JPWO2016017198A1 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

互いに隣接するように置かれた4個以上の加熱コイル群の中で、被加熱物の下方に位置する複数の加熱コイルの連携動作によって、1つの被加熱物を加熱するものにおいて、加熱コイルの上にあるトッププレート上に置かれた被加熱物Nの位置を、制御装置によって検知させ、制御装置は、検知した被加熱物の位置を表示画面において使用者が操作できる第1のアイコンで表示し、この第1のアイコンを使用者が正しく選択したかどうかを検知し、正しい選択をした場合に、誘導加熱開始できる構成にし、被加熱物を加熱調理中に、それを別の位置に移動したことが検知された際には、この移動した被加熱物の加熱調理動作再開を優先させる先行被加熱物優先モードを有する。

Description

本発明は、誘導加熱調理器、特に一つの被加熱物(金属製鍋など)を複数の加熱コイルによって加熱する方式の誘導加熱調理器に関する。
従来、1つの被加熱物(金属製鍋やフライパンなど)を、隣り合うように設置された複数の加熱コイルによって加熱する方式(以下、この方式を「マルチコイル方式」という)の誘導加熱調理器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
さらにマルチコイル方式において、操作エリアを明確に表示して、使いやすく、信頼性および安全性の高い誘導加熱装置を提供するために、被加熱物である調理容器が載置されているかどうかを判定する調理容器検出部と、操作部とを備え、その調理容器検出部の判定結果を操作部の載置状況表示エリアにアイコンで表示し、アイコンの表示部にタッチしてそれを選択することによって操作部の操作表示エリアに操作パネルが表示され、操作パネルを選択していくことによってアイコンに対応する調理容器が加熱されるように動作するよう構成したものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2010−165656号公報(第1頁、図1) 特開2014−44852号公報(第1頁、図3)
しかしながら、載置状況表示エリアに表示されたアイコンを、使用者が的確かつ迅速に選定できない場合がある。また、加熱コイルをトッププレートの下方に近接又は隣接するように並べているマルチコイル方式の利点は、従前の円形コイル方式のような固定的な位置に加熱部を設定した調理器に比較して、被加熱物を置く位置が限定されず、比較的自由にトッププレート上の任意の位置に被加熱物を置いて調理できるが、これが逆に新たな問題を発生させる。すなわち、ある加熱エリアに第1の被加熱物を置いて加熱調理中に、第2の被加熱物を使って調理を始めたいと思った場合、最初の第1の被加熱物の載置位置では、第2の被加熱物を置けないことや、被加熱物相互の位置関係が悪く、作業が容易に行えないことが判明した場合、既に加熱調理を開始している第1の被加熱物を別の位置へ移動させる必要がある。
しかしながら、従来においては、このような場合、第1の被加熱物を適当な位置に移し、その加熱調理を再開することが難しかった。特に、自動調理メニュー(「自動調理モード」ともいう)(例えば、火力や目標温度等を加熱調理器が自動制御し、所定の調理工程を経て、所定時間後に調理終了させるもの)の場合には、加熱調理の途中の工程で被加熱物を移動させると、調理器側が被加熱物の存在を一時的に検知できず、安全上、自動停止してしまうことがあり、その場合、被加熱物を置き直してから、再び同じ自動調理をセットしても、調理の仕上がりが期待通りにはならなかったり、また余計な調理時間を要したり、何れにしても使用者にとっては、使い勝手が悪いという課題があった。
本発明は、被加熱物を選択するために表示手段に表示されたアイコンを、使用者が容易に選定でき、また加熱調理を開始した被加熱物を別の位置に移動させた場合でも、簡単に所望の条件で調理を再開できるようにすることにある。
第1の発明になる誘導加熱調理器は、
被加熱物を載置するトッププレートを上面に有する本体と、
前記本体の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター回路と、
前記加熱コイルの直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部と、
前記本体の上面に設けた入力操作部と、
前記本体に設けた主電源スイッチと、
前記入力操作部、前記インバーター回路及び音声ガイド装置を制御する制御装置と、を備え、
前記入力操作部は、前記トッププレート上に載置される全ての被加熱物の調理条件を統合して設定するものであり、
前記入力操作部には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面を有し、
前記制御装置は、前記被加熱物載置判定部が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面の表示エリア内に被加熱物に対応した数のアイコンを表示させ、
前記制御装置は、第1の被加熱物に対応した第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知することで、当該第1の被加熱物の加熱調理条件の入力が行えるように動作し、
さらに前記制御装置は、前記インバーター回路から前記加熱コイルに高周波電流を供給させて前記第1の被加熱物を加熱調理中において、第2の被加熱物が前記トッププレート上に載置され、前記第1の被加熱物が前記トッププレート上の別の位置に移動したことが検知された場合は、前記第2の被加熱物の加熱調理条件設定よりも前記第1の被加熱物の加熱調理動作再開を優先させる先行被加熱物優先モードを有することを特徴とするものである。
この第1の発明の誘導加熱調理器によれば、操作部の表示画面にタッチして加熱すべき被加熱物を指定でき、また第1の被加熱物を加熱調理中において、第2の被加熱物がトッププレート上に載置されたケースにおいて、第1の被加熱物がトッププレート上の別の位置に移動したことが検知された際には、第2の被加熱物の加熱調理条件設定よりも第1の被加熱物の加熱調理動作再開を優先させる先行被加熱物優先モードによって、第1の被加熱物の移動に伴って一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができる。このため、使用者の操作性を向上させることができる。
第2の発明になる誘導加熱調理器は、
被加熱物を載置するトッププレートを上面に有する本体と、
前記本体の内部において、互いに隣接するように規則正しく水平面上に配置された複数個の加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター回路と、
前記加熱コイルの直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部と、
前記本体の上面に設けた入力操作部と、
前記本体に設けた主電源スイッチと、
前記入力操作部、前記インバーター回路及び音声ガイド装置を制御する制御装置と、を備え、
前記入力操作部には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面を有し、
前記制御装置は、前記被加熱物載置判定部が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面の表示エリア内に第1のアイコンを表示させ、
前記制御装置は、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において加熱調理の条件を選択する第2のアイコンを表示させ、その後、前記第2のアイコンに使用者がタッチしたことを検知することにより、前記第1のアイコンに対応する第1の被加熱物が加熱対象として選ばれ、加熱条件の入力が行えるように動作し、
さらに前記制御装置は、前記インバーター回路から前記加熱コイルに高周波電流を供給させて前記第1の被加熱物を加熱調理中において、前記第1の被加熱物が使用者により前記トッププレート上の別の位置に移動された場合、当該移動後の前記第1の被加熱物を前記被加熱物載置判定部が検知した結果に基づいて前記表示画面に前記第1のアイコンを再び表示させ、当該第1のアイコンの操作によって、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用可能する動作プログラムを有していることを特徴とするものである。
この第2の発明の誘導加熱調理器によれば、操作部の表示画面にタッチして加熱すべき被加熱物を指定でき、また被加熱物を加熱調理中において、その被加熱物の移動が検知された際には、その移動後の位置でその被加熱物を検知した結果に基づいて第1のアイコンを再度表示させ、このアイコンの操作に従って、移動前に実行していた加熱調理条件を適用して、一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができる。このため、使用者の操作性を向上させることができる。
第3の発明になる誘導加熱調理器は、
被加熱物を載置するトッププレートを上面に有する本体と、
前記本体の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター回路と、
前記加熱コイルの直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部と、
前記本体の上面に設けた入力操作部と、
前記本体に設けた主電源スイッチと、
前記入力操作部、前記インバーター回路及び音声ガイド装置を制御する制御装置と、を備え、
前記入力操作部には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面を有し、
前記制御装置は、前記被加熱物載置判定部が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面の表示エリア内に第1のアイコンを表示させ、
前記制御装置は、前記第1のアイコンと、加熱調理の条件を選択する第2のアイコンとを前記表示画面に同時に表示させ、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたこと検知して被加熱物の選定が行われ、前記第2のアイコンに使用者がタッチしたことを検知して加熱条件の入力を可能にし、
さらに前記制御装置は、前記インバーター回路から前記加熱コイルに高周波電流を供給させて被加熱物を加熱調理中において、被加熱物が使用者により前記トッププレート上の別の位置に移動された場合、当該移動後の被加熱物を前記被加熱物載置判定部が検知した結果に基づいて前記第1のアイコンを前記表示画面に再び表示させ、当該第1のアイコンの表示期間中に、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用することを選択するアイコンを表示させることを特徴とするものである。
この第3の発明の誘導加熱調理器によれば、操作部の表示画面にタッチして加熱すべき被加熱物を指定でき、また被加熱物を加熱調理中において、その被加熱物の移動が検知された際には、その移動後の位置でその被加熱物を検知した結果に基づいて第1のアイコンを再度表示させ、その第1のアイコンの表示期間中に、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用することを選択するアイコンを表示させるので、第1のアイコンと、加熱調理条件を従前のものから継承するためのアイコンとを、表示画面で同時に確認して、移動前に実行していた加熱調理条件の適用を簡単に設定でき、一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができる。このため、使用者の操作性を向上させることができる。
この発明によれば、マルチコイル方式の誘導加熱調理器において、使用者が加熱調理動作中に被加熱物を別の位置に移動させても、無用の混乱を招くことがなく、従前の加熱調理の条件を引き継いで加熱調理動作を再開させることができる。このため、操作方法が煩雑になることを防ぐことができ、正しく、わかりやすい操作を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の外観を示す斜視図。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成を示すブロック図。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の平面図。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図1。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図2。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図3。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図4。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図5。 図1の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図1。 図1の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作の工程説明図。 図1の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図2。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図6。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図7。 図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図8。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の別の表示画面の例を示す平面図1。 図15の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図2。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図。 図17の誘導加熱調理器の表示画面とその周辺部を示す平面図1。 図17の誘導加熱調理器の表示画面とその周辺部を示す平面図2。 図17の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の平面図。 図21の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図。 本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の平面図。 図23の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図。 図23の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図。 本発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の平面図。 本発明の実施の形態6に係る誘導加熱調理器の平面図1。 図27の誘導加熱調理器の平面図2。 図27の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図である。
実施の形態1.
以下、図1〜図16を参照して、実施の形態1を説明する。実施の形態1は、第1の発明、第2の発明及び第3の発明を実施したものである。
図1は、本発明の実施の形態1に係る(厨房家具に組み込まれる形式の)誘導加熱調理器の外観を示す斜視図である。図2は、その誘導加熱調理器の回路構成を示すブロック図である。図3は、図1の誘導加熱調理器の平面図である。図4は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図1である。図5は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図2である。図6は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図3である。図7は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図4である。図8は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図5である。図9は、図1の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図。図10は、図1の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作の工程説明図。図11は、図1の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図2。図12は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図6。図13は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図7。図14は、図1の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図8である。図15は、本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の別の表示画面の例を示す平面図1。図16は、同じく図15の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図2である。
(加熱調理器の全体構成)
図1に示すように、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器CHは、厨房家具(システムキッチン)(図示せず)に組み込まれて使用されるビルト・イン式又は組込式と呼ばれる形式の誘導加熱調理器であり、箱形の本体部1及び天面部2によって構成されている。
天面部は、本体部1の上面を被うように取付けられるものであり、耐熱性のガラス板等で形成される半透過又は不透明なトッププレート3が本体部1に乗せられて固定されている。なお、透明度を落とし、本体部1の中に不要な光が侵入しないようにするために、トッププレート3の下面に薄い塗膜を設けても良い。
4は、トッププレート3の前方端に近い位置で、その左右の中央部に形成された透明な窓である。この窓に対応して、トッププレート3の下面に近接した位置には、加熱動作状態又は使用者の調理条件設定情報等を表示する液晶表示基板(図示せず)が配置され、この液晶表示基板の表示画面部が前記窓4を通して、トッププレート3の上方から目視できるようになっている。5は、天面部2の前方端部に横長配置された入力操作部である。この入力操作部は、誘導加熱調理の各種条件(例えば、火力や加熱時間等)の設定、変更及び加熱動作の開始・停止を指令するためのもので、本発明の「入力操作部」に相当するものである。また後述するグリル部6の加熱調理の各種条件(例えば、火力や加熱時間等)の設定、変更及び加熱動作の開始・停止を指令するためのものである。なお、グリル部6専用の具体的な入力操作キーや押しボタンスイッチ、ダイヤル等は図示していない。
前記トッププレート3の上面(表面)には、物理的な構造物としては現れないが、後述する第1のアイコン20が表示される表示画面30が視覚上で現れる。トッププレート3自体の特定部分が発光したり、画像を発生させたりする訳ではないが、以下の説明では、この表示画面30に文字や図形、その他の情報が表示されることを、視認する使用者の立場に立って、「表示画面に表示」という表現を使う。
トッププレート3の上面には、図3に示すように、金属製の鍋やフライパン、調理用鉄板等の被加熱物N1、N2を載置して調理するための加熱エリア8が設定されている。図3では、1点鎖線で長方形に示した範囲が加熱エリアである。この加熱エリア8に対応して前記トッププレート3の下方には、直径が数cm〜10cm程度の外形形状が円形の加熱コイル10が多数規則正しく配置されている。この加熱コイルは、全て同一形状・同一構造(巻き線構造等)、同一の加熱能力(定格最大火力・定格最小火力)のものである。つまり、同じ加熱コイルが、前後左右に規則正しく並べられており、各加熱コイル10は、できるだけお互いに接近するように配置されている(各加熱コイルの最も外周縁同士が実際には接触していないが、このような接近した配置状態を「隣接」と表現している)。なお、各加熱コイルの中心部は、空洞10Aになっており、ここに後述する被加熱物Nの載置有無を判定する被加熱物載置判定部11のセンサー12が、それぞれ1個ずつ配置してある。また、以後の説明では、複数の被加熱物があり、相互に区別する必要がある場合は、N1、N2・・・のような符号を付けるが、被加熱物を総称する場合は「被加熱物N」と記載する。
図3の平面図では、加熱コイル10とセンサー12の配置が分かるように図示しているが、実際にはこれら加熱コイル10とセンサー12の上には、トッププレート3があるので、これら部品はトッププレート3上からは目視できない(なお、トッププレート3が、半透明である場合は、多少輪郭が分かる程度見える場合がある)。
マルチコイル方式において、被加熱物Nの載置有無を判定する被加熱物載置判定部11の方式は、既に各種提案があり、詳しくは説明しないが、例えば日本国特許公開2010−165656号公報に示されているものが1例である。また、被加熱物Nの底面に向けて光を放射してその反射光を使って被加熱物Nの存在を検知する光学的センサーを用いることや、加熱コイルに微弱な電流を印加し被加熱物Nの存在を検知する方式等、色々な方式が適用できる。
前記トッププレート3の上面(表面)の前記窓4と対応する長方形のエリアには、視認できるような構造物としては表れないが、例えば透明な薄い誘電膜と、その膜に使用者の指が触れたことを電気的に検知できる微細な検知用電極を縦横に多数配線する等の処理が施され、タッチパネル用表面構造物(又はタッチパネル用表面シート)としての構造を備えている。つまり、そのような検知用電極が設置された範囲が、後述するタッチ検知範囲39(図4参照)となっている。言い換えると、タッチ検知範囲39には、後述する第1のアイコン20、第2のアイコン60A〜60F等の各種アイコンに、使用者がタッチ操作したかどうかを制御装置23が判定するための、タッチ位置の座標検出用電極が網目状に配置されている。なお、タッチ式入力プレートについては、抵抗膜方式や静電容量方式等、多数の技術が既に周知であるので、詳細な説明は省略する。
前記トッププレート3において、前記窓4と対応する長方形のエリアは、前記したように表示画面30として機能しており、使用者が文字や図形等の表示情報を容易に視認できるエリアである。この表示エリアは、以下述べるように3つの表示エリア40、41、42を含んでいる(図4参照)。
すなわち、40が、後述する第1のアイコン20(20A、20B)が表示される第1の表示エリアである。また41と42は、前記第1の表示エリア40以外の第2、第3の表示エリアである。第1の表示エリアは、広いトッププレート3の上の加熱エリア8全体をカバーするため、第2、第3の表示エリア41、42よりも遥かに広い面積が設定されており、この面積が縮小して、あるいは変形して表示されることはない。また使用者がタッチ操作で加熱すべき被加熱物Nを特定する前は、使用者が前記入力操作部5を操作しても、前記第1の表示エリア40の面積を縮小させ、あるいは変形させ、移動させて表示させることはできず、常に所定の位置で一定の面積で表示される第1の表示エリア40の中で、第1のアイコン20A、20Bや第2のアイコン60A〜60F等をタッチすることができる。
前記タッチ検知範囲39には、前記第1の表示エリア40と第2の表示エリア41が対応している。なお、図4では、隣接しない加熱コイル10の上に、2つの被加熱物N(N1、N2)が置かれた場合を示しており、加熱すべき被加熱物Nを特定するための第1のアイコン20は、左側に表示された第1のアイコン20Aと、右側に表示された第1のアイコン20B、の2つである。以下、これら2つ以上の第1のアイコンを総称する場合は、第1のアイコンとして符号は20を用いる。
前記表示画面30のタッチ検知範囲39の部分から、使用者がタッチ操作で加熱すべき被加熱物Nの特定や、火力等の調理条件を設定できるので、前記入力操作部5は、この表示画面30の部分を含めたものである。このため、入力操作部5の範囲は、図1と図3に破線で示した通りである。
図2において、37は、前記表示画面30の液晶表示基板を駆動する駆動回路であり、液晶表示基板にある表示画面素子へ電源の供給を行う。
このように、この実施の形態1に示しているように、この発明の特徴は、第1の表示エリア40を利用して、被加熱物Nが置かれた位置を使用者が明確にイメージできるようになっている。つまり加熱エリア8に対する被加熱物Nの載置位置は、表示画面30の中でほぼ左右方向は実際の左右位置と対応した位置で、第1の表示エリア40の中に、第1のアイコン20で表示されるために、被加熱物Nの実際の載置位置と、表示画面30の中の第1のアイコン20A、20Bのイメージとが合致しやすい。
図3に示したトッププレート3の(加熱エリア8)縦方向寸法と横方向寸法は、1:2程度であるのに対し、図4に示した表示画面30の中の第1の表示エリア40の縦方向寸法Xと横方向寸法Yは、1:3程度である。つまり第1の表示エリアは、実際のトッププレート3の縦横比に比べて、縦方向が圧縮された形になっているが、これは、縦方向(つまり、使用者から見た手前側と、奥側)には、被加熱物Nを複数個並べて同時に調理されるケースは殆どなく、むしろ横方向に並べて載置されるケースが多いので、横方向をより明確に識別できるようにしたためである。第1の表示エリアを、トッププレート3の(加熱エリア8)縦横比と同じにし、つまり相似形にしても何ら支障はない。
隣接した4つの加熱コイル10の上に1つの被加熱物N1が載置された場合には、図4の左側部分に示すように、被加熱物N1の底面の形状は円形の図形20N1で模式的に表現され、また加熱動作する可能性のある加熱コイル10は破線の円形イメージ図46で表現され、これらの図形を含めて第1のアイコン20Aと呼ぶ。また隣接した6つの加熱コイル10の上に1つの被加熱物N2が載置された場合には、図4の右側部分に示すように、被加熱物N2の底面の形状は楕円形の図形20N2で表現され、6つの加熱コイル10は破線の円形イメージ図46で表示され、これら図形を含めて第1のアイコン20Bと呼ぶ。なお、図形20N1と20N2を総称する場合、20Nと符号を付ける。
隣接した複数の加熱コイル10の上に1つの被加熱物Nが載置された場合には、前述したように、加熱コイル10の円形イメージ図46と、被加熱物Nのイメージ図20Nから構成された第1のアイコン20(20A、20B)がトッププレート3の前方端部(手前側端部)にある表示画面30に現れるが、これらイメージ図の相対的大きさは、実際の加熱コイル10と被加熱物Nの相対的大きさと完全に合致しなくとも良い。むしろ、使用者には、自分がトッププレート3の上に鍋等の被加熱物Nを置いた場合は、その位置は大体分かっているので、表示画面30では、視認性を上げるため、使用者が指先でタッチできるように可能な限り大きなもので目立つように表示して良い。
前記本体部1は、複数枚の金属製薄板を、スポット溶接やネジ止めという固定手段で繋ぎ合せて箱状に形成され、かつ上面が開口した筐体1Aを有している。この筐体1Aの内部には、前記トッププレート3の下面に出来るだけ接近するよう、上部に前記した加熱コイル10が規則的に並べて配置されている。そして、本体部1の前面部右側には、プラスチック製の上部飾り板13と、プラスチック製の下部飾り板14があり、これら2つの飾り板13、14は、筐体1Aの前面壁(図示せず)にネジ等によって、それぞれ個別に取り付けられている。なお、この上部飾り板13の部分に、後述する主電源スイッチ15の操作ボタン15Aや、誘導加熱調理時の火力調節ダイヤル(図示せず)を設けても良い。
前記本体部1の内部空間の左側には、グリル部6のグリル室(グリル庫ともいう。図示せず)が配置されている。そのグリル室は、金属製の板で区画形成されている。前記筐体1Aの前面部左側には、前記グリル室の前面開口部を開閉自在に覆うグリル扉6Aが前記本体部1にレール機構で支えられて開閉自在(前後方向に移動自在)に設置されている。
さらに、筐体1Aの後部右角側には、第1の吸気口16が形成されている。この第1の吸気口16が、前記グリル室と加熱コイル10から構成された加熱源、前記表示画面30や制御用回路基板(図示せず)、高周波電力供給用の回路基板(図示せず)、及び加熱コイル10を冷却するための冷却風、のそれぞれの吸気口になっている。なお、その冷却風を発生するための電動送風機は、図示していないが、筐体1Aの内部に設置されている。また筐体1Aの背面には、第1の吸気口16と同様な目的で第2の吸気口(図示せず)が設けてある。
さらに、筐体1Aの後部右側の上面には、本体部1内部に導入された前記冷却風を排気するための排気口17が形成されている。また筐体1Aの後部左側の上面には、前記グリル室からの熱気を、その上昇流により自然に排気するための排気口18が形成されている。なお、2つの排気口17、18は、使用者の指やその他の異物が入らないように、全体が金属製の網や鎧戸等で覆われている。
図1において、15Aは、前記入力操作部5に配置した操作ボタンであり、これを押すことにより後述する主電源スイッチ15を開閉(ON・OFF)できる。例えば、1回押すとONになり、次にまた押すとOFFになり、これを繰り返す構造になっている。
(誘導加熱調理器の制御部)
図2において、21は200Vの商用電源に繋がる電源線、15は使用者によって前記操作ボタン15Aにより開閉操作される主電源スイッチ、22はこの主電源スイッチを介して電気エネルギーが供給される電源回路、23は所定の定圧電流が供給されるマイクロ・コンピュータを中心に構成される制御装置である。前記マイクロ・コンピュータは、入力部と、出力部と、記憶部と、CPU(演算制御部)の4つの部分から構成され、その記憶部には、各種調理メニューに対応した通電制御プログラムと、前記表示画面30を構成する液晶表示画面の駆動回路37を制御する表示動作制御プログラムと、が予め記憶(格納)されている。また、前記マイクロ・コンピュータの記憶部(ROM、RAM)とは別に、異常監視情報を記録する大容量の記憶装置23Rを内蔵している。
加熱コイル10による誘導加熱調理とグリル部6の電気輻射熱調理の何れにおいても、電気的な異常状態の有無の監視が制御装置23によって実施されている。さらに制御装置23は、異常検知手段ESの一部を構成する温度検出回路24から温度情報を得て、調理器の主要な部分が異常な高温度になっていないかどうかを監視している。例えば前記表示手段(表示画面)30は、第1の表示エリア40、第2の表示エリア41、第3の表示エリア42の3つで、1つの画面を形成するため、1つの液晶表示基板を主体に構成されているが、比較的熱に弱いので、所定温度(例えば60℃)を超えないように温度検出回路24を通じて監視しており、前記所定温度を超えた時点で異常予備状態と制御装置23によって判定される(なお、60℃〜65℃の範囲にある場合に限る)。この異常予備状態では直ちに加熱動作は停止せず、筐体1Aの内部空間を冷却している前記電動送風機(冷却ファン)の送風能力を上げることで改善する。しかし65℃を超えた時点で異常状態と制御装置23によって判定され、直ちに加熱動作を停止するため、例えば駆動しているインバーター回路25(後述する)の電源供給を遮断する。
そして、少なくともこのような異常予備状態から緊急停止までの期間における誘導加熱調理器の主要な部分(一例として前記した表示画面30の温度)の異常監視データが、制御装置23の記憶部の中に、時系列で順次格納される。なお、記憶部に記憶される異常監視データは、主電源スイッチ15を入れた時点から取得開始され、調理を停止するまでの電気的、物理的変化の履歴が反映されたものとなる。そのため、その後選択した調理メニュー(後述する、「湯沸し」、「煮込み」、「揚げ物」など)や、誘導加熱の火力の情報も、時系列で記録される。途中で異常状態が原因で緊急停止した場合は、その時点までの異常監視データが前記記憶装置23Rに保存されることになる。なお、前記調理メニュー(湯沸し、煮込み等)を選定する場合、「調理モードを選定する」と呼ぶ場合がある。また調理メニューには、使用者が設定した火力で、使用者が決めた時間まで加熱調理する「手動調理メニュー」と、制御装置23の通電制御プログラムによって決められたシーケンスに従って、火力や加熱温度等が自動的に決められて、一連の調理工程を完了させる「自動調理メニュー」とがある。
図2において、25は、前記加熱コイル10に高周波電流を供給するためのインバーター回路である。前記加熱コイル10は、共振コンデンサーC等が接続された周知の共振回路の中に接続されている。なお、インバーター回路25は、複数個設けても良い。例えば、前記加熱コイル10が合計40(縦方向の1列に5個、横方向の1列に8個)ある場合、それらを20個ずつの2つのグループに分け、第1のグループを第1のインバーター回路が担当し、第2のグループを第2のインバーター回路が担当するようにしても良い。更に多くのインバーター回路25を設けても良い。
なお、複数のインバーター回路25を設ける場合、前記制御装置23によって互いに独立して駆動されるようにし、不要なインバーター回路25が駆動されないようにする。つまり1つの加熱コイル10の単位で、個々に誘導加熱の火力や通電開始・停止の制御ができるようになっている。
27は前記グリル部6のグリル庫内部に複数個設置した輻射式電気ヒーター、例えばシーズヒーター26を駆動する駆動回路である。前記シーズヒーター26は例えばグリル庫内部の天井付近と底面付近にそれぞれ水平に設置されている。
28は、前記グリル庫から排気口18に至る排気ダクト(図示せず)の入口部又はその途中に設置された触媒(図示せず)を加熱することによって、グリル庫から放出される煙の除去作用を促進するための触媒ヒーターであり、触媒(図示せず)を加熱することで酸化還元作用を促進する。29は、その触媒ヒーターの駆動回路である。
31は、電子的に作成した音声を合成する音声ガイド装置であり、使用者に対する操作の案内や、異常発生時の警告報知などをスピーカー32から音声でその都度報知する。この音声ガイド装置は、本発明でいう「音声ガイド装置」に相当する部分である。
24は温度検出回路である。この温度検出回路は、前記加熱コイル10によって加熱されるトッププレート3上の被加熱物Nの温度や、そのトッププレート3の温度、グリル庫内部の雰囲気温度、インバーター回路25、表示画面30等の温度をそれぞれ検知するための複数個の温度センサー(図示せず)から温度検知情報を受け取り、温度検出結果を制御装置23に送る。前記温度センサー(図示せず)は赤外線センサーのような非接触型、あるいはサーミスタのような接触型の何れであっても良く、それらを単独で、又は組み合わせて使用している。
33は、前記グリル庫の内部に高温蒸気を供給する蒸気供給装置であり、高温蒸気によってグリル庫で蒸し調理ができる。
34は、リアルタイム・クロックとも呼ばれている時計回路であり、主電源スイッチ15に繋がる電源回路とは別の専用電源(内蔵電池)BT1から電源が供給され、長期間に亘って駆動されるようになっている。これは例えば電波時計でも良く、常に制御装置23から求めがあれば、現在の日にちと正確な時刻を秒単位で知らせるものであり、この誘導加熱調理器の製造段階で正しい日時にセットされている。従って、誘導加熱調理器CHの主電源スイッチ15を切り、その後再度主電源を投入しても、この時計回路の時刻情報を影響受けず、常に最新の正しい時刻を制御装置23に伝える機能がある。このため、前記制御装置23の記憶装置23Rに記録される異常監視情報も、常に正確な時間が同時に記録されて保存されることになる。これにより後で保存されているデータを専門の保守修理業者やメーカが分析する際に、時間経過が正確に把握できる。
35は地震発生時の揺れを検知する感振機器であり、所定の震度(加速度)以上を感知した場合、振動感知信号を前記制御装置23に送り、制御装置23ではその信号を受けて地震発生と判断し、使用中の全ての加熱手段の電源供給を瞬時に遮断する動作を行う。
図2において、36は、被加熱物Nの材質検知(判定)手段であり、また加熱コイル10に流れる電流検知手段である。なお、インバーター回路25の上流にある電源回路22からも入力電流の情報がインプットされるようになっている。なお、このように入力側電流と高周波出力側の電流とを比較して、被加熱物Nの材質を判定することは周知であるので、詳しい説明は省略するが、この材質検知(判定)手段によって、被加熱物Nが、アルミや銅等の非磁性材料で形成されているか、又は鉄やステンレス等の磁性材で形成されているかが判定できる。また被加熱物Nが加熱コイル10の上から離れてしまうと、入力電流が急激に減少し、被加熱物Nが他の場所に移動していることが検知できる。
図2において、11は、前記加熱コイル10の直上に被加熱物Nが載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部である。この判定部には、各加熱コイル10に対応してセンサー12が配置されている。そのセンサーは、前記したように光学式センサーを用いているが、これ以外の方式を用いても良い。また被加熱物Nが加熱コイル10の上から離れてしまうと、前記光学式センサーから放射した光が反射して来ないので、この反射光の減少によって、被加熱物Nが特定の加熱コイル10の直上になく、他の場所に移動していることが検知できる。
前記センサー12は、各加熱コイル10の中心部に確保された空洞部に1つずつ設置されている。なお、隣接する2つの加熱コイル10の間に設けたり、隣接する4つの加熱コイル10の中央部に1つずつ設けたり変更しても良い。図3においては、隣接する4つの加熱コイル10の中央部に1つずつセンサー12Bを設けた例も示しているが、12A、12Bの両方の設置は必須ではない。
誘導加熱可能な被加熱物Nの底面直径を、加熱コイル10の外径程度まで小さいものにする場合には、加熱コイル10の中心部にセンサー12を配置することが望ましいが、直径が数cmのような小さい鍋底を有する被加熱物を使用するケースは、現実的には殆どないので、この実施の形態1では、加熱できる最小の被加熱物Nは、その底面(円形の場合)の最大直径が18cm〜20cm程度であり、少なくとも4つの加熱コイル10の上方を1つの被加熱物N1が覆うような関係にある。そのため隣接する2つの加熱コイル10の間に前記センサー12を設けるように変更もできる。
また図3に破線で示した左側の被加熱物N1は、トッププレート3に接する底面の最大直径が22cm程度であり、底面形状が真円に近いが、同じ図3に破線で示した右側の被加熱物N2は、トッププレート3に接する底面の最大直径が30cm程度であり、底面形状が楕円形に近い。このように楕円形や長方形の底面形状を有する被加熱物N2も、誘導加熱できるようになっている。
図4において、45は、前記被加熱物Nを選択する場合の第1のアイコン20が表示された操作段階で、使用者に当該第1のアイコン20にタッチして鍋等の被加熱物Nを選択することを促すため、文字により表示情報45Aを表示するガイドエリアであり、前記第3の表示エリア42に、適宜現れる。
図4において、46は、前述したように、被加熱物Nがトッププレート3の加熱エリア8の上に載置された場合に表示される加熱コイル10のイメージ図である。48は、被加熱物Nがトッププレート3の加熱エリア8の上に載置された場合、その位置の概略を文字で示す位置表示情報であり、前記トッププレート3の加熱エリア8の左右中心線CLより左側範囲に載置された場合は「左」と表示され、また左右中心線CLの上に置かれた場合には「中央」と表示される。これら表示は、被加熱物載置判定部11が、被加熱物Nが真上にあることを検知した加熱コイル10の位置(座標)の情報を制御装置23に送信し、制御装置23が情報処理して、被加熱物Nの位置情報を表示画面30へ送信することによって表示される。
図4において、49は、被加熱物Nがトッププレート3の加熱エリア8の上に載置された順番を示す順番情報である。最も直近に置かれた被加熱物N1の第1のアイコン20Aには、「最新」と表示される。この表示は、被加熱物載置判定部11が、被加熱物Nが真上にあることを検知した加熱コイル10からの検知情報を、その都度制御装置23に送信し、制御装置23が、その順位を記憶装置に記憶しているので、仮に次々と別の被加熱物Nが置かれても、最も後に置いた被加熱物Nがどれであるかを、表示画面30の第1のアイコン20に近接した前記順番情報で素早く確認できる。
図4において、50は、被加熱物Nがトッププレート3の加熱エリア8の上に載置されて第1のアイコン20が表示されたタイミングで、第2の表示エリア41に現れるヘルプモード・キー(第4のアイコン)である。このヘルプモード・キーにタッチした場合、第1のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、加熱対象の被加熱物Nを選択する操作を支援する情報が、前記音声ガイド装置31から報知される。
図6は、本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器において、その表示画面30の動作過程を示す平面図である。この図6において、FGは使用者の指先を示す。51は、使用者が第4のアイコン50に指先FGでタッチした際に、制御装置23が指先の方向を最初に検知するために表示画面30(トッププレート3)に設定した左方向の反応領域(検知部)であり、第4のアイコン50に近接した位置に出現する。同じく52は、第4のアイコン50から後方側の隣接位置に設定された後方の反応領域(検知部)である。
図6において、使用者が第4のアイコン50に指先FGを置いて、そのまま(タッチしたまま)トッププレート3上を、図6に示すように左側へ移動させ、その指先FGが左方向の反応領域(検知部)51で表示画面30から離れた瞬間に、制御装置23は使用者が(左側の)第1のアイコン20Aを選択する意図があると判断し、即座に矢印等の誘導マーク(図形)53を表示画面30に表示する(このとき、右側の第1のアイコン20Bの表示は消す)。そして指先FGが第1のアイコン20Aにタッチしたところで、指先を離すと、制御装置23は、その指先が離れた座標を検知し、左側の被加熱物N1が選択されたと判定し、図8に示したように、第2のアイコン60A〜60F、第3のアイコン65〜67、第5のアイコン70等を表示させた画面に切り替える。
次に図7において、使用者が第4のアイコン50に指先FGを置いて、そのまま(タッチしたまま)トッププレート3上を、図6に示すように後方へ移動させ、後方の反応領域(検知部)52の位置で、指先FGが反応領域52を離れた瞬間には、制御装置23は使用者が右側の第1のアイコン20Bを選択する意図があると判断し、即座に矢印等の誘導マーク(図形)53を表示画面30に表示する。誘導マーク(図形)53が表示された瞬間には、左側の第1のアイコン20Aの表示は消される。
図6において、左側の第1のアイコン20Aが表示され、右側の第1のアイコン20Bは表示されていないという前提で以下説明する。
この最初の段階で、使用者が第4のアイコン50に指先FGを置き、その後指先を第4のアイコン50から離した場合、及び第4のアイコン50と第1のアイコン20A以外の部分(但し、タッチ検知範囲39内)にタッチし、そのまま指先を離した場合、何れも、その指先が離れたタッチ検知範囲39の中の特定位置の座標情報は、当然第1のアイコン20Aの位置座標と異なるから、制御装置23は、使用者が第1のアイコン20Aを選択したとは判定しない。
その場合は、音声ガイド装置31から、左側の第1のアイコン20Aか第1のアイコン20Bの何れか1つにタッチして、加熱希望の被加熱物Nを選択するような音声ガイドが実行される。その後、タッチ検知範囲39の中の第1のアイコン20A以外の部分を再び使用者がタッチした場合は、再び音声ガイド装置31が音声で案内し、このような動作を繰り返して第1のアイコン20Aにタッチするまで音声ガイド装置31は使用者に音声で第1のアイコン20Aにタッチできるよう参考情報を報知する。
ところで、図4では、使用者が事前に入力操作部5によって、「初心者モード」に設定していたため、第1のアイコン20が表示されることに同期して、第4のアイコン50が表示された。このように、入力操作部5の選択操作によって前記音声ガイド装置31の動作モードを、通常モードと初心者モードの中から、何れかのモードを選択することができる構成になっている。なお、押しボタン式スイッチ等の選択手段を本体部1に設けて、そのスイッチで、動作モードを選択するようにしても良い。初心者モードに設定した場合は、通常モードよりも、音声ガイド装置31の音声ガイド内容は詳細に行われる。また表示画面30においても、初心者モード特有の表示が行われる。なお、このような初心者モードと通常モードを選択できる加熱調理器の技術は、例えば日本国特許公開公報(2009−243771、2009−193822)で既に知られている。
使用者が「通常モード」に設定していた場合には、図5に示しているように、第1のアイコン20が表示されることに同期して、第4のアイコン50は表示されない。つまり、習熟した使用者では、被加熱物Nの鍋等をトッププレート3の上に置いたあと、第4のアイコンに頼らず、第1のアイコン20に迷わずタッチできる(但し、習熟した使用者ではあるが、その者が、例えば視力が悪い場合は、1回のタッチで確実に第1のアイコン20にタッチできない場合が有り得る)。
次に図8について説明する、図8は、図1の誘導加熱調理器の表示画面30の動作過程を示す平面図である。すでに図4〜図7で説明した過程を経て、第1のアイコン20の選択をした後の状態を示している。
図8において、60は、第1の表示エリア40(図4参照)の中に表示される火力設定用のアイコン表示エリアである。この表示エリアには、誘導加熱調理時の加熱能力(火力ともいう)を指定する6段階の火力用アイコン(第2のアイコン)60A〜60Fが表示される。最小火力用の第2のアイコン60Aから最大火力用の第2のアイコン60Fまでが一列に並んでいる。1つの被加熱物Nに対する最小火力は、例えば150W、最大火力は3000Wである。但し、その1つの被加熱物Nの加熱に使用される加熱コイル10の数によって、実際に制御装置23が、個々の加熱コイル10に指令する最大火力値と最小火力値は、事前に決まっている。
図8において、61、62は、ワンタッチ式の火力用アイコン60A〜60Fによって火力を設定したあとで、その火力を増大又は減少させることができる調整アイコンである。例えば火力の段階を示す「5」という数字が表示された火力用アイコン60Cにタッチし、第5段の火力値に設定したあと、その火力を1段階下げたい場合には、マイナスの表示のある「火力下げ」の調整アイコン61にタッチする。逆に火力上げる場合は、調整アイコン62にタッチすれば良い。なお、火力は11段階しか設定できないので、調整アイコン61、62は、1回の調整しかできず、例えば、最小火力1と火力3の中間火力「2」を設定することしかできない。63は、火力設定のアイコンであることを示す文字情報であり、アイコンではない。これら火力用アイコン60A〜60F及び調整アイコン61、62は、本発明でいう「第2のアイコン」の1つである。
図8において、65、66、67は、前記表示画面30において第2のアイコン60A〜60Fを表示させた段階で、加熱コイル10の駆動パターンを選択できる調理モードのアイコン(第3のアイコン)である。このアイコンも後述するように、必要なタイミングで前記制御装置23によって表示画面30に表示される。
図8において、65は、「通常煮込みモード」と文字で表示された煮込みモードの選択用のアイコンである。66は、「茹でモード」と文字で表示された茹でモードの選択用のアイコンである。67は、「湯沸かしモード」と文字で表示された湯沸かしモードの選択用のアイコンである。なお、「通常煮込みモード」は、前記した自動調理メニューの1種である。
図8において、70は、インフォーメーション・キー(第5のアイコン)である。この第5のアイコンにタッチした場合、第2のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モードの内容、例えば煮込みモードの場合の加熱コイル10の駆動パターン(通電パターンともいう)、消費電力量を節約するために加熱調理の調理条件の上手な設定方法、火力を設定する場合の注意点及び加熱調理中の安全上の注意点、の少なくとも何れか1つに関する情報が、前記音声ガイド装置31から報知される。またその報知と同期して、表示画面30が切り替わり、あるいは表示画面30の一部の表示エリアが変化し、文字や図形等で表示させても良い。これら調理モードのアイコン(第3のアイコン)65、66、67と、第5のアイコン70は、前記第1の表示エリア40(図4参照)の中に表示される。
図8において、71は、誘導加熱中であることを示す表示情報、72は、被加熱物Nとその加熱に関与する加熱コイル10の数を示す参考イメージ図である。これら表示情報71、参考イメージ図72は、前記第1の表示エリア40(図4参照)の中に表示されるが、アイコンとしての機能はないので、使用者がタッチしても何の入力もできない。
図8において、75は、次画面指令キー(第8のアイコン)であり、第2の表示エリア41の中に表示される。この第8のアイコンは、図8において、火力を設定した場合に現れる。但し、食用油を加熱して行う「揚げ物自動調理」等の自動調理メニュー(調理モード)(図8には記載していない)の場合、その自動調理モードに応じて火力の設定が、制御装置23の調理制御プログラムにより自動的に行われるので、その場合は、調理モードのアイコン(第3のアイコン)65、66、67に触れ、調理モードを選択した時点で、第8のアイコン75が表示画面30に現れる。この第8のアイコン75が現れた表示画面30には、図示しないが、前記火力用アイコン60A〜60F及び調整アイコン61、62と同様に、ワンタッチによって所望の調理時間を設定できるアイコン、またその設定した時間を延長又は短縮できるアイコン、の双方が表示される(なお、これら時間設定用アイコンは、「第9のアイコン」というが、これは第2のアイコンの1種である)。
この実施の形態1における各種アイコン20、50、60A〜60F、65〜67、70等は、何れも使用者が指でタッチした瞬間では、タッチ入力は有効とならず、その後に指を離した瞬間にタッチしたことが確定する方式のタッチスイッチ方式を採用している。なお、このような方式のタッチパネル装置の技術は、周知であり、例えば日本特許公開公報(平成11−175212号)で既に知られている。また以下の説明では、タッチ式入力の各種アイコンを使った入力の説明では、タッチすることは記載するが、タッチした状態から離すことは、その都度説明しない。
図8において、80は、表示画面30を囲むように、表示画面30の最外周部に対応してトッププレート3の上面に形成した仕切り枠である。この仕切り枠は、トッププレート3の上面に1〜2mm程度盛り上がった土手状のものである。この仕切り枠80の目的は、視力の弱い使用者、視覚障害者等が、表示画面30の位置や輪郭を指先で感知できるようにしたものである。耐熱性の樹脂やゴム等、電気絶縁性の材料から形成されて、トッププレート3の上面に接着されている。
前記仕切り枠80の中の右側隅角部に、前記した第4のアイコン50と第5のアイコン70が表示されるため、使用者は表示画面30の右隅角部に指先をスムーズに置くことができる。このため、視力の弱い使用者、視覚障害者等であっても、音声ガイド装置31が、第4のアイコン50や第5のアイコン70に指先を誘導できる。例えば、音声ガイド装置31が「表示画面の中の右下隅に、案内用のキーが表示されているので、それに触れて下さい。その後。直ぐに鍋の位置を示すアイコンにタッチできるよう、音声で案内します」というような音声ガイドを行うために、この仕切り枠80は、指先を案内する(基準となる)出発点を示す重要な機能を果たす。
図1〜図9には図示していないが、前記第1〜第5のアイコンの他に、表示画面30には前記制御装置23に対して誘導加熱動作の開始を指令するスタートキー(第6のアイコン73)と、誘導加熱動作の停止を指令するストップキー(第7のアイコン)74が適宜タイミングで表示される。なお、スタートキー(第6のアイコン73)は、第8のアイコン75が表示画面30に現れた表示画面30に表示されるので、火力と時間の双方がインプットできた段階で、使用者は加熱調理開始の指令を制御装置23に与えることができる。
次に図9について説明する。図9は、図1の誘導加熱調理器CHの制御装置23の制御動作を示すフローチャート図である。
図9において、S1〜S21が、制御装置23の中核を構成するマイクロ・コンピュータの制御プログラムに基づく各動作ステップである。
以下、スタートS1から順に説明する。前記主電源スイッチ15の操作ボタン15Aを押すと、主電源スイッチ15が閉じられる(S2)。
ステップS2で主電源スイッチ15が閉じられたことが制御装置23で検知されると、表示画面を構成する液晶表示画面の電源回路等が駆動回路37によって駆動され、表示画面30が起動される。また被加熱物載置判定部11と、被加熱物Nの材質検知(判定)手段36も起動される。さらに音声ガイド装置31も起動され、使用者に対して、加熱調理に使用する被加熱物Nをトッププレート3の上に置くように案内する(S3)。
使用者が、1つの被加熱物N1、例えば底面が円形の金属製鍋をトッププレート3の上に置くと、被加熱物載置判定部11が、どの加熱コイル10の上に被加熱物Nが置かれたのかを調べる。前記したように、各加熱コイル10には、その中心部にセンサー12Aが配置されている(4つの隣接する加熱コイル10の中央部にも、さらに別のセンサー12Bがある)ため、被加熱物N1の真下の位置にある加熱コイル10に配置したセンサー12Aからの検知信号で、被加熱物載置判定部11が被加熱物N1の存在を検知する(S4)。なお、規定の大きさよりも小さな金属物、例えばスプーン等は、この段階では被加熱物Nと判別されない。
次に、被加熱物Nの存在が検知された場合、ステップS5に進み、被加熱物Nの載置位置と材質判定が行われる。非常に大きな鉄板が置かれたような場合(例えば、隣接する10個の加熱コイル10を覆うような面積の鉄板が置かれている場合)には、加熱に不適当な被加熱物Nと判定される。また全体や、底面の相当な面積を占める部分が、銅やアルミのような非磁性材料で形成されていると判定された被加熱物Nも不適当な被加熱物Nと判定され、エラー表示のステップ(S20)に進み、前記表示画面30では、その旨表示され、また音声ガイド装置31からも「この調理器具は、材質が適合しないので、使用できません」等音声で報知する。
前記ステップS5の判定でOKになった場合、次に、被加熱物Nの載置位置を、表示画面30において模式的、イメージ的に示すため、被加熱物Nの概略的な載置位置を示すための第1のアイコン20Aが表示される(S7)。この第1のアイコン20が表示された状態は、例えば図4に示している(但し、1つの被加熱物Nだけを置いた状態では、右側の第1のアイコン20Bは表示されない)。
前記音声ガイド装置31は、第1のアイコン20にタッチして、被加熱物Nを選択する操作を要求する(S8)。1つの被加熱物Nを置いたとしても、使用者は直ぐに加熱調理を開始する意図があるかどうか制御装置23では不明であるため、このようなステップS8を設けている。例えば、使用者が誘導加熱調理をする意図で、1つの被加熱物Nを置いたが、その後、被加熱物Nに野菜や肉、スープ等の被調理物を入れたり、トッププレート3の上に置いてあった別の調理器具を移動されたりする作業をする等、色々な状況が考えられるので、調理条件を直ぐに設定するステップに行くのかどうか、使用者の意思を確認するためのステップである。
次に、制御装置23は、表示画面30の何れかの部位に使用者がタッチしたことを検知した場合(S9)、タッチ検知範囲39の配置した検知電極からの信号を分析し、タッチした位置の座標と、現在表示している第1のアイコン20の座標とが一致するかどうかを判定する(S10)。
次に、ステップS11では、実質的にタッチ位置と第1のアイコン20との位置に差異があるかどうかを判定する。ここでいう位置の判定では、第1のアイコン20とタッチ位置の、双方の位置に対応した座標値が完全に一致しなくとも、許容範囲(反応範囲)の座標を事前に設定してあるので、その範囲内かどうかの判定が行われる。従って指先FGの位置が、多少前後左右にずれても、タッチしたと判定される。
ステップS11の判定の結果、位置に差異はない、との判定になった場合は、次のステップS12に進む。
一方、2つの位置に差異がある、との判定結果であった場合は、ステップS19に進み、音声ガイド装置31は、タッチ位置が違っている(第1のアイコンから離れている)ことを音声で報知する。この場合、ステップS10では、タッチ位置と第1のアイコン20との位置にどれだけの差異があるかどうかを座標値で分かっているので、その座標値を一致させるように、直前にタッチした位置を基準にして、もっと右方向か左方向か、あるいは後方にあるか、等の情報も報知することが望ましい(S21)。そしてステップS9に戻る。
なお、使用者が、初心者モードに設定しておらず、通常モードで使用開始したが、前記ステップS11で位置の差異があると判定された場合、強制的に初心者モードに切り替わり、ステップS9の段階で、前記第4のアイコン50を表示し、図6と図7に示したように、指先の位置を最初は第4のアイコンのある表示画面30の右前隅部、つまり仕切り枠80の角部分に指定し、そこから、音声ガイド装置31によって音声でガイドをしながら、第1のアイコン20の位置まで指先を案内するようにしても良い。
以上のようなステップを経て、ステップS11で、第1のアイコン20がタッチされたと判定した直後は、ステップS12に進み、図8に示すように、第2のアイコン60A〜60Fや第3のアイコン65〜67を選択できる表示内容に変化させる。
具体的には、次のステップS13で、第2のアイコン60A〜60Fや第3のアイコン65〜67によって、火力値を設定して加熱動作開始指令を与えると、被加熱物Nの載置位置にある特定の加熱コイル10だけにインバーター回路25から高周波電力が供給され、加熱動作が開始される(S14)。加熱停止動作が行われ、あるいはタイマー調理と呼ばれている設定時間が超過すると(S15)、前記インバーター回路25は停止する(S16)。なお、インバーター回路25によって誘導加熱している期間中、前記被加熱物Nの材質検知(判定)手段36は、加熱コイルの出力側電流検出も行い、また電源回路22側の入力電流検出も行い、常に目的とする加熱能力(火力)が発揮されるように、制御装置23へ検出結果を送信し続ける。そのため、制御装置23は、インバーター回路25の出力を目標範囲の中に制御して加熱駆動できる。
インバーター回路25の停止後、新たな被加熱物N(例えばN2)の載置があったかどうか再び前記被加熱物載置判定部11に問い合わせる(S17)。そして所定時間(例えば10分間)だけこのまま待機し、被加熱物載置判定部11からの被加熱物N(N2)の載置検知信号が来るのを待つ。
ステップS17で新しい被加熱物N(N2)が検知されていない、と判定され、被加熱物N(N2)の載置がなかった場合には、次のステップS18へ進む。そしてステップS18では、使用者が主電源スイッチ15をOFFにするか、あるいはそのまま一定時間(例えば30分)経過した段階、但し、トッププレート3の温度が安全な温度まで低下したことが、温度検出回路24によって検出された段階で、主電源スイッチ15は自動的にOFFされ、終了となる(S19)。
しかし、ステップS17で、新たな被加熱物N2の載置があった場合には、ステップS5に戻り、被加熱物N2の載置位置と材質の判定が行われる。
次に、本発明の中心部分である「被加熱物Nの加熱調理動作中における移動」(載置位置の変更)について説明する。
インバーター回路25が駆動されて第1の被加熱物N1が加熱されている期間中(S31)、新たな第2の被加熱物N2を使用して別の調理を同時に行いたい場合を前提に説明する。
第1の被加熱物N1が、加熱エリア8の左側部分で使用されている場合に、第1の被加熱物N1よりも底面の面積が格段と大きな第2の被加熱物N2(例えば、調理用鉄板)を使用したい場合、第1の被加熱物N1の載置位置を変えないと、第1の被加熱物N1と第2の被加熱物N2の周縁が接触したり、一方の上に乗り上げたりして好ましくない。
そこで、第1の被加熱物N1を加熱エリア8の右側部分へ移動し、第2の被加熱物N2を加熱エリア8の左側へ置く場合がある(例えば、誘導加熱調理器CHの左側に厨房家具(例えば水道設備や排水設備を備えた流し台)が位置している場合、流し台の方から材料を投入したり、流し台へ被加熱物Nの中のお湯を流したりする関係で、左側が便利である)。
次に図10について説明する、この図10は、第1の被加熱物N1を別の場所へ移動させる場合の基本的な動作ステップを示している。
図10において、S31は第1の被加熱物N1の加熱調理動作を開始した段階(ステップ)を示す。この後、第2の被加熱物N2を置くタイミング(ステップS36)の前に、第1の被加熱物N1を別の場所(加熱エリア8の右側部分)へ移動させると、前記被加熱物載置判定部11が特定の加熱コイル10の上に無い状態となるため、第1の被加熱物N1が置かれていた位置を監視していた被加熱物載置判定部11は、加熱対象物である第1の被加熱物N1が、その載置部分から無くなったこと、つまり無負荷状態を検知して、制御装置23に伝えるので、制御装置23は誘導加熱調理を一時停止させる。そして前記被加熱物載置判定部11は、加熱エリア8の別の位置に第1の被加熱物N1が置かれたことを検知する(S32)。
一方、第1の被加熱物N1が、加熱調理の途中でトッププレート3上の別の位置に、変更された時点よりも後に、第2の被加熱物N2を加熱エリア8の左側部分に置いた場合(S36)、前記被加熱物載置判定部11がこの第2の被加熱物N2の載置を判定する(S37)。
第1の被加熱物N1が一時停止している間に、別の被加熱物N2が新たに置かれた場合、一時停止している第1の被加熱物N1の加熱条件の設定ステップS33と、第2の被加熱物N2の加熱条件の設定ステップS38との優先関係は、前者の方が優先する処理ステップ(SX)があるため、第1の被加熱物N1の加熱条件の設定が優先し、加熱調理条件の設定を完了し(S34)、加熱再開の指令を使用者が与えると、加熱調理が再開される(S35)。つまり、図10に示すHTは、第1の被加熱物N1の移動開始を起点とし、第1の被加熱物N1の加熱調理条件の設定完了を終点とする「加熱条件設定保留期間」である。つまり、この期間中では、前記第2の被加熱物N2を加熱エリア8に置いた時点(ステップS36)のタイミングが、仮に前後に変化した場合であっても、常に第1の被加熱物N1の加熱調理条件設定が、第2の被加熱物N2の加熱調理条件設定よりも優先する。なお、一時停止している第1の被加熱物N1について、使用者が調理の終了を入力操作部5で指令した場合、言い換えると、加熱条件設定保留期間HTの中で、使用者が第1の被加熱物N1の調理を終了させる操作を行った場合には、前記加熱条件設定保留期間HTは、即時に取り消され、第2の被加熱物N2についての加熱調理条件設定を直ちに開始できる。また第2の被加熱物N2についての加熱調理条件設定ができるようにするため、表示画面には第2の被加熱物N2の第1のアイコン20が表示されることは当然である。
以上の説明から明らかなように、第2の被加熱物N2については、加熱調理条件の設定が保留され、この保留は、第1の被加熱物N1の加熱調理条件の設定完了時点(S34)で解除される(S39)。そして加熱調理条件の設定を完了し(S40)、加熱調理を開始する指令を使用者が与えると、加熱調理が再開される(S41)。
以上のように、制御装置23では、1つの被加熱物N1が、加熱調理動作の途中で一時的に停止している間に、別の被加熱物N2が加熱エリア8に置かれている場合には、一時停止している第1の被加熱物N1の加熱条件の設定を、第2の被加熱物N2の加熱条件の設定よりも優先させ、一刻も早く第1の被加熱物N1の加熱調理を再開させる動作プログラムになっている。
次に、第11図について説明する。図11は、図1の誘導加熱調理器の制御装置23の制御動作を示すフローチャート図である。
図11において、S51〜S70が、制御装置23の中核を構成するマイクロ・コンピュータの制御プログラムに基づく各動作ステップである。
以下、スタートS51から順に説明する。前記したように第1の被加熱物N1について誘導加熱調理が開始された後、その第1の被加熱物N1の有無は、一定時間毎に被加熱物載置判定部11でチェックされている(S52)。そのため、その第1の被加熱物N1を別の場所(但し、加熱エリア8の中)に変更した場合、加熱調理開始時点の加熱エリアに第1の被加熱物N1が存在しないことが、被加熱物載置判定部11からの信号で制御装置23によって検知される(S52)。
制御装置23は、インバーター回路25の駆動を緊急停止し、一時的な移動を伴う特別な加熱モード(移動モード)に切り替わる(S53)。そしてすぐに新しい位置において第1の被加熱物N1の存在が検知されると(S54)、被加熱物Nの材質検知(判定)手段36が起動され、そして被加熱物Nの材質と、底面の面積や形状等を、被加熱物載置判定部11からの信号で制御装置23が判定する。そしてその被加熱物N1の材質と大きさが、この直前まで加熱調理動作で使用されていた第1の被加熱物N1の材質と大きさに合致したものであると判定された場合(S55)、以前の第1の被加熱物N1が再び載置されたと判定し、前記表示画面30には、その第1の被加熱物N1を表示画面30上で選択するための第1のアイコン20が現れる(S56)。
次に、表示画面30には、第1のアイコン20Aにタッチして被加熱物Nの指定を勧める文字が示され、また音声ガイド装置31からも被加熱物Nを特定する情報が、音声によって報知される(S57)。被加熱物Nを特定する情報とは、例えば、トッププレート3の上で、表示画面30の位置を基準にして「右後方」とか、「左後方」等のような、被加熱物Nの位置を端的に示す位置や方位情報である。
前記第1のアイコン20Aが使用者によって選択された場合(S58)、次のステップ(S59)では、直前まで実施していた加熱調理条件をそのまま引き継ぎ、第1の被加熱物N1に適用すべきかどうかの確認が求められる。またこのステップでも、音声ガイド装置31からは、直前まで実施していた加熱調理条件をそのまま引き継ぐかどうかを選択して欲しいと音声で報知する。
次に、表示画面30には、加熱調理条件をそのまま引き継ぎ、第1の被加熱物N1に適用すべきかどうかの確認を求めるための表示を行う(S60)。その表示画面30には、加熱調理条件の継承要否を選択するアイコンを表示させ、加熱調理条件を継承することに対し選択したかどうかの判定が行われる(S60)。
加熱調理条件を継承することを選択した場合は、次に加熱調理動作の指令が行われたかどうかが判定され(S61)、加熱動作指令が出された場合には、インバーター回路25を再び駆動して加熱調理再開(S62)する。そして設定した時間等が経過して終了となる(S63)。
一方、前記ステップS60において、加熱調理条件を継承することを選択しなかった場合は、表示画面30において、新たに加熱調理条件を設定するような表示が行われ、加熱調理条件の設定が勧告される(S66)。またこのステップでも、音声ガイド装置31からは、同様に、新たな加熱調理条件の設定をして欲しいと音声で報知する。
そして、表示画面30において、新たな加熱調理条件を設定した場合(S67)、火力等の加熱調理条件の設定が行われ(S67)、加熱動作指令が出された場合(S68)には、インバーター回路25が再び駆動されて加熱調理を再開(S62)する。
なお、前記ステップS54で、第1の被加熱物N1が加熱エリア8のどこにも検知されない場合は、そのまま3分間だけ待ち、3分間経過しても、第1の被加熱物N1が検知されない場合は、制御装置23は、第1の被加熱物N1での調理は中止したものと判断し、そのまま加熱調理動作の終了処理に移行する(S65)。例えば、第1の被加熱物N1で手動(任意に火力を設定して)野菜等の茹で物をしていて、その茹で調理が終了し、第1の被加熱物N1の中にある不要なお湯を流し台に捨てるため、使用者が第1の被加熱物N1を持ち上げて流し台に移動させ、そのままその流し台の中に被加熱物N1を置いた場合には、誘導加熱の再開は不要であるから、上記のように制御装置23が自動的に調理の終了とみなす処理は便利である。
また、前記ステップS55において、新たに載置が検知された被加熱物Nの材質と大きさが、直前まで加熱調理動作で使用されていた第1の被加熱物N1の材質と大きさに合致したものでない場合は、第1の被加熱物N1での調理は止めて、別の被加熱物が載置されたと判定する。そして、図9に示したステップS5のように、「別の被加熱物を使用するモード」に切り替えられ、図9で示したステップS5〜21を経由して新たな加熱調理を開始することができる。例えば、第1の被加熱物N1で手動(任意に火力を設定して)野菜等の茹で物をしていて、その茹で調理の途中で、もっと大きな鍋(被加熱物N)に変更した方が、お湯の吹きこぼれもなく、安心して茹で調理ができる、と判断した場合、途中から別の大きな被加熱物Nを置いて、それで茹で調理をする場合があるが、このような場合は、大きさが異なる被加熱物Nが置かれたと判定され、新たな調理条件の設定を待って調理が開始されるから便利である。
次に図12〜図16について説明する。図12〜図16は、誘導加熱調理器CHの表示画面30の動作過程を示す平面図である。
図12は、図11のステップS52の段階における表示画面30の例を示している。この図12から明らかなように、第1の表示エリア40には、第1のアイコン20Aが表示されている。この場面で、第1のアイコン20Aにタッチすると、加熱調理中の詳細な調理条件、例えば、残りの加熱調理時間等の情報が音声ガイド装置31から聞くことができ、またこの第1の表示エリア40の中に数字や文字で、そのような情報が一時的に(例えば10秒間だけ)表示され、数秒後にはまた元の表示内容の画面に自動復帰する。
次に図13は、図11のステップS57の段階における表示画面30の例を示している。この図13から明らかなように、第1の表示エリア40においては、第1のアイコン20Aは、点線で示す第1のアイコン20Aの元の位置から、点線の矢印で示しているように、右側部分へ移されている。第1の被加熱物N1の位置を加熱途中で加熱エリア8の右側部分へ移動させた結果が、この第1のアイコン20Aで表示されている。なお、この場面では、第1のアイコン20Aにタッチするときに誤解を招かぬよう、「移動後」という文字による表示情報55が表示され、またタッチする過程の最初という意味で「1」という数字が第1のアイコン20Aに表示されている。なお、第1のアイコン20Aの元の位置を、図13に点線の円で示したように、表示画面30に表示させることは必ずしも必要ではないが、表示させた方が、使用者が被加熱物Nの移動をイメージしやすい。当然ながら、その第1のアイコン20Aの元の位置に使用者がタッチしても、何も入力できず、表示画面30の表示内容を変更することもできない。
次に図14は、図11のステップS59の段階における表示画面30の例を示している。この図13から明らかなように、加熱調理中断している第1の被加熱物N1に対し、移動前の調理条件(火力や加熱時間、加熱コイル10の駆動パターン等)を適用することを選択する条件選択アイコン56と、新たな調理条件を適用することを選択する条件選択アイコン57とが同時に表示され、これらアイコンの何れか1つにタッチすることで、図11のステップS60の処理結果が変わる。つまり、仮に条件選択アイコン56にタッチした場合は、ステップS60では「YES」となる。なお、この場面では、条件選択アイコン56、57にタッチするときに誤解を招かぬよう、タッチする操作の2番目という意味で「2」という数字が、条件選択アイコン56、57の直ぐ近くに表示されている。
次に図15は、図11のステップS57、S59の段階における表示画面30の例を示しているもので、図12〜図14の変形例である。この図15から明らかなように、第1の表示エリア40においては、第1のアイコン20Aは、右側部分へ移されている。つまり、第1の被加熱物N1の位置を加熱途中で加熱エリア8の右側部分へ移動させた結果が、この第1のアイコン20Aで理解できる。また、第1のアイコン20Aのタッチ操作と、条件選択アイコン56、57へのタッチ操作を、1つの画面で出来るように、表示画面30において同時に表示させている。
次に図16は、図11のステップS58、S59の段階における表示画面30の例を示しているもので、図12〜図14の変形例である。
この図16から明らかなように、第1の表示エリア40においては、第1のアイコン20Aは、右側部分へ移され、しかも使用者にタッチ操作されたことを明確にするため、第1のアイコン自体の色を図15のものから変化させている。そして、第1の表示エリア40では、第1の被加熱物N1が使用する調理器具として確定したことを、ガイドエリア45において、文字による表示情報58で表示させている。
なお、図11のステップS53やS59、S60を含む「先行被加熱物優先モード」は、被加熱物Nの誘導加熱に全て適用するのではなく、加熱調理工程が一定以上進んだもの、あるいは加熱開始から所定時間を経過した場合の調理にだけ適用するようにしても良い。例えば、自動調理メニューを開始して既に5分経過し、被加熱物Nの中の被調理物(野菜や肉、調理液等)が加熱によって変化しているような状況では、その被加熱物Nを加熱調理途中で、一時停止すると、その停止時間が長い場合には、調理再開しても調理の仕上がりに悪影響が残る場合があるため、一刻も早く元の加熱調理条件で調理を再開し、所定の加熱シーケンスで調理を進行させるべきであるから、このように加熱調理工程が一定以上進んだもの、あるいは加熱開始から所定時間を経過した場合の調理にだけ適用することには意義がある。
(実施の形態1の総括)
以上の説明から明らかなように、実施の形態1に示した誘導加熱調理器CHは、第1の発明を実施している。
すなわち、実施の形態1における誘導加熱調理器CHは、
被加熱物Nを載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部1の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に被加熱物Nが載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部に設けた主電源スイッチ15と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25及び音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5は、前記トッププレート3上に載置される全ての被加熱物Nの調理条件を統合して設定するものであり、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部11が、前記加熱コイル10の上に被加熱物Nが載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面30の表示エリア40内に被加熱物Nに対応した数の第1のアイコン20を表示させ、
前記制御装置23は、前記第1の被加熱物N1に対応した第1のアイコン20Aに使用者がタッチしたことを検知することで、当該第1の被加熱物N1の加熱調理条件の入力が行えるように動作し、
さらに前記制御装置23は、インバーター回路25から前記加熱コイル10に高周波電流を供給させて前記第1の被加熱物N1を加熱調理中において、第2の被加熱物N2が前記トッププレート3上に載置され、前記第1の被加熱物N1が前記トッププレート3上の別の位置に移動したことが検知された場合には、前記第2の被加熱物N2の加熱調理条件設定よりも前記第1の被加熱物N1の加熱調理動作再開を優先させる先行被加熱物優先モード(図11のステップS60)及び第2の被加熱物N2の加熱条件設定保留期間HT(図10参照)を有することを特徴とするものである。
この第1の発明の誘導加熱調理器によれば、入力操作部5の表示画面30にタッチして加熱すべき被加熱物Nを指定でき、また第1の被加熱物N1を加熱調理中において、第2の被加熱物N2がトッププレート3上に載置されたケースにおいて、第1の被加熱物N1がトッププレート3上の別の位置に移動したことが検知された際には、第2の被加熱物N2の加熱調理条件設定よりも第1の被加熱物N1の加熱調理動作再開を優先させる先行被加熱物優先モードによって、第1の被加熱物N1の移動に伴って一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができる。このため、使用者の操作性を向上させることができる。
以上の説明から明らかなように、実施の形態1に示した誘導加熱調理器CHは、第2の発明を実施している。
すなわち、実施の形態1における誘導加熱調理器CHは、
被加熱物Nを載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部1の内部において、互いに隣接するように規則正しく水平面上に配置された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に被加熱物Nが載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部1の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部1に設けた主電源スイッチ15と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25及び音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部11が、前記加熱コイル10の上に被加熱物Nが載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面30の表示エリア40内に第1のアイコン20を表示させ、
前記制御装置23は、前記第1のアイコン20に使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面30において加熱調理の条件を選択する第2のアイコン60A〜60K、61、62を表示させ、その後当該第2のアイコンに使用者がタッチしたことを検知することにより、前記第1のアイコン20に対応する第1の被加熱物N1が加熱対象として選ばれ、加熱条件の入力が行えるように動作し、
さらに前記制御装置23は、インバーター回路25から前記加熱コイル10に高周波電流を供給させて前記被加熱物N1を加熱調理中において、前記被加熱物N1が使用者により前記トッププレート3上の別の位置に移動された場合、当該移動後の被加熱物N1を前記被加熱物載置判定部11が検知した結果に基づいて前記表示画面30に前記第1のアイコン20を再び表示させ、当該第1のアイコン20の操作によって、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用可能する動作プログラム(図11に記載)を有していることを特徴とするものである。
この第2の発明の誘導加熱調理器CHによれば、入力操作部5の表示画面30にタッチして加熱すべき被加熱物Nを指定でき、また被加熱物Nを加熱調理中において、その被加熱物Nの移動が検知された際には、その移動後の位置でその被加熱物Nを検知した結果に基づいて第1のアイコン20を再度表示させ、このアイコンの操作に従って、移動前に実行していた加熱調理条件を適用して、一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができる。このため、使用者の操作性を向上させることができる。
以上の説明から明らかなように、実施の形態1に示した誘導加熱調理器CHは、第3の発明を実施している。
すなわち、実施の形態1における誘導加熱調理器CHは、
被加熱物Nを載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に被加熱物Nが載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部1に設けた主電源スイッチ15と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25及び音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部11が、前記加熱コイル10の上に被加熱物Nが載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面30の表示エリア40内に第1のアイコン20を表示させ、
前記制御装置23は、前記第1のアイコン20と、加熱調理の条件を選択する第2のアイコン60A〜60K、61、62とを前記表示画面30に同時に表示させ、その第1のアイコン20に使用者がタッチしたこと検知して被加熱物Nの選定が行われ、第2のアイコン60A〜60K、61、62に使用者がタッチしたことを検知して加熱条件の入力を可能にし、
さらに前記制御装置23は、インバーター回路25から前記加熱コイル10に高周波電流を供給させて前記被加熱物Nを加熱調理中において、前記被加熱物Nが使用者により前記トッププレート3上の別の位置に移動された場合、当該移動後の被加熱物Nを前記被加熱物載置判定部11が検知した結果に基づいて前記第1のアイコン20を前記表示画面30に再び表示させ、当該第1のアイコン20の表示期間中に、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用することを選択する条件選択アイコン56、57を表示させることを特徴とするものである。
この第3の発明の誘導加熱調理器によれば、入力操作部の表示画面30にタッチして加熱すべき被加熱物Nを指定でき、また被加熱物Nを加熱調理中において、その被加熱物Nの移動が検知された際には、その移動後の位置でその被加熱物Nを検知した結果に基づいて第1のアイコン20を再度表示させ、その第1のアイコン20の表示期間中に、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用することを選択する条件選択アイコン56、57を表示させるので、第1のアイコンと、加熱調理条件を引き継ぐための条件選択アイコン56、57とを表示画面30で同時に確認して、移動前に実行していた加熱調理条件の適用を簡単に設定でき、一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができる。このため、使用者の操作性を向上させることができる。
(実施の形態1の細部構成の意義)
実施形態1の具体的な構成により、以下述べるような副次的効果も期待できる。
(1):制御装置23は、制御動作を行うマイクロ・コンピュータを備え、使用者によって主電源スイッチ15が投入された段階で前記マイクロ・コンピュータの制御プログラムを起動し、被加熱物載置判定部11を起動して、被加熱物Nの載置状況を前記表示画面30において第1のアイコン20で表示させ、前記第1のアイコン20の表示後に、前記音声ガイド装置31によって前記第1のアイコン20にタッチ操作するために参考となる情報(例えば、タッチした位置から見て、第1のアイコン20のある方向)を報知するから、使用者は仮に最初のタッチ位置を間違えても、音声ガイド装置31によって音声でガイドされるので、安心感が増し、また操作性を向上させることができる。
(2):前記制御装置23は、前記第1のアイコン20に使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面30において当該第1のアイコン20の表示を消し、加熱調理時の火力レベルをタッチ操作で選択できる複数個の火力キー(60A〜60F:火力用アイコン)を第2のアイコンとして表示させているので、第1のアイコン20にタッチした以後、不要になった当該第1のアイコン20を消して表示画面の表示エリアを確保し、重要な調理条件である火力設定に利用できる。このため、表示画面の表示がシンプルになり、使用者の操作性を向上させることが期待できる。
(3):前記制御装置23は、前記第1のアイコン20に使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面30において当該第1のアイコン20の表示を消し、加熱調理時の加熱時間がタッチ操作で選択できる複数個の時間設定キーを第2のアイコンとして表示させることができる。このため、第1のアイコン20にタッチした以後、不要になった当該第1のアイコン20を消して表示画面の表示エリアを確保し、重要な調理条件である加熱調理時間の設定に利用できる。このため、表示画面の表示がシンプルになり、使用者の操作性を向上させることが期待できる。
(4):被加熱物Nの載置状況を前記表示画面30において第1のアイコン20で表示させた後、前記音声ガイド装置31は、前記表示画面30の特定位置(第4のアイコン50)から前記第1のアイコン20の表示位置まで指先を誘導する情報を報知することができる構成である。このため、誘導加熱調理器の使用に不慣れな使用者や、視力障害があって、第1のアイコン20が明確に視認できない使用者等であっても、第1のアイコン20の表示位置まで指先を誘導し、使用者の安心感、操作性を向上させることが期待できる。
(5):前記制御装置23は、前記表示画面30において第1のアイコン20を表示させた段階で、第1のアイコン20にタッチすることを勧める情報又は操作上の注意事項を示す情報の少なくとも何れか1つを、ガイドエリア45にて文字等の表示情報45A、58で表示させる。このため、誘導加熱調理器の使用に不慣れな使用者や、聴力に障害があって、第1のアイコン20の意味や操作ステップが明確に理解できない使用者等であっても、第1のアイコン20が表示されたときに、使用者のタッチ操作を促し、使用者の安心感、操作性を向上させることが期待できる。
(6):使用者の選択操作によって前記音声ガイド装置31の動作モードを、通常モードと初心者モードの中から何れかのモードを選択する手段を備え、前記音声ガイド装置31は、初心者モードの場合、使用者が前記第1のアイコン20にタッチ操作するために参考となる情報を報知するので、誘導加熱調理器の使用に不慣れな初心者であっても、第1のアイコン20が表示されたときに、使用者のタッチ操作を支援し、使用者の安心感、操作性を向上させることが期待できる。
なお、実施の形態1では、表示画面30においても、視覚情報として図6に示した誘導マーク53を表示するので、使用者の安心感、操作性を更に向上させることが期待できる。
(7):前記表示画面30は、前記加熱コイル10による加熱エリア8の前端よりも手前側に配置されており、前記表示画面30において、前記第1のアイコン20は、前記ガイドエリア45の表示位置よりも常に手前側に表示される構成である。このため、使用者がタッチする第1のアイコン20の位置は、加熱エリア8の前方端から、前記ガイドエリア45だけ更に手前になり、加熱エリア8から遠ざかる。これにより、使用者が高温の表示画面に触れることを回避でき、安全性を向上させることが期待できる。
また、第1のアイコンだけではなく、第2のアイコンも同様に前記ガイドエリア45の手前の位置に表示しているので、更に安全性を向上させることが期待できる。
(8):前記表示画面30には、第4のアイコン50であるヘルプモード・キーが表示され、当該ヘルプモード・キーにタッチした場合、第1のアイコン20をタッチする段階の使用者に対して、加熱対象の被加熱物を選択する操作を支援する情報が、前記音声ガイド装置31から報知されるので、誘導加熱調理器の使用に不慣れな初心者であっても、第1のアイコン20が表示されたときに、使用者のタッチ操作を支援し、使用者の安心感、操作性を向上させることが期待できる。
(9):前記表示画面30には、第5のアイコン70であるインフォーメーション・キーが表示され、当該インフォーメーション・キーにタッチした場合、第2のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、加熱コイル10の駆動パターンを選択できる調理モード毎の加熱コイル10の駆動パターン、消費電力量を節約する加熱調理の条件設定方法、火力を設定する場合の注意点及び加熱調理中の安全上の注意点、の少なくとも何れか1つに関する情報が、前記音声ガイド装置31から報知されるようにしてある。このため、誘導加熱調理器の使用に不慣れな初心者であっても、第2のアイコン60が表示されたときに、使用者の調理条件設定操作を支援し、使用者の安心感、操作性を向上させることが期待できる。
実施の形態2.
図17〜図20は、本発明の実施の形態2に係る(組み込み式の)誘導加熱調理器を示すものである。図17は、誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図である。図18は、図17の誘導加熱調理器の表示画面とその周辺部を示す平面図1である。図19は、図17の誘導加熱調理器の表示画面とその周辺部を示す平面図2である。図20は、図17の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分は同一符号を付け、重複した説明は省略する。
図17において、30は表示画面、50は第4のアイコン、65〜67は、調理モードのアイコン(第3のアイコン)、74は、誘導加熱動作の停止を指令するストップキー(第7のアイコン)である。
図17において、61は、火力の調整アイコン(第2のアイコン)、62も火力の調整アイコン(第2のアイコン)であり、65〜67は、調理モードのアイコン(第3のアイコン)である。
図17は、(自動調理メニューの1つである)煮込みモードの第3のアイコン65を選択した場合の表示画面30を示しており、調理メニューの表示部82には「煮込みモード・動作情報」と表示される。表示画面30は、現在の「煮込みモード」の火力と現在加熱コイル10が加熱駆動されている状態かどうかが、文字、数字によって表示されることが特徴である。具体的には、火力表示エリア87において、「煮込み火力3」と表示されている。煮込み火力3は約400Wである。加熱が停止しているときは、表示情報71は、「休止中」と表示される。図17は加熱中であるから、「加熱中」と白抜き文字で表示されている状態である。個々の加熱コイル10の駆動条件を示す表示部83には、前記煮込みモードの火力と通電時間が表示される。
通電時間は、制御装置23でカウントダウンされ、時間経過とともに40秒→39秒・・・30秒→29秒→・・・→0秒と変化する。通電する時間と火力は、図17に示すように、横長の表示枠84A〜84Hの形式で、一覧状態で表示される。
前記表示枠84A〜84Hは、その1つ1つが、加熱コイル10の通電量(火力)と、通電時間等の情報を示すものである。
そして誘導加熱動作を開始すると、表示枠84A→84B→84C→84D→84E→84F→84G→84Hの順に、通電している個々の加熱コイル10が、どの位置の加熱コイル10であるのかが、強調されるように表示される。つまり、高周波電力が印加された1つの加熱コイル10を示す1つの枠部分(表示枠)84Aは、他の表示枠84B〜84Hに比較して判別しやすいように、色を異ならせて表示される。
図17では最も上の表示枠84Aの通電動作は、その左側に加熱コイル10を模式的に示す模式図形85でも表示される。つまり、表示枠84A〜84Hと、加熱コイル10の模式図形85とは、対応しており、模式図形85の網掛け部分は1つの加熱コイル10が通電されていることを示しており、その加熱コイル10は、表示枠84Aに表示されている通り、火力値(400W)で所定時間(40秒間)だけ駆動されていることが分かる。なお、86は被加熱物N(底面)を模式的に示した図形部分である。
88は、誘導加熱調理メニューを選択するアイコン、89は、この表示画面30の前の表示状態に戻す場合にタッチする画面戻し用のアイコンである。
この実施の形態2によれば、加熱コイル10の具体的な通電パターンを使用者が容易にイメージし易い。通電される加熱コイル10が変わるごとに、図17のように順次表示の形態は変化していくからである。これにより使用者には加熱コイル10の通電パターンを容易に理解でき、安心感が増大する。
次に図18について説明する。前記表示画面30は、前記加熱コイル10による加熱エリア8の前端よりも手前側に配置されている(この点は、実施の形態1と同じである)。しかし、この実施の形態2では、前記表示画面30の背後側と左右両側に、使用者がタッチしたことを静電容量の変化から検知する3つの電極90を設け、前記制御装置23は、前記第1のアイコン20の選択場面において前記電極90に使用者がタッチしたことを検知した場合、前記音声ガイド装置31により警報を発することが、特徴の1つである。なお、被加熱物Nが逆に手前側へ過剰に置かれている場合も、その被加熱物Nの過剰接近を、電極90が検知できるから、被加熱物Nが表示画面30の後縁に接近したり、あるいは表示画面30の上に底面が覆い被さったりしたような異常な載置を制御装置23で検知して警報を出すことができる。
図18に示しているように、前記電極90は、3本がトッププレート3の表面や下面に蒸着や印刷等で形成されている。すなわち、電極90は、加熱エリア8に近い側となる前記表示画面30の背後側に配置した電極90B、表示画面30の右側縁に沿って配置した電極90R、表示画面30の左側縁に沿って配置した電極90L、の合計3本から構成されている。
図18において、91は、離れた位置にある加熱コイル10の上に、同時に2つの被加熱物Nが置かれたことを、被加熱物載置判定部11が検知し、それら2つの被加熱物Nの位置がイメージ的に分かるように表示画面30に2つの第1のアイコン20A、20Bで表示した状態を示している。
図18において、91は、位置案内キーであり、表示画面30の手前の縁に沿って、合計11個が一直線上に並べて表示される。このキーは第13のアイコンである。この位置案内キーは、左右中心部の案内キー91Cを挟んで、その両側に5つずつ配置され、中心から左端の案内キーは、91Lの符号で示す。また中心から左端の案内キーは、91Rの符号で示す。
図18の状態において、使用者が左側の第1のアイコン20Aにタッチした場合は、図19の表示画面30に切り替わる。しかし、使用者が左側の第1のアイコン20Aと右側の第1のアイコン20Bの何れも選択できない(タッチ操作できない)状態であることが、制御装置23で判定された場合に備え、最初から前記案内キー91を第1のアイコン20の表示と同期して表示する。なお、被加熱物載置判定部11が2つの被加熱物N1、N2を検知し、前記音声ガイド装置31によって、使用する被加熱物N1を、第1のアイコン20Aにタッチして選択するように促してから1分又は数分経過した場合に、制御装置23は、使用者が左側の第1のアイコン20Aと右側の第1のアイコン20Bの何れも選択できない、と推定処理している。
図18の状態において、使用者が2つの被加熱物N1、N2の内、左側の被加熱物N1を使用したいと考えた場合、前記案内キー91の何れか1つにタッチすると、前記音声ガイド装置31は、1つの被加熱物N1は、左4の案内キーの後方にあり、またもう1つの被加熱物N2は、右4の案内キーの後方にあることを音声で報知する。
そこで使用者は、左4の案内キー91と思われる案内キーにタッチすると、そのタッチした案内キー91が、所望の「左4」の案内キーであった場合は、前記音声ガイド装置31は、「タッチした案内キーの真っ直ぐ後ろに左側の鍋を選ぶための目的のアイコンがあります」と音声で案内する。しかし、間違って「左2」の案内キー91にタッチしてしまった場合は、「タッチした案内キーは、左2のキーです。左4のキーはもっと左側の位置にあります」というように音声で案内する。このような案内キー91は、視力が十分ある使用者には不要であり、直接第1のアイコン20Aに1回のタッチで到達するが、視覚障害者等には、正しく被加熱物Nを選ぶために有益に機能することが期待できる。
次に図19について説明する。前記案内キー91にタッチしたかどうかに関係なく、図18の状態で、使用者が左側の第1のアイコン20Aにタッチした場合、表示画面30は図12のように変化する。
この図19は、加熱調理条件の内、火力を設定するための表示画面30を示している。92は、火力設定を促す案内情報の表示エリアである。60A〜60Kは、実施の形態1で説明した火力用アイコン(第2のアイコン)60A〜60Fと同様な、火力用アイコンである。最小火力の第2のアイコン60Aでは、150Wを設定でき、最大火力の第2のアイコン60Kでは、3000Wの火力を設定できる。つまり、前記案内キー91の機能が制御装置23によって切り替えられ、案内キー91が火力用アイコン(第2のアイコン)に変化する。
次に図20について説明する。図20は、実施の形態1における図9と同様に誘導加熱調理器CHの制御装置23の制御動作を示すフローチャート図である。
図20において、S81〜S92は、実施の形態1の図9における動作ステップS1〜S12に対応するものである。またS100は、図9のステップS20と対応する。更にS101は、図9のS21と対応したステップであるので、図20においては、ステップS93以降を説明する。
図20において、S93は、加熱調理条件が全て設定されたかどうかを判断するステップであり、これは表示画面30において、例えば「以上で調理条件の入力は完了ですか?」というような確認表示を行い、これを見て使用者が表示画面30に表示されたスタートキー(第6のアイコン73)をタッチしたかどうかで判定される。当該スタートキーをタッチした場合、ステップS33は、「YES」となり、次のステップS94に進む。
一方、使用者がスタートキー(第6のアイコン73)をタッチしない場合は、ステップS93の判定が繰り返し行われる(但し、例えば30分経過すると、自動的にリセットされ、ステップS84まで戻る)。
図20において、ステップS94では、第2のアイコン60A〜60K等で、火力値の設定が完了して、使用者が加熱動作開始指令を与えたかどうか判断され、このステップS94で、加熱動作開始指令が与えられた場合には、次のステップS95へ進み、被加熱物Nの載置位置にある特定の加熱コイル10だけにインバーター回路25から高周波電力が供給され、加熱動作が開始される。
加熱停止動作が行われ、あるいはタイマー調理と呼ばれている設定時間が超過すると、前記インバーター回路25は停止する(S96)。なお、インバーター回路25によって誘導加熱している期間中、前記被加熱物Nの材質検知(判定)手段36は、加熱コイルの出力側電流検出も行い、また電源回路22側の入力電流検出も行い、常に目的とする加熱能力(火力)が発揮されるように、制御装置23へ検出結果を送信し続ける。そのため、制御装置23は、インバーター回路25の出力を目標範囲の中に制御して加熱駆動できる。
インバーター回路25の停止後、ステップS98では、使用者が主電源スイッチ15をOFFにするか、あるいはそのまま一定時間(例えば30分)経過した段階、但し、トッププレート3の温度が安全な温度まで低下したことが、温度検出回路24によって検出された段階で、主電源スイッチ15は自動的にOFFされ、終了となる(S99)。
この実施の形態2は、ステップS102とS103に特徴がある。
すなわち、ステップS94では、第2のアイコン60A〜60K等で、火力値の設定が完了して、使用者が加熱動作開始指令を与えるかどうかを判定するが、この段階で、使用者が「保留処理」を選択できる。
前記ステップS94において、例えば「以上で調理条件の入力は完了ですか? 調理開始する場合はスタートキーを押して下さい。一時保留する場合は保留キーを押して下さい。保留して別の鍋の調理条件も設定できます」というような確認表示を行い、これを見て使用者が表示画面30に表示された保留キー(図示せず)(第14のアイコン)をタッチした場合は、ステップS94は「No」となり、保留処理のステップS102に進む。
前記ステップS94で保留処理を選択した場合、使用者が設定した火力等の調理条件は、選択した調理モードと対になって、制御装置23の記憶装置23Rに一時的に記憶される。そして使用者が、保留解除という指令を入力操作部5から制御装置23に与えた場合、その火力等の調理条件は、選択した調理モードの情報と一括して記憶装置23Rから読みだされて、制御装置23の調理動作に使用される。但し、加熱動作の開始前に、被加熱物載置判定部11で被加熱物N1の載置位置を判定(ステップS84)し、保留処理前の位置と比較した結果、被加熱物N1の移動が検知された場合には、そのままでは加熱調理開始できず、ステップS85に戻って再び各ステップを実行することになる。
前記ステップS94で保留処理を選択した場合、ステップS102からステップS103へ進んだ段階で、新しい被加熱物N2が検知されていないかどうかの判定が実行される。例えば、ステップS84の段階で、図11に示したように離れた位置に2つ以上の被加熱物N1、N2の載置が検知された場合、このステップS103の段階で、再び被加熱物載置判定部11によって被加熱物N1、N2の載置位置が判定される。
このステップS103においては、既にステップS91の段階で、第1のアイコン20Aで選定された(右側の)被加熱物N1は、判定結果から除外される。その結果、ステップS103の段階で、依然として(右側にも)別の被加熱物N2がある場合には、その被加熱物N2について、ステップS85以降の処理が行われる。
これにより、1つの被加熱物N1についての調理条件設定を優先させるということを使用者が選定した場合(保留処理を選択しない場合)は、それまでに調理条件の設定作業を進めて来た第1の被加熱物N1について調理開始の工程に進むことができる。ステップS102で保留処理を選択しても、次のステップS103において、他の被加熱物N2が検知されない場合、ステップS104に進み、そのまま一定時間(例えば30分)経過した段階で、次のステップS98に進み、使用者が主電源スイッチ15をOFFにするか、あるいはそのまま一定時間(例えば30分)経過した段階で主電源スイッチ15は自動的にOFFされ、終了となる(S99)。但し、トッププレート3の温度が安全な温度まで低下したことが、温度検出回路24によって検出されない限り、主電源スイッチ15は自動的にOFFされない(本体部1の内部冷却用の電動送風機を運転し続けるため)。
以上の説明から明らかなように、この実施の形態2においても、実施の形態1における効果と同様な効果が期待できる。更にこの実施の形態2によれば、複数の被加熱物Nが同時にトッププレート3の上に置かれた場合でも、1つの被加熱物Nの調理条件を優先させ、その調理条件設定が終わると、次の被加熱物Nの調理条件設定操作に円滑に、使用者に混乱を招かずに操作を進めることができるという効果が期待できる。
実施の形態3.
図21〜図22は、本発明の実施の形態3に係る(組み込み式の)誘導加熱調理器を示すものである。図21は、誘導加熱調理器の平面図である。図22は、図21の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分は同一符号を付け、重複した説明は省略する。
図21において、5は本体部1に設けた入力操作部、10は加熱コイルである。この図21においては、最初に底面の形状が円形である第1の被加熱物N1がトッププレート3の左側端部に近い位置に置かれ、その後、その直ぐ右側位置に楕円形の第2の被加熱物N2が置かれた場合を示している。なお、本体部1の内部には、全ての加熱コイル10の周囲を囲むように、可視光を導く細い棒状又は薄板状の導光体100と、その導光体に光を導入する発光ダイオード等の光源101とが内蔵されている。そして加熱コイル10の1つずつを、その周囲にある導光体100からトッププレート3側へ光を放射させることで、各加熱コイル10の位置がトッププレート3の上から視認できる構成になっている。なお、このような導光体100と、光源101によって使用者に各加熱コイル10の加熱エリアを知らせることは、例えば日本特許公開2014−116088号公報によって知られている。なお、光源101は、赤色や黄色等の単色光だけではなく、複数の色を導光体100に放射するため、複数の色別の発光ダイオードを数個設けたものでも良い。
図21において、各加熱コイル10の外径寸法は10cm、第1の被加熱物N1の底面直径が24cm、第2の被加熱物N2の底面の長径が約40cm、短径が約25cmであり、加熱コイル10相互間の間隙は、数mm程度であると仮定して以下説明する。
図21に示したように、第1の被加熱物N1がトッププレート3の上に置かれた場合、その第1の被加熱物N1の下方には、4つの加熱コイル10が存在することになる。一方、第2の被加熱物N2がトッププレート3の上に置かれた場合、その第2の被加熱物N2の下方には、6つの加熱コイル10が存在することになる。ところが、第1、第2の被加熱物N1、N2が上記のように隣接した状態で置かれると、一方の被加熱物N1の誘導加熱時の磁束が、隣の別の被加熱物N2に悪影響を与え、制御装置23がインバーター回路25を介して正確な火力制御をできない懸念がある等、弊害が想定される。
またこのようなマルチコイル方式では、被加熱物Nをトッププレート3の上のどの位置に置いても良いというメリットがあるが、ある大きさ以上の被加熱物N1、N2が上記のように隣接した状態で置かれた場合の弊害を除去する必要がある。
そこで、この実施の形態3においては、2つの被加熱物N1とN2が、少なくとも1つの加熱コイル10の直径(10cm)程度の間隔を保つように使用者へ報知することが特徴である。
具体的には、図21に示しているように、第1の被加熱物N1がトッププレート3の上に置かれたあと、その第1の被加熱物N1の右隣に、大形の第2の被加熱物N2が置かれた場合、この第1、第2の被加熱物N1、N2の位置関係を、被加熱物載置判定部11が判定し、2つの被加熱物N1、N2の間隔Wが、大体1つの加熱コイル10の分だけ離れるように音声で報知し、また前記した導光体100の光によって知らせる。そして、図21の細い鎖線で示した第2の被加熱物N2の位置を、1つの加熱コイル10分だけ(図21の間隙寸法Wに近い寸法だけ)右側へ移動させて、太い鎖線で示した第2の被加熱物N2の位置とする。
次に図22について説明する。図22において、S111〜S118が、制御装置23の中核を構成するマイクロ・コンピュータの制御プログラムに基づく各動作ステップであり、被加熱物Nの位置検知と位置補正勧告に関する部分である。
以下、スタートS111から順に説明する。前記主電源スイッチ15の操作ボタン15Aを押すと、主電源スイッチ15が閉じられる(S112)。
ステップS112で主電源スイッチ15が閉じられたことが制御装置23で検知されると、表示画面を構成する液晶表示画面の電源回路等が駆動回路37によって駆動され、表示画面30が起動される。また被加熱物載置判定部11と、被加熱物Nの材質検知(判定)手段36も起動される。さらに音声ガイド装置31も起動され、使用者に対して、加熱調理に使用する被加熱物Nをトッププレート3の上に置くように案内する(S113)。
使用者が、上記した第1の被加熱物N1をトッププレート3の上に置いて調理している期間中、上記した第2の被加熱物N2をその第1の被加熱物N1の近い位置に置くと、被加熱物載置判定部11が、どの加熱コイル10の上に第2の被加熱物N2が置かれたのかを調べる。前記したように、各加熱コイル10には、その中心部にセンサー12Aが配置されているため、第2の被加熱物N2の真下の位置にある加熱コイル10に配置したセンサー12Aからの検知信号で、被加熱物載置判定部11が第2の被加熱物N2の存在を検知する(S113)。なお、規定の大きさよりも小さな金属物、例えばスプーン等は、この段階では被加熱物Nと判別されない。
次に、第2の被加熱物N2の存在が検知された場合、ステップS114に進み、被加熱物Nの数が再度確認される。被加熱物Nの総数が2個以下であった場合は、ステップS115に進む。3個や4個であった場合は、エラー表示処理S120に進み、音声ガイド装置31からは、同時に3個以上の被加熱物Nは使用できないと報知する。
次に、ステップS115では、第2の被加熱物N2に対応する加熱コイル10の数を判定する。そして4個以上と判定された場合(このケースの場合では、6個と判定する)は、第1の被加熱物N1と同等かそれ以上の大きさの被加熱物N2であると判定する。
次に、ステップS116では、第1の被加熱物N1と第2の被加熱物N2の載置位置の判定情報から、隣り合った加熱コイル10の上に第2の被加熱物N2が置かれていないかどうかの判定が行われる。
ここで、隣接する2つの加熱コイルの上に第1の被加熱物N1と第2の被加熱物N2が、それぞれ置かれていることが判明した場合、その両者の間隔は所定値未満と推定する(S117)。
そして2つの被加熱物N1、N2の間隔が狭いと判定された場合、ステップS118では、第1の被加熱物N1と第2の被加熱物N2の下方にある加熱コイル10が隣接しないように、第2の被加熱物N2を(第1の被加熱物N1から遠ざかる方向に)1個の加熱コイル10の分(約10cm)だけ、最低限移動させるように使用者に勧告する(S118)。
ここで、使用者が加熱コイル1つ分だけ移動させることを確実に誘導するため、前記した導光体の光によって、1つの加熱コイル10の直径の分だけ隣の方向にシフトして加熱エリア8を光らせる。そして、図21の細い鎖線で示した第2の被加熱物N2の位置を、1つの加熱コイル10の直径分だけ右側へ移動させて、太い鎖線で示した第2の被加熱物N2の位置とする。なお、使用者の注意を喚起するため、前記した導光体100の光は、点滅状態にするか、又は通常の加熱調理時とは異なった光を発するようにする。そして使用者が第2の被加熱物N2を置き直した場合、その新たな位置で、再度上記ステップS113以降が実施される。
こうしてステップS117で、所定間隔未満となっていないとの判定を得た場合、通常処理モードに移る。なお、通常処理モードとは、実施の形態1の図9で説明したような処理をいう。具体的には、図22のステップS116とS117から、図9に示すステップS5に進む(但し、材質判定だけを行う)。
以上の説明から明らかなように、この実施の形態3の誘導加熱調理器は、
2つの被加熱物N1、N2を載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部1の内部に収容された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に2つの被加熱物N1、N2が載置されているかどうかを判定し、当該被加熱物N1、N2の下方に位置する前記加熱コイル10を特定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部1の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部1に設けた主電源スイッチ15と、
前記入力操作部5の使用者へ音声で操作に関する情報を報知する音声ガイド装置31と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25及び前記音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部が被加熱物N1、N2の載置を判定した結果に基づいて、前記表示画面30の表示エリアに第1のアイコン20を表示させ、
前記音声ガイド装置31は、使用者が前記第1のアイコン20にタッチ操作するために参考となる情報を報知し、
さらに、前記制御装置23は、前記第1、第2の被加熱物N1、N2の設置位置が接近している場合には、前記音声ガイド装置31によって、適正な設置位置となるように音声で案内する構成である。
このため、この誘導加熱調理器CHによれば、実施の形態1における効果と同様な効果が期待できる。更にこの実施の形態3によれば、複数の被加熱物Nが異常に接近してトッププレート3の上に置かれた場合には、その1つの被加熱物Nの位置を見直して、置き直す(位置を修正するように)音声ガイド装置31で報知し、また導光体100の光によって、適正な位置となるように、加熱エリアを光らせるから、マルチコイル方式の利点を損なわずに誘導加熱することができる。
実施の形態4.
図23〜図25は、本発明の実施の形態4に係る(組み込み式の)誘導加熱調理器を示すものである。図23は、誘導加熱調理器の平面図である。図24は、図23の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図である。図25は、図23の誘導加熱調理器の表示画面の動作過程を示す平面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分は同一符号を付け、重複した説明は省略する。
図23に示す誘導加熱調理器CHは、電力会社等の外部機関から各家庭に設置された電力指令装置(図示せず)経由で、消費電力の削減指令信号を無線又は有線により受け、その削減指令信号に対応して、加熱調理動作中に機器全体の消費電力を削減する機能を有している。例えば、火力値2000Wで加熱調理中、その火力の上限値を1500W以下にするように、削減指令信号を受けた場合、加熱源の電力を制御し、使用者が操作しなくとも強制的(自動的)に削減動作するものである。なお、そのような総消費電力を削減できる誘導加熱調理器の期待が高まっており、例えば日本国特許公開2014−120430号公報や、日本国特許公開2011−55622号公報には、そのような消費電力削減可能な誘導加熱調理器が提案されている。
ところで、上記先行技術文献(日本国特許公開2014−120430号公報や、日本国特許公開2011−55622号公報)に示されたものは、トッププレート上に加熱口が1つ又は複数個配置された形式の誘導加熱調理器を前提にしたものであり、マルチコイル方式を想定したものではない。
以下、具体的に説明する。図23において、誘導加熱調理器CHは、天面部2の上面に、被加熱物N(N1、N2・・・)を載せるトッププレート3と、そのトッププレート3の手前に横長の入力操作部5、とをそれぞれ備えている。
前記トッププレート3の上に設定されている横長長方形の加熱エリア8は、消費電力の削減指令信号を受けても非加熱エリアに変更されない第1の加熱エリア8Pと、消費電力の削減指令信号を受けた場合に非加熱エリアに変更される第2の加熱エリア8N、との2つの部分から構成されている。
前記入力操作部5には、横長の表示画面30と、主電源スイッチ15の操作ボタン15Aが配置されている。102は、省エネモード設定スイッチ(図示せず)の操作ボタンである。
前記省エネモード設定スイッチ(図示せず)は、操作ボタン102を使用者が押した場合、誘導加熱調理器CHの最大定格電力(6000W)を、それよりも低い一定値、例えば5000Wに制限するものである。この省エネモード設定スイッチによって、制御装置23は、被加熱物Nの大きさや数、あるいは加熱調理時に通電される加熱コイル10の個数に関係なく、上記したように誘導加熱調理器CHの総消費電力が5000W以下になるように、主にインバーター回路25を制御する。
また、前記省エネモード設定スイッチの操作ボタン102を使用者が押した場合、前記加熱エリア8は、第1の加熱エリア8Pだけに使用が制限され、仮に第2の加熱エリア8Nに被加熱物Nを置いても誘導加熱できない。
図23において、103は、載置位置案内マークである。この載置位置案内マークは、実施の形態3で示したような導光体100と光源101によって、トッププレート3の表面に、四角の枠形状で表示される。この載置位置案内マーク103は、省エネモード設定スイッチの操作ボタン102を押さず、通常運転モードの場合には、主電源スイッチ15をONすると、第1の加熱エリア8Pと、第2の加熱エリア8Nを囲むような枠状に現れるが、省エネモードに設定した場合、及び誘導加熱調理器CHが消費電力の削減指令信号を受けて加熱エリア8の一部分を制限する場合には、第1の加熱エリア8Pだけを強調するように、その第1の加熱エリア8Pについてだけ、載置位置案内マーク103が表示される。
次に図24について説明する。図24において、S121〜S129が、制御装置23の中核を構成するマイクロ・コンピュータの制御プログラムに基づく各動作ステップであり、被加熱物Nの加熱エリア8の一部分の使用を制限し、またその制限結果を報知する動作に関する部分である。
以下、スタートS121から順に説明する。前記主電源スイッチ15の操作ボタン15Aが押されて誘導加熱調理動作を実行中に、制御装置23は消費電力の削減指令信号を受ける(S122)と、総電力削減対応処理を開始し、第2の加熱エリア8Nで誘導加熱調理を行っているかどうかを判定する(S123)。なお、制御装置23は、被加熱物載置判定部11の検知情報によって被加熱物Nの存在と、対応する加熱コイル10を把握し、必要な加熱コイル10だけに高周波電流を供給しているので、第2の加熱エリア8Nで誘導加熱調理を行っているかどうかは容易に判定できる。
第2の加熱エリア8Nで誘導加熱調理を行っていない場合(第2の加熱エリア8Nには、被加熱物Nが置いてあるが、それは既に加熱動作終了済みであるか、あるいは加熱動作指令を与えていないものである場合を含む)、ステップS124に進む。
ステップS124においては、制御装置23は、前記省エネモード設定スイッチをONした状態と同様に、前記加熱エリア8(8N、8P)を、第1の加熱エリア8Pだけに制限する。そして表示画面30において、省エネモードに設定したことを表示させる。さらに音声ガイド装置31によって、省エネモードに設定したため、第2の加熱エリア8Nにおいては被加熱物Nを置いても誘導加熱できないことを音声で報知する(S125)。
またこのステップS125においては、制御装置23は、第1の加熱エリア8Pと、第2の加熱エリア8Nを囲むような枠状に表示していた載置位置案内マーク103の範囲を狭め、第1の加熱エリア8Pだけを囲むように、関係する光源101だけを点灯させる。
一方、ステップS123において判定した結果、第2の加熱エリア8Nで誘導加熱調理を行っていると判定された場合、ステップS124に進み、総電力削減設定処理を行うことを応答信号として外部(電力指令装置)へ発信する。そして誘導加熱調理器CHの最大定格電力(6000W)を、それよりも低い一定値、例えば5000Wに制限するために、制限動作の基準となる内部の電力上限値を5000Wに変更する。
次のステップS127において、制御装置23は、誘導加熱動作が終了したかどうかをチェックし、終了した場合は、ステップS128に進む。ステップS128では、前記ステップS124と同様に、前記加熱エリア8(8N、8P)を、第1の加熱エリア8Pだけに制限する。
そしてステップS128を経た場合でも、ステップS125において、表示画面30で、外部からの電力削減要請に応じて、省エネモードに自動的に設定したことを表示させる。さらに音声ガイド装置31によって、省エネモードに設定したため、第2の加熱エリア8Nにおいては被加熱物Nを置いても誘導加熱できないことを音声で報知し、終了する(S129)。
次に図25について説明する。前記したように制御装置23が消費電力の削減指令信号を受けた場合、及び省エネモード設定スイッチ(図示せず)の操作ボタン102を使用者が押した場合、の何れの場合も、省エネモードに設定されるが、図25は省エネモード設定前と設定後における表示画面30の変化を示したものである。
図25において、30Nは第2の加熱エリア8Nに置かれた被加熱物Nの存在を表示する制限対象表示エリアである。
30Pは、第1の加熱エリア8Pに置かれた被加熱物Nの存在を表示する優先表示エリアである。
省エネモード設定前は、加熱エリア8は制限されていないので、図25(A)から明らかなように、表示エリアは、制限対象表示エリア30Nと優先表示エリア30Pの双方を包含したものである。しかし、省エネモード設定後は、加熱エリア8は制限されるので、この制限に対応して、図25(B)から明らかなように、表示画面30では、優先表示エリア30Pだけが表示される。そのため、優先表示エリア30Pの表示面積を(省エネモード設定前に比較して)広く確保できるので、1度に表示できる情報を増やすことが可能となる。
なお、主電源スイッチ15をONした後、誘導加熱調理を始める前に省エネモード設定スイッチの操作ボタン102を押せば、最初に被加熱物Nを第2の加熱エリア8Nに置いても、制御装置23は被加熱物Nの載置を検知しないので、誘導加熱調理は開始できない。つまり、使用者は、トッププレート3の上の後部エリアを、直ぐには使用しない調理器具等の一時的な置き場所に利用できる。なお、省エネモード設定後、省エネモード設定スイッチの操作ボタン102を再度押すと、省エネモードの解除は、誘導加熱調理中でも可能であるが、前記したように第2の加熱エリア8Nに置かれた金属製の調理器具等が、被加熱物Nであると誤って判定されないように、表示画面30と音声ガイド装置31によって事前に報知され、その後、使用者が確認操作(液晶の表示画面30の特定のアイコンに触れる)することで初めて解除されるような安全対策を施している。
この実施の形態4に示した誘導加熱調理器CHは、
被加熱物Nを載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部の内部に収容された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部1の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部1に設けた主電源スイッチ15と、
前記入力操作部5の使用者へ音声で操作に関する情報を報知する音声ガイド装置31と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25及び前記音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部11が被加熱物Nの載置を判定した結果に基づいて、前記表示画面30の第1の表示エリア40に第1のアイコン20を表示させ、
前記音声ガイド装置31は、使用者が前記第1のアイコン20にタッチ操作するために参考となる情報を報知し、
前記制御装置23は、被加熱物Nを加熱する加熱エリアを、第1の加熱エリアと第2の加熱エリアに区分けするため、前記加熱コイルを、その第1の加熱エリア8Pと第2の加熱エリア8Nに対応するグループに分けて通電を制御し、
前記制御装置23は、使用者の操作又は外部からの指令に応じて省エネモードに設定した場合、前記第1の加熱エリア8Pに属する加熱コイルに加熱調理用電力を供給し、第2の加熱エリア8Nに対応する加熱コイルには加熱調理用電力を供給しないことを特徴とするものである。
従って、この実施の形態4の誘導加熱調理器によれば、実施の形態1と同様に、表示画面30で第1のアイコン20を、使用者が容易に選定でき、操作性を向上させることができるとともに、便利な使用方法ができる。
例えば、第1の加熱エリアをトッププレート3の中央部の一定の範囲に制限し、結果的に狭い加熱エリア8(8P)にして使用できる。あるいは、入力操作部5のある表示画面30から最も遠いトッププレート3の後端部側を使用できないように(第2の加熱エリア8Nに設定)し、省エネモードでも使用できる加熱エリアの全体(外側境界線)を、光源101で照らすようにしても良い。このような構造であれば、電力消費量を削減しながら、使用者の使い勝手を損なうことなく、加熱調理に使用できる。
またそのように電力削減のために誘導加熱に使わない加熱コイル10を固定化し、加熱エリアと非加熱エリアを明確に分離したことを使用者に視覚的に表示することにより、特定の加熱エリアは使用しないことが明白になれば、その非加熱エリアに他の調理器具を置いたり、調理の準備材料を置いたり、トッププレート3の上の空間を有効活用できる。
実施の形態5.
図26は、本発明の実施の形態5に係る(組み込み式の)誘導加熱調理器の全体を示す平面図である。実際にはトッププレート3の上方からは目視できない、加熱コイル10や導光体100、光源101等が見えるように図示している。なお、実施の形態1と同一又は相当部分は同一符号を付け、重複した説明は省略する。
図26に示す誘導加熱調理器CHは、被加熱物Nの設置位置に制限を設け、加熱コイル10の真上に被加熱物Nの底面がある場合でも、加熱エリア8の外周縁に近い部分では、一定の条件で誘導加熱ができないようにし、誘導加熱調理器CHの天面部2の異常過熱や、この誘導加熱調理器CHを組み込んだ流し台等の厨房家具の異常過熱やそれによる変形等の不具合を防止するようにしたところが特徴である。
この実施の形態5において誘導加熱を禁止している「加熱エリア8の外周縁に近い部分における誘導加熱」とは、図26に示している4つの被加熱物N1〜N5のような載置位置での使用である。このような加熱では、被加熱物Nの一部が、加熱コイル10の外側の範囲(図26に、符号SSで示している)に跨る。
すなわち、次の5つの場合が、不適切な載置位置であると、前記制御装置23の制御プログラムに定義されている。
(1):(第1の)被加熱物N1のように、加熱エリア8の左端部において、前後方向に隣接する、1つ又は2つの加熱コイルだけの上方を覆うような載置状態。
(2):(第2の)被加熱物N2のように、加熱エリア8の手前側(前方)端部において、左右方向に隣接する、1つ又は2つの加熱コイルだけの上方を覆うような載置状態。
(3):(第3の)被加熱物N3のように、加熱エリア8の右端部において、前後方向に隣接する、1つ又は2つの加熱コイルだけの上方を覆うような載置状態。
(4):(第4の)被加熱物N4のように、加熱エリア8の後方側端部において、左右方向に隣接する、1つ又は2つの加熱コイルだけの上方を覆うような載置状態。
(5):(第5の)被加熱物N5のように、加熱エリア8の前方や側方、あるいは後方側端部において、1つの加熱コイルだけの上方を覆うような載置状態。特に底面の面積が狭い非円形鍋や鉄板等の場合が多い。
このような5つの不適切な載置状態は、誘導加熱の開始前に、前記被加熱物載置判定部11が被加熱物Nの載置状態を判定し、対応する加熱コイル10の位置や、その数等を識別し、その結果の信号を前記制御装置23に送信するから、その制御装置23で不適切な載置であると判定される。
図26に示したように被加熱物N1〜N5の載置状態では、被加熱物N1〜N5の底面の一部が、トッププレート3の範囲を超え、その外側まで及ぶことが懸念される。そのため、仮に誘導加熱を開始すると、天面部2周縁部の異常過熱や、この誘導加熱調理器CHを設置した流し台等の厨房家具の異常過熱、その変形等を招くおそれがある。
そこで、図26に示した被加熱物N1〜N5の載置状態であることが制御装置23で判定された場合、制御装置23は、次のような動作を行う。
(1):表示画面30に第1のアイコン20を表示しない(従って、使用者は、第1のアイコン20を選択して、加熱すべき被加熱物の指定操作ができないから、以後の操作入力もできない)。
(2):表示画面30のガイドエリア45において、不適切な載置状態であることを文字(表示情報45A)で表示する。
(3):音声ガイド装置31で、不適切な載置状態であることを音声で報知する。
そして、これら報知内容を使用者が理解して、適切な位置に被加熱物Nを置き直せば、第1のアイコン20が表示画面30に表示され、所定の操作入力も可能となり、所定の誘導加熱調理が開始できるようになる。
なお、実際の被加熱物Nの底部の形状が、長方形又は楕円形であり、その底面の大きさが、隣接する2つの加熱コイル10だけの上方を覆う大きさ、形状である場合が想定されるが、このような小型の被加熱物N6の場合には、図26の被加熱物N7に示すように、前後方向に隣接する2つの加熱コイル10だけの上方を覆うような向きに置けば、誘導加熱調理が可能になる。
以上のように、この図26に示した実施の形態5に係る誘導加熱調理器は、 被加熱物N1〜N6を載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部1の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部1に設けた主電源スイッチ15と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25及び音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5は、前記トッププレート3上に載置される全ての被加熱物の調理条件を統合して設定するものであり、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部11が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面30の表示エリア40内に被加熱物に対応した数のアイコンを表示させ、
前記制御装置23は、前記第1の被加熱物N1に対応した第1のアイコン20に使用者がタッチしたことを検知することで、当該第1の被加熱物の加熱調理条件の入力が行えるように動作し、
さらに前記制御装置は、前記トッププレート3の加熱エリア8の最外周縁からその外側まで及ぶような過熱を防止するため、加熱エリアの外縁(例えば左側縁)に近く、その外縁に沿った方向(例えば、前後方向)において隣接する2つの加熱コイル10だけ又は1つの加熱コイル10だけの上方を覆うような積置状態(不適切な載置状態)での誘導加熱を禁止するため、前記被加熱物載置判定部11の情報に基づいて不適切な載置状態を判別し、そのような不適切な載置状態にある被加熱物である場合には、前記インバーター回路25を駆動しない構成である。
このため実施の形態5に係る誘導加熱調理器によれば、マルチコイル方式において、加熱エリア周辺部での誘導加熱を防止し、誘導加熱調理器やその周辺の厨房家具等の焼損や過熱・変形事故等を未然に防止できる。また通常は、トッププレート3の前方部分に、入力操作部5を設けているので、この入力操作部5の近くでの誘導加熱を防止し、入力操作部5に設けた各種電子部品や液晶表示画面用の電子部品素子、基板等の異常加熱も防止でき、組み込み式、据置式の何れの誘導加熱調理器であっても、その安全性を高めることができる。
実施の形態6.
図27〜図29は、本発明の実施の形態6に係る(組み込み式の)誘導加熱調理器を示すものである。図27は、誘導加熱調理器の平面図1である。図28は、同じく誘導加熱調理器の平面図2である。図29は、図27の誘導加熱調理器の制御装置の制御動作を示すフローチャート図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分は同一符号を付け、重複した説明は省略する。
この実施の形態6では、鍋等の被加熱物Nから溢れ出たお湯や被調理液等(以下、「被調理物」という)の自動検知を行う「吹きこぼれ検知機能」を具備しているところが特徴の1つである。
すなわち、被加熱物Nから被調理物が吹き零れたことを検知するため、加熱エリア8に対応してトッププレート3の下面には、吹き零れ検知電極104、105、106、107を配置している。なお、トッププレートの下面に吹き零れ検知用の電極を配置し、トッププレート3の上に、被調理物が吹き零れた場合、前記電極の静電容量の変化を捉え、誘導加熱調理を中止することは、例えば日本国特許公開公報(特開2010−182659号、特開2010−182662号)によって既に知られているため、吹きこぼれ検知の原理についての説明は省略する。
吹きこぼれ検知部(図示せず)は、前記した4つの検知電極104〜107毎に、吹きこぼれを検知できる。被加熱物N1から、こぼれ出た被調理物の液体が、例えば右後方の検知電極104の真上位置に至った場合、電極の静電容量が変化するので、この変化を捉えて吹きこぼれ検知部は吹きこぼれがあったことを示す判別信号を制御装置23に送る。
また前記吹きこぼれ検知部によって静電容量の変化が検出された場合、前記インバーター回路25の駆動を停止又は出力を低下させるとともに、吹きこぼれを検知した検知電極104の外周に近い位置にある導光体100が光源101(実施の形態3の図21参照)の発光を受けて光をトッププレート3の側へ放射する。なお制御装置23は、吹きこぼれが検知された場合、前記光源101を連続して点灯するのではなく、点滅させることでも良い。
図28は、加熱エリア8の中の、左前方(手前側)の部分にあるループ形状の検知電極106が、吹きこぼれを検知した場合を示している。この場合は、図28に示すように、前記導光体100が光源101の発光を受けて光の枠108をトッププレート3に描く。なお、この光の枠108は、光源101を点滅させることにより、点滅した光の帯や線となって使用者に見える。なお、光の枠108は、吹きこぼれが発生した場合だけではなく、後述するように、誘導加熱調理の開始時(開始の直前)にも表示されるが、これについては、図29において説明する。なお、実施の形態4の図23に示した載置位置案内マーク103の範囲と、前記4つの光の枠108の位置を同じにするため、導光体100と光源101を、載置位置案内マーク103の表示と光の枠108の表示に共用している。
この実施の形態6では、このような吹きこぼれの緊急抑制策として、以下のような吹き零れ検知動作と加熱制御動作を行っている。吹きこぼれが検知された場合、その吹きこぼれを検知した検知電極104〜107で囲まれた範囲の中にある加熱コイル10の駆動を停止又は火力を最小限度まで低下させる。つまりそのような対象となる加熱コイル10に対するインバーター回路からの高周波電力を遮断し、又は制限するような指令を制御装置23が発する。
火力を下げる例としては前記したように火力が使用者によって11段階(図8参照)の中の任意の段階に設定されている場合、その段階を3段階下げる。あるいは火力値を25%にするようにする。例えば、2000Wで使用されていた場合、500Wとする。あるいは、吹きこぼれ発生時の設定火力が500W以上であった場合には、その時に加熱駆動されていた加熱コイル10の総数に関係なく、常に1つの被加熱物Nに対する全体の火力値が300Wまで引き下げられるようにしても良い。なお、1つの加熱コイル10の定格最小火力が100Wであり、4つの隣接する加熱コイル10によって1つの被加熱物Nを加熱調理していた場面で吹きこぼれが発生した場合、制御装置23が300Wまでの火力を下げる指令を出した場合、個々の加熱コイル10では、75Wのような定格最小火力になるように制御できない。そこで、このような場合は、4つの加熱コイル10の内、1つを停止し、残りの3つをそれぞれ100Wの火力になるように制御すれば良い。
次に図29について説明する。図29において、ステップS130〜S143が、制御装置23の中核を構成するマイクロ・コンピュータの制御プログラムに基づく各動作ステップであり、被加熱物Nを加熱調理の途中で別の場所へ移動させた場合の事例である。そのような被加熱物Nの移動後の加熱エリア8を報知し、また吹きこぼれ検知範囲も報知する動作に関する部分に関する動作である。
以下、加熱調理動作が開始された段階(S130)から順に説明する。なお、この最初のステップS130は、図9のフローチャート図のステップS14と同じである。
1つの被加熱物Nに対して誘導加熱調理動作を実行中に、その被加熱物Nを別の場所(但し、加熱エリア8の中)に変更した場合、加熱調理開始時点の加熱エリアに被加熱物Nが存在しないことが、被加熱物載置判定部11からの信号で制御装置23によって検知される(S131)。
制御装置23は、インバーター回路25の駆動を緊急停止し、一時的な移動を伴う特別な加熱モード(移動モード)に切り替わる(S132)(図11のステップS53と同じ)。
吹きこぼれ検知部(図示せず)は、ステップS130の段階から1つの検知電極106に吹きこぼれ検知用の微弱電流(高周波)を供給しているが、このステップS132を過ぎると、瞬時に停止させる(S133)。
そしてすぐに新しい位置において被加熱物N1の存在が検知されると、被加熱物Nの材質検知(判定)手段36が起動され、そして被加熱物Nの材質と、底面の面積や形状等を、被加熱物載置判定部11からの信号で制御装置23が判定する(S134)。
そしてその被加熱物N1の材質と大きさが、この直前まで加熱調理動作で使用されていた被加熱物N1の材質と大きさに合致したものであると判定された場合、以前の被加熱物Nが再び載置されたと判定し、前記表示画面30には、その被加熱物Nを表示画面30上で選択するための第1のアイコン20が現れる。なお、加熱調理途中の被加熱物Nであるかどうかの判定のために、新たな位置に被加熱物Nの載置を検知した場合、その底面の温度を計測しても良い。具体的には、温度検出回路24が、被加熱物Nの底面からの赤外線の量を非接触型センサー(赤外線センサー)で計測し、その結果から底面温度を推測する処理を併用しても良い。
以上のような処理を経て、被加熱物Nの材質と大きさ、載置位置が判明したことにより、その被加熱物Nの載置位置が、前記4つの検知電極104〜107の何れか1つの中にあることが確定する。つまり、これにより、吹きこぼれを検知する対象部である被加熱物Nの位置に対応して、吹きこぼれの検知エリアも被加熱物Nの新たな載置位置に変更される(S135)。
すると次のステップS136に進み、制御装置23は、吹きこぼれの検知エリアを使用者が明瞭に目視で確認できるように、光源101を駆動して前記導光体100からの光で、光の枠108を表示させる。つまり、図28に示すように、前記導光体100が光源101の発光を受けて光の枠108をトッププレート3に描くので、この光の枠の範囲では、吹きこぼれが自動検知されることが分かり、使用者に安心感を与えることができる。
次に、表示画面30には、第1のアイコン20Aにタッチして被加熱物Nの指定を勧める文字が示され、また音声ガイド装置31からも被加熱物Nを特定する情報が、音声によって報知される。その第1のアイコン20Aが使用者によって選択された場合、直前まで実施していた加熱調理条件をそのまま引き継ぐかどうかを選択する操作を使用者が行い、調理再開の指令を使用者が制御装置23に与えると、吹きこぼれ検知部(図示せず)は、ステップS133の段階で停止していた吹きこぼれ検知用の微弱電流(高周波)の印加を開始する(S137)。この場合、例えば被加熱物Nの新たな載置位置が、平面視において、図27に示す検知電極104で囲まれた範囲の中である場合には、その1つの検知電極104だけに検知用電流が印加される。しかし、図27に示す第2の被加熱物N2のように、2つの検知電極104で個々に囲まれた2つの範囲に跨るような載置位置である場合には、それら関係する2つの検知電極104に検知電流が印加される。
誘導加熱調理が開始され、被加熱物Nの中の液体が沸騰して、吹きこぼれのあったことが検知電極104〜107の少なくとも何れか1つで検知されると、ステップS138からステップS139に進む。
誘導加熱調理が開始され、被加熱物Nの中の液体が沸騰して、吹きこぼれのあったことが検知電極104〜107の少なくとも何れか1つで検知されると、ステップS139〜S141のステップで示す吹きこぼれ対策の処理が実行される。
例えば、被加熱物Nが、その1つの検知電極104で囲まれた加熱エリアの中だけにある場合、吹きこぼれた液体等が被加熱物Nの前後左右の、どの方向に流れても、検知電極104で検知される。そしてその検知電極104に対応した加熱エリアで吹きこぼれが発生したことを使用者へ報知するため、吹きこぼれを検知した検知電極104の外周に近い位置にある導光体100が光源101の発光(点滅動作)を受けて光をトッププレート3の側へ放射する(S139)。例えば、光源101からの赤色の光で、被加熱物Nが置かれた周囲が照らされ、吹きこぼれを検知した範囲が光の枠108により、使用者には明瞭となるので、吹きこぼれがあっても、使用者に安心感を与えることができる。
次に、表示画面30では、吹きこぼれ検知部によって吹きこぼれが検知されたことを表示する。また同時に音声ガイド装置31によっても吹きこぼれの発生を音声で報知する(S140)。更に制御装置23は、インバーター回路25を制御して、誘導加熱調理を停止するか、又は実行している火力値を大きく強制的に下げる動作を瞬時に行う(S141)。
そして、加熱調理動作を所定時間内に再開するかどうかの判断を使用者に求める(S142)。もし加熱調理を中止する場合には、所定の終了操作を行うと、加熱調理は終了となる(S143)。しかし、中止指令を行わずに、再び調理の開始操作を入力操作部5で行うと、ステップS137に戻り、誘導加熱は再開される。なお、タイマー調理の場合には、設定時間が経過すると、ステップS142からステップS143に進んで終了となる。また前記ステップS138の吹きこぼれ有無の判定は、誘導加熱調理中は、長くても数秒間隔で繰り返し実行されている。
以上のように、この図27〜図29に示した実施の形態6に係る誘導加熱調理器は、
被加熱物Nを載置するトッププレート3を上面に有する本体部1と、
前記本体部1の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイル10と、
前記加熱コイル10に高周波電流を供給するインバーター回路25と、
前記加熱コイル10の直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部11と、
前記本体部の上面に設けた入力操作部5と、
前記本体部1に設けた主電源スイッチ15と、
前記トッププレート3上の吹きこぼれを検知する検知電極104を備えた吹きこぼれ検知部と、
前記入力操作部5、前記インバーター回路25、吹きこぼれ検知部及び音声ガイド装置31を制御する制御装置23と、を備え、
前記入力操作部5は、前記トッププレート3上に載置される全ての被加熱物の調理条件を統合して設定するものであり、
前記入力操作部5には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面30を有し、
前記制御装置23は、前記被加熱物載置判定部11が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面30の表示エリア40内に被加熱物に対応した数のアイコンを表示させ、
前記制御装置23は、前記第1の被加熱物N1に対応した第1のアイコン20に使用者がタッチしたことを検知することで、当該第1の被加熱物の加熱調理条件の入力が行えるように動作し、
さらに前記吹きこぼれ検知部が吹きこぼれを検知した場合、当該吹きこぼれを検知した検知電極104〜107のあるトッププレート3の特定の加熱エリア8を、吹きこぼれ検知エリアとして視認できるように、そのトッププレート3の下方から照らす光源101を有した構成である。
また誘導加熱調理の途中でその被加熱物Nを、トッププレート3の加熱エリア8の中の別の位置に移動した場合には、その新たな位置に対応する検知電極104〜107のある吹きこぼれ検知エリアを、再び光源101によって確認できる構成である。
このため実施の形態6に係る誘導加熱調理器によれば、マルチコイル方式において、被加熱物Nからの吹きこぼれを自動的に検知して加熱調理動作を停止又は抑制でき、使用者の安心感を高めることができる。
また被加熱物Nを加熱調理中において、その被加熱物Nの移動が検知された際には、その移動後の位置で、吹きこぼれの検知エリアが、再び光源101によって表示されるから、この面でも使用者の安心感を高めることができる。
なお、被加熱物Nを加熱調理中に移動させた場合、移動後の加熱調理にも、従前の加熱調理条件(火力等)を適用するため、図15、図16に示したような条件選択アイコン56、57を表示画面30に表示させて、それを選択できるようにすれば、実施の形態2にて説明したように、一時的に中断した加熱調理を円滑に再開させることができ、使用者の操作性を向上させることができる。
以上説明した表示画面30では、使用者がその表面に直接タッチすると説明したが、表示画面30の表面に、タッチ式入力に支障がない程度の透明フィルム等を張り付けて、表示画面30の傷付きを防止するようにしたものであっても、本発明でいう「表示画面にタッチして入力する形式」に該当する。言い換えると、トッププレート3を介さずに、表示画面の表面に直接タッチする場合、及び薄い透明フィルム等を介して表示画面30の表面に間接的にタッチする場合の何れも「表示画面入力」に該当する。
以上説明した実施の形態では、天面部2の一方の側、すなわち手前側から操作入力する構成であったが、前後両側から操作する「アイランド型のキッチン」とも呼ばれる厨房家具で使用される誘導加熱調理器に適用しても良い。
例えば、そのようなアイランド型のキッチンの誘導加熱調理器として、日本国特許公開2013−206549号公報の図51や、特許公開2013−4330号公報の図19で提案されている。このようなタイプの誘導加熱調理器に適用すれば、その調理器の手前側だけでなく反対の側面からもトッププレート3に臨め、その反対側に設けた入力操作部5によって前述した実施の形態1〜6と同様な効果を得ることができる。なお、この場合、表示画面30は、天面部2の手前側と反対側の、両側に設置する必要があるが、手前側と反対側の表示画面30、入力操作部5の構成や操作方法、表示内容等を、共通化すれば、前後どちらの側からの使用でも、同じ使い方ができ、使用者の操作上の混乱を招くことがない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の実質的な範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図されている。
本発明に係る誘導加熱調理器は、家庭用だけではなく業務用でも広く利用することができる。
CH 誘導加熱調理器
ES 異常検知手段
FG 指先
N 被加熱物
N1 第1の被加熱物
N2 第2の被加熱物
N3〜N7 被加熱物
1 本体部
1A 筐体
2 天面部
3 トッププレート
4 窓
5 入力操作部
6 グリル部
6A グリル扉
8 加熱エリア
8N 第2の加熱エリア
8P 第1の加熱エリア
10 加熱コイル
10A 空洞
11 被加熱物載置判定部
12 センサー
12A センサー
12B センサー
13 上部飾り板
14 下部飾り板
15 主電源スイッチ
15A 操作ボタン
16 第1の吸気口
17 排気口
18 排気口
20 第1のアイコン
20A 第1のアイコン
20B 第1のアイコン
21 電源線
22 電源回路
23 制御装置
23R 記憶装置
24 温度検出回路
25 インバーター回路
26 シーズヒーター
27 グリルヒーター駆動回路
28 触媒ヒーター
29 触媒ヒーターの駆動回路
30 表示画面
30N 制限対象表示エリア
30P 優先表示エリア
31 音声ガイド装置
32 スピーカー
33 蒸気供給装置
34 時計回路
35 感振機器
36 被加熱物Nの材質検知(判定)手段
37 液晶表示基板の駆動回路
39 タッチ検知範囲
40 第1の表示エリア
41 第2の表示エリア
42 第3の表示エリア
45 ガイドエリア
45A 表示情報
46 加熱コイルの円形イメージ図
48 順番情報
50 ヘルプモード・キー(第4のアイコン)
51 反応領域(検知部)
52 反応領域(検知部)
53 誘導マーク
55 表示情報
56 条件選択アイコン
57 条件選択アイコン
58 表示情報
60 火力設定用のアイコン表示エリア
60A〜60K 火力用アイコン(第2のアイコン)
61 調整アイコン(第2のアイコン)
62 調整アイコン(第2のアイコン)
65〜67 調理モードのアイコン(第3のアイコン)
70 インフォーメーション・キー(第5のアイコン)
71 表示情報
72 参考イメージ図
73 スタートキー(第6のアイコン)
74 ストップキー(第7のアイコン)
75 次画面指令キー(第8のアイコン)
80 仕切り枠
82 調理メニューの表示部
83 表示部
84A〜84H 表示枠
85 模式図形
87 火力表示エリア
88 アイコン(第11のアイコン)
89 アイコン(第12のアイコン)
90 電極
90B 電極
90L 電極
90R 電極
91 案内キー(第13のアイコン)
91C 案内キー
91L 案内キー
91R 案内キー
100 導光体
101 光源
102 省エネモード設定スイッチの操作ボタン
103 載置位置案内マーク
104 検知電極
105 検知電極
106 検知電極
107 検知電極
108 光の枠。

Claims (44)

  1. 被加熱物を載置するトッププレートを上面に有する本体と、
    前記本体の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター回路と、
    前記加熱コイルの直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部と、
    前記本体の上面に設けた入力操作部と、
    前記本体に設けた主電源スイッチと、
    前記入力操作部、前記インバーター回路及び音声ガイド装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記入力操作部は、前記トッププレート上に載置される全ての被加熱物の調理条件を統合して設定するものであり、
    前記入力操作部には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面を有し、
    前記制御装置は、前記被加熱物載置判定部が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面の表示エリア内に被加熱物に対応した数のアイコンを表示させ、
    前記制御装置は、第1の被加熱物に対応した第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知することで、当該第1の被加熱物の加熱調理条件の入力が行えるように動作し、
    さらに前記制御装置は、前記インバーター回路から前記加熱コイルに高周波電流を供給させて前記第1の被加熱物を加熱調理中において、第2の被加熱物が前記トッププレート上に載置され、前記第1の被加熱物が前記トッププレート上の別の位置に移動したことが検知された場合は、前記第2の被加熱物の加熱調理条件設定よりも前記第1の被加熱物の加熱調理動作再開を優先させる先行被加熱物優先モードを有することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記制御装置は、制御動作を行うマイクロ・コンピュータを備え、
    使用者によって主電源スイッチが投入された段階で前記マイクロ・コンピュータの制御プログラムを起動し、前記被加熱物載置判定部を起動して、被加熱物の載置状況を前記表示画面において前記第1のアイコンで表示させ、
    前記第1のアイコンの表示後に、前記音声ガイド装置によって前記第1のアイコンにタッチ操作するために参考となる情報を音声で報知することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御装置は、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において当該第1のアイコンの表示を消し、加熱調理時の火力レベルをタッチ操作で選択できる複数個の火力キーを第2のアイコンとして表示させることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記制御装置は、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において当該第1のアイコンの表示を消し、加熱調理時の加熱時間がタッチ操作で選択できる複数個の時間設定キーを第2のアイコンとして表示させることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  5. 被加熱物の載置状況を前記表示画面において前記第1のアイコンで表示させた後、前記音声ガイド装置は、前記表示画面の特定位置から前記第1のアイコンの表示位置まで誘導する情報を報知することを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、前記加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モードのアイコンである第3のアイコンを表示させることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、駆動される前記加熱コイルの数と配置を示したイメージ図を表示させることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第1のアイコンを表示させた段階で、前記第1のアイコンにタッチすることを勧める情報又は操作上の注意事項を示す情報の少なくとも何れか1つが文字で表現されたガイドエリアを表示することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  9. 使用者の選択操作によって前記音声ガイド装置の動作モードを、通常モードと初心者モードの中から何れかのモードを選択する手段を更に備え、
    前記音声ガイド装置は、初心者モードの場合、使用者が前記第1のアイコンにタッチ操作するために参考となる情報を報知することを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面において、前記第1のアイコンは、前記ガイドエリアの表示位置よりも常に手前側に表示されることを特徴とする請求項8に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面において、前記第1のアイコン及び前記第2のアイコンは、前記ガイドエリアの表示位置よりも常に手前側に表示されることを特徴とする請求項8に記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記表示画面は、前記トッププレートによって覆われており、
    前記トッププレートの表面には、前記第1のアイコンと前記第2のアイコンのタッチ位置の座標検出用電極を配置していることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記表示画面には、第4のアイコンであるヘルプモード・キーが表示され、当該ヘルプモード・キーにタッチした場合、前記第1のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、加熱対象の被加熱物を選択する操作を支援する情報が、前記音声ガイド装置から報知されることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記表示画面には、第5のアイコンであるインフォーメーション・キーが表示され、当該インフォーメーション・キーにタッチした場合、前記第2のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、前記加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モード毎の前記加熱コイルの駆動パターン、消費電力量を節約する加熱調理の条件設定方法、火力を設定する場合の注意点及び加熱調理中の安全上の注意点、の少なくとも何れか1つに関する情報が、前記音声ガイド装置から報知されることを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、駆動される前記加熱コイルの数と配置を示したイメージ図を表示させ、
    前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、調理モードの1つである煮込みモードにおける前記加熱コイルの火力と通電時間を表示させることを特徴とする請求項8に記載の誘導加熱調理器。
  16. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面の背後側には、使用者がタッチしたことを静電容量の変化から検知する電極を設け、
    前記制御装置は、前記第1のアイコンの選択場面において前記電極に使用者がタッチしたことを検知した場合、前記音声ガイド装置により警報を発することを特徴とする請求項9に記載の誘導加熱調理器。
  17. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面には、前記第1のアイコンの選択場面において、位置報知アイコンを左右方向に並べて複数個表示させ、
    前記第1のアイコンに使用者がタッチしない段階で、前記位置報知アイコンの1つに使用者がタッチした場合には、前記位置報知アイコンのタッチ位置を前記音声ガイド装置により報知することを特徴とする請求項9に記載の誘導加熱調理器。
  18. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面には、前記第1のアイコンの選択場面において、位置報知アイコンを左右方向に並べて複数個表示させ、
    前記第1のアイコンに使用者がタッチしない段階で、前記位置報知アイコンの1つに使用者がタッチした場合に、前記位置報知アイコンのタッチ位置を前記音声ガイド装置により報知させ、
    前記制御装置は、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において、前記位置報知アイコンを、前記第2のアイコンとして機能を切り替え表示させることを特徴とする請求項9に記載の誘導加熱調理器。
  19. 被加熱物を載置するトッププレートを上面に有する本体と、
    前記本体の内部において、互いに隣接するように規則正しく水平面上に配置された複数個の加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター回路と、
    前記加熱コイルの直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部と、
    前記本体の上面に設けた入力操作部と、
    前記本体に設けた主電源スイッチと、
    前記入力操作部、前記インバーター回路及び音声ガイド装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記入力操作部には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面を有し、
    前記制御装置は、前記被加熱物載置判定部が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面の表示エリア内に第1のアイコンを表示させ、
    前記制御装置は、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において加熱調理の条件を選択する第2のアイコンを表示させ、その後、前記第2のアイコンに使用者がタッチしたことを検知することにより、前記第1のアイコンに対応する第1の被加熱物が加熱対象として選ばれ、加熱条件の入力が行えるように動作し、
    さらに前記制御装置は、前記インバーター回路から前記加熱コイルに高周波電流を供給させて前記第1の被加熱物を加熱調理中において、前記第1の被加熱物が使用者により前記トッププレート上の別の位置に移動された場合、当該移動後の前記第1の被加熱物を前記被加熱物載置判定部が検知した結果に基づいて前記表示画面に前記第1のアイコンを再び表示させ、当該第1のアイコンの操作によって、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用可能する動作プログラムを有していることを特徴とする誘導加熱調理器。
  20. 2つの第1のアイコンの内、第1の被加熱物用の第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において前記第1の被加熱物による加熱調理の条件を選択する第2のアイコンを表示させて加熱調理条件の設定が終了し、前記第1の被加熱物に対する誘導加熱調理の開始が前記入力操作部から指令されたあと、
    前記制御装置は、前記第1の被加熱物用の第1のアイコンを前記表示画面において表示させない状態で、第2の被加熱物による加熱調理の条件を選択する前記第2のアイコンを表示させることを特徴とする請求項19に記載の誘導加熱調理器。
  21. 前記制御装置は、制御動作を行うマイクロ・コンピュータを備え、
    使用者によって主電源スイッチが投入された段階で前記マイクロ・コンピュータの制御プログラムを起動し、前記被加熱物載置判定部を起動して、被加熱物の載置状況を前記表示画面において前記第1のアイコンで表示させ、
    前記第1のアイコンの表示後に、前記音声ガイド装置によって前記第1のアイコンにタッチ操作するために参考となる情報を音声で報知することを特徴とする請求項19に記載の誘導加熱調理器。
  22. 被加熱物の載置状況を前記表示画面において前記第1のアイコンで表示させた後、前記音声ガイド装置は、前記表示画面の特定位置から前記第1のアイコンの表示位置まで誘導する情報を報知することを特徴とする請求項19に記載の誘導加熱調理器。
  23. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、前記加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モードのアイコンを表示させることを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  24. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、駆動される前記加熱コイルの数と配置を示したイメージ図を表示させることを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  25. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第1のアイコンを表示させた段階で、前記第1のアイコンにタッチすることを勧める情報又は操作上の注意事項を示す情報の少なくとも何れか1つを文字で表現したガイドエリアを表示することを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  26. 使用者の選択操作によって前記音声ガイド装置の動作モードを、通常モードと初心者モードの中から何れかのモードを選択する手段を更に備え、
    前記音声ガイド装置は、初心者モードの場合、使用者が前記第1のアイコンにタッチ操作するために参考となる情報を報知することを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  27. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面において、前記第1のアイコンは、前記ガイドエリアの表示位置よりも常に手前側に表示されることを特徴とする請求項25に記載の誘導加熱調理器。
  28. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面において、前記第1のアイコン及び第2のアイコンは、前記ガイドエリアの表示位置よりも常に手前側に表示されることを特徴とする請求項25に記載の誘導加熱調理器。
  29. 前記表示画面は、前記トッププレートによって覆われており、
    前記トッププレートの表面には、前記第1のアイコンと前記第2のアイコンのタッチ位置の座標検出用電極を配置していることを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  30. 前記表示画面には、第4のアイコンであるヘルプモード・キーが表示され、当該ヘルプモード・キーにタッチした場合、第1のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、加熱対象の被加熱物を選択する操作を支援する情報が、前記音声ガイド装置から報知されることを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  31. 前記表示画面には、第5のアイコンであるインフォーメーション・キーが表示され、当該インフォーメーション・キーにタッチした場合、前記第2のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、前記加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モード毎の前記加熱コイルの駆動パターン、消費電力量を節約する加熱調理の条件設定方法、火力を設定する場合の注意点及び加熱調理中の安全上の注意点、の少なくとも何れか1つに関する情報が、前記音声ガイド装置から報知されることを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  32. 被加熱物を載置するトッププレートを上面に有する本体と、
    前記本体の内部において、互いに隣接するように規則正しく配置された複数個の加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバーター回路と、
    前記加熱コイルの直上に被加熱物が載置されているかどうかを判定する被加熱物載置判定部と、
    前記本体の上面に設けた入力操作部と、
    前記本体に設けた主電源スイッチと、
    前記入力操作部、前記インバーター回路及び音声ガイド装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記入力操作部には、タッチ入力のための複数種類のアイコンが表示される表示画面を有し、
    前記制御装置は、前記被加熱物載置判定部が、前記加熱コイルの上に被加熱物が載置されている状況と判定した結果に基づいて、前記表示画面の表示エリア内に第1のアイコンを表示させ、
    前記制御装置は、前記第1のアイコンと、加熱調理の条件を選択する第2のアイコンとを前記表示画面に同時に表示させ、前記第1のアイコンに使用者がタッチしたこと検知して被加熱物の選定が行われ、前記第2のアイコンに使用者がタッチしたことを検知して加熱条件の入力を可能にし、
    さらに前記制御装置は、前記インバーター回路から前記加熱コイルに高周波電流を供給させて被加熱物を加熱調理中において、被加熱物が使用者により前記トッププレート上の別の位置に移動された場合、当該移動後の被加熱物を前記被加熱物載置判定部が検知した結果に基づいて前記第1のアイコンを前記表示画面に再び表示させ、当該第1のアイコンの表示期間中に、移動前に実行していた加熱調理条件を、移動後の加熱調理に適用することを選択するアイコンを表示させることを特徴とする誘導加熱調理器。
  33. 2つの第1のアイコンの内、第1の被加熱物用の第1のアイコンに使用者がタッチしたことを検知した段階で、前記表示画面において前記第1の被加熱物による加熱調理の条件を選択する第2のアイコンを表示させて加熱調理条件の設定が終了し、前記第1の被加熱物に対する誘導加熱調理の開始が前記入力操作部から指令されたあと、
    前記制御装置は、前記第1の被加熱物用の第1のアイコンを前記表示画面において表示させない状態で、第2の被加熱物による加熱調理の条件を選択する前記第2のアイコンを表示させることを特徴とする請求項32に記載の誘導加熱調理器。
  34. 前記制御装置は、制御動作を行うマイクロ・コンピュータを備え、
    使用者によって主電源スイッチが投入された段階で前記マイクロ・コンピュータの制御プログラムを起動し、前記被加熱物載置判定部を起動して、被加熱物の載置状況を前記表示画面において前記第1のアイコンで表示させ、
    前記第1のアイコンの表示後に、前記音声ガイド装置によって前記第1のアイコンにタッチ操作するために参考となる情報を音声で報知することを特徴とする請求項32に記載の誘導加熱調理器。
  35. 被加熱物の載置状況を前記表示画面において前記第1のアイコンで表示させた後、前記音声ガイド装置は、前記表示画面の特定位置から前記第1のアイコンの表示位置まで誘導する情報を報知することを特徴とする請求項32に記載の誘導加熱調理器。
  36. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、前記加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モードのアイコンを表示させることを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  37. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第2のアイコンを表示させた段階で、駆動される前記加熱コイルの数と配置を示したイメージ図を表示させることを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  38. 前記制御装置は、前記表示画面において前記第1のアイコンを表示させた段階で、前記第1のアイコンにタッチすることを勧める情報又は操作上の注意事項を示す情報の少なくとも何れか1つを文字で表現したガイドエリアを表示することを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  39. 使用者の選択操作によって前記音声ガイド装置の動作モードを、通常モードと初心者モードの中から何れかのモードを選択する手段を更に備え、
    前記音声ガイド装置は、初心者モードの場合、使用者が前記第1のアイコンにタッチ操作するために参考となる情報を報知することを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  40. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面において、前記第1のアイコンは、前記ガイドエリアの表示位置よりも常に手前側に表示されることを特徴とする請求項38に記載の誘導加熱調理器。
  41. 前記表示画面は、前記加熱コイルによる加熱エリアの前端よりも手前側に配置されており、
    前記表示画面において、前記第1のアイコン及び前記第2のアイコンは、前記ガイドエリアの表示位置よりも常に手前側に表示されることを特徴とする請求項38に記載の誘導加熱調理器。
  42. 前記表示画面は、前記トッププレートによって覆われており、
    前記トッププレートの表面には、前記第1のアイコンと前記第2のアイコンのタッチ位置の座標検出用電極を配置していることを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  43. 前記表示画面には、第4のアイコンであるヘルプモード・キーが表示され、当該ヘルプモード・キーにタッチした場合、前記第1のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、加熱対象の被加熱物を選択する操作を支援する情報が、前記音声ガイド装置から報知されることを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  44. 前記表示画面には、第5のアイコンであるインフォーメーション・キーが表示され、当該インフォーメーション・キーにタッチした場合、前記第2のアイコンをタッチする段階の使用者に対して、前記加熱コイルの駆動パターンを選択できる調理モード毎の前記加熱コイルの駆動パターン、消費電力量を節約する加熱調理の条件設定方法、火力を設定する場合の注意点及び加熱調理中の安全上の注意点、の少なくとも何れか1つに関する情報が、前記音声ガイド装置から報知されることを特徴とする請求項32〜35の何れか1項に記載の誘導加熱調理器。
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