JP5193975B2 - 半導体試験回路、半導体試験用冶具、半導体試験装置及び半導体試験方法 - Google Patents
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Description
テスタは、被試験装置(以下DUT(Device Under Test)と表記する)との間で信号の授受を行うピンエレクトロニクス部を有しており、このピンエレクトロニクス部のチャネル数と、DUTの信号端子数で、DUTの同時測定数が決定される。同時測定数は、ピンエレクトロニクス部のチャネル数/DUT1つ当たりの信号端子数で表わされる。
ところで、たとえば、SoC(System on Chip)デバイスなどの近年の半導体集積回路では、複数デバイスとのインタフェースが多様となり、双方向インタフェースである入出力端子(バス端子と呼ばれることもある)が用いられることが多い。
この半導体試験回路は、テスタから信号線を介して入力された試験信号を複数の被試験装置に分配して供給するとともに、前記試験信号に基づいた複数の前記被試験装置からの応答信号を合成した試験結果を生成する信号処理部と、前記試験結果を、前記試験信号とは異なる電圧レベルにして、前記信号線を介して前記テスタに出力する試験結果出力部と、を有する。
図1は、半導体試験回路の一実施の形態の構成を示す図である。
半導体試験回路10は、テスタ20のピンエレクトロニクス部21と、たとえば、試験対象の半導体集積回路であるDUT30−1,30−2,…,30−n(nは2以上の自然数)との間に設けられている。
入力状態検出部11は、たとえば、2つのコンパレータ11a,11bを有している。コンパレータ11aの負入力端子には閾値として電圧Vt1が印加されており、正入力端子は、スイッチ15のオン時には、信号線SLと電気的に接続される。コンパレータ11aは、信号線SLの電圧レベルが、電圧Vt1を超えた場合に、試験信号“1”が入力されている入力状態と判定して、“1”を信号処理部12に出力する。一方、コンパレータ11bの正入力端子は、スイッチ15のオン時に信号線SLが接続される。負入力端子には閾値として電圧Vt2が印加されている。コンパレータ11bは、信号線SLの電圧レベルが、電圧Vt2を下回った場合に、試験信号“0”が入力される入力状態と判定して、“0”を信号処理部12に出力する。
信号処理部12は、入力状態検出部11での検出結果を受けて、信号線SLの電圧レベルに基づいた試験信号を分配してDUT30−1〜30−n側に出力する。たとえば、信号処理部12は、入力状態検出部11のコンパレータ11aから“1”が出力されている場合には、試験信号として“1”をドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nを介して、DUT30−1〜30−nに供給する。また、信号処理部12は、たとえば、入力状態検出部11のコンパレータ11bから“0”が出力されている場合には、試験信号として“0”をドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nを介して、DUT30−1〜30−nに供給する。
図2は、信号処理部の一例の構成を示す図である。
なお、図2では、ドライバ/コンパレータ部14−1の一例の構成も示している。他のドライバ/コンパレータ部14−2〜14−nについても同様の構成であるが、図示を省略している。
論理デコーダ12aは、入力状態検出部11の出力をもとに、テスタ20からの試験信号を判定する。たとえば、論理デコーダ12aは、入力状態検出部11のコンパレータ11a,11bの出力がともに“1”の場合には、試験信号として“1”が入力されたと判定し“1”を出力する。また、論理デコーダ12aは、コンパレータ11a,11bの出力がともに“0”の場合には、試験信号として“0”が入力されたと判定し、“0”を出力する。また、たとえば、論理デコーダ12aは、コンパレータ11aの出力が“0”、コンパレータ11bの出力が“1”の場合には、試験信号の入力状態ではないと判定して、ドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nのドライバ14aをオフする。
試験結果出力部13は、信号処理部12から送られてきた試験結果を、テスタ20から入力された試験信号のHレベル及びLレベルとは異なる電圧レベルにして、信号線SLを介してテスタ20に出力する。
テスタ20のピンエレクトロニクス部21から信号線SLに伝達される試験信号は、たとえば、Hレベルが3.0V、Lレベルが0Vであるとする。この場合、入力状態検出部11のコンパレータ11a,11bに設定される閾値(電圧Vt1,Vt2)は、たとえば、2.5(±0.1)Vと0.5(±0.1)V程度とする。また、電圧V3は、1.5V程度に設定し、試験結果“1”を示す電圧V1は、たとえば、2.0V程度、試験結果“0”を示す電圧V2は、たとえば、1.0V程度とし、試験信号のHレベル及びLレベルの電圧レベルと区別する。
ドライバ14aは、信号処理部12からの試験信号をDUT30−1に供給する。また、ドライバ14aは、試験信号の入力状態ではない場合は、信号処理部12からの制御信号により、オフされる。
なお、半導体試験回路10内において設定される電圧Vt1,Vt2,Vt3,Vt4,V1,V2,V3などは、電圧供給部18により供給される。電圧供給部18として、たとえば、DA(Digital-Analogue)コンバータを用いることで、供給する電圧を可変でき、閾値を任意に設定することができる。電圧供給部18は、たとえば、テスタ20の他のピンエレクトロニクス部からの制御信号によって制御される。なお、このような電圧供給部18は、半導体試験回路10内にあっても、半導体試験回路10の外に設けられていてもよい。
以下、半導体試験回路10の動作を説明する。
DUT30−1〜30−nの同時測定時には、スイッチ15はオンし、スイッチ17−1〜17−nは、ドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nとDUT30−1〜30−nとを電気的に接続する。
なお、DUT30−1〜30−nの入出力レベルは、ドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nと、DUT30−1〜30−nとの間の信号線の電圧レベルを示している。
テスタ20から、試験信号として“0”が入力されると(タイミングt1)、入力状態検出部11及び信号処理部12にて、“0”が発生したと検出される。そして、信号処理部12によりドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nのドライバ14aがすべてオンされる。信号処理部12は、試験信号“0”をドライバ/コンパレータ部14−1〜14−nを介して、DUT30−1〜30−nに分配する。これにより、DUT30−1〜30−nの入出力レベルはLレベルとなる。なお、このLレベルは、ドライバ14aの出力レベルによって決まるLレベルである。
タイミングt10,t11,t12までは、図4のt1〜t3の処理と同じである。タイミングt13において、DUT30−1〜30−nのいずれかに異常があり、他とは異なる応答信号を出力した場合、DUT30−1〜30−nの入出力レベルは、HレベルとLレベルが混在することになる。この場合、信号処理部12では、試験結果“HiZ”を出力し、信号線SLの電圧レベルは、たとえば、図3に示したように、“HiZ”を示す電圧V3となる。これにより、テスタ20は、DUT30−1〜30−nの少なくともいずれか1つに異常が発生したことを検出することができる。
図6では、信号線SLの電圧レベル、スイッチ16の状態、DUT30−1,30−2の入出力レベルを示している。
図7は、信号処理部を用いて個々のDUTごとに試験を行う様子を示す図である。
以上説明してきた半導体試験回路10は、たとえば、以下のような半導体試験用冶具に搭載して使用される。
図8の例では、ウェハ40に形成されている複数のDUT(図示せず)を、プローバ50に配置して試験する様子が示されている。図1で示した半導体試験回路10は、テスタ41のポゴピン41a(図1のピンエレクトロニクス部21に相当している)に接続された半導体試験用冶具の1つである試験ボード42に複数搭載されている。
このように、試験ボード42a,42bに半導体試験回路10を複数搭載することで、多数のDUTを同時に試験することができるようになる。
図10では、半導体試験回路10を、半導体試験用冶具の1つであるプローブカード44に搭載した例を示している。
図12の例では、半導体試験用冶具の1つであるパフォーマンスボード60に、図1で示したような半導体試験回路10を搭載し、最終試験を行う様子を示している。
たとえば、図13のように半導体試験回路10は、ソケット部62の周囲の領域に複数配置可能である。
なお、半導体試験回路10は、テスタに搭載するようにしてもよい。
この例では、半導体試験回路10をテスタ70に実装し、1つの半導体試験装置として機能するようにしている。たとえば、半導体試験回路10は、テスタ70のテストヘッド部分に埋め込まれるように実装される。
11 入力状態検出部
11a,11b コンパレータ
12 信号処理部
13 試験結果出力部
13a ドライバ
14−1,14−2,…,14−n ドライバ/コンパレータ部
15,16,17−1,17−2,…,17−n スイッチ
18 電圧供給部(DAコンバータ)
20 テスタ
21 ピンエレクトロニクス部
30−1,30−2,…,30−n DUT
Claims (8)
- テスタから信号線を介して入力された試験信号を複数の被試験装置に分配して供給するとともに、前記試験信号に基づいた複数の前記被試験装置からの応答信号を合成した試験結果を生成する信号処理部と、
前記試験結果を、前記試験信号とは異なる電圧レベルにして、前記信号線を介して前記テスタに出力する試験結果出力部と、
を有することを特徴とする半導体試験回路。 - 前記試験結果出力部は、前記試験信号のハイレベル及びロウレベルとは異なる3つの電圧レベルで前記試験結果を出力することを特徴とする請求項1記載の半導体試験回路。
- 前記信号線の電圧レベルを閾値と比較して、前記試験信号が入力された状態か否かを検出する入力状態検出部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体試験回路。
- 前記試験結果が、複数の前記被試験装置のいずれかに異常があることを示すものである場合、前記信号処理部は、複数の前記被試験装置の1つずつに、前記試験信号を供給し、供給した前記被試験装置からの前記応答信号を前記試験結果とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体試験回路。
- 前記試験結果の前記電圧レベルまたは、前記閾値を調整するDAコンバータを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体試験回路。
- テスタから信号線を介して入力された試験信号を複数の被試験装置に分配して供給するとともに、前記試験信号に基づいた複数の前記被試験装置からの応答信号を合成した試験結果を生成する信号処理部と、
前記試験結果を、前記試験信号とは異なる電圧レベルにして、前記信号線を介して前記テスタに出力する試験結果出力部と、を有する半導体試験回路を備えたことを特徴とする半導体試験用冶具。 - 信号線を介して入力された試験信号を複数の被試験装置に分配して供給するとともに、前記試験信号に基づいた複数の前記被試験装置からの応答信号を合成した試験結果を生成する信号処理部と、
前記試験結果を、前記試験信号とは異なる電圧レベルにして、前記信号線を介して出力する試験結果出力部と、を有する半導体試験回路を備えたことを特徴とする半導体試験装置。 - テスタから信号線を介して入力された試験信号を複数の被試験装置に分配して供給し、
前記試験信号に基づいた複数の前記被試験装置からの応答信号を合成した試験結果を生成し、
前記試験結果を、前記試験信号とは異なる電圧レベルにして、前記信号線を介して前記テスタに出力することを特徴とする半導体試験方法。
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