JP2009140892A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱調理開始後の高温報知をタイミング的に遅れることなく実施し、使用者に対して安全な使用環境を提供することが可能な誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】加熱源に通電が開始されてから所定の報知開始待ち時間が経過すると、温度センサーS2によるトッププレート5の検出温度に関係なく報知手段505により高温報知を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は加熱調理器、特に、電磁誘導式加熱源により調理を行うことが可能な誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器では、1つの本体(筐体)の上面部に置かれた鍋などの被加熱物を電磁誘導加熱源で加熱する際、その被加熱物の温度を検出し、加熱源の火力(発熱量)を制御するようにしている(例えば特許文献1参照)。
また誘導加熱式の調理器ではないが、使用者が調理器に不用意に触れて火傷などをしないように輻射式電気ヒータを使用し、被加熱物の温度を検出して高温状態の報知を行なうようにした調理器がある(例えば特許文献2参照)。この調理器では、電気ヒータの通電が遮断されても、被加熱物の温度が所定温度より低くなるまで報知動作を継続して行うようにしている。
特開2007−18787号公報(第3頁) 特許第2856422号公報(第2頁)
しかしながら、従来の加熱調理器においては、被加熱物(トッププレートや調理用鍋など)の温度を検出し、その検出温度が高温報知温度になった状態で初めて高温報知を行うようにしていた。この制御を、誘導加熱式加熱源のような素早く加熱できる調理器に適用した場合、調理器メーカが想定していないような使用状態、例えば最大火力で通常想定される量よりも大幅に少ない調理物や水等を加熱するといった使用状態で使用されると、トッププレートの実際の温度と、トッププレートの温度を検出する温度センサーの検出温度との間に、熱伝導の遅れによる誤差が生じ、報知遅れとなることが一部で懸念されていた。すなわち、温度センサーは、調理用鍋からガラス製のトッププレートを介して伝わってきた温度を検出するため、トッププレートの実際の温度よりも低い温度を検出する傾向がある。このため、報知遅れが発生し、使用者が高温にはなっていないと誤解して不用意に触ってしまう恐れがある。
なお、このような報知遅れがあっても、通電時間が長い場合には、次第に温度センサーで検出される検出温度も上昇し、高温報知温度に達した際に高温報知が行われるが、通電時間が短い場合、すなわち、温度センサーの検出温度が高温報知温度に達する前に加熱源への通電が停止された場合、実際には高温報知温度に達していても、通電停止により高温報知の制御プログラムが終了してしまい、高温報知が一切行われない場合が生じる可能性があった。
特に最近では誘導加熱調理器の普及率も高まり、色々な使用者が使用する時代になってきているため、より使用者の安全性に配慮する必要がある。
本発明は、上記のような問題点や課題を解決するためになされたものであり、加熱調理開始後の高温報知を、タイミング的に遅れることなく実施し、使用者に対して安全な使用環境を提供することが可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導加熱調理器は、本体と、この本体の上面を覆うトッププレートと、このトッププレートの下方に配置された誘導加熱式加熱源と、この誘導加熱式加熱源への電源投入条件を設定する入力手段と、この入力手段からの操作指令信号で誘導加熱式加熱源の加熱条件が設定され誘導加熱式加熱源の通電を制御する通電制御回路と、トッププレートの温度を検出する温度検出手段と、トッププレートが高温状態であることを本体外部へ報知する報知手段と、を具備した誘導加熱調理器において、通電制御回路は、誘導加熱式加熱源により加熱調理が開始された時点から所定の報知開始待ち時間経過後に報知手段に駆動信号を出力して報知手段を高温報知状態とし、高温報知状態を、温度検出手段により検出されるトッププレートの温度が所定温度以下に下がるまで継続させるものである。
本発明は、加熱源に通電が開始されてから所定の報知開始待ち時間が経過すると、温度検出手段によるトッププレートの検出温度に関係なく高温報知を行うので、報知遅れを防止し、使用者に対してより安全な使用環境を提供することが可能な誘導加熱調理器を得ることができる。
図1は本発明の一実施の形態に係る加熱調理器全体を示す全体斜視図、図2は全体の平面図、図3は電気回路構成図である。図4は本体の上部を一部部品を破断状態で示す横断面図、図5は主要構成を示すブロック図で、右加熱源側の構成を代表して示しており、図中括弧内の数字は左加熱源側において対応する部分の符号を示している。なお、各図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
(加熱調理器本体)
これらの図において、加熱調理器本体(以下、「本体」と称す)1は平面形状が長方形であって、金属板から形成された箱形状の本体ケース2と、本体ケース2の上面開口を塞ぐ金属製板から形成された額縁状の天板3と、から構成されている。
本体1の内部には、天板3に載置された被加熱物を加熱するための電磁エネルギー又は熱エネルギーを発生する後記する加熱手段6L、6R、7と、該加熱手段6L、6R、7の調理条件を制御する後記する通電制御回路200(図5参照)と、該通電制御回路200に前記調理条件を入力する後記する入力手段20〜23と、該入力手段20〜23に入力された前記調理条件を表示する表示手段(中央表示・入力部)80とを備えている。以下、それぞれについて詳細に説明する。
(天板)
天板3の上面は、非磁性ステンレス板又はアルミ板などから形成された額縁形状の枠体4によって縁取られ、その中央に設けられた大きな開口部は、耐熱強化ガラスや結晶化ガラス等の赤外線を透過させる材料からなる長方形状のトッププレート(上板に同じ)5によって密閉状態に覆われている。したがって、トッププレート5の上面から水滴などが枠体4を通じて本体1の内部に侵入しないようにしてある。
なお、トッププレート5の上面には、後記する加熱源6L、6R、7の位置を示す案内マーク6LM、6RM、7Mが、それぞれ表示されている。
(右加熱源)
本体1の内部であって、トッププレート5の右側位置の下面側に、右側電磁加熱コイル(以下、「右加熱源」と称す)6Rが配置されている。右加熱源6Rの上端部がトッププレート5に接触又は微小間隙を置いて近接しており、電磁誘導加熱源となる。例えば、最大消費電力(最大火力)3KWの能力を備えたものが使用される。右加熱源6Rは誘導加熱コイル(以下、「右加熱コイル」と称す)220R(図5参照)を渦巻状に1本又は複数本巻き、外形形状が円形になるように円盤形に成形されている。右加熱コイル220Rの直径(最大外径寸法)は約180mmである。
なお、トッププレート5に右加熱源6Rの上方に対応する位置に表示された円(図1において破線、図2において実線)である案内マーク6RMは、左加熱源6Lの外形位置を示すものではなく、適正な誘導加熱領域を示すものであって、印刷などによって形成されている。
(左加熱源)
本体1の内部であって、トッププレート5の左側位置の下面側に、左側電磁加熱コイル(以下、「左加熱源」と称す)6Lが配置されている。左加熱源6Lの上端部がトッププレート5に接触又は微小間隙を置いて近接しており、電磁誘導加熱源となる。例えば、最大消費電力(最大火力)2.5KWの能力を備えたものが使用される。左加熱源6Lは誘導加熱コイル(以下、「左加熱コイル」と称す)220Lを渦巻状に1本又は複数本巻き、外形形状が円形になるように円盤形に成形されている。左加熱コイル220Lの直径(最大外径寸法)は約180mmであるが、右加熱コイル220Rの最大火力より小さいため、170mm程度に形成することができる。
なお、トッププレート5に左加熱源6Lの上方に対応する位置に表示された円(図1において破線、図2において実線)である案内マーク6LMは、右加熱源6RLの外形位置を示すものではなく、適正な誘導加熱領域を示すものであって、印刷などによって形成されている。
左加熱源6Lと右加熱源6Rとは、それぞれ独立して通電とその電力量が制御され、火力も別個に設定できるように後記する通電制御回路200に電気的に接続されている。
図5に示すように、左加熱源6Lおよび右加熱源6Rの何れも、通電時に渦電流を発生するように渦状に巻かれた左加熱コイル220Lおよび右加熱コイル220Rを有している。
なお、以下の説明において、左右に配置された部材について共有する内容については、名称における「左、右」および符号における「L、R」の記載を省略する場合がある。
図5に示すように、加熱コイル220R、220Lは、その上面がトッププレート5の下面に対し一定の微小空隙を設けて対向するように設置されている。
(中央加熱源)
本体1の内部であって、トッププレート5の左右中心線上で、かつ、トッププレート5の後部寄りの位置に、中央加熱源7が配置されている。中央加熱源7は、輻射によって加熱するタイプの電気ヒータ231(例えばニクロム線やハロゲンヒータ、ラジエントヒータ)が使用され、トッププレート5を通してその上方に置かれた鍋等の被加熱物Nを加熱するものである。そして、例えば、最大消費電力(最大火力)1.2KWの能力を備えたものが使用されている。
電気ヒータ231は断熱性の断熱カバー(図示せず)の内部に収納されている。断熱カバーは上面全体が開口した円形の容器形状を有している。断熱カバーは、直径(最大外径寸法)が約180mmで、板厚が5mmになっている。
なお、トッププレート5に中央加熱源7の上方に対応する位置に表示された円(図1において破線、図2において実線)である案内マーク7Mは、中央加熱源7の外形位置を示すものではなく、適正な誘導加熱領域を示すものであって、印刷などによって形成されている。
(前面操作部)
図1において、本体ケース2の右側前面に前面操作部10が設けられている。前面操作部10には、左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7及びオーブン調理やグリル調理用の電気ヒータ(図示せず。以下「グリルヒータ」と称す)の全ての電源を一斉に投入・遮断する主電源スイッチ201(図3参照)の操作ボタン11と、右加熱源6Rの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する右操作ダイアル12Rと、同じく左加熱源6Lの通電とその通電量(火力)を制御する左制御スイッチ(図示せず)の左操作ダイアル12Lと、中央加熱源7の通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の中央操作ダイアル13と、が設けられている。
そして、前面操作部10には、左操作ダイアル12Lによって左加熱源6Lに通電が行われている状態でのみ点灯する左表示灯15と、右操作ダイアル12Rによって右加熱源6Rに通電が行われている状態でのみ点灯する右表示灯14とが設けられている。
なお、左操作ダイアル12L、右操作ダイアル12R、および中央操作ダイアル13は、使用しない状態では、図1に示されるように、前面操作部10の表面から突出しないように内側へ押し込まれており、使用する場合には、使用者が指で一度押すと前方にバネ力によって突出し、回せる状態になるものである。そして、この段階で左加熱源6Lおよび右加熱源6R及び中央加熱源7にはそれぞれ通電が開始される。
そこで、突出している左操作ダイアル12L、右操作ダイアル12R、または中央操作ダイアル13の何れかを左右に回せば、その回動の量に応じて当該加熱源の通電量が決まり、火力設定が行えるようになっている。
さらに、前面操作部の下部分には、タイマーダイアル16、17、18が設けられている。タイマーダイアル16、17、18は、それぞれ左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7を通電開始から所望の時間だけ通電し、該所望の時間を経過した後は自動的に電源を切るタイマースイッチ(図示せず)を操作するためのものである。
(グリル室)
本体1の内部の下半分には、区画形成されたグリル室(以下、「加熱室」と称す)19が設けられている。加熱室19は、金属板により左右、上下及び背面側の壁面が形成され、上部天井付近および底部付近に設置された電気ヒータ(図示せず)を同時又は個別に通電してロースト調理(例えば焼き魚)、グリル調理(例えばピザやグラタン)や加熱室19内の雰囲気温度を設定して調理するオーブン調理(例えば、ケーキや焼き野菜)が行えるようになっている。例えば、上部天井付近には最大消費電力(最大火力)1200Wのグリルヒータ(図示せず)と、底部付近には最大消費電力800Wの電気ヒータ(図示せず)がそれぞれ設けられる。
加熱室19の前面開口71はドア70によって開閉自在に覆われ、ドア70は前後方向に移動自在になるよう加熱室19に支持機構(図示せず)によって保持されている。また、ドア70の中央開口部は耐熱ガラスによって形成されて窓72が設置され、加熱室19の内部が視認できるようになっている。さらに、ドア70には水平方向に伸びる金属製の底板73が着脱自在に取り付けられ、この底板73の上には受皿(図示せず)が取り外し自在に置かれ、油の多い調理をする場合は、通常受皿上には金属製の焼き網(図示せず)が置かれる。
枠体4の後部中心部上面に右排気口74が設けられ、表面は使用者の指や異物等が入らないようにパンチングメタルや網、細かい格子で覆われている。右排気口74は加熱室19の内部まで排気ダクト76を介して連通しており、加熱室19の内部に発生した高温空気(調理物から発生した油煙を含む)が右排気口74から本体1の外部に排出される。
また、枠体4の後部中央上面に左排気口75が設けられ、表面は使用者の指や異物等が入らないようにパンチングメタルや網、細かい格子で覆われている。左排気口75は、本体1の内部で、前記加熱室19の上方に区画された空間(図示せず)に連通している。
(上面操作部)
図1に示すように、天板3の上面、具体的には枠体4の前部に上面操作部20が配置されている。本体1の左右中心線を挟んで、左側には左加熱源6Lの左火力設定用操作部22が、中央部には中央加熱源7及び加熱室に設置された電気ヒータ(図示せず)の中央操作部23が、右側には右加熱源6Rの右火力設定用操作部21が、それぞれ配置されている。
(右火力設定用操作部)
右火力設定用操作部21には、使用者が1度押圧するだけで右加熱源6Rの火力を簡単に設定することができる右ワンタッチキー部(図示せず)が設けられており、その右ワンタッチキー部は、弱火力キー、中火力キー、および強火力キーの3つのワンタッチキーを備えている。例えば、弱火力キーは右加熱源6Rの火力を300Wに設定し、中火力キー26は750Wに設定し、強火力キーは2.5KWに設定する。さらに、右ワンタッチキー部24の右端部に強火力キー称するキーが設けられ、右加熱源6Rの火力を強力(例えば、3KW)にしたい場合、これを押圧操作する。
(左火力設定用操作部)
なお、左加熱源6Lの火力設定のための左火力設定用操作部22には、右火力設定用操作部21(右ワンタッチキー部24が設置されている)と同様なワンタッチキー(図示せず)が設置されている。したがって、例えば、火力を300W、750W、または2.5KWの何れかに設定できるようになっている。
(中央操作部)
中央操作部23には、ロースト調理、オーブン調理及びグリル調理に用いられるグリルヒータ等の通電を開始する操作スイッチ(図示せず)の操作ボタン(図示せず)と、その通電を停止する操作スイッチ(図示せず)の操作ボタンが並べて設けられている。
また、中央操作部23には、グリルヒータ等によるグリル調理や左加熱源6L、右加熱源6Rによる電磁調理における制御温度を、1度ずつ加算的又は減算的に設定する温度調節スイッチ(図示せず)の操作ボタン(図示せず)が横一列に設けられている。
さらに、中央操作部23には便利メニューキー(図示せず)が設けられている。すなわち、揚げ物調理(左加熱源6L、右加熱源6Rを使用)、揚げ物予熱状態表示(左加熱源6L、右加熱源6Rを使用し、油を所定の予熱温度まで加熱)、タイマーカウンター(図示せず)によるタイマー調理(左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7、加熱室19の内部に設けた二つのグリルヒータ等をタイマーカウンターにて設定した時間中だけ通電して調理)を設定する際に押圧すれば、簡単に中央表示・入力部80に所望の入力画面や調理状態表示画面を読み出せる。
また、中央操作部23には、中央加熱源7の電源の入・切を操作するための制御スイッチ(図示せず)の操作ボタンが設けられている。
中央操作部23の各操作ボタンや入力キーは、接触式の入力キー(例えば特許第2712399号で紹介されている)や押圧式のキーが使用されており、使用者が操作することにより後述する通電制御回路200に対する入力信号を発生する。さらに中央操作部23に設けた入力キーには、後述する中央表示・入力部80の液晶画面を見ながら、そこに表示された入力キーを操作して左右加熱源6R、6Lの火力や通電時間などを設定できるようになっている。
図1において、34Rは、前記したタイマー調理用のタイマーカウンター(図示せず)をスタートさせるスタートスイッチ(以下、「タイマースイッチ」と称す)であり、右火力設定用操作部21の右端部に設けてあり、使用者が1度押圧すると、その時点から時間が計測され、トッププレート5の右前方隅部に設けられた右液晶表示部35R(トッププレート5の下面近傍にあり、トッププレート5を介してその上方)に表示光を透過させて経過時間が「分」と「秒」単位で表示される。
また、右火力設定用操作部21とタイマースイッチ34Rとの間に右揚げ物選択スイッチ36Rが設けられ、使用者がこれを1度押圧すると、右加熱源6Rによる揚げ物(天ぷら)鍋の油の温度を180℃に初期設定することができ、その後、使用者は右加熱源6Rの火力を、右操作ダイアル12Rを操作して揚げ物に適する任意の適温、例えば200℃に設定することができる。
左側の左火力設定用操作部22の左端部にも、右火力設定用操作部21と同様に、左タイマースイッチ34Lと、左揚げ物選択スイッチ36Lとが設けられている。また、左液晶表示部35L(図1参照)も設けられている。そして、左タイマースイッチ34Lと右タイマースイッチ34R、左液晶表示部35Lと右液晶表示部35R、左揚げ物選択スイッチ36Lと右揚げ物選択スイッチ36Rは、それぞれ本体1の左右中心線を挟んで左右対象的位置に設けられている。
(火力表示ランプ)
トッププレート5の右前側で、右加熱源6Rと右火力設定用操作部21との間の位置に対応した位置に、右加熱源6Rの火力の大きさを表示する右火力表示ランプ40Rが設けられている。右火力表示ランプ40Rはトッププレート5を介して(透過させて)その下面から表示光を上面側に放つようにトッププレート5の下面近傍に設けられている。
同様に、左加熱源6Lの火力の大きさを表示する左火力表示ランプ40Lが、トッププレート5の左前側で、左加熱源6Lと左火力設定用操作部22との間の位置に対応した位置に設けられ、トッププレート5を介して(透過させて)その下面から表示光を上面側に放つようにトッププレート5の下面近傍に設けられている。
なお、右加熱源6R用の右火力表示ランプ40Rは、火力120Wから最大火力3KWまで12段階で表示できるようになっている。そして、これら12段階の火力を発光で示すために、右火力表示ランプ40Rは、図3に示す回路図の通り12個の発光ダイオード246〜257(発光素子)を直線的に配置してある。例えば、火力1である場合は、発光ダイオード246のみが点灯し、その赤い光を使用者はトッププレート5の表面上から容易に目視することができる。
同様に、左加熱源6L用の左火力表示ランプ40Lは、図示していないが、火力120Wから最大火力2.5KWまでの間を11段階で表示できるようになっている。
(高温表示部)
トッププレート5において、右火力表示ランプ40Rの左側及び左火力表示ランプ40Lの右側には、トッププレート5が高温状態であることを前記本体外部へ報知する高温表示部502R及び502Lが設けられている。この高温表示部502R及び502Lは、後述の高温報知部503R及び503Lからの赤色光を透過する透過部で構成されている。トッププレート5の上面において、高温表示部502R及び502Lの近傍には、高温表示を行う部分であることを文字などで表示し、その部分が赤色で光っている場合は、トッププレート5が高温であり、触れないように注意が必要である旨容易に理解できるようにしている。この高温表示部502R及び502Lは、本体1の枠体4の内側に設けたり、その枠体4の更に外側で本体1の上面に設けたり、更には前面操作部10に設けても良い。
高温報知部503R及び503Lは、例えば赤色LEDや赤色ランプから構成されており、ここでは、赤色LEDを1個又は数個以上集合させたものから構成されている。また、高温報知部503R及び503Lは、図2に示すように、左右加熱源6R、6Lの前方(手前)側で、右火力表示ランプ40Rと左火力表示ランプ40Lの横に対応し、トッププレート5の下面に近接した位置にそれぞれ設置されている。また、図3に示す回路図の通り、高温報知部503R及び503Lは、駆動回路504に接続されており、通電制御回路200からの駆動信号に従って駆動回路504により駆動される。この高温報知部503R及び503Lと駆動回路504とによって、トッププレート5が高温状態であることを本体外部へ報知する報知手段505を構成している。なお、報知手段505は、上記のように表示により高温報知を行う手段に限られず、音で高温報知するようにしてもよい。
(主電源スイッチ)
主電源スイッチ201(図3参照)の操作ボタン11と、右加熱源6Rの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する右操作ダイアル12Rと、左加熱源6Lの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する左操作ダイアル12Lとにより、中央操作部23、右加熱源6Rの右火力設定用操作部21、左加熱源6Lの左火力設定用操作部22の電源が遮断される構成になっている。したがって、例えば主電源スイッチ201を開成(OFF)すれば、それ以後、右操作ダイアル12Rおよび左操作ダイアル12Lの操作は一斉に無効となる。
(表示手段)
全ての加熱源に共通した表示手段(以下「中央表示・入力部」と称す)80が、トッププレート5の左右方向の中央部で、前後方向の前側に設けられている。中央表示・入力部80は、液晶パネルを主体に構成され、トッププレート5を介して(透過させて)その下面から表示光を上面側に放つようにトッププレート5の下面近傍に設けられている。中央表示・入力部80は、左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7及び加熱室19の内部に設けたグリルヒータ等の通電状態(火力や時間等)を入力したり、確認したりすることができるものである。すなわち、(i)加熱源6の機能(調理動作中であるかどうか等)と、(ii)中央加熱源7の機能(調理中であるかどうか等)と、(iii)グリル調理の場合には、加熱室19内部でグリル調理を行う場合の操作手順や機能(例えば、現在ロースタ、グリル、オーブンの調理の何れが行われているかどうか)と、が文字やイラスト、グラフなどによって表示されるものである。
図1において、60は本発明の加熱調理器本体1が設置された流し台64の設置空間である台所の壁65に取り付けられた液晶TV又は液晶モニター等の画像表示器であり、これはパソコンの画面として接続して使用されるような周知のものでも良い。61は画像表示器60の電源コード、62は画像表示器60に対して画像信号を送出する接続ケーブルで、後述する通電制御回路200に駆動回路244を介して接続される。
画像表示器60の使用は使用者の任意であり、接続ケーブル62の端部にある接続プラグを簡単に本体1の出力端子から取り外せるので、電源接続口63に接続しない状態で加熱調理器を使用しても何ら調理動作には影響がなく、また中央表示・入力部80の動作にも影響はない。画像表示器60の上面、左右側面、下面及び前面の5面全体はカバー66によって覆われ、画像表示器60の前面、すなわち加熱調理器本体1に面する側は透明な材質で構成されているか、または透明な板で覆われた窓を設けており、画像表示器60に着脱自在に取り付けられている。
中央表示・入力部80は、周知のドットマトリックス型液晶画面で構成されている。このため高精細(320×240ピクセルの解像度を備えているQVGAや640×480ドット、16色の表示が可能なVGA相当)の画面を実現でき、文字を表示する場合でも多数の文字を表示することができる。
中央表示・入力部80において情報を表示する画面区域81は、合計10個のエリアに割り当ててあり、左加熱源6Lの対応エリアと、中央加熱源7の対応エリアと、右加熱源6Rの対応エリアと、グリルやオーブン調理用のグリルヒータ(加熱源に同じ)等の対応エリアと、使用者に各種調理における注意や参考情報、警報情報を表示するガイドエリアと、をそれぞれ備えている。
上記の各エリア(表示領域)は、中央表示・入力部80の液晶画面の上に実現されたものではあるが、画面自体に物理的に個別に形成され、又は区画されているものではない。すなわち、画面表示のソフトウエア(マイコンのプログラム)により確立されたものであるので、そのソフトウエアによりその都度面積や形、位置を変えることは可能であるが、使用者の使い勝手を考え、左加熱源6L、中央加熱源7、右加熱源6Rなど各加熱源の並び順序に合わせて常に同じ並び順序にしている。つまり、中央表示・入力部80の液晶画面上では、常に左側に左加熱源6L、真中に中央加熱源7、右側に右加熱源6Rについての情報が表示される。
(制御回路)
図3は、この調理器の制御回路の全体を示す図であり、該制御回路は、1つ又は複数のマイクロコンピュータを内蔵して構成されている通電制御回路200によって形成されている。通電制御回路200は、入力部と、出力部と、記憶部と、演算制御部と、の4つの部分から構成され、定電圧回路232を介して直流電源が供給されて、全ての加熱源(加熱手段)と中央表示・入力部(表示手段)80を制御する中心的な制御手段の役目を果たすものである。
図3において、主回路の母線202A、202Bに200V電圧の電力を供給する商用電源202が接続され、主回路の一方の母線202Aに主電源スイッチ201が設けられている。そして、商用電源202に対し、互いに並列に接続された右加熱源6R用の右加熱源回路206Rと、右加熱源回路206Rと同様に構成された左加熱源6L用の左加熱源回路206Lと、中央加熱源7用の中央回路207と、グリル・オーブン用加熱源用のグリル回路208と、が設けられている。
右加熱源回路206Rは、右加熱コイル220Rと、母線202A、202Bに入力側が接続された整流ブリッジ回路221と、この直流側出力端子に接続されたコイル222及び平滑化コンデンサ223からなる直流回路と、コイル222とコンデンサ223の接続点に一端が接続された加熱コイル220及び共振コンデンサ224の並列回路からなる共振回路と、この共振回路の他端にコレクタ側が接続されたスイッチング手段となるIGBT225と、を備えている。
IGBT225のエミッタは、平滑化コンデンサ223と整流ブリッジ回路221の共通接続点に接続されている。フライホイールダイオード226のアノードがエミッタ側になるようIGBT225のエミッタとコレクタ間に接続されている。
図3において、電流検出センサー227が、加熱コイル220と共振コンデンサ224の並列回路からなる共振回路225に流れる電流を検出する。電流検出センサー227の検出出力は通電制御回路200の入力部に供給され、誘導加熱に不適当な鍋などが用いられた場合や、何らかの事故などによって正規の電流値に比較して所定値以上の差の過少電流や過大電流が検出された場合は、通電制御回路200により駆動回路228を介してIGBT225が制御され、瞬時に加熱コイル220の通電を停止するようになっている。
左加熱源回路206Lは、右加熱源回路206Rと同等の回路構成であるので説明は省略する。なお、左加熱源6Lの最大火力は、例えば、上記したように2.5KWであり、右加熱源6Rの最大火力設定3.0KWよりも小さく設計されている。また、左加熱源回路206Lおよび右加熱源回路206Rは、所謂フル・ブリッジ回路で構成しても良い。
電流検出センサー227は、図示していないが、左加熱源回路206Lやグリル回路208、中央回路207にもそれぞれ同様に設けられている。
中央回路207は、電磁リレー230と電気ヒータ231との直列回路を有し、この回路の両端が上記母線202A、202Bにそれぞれ接続されている。
また、通電制御回路200から出力される駆動信号に基づき、赤外線の光信号を発生させる赤外線駆動回路233を備えており、その駆動出力側に複数個(図3では3個のみ描かれている)の赤外線LED234、235、236の直列接続回路が接続されている。この直列接続回路の他端には抵抗237を介してトランジスタ238のコレクタが接続され、トランジスタ238のベースは赤外線駆動回路233に接続されている。なお、トランジスタ238のエミッタはアース接続されている。
(トッププレート割れ検知)
図3に示すように、本実施の形態の加熱調理器は、ガラス製のトッププレート(上板に同じ)5が割れたことを電気的または機械的に検知して所定の割れ検知信号を通電制御回路200に入力する割れ検知手段450を備えている。電気的に検出する手段としては、例えばトッププレート5の裏面に格子状又は網目状に貼付された導電性皮膜における電気抵抗値の変化を捉える方法があり、また機械的に検知する手段としては、例えば圧力スイッチがある。圧力スイッチを用いる場合には、圧力スイッチをトッププレート5に接触させておき、トッププレート5が割れた場合に圧力スイッチに作用する圧力変化を検出する。すなわち、トッププレート5の下面には、通常左加熱コイル220Lおよび右加熱コイル220R、その他これらを支える支持部材などの構造物が押し当てられており、トッププレート5が割れた場合、その割れによってトッププレート5が局部的に上方に持ち上がる。これをトッププレート5に接触している圧力スイッチが検知し電気信号に変えるというものである。
(換気装置)
本発明になる加熱調理器の構成の一部ではなく、本発明の加熱調理器に必須の装置や部品でもない換気装置239が、例えば、設置空間の上方となる台所の壁65(図1参照)上部などに設置されている。換気装置239は、換気用の排気ファンを駆動するファンモータ243と、制御部に内蔵された赤外線受光素子となるフォトダイオード240と、受信回路241と、制御回路242と、を有している。すなわち、フォトダイオード240が赤外線LED234〜236の直列回路から赤外線信号を受けると受信回路241を通じて制御回路242に信号が伝達され、その信号によりファンモータ243が回転駆動される。
(火力表示ランプ)
右加熱源6Rの右火力表示ランプ40Rを点灯させる駆動回路245には、通電制御回路200から駆動信号が入力される。
右火力表示ランプ40Rは、図3に示すように、合計12個の発光ダイオード246〜257が互いに並列に接続されている回路を備えている。この並列回路の一端が駆動回路245に接続され、他端はそれぞれ抵抗258a〜258lを介して接地側接続点259に接続されている。また、左加熱源6L用の左火力表示ランプ40Lも同様に構成されているが、発光ダイオードの数は11個である。
(温度センサー)
図3に示すように、本実施の形態の加熱調理器は、本体1の内部空間を一定の温度範囲に保つための冷却用ファン駆動回路260と、後述する合計12個の温度検出手段としての温度センサーS1〜S7Lの温度データが入力される温度検出回路311とを備えている。
各種温度センサーS1〜S7Lは次の通り各部分に配置されている。
S1は中央加熱源7用の中央回路207の電気ヒータ231近傍に設けた温度センサーで、サーミスタ等の熱伝式温度センサーを1対(2個)設けている。
S2は右加熱源6R用の温度センサーで、リング状誘導加熱コイル220R(図5参照)の外側前方位置に設けた温度センサーS2Aと、誘導加熱コイル220Rの内側中央空間部に設けた温度センサーS2Bとから構成されている。
温度センサーS2Bは、主に鍋などの被加熱物Nからの輻射熱温度を検知するが、図5に符号P2で示すように、被加熱物Nの底部中心部に対応したトッププレート5の温度を検出する。また温度センサーS2Aは、鍋などの被加熱物Nからの輻射熱により熱せられるトッププレート5の温度を使用者に近い前方位置P1で検知する。CLは誘導加熱コイル220Rの垂直中心線を示すもので、この中心線CL上に前記温度センサーS2Bが設置されている。また二つの温度センサーS2AとS2Bの内、どちらか高い温度を早く検出した方の信号が温度検出回路311を介して通電制御回路200に送られ、採用されるようになっている。
なお、この実施の形態においては、温度センサーS2AやS2Bがトッププレート5の温度を検知すると説明しているが、トッププレート5の下面に密着してその固有の温度だけを検出することは物理的に不可能であるので、実際は被加熱物Nの底部中央の温度やその外周面の温度を(被測定物と)微小間隙を置いて間接的に検知し、その時の測定データが示す温度と、色々な実験結果から得られた実際の温度との差を検証し、温度センサーS2AやS2Bの検出温度がトッププレート5の現実の温度に近いものとなるように予め調整している。
S3は中央表示・入力部80の温度センサーである。この温度センサーは温度感知素子をセラミック等の構造物で支持した、一対のサーミスタ型温度センサーS3A、S3Bから構成されており、図2の符号S3A、S3Bのように左右方向に所定間隔離して設置されている。なお、温度センサーS3は、図5においては高温報知部503Rの真後ろに並んでいるように描かれているが、実際は高温報知部503Rには近接しておらず、本体1の左右中央の中央表示・入力部80の真後ろ位置に設置されている。
左加熱源回路206Lにも右加熱源回路206Rと同じように、1対(2つ)の温度センサーS4を設置しており、左加熱源6Lでは、本体1の左右中心線を挟んで右加熱源6Rの温度センサーS2A及びS2Bと対照的な位置に、それぞれ温度センサーS4A及びS4Bを配置している。なお、このように左加熱源6Lと右加熱源6Rに、それぞれ温度センサーを1対ずつ設けた目的は、左右の加熱源6L、6Rは主要な加熱源であり、かつ高温度になるので、温度センサーをそれぞれ一対設け、二重に監視することとしている。
S5は加熱室19の天井部に設けた温度センサーである。なお、本体1内部の右空間部RRには1対の温度センサー(S6R、S7R)を設けている。
同様に、本体1内部の左空間部LRには1対の温度センサー(S6L、S7L)を配置している。
図3において、本体1の内部機構を冷却するための冷却用電動送風機(以下冷却用ファンと称する)261、262、263、264、265、266、の運転開始、停止及び回転速度(送風能力)は、それぞれ冷却用ファン駆動回路260により制御される。
なお、右加熱コイル220Rの冷却用ファン263の送風能力は、左加熱コイル220L冷却用ファン264の送風能力より大きいものが選ばれている。この理由は、右加熱コイル220Rの方が、最大火力が大きく、それだけ発生する熱量が大きくなるためである。
前記のように、前記した全ての温度センサーS1、S2A、S2B、S3A、S3B、S4A、S4B、S5、S6R、S6L、S7R、S7Lからの温度データは、それぞれ温度検出回路311を介して全て通電制御回路200に入力する構成になっている。
冷却用ファン駆動回路260は、温度検出回路311からの温度測定状況に応じ、それぞれの温度測定部分が所定温度以上高温にならないように常に冷却用ファン261、262、263、264、265、266の運転による風で冷却されている。
なお、前記風冷を行っても予め設定された異常判定温度を超えた場合は、通電制御回路200に温度検出回路311から異常温度信号が入力され、左加熱源6Lまたは右加熱源6Rや電気ヒータ231等の加熱源の電源が遮断されたり、制限(通電量を減らし火力をダウンさせること)されたり、安全動作のための保護信号が通電制御回路200から各加熱源に向けて出力されたりする。
つまり異常検出手段は、この通電制御回路200と、温度検出回路311と、電流検出センサー227と、前記したトッププレート割れ検知手段450等と、から構成されている。
図3において、商用電源202から主電源スイッチ201により通電制御回路200を切り離す場合、その商用電源に代わり電源を供給する予備電源400が設けられている。例えば、充電池から構成されており、商用電源202から通電制御回路200の間で電気的に異常電流等の不具合が発生し、そのままでは危険な場合に通電制御回路200自身が主電源スイッチ201を開放する時に接続されて使用される。
通電制御回路200の内部には、図示していないが不揮発性半導体記憶メモリーが内蔵されており、加熱調理器本体1に異常が発生してから商用電源が切れるまでの情報を記憶している。これは次に再度加熱調理装置が起動した際に、通電制御回路200が前回の故障や不具合を判断し、不用意に通電しないようにするためである。また、加熱調理装置の修理業者やメーカが上記メモリーの故障履歴を読み出し、修理に役立てるようにすることもできる。また、通電制御回路200は、下記場合に限り、上面操作部20の各種キーの入力を制限する構成になっている。
場合1:上面操作部20の操作を検知し、最後に使用された加熱源(例えば右加熱源6Rなど)の通電が停止してから所定時間(例えば2分)経過した場合。
場合2:何れの加熱源も通電されていない状態で、かつ上面操作部20における各種入力キーが操作されてから所定時間(例えば5分)経過した場合。
これにより使用者が加熱調理器の前から離れている間に、何らかの原因で加熱調理の入力指令がされ、加熱が不用意に開始されてしまうことを防止している。この機能は、左加熱源6L、右加熱源6R及び中央加熱源7を、通電開始から所望の時間だけ通電し、以後自動的に電源を切るタイマースイッチ(図示せず)のタイマーダイアル16、17、18とは別のものである。
一方、制限された状態から復帰させるには、以下の2つの方法に限られる。
方法1:本体ケース2の右側前面に設けられた前面操作部10にある左操作ダイアル12Lと、右操作ダイアル12Rと、中央操作ダイアル13などのいずれか一つを回動したり、前方に突出させたりする等の操作をする。
方法2:上面操作部20における各種入力キーの中で、通常の調理では使用することが有り得ない特殊な押し方(例えば6つの中の、離れている特定な2つを5秒間だけ押し続けること)をする。
(本体内部の構造)
本体1の内部は、図4に示すように垂直に設置している金属製又は断熱性素材の仕切板290R、290Lにより左空間部LRと右空間部RRとが区画形成されている。右空間部RR内の底部に設けられた前記冷却用ファン261がモータFMに支持されている。そしてこのモータFMの駆動時には、本体ケース2の正面右側位置に多数形成した吸気孔(図示せず)から外気が右空間部RRに直接吸引されるようになっている。なお、図4において、74は加熱室19内部の高温空気がダクト76を介して排出される排気口で、本体1の枠体4の後部に形成されている。また371R、371L、372R、372Lはぞれぞれ電源回路を構成する半導体素子で、放熱フィン372R、372Lの上面に直接固定されている。
同様に、左空間部LR内の底部にも冷却用ファン262とモータFMが設置されており、そのモータFMの駆動時には、本体ケース2の正面左側位置に多数形成した吸気孔(図示せず)から外気が直接左空間部LR内に吸引される。
右空間部RRの前方の天井面近くには、下面に吸い込み口を有し、かつ一端に吹出口を有するケーシングを持った冷却用ファン263が水平に配置されている。冷却用ファン263は、冷却用ファン261で吸い込まれ上昇してくる空気を吸い込み口で吸い込み、これを加熱室19の上方において本体1内部の加熱室19の上方空間へ吹き出す。
本体1の内部の上方空間には、前記中央入力・表示部80が設置されているので、この中央入力・表示部80に向けてその右側位置から冷却用ファン263からの冷却風が供給される構造になっている。なお加熱室19の上方には断熱板材270が水平に設置され、中央入力・表示部80や左右加熱源6R、6Lや中央加熱源7の設置空間へ加熱室19からの熱が極力伝達しないようにしてある。
同様に、左空間部LR前方の天井面近くには、下面に吸い込み口を有し、かつ一端に吹出口を有するケーシングを持った冷却用ファン264が水平に配置されている。冷却用ファン264は、左空間部LRの冷却用ファン262で左空間部LRに吸い込まれ上昇してくる本体1外部の空気を吸い込み口で吸い込み、これを本体1内部の上方空間275に設置された中央入力・表示部80に向けてその左側方向から供給する構造になっている。なお、上方空間275内の右半部に設置された冷却用ファン265は、右空間部RRに導入された外気を冷却用ファン263を経由せずに、右加熱源6Rの後方に吸引し、これをその右加熱コイル220Rへ向けて供給するものであり、また同様に上方空間275の左半部に設置された冷却用ファン266は、左空間部LRに導入された外気を冷却用ファン264を経由せずに、左加熱源6Lの後方に吸引し、これをその左加熱コイル220Lへ向けて供給するものである。各加熱コイル220R、220Rを冷却した後の空気流は、上方空間275の後部に対応した枠体4の排気口(図示せず)から本体1外部へ排出されるようになっている。
(表示手段の配置)
図3において、右加熱源6Rの右加熱コイル220R外周縁の最前の位置に接する直線を横方向直線RLとし、左加熱源6Lの左加熱コイル220L外周縁の最前の位置に接する直線を横方向直線LLとしている。このとき、横方向直線RLと横方向直線LLとが横方向の一直線上に一致している。
右加熱源6Rの最後部と、左加熱源6Lの最後部とを結ぶ直線を横方向直線BLにて示している。
そうすると、前後方向を横方向直線RL(横方向直線LLに同じ)と横方向直線BLとによって挟まれ、左右方向を左加熱源6Lと右加熱源6Rとによって挟まれた範囲が、かかる加熱源が対向する空間(以下「対向空間」と称する)SSに相当している。
そして、中央表示・入力部80は、その最後部が対向空間SSの内部に入るように対向空間SS前方から対向空間SSの内側にまで設置されている。例えば、中央表示・入力部80は、その画面を構成する液晶基板280の縦寸法(H)の三分の一以上の長さが対向空間SSに入っている。
なお、図2において中央表示・入力部80の液晶画面の縦寸法Hと幅寸法Wは、それぞれ80mmである。
加熱室19から右排気口74に至るまでは排気ダクト76により区画され、途中で左右加熱源6L、6Rや中央表示・入力部80の設置空間と交わることが無い。したがって、加熱室19内部から排気口74に至るまでの排気と、左右加熱源6L、6Rや中央表示・入力部80を冷却し排気口75に至るまでの冷却風とは互いに干渉せず、本体1の外部にそれぞれ排出される。
また、中央表示・入力部80の表示画面を構成する液晶基板280の底面裏側には、複数のフィン284が熱伝的に取り付けられている。この複数の放熱フィン284は、液晶基板280を右側からは前記冷却用ファン265からの送風で、左側からは前記冷却用ファン266からの送風で冷却する場合の熱交換効率を上げるために設けている。
図3と図5において、発光手段510は、右加熱コイル220R及び左加熱コイル220Lがそれぞれ調理のために所定火力以上で通電されている場合に、LED等の発光素子を発光させて通電中であることを報知するための手段である。なお、発光手段510は例えば従来から特許第3941674号公報等により知られているが、この実施形態でも、右加熱コイル220Rの周囲を囲むように設置された全体形状が円形の導光体とLED等の発光素子512R、後述の発光素子512L及び電源を供給する駆動回路511から構成されている。図5において発光手段510の発光素子512Rからトッププレート5側へ出た破線の矢印は、発光素子512Rから放射された赤色やオレンジ色の光線を示し、この光線はトッププレート5を透過してその上方へ放射されるので、使用者はこの発光状態を見て右加熱コイル220Rが通電中であることを容易に認知できる。また左加熱コイル220Lの周囲にも同様の発光素子512Lが設置されている。なお、発光素子512R及び512Lの光の色は、加熱調理をしていない待機中は緑色、加熱調理中は赤色にする等、色を変化させても良い。
(高温報知制御)
ここで、本実施の形態は、高温報知に関する制御に特徴を有するものであり、以下、特徴部分について詳細に説明する。
前記通電制御回路200は、左右加熱源6R、6Lに所定値以上の電力が供給されて加熱調理が開始された時点から所定の報知開始待ち時間経過後に報知手段505を駆動させる駆動信号としての高温注意信号を報知手段505に出力して報知手段505を高温報知状態にし、当該高温報知状態を、トッププレート5の温度が所定温度(以下、高温報知停止温度T1という)以下に下がるまで継続させる制御プログラムを有している(この報知状態は、主電源スイッチ201(図3参照)の操作ボタン11を操作して電源を切らない限り継続する)。すなわち、例えば右加熱源6Rの場合で言えば、駆動回路228を駆動して右加熱コイル220Rに通電し、加熱調理を開始した時点からの経過時間を内蔵のタイマーでカウントし、例えば60秒経過した段階で、駆動回路504に対して駆動信号を出し、駆動回路504から報知指令信号を出力させて高温報知部503Rを動作させ、トッププレート5の上方から視覚的に明瞭に判別できるような警報としての光を発する。すなわち高温表示部502Rから光を発する(なお、光のほかに何らかの報知音を発するようにしても良い)。
さらに前記通電制御回路200は、前記報知手段505に高温注意信号(駆動信号)を報知手段505に出力して高温報知状態にしたあとは、前記トッププレート5の温度が高温報知停止温度T1以下に下がるまでその高温報知状態を継続させるとともに、高温報知状態(高温注意状態)にあることを高温報知部503にて表示させる。
前記通電制御回路は、前記右加熱源6Rや左加熱源6Lにより加熱調理が開始された時点から報知手段505を駆動するまでの報知開始待ち時間を、最初に加熱調理が行なわれた場合は第1の時間に設定し、加熱調理が終了してから所定のリセット時間(トッププレート5が十分に冷却されるのに要する時間に相当)が経過していない状態で再度加熱調理が行なわれる場合は、前記第1の時間よりも短い第2の時間に設定する。例えば、この実施形態では、次のような第1の時間と第2の時間について、次のような適応プログラムを有している。
(1)最初の誘導加熱調理における前記第1の時間は60秒。
(2)その加熱調理が終了してから所定の冷却時間である20分を経過していない場合で再度右加熱源6Rや左加熱源6Lによる調理が開始された場合は、その2回目の誘導加熱調理時の、第2の時間は第1の時間より短い0秒に設定する(すなわち、調理開始と同時に報知する)。
(3)加熱調理が終了してから所定の冷却時間である20分を経過したが、30分を経過していない状態で再度右加熱源6Rや左加熱源6Lによる調理が開始された場合は、その2回目の誘導加熱調理時は、第2の時間は第1の時間より短い10秒に設定する。
(4)加熱調理が終了してから所定の冷却時間である30分を経過し40分以内の時点で調理が開始された場合は、その2回目の誘導加熱調理時は第1の時間より短い30秒(第2の時間)に設定する。
(5)加熱調理が終了してから所定の冷却時間である40分を超えて60分以内の時点で調理が開始された場合は、その2回目の誘導加熱調理時は第1の時間より短い40秒(第2の時間)に設定する。
(6)加熱調理が終了してから所定のリセット時間である60分を超えた時点で調理が開始された場合は、その2回目の誘導加熱調理時は第1の時間と同じ60秒(第2の時間)に設定する。
上記の制御は、再調理の場合、前回の調理における残存温度があるため、前回調理終了後から再調理開始までの時間(すなわち、トッププレート5が冷却される冷却時間)が短かい程、高温報知開始までの時間(すなわち、報知開始待ち時間)を短くしようとするものである。なお、この第1の時間、第2の時間は加熱調理器の最大火力や本体1の構造(冷却用ファンを含めた冷却構造)等を考慮し、実験結果などで検証して余裕を持った時間に決めることが望ましい。
また、前回調理から30分経過していない段階、例えば20分後に再度調理開始された場合(上記(2)の場合に相当)、その調理開始から10秒が経過するまでは高温報知は行われず、10秒経過すると高温報知が開始されることになるが、温度検出回路311からの温度情報によっては、前記10秒経過前であっても、前回の調理の影響で、点灯動作を依然として継続している場合がある。すなわち、前回の調理の影響により、今回の調理開始時点でトッププレート5の温度が高温報知温度T2を上回る温度を検出している場合には、その温度情報が優先され、前記10秒経過前でも、高温報知表示が継続される。このように、常により安全側に報知が行われるようにしている。
図6は、本実施の形態の高温報知に関する上記の適応プログラムを示すフローチャートであり、図6中の(1)〜(6)は上記の(1)〜(6)に対応している。
使用者が加熱調理をする指令を与えると、調理開始ステップS1になり、トッププレート5の温度が高温報知温度T2を超えているかどうかを判断する(S2)。ステップS2で高温報知温度T2以下の場合、続いて上記(1)又は(6)に該当するかを判断する(S3)。上記(1)又は(6)に該当する場合、すなわち通電1回目か又は前回終了からリセット時間経過している場合には、調理開始から第1の時間が経過したかどうかをチェックし(S4)、第1の時間が経過すると、高温報知を開始する(S6)。この高温報知を、トッププレート5の温度が高温報知停止温度T1まで低下するまで継続し(S7)、高温報知停止温度T1まで低下すると、高温報知を終了する(S8)。
一方、ステップS3で、上記(1)又は(6)に該当しない場合、上記(2)〜(5)のそれぞれ該当する処理を行う。すなわち、調理開始から第2の時間((2)〜(5)のそれぞれの場合に応じて決められた時間)が経過したかどうかを判断し(S5)、第2の時間が経過すると、トッププレート5の温度が高温報知停止温度T1まで低下するまで高温報知を実施する(S6〜S8)。なお、この高温報知は、使用者により調理終了(加熱終了)が指示され、該当加熱源への通電が停止された後も、トッププレート5の温度が高温報知停止温度T1に低下するまで継続される。
ここで、高温報知停止温度T1は、高温報知が必要な温度(高温報知温度T2、例えば65℃)と同じでも良いが、高温報知温度T2よりも更に(例えば10℃以上)低い温度とするほうが、安全性上好ましい。
前記通電制御回路200は、上記の高温報知制御の他に、温度検出回路311からの温度検出信号を見て各加熱源の温度検出自体を数秒おきに行っており、通電制御回路200はその都度異常の有無を再判定している。仮に通電開始から1分以内でも、例えば右加熱源6Rの温度センサーS2Bの検出温度が所定異常温度(例えば、300℃)になった場合、通電制御回路200は異常高温と判断し、右加熱源6Rの通電を遮断又は抑制(火力ダウン)するような指令を駆動回路228に出力する。
(加熱調理器の動作)
次に、上記の構成からなる加熱調理器の動作を説明する。
電源投入から調理準備開始までの基本動作プログラムが、通電制御回路200の内部にあるマイコンに格納されているので、このプログラムに従って以下のように動作する。
まず電源プラグを200Vの商用電源に接続し、主電源スイッチ201を押す。
すると定電圧回路232を介して所定の低い電源電圧が通電制御回路200に供給される。
通電制御回路200が起動され、自身の制御プログラムを自己診断チェックし、異常がない場合には冷却用ファンの駆動回路260、左加熱源6Lおよび右加熱源6Rの駆動回路228、中央入力・表示部80の液晶表示部の駆動回路244、をそれぞれ起動する。
さらに通電制御回路200は、トッププレート5の割れ検知手段450からの信号をチェックする。割れ検知手段450からの異常信号が無い場合、次に通電制御回路200は左右加熱源回路206L、206Rに小電力を流し、その電流の状態から回路構成に異常がないことをチェックする。
さらに、冷却用ファン駆動回路260は冷却用ファン261、262、263、264、265、266を所定の定格電流で運転開始する。
温度検出回路311は合計12個所に設けた各温度センサーS1、S2A、S2B、S3A、S3B、S4A、S4B、S5、S6R、S6L、S7R、S7Lからの温度データを読み込み、そのデータを通電制御回路200に送る。
以上のようにして通電制御回路200には、主要な構成部分の回路電流や電圧、温度などのデータが集まるので、調理前の異常監視制御として、異常加熱判定を行なう。例えば、中央表示・入力部80の温度がその液晶表示部の耐熱温度(例えば70℃)よりも21℃以下低い(49℃以下)場合は、異常高温ではないと判定する。逆に言えば50℃以上になると異常高温と判定される。
次に、電流検出センサー227は、加熱コイル220と共振コンデンサ224の並列回路からなる共振回路225に流れる電流を検出し、この検出出力は通電制御回路200の入力部に供給され、何らかの事故や導通不良などによって正規の電流値に比較して過少電流や過大電流が検出された場合は、通電制御回路200は異常と判定する。
以上の自己診断ステップによって異常判定が無かった場合は「調理開始準備完了」となる。しかし異常判定が行なわれた場合は、「異常時処理」が行なわれ、調理開始準備の段階から先へステップが進めないようにして、調理開始を禁止する。
そして、通電制御回路200の不揮発性メモリー(図示せず)に、異常発生後、通電遮断までの上記経緯、異常な温度データ等を記憶させる。以上で異常時処理が終了する。
(調理モード)
次に調理前異常監視処理を終えたあとに調理モードに移行した場合について、右加熱源6Rを使用した場合を例にして説明する。
まず、前面操作部10の右操作ダイアル12Rを右か左へ回す(回した量に応じて火力が設定される)。
前面操作部10からの操作信号が通電制御回路200に入力され、また上面操作部20からの各種入力キーの操作信号が通電制御回路200に入力され、火力レベルや加熱時間などの調理条件が設定される。
通電制御回路200が駆動回路228を駆動し、右加熱源回路206Rを駆動する。また中央表示・入力部80が駆動回路244に駆動されるので、その表示エリアには火力や調理時間などの調理条件が表示される。
駆動回路228はIGBT225のゲートに駆動電圧を印加するので、加熱コイル220に高周波電流が流れる。これにより加熱コイル220からの高周波磁束により鍋が高温になる。これ以後は電磁誘導加熱調理動作(調理モード)に入る。
(調理中の温度監視)
調理中の温度監視処理は、本体1の左空間部LRと右空間部RRの電気部品の温度監視、トッププレート5の温度監視、加熱コイル220R、220Lに対する高周波電力変換回路の異常温度監視、同じく加熱コイル220R、220Lの温度監視、中央表示・入力部80の温度監視等から成る。
本体1の内部空間の雰囲気が加熱調理開始後、本来想定していた温度以上に上昇した場合、例えば本体1の右空間部RRが異常高温になりつつある場合、通電制御回路200は、是正命令を発する。是正命令とは、温度が正常域になるように、冷却用ファン等の電気部品や加熱源に対して出される命令であり、この是正命令により、例えば、冷却用ファン261と右空間部RRの前方の天井近くにある冷却用ファン263の送風能力を冷却用ファン駆動回路260により増大させる(ファンモータMに対する通電量を増やす)といった是正処理が行われる。
その後、例えば20秒後に再度右空間部RRに設けた温度センサーS6R,S7Rからの温度検出データを通電制御回路200が判定し、温度が予め設定された異常判定温度以下まで低下している場合は是正完了と判断するが、もし異常判定温度以下まで下がっていない場合(同等温度になっている、または逆に温度が上昇している場合も含む)は是正不可能と判断する。
是正不可能判断になった場合は、通電制御回路200により異常状態と判断され、異常高温による他の制御回路や素子等の機能や故障の防止のため、通電中の加熱源の通電を遮断又は抑制(火力ダウン)する等の制御を行う。
実際の調理過程において、例えば温度センサーS3の検出温度が、中央表示・入力部80の液晶表示部の耐熱温度(例えば70℃)を超えた場合は、異常高温と判定される。
温度検出自体が数秒おきに行なわれており、通電制御回路200はその都度異常の有無を再判定しているので、仮に通電開始から1分以内でも、各温度センサーが、その温度センサー対応(検出部位対応)の所定の異常判定温度になった場合、通電制御回路200はその状態を異常と判定する。すなわち、右加熱源6Rの温度センサーS2AやS2Bの検出温度が右加熱源6R対応の異常判定温度(例えば、300℃)、あるいは液晶表示部の温度センサーS3の検出温度が、液晶表示部対応の異常判定温度(例えば70℃)になった場合、通電制御回路200はその状態を異常と判定する。
異常状態の判定がされた場合は、上述したように、右加熱源6Rの通電を停止する。そのため使用者が液晶画面表示を見れば、温度異常上昇で自動停止したことが容易に理解できる状態になる。
なお、通電制御回路200により実行される異常是正処理として、上記の処理の他、例えば、以下の処理がある。すなわち、右加熱源6Rのための右加熱コイル220R部の温度センサーS4の温度が本来想定していた温度以上に上昇した場合、冷却用ファン261と、右空間部RRの前方の天井面近くにある冷却用ファン263、さらに冷却用ファン265の、それぞれの送風量を増大させる。また、加熱源6R,6L等の火力を1段階又は10%程度強制的に低下させることも是正処理の一種である。1段階落とすとは、例えば調理の火力が3KWであった場合は、2.5KWに落とすこと、また、2.5KWであった場合は2KWに落とすことなどが該当する。
通電制御回路200が是正指令を発して、是正結果を判断するまでの間、上記した各種加熱源の調理中における温度監視制御と本体1の異常監視制御(トッププレート5の割れ検知含む)を中断することは好ましくないので、実際には是正指令が出されたあと、次の監視処理ステップに進み、数秒以内に温度や電流等の各種調理中の異常監視制御の全てが実行され、以後このような監視サイクルが繰り返し実行される。
また本体1内部が異常に高温にならないよう、冷却用ファン263、264の運転能力切り換え制御は、中央加熱源7の温度センサーS1からの温度情報や、右加熱源6Rの加熱コイル220Rの温度センサーS2A、S2B、左加熱源6Lの加熱コイル220Lの温度センサーS4、中央表示・入力部80の温度センサーS3等の温度情報を見て通電制御回路200が最適値を決めるようになっている。
もし、異常状態で調理を緊急停止した場合、加熱源の表示エリアにはその旨表示が行われ、加熱源に対応する表示エリアは表示面積が拡大され、異常高温停止した旨が文字やイラスト、記号等で示され、この状態で所定時間だけ表示を継続したあと、表示エリアの面積は、他の加熱源の表示エリアと同等の程度に戻り、他の加熱源の調理進捗状態や設定条件が平常時と同様に目視で確認できるようになる。
中央表示・入力部80の液晶基板280は、左加熱源6L、右加熱源6R、右加熱源6Rの通電時には加熱された鍋Nの底部からの反射熱やトッププレート5からの輻射熱で加熱される。
また、使用した高温のてんぷら鍋がそのままトッププレート5上に置かれている場合もその高温の鍋(200℃近くある)からの熱を受ける。また、中央加熱源7の通電時には、その温度は300℃以上にもなり、液晶基板280はその真上のトッププレート5や鍋からの熱を受ける。
本実施の形態では、中央表示・入力部80の液晶基板280の温度上昇を抑制するため、その周囲は冷却用ファンで空冷されている。つまり、中央加熱源7、左加熱源6L、右加熱源6Rの何れかが通電された場合、各種冷却用ファンが運転され、中央表示・入力部80の液晶基板280に向けて冷却用の空気を送るため、液晶基板280の温度が異常高温にならないように冷却する構成になっている。
トッププレート5の温度も液晶基板280と同様に、トッププレート5下方を流れる冷却用ファンからの風で下面側は冷却され、本体1内部の熱気は最終的に排気口75より排気される。
しかしながら、トッププレート5の上表面は、加熱調理の開始とともに温度上昇しつづけるので、トッププレート5の上面(表面)の温度上昇を想定し、使用者が不用意にトッププレート5に触れないように注意喚起するために前述の報知手段505を設けている。
通電制御回路200が駆動回路228を駆動し、右加熱源回路206Rを駆動し、右加熱コイル220Rに高周波電流が流れ、加熱調理モードに入ると、発光手段510から所定の光がトッププレート5側へ放射されるので、使用者には加熱源6Lの位置を示す案内マーク6LMの位置が赤く光った状態になり、使用者はこの発光状態を見て右加熱コイル220Rが通電中であることを容易に認知できる。
以下、本発明の特徴部分である報知手段505に関わる動作について説明する。
上記加熱調理モードの開始と同時に通電制御回路200は、経過時間をマイコンに内蔵したタイマーでカウントし、報知開始待ち時間(例えば60秒)経過した段階で駆動信号(高温注意信号)を報知手段505の駆動回路504へ出力する。ここでは、右加熱源6Rで加熱調理モードが開始されたとすると、駆動回路504から高温報知部503Rに報知指令信号が出力され、高温報知部503Rが、トッププレート5の方向に向けて赤色光を放射する。高温報知部503Rから放射された赤色光により、トッププレート5の上面の高温表示部502Rが点灯し、高温状態であることが表示される。またこの高温表示のメッセージは、中央表示・入力部80の表示エリアにも赤色マークの点灯等で表示されるので、使用者はトッププレート5の上を見れば、高温になっていることの注意情報を容易に確認できる。
前記通電制御回路200は、加熱調理モードの開始と同時に前記温度検出回路311からの温度検出情報を常に受信しているが、その温度検出情報を判断し、所定温度以上になったかどうかによって報知手段505を駆動するという制御は採用していない。これは発明者らの実験によれば、例えば水を沸騰させるような場合の温度変化を検証したところ、(ア)被加熱物(鍋Nなど)の底面中央、(イ)鍋の中の水温、(ウ)鍋の底部周囲温度、及び(エ)温度センサー、の4者の温度上昇速度を比較すると、温度センサーによる検出温度よりも、鍋底中央の実際の温度の方が温度上昇が速いという現象が、特殊な使用条件では発生することが判明したからである。具体的には、誘導加熱調理で急速に湯を沸かすような場合が相当し、この場合、前記温度検出回路311からの温度検出情報を受信し、その温度検出情報を判断し、所定温度以上になったかどうかによって高温報知部503を駆動する構成では、高温報知遅れが発生する懸念がある。よって、所定温度以上になったかどうかによって報知手段505を駆動するのではなく、上述したように、予め実験により検証した結果に基づく報知開始待ち時間(上記第1の時間、第2の時間)に従い、駆動するようにしている。
図7は、上記した水を沸騰させた場合の温度変化を検証した場合の温度変化グラフである。この例では、1000CCの水(水温18度℃)を最大火力3KWで加熱調理し、水が沸騰してから3分間加熱調理モードをそのまま継続し、3分経過後にお湯を入れた鍋を取り除いた場合の、被加熱物Nの底面中央の温度と、温度センサーS2の温度と、水温の変化を検証した場合の温度変化グラフである。図7において、横軸が経過時間(秒)、縦軸が温度(℃)を示しており、(a)は被加熱物Nの底面中央の温度を示すグラフ、(b)は温度センサーS2の検出温度を示すグラフ、(c)は、水温を示すグラフである。なお、ここでは、高温報知温度を予め65℃に設定していた場合である。
このグラフから分かるように、加熱調理モードの開始から約100秒で鍋底中央の温度は65℃まで上昇しているが、この時点では温度センサーS2の温度はまだ50℃未満になっている。このため、温度センサーの温度情報だけを高温報知開始の判断材料にすると、高温報知のタイミングが遅れてしまう懸念がある。従って、本実施の形態では、予め実験等により、高温報知温度に達するまでの時間を求め、その時間に基づき、報知手段505を駆動する制御を採用するようにした。
ここで、調理開始から高温報知温度に達するまでの時間は、使用状況によって様々である。すなわち、例えば1000CCの水(水温18℃)を最大火力3KWで加熱調理した場合と、更に小負荷(例えば500CC程度で水温20℃の水)を最大火力3KWで加熱調理した場合とでは、異なるものと予測される。本実施の形態では、使用者に対してより安全な使用環境を提供すること目的に、小負荷で最大火力で加熱調理する場合を想定し、その使用状況において調理開始から高温報知温度に達するまでの時間を実験等により求め、報知開始待ち時間に設定する。
通電制御回路200による高温報知制御の詳細は、上記(高温報知制御)の項目で説明した通りであり、報知手段505の駆動回路504を駆動して高温報知部503R、503Lを点灯させ、高温報知をした場合、それ以後は温度検出回路311を通じて入力される右加熱源6R用の温度センサーS2からの温度情報に従って、右加熱源6R部分の温度を検知し、検出温度が64℃以下に下がるまで駆動回路504の駆動を継続させ、高温表示部502Rで高温報知した状態を継続する(この報知状態は、主電源スイッチ201(図3参照)の操作ボタン11を操作して電源を切らない限り継続する)。
図7に示したように、水が沸騰してから3分間加熱調理モードをそのまま継続し、3分経過後に通電を停止し、お湯を入れた鍋を取り除いた実験例では、トッププレート5等の温度が下がっていき、高温表示状態が解除できる温度の64℃になるまで約17分間を要した。そこでこの実施形態では、再び誘導加熱調理を行なった場合、その開始時点が前回の調理終了から20分経過し30分以内であった場合には、前回の調理開始時の場合に比べて更に早期に高温報知するため、加熱調理開始から高温表示までの時間を10秒とした。調理終了から30分間経過していた場合は30秒、40分経過していた場合は40秒、60分経過していた場合に初めて最初と同様に60秒とした。
なお、再び誘導加熱調理を行なう場合、もし前回の調理終了時点から今回の開始時点まで、例えば多量の調理物が入った高温の鍋がそのままトッププレート5の上に置かれているような場合は、今回の調理開始の段階から既にトッププレート5の温度は高いことがある。しかし、この場合でも温度センサーS2の温度情報が最初に通電制御回路200に把握されるから、調理開始時点で高温報知表示がされることになる。
ここで、高温表示を行う高温表示部502R及び502Lの配置位置であるが、使用者は、調理中、各種調理条件の設定結果や調理器の動作状況を表示する中央表示・入力部80を注目することから、中央表示・入力部80の近傍に設けることが好ましい。また、中央表示・入力部80で高温表示を行うようにしてもよい。また、誘導加熱式の加熱源である右加熱源6R及び左加熱源6Lの加熱条件だけを本体の上方から視認可能とする表示手段を設け、その表示手段に高温報知を行うようにしてもよい。これらの場合、使用者が高温表示を見落とす可能性を更に減らすことができる。
そして、加熱調理が終了し、その加熱源と、中央表示・入力部80の温度(又はトッププレート5の温度)とが所定値以下になった場合、通電制御回路200は、中央表示・入力部80の電源を遮断する。中央表示・入力部80は、上述したように液晶パネルを主体に構成されており、比較的消費電力を使い、また高温度にも弱いため、加熱調理後に所定温度以下になっている場合は、省エネや長寿命化の観点から電源を切るか、又は液晶のバックライトだけを消し、画面の照明を落としておくことが望ましいためである。
また、誘導加熱式加熱源の加熱コイル6R、6Lやトッププレート5からの輻射熱により温度を検出する温度センサーS2A、S2B、S4A、S4Bともに伝熱式の温度センサーの一種であるサーミスタを用いたが、急速に温度上昇する被加熱物Nの底部を温度変化をより迅速に検知するために、誘導加熱式加熱源の加熱コイル220R、220Lの中心部側に設置する温度センサーS2B、S4Bを、被加熱物Nやトッププレート5側から放射される赤外線の量により温度を検出する赤外線式温度センサーとしても良い。また、温度センサーS2A、S2B、S4A、S4Bの全てを赤外線式温度センサーで構成しても良い。
以上のように本実施の形態においては、加熱源に通電が開始されてから所定の報知開始待ち時間が経過すると、温度センサーS2によるトッププレート5の検出温度に関係なく高温報知を行うので、報知遅れを防止することができる。その結果、迅速に高温加熱調理できるという誘導加熱調理の利点を生かしながら、より安全に使用者が調理できる誘導加熱調理器を得ることができる。
また、本実施の形態では、報知開始待ち時間である第1の時間を実験等により最適化した値を用いることにより、大火力で小負荷を、短い通電時間だけ連続通電するという過酷で稀な使用状態に対しても、高温報知を行うことができる。
ここで、上記実施の形態では、温度センサーS2で検出したトッププレート5の検出温度が高温報知停止温度T1以下に下がるまで高温報知を継続するとしたが、他に例えば、加熱開始又は高温報知開始から加熱終了までの経過時間を基に、トッププレート5が高温報知停止温度T1まで温度低下が見込める時間を通電制御回路200で計算により求め、その計算結果に基づき、加熱終了から報知終了までの期間(後述の第2報知期間)を決定するようにしてもよい。なお、この「計算」とは、所定の算式でその都度時間を求めるという以外に、予め経過時間と報知期間時間との対応表(データテーブル)を通電制御回路200の不揮発性半導体記憶素子に用意しておき、経過時間から対応表で報知時間を決めるという意味も含む。
報知終了のタイミングを、温度センサーによる検出温度で決定するのではなく、前記経過時間を基に計算により決定する場合に考慮すべき事項を以下に説明する。
図8は、最大火力(例えば3KW)で小負荷(例えば500CC程度の水)を所定の時間(図8に示す通電期間2)だけ通電した場合の被加熱物Nの底面中央の温度変化を示したグラフである。図8において、グラフが途中から(A)と(B)の2本に分かれているが、鍋Nの底部中央温度の影響を受けるトッププレート5は、その下方に配置されている加熱コイル220R、220Lが通電中はもとより、通電停止後も所定温度以下に下がるまで冷却用ファン265、266で空冷されているので、それら冷却ファンの送風量の大小によって単位時間あたりのトッププレート5の温度低下量が変化することを示している。
さらに本体1の右空間部RR上方にある冷却用ファン263や左空間部LR上方にある冷却用ファン264により本体1前方の中央入力・表示部80周辺も冷却されているので、これら各冷却用ファン263、264、265、266による本体1内部空間の冷却効果によっても単位時間あたりのトッププレート5の温度低下量は変化する。
図8において報知期間は、(A)の場合も(B)の場合も報知開始から加熱終了までの期間(第1報知期間)は同じであるが、上記した冷却状況によって、加熱終了から報知終了までの期間(第2報知期間)は異なる。
そこで、報知期間(第2報知期間)を計算により決定する場合には、調理に使用された加熱源6R、6Lの火力やその通電時間、及び各種冷却用ファンによる本体1の冷却効果等を理論式だけではなく、実際の実験などでトッププレート5の温度低下傾向を確認した上で、前記所定の算式や前記対応表を設定する必要があるとともに、より安全側へ設定することが望ましい。
また、高温表示部502R及び502Lの配置位置は任意であるが、使用者は、調理中、各種調理条件の設定結果や調理器の動作状況を表示する中央表示・入力部80を注目することから、中央表示・入力部80の近傍に設けることが好ましい。また、中央表示・入力部80で高温表示を行うようにしてもよい。この場合、使用者が高温表示を見落とす可能性を更に減らすことができる。
以上より、本発明の誘導加熱調理器は、誘導加熱源による急速な温度上昇でトッププレートを始めとする調理器本体上面の温度上昇を、十分余裕を持って報知することができるので、利便性を確保しながらより安全な使用環境を提供できるから、誘導加熱式加熱源専用調理器や、他の輻射式加熱源との複合型加熱調理器に広く利用することができる。
本発明の一実施の形態に係る加熱調理器本体を示す全体斜視図。 図1に示す加熱調理器本体の平面図。 図1に示す加熱調理器本体の電気回路構成図。 本体の上部を一部部品を破断状態で示す横断面図。 図1に示す加熱調理器本体の主要構成を示すブロック図。 本発明の一実施の形態の加熱調理器における高温報知に関するフローチャート。 図1に示す加熱調理器本体の加熱調理時の温度上昇を示す温度変化グラフ。 報知期間設定の説明図。
符号の説明
1 加熱調理器本体、5 トッププレート、6L 左加熱源(加熱コイル)、6LM 案内マーク、6R 右加熱源(加熱コイル)、6RL 右加熱源、6RM 案内マーク、7 中央加熱源、7M 案内マーク、10 前面操作部、11 操作ボタン、12L 左操作ダイアル、12R 右操作ダイアル、13 中央操作ダイアル、14 右表示灯、15 左表示灯、16 タイマーダイアル、19 加熱室、20 上面操作部、21 右火力設定用操作部、22 左火力設定用操作部、23 中央操作部、24 右ワンタッチキー部、26 中火力キー、34L 左タイマースイッチ、34R 右タイマースイッチ、35L 左液晶表示部、35R 右液晶表示部、36L 物選択スイッチ、36R 物選択スイッチ、40L 左火力表示ランプ、40R 右火力表示ランプ、60 画像表示器、62 接続ケーブル、63 電源接続口、64 流し台、65 壁、66 カバー、70 ドア、71 前面開口、72 窓、73 底板、74 右排気口、75 左排気口、76 ダクト、80 中央表示・入力部、81 画面区域、200 通電制御回路、201 主電源スイッチ、202 商用電源、202A 母線、206L 左加熱源回路、206R 右加熱源回路、207 中央回路、208 グリル回路、220 加熱コイル、220L 左加熱コイル、220R 右加熱コイル、221 整流ブリッジ回路、222 コイル、223 平滑化コンデンサ、224 共振コンデンサ、225 共振回路、226 フライホイールダイオード、227 電流検出センサー、228 駆動回路、230 電磁リレー、231 電気ヒータ、232 定電圧回路、233 赤外線駆動回路、237 抵抗、238 トランジスタ、239 換気装置、240 フォトダイオード、241 受信回路、242 制御回路、243 ファンモータ、244 駆動回路、245 駆動回路、246〜257 発光ダイオード、258a〜258l 抵抗、259 接地側接続点、260 冷却用ファン駆動回路、、261〜266 冷却用ファン、270 断熱板材、275 上方空間、280 液晶基板、284 放熱フィン、290 R仕切板、311 温度検出回路、372R 放熱フィン、400 予備電源、450 検知手段、502R,502L 高温表示部、503R,503L 高温報知部、504 駆動回路、505 報知手段、510発光手段、511駆動回路、512R,512L 発光素子、FM モータ、LR 左空間部、M ファンモータ、N 被加熱物(鍋)、RR 右空間部、S1〜S7L 温度センサー、SS 対向空間。

Claims (15)

  1. 本体と、
    この本体の上面を覆うトッププレートと、
    このトッププレートの下方に配置された誘導加熱式加熱源と、
    この誘導加熱式加熱源への電源投入条件を設定する入力手段と、
    この入力手段からの操作指令信号で前記誘導加熱式加熱源の加熱条件が設定され当該誘導加熱式加熱源の通電を制御する通電制御回路と、
    前記トッププレートの温度を検出する温度検出手段と、
    前記トッププレートが高温状態であることを前記本体外部へ報知する報知手段と、
    を具備した誘導加熱調理器において、
    前記通電制御回路は、前記誘導加熱式加熱源により加熱調理が開始された時点から所定の報知開始待ち時間経過後に前記報知手段に駆動信号を出力して前記報知手段を高温報知状態とし、当該高温報知状態を、前記温度検出手段により検出される前記トッププレートの温度が所定温度以下に下がるまで継続させること
    を特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記通電制御回路は、前記誘導加熱式加熱源により加熱調理が開始された時点から前記報知手段を駆動するまでの前記報知開始待ち時間を、最初に加熱調理が行なわれた場合は第1の時間に設定し、前回の加熱調理が終了してから所定のリセット時間経過していない状態で再度加熱調理が行なわれた場合は前記第1の時間よりも短い第2の時間に設定することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記第2の時間を、前回の調理終了後から今回の調理開始までの時間が短い程、短く設定することを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記通電制御回路は、前記誘導加熱式加熱源により加熱調理が開始された時点から前記報知手段を駆動するまでの前記報知開始待ち時間を、調理に使用された誘導加熱式加熱源の火力設定に関係なく一定にしていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記通電制御回路は、前記温度検出手段の検出温度が予め設定された異常判定温度を超えた場合、前記誘導加熱式加熱源の通電を停止又は制限することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記通電制御回路の制御動作には、前記本体の温度が正常域を外れた場合に、正常域になるように是正指令を発する第一ステップと、当該第一ステップで是正できなかった場合に、前記誘導加熱式加熱源の通電停止を指令する第二ステップとが含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記温度検出手段は、誘導加熱式加熱源を構成する加熱コイルの内側位置においてトッププレート側の温度を検出する第1の温度センサーと、前記加熱コイルの外側位置においてトッププレート側の温度を検出する第2の温度センサーとを具備していることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記温度検出手段は、誘導加熱式加熱源を構成する加熱コイルやトッププレートからの輻射熱により温度を検出する伝熱式温度センサーと、誘導加熱式加熱源を構成する加熱コイルやトッププレート側から放射される赤外線の量により温度を検出する赤外線式温度センサーとの両方又は何れか一方で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記誘導加熱式加熱源の加熱条件を表示する表示手段を更に備え、前記通電制御回路は、前記高温報知状態にある場合には、その旨を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記通電制御回路は、誘導加熱式加熱源の通電が停止されてから、その誘導加熱式加熱源と前記表示手段の温度が所定値以下になった場合、前記表示手段の電源を遮断することを特徴とする請求項9記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記通電制御回路は、誘導加熱式加熱源の通電が停止されてから、その誘導加熱式加熱源とトッププレートの温度がそれぞれの所定値以下になった場合、前記表示手段の電源を遮断することを特徴とする請求項9記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記通電制御回路は、前記温度検出手段の検出温度が予め設定された異常判定温度を超えた場合、前記誘導加熱式加熱源の通電を停止又は制限し、その旨を示す、文字や記号,その他視覚可能な表示を、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項9記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記報知手段は、表示により高温報知を行う手段であり、その高温表示部を前記表示手段の近傍に設けるか、又は前記表示手段上に、高温状態である旨の表示を行うことを特徴とする請求項9乃至請求項12の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記報知手段は、音声により高温報知を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れかに記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記本体は、前記誘導加熱式加熱源の他にそれと独立して加熱条件が設定可能な非誘導加熱式加熱源を有し、前記表示手段は、誘導加熱調理器における全ての加熱源の加熱条件を本体の上方から視認可能とする第1の表示手段と、前記誘導加熱式加熱源の加熱条件だけを本体の上方から視認可能とする第2の表示手段とを備え、高温報知状態を前記第2の表示手段にて報知させることを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載の誘導加熱調理器。
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