JP2011222180A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract


【課題】
スイッチング素子の損失を抑えて加熱効率を向上させるとともに、誤導通による故障のリスクを低減し、コストアップを抑制した誘導加熱調理器を得る。
【解決手段】
商用交流電源の交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、前記直流電源回路の出力に接続され前記直流電源回路の直流電力を高周波電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の出力に接続された加熱コイルと共振コンデンサを含む負荷回路と、前記インバータ回路を制御する制御回路と、を備え、前記インバータ回路は、前記直流電源回路の出力母線間に2個直列に接続したスイッチング素子を有し、その高電位側スイッチング素子にSi半導体を使用し、低電位側スイッチング素子にワイドバンドギャップ半導体を使用することにより誤導通の発生を抑制することが可能となり、また、製造コストの高いワイドバンドギャップ半導体の使用を減らしてコスト増大を抑制することができる。
【選択図】 図6

Description

この発明は,インバータ回路を構成するスイッチング素子にSi半導体およびSiC半導体やGaN半導体等のワイドバンドギャップ半導体を使用する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、インバータ回路を構成する2個直列に接続したスイッチング素子にSiC半導体やGaN半導体等のワイドバンドギャップ半導体を用いるとともに、その2個のスイッチング素子の接続点と電源回路の出力端子との間に接続した部分共振コンデンサを備えることにより、インバータ回路の2つのスイッチング素子を加熱コイルと共振コンデンサからなる負荷回路の共振周波数よりも若干高めの周波数で交互にオン・オフ駆動する際の過電圧印加を防止し、スイッチング損失を低減し、スイッチングタイミングのズレの許容値を広げることにより、構成が簡単で信頼性の高い装置を実現したものがあった(例えば、特許文献1)。
特開2003−338358号公報(実施例2、図7)
しかし、上記の従来技術においては、インバータ回路のアームを構成する2つのスイッチング素子のうち、高電位側の上スイッチの駆動信号の基準電位、すなわち、上スイッチと下スイッチとの接続点の電位はスイッチング周波数の高周波で大きく変動するが、SiC等のワイドバンドギャップ半導体は従来のSi半導体と比べてスレッシュホールド電圧が低い。そのため、上記基準電位が変動した場合、本来上スイッチがOFFすべきところONする等誤導通しやすいという課題があった。また、SiC等のワイドバンドギャップ半導体は、Si半導体と較べて製造コストが高く、インバータ回路を構成するスイッチング素子を全てSiC半導体に置換すると大幅なコストアップになるという課題もあった。この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、インバータ回路のスイッチング素子の基準電位が大きく変動した場合においてもスイッチング素子の誤導通を抑制し、かつ、インバータ回路のコスト増を最小限に抑えた誘導加熱調理器を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る誘導加熱調理器は、商用交流電源の交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、前記直流電源回路の出力に接続され前記直流電源回路の直流電力を高周波電力に変換するインバータ回路と、前記インバータ回路の出力に接続された加熱コイルと共振コンデンサを含む負荷回路と、前記インバータ回路を制御する制御回路と、を備え、前記インバータ回路は、前記直流電源回路の出力母線間に2個直列に接続したスイッチング素子を有し、その高電位側スイッチング素子にSi半導体を使用し、低電位側スイッチング素子にワイドバンドギャップ半導体を使用するものである。
本発明の誘導加熱調理器は、スイッチング素子の駆動信号の基準電位が大きく変動して誤導通の生じやすい高電位側のスイッチング素子にSi半導体を使用し、駆動信号の基準電位の変動が少なく誤導通の生じにくい低電位側のスイッチング素子にSiC半導体を使用することによって、高電位側インバータ回路のスイッチング素子の駆動信号の基準電位が大きく変動した場合においてもスイッチング素子の誤導通を抑制し、かつ、インバータ回路のコスト増を最小限に抑えた誘導加熱調理器を得ることができる。
各実施の形態に係る誘導加熱調理器全体を示す全体斜視図。 各実施の形態に係る誘導加熱調理器全体の平面図。 各実施の形態に係る誘導加熱調理器全体の電気回路構成図。 各実施の形態に係る誘導加熱調理器本体の上部を一部部品を破断状態で示す横断面図。 各実施の形態に係る主要構成を示すブロック図。なお、右加熱減側の構成を代表して示しており、図中括弧内の数字は左加熱源側において対応する部分の符号を示している。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の駆動回路の詳細な電気回路図。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の高加熱出力状態におけるインバータ回路の各素子の電圧、電流波形の一例を示す図。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の低加熱出力状態におけるインバータ回路の各素子の電圧、電流波形の一例を示す図。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の駆動回路の詳細な電気回路図。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器の駆動回路の詳細な電気回路図。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器のインバータ回路の各素子の電圧、電流波形の一例を示す図。 なお、各図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
実施の形態1.
(加熱調理器本体)
これらの図において、加熱調理器本体(以下、「本体」と称す)1は平面形状が長方形であって、金属板から形成された箱形状の本体ケース2と、本体ケース2の上面開口を塞ぐ金属製板から形成された額縁状の天板3と、から構成されている。本体1の内部には、天板3に載置された被加熱物を加熱するための電磁エネルギー又は熱エネルギーを発生する後記する加熱手段6L、6R、7と、該加熱手段6L、6R、7の調理条件を制御する後記する通電制御回路200(図5参照)と、該通電制御回路200に前記調理条件を入力する後記する入力手段20〜23と、該入力手段20〜23に入力された前記調理条件を表示する表示手段(中央表示・入力部)80とを備えている。以下、それぞれについて詳細に説明する。
(天板)
天板3の上面は、非磁性ステンレス板又はアルミ板などから形成された額縁形状の枠体4によって縁取られ、その中央に設けられた大きな開口部は、耐熱強化ガラスや結晶化ガラス等の赤外線を透過させる材料からなる長方形状のトッププレート(上板に同じ)5によって密閉状態に覆われている。したがって、トッププレート5の上面から水滴などが枠体4を通じて本体1の内部に侵入しないようにしてある。なお、トッププレート5の上面には、後記する加熱源6L、6R、7の位置を示す案内マーク6LM、6RM、7Mが、それぞれ表示されている。
(右加熱源)
本体1の内部であって、トッププレート5の右側位置の下面側に、右側電磁加熱コイル(以下、「右加熱源」と称す)6Rが配置されている。右加熱源6Rの上端部がトッププレート5に接触又は微小間隙を置いて近接しており、電磁誘導加熱源となる。例えば、最大消費電力(最大火力)3KWの能力を備えたものが使用される。右加熱源6Rは誘導加熱コイル(以下、「右加熱コイル」と称す)220R(図5参照)を渦巻状に1本又は複数本巻き、外形形状が円形になるように円盤形に成形されている。右加熱コイル220Rの直径(最大外径寸法)は例えば約180mmである。 なお、トッププレート5に右加熱源6Rの上方に対応する位置に表示された円(図1において破線、図2において実線)である案内マーク6RMは、右加熱源6Rの外形位置を示すものではなく、適正な誘導加熱領域を示すものであって、印刷などによって形成されている。
(左加熱源)
本体1の内部であって、トッププレート5の左側位置の下面側に、左側電磁加熱コイル(以下、「左加熱源」と称す)6Lが配置されている。左加熱源6Lの上端部がトッププレート5に接触又は微小間隙を置いて近接しており、電磁誘導加熱源となる。例えば、最大消費電力(最大火力)2.5KWの能力を備えたものが使用される。左加熱源6Lは誘導加熱コイル(以下、「左加熱コイル」と称す)220Lを渦巻状に1本又は複数本巻き、外形形状が円形になるように円盤形に成形されている。左加熱コイル220Lの直径(最大外径寸法)は例えば約180mmであるが、右加熱コイル220Rの最大火力より小さいため、例えば170mm程度に形成することができる。
なお、トッププレート5に左加熱源6Lの上方に対応する位置に表示された円(図1において破線、図2において実線)である案内マーク6LMは、左加熱源6Lの外形位置を示すものではなく、適正な誘導加熱領域を示すものであって、印刷などによって形成されている。
左加熱源6Lと右加熱源6Rとは、それぞれ独立して通電とその電力量が制御され、火力も別個に設定できるように後記する通電制御回路200に電気的に接続されている。図5に示すように、左加熱源6L及び右加熱源6Rの何れも、通電時に渦電流を発生するように渦状に巻かれた左加熱コイル220L及び右加熱コイル220Rを有している。なお、以下の説明において、左右に配置された部材について共有する内容については、名称における「左、右」及び符号における「L、R」の記載を省略する場合がある。
図5に示すように、加熱コイル220R、220Lは、その上面がトッププレート5の下面に対し一定の微小空隙を設けて対向するように設置されている。
(中央加熱源)
本体1の内部であって、例えばトッププレート5の左右中心線上で、かつ、トッププレート5の後部寄りの位置に、中央加熱源7が配置されている。中央加熱源7は、輻射によって加熱するタイプの電気ヒータ231(例えばニクロム線やハロゲンヒータ、ラジエントヒータ)が使用され、トッププレート5を通してその上方に置かれた鍋等の被加熱物Nを加熱するものである。そして、例えば、最大消費電力(最大火力)1.2KWの能力を備えたものが使用されている。
電気ヒータ231は断熱性の断熱カバー(図示せず)の内部に収納されている。断熱カバーは上面全体が開口した円形の容器形状を有している。断熱カバーは、直径(最大外径寸法)が例えば約180mmで、板厚が例えば5mmになっている。なお、トッププレート5に中央加熱源7の上方に対応する位置に表示された円(図1において破線、図2において実線)である案内マーク7Mは、中央加熱源7の外形位置を示すものではなく、適正な加熱領域を示すものであって、印刷などによって形成されている。
(前面操作部)
図1において、本体ケース2の右側前面に前面操作部10が設けられている。前面操作部10には、左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7及びオーブン調理やグリル調理用の電気ヒータ(図示せず。以下「グリルヒータ」と称す)の全ての電源を一斉に投入・遮断する主電源スイッチ201(図3参照)の操作ボタン11と、右加熱源6Rの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する右操作ダイアル12Rと、同じく左加熱源6Lの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する左操作ダイアル12Lと、中央加熱源7の通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する中央操作ダイアル13と、が設けられている。そして、前面操作部10には、左操作ダイアル12Lによって左加熱源6Lに通電が行われている状態でのみ点灯する左表示灯15と、右操作ダイアル12Rによって右加熱源6Rに通電が行われている状態でのみ点灯する右表示灯14とが設けられている。
なお、左操作ダイアル12L、右操作ダイアル12R、及び中央操作ダイアル13は、使用しない状態では、図1に示されるように、前面操作部10の表面から突出しないように内側へ押し込まれており、使用する場合には、使用者が指で一度押すと前方にバネ力によって突出し、回せる状態になるものである。そして、この段階で左加熱源6L及び右加熱源6R及び中央加熱源7にはそれぞれ通電が開始される。そこで、突出している左操作ダイアル12L、右操作ダイアル12R、または中央操作ダイアル13の何れかを左右に回せば、その回動の量に応じて当該加熱源の通電量が決まり、火力設定が行えるようになっている。
さらに、前面操作部の下部分には、タイマーダイアル16、17、18が設けられている。タイマーダイアル16、17、18は、それぞれ右加熱源6R、左加熱源6L、中央加熱源7を通電開始から所望の時間だけ通電し、該所望の時間を経過した後は自動的に電源を切るタイマースイッチ(図示せず)を操作するためのものである。
(グリル室)
本体1の内部の下半分には、区画形成されたグリル室(以下、「加熱室」と称す)19が設けられている。図1及び図4に示すように、加熱室19は、金属板により左右、上下及び背面側の壁面が形成され、上部天井付近及び底部付近に設置された電気ヒータ(図示せず)を同時又は個別に通電してロースト調理(例えば焼き魚)、グリル調理(例えばピザやグラタン)や加熱室19内の雰囲気温度を設定して調理するオーブン調理(例えば、ケーキや焼き野菜)が行えるようになっている。例えば、上部天井付近には最大消費電力(最大火力)1200Wのグリルヒータ(図示せず)と、底部付近には例えば最大消費電力800Wの電気ヒータ(図示せず)がそれぞれ設けられる。
加熱室19の前面開口71はドア70によって開閉自在に覆われ、ドア70は前後方向に移動自在になるよう加熱室19に支持機構(図示せず)によって保持されている。また、ドア70の中央開口部は耐熱ガラスによって形成されて窓72が設置され、加熱室19の内部が視認できるようになっている。さらに、ドア70には水平方向に伸びる金属製の底板73が着脱自在に取り付けられ、この底板73の上には受皿(図示せず)が取り外し自在に置かれ、油の多い調理をする場合は、通常受皿上には金属製の焼き網(図示せず)が置かれる。
図1、図2及び図4に示すように、枠体4の後部中心部上面に右排気口74が設けられ、表面は使用者の指や異物等が入らないようにパンチングメタルや網、細かい格子で覆われている。右排気口74は加熱室19の内部まで排気ダクト76を介して連通しており、加熱室19の内部に発生した高温空気(調理物から発生した油煙を含む)が右排気口74から本体1の外部に排出される。
また、枠体4の後部中央上面に左排気口75が設けられ、表面は使用者の指や異物等が入らないようにパンチングメタルや網、細かい格子で覆われている。左排気口75は、本体1の内部で、前記加熱室19の上方に区画された空間(図示せず)に連通している。
(上面操作部)
図1に示すように、天板3の上面、具体的には枠体4の前部に上面操作部20が配置されている。本体1の左右中心線を挟んで、左側には左加熱源6Lの左火力設定用操作部22が、中央部には中央加熱源7及び加熱室に設置された電気ヒータ(図示せず)の中央操作部23が、右側には右加熱源6Rの右火力設定用操作部21が、それぞれ配置されている。
(右火力設定用操作部)
右火力設定用操作部21には、使用者が1度押圧するだけで右加熱源6Rの火力を簡単に設定することができる右ワンタッチキー部(図示せず)が設けられており、その右ワンタッチキー部は、弱火力キー、中火力キー、及び強火力キーの3つのワンタッチキーを備えている。例えば、弱火力キーは右加熱源6Rの火力を300Wに設定し、中火力キー(図示せず)は750Wに設定し、強火力キーは2.5KWに設定する。さらに、右ワンタッチキー部(図示せず)の右端部に強火力キー称するキーが設けられ、右加熱源6Rの火力を強力(例えば、3KW)にしたい場合、これを押圧操作する。
(左火力設定用操作部)
なお、左加熱源6Lの火力設定のための左火力設定用操作部22には、右火力設定用操作部21(右ワンタッチキー部が設置されている)と同様なワンタッチキー(図示せず)が設置されている。したがって、例えば、火力を300W、750W、または2.5KWの何れかに設定できるようになっている。
(中央操作部)
中央操作部23には、ロースト調理、オーブン調理及びグリル調理に用いられるグリルヒータ等の通電を開始する操作スイッチ(図示せず)の操作ボタン(図示せず)と、その通電を停止する操作スイッチ(図示せず)の操作ボタンが並べて設けられている。 また、中央操作部23には、グリルヒータ等によるグリル調理や左加熱源6L、右加熱源6Rによる電磁調理における制御温度を、1度ずつ加算的又は減算的に設定する温度調節スイッチ(図示せず)の操作ボタン(図示せず)が横一列に設けられている。
さらに、中央操作部23には便利メニューキー(図示せず)が設けられている。すなわち、揚げ物調理(左加熱源6L、右加熱源6Rを使用)、揚げ物予熱状態表示(左加熱源6L、右加熱源6Rを使用し、油を所定の予熱温度まで加熱)、タイマーカウンター(図示せず)によるタイマー調理(左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7、加熱室19の内部に設けた二つのグリルヒータ等をタイマーカウンターにて設定した時間中だけ通電して調理)を設定する際に押圧すれば、簡単に後述する中央表示・入力部80に所望の入力画面や調理状態表示画面を読み出せる。
また、中央操作部23には、中央加熱源7の電源の入・切を操作するための制御スイッチ(図示せず)の操作ボタンが設けられている。中央操作部23の各操作ボタンや入力キーは、接触式の入力キー(例えば特許第2712399号で紹介されている)や押圧式のキーが使用されており、使用者が操作することにより後述する通電制御回路200に対する入力信号を発生する。さらに中央操作部23に設けた入力キーには、後述する中央表示・入力部80の液晶画面を見ながら、そこに表示された入力キーを操作して左右加熱源6R、6Lの火力や通電時間などを設定できるようになっている。
図1において、34Rは、前記したタイマー調理用のタイマーカウンター(図示せず)をスタートさせるスタートスイッチ(以下、「タイマースイッチ」と称す)であり、右火力設定用操作部21の右端部に設けてあり、使用者が1度押圧すると、その時点から時間が計測され、トッププレート5の右前方隅部に設けられた右液晶表示部35R(トッププレート5の下面近傍にあり、トッププレート5を介してその上方)に表示光を透過させて経過時間が「分」と「秒」単位で表示される。
また、右火力設定用操作部21とタイマースイッチ34Rとの間に右揚げ物選択スイッチ36Rが設けられ、使用者がこれを1度押圧すると、右加熱源6Rによる揚げ物(天ぷら)鍋の油の温度を180度に初期設定することができ、その後、使用者は右加熱源6Rの火力を、右操作ダイアル12Rを操作して揚げ物に適する任意の適温、例えば200度に設定することができる。
左側の左火力設定用操作部22の左端部にも、右火力設定用操作部21と同様に、左タイマースイッチ34Lと、左揚げ物選択スイッチ36Lとが設けられている。また、左液晶表示部35L(図1参照)も設けられている。そして、左タイマースイッチ34Lと右タイマースイッチ34R、左液晶表示部35Lと右液晶表示部35R、左揚げ物選択スイッチ36Lと右揚げ物選択スイッチ36Rは、それぞれ本体1の左右中心線を挟んで左右対称的位置に設けられている。
(火力表示ランプ)
図1及び図2に示すように、トッププレート5の右前側で、右加熱源6Rと右火力設定用操作部21との間の位置に対応した位置に、右加熱源6Rの火力の大きさを表示する右火力表示ランプ40Rが設けられている。右火力表示ランプ40Rはトッププレート5を介して(透過させて)その下面から表示光を上面側に放つようにトッププレート5の下面近傍に設けられている。同様に、左加熱源6Lの火力の大きさを表示する左火力表示ランプ40Lが、トッププレート5の左前側で、左加熱源6Lと左火力設定用操作部22との間の位置に対応した位置に設けられ、トッププレート5を介して(透過させて)その下面から表示光を上面側に放つようにトッププレート5の下面近傍に設けられている。これら右火力表示ランプ40R及び左火力表示ランプ40Lは、加熱源別運転表示部を構成している。
なお、右加熱源6R用の右火力表示ランプ40Rは、火力120Wから最大火力3KWまで12段階で表示できるようになっている。そして、これら12段階の火力を発光で示すために、右火力表示ランプ40Rは、図3に示す回路図の通り12個の発光ダイオード246〜257(発光素子)を直線的に配置してある。例えば、火力1である場合は、発光ダイオード246のみが点灯し、その赤い光を使用者はトッププレート5の表面上から容易に目視することができる。同様に、左加熱源6L用の左火力表示ランプ40Lは、図示していないが、例えば、火力120Wから最大火力2.5KWまでの間を11段階で表示できるようになっている。
(高温表示部)
トッププレート5において、右火力表示ランプ40Rの左側及び左火力表示ランプ40Lの右側には、トッププレート5が高温状態であることを前記本体外部へ報知する高温表示部502R及び502Lが設けられている。この高温表示部502R及び502Lは、後述の高温報知部503R及び503Lからの赤色光及びオレンジ色光を透過する透過部で構成されている。トッププレート5の上面において、高温表示部502R及び502Lの近傍には、高温表示を行う部分であることを文字などで表示し、その部分が赤色で光っている場合は、トッププレート5が高温であり、触れないように注意が必要である旨容易に理解できるようにしている。この高温表示部502R及び502Lは、本体1の枠体4の内側に設けたり、その枠体4の更に外側で本体1の上面に設けたり、更には前面操作部
10に設けても良い。
高温報知部503R及び503Lは、例えば赤色LEDや赤色ランプ及びオレンジ色LEDやオレンジ色ランプから構成されており、ここでは、赤色LEDを1個又は数個以上と、オレンジ色LEDを1個又は数個以上集合させたものから構成されている。赤色LEDとオレンジ色LEDは個別に発光するよう並列に電源側へ接続されている。また、高温報知部503R及び503Lは、図2に示すように、左右加熱源6R、6Lの前方(手前)側で、右火力表示ランプ40Rと左火力表示ランプ40Lの横に対応し、トッププレート5の下面に近接した位置にそれぞれ設置されている。また、図3に示す回路図の通り、高温報知部503R及び503Lは、駆動回路504に接続されており、通電制御回路200からの駆動信号に従って駆動回路504により駆動される。この高温報知部503R
及び503Lと駆動回路504とによって、トッププレート5が高温状態であることを本体外部へ報知する報知手段505を構成している。なお、報知手段505は、上記のように表示により高温報知を行う手段に限られず、光と音で高温報知するようにしてもよい。
(主電源スイッチ)
主電源スイッチ201(図3参照)の操作ボタン11と、右加熱源6Rの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する右操作ダイアル12Rと、左加熱源6Lの通電とその通電量(火力)を制御する制御スイッチ(図示せず)の電気接点を開閉する左操作ダイアル12Lとにより、中央操作部23、右加熱源6Rの右火力設定用操作部21、左加熱源6Lの左火力設定用操作部22の電源が遮断される構成になっている。したがって、例えば主電源スイッチ201を開成(OFF)すれば、それ以後、右操作ダイアル12R及び左操作ダイアル12Lの操作は一斉に無効となる。
(表示手段)
全ての加熱源に共通した表示手段(以下「中央表示・入力部」と称す)80が、トッププレート5の左右方向の中央部で、前後方向の前側に設けられている。中央表示・入力部80は、液晶パネルを主体に構成され、トッププレート5を介して(透過させて)その下面から表示光を上面側に放つようにトッププレート5の下面近傍に設けられている。中央表示・入力部80は、左加熱源6L、右加熱源6R、中央加熱源7及び加熱室19の内部に設けたグリルヒータ等の通電状態(火力や時間等)を入力したり、確認したりすることができるものである。すなわち、(i)加熱源6の機能(調理動作中であるかどうか等)と、(ii)中央加熱源7の機能(調理中であるかどうか等)と、(iii)グリル調理の場合には、加熱室19内部でグリル調理を行う場合の操作手順や機能(例えば、現在ロースタ、グリル、オーブンの調理の何れが行われているかどうか)と、が文字やイラスト
、グラフなどによって表示されるものである。
図1において、60は本発明の加熱調理器本体1が設置された流し台64の設置空間である台所の壁65に取り付けられた液晶TV又は液晶モニター等の画像表示器であり、これはパソコンの画面として接続して使用されるような周知のものでも良い。61は画像表示器60の電源コード、62は画像表示器60に対して画像信号を送出する接続ケーブルで、後述する通電制御回路200に駆動回路244を介して接続される。
画像表示器60の使用は使用者の任意であり、接続ケーブル62の端部にある接続プラグを簡単に本体1の出力端子から取り外せるので、電源接続口63に接続しない状態で加熱調理器を使用しても何ら調理動作には影響がなく、また中央表示・入力部80の動作にも影響はない。画像表示器60の上面、左右側面、下面及び前面の5面全体はカバー66によって覆われ、画像表示器60の前面、すなわち加熱調理器本体1に面する側は透明な材質で構成されているか、または透明な板で覆われた窓を設けており、画像表示器60に着脱自在に取り付けられている。この画像表示器60は、前記中央表示・入力部80の液晶画面に表示されるのと同じ内容の情報が同様な形式、色彩、配置等で表示されるので、正常運転時の加熱調理条件や調理の進行状態等は勿論、異常状態の各種警報及び詳しくは
後述する「高温報知」の表示が行なわれる。
中央表示・入力部80は、周知のドットマトリックス型液晶画面で構成されている。このため高精細(例えば、320×240ピクセルの解像度を備えているQVGAや640×480ドット、16色の表示が可能なVGA相当)の画面を実現でき、文字を表示する場合でも多数の文字を表示することができる。
中央表示・入力部80において情報を表示する画面区域81は、合計10個のエリアに割り当ててあり、左加熱源6Lの対応エリアと、中央加熱源7の対応エリアと、右加熱源6Rの対応エリアと、グリルやオーブン調理用のグリルヒータ(加熱源に同じ)等の対応エリアと、使用者に各種調理における注意や参考情報、警報情報を表示するガイドエリアと、をそれぞれ備えている。
上記の各エリア(表示領域)は、中央表示・入力部80の液晶画面の上に実現されたものではあるが、画面自体に物理的に個別に形成され、又は区画されているものではない。すなわち、画面表示のソフトウエア(マイコンのプログラム)により確立されたものであるので、そのソフトウエアによりその都度面積や形、位置を変えることは可能であるが、使用者の使い勝手を考え、左加熱源6L、中央加熱源7、右加熱源6Rなど各加熱源の並び順序に合わせて常に同じ並び順序にしている。つまり、中央表示・入力部80の液晶画面上では、常に左側に左加熱源6L、真中に中央加熱源7、右側に右加熱源6Rについての情報が表示される。
(制御回路)
図3は、この調理器の制御回路の全体を示す図であり、該制御回路は、1つ又は複数のマイクロコンピュータを内蔵して構成されている通電制御回路200によって形成されている。通電制御回路200は、入力部と、出力部と、記憶部と、演算制御部と、の4つの部分から構成され、定電圧回路(図示せず)を介して直流電源が供給されて、全ての加熱源(加熱手段)と中央表示・入力部(表示手段)80を制御する中心的な制御手段の役目を果たすものである。
図3において、主回路の母線202A、202Bに、例えば、200V電圧の電力を供給する商用電源202が接続され、主回路の一方の母線202Aに主電源スイッチ201が設けられている。そして、商用電源202に対し、互いに並列に接続された右加熱源6R用の右加熱源回路206Rと、右加熱源回路206Rと同様に構成された左加熱源6L用の左加熱源回路206Lと、中央加熱源7用の中央回路207と、グリル・オーブン用加熱源用のグリル回路208と、が設けられている。尚、右加熱源回路206Rについては後に詳述する。
中央回路207は、電磁リレー(図示せず)と電気ヒータ(図示せず)との直列回路を有し、この回路の両端が上記母線202A、202Bにそれぞれ接続されている。
また、通電制御回路200から出力される駆動信号に基づき、赤外線の光信号を発生させる赤外線駆動回路233を備えており、その駆動出力側に複数個(図3では3個のみ描かれている)の赤外線LED234、235、236の直列接続回路が接続されている。この直列接続回路の他端には抵抗237を介してトランジスタ238のコレクタが接続され、トランジスタ238のベースは赤外線駆動回路233に接続されている。なお、トランジスタ238のエミッタはアース接続されている。
(トッププレート割れ検知)
図3に示すように、本実施の形態の加熱調理器は、ガラス製のトッププレート(上板に同じ)5が割れたことを電気的または機械的に検知して所定の割れ検知信号を通電制御回路200に入力する割れ検知手段450を備えている。電気的に検出する手段としては、例えばトッププレート5の裏面に格子状又は網目状に貼付された導電性皮膜における電気抵抗値の変化を捉える方法があり、また機械的に検知する手段としては、例えば圧力スイッチがある。圧力スイッチを用いる場合には、圧力スイッチをトッププレート5に接触させておき、トッププレート5が割れた場合に圧力スイッチに作用する圧力変化を検出する。すなわち、トッププレート5の下面には、通常左加熱コイル220L及び右加熱コイル220R、その他これらを支える支持部材などの構造物が押し当てられており、トッププ
レート5が割れた場合、その割れによってトッププレート5が局部的に上方に持ち上がる。これをトッププレート5に接触している圧力スイッチが検知し電気信号に変えるというものである。
(換気装置)
本発明になる加熱調理器の構成の一部ではなく、本発明の加熱調理器に必須の装置や部品でもない換気装置239が、例えば、設置空間の上方となる台所の壁65(図1参照)上部などに設置されている。換気装置239は、換気用の排気ファンを駆動するファンモータ243と、制御部に内蔵された赤外線受光素子となるフォトダイオード240と、受信回路241と、制御回路242と、を有している。すなわち、フォトダイオード240が赤外線LED234〜236の直列回路から赤外線信号を受けると受信回路241を通じて制御回路242に信号が伝達され、その信号によりファンモータ243が回転駆動される。
(火力表示ランプ)
右加熱源6Rの右火力表示ランプ40Rを点灯させる駆動回路245には、通電制御回路200から駆動信号が入力される。右火力表示ランプ40Rは、図3に示すように、合計12個の発光ダイオード246〜257が互いに並列に接続されている回路を備えている。この並列回路の一端が駆動回路245に接続され、他端はそれぞれ抵抗258a〜258lを介して接地側接続点259に接続されている。また、左加熱源6L用の左火力表示ランプ40Lも同様に構成されて
いるが、発光ダイオードの数は11個である。
(温度センサー)
図3に示すように、本実施の形態の加熱調理器は、本体1の内部空間を一定の温度範囲に保つための冷却用ファン駆動回路260と、後述する合計12個の温度検出手段としての温度センサーS1〜S7Lの温度データが入力される温度検出回路311とを備えている。
各種温度センサーS1〜S7Lは次の通り各部分に配置されている。S1(図示せず)は中央加熱源7用の中央回路207の電気ヒータ231近傍に設けた温度センサー
で、サーミスタ等の熱伝式温度センサーを1対(2個)設けている。
S2は右加熱源6R用の温度センサーで、リング状誘導加熱コイル220R(図5参照)の外側前方位置に設けた温度センサーS2Aと、誘導加熱コイル220Rの内側中央空間部に設けた温度センサーS2Bとから構成されている。
温度センサーS2Bは、鍋などの被加熱物Nから放射される赤外線の量を検知して温度を測定できるフォトダイオード等から構成された赤外線式センサーであり、図5に符号P2で示すように、被加熱物Nの底部中心部に対応した位置で被加熱物Nの温度を検出する。また温度センサーS2Aは、被加熱物Nからの輻射熱により熱せられるトッププレート5の温度を使用者に近い前方位置P1で検知するもので、サーミスタ式センサーであり、トッププレート5の下面に密着するように下方からバネで常に押し上げられた状態に固定されている。CLは誘導加熱コイル220Rの垂直中心線を示すもので、この中心線CL上に前記温度センサーS2Bが設置されている。
二つの温度センサーS2AとS2Bの相互の優先度は次のようになっている。
(1)被加熱物Nの温度を検知する目的では、一方の温度センサーS2Bの温度検出情報が他方のセンサーS2Aに優先する。このため被加熱物Nに関しての適正な火力制御や温度過剰上昇を防止する制御(異常高温防止)ではこの温度センサーS2Bの方が優先する。この理由は、主に鍋などの被加熱物Nから放射される赤外線の量を検知して温度を測定できるようにフォトダイオード等から構成された赤外線式の温度センサーS2Bは、被加熱物Nから放射された赤外線を集約させ、かつリアルタイムで(時間差が殆んどなく)受信してその赤外線量から温度を検知できることでは優れているからである。この温度センサーS2Bは、被加熱物Nの手前にある耐熱ガラスやガラスセラミックス製等のトッププレート5の温度と被加熱物Nとの温度が同じでなくても、またトッププレート5の温度に拘わらず、被加熱物Nの温度を的確に検出できるようになっている。すなわち、被加熱物Nから放射される赤外線がトッププレート5に吸収されたり遮断されたりしないように工夫しているためである。例えばトッププレートは2.5μm以下の波長域の赤外線を透過させる素材が選択されており、一方、温度センサーS2Bは2.5μm以下の波長域の赤外線を検出するものが選択されている。
(2)トッププレート5の温度を検知(使用者が触れても安全な低い温度であるのかどうかを検出)する目的では、他方の温度センサーS2Aの温度検出情報が温度センサーS2Bからの温度検出情報に優先するように設定されている。この温度センサーS2Aは、サーミスタ等の伝熱式のものであり、上記した赤外線式温度センサーS2Bと比較すると急激な温度変化をリアルタイムで補足することでは劣るが、トッププレート5に密着していることによりトッププレート5の温度を確実に検出できる。また被加熱物Nが無い場合でもトッププレート5の温度を検出できるものである。
なお、この実施の形態においては、温度センサーS2AやS2Bがトッププレート5や被加熱物Nの温度を検知すると説明しているが、トッププレート5等の対象物固有の温度だけを検出することは物理的に不可能であるので、実際は被加熱物Nの底部中央の温度やその外周面の温度を(被測定物と)微小間隙を置いて間接的に検知し、その時の測定データが示す温度と、色々な実験結果から得られた実際の温度との差を検証し、温度センサーS2AやS2Bの検出温度がトッププレート5や被加熱物Nの現実の温度に近いものとなるように予め調整している。
ここで、本実施の形態では、被加熱物Nがトッププレート5の所定エリア上に載置されているかどうかを判定するための判定手段としての判定回路601を備えている。判定回路601は、温度センサーS2B(及び後述するS4B)からの温度情報に基づいて被加熱物Nの有無を判定するものである。温度センサーS2B(及び後述するS4B)は、被加熱物Nの底面からトッププレート5を透過して来た赤外線を受け、この赤外線の量に応じた温度情報を判定回路601に出力する。判定回路601は、その温度情報に基づき被加熱物Nの有無を判定し、その結果を通電制御回路200に出力する。つまり、被加熱物Nが左右加熱源6L、6Rの上方であるトッププレート5の所定エリアに無い場合、温度センサーS2Bに集められる赤外線の量は格段と減るので、この現象に基づき被加熱物N
の有無を判定回路601で検知している。そして、通電制御回路200は、判定回路601からの判定結果に基づき高温報知処理を行っているが、この高温報知処理の詳細については、以下の図7で説明する。なお、このように被加熱物Nからその温度に応じて発せられる赤外線を、赤外線センサーによってトッププレート5の下方から迅速に検出することは例えば特開2006−310115号公報や特開2007−18787号公報により知られている。
S3は中央表示・入力部80の温度センサーである。この温度センサーは温度感知素子をセラミック等の構造物で支持した、一対のサーミスタ型温度センサーS3A、S3Bから構成されており、図2の符号S3A、S3Bのように左右方向に所定間隔離して設置されている。なお、温度センサーS3は、図5においては高温報知部503Rの真後ろに並んでいるように描かれているが、実際は高温報知部503Rには近接しておらず、本体1の左右中央の中央表示・入力部80の真後ろ位置に設置されている。
この温度センサーS3が高温度を検知した場合は、中央表示・入力部80の表示画面の中に高温報知をして使用者に注意喚起する。また右加熱源6Rの高温報知部503Rが高温報知する場合は、中央表示・入力部80の表示画面の中に同様な高温報知が行なわれ、左加熱源6Lの高温報知部503Lが高温報知する場合は、同様に中央表示・入力部80の表示画面に高温報知が行なわれる。このようにしてトッププレート5が高温になっている可能性を広く報知することにより使用者の安全性を高めている。
左加熱源回路206Lにも右加熱源回路206Rと同じように、1対(2つ)の温度センサーS4を設置しており、左加熱源6Lでは、本体1の左右中心線を挟んで右加熱源6Rの温度センサーS2A及びS2Bと対照的な位置に、それぞれ温度センサーS4A及びS4Bを配置している。なお、このように左加熱源6Lと右加熱源6Rに、それぞれ温度センサーを1対ずつ設けた目的は、左右の加熱源6L、6Rは主要な加熱源であり、かつ高温度になるので、温度センサーをそれぞれ一対設け、二重に監視することとしている。
S5は加熱室19の天井部に設けた温度センサーである。なお、本体1内部の右空間部RRには1対の温度センサー(S6R、S7R)を設けている。
同様に、本体1内部の左空間部LRには1対の温度センサー(S6L、S7L)を配置している。
図3において、本体1の内部機構を冷却するための冷却用電動送風機(以下冷却用ファンと称する)261、262、263、264、265、266、の運転開始、停止及び回転速度(送風能力)は、それぞれ冷却用ファン駆動回路260により制御される。なお、右加熱コイル220Rの冷却用ファン263の送風能力は、左加熱コイル220L冷却用ファン264の送風能力より大きいものが選ばれている。この理由は、右加熱コイル220Rの方が、最大火力が大きく、それだけ発生する熱量が大きくなるためである
前記のように、前記した全ての温度センサーS1、S2A、S2B、S3A、S3B、S4A、S4B、S5、S6R、S6L、S7R、S7Lからの温度データは、それぞれ温度検出回路311を介して全て通電制御回路200に入力する構成になっている。
冷却用ファン駆動回路260は、温度検出回路311からの温度測定状況に応じ、それぞれの温度測定部分が所定温度以上高温にならないように常に冷却用ファン261、262、263、264、265、266の運転による風で冷却されている。
なお、前記風冷を行っても予め設定された異常判定温度を超えた場合は、通電制御回路200に温度検出回路311から異常温度信号が入力され、左加熱源6Lまたは右加熱源6Rや電気ヒータ231等の加熱源の電源が遮断されたり、制限(通電量を減らし火力をダウンさせること)されたり、安全動作のための保護信号が通電制御回路200から各加熱源に向けて出力されたりする。
つまり異常検出手段は、この通電制御回路200と、温度検出回路311と、電流検出センサー(図示せず)と、前記したトッププレート割れ検知手段450等と、から構成されている。
図3において、商用電源202から主電源スイッチ201により通電制御回路200を切り離す場合、その商用電源に代わり電源を供給する予備電源400が設けられている。例えば、充電池から構成されており、商用電源202から通電制御回路200の間で電気的に異常電流等の不具合が発生し、そのままでは危険な場合に通電制御回路200自身が主電源スイッチ201を開放する時に、逆に電源として接続されて使用される。
通電制御回路200の内部には、図示していないが不揮発性半導体記憶メモリーが内蔵されており、加熱調理器本体1に異常が発生してから商用電源が切れるまでの情報を記憶している。これは次に再度加熱調理装置が起動した際に、通電制御回路200が前回の故障(経年劣化による機能低下等の場合も含む)や不具合を判断し、不用意に通電しないようにするためである。また、加熱調理装置の修理業者やメーカが上記メモリーの故障履歴を読み出し、修理に役立てるようにすることもできる。また、通電制御回路200は、下記場合に限り、上面操作部20の各種キーの入力を制限する構成になっている。
場合1:上面操作部20の操作を検知し、最後に使用された加熱源(例えば右加熱源6Rなど)の通電が停止してから所定時間(例えば2分)経過した場合。
場合2:何れの加熱源も通電されていない状態で、かつ上面操作部20における各種入力キーが操作されてから所定時間(例えば5分)経過した場合。
これにより使用者が加熱調理器の前から離れている間に、何らかの原因で加熱調理の入力指令がされ、加熱が不用意に開始されてしまうことを防止している。この機能は、左加熱源6L、右加熱源6R及び中央加熱源7を、通電開始から所望の時間だけ通電し、以後自動的に電源を切るタイマースイッチ(図示せず)のタイマーダイアル16、17、18とは別のものである。
一方、制限された状態から復帰させるには、以下の2つの方法に限られる。
方法1:本体ケース2の右側前面に設けられた前面操作部10にある左操作ダイアル12Lと、右操作ダイアル12Rと、中央操作ダイアル13などのいずれか一つを回動したり、前方に突出させたりする等の操作をする。
方法2:上面操作部20における各種入力キーの中で、通常の調理では使用することが有り得ない特殊な押し方(例えば6つの中の、離れている特定な2つを5秒間だけ押し続けること)をする。
(本体内部の構造)
本体1の内部は、図4に示すように垂直に設置している金属製又は断熱性素材の仕切板290R、290Lにより左空間部LRと右空間部RRとが区画形成されている。右空間部RR内の底部に設けられた前記冷却用ファン261がモータFMに支持されている。そしてこのモータFMの駆動時には、本体ケース2の正面右側位置に多数形成した吸気孔(図示せず)から外気が右空間部RRに直接吸引されるようになっている。なお、図4において、74は加熱室19内部の高温空気がダクト76を介して排出される排気口で、本体1の枠体4の後部に形成されている。また371R、371L、372R、372Lはそれぞれ電源回路を構成する半導体素子で、放熱フィン372R、372Lの上面に直接固定されている。
同様に、左空間部LR内の底部にも冷却用ファン262とモータFMが設置されており、そのモータFMの駆動時には、本体ケース2の正面左側位置に多数形成した吸気孔(図示せず)から外気が直接左空間部LR内に吸引される。
右空間部RRの前方の天井面近くには、下面に吸い込み口を有し、かつ一端に吹出口を有するケーシングを持った冷却用ファン263が水平に配置されている。冷却用ファン263は、冷却用ファン261で吸い込まれ上昇してくる空気を吸い込み口で吸い込み、これを加熱室19の上方において本体1内部の加熱室19の上方空間へ吹き出す。
本体1の内部の上方空間には、前記中央表示・入力部80が設置されているので、この中央表示・入力部80に向けてその右側位置から冷却用ファン263からの冷却風が供給される構造になっている。なお加熱室19の上方には断熱板材270が水平に設置され、中央表示・入力部80や左右加熱源6R、6Lや中央加熱源7の設置空間へ加熱室19からの熱が極力伝達しないようにしてある。
同様に、左空間部LR前方の天井面近くには、下面に吸い込み口を有し、かつ一端に吹出口を有するケーシングを持った冷却用ファン264が水平に配置されている。冷却用ファン264は、左空間部LRの冷却用ファン262で左空間部LRに吸い込まれ上昇してくる本体1外部の空気を吸い込み口で吸い込み、これを本体1内部の上方空間275に設置された中央表示・入力部80に向けてその左側方向から供給する構造になっている。なお、上方空間275内の右半部に設置された冷却用ファン265は、右空間部RRに導入された外気を冷却用ファン263を経由せずに、右加熱源6Rの後方に吸引し、これをその右加熱コイル220Rへ向けて供給するものであり、また同様に上方空間275の左半部に設置された冷却用ファン266は、左空間部LRに導入された外気を冷却用ファン2
64を経由せずに、左加熱源6Lの後方に吸引し、これをその左加熱コイル220Lへ向けて供給するものである。各加熱コイル220R、220Rを冷却した後の空気流は、上方空間275の後部に対応した枠体4の排気口(図示せず)から本体1外部へ排出されるようになっている。
(表示手段の配置)
図3において、右加熱源6Rの右加熱コイル220R外周縁の最前の位置に接する直線を横方向直線RLとし、左加熱源6Lの左加熱コイル220L外周縁の最前の位置に接する直線を横方向直線LLとしている。このとき、横方向直線RLと横方向直線LLとが横方向の一直線上に一致している。右加熱源6Rの最後部と、左加熱源6Lの最後部とを結ぶ直線を横方向直線BLにて示している。
そうすると、前後方向を横方向直線RL(横方向直線LLに同じ)と横方向直線BLとによって挟まれ、左右方向を左加熱源6Lと右加熱源6Rとによって挟まれた範囲が、かかる加熱源が対向する空間(以下「対向空間」と称する)SSに相当している。そして、中央表示・入力部80は、その最後部が対向空間SSの内部に入るように対向空間SS前方から対向空間SSの内側にまで設置されている。例えば、中央表示・入力部80は、その画面を構成する液晶基板280の縦寸法(H)の三分の一以上の長さが対向空間SSに入っている。
なお、図2において中央表示・入力部80の液晶画面の縦寸法Hと幅寸法Wは、例えば、それぞれ80mmである。
加熱室19から右排気口74に至るまでは排気ダクト76により区画され、途中で左右加熱源6L、6Rや中央表示・入力部80の設置空間と交わることが無い。したがって、加熱室19内部から排気口74に至るまでの排気と、左右加熱源6L、6Rや中央表示・入力部80を冷却し排気口75に至るまでの冷却風とは互いに干渉せず、本体1の外部にそれぞれ排出される。
また、中央表示・入力部80の表示画面を構成する液晶基板280の底面裏側には、複数のフィン284が熱伝的に取り付けられている。この複数の放熱フィン284は、液晶基板280を右側からは前記冷却用ファン265からの送風で、左側からは前記冷却用ファン266からの送風で冷却する場合の熱交換効率を上げるために設けている。
図3と図5において、発光手段510は、右加熱コイル220R及び左加熱コイル220Lがそれぞれ調理のために所定火力以上で通電されている場合に、LED等の発光素子を発光させて通電中であることを報知するための手段である。なお、発光手段510は例えば従来から特許第3941674号公報等により知られているが、この実施形態でも、右加熱コイル220Rの周囲を囲むように設置された全体形状が円形の導光体とLED等の発光素子512R、後述の発光素子512L及び電源を供給する駆動回路511から構成されている。図5において発光手段510の発光素子512Rからトッププレート5側へ出た破線の矢印は、発光素子512Rから放射された赤色やオレンジ色の光線を示し、この光線はトッププレート5を透過してその上方へ放射されるので、使用者はこの発光状
態を見て右加熱コイル220Rが通電中であることを容易に認知できる。なお、発光素子512Rの光線をトッププレート5から透過させるのに代えて、トッププレート5に投影することで、右加熱コイル220Rが通電中であることを通知するようにしてもよい。また左加熱コイル220Lの周囲にも同様の発光素子512Lが設置されている。なお、発光素子512R及び512Lの光の色は、加熱調理をしていない待機中は緑色、加熱調理中は赤色にする等、色を変化させても良い。
(加熱電源回路の構成)
ここで、本実施の形態は、インバータ回路のスイッチング素子の駆動信号の基準電位が大きく変動した場合においてもスイッチング素子の誤導通を抑制し、かつ、インバータ回路のコスト増を最小限に抑えた誘導加熱調理器を得るものであり、以下、該内容について詳細に説明する。
図6に示すように、前記右加熱制御回路206Rは、直流回路アとインバータ回路イと負荷回路ウとより構成される。
直流回路アは、母線202A、202Bに入力側が接続された整流ブリッジ回路221と、整流ブリッジ回路の直流側出力端子の一端に接続されたチョークコイル222と、そのチョークコイルの出力と前記整流ブリッジ回路の直流側出力端子の他端と接続された平滑化コンデンサ223とから構成される。
インバータ回路イは、直列接続されたスイッチング素子225a及び225bと、そのスイッチング素子の少なくとも一つと並列に接続した部分共振コンデンサ225cと、前記スイッチング素子225a及び225bとそれぞれ逆並列に接続されたダイオード226a及び226bとから構成される。直列接続されたスイッチング素子225a及び225bは、平滑化コンデンサ223と並列に接続される。部分共振コンデンサ225cは、スイッチング素子225a及び225bのターンオフ時に、スイッチング素子に印加される電圧の変動を遅らせて、スイッチング素子に生じる損失を抑制する働きをする。以下、高電位側スイッチング素子225aを上スイッチ、低電位側スイッチング素子225bを下スイッチと称する。また、高電位側ダイオード226aを上ダイオード、低電位側ダイオード226bを下ダイオードと称する。
負荷回路ウは、直列接続された加熱コイル220と共振コンデンサ224とクランプダイオード224aとより構成される。加熱コイルの一端は、接続線Aを介して前記スイッチング素子225aと225bとの接続点と接続され、加熱コイルの他端は、接続線Bを介して共振コンデンサ224の一端に接続されている。そして、共振コンデンサの他端はスイッチング素子225bと接続されている。クランプダイオード224aは、負荷回路ウの加熱コイル220と共振コンデンサ224の接続点と直流電源回路アの低電位側母線との間に接続され、加熱コイル220と共振コンデンサ224の接続点の電位が低電位側母線の電位以下に低下しないようにクランプする。
221aは前記ダイオードブリッジ回路221の商用交流電源202からの入力電流を検出する入力電流検出手段であり、221bはダイオードブリッジ回路221の出力電圧を検出する入力電圧検出手段である。また、228はインバータ回路イのスイッチング素子225a、225bへ駆動信号を送出している駆動回路、200は調理器全体の制御を行う通電制御回路である。
(加熱電源回路の動作)
加熱電源回路は、直流回路アにおいて、整流ブリッジ回路221により母線202A、202Bに接続された商用電源202を直流に変換し、さらにチョークコイル222と平滑化コンデンサ223により平滑化しインバータ回路イに直流電圧を供給する。次にインバータ回路イにおいて、通電制御回路200によりスイッチング素子225aと、225bを交互にオン・オフすることによりその接続点に高周波電圧を発生させ負荷回路ウに高周波電圧を供給する。次に負荷回路ウにおいて、インバータ回路イにより生成された高周波電圧により、共振回路を構成する加熱コイル220と共振コンデンサ224に高周波電流が流れ、それにより生じる磁束が加熱コイル220上方に載置された鍋Nに渦電流を誘起して鍋自体を加熱する。
(インバータ回路の詳細動作)
図7と図8は、本実施の形態におけるインバータ回路イへの駆動信号、及びインバータ回路イから負荷回路ウに出力される電圧波形、電流波形の例を示している。図7は高出力状態、図8は加熱出力を抑制した状態である。そして、各図において、(a)は上スイッチ225aへの駆動信号、(b)は下スイッチ225bへの駆動信号、(c)は負荷回路ウに印加されるインバータ回路イの出力電圧、(d)はインバータ回路イから負荷回路ウに流れる出力電流、(e)は共振コンデンサ224の出力電圧、(f)はクランプッダイオード224aに流れる電流、(g)は上スイッチ225aに流れる電流、(h)は上ダイオード226aに流れる電流、(i)は下スイッチ225bに流れる電流、(j)は下ダイオード226bに流れる電流を示す。
(スイッチング回路に用いる半導体の種類)
本実施の形態では、以下の3つの理由により、下スイッチ225bにワイドバンドギャップ半導体を使用し、上スイッチ225aにSi等の通常の半導体スイッチング素子を使用する。
まず、1番目の理由を以下に述べる。すなわち、インバータ回路イの下スイッチ225bの駆動信号(b)の基準電位は直流電源回路アの低電位側母線電位であり、上スイッチ225aの駆動信号(a)の基準電位は出力電圧(c)である。従って、これら両スイッチが交互にオン・オフ駆動される際に、下スイッチ225bの基準電圧は常に0Vであるのに対し、上スイッチ225aの基準電圧は、100V電源用の誘導加熱調理器では最大140V程度、200V電源用の誘導加熱調理器では最大280V程度の幅で図7、8に示す出力電圧(c)の周期で変動する。さらに、直流電源回路アに昇圧機能を有する誘導加熱調理器では、それ以上の電圧幅で変動するものもある。この様に、下スイッチ225bの駆動信号の基準電位が安定しているのに対して、上スイッチ225aの駆動信号の基準電位は高周波で大きく変動している。
一方、Si等の通常の半導体のスイッチング素子のスレッシュホールド電圧は5〜6V程度であるのに対し、SiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子のスレッシュホールド電圧は1〜3V程度である。従って、SiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子はSi半導体のスイッチング素子と比較してしきい値電圧が低く、ノイズ等により誤導通しやすい問題点がある。
上記のように、上スイッチ225aの駆動信号の基準電位が高周波で大きく変動しているため、上スイッチにワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子を使用した場合、下スイッチに使用した場合と較べると、その駆動信号が出力電位の変動から遅延等してずれた場合、また、ノイズ等の影響を受けた場合、スイッチング素子が誤導通する可能性が高い。そこで、本実施の形態では、ワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子を下スイッチ225bのみに適用し、上スイッチ225aにはSi半導体のスイッチング素子を適用する。それにより、スイッチング素子の誤導通の発生を抑制し、誘導加熱調理器の信頼性を高めることができ、かつ、インバータ回路のコスト増を最小限に抑えた誘導加熱調理器を得ることができる。
Figure 2011222180
なお、ワイドバンドギャップ半導体とは、従来から半導体として使用されてきたSiよりもバンドギャップが大きい半導体材料をいい、たとえば炭化珪素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンドなどが挙げられる。また、4H−SiCのようなワイドバンドギャップ半導体は通常のSiと比較すると表1のような物理的な特性を有している。その為、例えば、絶縁破壊電界がSiが0.3MV/cmであるのに対し4H−SiCは3MV/cmであるため、オン抵抗が低くなり、それにより電力損失が低減でき、自らの発熱量が少なくなる。また、例えば、禁制帯幅がSiが1.1eVであるのでに対し4H−SiCは3.25eVであるため200度以上の高温でも動作可能となる。
次に2番目の理由として、本実施の形態では、通電制御回路200が、インバータ回路の駆動を所定の周波数で行い、加熱出力調整をインバータ回路イの上スイッチ225aおよび下スイッチ225bの導通比率を制御することにより行う。また、本実施の形態では、通電制御回路200が上スイッチ225aと下スイッチ225bを交互にオン・オフ駆動するとともに、上スイッチ225aと下スイッチ225bのオン(導通)状態を切り換える際に所定の期間、両スイッチをオフ状態とするデッドタイムを設けている。そして、上スイッチ225aの導通時間は負荷回路ウの共振周期の半分より短い期間とする。それにより、上スイッチ225aの導通中に負荷電流が転流するのを回避する。従って、万一、鍋の載置状態等、負荷状態の変動により負荷電流に転流が生じた場合には、上スイッチ225aと逆並列に接続された上ダイオード226aが導通する状態になる。この状態で上スイッチ225aがターンオフし、下スイッチ225bがターンオンすると、部分共振コンデンサ225cの充電電荷や上ダイオード226aの逆回復電流、負荷回路に流れる負荷電流が下スイッチ225bに流れ、下スイッチに大きな損失が生じることになる。しかし、下スイッチ225bにSiC等のワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、その損失の増大を抑制できる。下スイッチ225bの導通時間については、負荷回路イの共振周期の半分を超過しても共振コンデンサ225cの充電電荷が放電されるとクランプダイオード224aが導通して共振コンデンサ224に逆方向に充電電荷が蓄積されないので、負荷電流の転流は生じない。
次に3番目の理由として、上スイッチ225aと下スイッチ225bには、逆並列ダイオード226a・226bを流れる回生電流を除き、共振コンデンサ224に流れる高周波電流が流れるが、それに加えて下スイッチ225bにはクランプダイオード224aに流れる電流も流れている。このクランプダイオード224aを経由して加熱コイル220に流れる電流は直流電流成分であり、鍋などを誘導加熱するのには役立たない。図7の高加熱出力状態では、共振コンデンサ224に流れる高周波交流電流成分が大きいのに加えて、大きな直流成分がクランプダイオードを経由して下スイッチ225bにも流れる。また、図8に示した低加熱出力状態においても、クランプダイオード224aを経由して直流電流成分の流れる期間が長い。この直流電流の成分だけ、下スイッチ225bに上スイッチ225aより多くの電流が流れることになる。従って、下スイッチ225bにSiC等のワイドバンドギャップ半導体を使用することで上スイッチ225aに使用するよりもスイッチング素子における導通損失低減の大きな効果を得ることができる。
なお、上ダイオード226aにSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体を用いたショットキバリアダイオードを使用すれば、下スイッチ225bをターンオンする前に負荷電流が転流して上ダイオード226aに電流が流れている場合においても、上ダイオード226aには逆回復電流が流れず、即時に電流を遮断することができるので、上ダイオード226aの損失が抑えられるとともに下スイッチ225bの損失も抑制し、加熱効率を向上させることができる。
また、上ダイオード226aと下ダイオード226bについては、下スイッチ226bのターンオフ後に上ダイオード226aに回生電流が流れ、上スイッチ225aのターンオフ後に下ダイオード226bに回生電流が流れてそれぞれ導通損失が生じる。本実施の形態に係る誘導加熱調理器では、図8に示すように、上スイッチ225aの導通時間より下スイッチ225bの導通時間が長い駆動状態において、上スイッチ225aのターンオフ時の電流が下スイッチ225bのターンオフ時の電流より大きくなるので、下ダイオード226bの回生電流が上ダイオード226aの回生電流より大きくなるが、下ダイオード226bにSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体のショットキバリアダイオードを使用することにより損失を抑制して調理器全体の加熱効率を向上させることができる。
実施の形態2.
実施の形態1に係る誘導加熱調理器では、共振コンデンサ224に並列にクランプダイオード224aが接続されて、下スイッチ225b導通中の負荷電流の転流を回避する構成のものであったが、実施の形態2では、クランプダイオード224aを有しない回路構成を有するものについて示す。図9に実施の形態2に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す。実施の形態1の図6に示した誘導加熱調理器の回路構成と同一部分については同一符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係る誘導加熱調理機器においても、下スイッチ225bの駆動信号の基準電位である直流電源回路アの低電位側母線の電位が安定しているのに対して、上スイッチ225aの駆動信号の基準電位であるインバータ回路イの出力電位は高周波で大きく変動している。したがって、下スイッチ225bにSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子を使用して損失を低減し、加熱効率を改善するとともに、上スイッチ225aにはSi半導体のスイッチング素子を使用することにより、ノイズ等による誤導通のリスクを低減し、誘導加熱調理器の信頼性を高めることができる。
実施の形態3.
実施の形態1ではハーフブリッジ型インバータ回路について示したが、実施の形態3では、フルブリッジ型のインバータ回路に適用した場合について示す。図10は、この発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図である。図10において、実施の形態1の図6に示した誘導加熱調理器の回路構成と同一部分あるいは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。本実施の形態におけるインバータ回路イ’は、直流電源回路アの出力母線間に2個直列のスイッチング素子を接続したアーム2組からなるフルブリッジ型のインバータ回路である。2つのアームイ’−1、イ’−2はそれぞれ、上スイッチ225a、225d、下スイッチ225b、225e、上ダイオード226a、226c、下ダイオード226b、226d、部分共振コンデンサ225c、225fから構成さる。そして、通電制御回路200が制御することにより駆動回路228a、228bにより負荷回路ウの共振周波数より高い同一の周波数で各アームの上スイッチと下スイッチが交互にオン・オフ駆動する。加熱コイル220と共振コンデンサ224からなる負荷回路ウは、2つのアームの上スイッチと下スイッチの接続点間に接続されており、2つのアームの接続点電位の差が負荷回路に印加される。本実施の形態では、2つのアームイ’−1、イ’−2の駆動信号の位相差を制御することにより、負荷回路に印加する電圧を調整し、加熱出力を制御する。なお、図10において、駆動位相が先行しているアームはイ’−1であり(以後、先行アームと呼ぶ)、駆動位相が遅れているアームはイ’−2である(以後、追従アームと呼ぶ)ものとする。
なお、各アームイ’−1、イ’−2の下スイッチ225b、225eにSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子を使用し、上スイッチ225a、225dにSi半導体のスイッチング素子を使用する。また、先行位相のアームイ’−1に接続されている部分共振コンデンサ225cは、追従位相のアームイ’−2に接続されている部分共振コンデンサ225fより小さい容量のものとする。
図11は、本実施の形態における駆動信号、負荷回路への出力電圧波形等の一例を示す。2つのアームイ’−1、イ’−2は同一周波数で駆動され、その位相差を0〜180度の範囲で調整する。本図における位相差は、約75度となっている。本図において、(a)は先行アーム上スイッチ225aへの駆動信号、(b)は先行アーム下スイッチ225bへの駆動信号、(c)は追従アーム上スイッチ225dへの駆動信号、(d)は追従アーム下スイッチ225eへの駆動信号、(e)は負荷回路ウに印加されるインバータ回路イ’の出力電圧、(f)はインバータ回路イ’から負荷回路ウに流れる出力電流、(g)は先行アームの上スイッチ225aに流れる電流、(h)は先行アーム上ダイオード226aに流れる回生電流、(i)は先行アーム下スイッチ225bに流れる電流、(j)は先行アーム下ダイオード226bに流れる電流、(k)は追従アームの上スイッチ225dに流れる電流、(l)は追従アーム上ダイオード226cに流れる回生電流、(m)は追従アーム下スイッチ225eに流れる電流、(n)は追従アーム下ダイオード226dに流れる電流、を示す。本実施の形態では、負荷回路ウの共振周波数よりも高い周波数でインバータ回路イ’を駆動しているので、負荷回路ウに流れる出力電流(f)は、負荷回路ウに印加される出力電圧(e)よりも遅れ位相となっている。本実施の形態に係る誘導加熱調理器において、部分共振コンデンサ225cは、スイッチング素子225a及び225bのターンオフ時に、スイッチング素子に印加される電圧の変動を遅らせて、スイッチング素子に生じる損失を抑制する働きをし、部分共振コンデンサ225fは、スイッチング素子225d及び225eのターンオフ時に、スイッチング素子に印加される電圧の変動を遅らせて、スイッチング素子に生じる損失を抑制する働きをする。しかし、図11に示した駆動状態では、先行アームの上スイッチ225aや下スイッチ225bがターンオンする前に出力電流は転流しているので、上スイッチ225aや下スイッチ225bのターンオン時には、その上スイッチ225aや下スイッチ225bに部分共振コンデンサ225cを充電あるいは放電するラッシュ電流と、下ダイオード226bや上ダイオード226aの逆回復電流が流れ、ターンオン損失が発生する。このようにラッシュ電流が生じうる先行アームの部分共振コンデンサ225cを追従アームの部分共振コンデンサ225fより小さい容量のものとして、ターンオン損失の増大を抑制している。
以上のように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、インバータ回路イ’を構成する各アームイ’−1、イ’−2の下スイッチ225b、225eの駆動信号の基準電位である直流電源回路アの低電位側母線の電位が安定しているのに対して、上スイッチ225a、225dの駆動信号の基準電位である各アームであるイ’−1、イ’−2の出力電位は図11に示すように高周波で大きく変動している。したがって、上スイッチ225a、225dにはSi半導体のスイッチング素子を使用して、ノイズ等による誤導通のリスクを低減することができるとともに、下スイッチ225b、225eにSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体のスイッチング素子を使用することにより損失を低減し、加熱効率を改善することができ、誘導加熱調理器の信頼性を高めることができる。
尚、下スイッチのみにワイドバンドギャップ半導体を適用した他の理由および効果についても、実施の形態1と同様である。
実施の形態1乃至3では右側の加熱コイルの駆動回路について説明したが、左側の加熱コイルに適用してもよい。また、実施の形態2乃至3については、各実施の形態で説明した以外の本体構成、及び回路構成等は実施の形態1と同様である。
1 加熱調理器本体、5 トッププレート、6L 左加熱源(加熱コイル)、6LM 案内マーク、6R 右加熱源(加熱コイル)、6RM 案内マーク、7 中央加熱源、7M 案内マーク、10 前面操作部、11 操作ボタン、12L 左操作ダイアル、12R 右操作ダイアル、13 中央操作ダイアル、14 右表示灯、15 左表示灯、16 タイマーダイアル、19 加熱室、20 上面操作部、21 右火力設定用操作部、22 左火力設定用操作部、23 中央操作部、34L 左タイマースイッチ、34R 右タイマースイッチ、35L 左液晶表示部、35R 右液晶表示部、36L 物選択スイッチ、36R 物選択スイッチ、40L 左火力表示ランプ、40R 右火力表示ランプ、60 画像表示器、62 接続ケーブル、63 電源接続口、64 流し台、65 壁、66 カバー、70 ドア、71 前面開口、72 窓、73 底板、74 右排気口、75 左排気口、76 ダクト、80 中央表示・入力部、81 画面区域、200 通電制御回路、201 主電源スイッチ、202 商用電源、202A 母線、206L 左加熱源回路、206R 右加熱源回路、207 中央回路、208 グリル回路、220 加熱コイル、220L 左加熱コイル、220R 右加熱コイル、220a 環状導電体、220b コイルベース、220c フェライト、221 整流ブリッジ回路、221a 入力電流検出回路、221b 入力電圧検出回路、222 コイル、223 平滑化コンデンサ、224 共振コンデンサ、224a クランプダイオード、225a スイッチング素子、225b スイッチング素子、225d スイッチング素子、225e スイッチング素子、225c 部分共振コンデンサ、225f 部分共振コンデンサ、226a ダイオード、226b ダイオード、226c ダイオード、226d ダイオード、228 駆動回路、233 赤外線駆動回路、237 抵抗、238 トランジスタ、239 換気装置、240 フォトダイオード、241 受信回路、242 制御回路、243 ファンモータ、244 駆動回路、245 駆動回路、246〜257 発光ダイオード、258a〜258l 抵抗、259 接地側接続点、260 冷却用ファン駆動回路、261〜267 冷却用ファン、270 断熱板材、275 上方空間、280 液晶基板、284 放熱フィン、290R 仕切板、311 温度検出回路、372R 放熱フィン、400 予備電源、450 検知手段、502R、502L 高温表示部、503R、503L 高温報知部、504 駆動回路、505 報知手段、510 発光手段、511 駆動回路、512R、512L 発光素子、601 判定回路、FM モータ、LR 左空間部、M ファンモータ、N 被加熱物(鍋)、RR 右空間部、S1〜S7L 温度センサー、SS 対向空間、ア 直流回路、イ インバータ回路、ウ 負荷回路、X プリント配線板。

Claims (9)

  1. 商用交流電源の交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、
    前記直流電源回路の出力に接続され前記直流電源回路の直流電力を高周波電力に変換するインバータ回路と、
    前記インバータ回路の出力に接続された加熱コイルと共振コンデンサを含む負荷回路と、
    前記インバータ回路を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記インバータ回路は、前記直流電源回路の出力母線間に2個直列に接続したスイッチング素子を有し、その高電位側スイッチング素子にSi半導体を使用し、低電位側スイッチング素子にワイドバンドギャップ半導体を使用することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記インバータ回路は、2個直列に接続したスイッチング素子を1組有するハーフブリッジ型であることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記インバータ回路は、2個直列に接続したスイッチング素子を2組有するフルブリッジ型であることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記インバータ回路は、回路を構成する2個直列のスイッチング素子にそれぞれ逆並列に接続されたダイオードを有し、高電位側の逆並列ダイオードにワイドバンドギャップ半導体によるダイオードを使用し、低電位側の逆並列ダイオードにSi半導体によるダイオードを使用することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記インバータ回路は、回路を構成する2個直列のスイッチング素子にそれぞれ逆並列に接続されたダイオードを有し、低電位側の逆並列ダイオードにワイドバンドギャップ半導体によるダイオードを使用し、高電位側の逆並列ダイオードにSi半導体によるダイオードを使用することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記負荷回路の共振コンデンサは、並列にクランプダイオードを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記制御回路は、前記インバータ回路の高電位側スイッチング素子と低電位側スイッチング素子の導通状態を切替る際に、所定期間両スイッチング素子を非導通状態とする制御を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記制御回路は、前記インバータ回路の高電位側スイッチング素子の導通時間を前記負荷回路の共振周波数の半分より短い期間に制御することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、SiC、GaNまたはダイヤモンドからなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015231243A (ja) * 2014-06-03 2015-12-21 株式会社ダイヘン インバータ装置、このインバータ装置を備えた誘導加熱装置およびワイヤレス給電装置
JP2016021814A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 菊水電子工業株式会社 スイッチング回路
JP2016158332A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 株式会社ダイヘン インバータ装置、このインバータ装置を備えた誘導加熱装置、および、ワイヤレス給電装置
CN112421980A (zh) * 2020-11-17 2021-02-26 成都航空职业技术学院 一种宽禁带碳化硅基半导体逆变器

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