位置を中心として左右表示することができる。
また、表示部5に操作部73を表示するだけでなく、操作部73を直接LED、LCD、光源付きの光ファイバなどで構成し、これを複数個天板3の周囲に配設してもよい。
また、今後多用されることが期待されているFED(フィールドエミッタディスプレイ)が実用化できた場合にはこれを用いて構成しても良い。
なお、操作部73の画像の中心位置と操作部73を構成する各操作ボタンの画像との相対位置(距離)も予め記憶手段に記憶させておき、制御手段74がユーザーによって操作された操作ボタンの位置と操作部73の中心位置との相対位置(距離)を計算し、上記記憶手段に記憶してある各操作ボタンとの相対位置(距離)を照合することでどの操作ボタンが押されたかを特定することができる。
なお、この他に本体1側に設けられた操作部6とロースタ7の制御回路もあるが、本発明とは関係ないため、説明を省略する。
図8は、本発明に係る誘導加熱調理器の天板3上の被加熱物2の操作手順と操作部73の表示との関係を示す説明図である。なお、操作部73が表示される領域である表示部5は、図16(a)に一例を示すように天板3の前方側の所定の位置、具体的には天板3の手前側に天板3の縁に沿って、左右方向(長手方向)に帯状に設けられている。
次に被加熱物2と操作部73の表示との関係について図8を用いて説明する。
調理を行う場合には、まずユーザーは誘導加熱調理器本体1の例えば横や背面に設けられた図示しない主電源用スイッチを投入する。これにより、誘導加熱調理器は周期的に天板3上に被加熱物2が載置されたか否かをセンサー76を用いて監視する。
被加熱物2が載置されていない場合、天板3には何も表示されない(図8(a))。ユーザーが天板3の上に被加熱物2である鍋を載置すると、例えば、鍋の手前側に図4(a)に示すような電源ボタン51と非表示ボタン52のみから成る操作部73が表示される(図8(b))。そこで、ユーザーがこの電源ボタン51を押すと図4(a)の操作部73から図4(b)に示すような電源ボタン51と「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と火力の詳細設定を行うための個別用ランプ付きボタン57a〜57iを含む操作部73が表示される(図8(c))。
なお、操作部73は、被加熱物2の左右方向の中心位置と表示部5(タッチパネル)内の操作部73の左右方向(長手方向)の中心位置が合うように表示部5内に表示される。
次に、ユーザーが故意に被加熱物2を移動したりずらしたりするか、あるいは、調理中の振動などによりユーザーが無意識の間に被加熱物2の位置が所定量以上ずれてしまった場合には、被加熱物2の位置が最終位置で停止してから安定するまでの時間とマージン時間を含む所定時間(例えば、0.5秒〜1秒)経過後に、被加熱物2の移動に連動して今まで表示していた操作部73の画像が消えるとともに移動後の被加熱物2の手前側に同じ操作部73の画像が再表示される(図8(d))。これにより、加熱効率を自動的に維持し、ユーザーは調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理を行うことができる。
なお、上記の動作は、使用する複数の被加熱物2の大きさはすべて異なることを前提としており、制御手段74が記憶手段を備え、使用するすべての被加熱物2とその大きさを対応させてテーブル化して記憶手段に記憶させておき、また被加熱物2の天板3上の配置位置と大きさを記憶しておき、また、制御手段74が誘導加熱動作と平行して周期的にセンサー76を用いて天板3上の被加熱物2の配置位置を監視し、センサー76が検出した被加熱物2の大きさと、前記記憶手段に記憶された被加熱物2の大きさを照合することで天板3上の被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいはその他の容器なのかを特定し、特定された被加熱物2の前記センサー76によって検出された現在の配置位置とこの特定された被加熱物2で記憶手段に記憶された情報を検索した結果得られた前回の配置位置が異なるとき、調理中に被加熱物2が移動したと判断し、被加熱物2の移動先の配置位置が十分安定する時間経過後に、移動先の被加熱物2の占有領域の真下にあるすべての誘導加熱コイル(小型コイル)4を駆動するとともに対応する位置の操作部73を有効にし、それ以外の誘導加熱コイル4を停止するとともにそれ以外の操作部73を無効とすることで実現される。
なお、この実施の形態では、使用する複数の被加熱物2の大きさはすべて異なることを前提としたが、これに限ることはなく、同じ大きさの被加熱物が複数ある場合でもその個数を記憶手段に記憶させておけば、制御手段は天板3上の空き領域に追加してどのような大きさの被加熱物2を置くことができるか判断することが可能である。
図9は、図7に示す構成の誘導加熱調理器において、調理を行う際の手順を示すフローチャートである。次に、調理の手順について図9を用いて説明する。
ユーザーは、誘導加熱調理器を用いて調理を行う場合、まず誘導加熱調理器本体1に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を投入する。これにより、誘導加熱調理器の制御手段74は動作を開始し、一定の時間遅れを周期として周期的にセンサー76からの検出信号を基に被加熱物2が天板3上に有るか否かを調べ(ステップS901〜S903)、無ければステップS901に戻り監視を継続し、被加熱物2が天板3上に有ればステップS904へ進む。ユーザーが食品を収納した被加熱物2を天板3の上に載置すると、制御手段74はセンサー76が検出した信号から天板3上における被加熱物2が占有する領域を特定し、この占有領域から被加熱物2の中心位置と大きさを算出する(ステップS904)。
次に、制御手段74は非表示ボタン52が操作済みか否かを調べ(ステップS905)、最初はNoだから次のステップS906へ進む。
次に、制御手段74は予め記憶手段に記憶させておいた操作部73の画像と、この画像の左右方向(X軸方向)の中心位置と、この中心位置と各操作ボタンの位置との差分である距離を含む情報を読み出して、被加熱物2の中心位置と操作部73の画像の中心位置を合わせて表示部5(タッチパネル)上に図4(a)に示すように電源ボタン51と非表示ボタン52のみから成る操作部73を表示するとともに、この操作部73の機能を有効にさせ、ユーザーからの操作入力を受け付ける状態にする(ステップS906)。そしてユーザーがこの非表示ボタン52か電源ボタン51のいずれかを操作するまで経過時間をカウントしながら待つ(ステップS907〜S910)。なお、このときの操作部73の表示形態は図4(a)に示した通りであり、制御手段74は電源ボタン51と非表示ボタン52の色を有効であることを示す色(例えばオレンジ色)にする。ここで、ユーザーが被加熱物2の調理を行いたくない場合、ユーザー自身の意志で非表示ボタン52を押す。これにより非表示ボタン52の座標が制御手段74に送られ、制御手段74はこの非表示ボタン52の座標を操作部73から受信すると、操作部73の画像を消去し(ステップS908)、ステップS901に戻る。
カウント時間が予め設定した値を経過してもユーザーが電源ボタン51も非表示ボタン52も操作しない場合には、制御手段74はユーザーが誘導加熱調理器から離れてどこかへ行ってしまったと判断し、その間に万一子供による悪戯や、猫や犬などの動物が天板3上に乗って電源ボタン51が押されてしまった場合、加熱が勝手に行われてしまうという危険な事態が発生することが予想されるので、これを未然に防止するために図4(a)の操作部73を無効にすることでロックする。すなわち、電源ボタン51の機能を無効にし、ロックした旨を表示するために例えば電源ボタン51および非表示ボタン52の表示色を別の色に変えるか点滅表示に切り替える(ステップS907〜S911のループ)。
図4(a)の操作部73がロックされた場合、ユーザーが再び誘導加熱調理器に戻ってきたとき、電源ボタン51の表示形態が通常のそれと異なるので、ロック状態を視認できる。ロック状態を視認したユーザーは電源ボタン51を長押し操作(例えば、10秒以上長押し)することで、表示部5(タッチパネル)の電源ボタン51に対応する座標が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は操作部73から送られた座標と被加熱物2の中心位置の座標から相対位置(距離)を算出し、記憶手段から読み出した各操作ボタンの相対位置(距離)情報とを照合し、誤差が許容範囲内か否かを調べることにより電源ボタン51が押されたか否かを判断し(ステップS909)、電源ボタン51が押されたことを認識した場合には(ステップS909のYes)、押された時間をカウントし、この時間を予め設定しておいた基準値(例えば、10秒)と比較して基準値未満ならば時間のカウントを継続し、基準値以上ならばロックを解除させる(ステップS912)。次に、制御手段74は現在有効な操作部73の電源ボタン51の表示を元に切り換えさせ、図4(b)に示すように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と「加熱」ランプ付きボタン53に関連する火力設定情報をデフォルト値として個別用ランプ付きボタン57a〜57iに表示した操作部73全体を表示させて(ステップS913)、ユーザーからの操作を待つ(ステップS914)。
次に、ユーザーが「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のいずれかを押した場合、表示部5(タッチパネル)の押されたボタンに対応する座標が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は、操作部73から送られた座標と被加熱物2の中心位置の座標から相対位置(距離)を算出し、予め記憶手段に記憶させてある中心位置の座標と、「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のそれぞれの、中心からの相対位置(距離)情報とを対応させたテーブルを参照し、算出された相対位置(距離)とテーブルを参照して得られた各ランプ付きボタン53〜55の相対位置(距離)を照合することで、どのランプ付きボタンが押されたかを判定する。判定結果が、「加熱」ランプ付きボタン53の場合には図4(c)に示すように制御手段74が「加熱」ランプ付きボタン53の色を変えるとともに個別用ランプ付きボタン57a〜57hにそれぞれ文字を表示する。ユーザーは数値の表示された個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して火力を設定する。図4(c)の例では火力1〜8の内の5を押した場合を示している。この操作により、操作部73から制御手段74に座標が送られ、制御手段74は上記と同様にして文字「5」を表示している個別用ランプ付きボタン57eが押されたことを認識し、個別用ランプ付きボタン57a〜57e(即ち5以下のランプ)の色を赤色に変える。これにより、5以下のランプが赤色に変わる。また7を押すと同じように動作して7以下のランプが赤色に変わる。
また、ユーザーが「揚物」ランプ付きボタン54を押した場合には、制御手段74は上記と同様に識別情報に基づいて「揚物」ランプ付きボタン54が押されたと判定し、上記と同様にして図4(d)に示すような表示に切り替える。次に、ユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して揚物用の温度を設定する。「煮込」の場合も上記と同様にして図4(e)に示す操作部73においてユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57bのいずれかを押して温度設定する。いずれの場合にも操作により、座標が操作部73から制御手段74へ送られる。制御手段74は既に、上記に示したように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のうちのどのランプ付きボタンが押されたかを特定済みであり、今回取得した座標を上記と同様に記憶手段の座標と照合することでどの個別用ランプ付きボタンが押されたかを特定し、さらに予め記憶手段に記憶してある、「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のそれぞれについて火力または温度と調理時間を個別用ランプ付きボタン57a〜57hと対応させたテーブルを参照することで、押されたランプ付きボタンと個別用ランプ付きに対応する火力と温度と調理時間の情報を取得し、被加熱物2の占有領域の真下に有る複数の小型コイル4に対して得られた火力設定情報に基づいて対応する電力を供給するようにインバータ72を制御する(ステップS915あるいはステップS916あるいはステップS917)。
また、制御手段74は被加熱物2が移動されたか否かを監視する。すなわち、すべてのセンサー76から被加熱物2の検知情報を鍋検出回路77を介して取得した上で、各センサー76が検出した情報と前回のすべてのセンサー76の検出情報を比較し、変化があるか否かを判定する。変化がなければ、移動はなかったと判定して引き続き監視を継続し(ステップS918〜S919)、変化があれば、今回取得したセンサー76の検出情報に基づいて、被加熱物2の占有領域を特定し、被加熱物2の中心位置とその大きさを算出する(ステップS920)。次に、制御手段74は、算出した被加熱物2の大きさと記憶手段に保存された前回の被加熱物2の大きさを照合して、大きさが同じであり、中心位置が異なっていれば、その被加熱物2が移動したと判断して、被加熱物2の移動先に操作部73の画像表示を移動する。すなわち、移動先の被加熱物2の中心位置に操作部73の中心位置を合わせて操作部73の画像を再表示し、この操作部73の機能を有効するとともに、今まで表示していた操作部73の機能を無効にしてこの操作部73の画像を消去して(ステップS921)、ステップS913に戻る。なお、この実施の形態では複数の被加熱物2はそれぞれ大きさが異なるということを前提にしている。
なお、上記の例では、図4(a)の操作部73における電源ボタン51が所定時間以上経過しても押されない場合に誘導加熱調理器の操作を一時ロックするようにしたが、図4(a)の操作部73に限らず、他の操作部73においても行なっても良い。また、上記の例では電源ボタン51を長押しすることによってロックを解除していたがこれに限らず、通常の操作方法以外の操作方法であればどのような方法を用いても良い。例えば、2つの操作ボタンを長押しするとか3つ以上の操作ボタン押す順序を通常ではありえない順序で行うなどの方法がある。
なお、図4(c)〜(e)の操作部73において、制御手段74に記憶手段を設け、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断すると、誘導加熱コイル4の駆動を停止するとともに、そのときの火力状態を記憶し、所定時間以内に被加熱物2が離れる前の天板3上に配置されたときには、再度記憶手段に記憶された火力状態で被加熱物2が配置された領域に対応する誘導加熱コイル4を駆動し、対応する操作部73を有効にする。
また、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断した後、所定時間以内に前記被加熱物2が天板3上に配置されないときには、前記操作部73を無効とする。
また、上記の例では、所定時間経過しても電源ボタン51および非表示ボタン52のいずれも操作されない場合には操作部73を無効にさせることでロックさせるようにしたが、操作部73をロックさせる条件はこれに限らず、振動検出手段を用いても良い。即ち、制御手段は、操作部73を選択後振動検知手段の出力が予め設定した時間を経過しても基準値を超えない場合には、ユーザーが天板3の近くにいないと判断して、操作部73の機能を無効とし、電源ボタン51など特定の操作ボタンを長押しすることによりロックを解除する。これにより、子供の悪戯や動物から不測の事態の発生を防止することができる。
図10は、被加熱物2の占有領域の中心位置と大きさを算出するときの動作の流れを示す詳細フローチャートである。
次に、被加熱物2の配置位置の特定と大きさを算出するときの動作について図7および図10を用いて説明する。
以下の説明において、天板3の左右方向をX軸方向とし、前後方向をY軸方向とする。
また、被加熱物2の底の形状は、円形または楕円形のいずれかであることを前提とする。
また、被加熱物2をX軸方向では複数台並べて置くことができるが、Y軸方向では1台しか置けないことを前提とする。また、被加熱物2はX軸方向で天板3からわずかにはみ出て配置されることは許可することとする。
また、表示部5は図16(a)のように天板3の手前側の周囲に天板3の縁に沿って設けられているものとする。
以下、動作を説明する。
制御手段74は、センサー76から取得した情報に基づき、被加熱物2の天板3上の占有領域のY軸方向の最大位置と最小位置を特定する(ステップS1001)。次に、制御手段74は、最大位置と最小位置の平均値をとることで非加熱物2のY軸方向の中心位置を算出し、この中心位置を通るX軸の中心位置に決定する(ステップS1002)。次に、制御手段74は、センサー76から取得した情報に基づき、被加熱物2の天板3上の占有領域のX軸方向の最大位置と最小位置を特定する(ステップS1003)。次に、制御手段74は、X軸方向の最大位置と中心位置との距離X1および、X軸方向の最小位置と中心位置との距離X2を計算し、X1とX2を比較する(ステップS1004)。X1とX2が等しければ被加熱物2は天板3内にあると判定し、X1を2倍した値が被加熱物2のX軸方向の大きさであると推定する。また、制御手段74は、X1がX2より大きければ、被加熱物2は天板3からわずかに左へはみ出していると判定し、X1を2倍した値が被加熱物2のX軸方向の大きさであると推定する。また、制御手段74は、X2がX1より大きければ、被加熱物2は天板3からわずかに右へはみ出していると判定し、X2を2倍した値が被加熱物2のX軸方向の大きさであると推定する(ステップS1005)。
なお、被加熱物の大きさの算出方法は、上記の方法に限られない。
この実施の形態1によれば、誘導加熱調理器の天板3上で被加熱物2を使って調理するユーザーの居場所に最も近い位置に操作部73が自動的に表示され有効になるので、ユーザーは被加熱物2を天板3上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。また、天板3上の被加熱物2を使用しない場合にはユーザーが非表示ボタン52を押下することにより操作部73自体を消去できるので、誤動作を防止することができ、安全性を高めることができる。また、調理中に被加熱物2が移動しても移動先に最も近い位置の操作部73が自動的に表示され有効になるので、加熱効率を自動的に維持するとともに調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理が可能になる。
実施の形態2.
実施の形態1では、誘導加熱コイル4の数に対応する数の温度検出器や容量検出器などのセンサー76を誘導加熱コイル4の中心または誘導加熱コイル4間に配置して被加熱物2の配置位置を直接検出する場合について説明した。しかし、上記のセンサー76の代わりに電流検出器81を用いて被加熱物2の配置位置を検出することも可能である。この実施の形態2では、このような態様について説明する。
図1〜図6、図8および図10はこの実施の形態2でも用いられる。また、図16(a)に一例を示すように、予め天板3の周囲の例えば手前などに、複数の操作ボタンにそれぞれLEDを乗せて一体化して構成した操作部73を複数個設けておく。
図11は、本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2における回路構成を示すブロック図である。図11において図7と同符号は、同一または相当部分を示す。以下、異なる構成について説明する。電流検出器81は共振コンデンサ75とインバータ72との間を流れる高周波電流を検出するセンサーであり、例えばACCT(ACカレントトランス)によって構成される。また、コンバータ71を流れる直流電流を検出しても良く、この場合には例えば抵抗で直流電流器を構成し、この抵抗の両端に発生する電圧に基づいて電流を換算しても良く、あるいは直接DCCT(DCカレントトランス)などによって直流電流器を構成しても良い。
次に、実施の形態2の動作について概説する。
ユーザーは、誘導加熱調理器を用いて調理を行う場合、まず誘導加熱調理器本体1に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を投入する。これにより、誘導加熱調理器の制御手段74は動作を開始し、システム導入時に設定した時間を周期として周期的に誘導加熱コイル4に順次高周波電流を供給して電流検出器81からの検出信号を調べる。被加熱物2が載置されている場合にはその真下にある誘導加熱コイル4との磁気結合が大きくなるため、この誘導加熱コイル4には電流が流れ、被加熱物2が載置されていない位置では、その真下にある誘導加熱コイル4と被加熱物2との磁気結合が小さくなるため、この誘導加熱コイル4には電流が流れない。従って、すべての誘導加熱コイル4を順次駆動しながらインバータ72の共通ラインに挿入されている電流検出器81が検出した電流を予め設定した基準値と比較し、電流検出器81が検出した電流が基準値を上回れば真上に被加熱物2が有ると判断し、なければ、真上に被加熱物2が無いと判断する。この場合、各誘導加熱コイル4毎に1回だけの電流検出ではノイズによって誤検出のおそれがあるので、数回の電流検出を行い、ずれの大きいデータを除いた上で平均をとる。そして、得られた平均値を基準値と比較する。以上の動作を天板3の下方に均一的に分散配置された全ての誘導加熱コイル4について順次行なえば、被加熱物2が天板3上の占有領域(範囲)を容易に判断することができる。
しかしながら、誘導加熱コイル4の数が多いほど順次駆動にかかる時間が多くなる。調理中も被加熱物2の移動があるか否かを監視するために、周期的に上記順次駆動を行うと、誘導加熱コイル4を本来の調理に割く時間よりも監視に割く時間の方が多くなる場合もあり、快適な調理ができなくなるだけでなく、調理に多大な支障を招く虞がある。
そこで、この実施の形態2では、誘導加熱コイル4の数よりも少ない数(例えば、誘導加熱コイル4の数の半分)のセンサー76を分散配置して、このセンサー76を用いて被加熱物2の有無やその占有領域の範囲を大雑把に(粗く)検出し、被加熱物2の占有領域が粗く検出できたら、検出された占有領域と取りこぼしを防ぐためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する誘導加熱コイル4に検査用電流を流し、その時の電流検出器81を用いて被加熱物2の占有領域を高精度に検出するように構成する。
以上の動作原理の下で、以下、制御手段74の動作を説明する。
主電源が投入されると、誘導加熱調理器は動作を開始し、制御手段74は誘導加熱コイル4の数より少ないセンサー76を用いて天板3上に被加熱物2の有無を周期的に監視する。そして、被加熱物2が天板3上に載置されたとき、制御手段74はセンサー76からの検出信号に基づき被加熱物2の天板3上の占有領域を大雑把(粗く)に特定する。次に、制御手段74はインバータ72を制御して大雑把に特定された占有領域と安全のためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する全ての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流させ、その時に流れる電流を電流検出器81を用いて検出し、検出電流が基準値を超えた誘導加熱コイル4の配置位置から被加熱物2の占有領域をより高い精度で特定する。次に、制御手段74は高い精度で特定した被加熱物2の占有領域の中心位置と大きさを算出する。そして、制御手段74は算出された被加熱物2の占有領域の中心位置に記憶手段に記憶された操作部73の画像の中心位置を合わせて操作部73の画像を表示部5の特定領域に表示し、この操作部73の表示領域を有効にする。これにより、操作部73はユーザーの操作を入力できるようになる。
また、制御手段74に被加熱物2の配置位置(中心位置)と大きさを記憶する記憶手段を設け、誘導加熱調理器で使用する被加熱物2の種類とその大きさを対応させたテーブルを登録しておく。なお、ここでは、各被加熱物2の大きさは異なり、この大きさにより個々の被加熱物2を識別することができることを前提とする。
制御手段74は加熱調理中でもセンサー76を用いて天板3上に被加熱物2が有るか否かを周期的に監視する。そして、被加熱物2が天板3上に載置されたとき、制御手段74はセンサー76の検出信号に基づき被加熱物2の天板3上の占有領域を大雑把(粗く)に特定する。次に、制御手段74はインバータ72を制御して大雑把に特定された占有領域と安全のためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する全ての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流させ、その時に流れる電流を電流検出器81を用いて検出し、検出電流が基準値を超えた誘導加熱コイル4の配置位置から被加熱物2の占有領域をより高い精度で特定する。次に、制御手段74は高い精度で特定した被加熱物2の占有領域の中心位置と大きさを算出する。
次に、制御手段74は算出された被加熱物2の大きさと、記憶手段に記憶された被加熱物の大きさに基づいて被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいは他の容器なのかなどを特定し、特定された被加熱物2のセンサー76によって検出された配置位置と前記記憶手段に記憶された前回の配置位置とを比較し、同じであれば移動しなかったと判断し、比較結果が異なるとき、調理中に前記被加熱物2が移動したと判断し、前記被加熱物2の配置位置が十分安定したら、移動先の配置位置に基づき、対応する領域のすべての誘導加熱コイル4を駆動するとともに、算出された被加熱物2の占有領域の中心位置に記憶手段に記憶された操作部73の画像の中心位置を合わせて操作部73の画像を表示部5の特定領域に表示し、この操作部73の表示領域を有効にする。これにより、操作部73はユーザーの操作を入力できるようになる。
次に、被加熱物2操作と操作部73の表示との関係について説明する。
調理を行う場合には、まずユーザーは誘導加熱調理器本体1の例えば横や背面に設けられた図示しない主電源用スイッチを投入する。これにより、誘導加熱調理器は周期的に天板3上に被加熱物2が載置されたか否かをセンサー76を用いて監視する。
ユーザーが天板3の上に被加熱物2である鍋を載置すると、この鍋の天板3上の占有領域が上記のようにセンサー76によって大雑把に特定された後、誘導加熱コイル4を用いて上記のように高精度に特定される。そして、特定された鍋の手前側に鍋の左右方向(長手方向)の中心にその左右方向(長手方向)の中心を合わせて図4(a)に示すような電源ボタン51と非表示ボタン52のみから成る操作部73が表示される。そこで、ユーザーがこの電源ボタン51を押すと図4(a)の操作部73から図4(b)に示すような電源ボタン51と「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と火力の詳細設定を行うための個別用ランプ付きボタン57a〜57iを含む操作部73が表示される。
なお、上記の動作は、天板3の前方側の所定の位置、具体的には天板3の手前側に天板3の縁に沿って、左右方向(長手方向)に帯状の表示部5(タッチパネル)を設けておき、被加熱物2の左右方向の中心位置と表示部5(タッチパネル)内の操作部73の左右方向(長手方向)の中心位置が合うように操作部73を表示し、有効にされた操作部73は最初は電源ボタン51のみを表示し、この電源ボタン51が押されたら、次に制御手段74が操作部73全体を表示することで実現される。
次に、ユーザーが故意に被加熱物2を移動したりずらしたりするか、あるいは、調理中の振動などによりユーザーが無意識の間に被加熱物2の位置が所定量以上ずれてしまった場合には、被加熱物2の位置が最終位置で停止してから安定するまでの時間とマージン時間を含む所定時間(例えば、0.5秒〜1秒)経過後に、被加熱物2の移動に連動して今まで表示していた操作部73の画像が消えるとともに移動後の被加熱物2の手前側に同じ操作部73の画像が再表示される。これにより、加熱効率を自動的に維持し、ユーザーは調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理を行うことができる。
なお、上記の動作は、使用する複数の被加熱物2の大きさはすべて異なることを前提としており、制御手段74が記憶手段を備え、使用するすべての被加熱物2とその大きさを対応させてテーブル化して記憶手段に記憶させておき、また被加熱物2の天板3上の配置位置と大きさを記憶しておき、また、制御手段74が誘導加熱動作と平行して周期的にセンサー76を用いて天板3上の被加熱物2の配置位置を監視し、センサー76が検出した被加熱物2の大きさと、前記記憶手段に記憶された被加熱物2の大きさを照合することで天板3上の被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいはその他の容器なのかを特定し、特定された被加熱物2の前記センサー76によって検出された現在の配置位置とこの特定された被加熱物2で記憶手段に記憶された情報を検索した結果得られた前回の配置位置が異なるとき、調理中に被加熱物2が移動したと判断し、被加熱物2の移動先の配置位置が十分安定する時間経過後に、移動先の被加熱物2の占有領域の真下にあるすべての誘導加熱コイル(小型コイル)4を駆動するとともに、被加熱物2の左右方向の中心位置と表示部5(タッチパネル)内の操作部73の左右方向の中心位置が合うように操作部73を表示してその機能を有効にし、有効にされた操作部73は最初は電源ボタン51のみを表示し、この電源ボタン51が押されたら、次に制御手段74が操作部73全体を表示することで実現される。
図12は、図11に示す構成の誘導加熱調理器において、調理を行う際の手順を示すフローチャートである。次に、調理の手順について図12を用いて説明する。
ユーザーは、誘導加熱調理器を用いて調理を行う場合、まず誘導加熱調理器本体1に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を投入する。これにより、誘導加熱調理器の制御手段74は動作を開始し、一定の時間遅れを周期として周期的にセンサー76からの検出信号を基に被加熱物2が天板3上に有るか否かを粗く調べ(ステップS1201〜S1203)、無ければステップS1201に戻り監視を継続し、被加熱物2が天板3上に有ればステップS1204へ進む。ユーザーが食品を収納した被加熱物2を天板3の上に載置すると、制御手段74はセンサー76が検出した信号から天板3上における被加熱物2が占有する領域を粗く特定する。次に、制御手段74は、センサー76によって粗く特定された被加熱物2の占有領域と精度を高くするためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する誘導加熱コイル4に検査用電流を流し、その時の電流検出器81を用いて被加熱物2の占有領域を高精度に検出するように構成する。特定された占有領域内のすべての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流しながら電流検出器81が検出した電流を基準値と比較する。そして基準値以上の電流が検出された誘導加熱コイル4の配置位置に基づいて被加熱物2の天板3上の占有領域を高精度に特定し、この占有領域の中心位置と大きさを算出する(ステップS1204〜S1206)。
次に、誘導加熱調理器の制御手段74は非表示ボタン52が操作済みか否かを調べ(ステップS1207)、最初はNoだから次のステップS1208へ進む。
次に、誘導加熱調理器の制御手段74は予め記憶手段に記憶させておいた操作部73の画像と、この画像の左右方向(X軸方向)の中心位置と、この中心位置と各操作ボタンの位置との差分である距離を含む情報を読み出して、被加熱物2の中心位置と操作部73の画像の中心位置を合わせて表示部5(タッチパネル)上に図4(a)に示すように電源ボタン51と非表示ボタン52のみから成る操作部73を表示するとともに、この操作部73の機能を有効にし、ユーザーからの操作入力を受け付ける状態にする(ステップS1208)。そしてユーザーがこの非表示ボタン52か電源ボタン51のいずれかを操作するまで経過時間をカウントしながら待つ(ステップS1209〜S1212)。なお、このときの操作部73の表示形態は図4(a)に示した通りであり、制御手段74は電源ボタン51と非表示ボタン52の色を有効であることを示す色(例えばオレンジ色)に切り替える。ここで、ユーザーが被加熱物2の調理を行いたくない場合、ユーザー自身の意志で非表示ボタン52を押す。これにより非表示ボタン52の座標が制御手段74に送られ、制御手段74はこの非表示ボタン52の座標を操作部73から受信すると、操作部73の画像を消去して無効にし(ステップS1210)、ステップS1201に戻る。
カウント時間が予め設定した値を経過してもユーザーが電源ボタン51も非表示ボタン52も操作しない場合には、制御手段74はユーザーが誘導加熱調理器から離れてどこかへ行ってしまったと判断し、その間に万一子供による悪戯や、猫や犬などの動物が天板3上に乗って電源ボタン51が押されてしまった場合、加熱が勝手に行われてしまうという危険な事態が発生することが予想されるので、これを未然に防止するために図4(a)の操作部73を無効にすることでロックする。すなわち、電源ボタン51の機能を無効にし、ロックした旨を表示するために例えば電源ボタン51および非表示ボタン52の表示色を別の色に変えるか点滅表示に切り替える(ステップS1209〜S1213のループ)。
図4(a)の操作部73がロックされた場合、ユーザーが再び誘導加熱調理器に戻ってきたとき、電源ボタン51の表示形態が通常のそれと異なるので、ロック状態を視認できる。ロック状態を視認したユーザーは電源ボタン51を長押し操作(例えば、10秒以上長押し)することで、表示部5(タッチパネル)の座標が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は操作部73から送られた座標と被加熱物2の中心位置の座標から相対位置(距離)を算出し、記憶手段から読み出した各操作ボタンの相対位置(距離)情報とを照合し、誤差が許容範囲内か否かを調べることにより電源ボタン51が押されたか否かを判断し(ステップS1211)、電源ボタン51が押されたことを認識した場合には(ステップS1211のYes)、押された時間をカウントし、この時間を予め設定しておいた基準値(例えば、10秒)と比較して基準値未満ならば時間のカウントを継続し、基準値以上ならばロックを解除する(ステップS1214)。次に、制御手段74は現在有効な操作部73の個別電源ボタン51の表示を元に切り換え、図4(b)に示すように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と「加熱」ランプ付きボタン53に関連する火力設定情報をデフォルト値として個別用ランプ付きボタン57a〜57iに表示した操作部73全体を表示させて(ステップS1215)、ユーザーからの操作を待つ(ステップS1216)。
次に、ユーザーが「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のいずれかを押した場合、表示部5(タッチパネル)の座標が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は、操作部73から送られた座標と被加熱物2の中心位置の座標から相対位置(距離)を算出し、予め記憶手段に記憶させてある中心位置の座標と、「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のそれぞれの中心からの相対位置(距離)情報とを対応させたテーブルを参照し、算出された相対位置(距離)とテーブルを参照して得られた各ランプ付きボタン53〜55の相対位置(距離)を照合することで、どのランプ付きボタンが押されたかを判定する。判定結果が、「加熱」ランプ付きボタン53の場合には図4(c)に示すように制御手段74が「加熱」ランプ付きボタン53の色を変えるとともに個別用ランプ付きボタン57a〜57hにそれぞれ文字を表示する。ユーザーは数値の表示された個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して火力を設定する。図4(c)の例では火力1〜8の内の5を押した場合を示している。この操作により、操作部73から制御手段74に座標が送られ、制御手段74は上記と同様にして文字「5」を表示している個別用ランプ付きボタン57eが押されたことを認識し、個別用ランプ付きボタン57a〜57e(即ち5以下のランプ)の色を赤色に変える。これにより、5以下のランプが赤色に変わる。また7を押すと同じように動作して7以下のランプが赤色に変わる。
また、ユーザーが「揚物」ランプ付きボタン54を押した場合には、制御手段74は上記と同様に「揚物」ランプ付きボタン54が押されたと判定し、上記と同様にして図4(d)に示すような表示に切り替える。次に、ユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して揚物用の温度を設定する。「煮込」の場合も上記と同様にして図4(e)に示す操作部73においてユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57bのいずれかを押して温度設定する。いずれの場合にも操作により、座標が操作部73から制御手段74へ送られる。制御手段74は既に、上記に示したように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のうちのどのランプ付きボタンが押されたかを特定済みであり、今回取得した座標を上記と同様に記憶手段の座標と照合することでどの個別用ランプ付きボタンが押されたかを特定し、さらに予め記憶手段に記憶してある、「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のそれぞれについて火力または温度と調理時間を個別用ランプ付きボタンと対応させたテーブルを参照することで、押されたランプ付きボタンと個別用ランプ付きボタンに対応する火力と温度と調理時間の情報を取得し、被加熱物2の占有領域の真下に有る複数の小型コイル4に得られた火力設定情報に基づいて対応する電力を供給するようにインバータ72を制御する(ステップS1217あるいはステップS1218あるいはステップS1219)。
また、制御手段74は被加熱物2が移動されたか否かを監視する。すなわち、すべてのセンサー76が検出し鍋検出回路77を介して取得した信号から天板3上における被加熱物2が占有する領域を粗く特定した上で、特定した占有領域と前回特定した領域を比較し、変化があるか否かを判定する。変化がなければ(ステップS1221のNo)、移動はなかったと判定して引き続き監視を継続し(ステップS1220〜S1221)、変化があれば(ステップS1221のYes)、今回粗く特定した被加熱物2の占有領域と精度を高くするためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する誘導加熱コイル4に検査用電流を流し、その時の電流検出器81を用いて被加熱物2の占有領域を高精度に検出する。特定された占有領域内のすべての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流しながら電流検出器81が検出した電流を基準値と比較する。そして基準値以上の電流が検出された誘導加熱コイル4の配置位置に基づいて被加熱物2の天板3上の占有領域を高精度に特定し、この占有領域の中心位置と大きさを算出する(ステップS1222〜S1224)。
次に、制御手段74は、算出した被加熱物2の大きさと記憶手段に保存された前回の被加熱物2の大きさを照合して、大きさが同じであり、中心位置が異なっていれば、その被加熱物2が移動したと判断して、被加熱物2の移動先に操作部73の画像表示を移動する。すなわち、移動先の被加熱物2の中心位置に操作部73の中心位置を合わせて操作部73の画像を再表示し、この操作部73の機能を有効するとともに、今まで表示していた操作部73の機能を無効にしてこの操作部73の画像を消去して(ステップS1213)、ステップS1215に戻る。なお、この実施の形態では複数の被加熱物2はそれぞれ大きさが異なるということを前提にしている。
(ステップS1221〜S1223)。
なお、上記の例では、図4(a)の操作部73における電源ボタン51が所定時間以上経過しても押されない場合に誘導加熱調理器の操作を一時ロックするようにしたが、図4(a)の操作部73に限らず、他の操作部73においても行なってもよい。また、上記の例では電源ボタン51を長押しすることによってロックを解除していたがこれに限らず、通常の操作方法以外の操作方法であればどのような方法を用いてもよい。例えば、2つの操作ボタンを長押しするとか3つ以上の操作ボタン押す順序を通常ではありえない順序で行うなどの方法がある。
なお、図4(c)〜(e)の操作部73において、制御手段74に記憶手段を設け、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断すると、誘導加熱コイル4の駆動を停止するとともに、そのときの火力状態を記憶し、所定時間以内に被加熱物2が離れる前の天板3上に配置されたときには、再度記憶手段に記憶された火力状態で被加熱物2が配置された領域に対応する誘導加熱コイル4駆動し、対応する操作部73を有効にする。
また、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断した後、所定時間以内に前記被加熱物2が天板3上に配置されないときには、前記操作部73を無効とする。
また、上記の例では、所定時間経過しても電源ボタン51および非表示ボタン52のいずれも操作されない場合には操作部73を無効にすることでロックするようにしたが、操作部73をロックする条件はこれに限らず、振動検出手段を用いても良い。即ち、制御手段74は、操作部73を選択後振動検知手段の出力が予め設定した時間を経過しても基準値を超えない場合には、ユーザーが天板3の近くにいないと判断して、操作部73の機能を無効とし、電源ボタン51など特定の操作ボタンを長押しすることによりロックを解除する。これにより、子供の悪戯や動物から不測の事態の発生を防止することができる。
この実施の形態2によれば、誘導加熱調理器の天板3上で被加熱物2を使って調理するユーザーの居場所に最も近い位置に操作部73が自動的に表示され有効になるので、ユーザーは被加熱物2を天板3上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。また、天板3上の被加熱物2を使用しない場合にはユーザーが非表示ボタン52を押下することにより操作部73自体を消去できるので、誤動作を防止することができ、安全性を高めることができる。また、調理中に被加熱物2が移動しても移動先に最も近い位置の操作部73が自動的に表示され有効になるので、加熱効率を自動的に維持するとともに調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理が可能になる。また、最初は被加熱物2の占有領域を所定の精度で(大雑把に)特定し、次に特定した占有領域だけを高精度で特定するように構成したので、被加熱物2の占有領域を高速で特定することが可能になり、しかもセンサー76の数を誘導加熱コイル4の数より少なくできるため、誘導加熱調理器を安価に供給できる。
実施の形態3.
上記の実施の形態1〜2では、表示部5(タッチパネル)のような帯状の連続領域内の、任意の位置に操作部73の画像を表示し、ユーザーによって操作された位置の座標に基づいて操作ボタンを特定して制御する場合について説明した。しかし、全ての操作ボタン(電源ボタン、非表示ボタン、「加熱」「煮込み」「揚物」の各ランプ付きボタン、個別用ランプ付きボタン)と対応するLEDで操作部73を構成し、予め天板3の手前などに複数の操作部73を配置しておき、これらの操作部73の内で被加熱物2の載置位置に最も近い操作部73を選択するように構成してもよい。この実施の形態3では、このような形態について説明する。
図1〜図6、図8および図10はこの実施の形態3でも用いられる。また、図17(a)に一例を示すように、予め天板3の周囲の例えば手前などに、複数の操作ボタンにそれぞれLEDを乗せて一体化して構成した操作部73を複数個設けておく。
図14は本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態3における回路構成を示すブロック図である。図において、表示部5が無いことと1つだけ示されている操作部73は実際には複数個あることが図7と異なる。
次に、制御手段74の動作について概説する。
主電源が投入されると、誘導加熱調理器は動作を開始し、制御手段74はセンサー76を用いて天板3上に被加熱物2が有るか否かを周期的に監視する。そして、被加熱物2が天板3上に載置されたとき、制御手段74はセンサー76からの検出信号に基づき被加熱物2の天板3上の占有領域を特定し、特定された占有領域から被加熱物2の中心位置と大きさを算出する。そして、制御手段74は算出結果に基づいて複数の操作部73のうちから被加熱物2の中心位置に最も近い操作部73を選択してその機能を有効にし、選択されない操作部73の機能を無効にする。
また、制御手段74に被加熱物2の配置位置(中心位置)と大きさを記憶する記憶手段を設け、誘導加熱調理器で使用する被加熱物2の種類とその大きさを対応させたテーブルを登録しておく。なお、ここでは、各被加熱物2の大きさは異なり、この大きさにより個々の被加熱物2を識別することができることを前提とする。
制御手段74は加熱調理中でもセンサー76を用いて天板3上に被加熱物2が有るか否かを周期的に監視する。そして、被加熱物2が天板3上に載置されたとき、制御手段74はセンサー76の検出信号に基づき被加熱物2の天板3上の占有領域を特定し、特定された占有領域から被加熱物2の中心位置と大きさを算出する。
次に、制御手段74は算出された被加熱物2の大きさと、記憶手段に記憶された被加熱物2の大きさに基づいて被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいは他の容器なのかなどを特定し、特定された被加熱物2のセンサー2によって検出された配置位置と前記記憶手段に記憶された前回の配置位置とを比較し、同じであれば移動しなかったと判断し、比較結果が異なるとき、調理中に前記被加熱物2が移動したと判断し、前記被加熱物2の配置位置が十分安定したら、移動先の被加熱物2の占有する領域に基づき、対応する領域のすべての誘導加熱コイル4を駆動するとともに最も近い操作部73の機能を有効にし、それ以外の誘導加熱コイル4を停止するとともにそれ以外の操作部73を無効にする。
次に、被加熱物2操作と操作部73の表示との関係について説明する。
調理を行う場合には、まずユーザーは誘導加熱調理器本体1の例えば横や背面に設けられた図示しない主電源用スイッチを投入する。これにより、誘導加熱調理器は周期的に天板3上に被加熱物2が載置されたか否かをセンサー76を用いて監視する。
ユーザーが天板3の上に被加熱物2である鍋を載置すると、例えば、鍋の手前側の最も近い操作部73に図4(a)に示すような電源ボタン51と非表示ボタン52のみが点灯する。そこで、ユーザーがこの電源ボタン51を押すと、この非表示ボタン52が消灯するとともに図4(a)の操作部73から図4(b)に示すような電源ボタン51と「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と火力の詳細設定を行うための個別用ランプ付きボタン57a〜57iを含む操作部73が点灯する。
なお、上記の動作は、操作部73を直接LEDなどで構成し、このようにして構成した操作部73を予め複数個設けておき、制御手段74がこれらの操作部73のうち、被加熱物2の載置位置に最も近い操作部73を選択し、この機能を有効にするとともに他の操作部73を無効にし、有効にされた操作部73において最初は電源ボタン51と非表示ボタン52のみを点灯させ、この電源ボタン51が押されたら、制御手段74が非表示ボタン52を消灯させ且つこの機能を無効にするとともに操作部73全体の操作ボタンを点灯させることで実現される。
次に、ユーザーが故意に被加熱物2を移動したりずらしたりするか、あるいは、調理中の振動などによりユーザーが無意識の間に被加熱物2の位置が所定量以上ずれてしまった場合には、被加熱物2の位置が最終位置で停止してから安定するまでの時間とマージン時間を含む所定時間(例えば、0.5秒〜1秒)経過後に、被加熱物2の移動に連動して今まで表示していた操作部73が消えるとともに移動後の被加熱物2の手前側に同じ操作部73が再表示される。これにより、加熱効率を自動的に維持し、ユーザーは調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理を行うことができる。
なお、上記の動作は、使用する複数の被加熱物2の大きさはすべて異なることを前提としており、制御手段74が記憶手段を備え、使用するすべての被加熱物2とその大きさを対応させてテーブル化して記憶手段に記憶させておき、また被加熱物2の天板3上の配置位置と大きさを記憶しておき、また、制御手段74が誘導加熱動作と平行して周期的にセンサー76を用いて天板3上の被加熱物2の配置位置を監視し、センサー76が検出した被加熱物2の大きさと、前記記憶手段に記憶された被加熱物2の大きさを照合することで天板3上の被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいはその他の容器なのかを特定し、特定された被加熱物2の前記センサー76によって検出された現在の配置位置とこの特定された被加熱物2で記憶手段に記憶された情報を検索した結果得られた前回の配置位置が異なるとき、制御手段74は調理中に被加熱物2が移動したと判断し、被加熱物2の移動先の配置位置が十分安定する時間経過後に、移動先の被加熱物2の領域の真下にあるすべての誘導加熱コイル(小型コイル)4を駆動するとともに、複数の操作部73のうち、被加熱物2の載置位置に最も近い操作部73を選択して有効にする。また、それ以外の誘導加熱コイル4を停止するとともにそれ以外の操作部73を無効にするとともに、有効にされた操作部73において最初は電源ボタン51と非表示ボタン52のみを点灯させ、この電源ボタン51が押されたら、制御手段74が非表示ボタン52を消灯させ且つこの機能を無効にするとともに操作部73全体の操作ボタンを点灯させることで実現される。
図9は、本実施の形態における誘導加熱調理器において、調理を行う際の手順を示すフローチャートである。次に、調理の手順について図9を用いて説明する。
ユーザーは、誘導加熱調理器を用いて調理を行う場合、まず誘導加熱調理器本体1に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を投入する。これにより、誘導加熱調理器の制御手段74は動作を開始し、一定の時間遅れを周期として周期的にセンサー76からの検出信号を基に被加熱物2が天板3上に有るか否かを調べ(ステップS901〜S903)、無ければステップS901に戻り監視を継続し、被加熱物2が天板3上に有ればステップS904へ進む。ユーザーが食品を収納した被加熱物2を天板3の上に載置すると、制御手段74はセンサー76が検出した信号から天板3上における被加熱物2が占有する領域を特定し、この占有領域から被加熱物2の中心位置と大きさを算出する(ステップS904)。
次に、誘導加熱調理器の制御手段74は非表示ボタン52が操作済みか否かを調べ(ステップS905)、最初はNoだから次のステップS906へ進む。
次に、誘導加熱調理器の制御手段74は複数の操作部のうち、天板上3の被加熱物2に最も近い操作部73に図4(a)に示すように電源ボタン51と非表示ボタン52のみを点灯させ、この操作部73の機能を有効にさせ、ユーザーからの操作入力を受け付ける状態にする(ステップS906)。そしてユーザーがこの非表示ボタン52か電源ボタン51のいずれかを操作するまで経過時間をカウントしながら待つ(ステップS907〜S910)。なお、このときの操作部73の表示形態は図4(a)に示した通りであり、制御手段74は電源ボタン51と非表示ボタン52を点灯させる。ここで、ユーザーが被加熱物2の調理を行いたくない場合、ユーザー自身の意志で非表示ボタン52を押す。これにより非表示ボタン52の識別情報が制御手段74に送られ、制御手段74はこの非表示ボタン52の識別情報を操作部73から受信すると、操作部73の全ての操作ボタンを消灯させ、操作部73の機能を無効にし(ステップS908)、ステップS901に戻る。
カウント時間が予め設定した値を経過してもユーザーが電源ボタン51も非表示ボタン52も操作しない場合には、制御手段74はユーザーが誘導加熱調理器から離れてどこかへ行ってしまったと判断し、その間に万一子供による悪戯や、猫や犬などの動物が天板3上に乗って電源ボタン51が押されてしまった場合、加熱が勝手に行われてしまうという危険な事態が発生することが予想されるので、これを未然に防止するために図4(a)の操作部73を無効にすることでロックする。すなわち、電源ボタン51の機能を無効にし、ロックした旨を表示するために例えば電源ボタン51および非表示ボタン52の表示色を別の色に変えるか点滅表示に切り替える(ステップS907〜S911のループ)。
図4(a)の操作部73がロックされた場合、ユーザーが再び誘導加熱調理器に戻ってきたとき、電源ボタン51の表示形態が通常のそれと異なるので、ロック状態を視認できる。ロック状態を視認したユーザーは電源ボタン51を長押し操作(例えば、10秒以上長押し)することで、識別情報が操作部73から制御手段74へ送られる。制御手段74は操作部73から送られた識別情報に基づいて電源ボタン51が押されたか否かを判断し(ステップS909)、電源ボタン51が押されたことを認識した場合には(ステップS909のYes)、押された時間をカウントし、この時間を予め設定しておいた基準値(例えば、10秒)と比較して基準値未満ならば時間のカウントを継続し、基準値以上ならばロックを解除する(ステップS912)。次に、制御手段74は現在有効な操作部73の電源ボタン51の表示を元に切り換え、図4(b)に示すように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と「加熱」ランプ付きボタン53に関連する火力設定情報をデフォルト値として個別用ランプ付きボタン57a〜57iに表示した操作部73全体の操作ボタンを点灯させ且つこの機能を有効にして(ステップS913)、ユーザーからの操作を待つ(ステップS914)。
次に、ユーザーが「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のいずれかを押した場合、識別情報が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は、操作部73から送られた識別情報に基づいてどのランプ付きボタンが押されたかを判定する。判定結果が、「加熱」ランプ付きボタン53の場合には図4(c)に示すように制御手段74が「加熱」ランプ付きボタン53の色を変えるとともに個別用ランプ付きボタン57a〜57hにそれぞれ文字を表示する。尚、文字の表示については、電卓の表示画面と同様に予め表示できる文字の全てを含む表示パターンをLEDで構成して組み込んでおき、必要時に1つの表示パターンを選択することで対応する文字を表示させることができる。ユーザーは数値の表示された個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して火力を設定する。図4(c)の例では火力1〜8の内の5を押した場合を示している。この操作により、操作部73から制御手段74に座標が送られ、制御手段74は上記と同様にして文字「5」を表示している個別用ランプ付きボタン57eが押されたことを認識し、個別用ランプ付きボタン57a〜57e(即ち5以下のランプ)の色を赤色に変える。これにより、5以下のランプが赤色に変わる。また7を押すと同じように動作して7以下のランプが赤色に変わる。
また、ユーザーが「揚物」ランプ付きボタン54を押した場合には、制御手段74は上記と同様に識別情報に基づいて「揚物」ランプ付き54が押されたと判定し、上記と同様にして図4(d)に示すような表示に切り替える。次に、ユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して揚物用の温度を設定する。「煮込」の場合も上記と同様にして図4(e)に示す操作部73においてユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57bのいずれかを押して温度設定する。いずれの場合にも操作により、識別情報が操作部73から制御手段74へ送られる。制御手段74は既に、上記に示したように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のうちのどのランプ付きボタンが押されたかを特定済みであり、今回取得した識別情報に基づいてどの個別用ランプ付きボタンが押されたかを特定し、さらに予め記憶手段に記憶してある、「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のそれぞれについて火力または温度と調理時間を個別用ランプ付きボタン57a〜57iと対応させたテーブルを参照することで、押されたランプ付きボタンと個別用ランプ付きボタンに対応する火力と温度と調理時間の情報を取得し、被加熱物2の占有領域の真下に有る複数の小型コイル4に対して得られた火力設定情報に基づいて対応する電力を供給するようにインバータ72を制御する(ステップS915あるいはステップS916あるいはステップS917)。
また、制御手段74は被加熱物2が移動されたか否かを監視する。すなわち、すべてのセンサー76から被加熱物2の検知情報を鍋検出回路77を介して取得した上で、各センサー76が検出した情報と前回のすべてのセンサー76の検出情報を比較し、変化があるか否かを判定する。変化がなければ、移動はなかったと判定して引き続き監視を継続し(ステップS918〜S919)、変化があれば、今回取得したセンサー76の検出情報に基づいて、被加熱物2の占有領域を特定し、被加熱物2の中心位置とその大きさを算出する(ステップS920)。次に、制御手段74は、算出した被加熱物2の大きさと記憶手段に保存された前回の被加熱物2の大きさを照合して、大きさが同じであり、中心位置が異なっていれば、その被加熱物2が移動したと判断して、被加熱物2の移動先に最も近い操作部73を選択してこの操作部73の機能を有効するとともに、今まで表示していた操作部73の機能を無効にして(ステップS921)、ステップS913に戻る。なお、この実施の形態では複数の被加熱物2はそれぞれ大きさが異なるということを前提にしている。
なお、上記の例では、図4(a)の操作部73における電源ボタン51が所定時間以上経過しても押されない場合に誘導加熱調理器の操作を一時ロックするようにしたが、図4(a)の操作部73に限らず、他の操作部73においても行なってもよい。また、上記の例では電源ボタン51を長押しすることによってロックを解除していたがこれに限らず、通常の操作方法以外の操作方法であればどのような方法を用いてもよい。例えば、2つの操作ボタンを長押しするとか3つ以上の操作ボタン押す順序を通常ではありえない順序で行うなどの方法がある。
なお、図4(c)〜(e)の操作部73において、制御手段74に記憶手段を設け、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断すると、誘導加熱コイル4の駆動を停止するとともに、そのときの火力状態を記憶し、所定時間以内に被加熱物2が離れる前の天板3上に配置されたときには、再度記憶手段に記憶された火力状態で被加熱物2が配置された領域に対応する誘導加熱コイル4を駆動し、対応する操作部73を有効にする。
また、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断した後、所定時間以内に前記被加熱物2が天板3上に配置されないときには、前記操作部73を無効とする。
また、上記の例では、所定時間経過しても電源ボタン51および非表示ボタン52のいずれも操作されない場合には操作部73を無効にすることでロックするようにしたが、操作部73をロックさせる条件はこれに限らず、振動検出手段を用いても良い。即ち、制御手段74は、操作部73を選択後振動検知手段の出力が予め設定した時間を経過しても基準値を超えない場合には、ユーザーが天板3の近くにいないと判断して、操作部73の機能を無効とし、電源ボタン51など特定の操作ボタンを長押しすることによりロックを解除する。これにより、子供の悪戯や動物から不測の事態の発生を防止することができる。
この実施の形態3によれば、誘導加熱調理器の天板3上で被加熱物2を使って調理するユーザーの居場所に最も近い操作部73が選択され有効になるので、ユーザーは被加熱物2を天板3上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。また、天板3上の被加熱物2を使用しない場合にはユーザーが非表示ボタン52を押下することにより操作部73自体を消去できるので、誤動作を防止することができ、安全性を高めることができる。また、調理中に被加熱物2が移動しても移動先に最も近い位置の操作部73が自動的に選択され有効になるので、加熱効率を自動的に維持するとともに調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理が可能になる。
実施の形態4.
実施の形態3では、誘導加熱コイル4の数に対応する数の温度検出器や容量検出器などのセンサー76を誘導加熱コイル4の中心または誘導加熱コイル4間に配置して被加熱物2の配置位置を直接検出する場合について説明した。しかし、上記のセンサー76の代わりに電流検出器81を用いて被加熱物2の配置位置を検出することも可能である。この実施の形態4では、このような態様について説明する。
図1〜図6および図8および図10はこの実施の形態4でも用いられる。また、図17(a)に一例を示すように、予め天板3の周囲の例えば手前などに、複数の操作ボタンにそれぞれLEDを乗せて一体化して構成した操作部73を複数個設けておく。
図15は本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態4における回路構成を示すブロック図である。図において、表示部5が無いことと1つだけ示されている操作部73は実際には複数個あることが図11と異る。
次に、実施の形態4の動作について概説する。
ユーザーは、誘導加熱調理器を用いて調理を行う場合、まず誘導加熱調理器本体1に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を投入する。これにより、誘導加熱調理器の制御手段74は動作を開始し、システム導入時に設定した時間を周期として周期的に誘導加熱コイル4に順次高周波電流を供給して電流検出器81からの検出信号を調べ、被加熱物2が載置されている場合にはその真下にある誘導加熱コイル4との磁気結合が大きくなるため、この誘導加熱コイル4には電流が流れ、被加熱物2が載置されていない位置では、その真下にある誘導加熱コイル4と被加熱物2との磁気結合が小さくなるため、この誘導加熱コイル4には電流が流れない。従って、すべての誘導加熱コイル4を順次駆動しながらインバータ72の共通ラインに挿入されている電流検出器81が検出した電流を予め設定した基準値と比較し、電流検出器81が検出した電流が基準値を上回れば真上に被加熱物2が有ると判断し、なければ、真上に被加熱物2が無いと判断する。この場合、各誘導加熱コイル4毎に1回だけの電流検出ではノイズによって誤検出のおそれがあるので、数回の電流検出を行い、ずれの大きいデータを除いた上で平均をとる。そして、得られた平均値を基準値とを比較する。以上の動作を天板3の下方に均一的に分散配置された全ての誘導加熱コイル4について順次行なえば、被加熱物2が天板3上の占有領域(範囲)を容易に判断することができる。
しかしながら、誘導加熱コイル4の数が多いほど順次駆動にかかる時間が多くなる。調理中も被加熱物2の移動があるか否かを監視するために、周期的に上記順次駆動を行うと、誘導加熱コイル4を本来の調理に割く時間よりも監視に割く時間の方が多くなる場合もあり、快適な調理ができなくなるだけでなく、調理に多大な支障を招く虞がある。
そこで、この実施の形態4では、誘導加熱コイル4の数よりも少ない数(例えば、誘導加熱コイル4の数の半分)のセンサー76を分散配置して、このセンサー76を用いて被加熱物2の有無やその占有領域の範囲を大雑把に(粗く)検出し、被加熱物2の占有領域が粗く検出できたら、検出された占有領域と取りこぼしを防ぐためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する誘導加熱コイル4に検査用電流を流し、その時の電流検出器81を用いて被加熱物2の占有領域を高精度に検出するように構成する。
以上の動作原理の下で、以下、制御手段74の動作を説明する。
主電源が投入されると、誘導加熱調理器は動作を開始し、制御手段74は誘導加熱コイル4の数より少ないセンサー76を用いて天板3上に被加熱物2の有無を周期的に監視する。そして、被加熱物2が天板3上に載置されたとき、制御手段74はセンサー76からの検出信号に基づき被加熱物2の天板3上の占有領域を大雑把(粗く)に特定する。次に、制御手段74はインバータ72を制御して大雑把に特定された占有領域と安全のためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する全ての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流させ、その時に流れる電流を電流検出器81を用いて検出し、検出電流が基準値を超えた誘導加熱コイル4の配置位置から被加熱物2の占有領域をより高い精度で特定する。次に、制御手段74は高い精度で特定した被加熱物2の占有領域の中心位置と大きさを算出する。そして、制御手段74は算出結果に基づいて複数の操作部73のうちから被加熱物2に最も近い操作部73を選択してその機能を有効にし、選択されない操作部73の機能を無効にする。
また、制御手段74に被加熱物2の配置位置(中心位置)と大きさを記憶する記憶手段を設け、誘導加熱調理器で使用する被加熱物2の種類とその大きさを対応させたテーブルを登録しておく。なお、ここでは、各被加熱物2の大きさは異なり、この大きさにより個々の被加熱物2を識別することができることを前提とする。
制御手段74は加熱調理中でもセンサー76を用いて天板3上に被加熱物2が有るか否かを周期的に監視する。そして、被加熱物2が天板3上に載置されたとき、制御手段74はセンサー76の検出信号に基づき被加熱物2の天板3上の占有領域を大雑把(粗く)に特定する。次に、制御手段74はインバータ72を制御して大雑把に特定された占有領域と安全のためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する全ての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流させ、その時に流れる電流を電流検出器81を用いて検出し、検出電流が基準値を超えた誘導加熱コイル4の配置位置から被加熱物2の占有領域をより高い精度で特定する。次に、制御手段74は高い精度で特定した被加熱物2の占有領域の中心位置と大きさを算出する。
次に、制御手段74は算出された被加熱物2の大きさと、記憶手段に記憶された被加熱物2の大きさに基づいて被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいは他の容器なのかなどを特定し、特定された被加熱物2のセンサー2によって検出された配置位置と前記記憶手段に記憶された前回の配置位置とを比較し、同じであれば移動しなかったと判断し、比較結果が異なるとき、調理中に前記被加熱物2が移動したと判断し、前記被加熱物2の配置位置が十分安定したら、移動先の配置位置に基づき、対応する領域のすべての誘導加熱コイル4を駆動するとともに、算出結果に基づいて複数の操作部73のうちから最も近い操作部73を選択してその機能を有効にし、選択されない操作部73の機能を無効にする。
次に、被加熱物2操作と操作部73の表示との関係について説明する。
調理を行う場合には、まずユーザーは誘導加熱調理器本体1の例えば横や背面に設けられた図示しない主電源用スイッチを投入する。これにより、誘導加熱調理器は周期的に天板3上に被加熱物2が載置されたか否かをセンサー76を用いて監視する。
ユーザーが天板3の上に被加熱物2である鍋を載置すると、この鍋の天板3上の占有領域が上記のようにセンサーによって大雑把に特定された後、誘導加熱コイル4を用いて上記のように高精度に特定される。そして、特定された鍋の手前側の最も近い操作部73に図4(a)に示すような電源ボタン51と非表示ボタン52のみが点灯する。そこで、ユーザーがこの電源ボタン51を押すと非表示ボタン52が消灯して図4(a)の操作部73から図4(b)に示すような電源ボタン51と「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と火力の詳細設定を行うための個別用ランプ付きボタン57a〜57iを含む操作部73が点灯する。
なお、上記の動作は、操作部73を直接LEDなどで構成し、このようにして構成した操作部73を予め複数個設けておき、制御手段74がこの複数の操作部73のうち、被加熱物2の載置位置に最も近い操作部73を選択して有効にし、それ以外の誘導加熱コイル4を停止するとともにそれ以外の操作部73を無効にするとともに選択された操作部7において3最初は電源ボタン51と非表示ボタン52のみを点灯させ、この電源ボタン51が押されたら、制御手段74は非表示ボタン52を消灯させ且つこの機能を無効にするとともに操作部73全体の操作ボタンを点灯させることで実現される。
次に、ユーザーが故意に被加熱物2を移動したりずらしたりするか、あるいは、調理中の振動などによりユーザーが無意識の間に被加熱物2の位置が所定量以上ずれてしまった場合には、被加熱物2の位置が最終位置で停止してから安定するまでの時間とマージン時間を含む所定時間(例えば、0.5秒〜1秒)経過後に、被加熱物2の移動に連動して今まで表示していた操作部73が消灯するとともに移動後の被加熱物2の手前側の最も近い操作部73に移動前の操作部73の表示状態と同じ表示状態で点灯する。これにより、加熱効率を自動的に維持し、ユーザーは調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理を行うことができる。
なお、上記の動作は、使用する複数の被加熱物2の大きさはすべて異なることを前提としており、制御手段74が記憶手段を備え、使用するすべての被加熱物2とその大きさを対応させてテーブル化して記憶手段に記憶しておき、また被加熱物2の天板3上の配置位置と大きさを記憶しておき、また、制御手段74が誘導加熱動作と平行して周期的にセンサー76を用いて天板3上の被加熱物2の配置位置を監視し、センサー76が検出した被加熱物2の大きさと、前記記憶手段に記憶された被加熱物2の大きさを照合することで天板3上の被加熱物2が鍋なのかやかんなのかフライパンなのかあるいはその他の容器なのかを特定し、特定された被加熱物2の前記センサー76によって検出された現在の配置位置とこの特定された被加熱物2で記憶手段に記憶された情報を検索した結果同じものが得られた前回の配置位置が異なるとき、調理中に被加熱物2が移動したと判断し、被加熱物2の移動先の配置位置が十分安定する時間経過後に、移動先の被加熱物2の領域の真下にあるすべての誘導加熱コイル(小型コイル)4を駆動するとともに、複数の操作部73のうち、被加熱物2の載置位置に最も近い操作部73を選択して有効にする。また、制御手段74はそれ以外の誘導加熱コイル4を停止し、選択されない操作部73を無効にするとともに、有効にされた操作部73において最初は電源ボタン51と非表示ボタン52のみを点灯させ、この電源ボタン51が押されたら、制御手段74が非表示ボタン52を消灯させ且つこの機能を無効にするとともに操作部73全体の操作ボタンを点灯させることで実現される。
なお、この実施の形態では、使用する複数の被加熱物2の大きさはすべて異なることを前提としたが、これに限ることはなく、同じ大きさの被加熱物が複数ある場合でもその個数を記憶手段に記憶させておけば、制御手段は天板3上の空き領域に追加してどのような大きさの被加熱物2を置くことができるか判断することが可能である。
図12は、本実施の形態における誘導加熱調理器において、調理を行う際の手順を示すフローチャートである。次に、調理の手順について図12を用いて説明する。
ユーザーは、誘導加熱調理器を用いて調理を行う場合、まず誘導加熱調理器本体1に設けられた主電源スイッチ(図示せず)を投入する。これにより、誘導加熱調理器の制御手段74は動作を開始し、一定の時間遅れを周期として周期的にセンサー76からの検出信号を基に被加熱物2が天板3上に有るか否かを粗く調べ(ステップS1201〜S1203)、無ければステップS1201に戻り監視を継続し、被加熱物2が天板3上に有ればステップS1204へ進む。ユーザーが食品を収納した被加熱物2を天板3の上に載置すると、制御手段74はセンサー76が検出した信号から天板3上における被加熱物2が占有する領域を粗く特定する。次に、制御手段74は、センサー76によって粗く特定された被加熱物2の占有領域と精度を高くするためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する誘導加熱コイル4に検査用電流を流し、その時の電流検出器81を用いて被加熱物2の占有領域を高精度に検出するように構成する。特定された占有領域内のすべての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流しながら電流検出器81が検出した電流を基準値と比較する。そして基準値以上の電流が検出された誘導加熱コイル4の配置位置に基づいて被加熱物2の天板3上の占有領域を高精度に特定し、この占有領域の中心位置と大きさを算出する(ステップS1204〜S1206)。
次に、誘導加熱調理器の制御手段74は非表示ボタン52が操作済みか否かを調べ(ステップS1207)、最初はNoだから次のステップS1208へ進む。
次に、誘導加熱調理器の制御手段74は複数の操作部のうち、天板上3の被加熱物2に最も近い操作部73に図4(a)に示すように電源ボタン51と非表示ボタン52のみを点灯させ、この操作部73の機能を有効にし、ユーザーからの操作入力を受け付ける状態にする(ステップS1208)。そしてユーザーがこの非表示ボタン52か電源ボタン51のいずれかを操作するまで経過時間をカウントしながら待つ(ステップS1209〜S1212)。なお、このときの操作部73の表示形態は図4(a)に示した通りである。ここで、ユーザーが被加熱物2の調理を行いたくない場合、ユーザー自身の意志で非表示ボタン52を押す。これにより非表示ボタン52の識別情報が制御手段74に送られ、制御手段74はこの非表示ボタン52の識別情報を操作部73から受信すると、操作部73を無効にし(ステップS1210)、ステップS1201に戻る。
カウント時間が予め設定した値を経過してもユーザーが電源ボタン51も非表示ボタン52も操作しない場合には、制御手段74はユーザーが誘導加熱調理器から離れてどこかへ行ってしまったと判断し、その間に万一子供による悪戯や、猫や犬などの動物が天板3上に乗って電源ボタン51が押されてしまった場合、加熱が勝手に行われてしまうという危険な事態が発生することが予想されるので、これを未然に防止するために所定時間経過しても電源ボタン51および非表示ボタン52のいずれも操作されない場合には図4(a)の操作部73を無効にすることでロックする。すなわち、電源ボタン51の機能を無効にし、ロックした旨を表示するために例えば電源ボタン51および非表示ボタン52の表示色を別の色に変えるか点滅表示に切り替える(ステップS1209〜S1213のループ)。
図4(a)の操作部73がロックされた場合、ユーザーが再び誘導加熱調理器に戻ってきたとき、電源ボタン51の表示形態が通常のそれと異なるので、ロック状態を視認できる。ロック状態を視認したユーザーは電源ボタン51を長押し操作(例えば、10秒以上長押し)することで、表示部5(タッチパネル)の識別情報が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は操作部73から送られた識別情報を調べることにより電源ボタン51が押されたか否かを判断し(ステップS1211)、電源ボタン51が押されたことを認識した場合には(ステップS1211のYes)、押された時間をカウントし、この時間を予め設定しておいた基準値(例えば、10秒)と比較して基準値未満ならば時間のカウントを継続し、基準値以上ならばロックを解除する(ステップS1214)。次に、制御手段74は現在有効な操作部73の電源ボタン51の表示を元に切り換え、図4(b)に示すように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55と「加熱」ランプ付きボタン53に関連する火力設定情報をデフォルト値として個別用ランプ付きボタン57a〜57iに表示した操作部73全体の操作ボタンを点灯且つ有効にして入力可能にし(ステップS1215)、ユーザーからの操作を待つ(ステップS1216)。
次に、ユーザーが「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のいずれかを押した場合、識別情報が操作部73から制御手段74へ送られ、制御手段74は、操作部73から送られた識別情報に基づいてどのランプ付きボタンが押されたかを判定する。判定結果が、「加熱」ランプ付きボタン53の場合には図4(c)に示すように制御手段74が「加熱」ランプ付きボタン53の色を変えるとともに個別用ランプ付きボタン57a〜57hにそれぞれ文字を表示する。ユーザーは数値の表示された個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して火力を設定する。図4(c)の例では火力1〜8の内の5を押した場合を示している。この操作により、操作部73から制御手段74に座標が送られ、制御手段74は上記と同様にして文字「5」を表示している個別用ランプ付きボタン57eが押されたことを認識し、個別用ランプ付きボタン57a〜57e(即ち5以下のランプ)の色を赤色に変える。これにより、5以下のランプが赤色に変わる。また7を押すと同じように動作して7以下のランプが赤色に変わる。
また、ユーザーが「揚物」ランプ付きボタン54を押した場合には、制御手段74は上記と同様に識別情報に基づいて「揚物」ランプ付きボタン54が押されたと判定し、上記と同様にして図4(d)に示すような表示に切り替える。次に、ユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57hのいずれかを押して揚物用の温度を設定する。「煮込」の場合も上記と同様にして図4(e)に示す操作部73においてユーザーは個別用ランプ付きボタン57a〜57bのいずれかを押して温度設定する。いずれの場合にも操作により、識別情報が操作部73から制御手段74へ送られる。制御手段74は既に、上記に示したように「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のうちのどのランプ付きボタンが押されたかを特定済みであり、今回取得した識別情報に基づいてどの個別用ランプ付きボタンが押されたかを特定し、さらに予め記憶手段に記憶してある、「加熱」ランプ付きボタン53、「揚物」ランプ付きボタン54、「煮込」ランプ付きボタン55のそれぞれについて火力または温度と調理時間を個別用ランプ付きボタンと対応させたテーブルを参照することで、押されたランプ付きボタンと個別用ランプ付きボタンに対応する火力と温度と調理時間の情報を取得し、被加熱物2の占有領域の真下に有る複数の小型コイル4に得られた火力設定情報に基づいて対応する電力を供給するようにインバータ72を制御する(ステップS1217あるいはステップS1218あるいはステップS1219)。
また、制御手段74は被加熱物2が移動されたか否かを監視する。すなわち、すべてのセンサー76が検出し鍋検出回路77を介して取得した信号から天板3上における被加熱物2が占有する領域を粗く特定した上で、特定した占有領域と前回特定した領域を比較し、変化があるか否かを判定する。変化がなければ(ステップS1221のNo)、移動はなかったと判定して引き続き監視を継続し(ステップS1220〜S1221)、変化があれば(ステップS1221のYes)、今回粗く特定した被加熱物2の占有領域と精度を高くするためにマージンとして周囲の領域も含めてこれらの領域に対応する誘導加熱コイル4に検査用電流を流し、その時の電流検出器81を用いて被加熱物2の占有領域を高精度に検出する。特定された占有領域内のすべての誘導加熱コイル4に順次検査用電流を流しながら電流検出器81が検出した電流を基準値と比較する。そして基準値以上の電流が検出された誘導加熱コイル4の配置位置に基づいて被加熱物2の天板3上の占有領域を高精度に特定し、この占有領域の中心位置と大きさを算出する(ステップS1222〜S1224)。
次に、制御手段74は、算出した被加熱物2の大きさと記憶手段に保存された前回の被加熱物2の大きさを照合して、大きさが同じであり、中心位置が異なっていれば、その被加熱物2が移動したと判断して、被加熱物2の移動先に最も近い操作部73を選択してこの操作部73の機能を有効するとともに、今まで表示していた操作部73の機能を無効にして(ステップS1213)、ステップS1215に戻る。なお、この実施の形態では複数の被加熱物2はそれぞれ大きさが異なるということを前提にしている。(ステップS1221〜S1223)。
なお、上記の例では、図4(a)の操作部73における電源ボタン51が所定時間以上経過しても押されない場合に誘導加熱調理器の操作を一時ロックするようにしたが、図4(a)の操作部73に限らず、他の操作部73においても行なってもよい。また、上記の例では電源ボタン51を長押しすることによってロックを解除していたがこれに限らず、通常の操作方法以外の操作方法であればどのような方法を用いてもよい。例えば、2つの操作ボタンを長押しするとか3つ以上の操作ボタン押す順序を通常ではありえない順序で行うなどの方法がある。
なお、図4(c)〜(e)の操作部73において、制御手段74に記憶手段を設け、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断すると、誘導加熱コイル4の駆動を停止するとともに、そのときの火力状態を記憶し、所定時間以内に被加熱物2が離れる前の天板3上に配置されたときには、再度記憶手段に記憶された火力状態で被加熱物2が配置された領域に対応する誘導加熱コイルを駆動し、対応する操作部73を有効にする。
また、制御手段74は、センサー76の出力に基づき、被加熱物2が天板3から離れたと判断した後、所定時間以内に前記被加熱物2が天板3上に配置されないときには、前記操作部73を無効とする。
また、上記の例では、所定時間経過しても電源ボタン51および非表示ボタン52のいずれも操作されない場合には操作部73を無効にすることでロックするようにしたが、操作部73をロックさせる条件はこれに限らず、振動検出手段を用いても良い。即ち、制御手段74は、操作部73を選択後振動検知手段の出力が予め設定した時間を経過しても基準値を超えない場合には、ユーザーが天板3の近くにいないと判断して、操作部73の機能を無効とし、電源ボタン51など特定の操作ボタンを長押しすることによりロックを解除する。これにより、子供の悪戯や動物から不測の事態の発生を防止することができる。
この実施の形態4によれば、誘導加熱調理器の天板3上で被加熱物2を使って調理するユーザーの居場所に最も近い操作部73が選択され有効になるので、ユーザーは被加熱物2を天板3上の自由な位置に配置でき、操作上の利便性の高い調理が可能になる。また、天板3上の被加熱物2を使用しない場合にはユーザーが非表示ボタン52を押下することにより操作部73自体を消去できるので、誤動作を防止することができ、安全性を高めることができる。また、調理中に被加熱物2が移動しても移動先に最も近い位置の操作部73が自動的に選択され有効になるので、加熱効率を自動的に維持するとともに調理中に操作上の利便性を損なうことなく継続して快適な調理が可能になる。また、最初は被加熱物2の占有領域を所定の精度で(大雑把に)特定し、次に特定した占有領域だけを高精度で特定するように構成したので、被加熱物2の占有領域を高速で特定することが可能になり、しかもセンサー76の数を誘導加熱コイル4の数より少なくできるため、誘導加熱調理器を安価に供給できる。
〔その他〕
なお、図16は表示部5を表示する領域のレイアウト例を示す図であり、天板3の周囲にタッチパネルのような連続した帯状の領域を設け、この領域内で表示部5を表示することが可能である。この図16は実施の形態1および実施の形態2で用いられるものである。図16において白抜きの長方形は天板3を表し、ドットパターが埋め込まれた帯状の長方形はタッチパネルなどの表示部5を表し、天板3の下側(手前側)に示された形状はユーザー(調理者)を表している。図16(a)は天板3の手前側の左右方向(X軸方向)に帯状の連続領域を配した例を示す図であり、最も一般的である。また、図16(b)は対面式の誘導加熱調理器の場合を想定したものであり、手前側のX軸方向と奥側のX軸方向に帯状の連続領域を配した例を示す図である。手前側と奥側の双方に表示部5が表示され、いずれかからでも奥側からでも調理できる。2つの表示部5のうち、ユーザーが操作した方の操作部73からの座標に基づいて識別され、識別結果に応じて調理が行われる。また、図16(c)は手前のX軸方向だけでなく、左右の縁に沿ってY軸方向に帯状の連続領域を配した例を示す図であり、この場合にはユーザーの移動できる範囲が広がるため、調理における操作性がさらに良くなる。広い空間に調理器を置いた場合にこの効果が顕著になる。
また、図17は、操作部73のレイアウト例を示す図であり、実施の形態3および実施の形態4で用いられるものである。図17(a)は天板3の手前側の左右方向(X軸方向)に複数個の操作部73を一列に配した例を示す図であり、複数の操作部73の内、ユーザーが被加熱物2を置いた位置に最も近い操作部73のみが選択されることで、操作性の良い調理が可能になる。なお、被加熱物2の載置位置が操作部73と別の操作部73との真ん中の位置に有る場合には双方の操作部73が選択され、ユーザーはいずれか一方または双方を利用できる。これについては以下の説明でも同様である。また、図17(b)は対面式の誘導加熱調理器の場合を想定したものであり、手前側のX軸方向と奥側のX軸方向に複数個の操作部73を一列に配した例を示す図である。手前からでも奥側からでも調理でき、手前側の複数個の操作部73のうち、被加熱物2に最も近い操作部73が選択されるとともに奥側の複数個の操作部73のうち、被加熱物2に最も近い操作部73が選択される。また、図17(c)は4面に操作部73を配した例を示す図であり、この場合にはユーザーの移動できる範囲が広がるため、調理における操作性がさらに良くなる。広い空間に調理器を置いた場合にこの効果が顕著になる。ここでは、各面に1個ずつ操作部73を配しているが、これに限らず、複数個を配してもよい。
また、図18は、形状が円環の一部を呈する操作部73のレイアウトを示す図であり、実施の形態3および実施の形態4で用いられるものである。図18(a)は被加熱物2を左右手前側のいずれかの角から操作する場合の操作部73の配置例を示す図であり、図18(b)は被加熱物2を4角のいずれかから操作できる場合の操作部73の配置例を示す図である。また、図18(c)は被加熱物2を手前側の中心から操作する場合の操作部73の配置例を示す図であり、図18(d)は被加熱物2を手前側の中心からおよび奥側の中心から操作する場合の操作部73の配置例を示す図である。
また、図19は、複数の操作部73を一列でなく、円弧状に配する場合のレイアウトを示す図であり、実施の形態3および実施の形態4で用いられるものである。図19(a)は、天板3の手前側の左右方向(X軸方向)に複数個の操作部73を円弧状に配した例を示す図であり、複数の操作部73の内、ユーザーが被加熱物2を置いた位置に最も近い操作部73のみが選択されることで、操作性の良い調理が可能になる。この場合、ユーザーは鍋に近い位置へ移動しなくても天板3の手前中央部付近に居て向きを変えるだけで調理操作が可能になる。例えば、中央より右側へ被加熱物2を置くときは右側の操作部73が選択されるが、この操作部73の長手方向がユーザーと被加熱物2とを結ぶ線にほぼ垂直になりユーザーから操作し易いという効果を奏する。また、図16(b)は対面式の誘導加熱調理器の場合を想定した例を示す図であり、手前側のX軸方向と奥側のX軸方向に複数個の操作部73を一列に配した例である。手前からでも奥側からでも調理でき、手前側の複数個の操作部73のうち、被加熱物2に最も近い操作部73が選択されるとともに奥側の複数個の操作部73のうち、被加熱物2に最も近い操作部73が選択される。
なお、実施の形態3、4では、図17の操作部73をLEDで構成したが、帯状の操作表示手段で構成しても良い。
また、以上の説明では、操作部を無効から有効にする場合には操作部の表示色を変えたが、形状を変えても良い。例えば、無効時はボタンの形状を方形で表示し、有効になったら円形の表示に変えてもよい。また、異常の場合には点滅表示の代わりに例えば三角形を回転させる表示にしてもよい。
本発明に係る誘導加熱調理器の斜視図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の天板に載置された鍋などの被加熱物と操作部の表示位置との関係を示す図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の誘導加熱コイル(小型コイル)のレイアウトを示す図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の被加熱物の載置位置に連動した操作部の表示例を示す図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の被加熱物検出用センサーのレイアウト例を示す図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の被加熱物検出用センサーとして発光手段と受光手段を用いた場合の光の照射方法を分かりやすく示した説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1における回路構成を示すブロック図である。 本発明に係る誘導加熱調理器における天板上の被加熱物の操作手順と操作部の表示との関係を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1の動作を示すフローチャートである。 被加熱物の占有領域の中心位置と大きさを算出するときの動作の流れを示す詳細フローチャートである。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2における回路構成を示すブロック図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2の動作を示すフローチャートである。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態2の動作を示すフローチャートである(続き)。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態3における回路構成を示すブロック図である。 本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態4における回路構成を示すブロック図である。 表示部5のレイアウト例を示す図である。 本発明の加熱調理器における操作部73のレイアウト例を示す図である。 本発明の加熱調理器における形状が円環の一部を呈する操作部73のレイアウトを示す図である。 本発明の加熱調理器における操作部73を円弧状に配する場合のレイアウトを示す図である。
符号の説明
1 本体、2 被加熱物(鍋)、3 天板、4 誘導加熱コイル(小型コイル)、5 表示部、51 電源ボタン、52 非表示ボタン、53 「加熱」ランプ付きボタン、54 「揚物」ランプ付きボタン、55 「煮込」ランプ付きボタン、56 タイマー表示ランプ、57a〜57i 個別用ランプ付きボタン、6 操作部(本体側)、7 ロースタ、71 コンバータ、72 インバータ、73 操作部、74 制御手段、75 共振コンデンサ、76 センサー、77 鍋検出回路、78 表示制御回路、81 電流検出器。

Claims (33)

  1. 鍋などの被加熱物を載置する天板と、
    前記天板の下方に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、
    前記被加熱物を検出するセンサーと、
    前記天板近傍の所定の領域に連続して配置された帯状の操作表示手段と、
    制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記センサーの出力に基づいて前記被加熱物の前記天板上の占有領域を特定し、さらに特定した前記占有領域とその周辺の領域に対応する前記誘導加熱コイルを駆動して前記被加熱物の領域を特定し、特定した前記占有領域の中心位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて前記操作表示手段の特定領域に前記操作手段を表示して前記操作手段を有効にして外部操作によりアクセス可能にすることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記センサーは前記天板上に分散して複数配置されているものであり、前記センサーの数は前記誘導加熱コイルの数よりも少ないことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御手段は前記操作手段の中心位置を前記占有領域の中心位置に合わせて前記特定領域を設定し前記操作手段を表示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記制御手段は、前記操作手段が有効のとき、前記操作手段が外部操作によりアクセスされた場合には、前記操作手段のアクセスされた座標位置に基づき前記操作手段の特定の操作ボタンを識別し、前記特定の操作ボタンに対応して動作することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記制御手段は、推定した前記占有領域の中心位置および大きさを随時記憶する記憶手段を備え、
    推定した前記占有領域の大きさと、前記記憶手段に記憶された前回推定した前記占有領域の大きさとを照合し、前記占有領域の大きさが同一であって前記占有領域の中心位置が異なるとき、前記被加熱物が移動したと判断し移動先の前記占有領域の中心位置に基づき、対応する領域の前記誘導加熱コイルを駆動するとともに前記操作表示手段の対応する前記特定領域に前記操作手段を表示して有効にし、それ以外の前記誘導加熱コイルを停止するとともに前回表示していた前記操作手段を消去して無効とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 鍋などの被加熱物を載置する天板と、
    前記天板の下方に分散配置された複数の誘導加熱コイルと、
    前記被加熱物を検出するセンサーと、
    前記天板近傍の所定の領域に配置され、複数の操作ボタンで構成された表示および非表示可能な複数の操作手段と、
    制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記センサーの出力に基づいて前記被加熱物の前記天板上の占有領域を特定し、さらに特定した前記占有領域とその周辺の領域に対して前記誘導加熱コイルを駆動して前記被加熱物の領域を特定し、特定した前記占有領域の中心位置と大きさを推定し、推定結果に基づいて前記複数の操作手段のうちから特定の操作手段を選択してその機能を有効にし、選択されない操作手段の機能を無効にすることを特徴とする誘導加熱調理器。
  7. 前記制御手段は、前記推定した被加熱物の配置位置に基づき、前記複数の操作手段のうちから前記被加熱物に最も近い操作手段を選択して有効にすることを特徴とする請求項6に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記制御手段は、前記操作手段が有効のとき、前記操作手段が外部操作によりアクセスされた場合には、識別情報により特定の操作ボタンを識別し、前記特定の操作ボタンに対応して動作することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記制御手段は、推定した前記占有領域の中心位置および大きさを随時記憶する記憶手段を備え、
    推定した前記占有領域の大きさと、前記記憶手段に記憶された前回推定した前記占有領域の大きさとを照合し、前記占有領域の大きさが同一であって前記占有領域の中心位置が異なるとき、前記被加熱物が移動したと判断し移動先の前記占有領域の中心位置に基づき、対応する前記占有領域の前記誘導加熱コイルを駆動するとともに、前記複数の操作手段のうちから特定の前記操作手段を選択してその機能を有効にし、それ以外の前記誘導加熱コイルを停止するとともに選択されない前記操作手段の機能を無効とすることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記制御手段は、周期的に前記誘導加熱コイルを順次起動して、通電可能な前記誘導加熱コイルの有無を判定し、通電可能な前記誘導加熱コイルを検知した場合には、通電可能な少なくとも1つの前記誘導加熱コイルを特定し、特定した前記誘導加熱コイルに基づいて直上に載置されている前記被加熱物の中心位置算出することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記制御手段は、有効な操作手段の表示態様を変えることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記制御手段は、有効な操作手段の色を変えることを特徴とする請求項11記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記制御手段は、有効な操作手段の形状を変えることを特徴とする請求項11記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記制御手段は、有効な操作手段を点灯から点滅に切り替えることを特徴とする請求項11記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記制御手段は、無効なすべての操作手段を非表示とすることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  16. 前記制御手段は、記憶手段を備え、
    前記センサーの出力に基づき、前記被加熱物が前記天板から離れたと判断すると、前記誘導加熱コイルの駆動を停止するとともに、そのときの火力状態を記憶し、所定時間以内に前記被加熱物が離れる前の前記天板上の前記占有領域の位置近傍に配置されたときには、再度前記記憶手段に記憶された火力状態で前記被加熱物が配置された前記占有領域に対応する前記誘導加熱コイルを駆動し、対応する前記操作手段を有効にすることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  17. 前記制御手段は、記憶手段を備え、
    前記センサーの出力に基づき、前記被加熱物が前記天板から離れたと判断すると、前記誘導加熱コイルの駆動を停止するとともに、そのときの火力状態を記憶し、所定時間以内に前記被加熱物が前記天板上の前記誘導加熱コイルが存在する領域に配置されないときには、前記操作手段を無効とすることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  18. 前記制御手段は、前記被加熱物の近傍に前記操作手段の一部を表示し、この一部がユーザーによって操作された場合、対応する前記操作手段の全体を表示することを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  19. 前記制御手段は、前記操作手段を前記被加熱物の前記天板上の配置位置の近傍に表示することを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  20. 前記操作表示手段は、非表示ボタンを備え、
    前記制御手段は前記非表示ボタンがユーザーによって操作されたとき、対応する前記操作手段を消去することを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  21. 前記制御手段は、前記被加熱物の近傍に前記操作手段を表示した後、所定の時間経過しても、前記操作手段がユーザーによって操作されない場合には前記操作手段の操作をロックすることを特徴とする請求項1から請求項20のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  22. 前記センサーは振動検出手段から成り、
    前記制御手段は、前記操作手段を有効にした後、前記振動検出手段の出力が予め設定した時間を経過しても所定値を超えない場合には、ユーザーが天板から離れていると判断して、前記操作手段の操作をロックすることを特徴とする請求項1から請求項21のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  23. 前記操作手段は特定のボタンを備え、
    前記制御手段は、前記操作手段の操作がロックされているときは、前記特定のボタンを所定時間以上押し続けることによって前記操作手段の操作ロックを解除することを特徴とする請求項21または請求項22に記載の誘導加熱調理器。
  24. 前記操作手段は前記天板の周囲の領域に配置または表示されることを特徴とする請求項1から請求項23のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  25. 前記操作手段は前記天板上の縁に沿って配置または表示されることを特徴とする請求項24記載の誘導加熱調理器。
  26. 前記天板の一側面に設けられた第1の光発光素子と前記第1の光発光素子から放射され、前記被加熱物によって反射される光を受光する第1の光受光素子と、前記一側面と垂直な側面に設けられた第2の光発光素子と前記第2の光発光素子から放射され、前記被加熱物によって反射される光を受光する第2の光受光素子とを備え、
    前記センサーは、前記第1の光発光素子と前記第1の光受光素子と、前記第2の光発光素子と前記第2の光受光素子とから構成されることを特徴とする請求項1から請求項25のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  27. 前記天板の上方または斜め上方に設けられた発光素子とこの発光素子から放射され、前記被加熱物によって反射される光の受光角度を認識する受光素子とを備え、
    前記センサーは、前記発光素子と前記受光素子とから構成され、
    前記制御手段は、前記受光素子が検出した光の入射角度と前記受光素子の配置位置に基づき前記被加熱物の配置位置と大きさを特定することを特徴とする請求項1から請求項26のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  28. 前記センサーは、前記誘導加熱コイルに対応してその中心または誘導加熱コイル間の隙間に配置された温度検知手段から構成され、
    前記制御手段は、すべての前記誘導加熱コイルに通電し、所定の時間経過後、前記温度検知手段のうち、その出力が所定値を超えるものを直上に前記被加熱物が載置されたものであると特定することを特徴とする請求項1から請求項27のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  29. 前記センサーは、前記誘導加熱コイルに対応してその中心または前記誘導加熱コイル間の隙間に配置された容量検知手段から構成され、
    前記制御手段は、前記容量検知手段の出力が所定値を超えるものを直上に前記被加熱物が載置されたものであると特定することを特徴とする請求項1から請求項27のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  30. 前記操作表示手段はタッチパネルで構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  31. 前記操作表示手段の表示部は有機ELで構成されることを特徴とする請求項30記載の誘導加熱調理器。
  32. 前記操作表示手段の表示部はLCDで構成されることを特徴とする請求項30記載の誘導加熱調理器。
  33. 前記操作表示手段の表示部はCRTで構成されることを特徴とする請求項30記載の誘導加熱調理器。
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