JP5182101B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与するようにした電動パワーステアリング装置に関し、特に電動パワーステアリング装置に備えられた制御用コンピュータ(CPU、MPU(Micro Processor Unit)、MCU(Micro Controller Unit)など)において、データ転送の際、CPUの制御処理を軽減させると共に、データ転送の効率を向上させるDMAC(Direct Memory Access Controller)やDTCコントローラ(Direct Transfer Controller)などを備えた電動パワーステアリング装置に関する。
車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷付勢する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助負荷付勢するようになっている。かかる従来の電動パワーステアリング装置は、アシストトルク(操舵補助力)を正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、電流指令値とモータ電流値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデュ−ティ比の調整で行っている。
ここで、電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図7に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が、減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット30には、バッテリ14から電力が供給されると共に、イグニッションキー11を経てイグニッション信号が入力され、コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと車速センサ12で検出された車速Vhとに基づいてアシスト指令の操舵補助指令値Iの演算を行い、演算された操舵補助指令値Iに基づいてモータ20に供給する電流を制御する。
コントロールユニット30は主としてCPU(MPUやMCUを含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図8のようになる。
図8を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThは操舵補助指令値演算部32に入力され、車速センサ12で検出された車速Vhも操舵補助指令値演算部32に入力される。操舵補助指令値演算部32は、入力された操舵トルクTh及び車速Vhに基づいて、メモリ33に記憶されているアシストマップを参照してモータ20に供給する電流の制御目標値である操舵補助指令値Iを決定する。操舵補助指令値Iは減算部30aに入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償部34に入力され、減算部30aの偏差(I−i)は比例演算部35に入力されると共に、フィードバック系の特性を改善するための積分演算部36に入力され、その比例出力は加算部30bに入力される。微分補償部34及び積分補償部36の出力も加算部30bに加算入力され、加算部30bでの加算結果である電流制御値Eが、モータ駆動信号としてモータ駆動回路37に入力される。モータ駆動回路37にはバッテリ14から電力が供給され、モータ20のモータ電流iはモータ電流検出部38で検出され、モータ電流iは減算部30aに入力されてフィードバックされる。
図9は、コントロールユニット30に搭載されるMCU50の構成例を示しており、MCU50は車種固有のIDやパラメータ等を書き換え可能に記憶保持するEEPROM(Electronically Erasable Programmable ROM)55と、CAN(Controller Area Network)に接続された各種センサ系の情報を送受する入出力インタフェース(I/F)54と、制御プログラムやパラメータ等を格納するROM52と、操舵トルクTh、モータ電流i等のアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器56と、EEPROM55やROM52に格納された制御プログラムやパラメータ等に基づいて上述したコントロールユニット30におけるフィードバック、フィードフォワードや比例演算等を行うと共に、全体の制御を行う演算処理手段であるCPU51と、CPU51の演算処理結果を一時的に記憶保持するRAM(Random Access Memory)53とで構成されている。また、MCU50は、データを転送する場合、内蔵されたデータ転送部57(DMACやDTCなどのデータ転送機能)を用いて、接続された各デバイス(ROM52、RAM53、入出力I/F54を介して接続される周辺デバイスなど)とのデータ転送における処理を、CPU51の代わりに実行させ、RAM53等のメモリ資源に対するCPU51のアクセス負荷を減少させると共に、データ転送効率の向上を図るようにしている。一方、データ転送部57を用いないデータ転送の方式としては、CPU51によってデータ転送を実行させる方式がある。
ここで、一般的なデータ転送部57のデータ転送機能の一例としてDMACの概略を説明する。
DMACはDMAの機能を制御する回路であり、CPU51からDMAの機能によるデータ転送の開始コマンドを受けると、所定のデバイス(RAM53、ROM52、入出力I/F54を介した各デバイスなど)からデータを読み出し、読み出したデータをRAM53に書き込む又はその逆の処理を行う。つまり、DMACはCPU51に代わって、所定のデバイスからのデータをRAM53に転送したり、RAM53のデータを所定のデバイスに転送する処理を実行しており、RAM53等のメモリ資源に対するCPU51のアクセス負荷を減少させると共に、データ転送の効率を向上させるものである。
また、CPU51は、DMAの機能によるデータ転送の開始コマンドを通知する前に、初期動作としてデータ転送を開始するデータの記憶領域のアドレスと、転送するデータの個数(カウンタの値)又はデータ転送の終了となるデータの記憶領域のアドレスと、データの転送元と転送先とを指定する制御コードなどを、DMACのレジスタに予め記憶しておく。DMACは、このようなCPU51からの初期動作に基づいてデータ転送の処理を実行する。
また、DMACは、データを転送すると、カウンタの値をデクリメントする処理を行うので、DMACのレジスタに記憶された転送するデータに対応した個数(カウンタの値)がゼロになると転送を終了する。また、データ転送の終了となるデータの記憶領域のアドレスがレジスタに記憶されている場合には、データ転送の開始の先頭アドレスを示すレジスタをインクリメントして行き、データ転送の終了となるアドレスに到達すると転送を終了する。そして、データ転送を終了すると、割込み要求によってCPU51へデータ転送終了を通知する。
このような電動パワーステアリング装置に搭載されるソフトウェアは、操舵性能と信頼性を向上させるため、多くの機能と診断機能を搭載するので、大容量のメモリを搭載したCPU51を使用する必要がある。しかしながら、メモリ容量に比例して、そのメモリの異常診断に要する時間が増加するため、CPU51のメモリに異常が発生した場合、特に高出力アシストの電動パワーステアリング装置では、操舵アシストに大きな影響が生じる可能性があるので、メモリの異常診断に要する時間を短時間で行う必要がある。
かかる問題を解決する装置として、例えば特開2006−331086号公報(特許文献1)に示される電動パワーステアリング装置があり、特許文献1に示される電動パワーステアリング装置では、CPUの診断処理のための負荷処理を軽減し、高速診断処理を可能にしたメモリ診断方法及びこの診断機能を具備した信頼性の高い高性能な電動パワーステアリング装置の制御装置を提案している。即ち、診断処理のための複数のレジスタを用意し、メモリの内容を転送されたレジスタのデータをビット反転演算してテストデータを生成し、テストデータをメモリ及びレジスタの間を相互に転送して後、複数レジスタの内容の一致、不一致によってメモリの故障若しくは異常を診断している。
特開2006−331086号公報
このように、特許文献1の装置では、CPUの診断処理のための負荷処理を軽減し、高速診断処理を可能にしたことによって、RAMの異常を精度良く効率的に診断の処理を実行している。しかしながら、各デバイスとのデータ転送を行う際には、上述のDMACやDTCなどのデータ転送部を用いて、データをRAMに転送或いはRAMから転送しているため、データ転送部に異常が発生した場合、RAMに異常が発生していなくてもRAMの値が異常になるという問題があり、RAMの異常を検出することはできても、このようなデータ転送部の異常を検出することはできないという問題がある。
本発明は上述のような事情によりなされたものであり、本発明の目的は、MCUに備えられたデータ転送部の異常を精度良く効率的に診断すると共に、異常と診断した場合は、危険な挙動とならないようにアシストを制限することにより、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明は、ROMに格納された演算プログラム、パラメータ等に基づいて制御処理するCPUと、複数の記憶領域を備えたRAMと、データ転送の処理を実行するデータ転送部とを備え、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与してアシスト制御する電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、前記RAMの第1の記憶領域に記憶されたデータを異常検出データとし、前記データ転送部によって前記異常検出データを前記RAMの第2の記憶領域に転送させると共に、前記第1の記憶領域に記憶された前記異常検出データと前記第2の記憶領域に転送されたデータとを比較することによって、前記データ転送部の診断処理を実行するデータ転送異常診断部を備え、前記データ転送異常診断部は、前記第1の記憶領域に記憶された前記異常検出データの各値をインクリメントし、異なる異常検出データを用いて前記診断処理を複数回実行すると共に、前記データ転送異常診断部による前記診断処理の結果に応じてフェールセーフ制御に切替えるセーフアシスト制御部をさらに備えていることにより、達成される。
また、本発明は、ROMに格納された演算プログラム、パラメータ等に基づいて制御処理するCPUと、記憶領域を備えたRAMと、データ転送の処理を実行するデータ転送部とを備え、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与してアシスト制御する電動パワーステアリング装置に関し、本発明の上記目的は、前記ROMの所定の記憶領域に格納されたデータを異常検出データとし、前記データ転送部によって前記異常検出データを前記RAMの所定の記憶領域に記憶させると共に、前記ROMの所定の記憶領域に格納された前記異常検出データと前記RAMの所定の記憶領域に転送させた前記異常検出データとを比較することによって、前記データ転送部の診断処理を実行するデータ転送異常診断部を備え、前記ROMが所定の記憶領域にそれぞれ異なる複数の異常検出データを予め格納し、前記データ転送異常診断部は、前記複数の異常検出データを用いて、前記診断処理をそれぞれ複数回実行すると共に、前記データ転送異常診断部による前記診断処理の結果に応じてフェールセーフ制御に切替えるセーフアシスト制御部をさらに備えていることにより、達成される。
本発明の電動パワーステアリング装置によれば、異常検出データをデータ転送部によって転送させ、転送元の異常検出データと転送先の異常検出データとを比較する診断処理を実行することにより、データ転送部の異常(故障を含む)を精度良く効率的に検出することができる。また、複数の異なる異常検出データを予め格納させ、それぞれ異なる異常検出データを用いて、或いは異常検出データをインクリメントして異なる異常検出データを用いて複数回の診断処理を実行しているので、一層精度良く効率的にデータ転送部の異常を検出することができる。また、異常を検出した場合には、フェールセーフに切替えてアシストトルクを制限しているので、より信頼性の高い電動パワーステアリング装置を実現することができる。
本発明の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る診断処理の例を説明するための模式図である。 本発明の動作例を示すフローチャートである。 本発明に係る別の診断処理の例を説明するための模式図である。 本発明の別の動作例を示すフローチャートである。 本発明の診断処理の基本動作例を示すフローチャートである。 従来の電動パワーステアリング装置の構成例を示す図である。 従来のコントロールユニットの構成例を示すブロック図である。 MCUの構成例を示すブロック図である。
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、転送元となるRAMの所定の記憶領域に記憶されているデータ若しくはROMの所定の記憶領域に格納されているデータを異常検出データとし、データ転送部を用いて、転送先となるRAMの所定記憶領域に異常検出データを転送させ、転送元の異常検出データと転送先の異常検出データとを比較することで、データ転送部の異常を診断するデータ転送異常診断部を備える。これにより、信頼性の高い電動パワーステアリング装置を実現している。
以下に本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明の構成例を図9に対応させて示すブロック図であり、同一符号箇所には同一符号を付して説明を省略する。
データ転送異常診断部58は、前述したような初期動作として、データ転送部57の異常を診断するため、データ転送を開始する異常検出データの記憶領域のアドレス、データ転送の終了となる異常検出データの記憶領域のアドレス、異常検出データの転送元と転送先となるデバイスを指定する制御コードなどを、データ転送部57のレジスタに予め記憶しておく。また、データ転送部57は、データ転送異常診断部58から診断開始コマンドを受けると、レジスタの記憶に基づいてRAM53の所定の記憶領域に記憶若しくはROM52の所定の記憶領域に格納されたデータを、異常検出データとしてRAM53の所定の記憶領域に転送すると共に、データ転送を終了すると、データ転送異常診断部58へデータ転送終了を通知する。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データと転送先の異常検出データとを比較することにより、データ転送機能部57の異常を検出する診断処理を行う。ここで、データ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データと転送先の異常検出データが一致すれば、データ転送部57を正常と診断する。また、転送元の異常検出データと転送先の異常検出データが一致しなければ、データ転送部57を異常と診断し、異常発生をセーフアシスト制御部59へ通知する。データ転送部57の異常発生の通知を受けたセーフアシスト制御部59は、通常のアシスト制御からフェールセーフ制御へ切替える。つまり、データ転送異常診断部58は、上記診断処理に基づいて異常と診断した場合、セーフアシスト制御部59によって通常のアシスト制御からフェールセーフ制御へ切替え、正常と診断した場合には、通常のアシスト制御を継続するようにしている。
また、セーフアシスト制御部59によるフェールセーフ制御は、データ転送部57のデータ転送機能を使わずに転送周期を落とし、CPU51によってデータ転送の処理を実行させ、最低限のアシスト制御を確保できるようにしている。例えば、通常のアシスト制御では、A/D変換器56においてA/D変換されたデータは、データ転送部57のデータ転送機能によって、A/D変換器56のレジスタからRAM53へ転送され、CPU51によってRAM53から読込まれて制御処理が行われている。つまり、セーフアシスト制御部59は、データ転送異常検出部58からデータ転送部57の異常発生の通知を受けると、A/D変換器56のレジスタのデータを、CPU51によって直接読込ませることにより、最低限のアシスト制御を確保できるようにしている。
図2は、転送元であるRAM53の所定の記憶領域の異常検出データを、転送先であるRAM53の所定の記憶領域へ転送させ、転送元の異常検出データと転送先の異常検出データとを比較してデータ転送機能の異常を検出する診断処理の例を説明するための模式図である。図2(A)は1回目の診断処理を、図2(B)は2回目の診断処理を示している。
データ転送異常診断部58は、データ転送部57の診断処理を実行する場合、診断開始コマンドをデータ転送部57に通知する。診断開始コマンドを受けたデータ転送部57は、例えば、転送元であるRAM53の所定の記憶領域に記憶されている7バイト(1バイト×7)で構成されたデータ(異常検出データ)531aを、図2(A)に示すように転送先のRAM53の所定の記憶領域に転送する。そして、データ転送を終了すると、データ転送異常診断部58にデータ転送終了を通知する。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データ531aと転送先の異常検出データ531bとを比較し、7バイトの値が全て一致すれば正常と診断し、不一致の場合には異常と診断する。
ここで、データ転送異常診断部58は、再びデータ転送部57の異常診断処理を実行する場合、1回目に用いた異常検出データ531aの各値をインクリメントし、異常検出データ532aとする。そして、データ転送異常診断部58は、図2(B)に示すように診断開始コマンドをデータ転送部57に通知し、データ転送部57によって、異常検出データ532aを転送先のRAM53の所定の記憶領域に転送させる。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データ532aと転送先の異常検出データ532bとを比較し、7バイトの値が全て一致すれば正常と診断し、不一致の場合には異常と診断する。このように1回目の診断処理で用いた異常検出データ531aをインクリメントして2回目の診断処理に用いることで、一層精度良く効率的にデータ転送部57の異常を検出することができる。
なお、異常検出データ531aは、予め設定された所定の記憶領域に記憶されているデータとして説明したが、予め異常検出用のデータとしてROM52に格納されたデータを、RAM53の所定の記憶領域に転送させて転送元の異常検出データ531aとしても良い。
データ転送異常診断部58による診断処理の動作例を図3のフローチャートに示して説明する。
データ転送異常診断部58は、RAM53の所定の記憶領域に格納されたデータを異常検出データ531aとして1回目の診断処理を実施するための初期動作の後、診断開始コマンドをデータ転送部57に通知する(ステップS10)。診断開始コマンドを受けたデータ転送部57は、データ転送異常診断部58による初期動作に基づいて、転送元であるRAM53の所定の記憶領域のデータを異常検出データ531aとし、転送先であるRAM53の所定の記憶領域に対してデータ転送の処理を実行する(ステップS11)。データ転送部57は、ステップS11におけるデータ転送を終了すると、データ転送異常診断部58へデータ転送終了を通知する(ステップS12)。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データ531aと転送先の異常検出データ531bとを比較して1回目の診断処理を実行する(ステップS13)。
上記ステップS13において正常と診断した場合、データ転送異常診断部58は、異常検出データ531aをインクリメントし、異常検出データ532aとして2回目の診断処理を実施する初期動作を行い、診断開始コマンドをデータ転送部57に通知する(ステップS14)。診断開始コマンドを受けたデータ転送部57は、データ転送異常診断部58による初期動作に基づいて、転送元であるRAM53のインクリメントされた異常検出データ532aを、転送先であるRAM53の所定の記憶領域に対してデータ転送の処理を実行する(ステップS15)。データ転送部57は、ステップS15におけるデータ転送を終了すると、データ転送異常診断部58へデータ転送終了を通知する(ステップS16)。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データ532aと転送先の異常検出データ532bとを比較して2回目の診断処理を実行する(ステップS17)。
上記ステップS17において正常と診断した場合、通常のアシスト制御を継続して行う(ステップS18)。
一方、上記ステップS13において異常と診断した場合、データ転送異常診断部57は、セーフアシスト制御部59に異常発生を通知し、フェールセーフに切替える(ステップS19)。
また、上記ステップS17において異常と診断した場合、データ転送異常診断部58は、セーフアシスト制御部59に異常発生を通知し、フェールセーフに切替える(ステップS19)。
図4は、ROM52に予め格納された複数の異常検出データを用いてデータ転送機能の異常を検出する診断処理の別の例を説明するための模式図である。
データ転送異常診断部58は、上述の初期動作の後、診断開始コマンドをデータ転送部57に通知し、転送元であるROM52の所定の記憶領域に予め格納された、例えば図4(A)に示すような7バイト(1バイト×7)で構成された複数のそれぞれ異なる異常検出データ521、522、523を、図4(B)に示すように転送先であるRAM53の所定の記憶領域へ次々転送させ、データ転送部57からデータ転送終了の通知を受ける度に転送元の異常検出データと転送先の異常検出データとをそれぞれ比較する診断処理を実行する。つまり、データ転送異常診断部58は、診断処理の1回目として、ROM52に予め格納された異常検出データ521をデータ転送部57によってRAM53に転送させ、データ転送部57からデータ転送終了の通知を受けると、転送元の異常検出データ521と転送先の異常検出データ531とを比較する。そして、診断処理の2回目として、データ転送部57によってROM52に予め格納された異常検出データ522をRAM53に転送させ、データ転送部57からデータ転送終了の通知を受けると、転送元の異常検出データ522と転送先の異常検出データ532とを比較する。さらに、診断処理の3回目として、データ転送部57によってROM52に予め格納された異常検出データ523をRAM53に転送させ、データ転送部57からデータ転送終了の通知を受けると、転送元の異常検出データ523と転送先の異常検出データ533とを比較する。また、必要に応じて異常検出データ521を用いて4回目、異常検出データ522を用いて5回目、異常検出データ523を用いて6回目として、同様に異常診断処理を実施する。つまり、ROM52に予め格納された複数の異常検出データを切替えて複数回の診断処理を実行し、それぞれ全て一致すれば正常と診断し、不一致の場合には異常と診断する。このように複数回の診断処理を実施することで、一層精度良く効率的にデータ転送部57の異常を検出することができる。
データ転送異常診断部58による診断処理の別の動作例を図5のフローチャートに示して説明する。
データ転送異常診断部58はROM52の所定の記憶領域に格納されたデータを異常検出データ521として1回目の診断処理を実施する初期動作の後、診断開始コマンドをデータ転送部57に通知する(ステップS30)。診断開始コマンドを受けたデータ転送部57は、データ転送異常診断部58による初期動作に基づいて、転送元であるROM52の所定の記憶領域のデータを異常検出データ521とし、転送先であるRAM53の所定の記憶領域に対してデータ転送の処理を実行する(ステップS31)。データ転送部57は、ステップS31におけるデータ転送を終了すると、データ転送異常診断部58へデータ転送終了を通知する(ステップS32)。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データ521と転送先の異常検出データ531とを比較して1回目の診断処理を実行する(ステップS33)。
上記ステップS33において正常と診断した場合、データ転送異常診断部58は、ROM52の所定の記憶領域に格納されたデータを異常検出データ522として2回目の診断処理を実施する初期動作の後、診断開始コマンドをデータ転送部57に通知する(ステップS34)。診断開始コマンドを受けたデータ転送部57は、データ転送異常診断部58による初期動作に基づいて、転送元であるROM52の所定の記憶領域のデータを異常検出データ522とし、転送先であるRAM53の所定の記憶領域に対してデータ転送の処理を実行する(ステップS35)。データ転送部57は、ステップS35におけるデータ転送を終了すると、データ転送異常診断部58へデータ転送終了を通知する(ステップS36)。データ転送終了の通知を受けたデータ転送異常診断部58は、転送元の異常検出データ522と転送先の異常検出データ532とを比較して2回目の診断処理を実行する(ステップS37)。
上記ステップS37において正常と診断した場合、通常のアシスト制御を継続して行う(ステップS38)。以下、同様に所定回数の診断処理を実行する。
一方、上記ステップS33において異常と診断した場合、データ転送異常診断部57は、セーフアシスト制御部59に異常発生を通知し、セーフアシスト制御部59によってフェールセーフに切替える(ステップS39)。
また、上記ステップS37において異常と診断した場合、データ転送異常診断部58は、セーフアシスト制御部59に異常発生を通知し、セーフアシスト制御部59によってフェールセーフに切替える(ステップS39)。
ここで、データ転送異常診断部58による上記の診断処理は、イグニッションキー11がONになったとき、初期診断としてデータ転送部57の診断処理を行うと共に、アシスト制御中であっても、ある一定周期(例えば10ms)でデータ転送部57の診断処理を行うようにする。また、データ転送異常診断部58による初期診断及びアシスト制御中による診断処理は、その診断結果に応じて、異常と診断した場合にはデータ転送フェールフラグを“1”にすると共に、正常と診断した場合にはデータ転送フェールフラグを“0”にして、データ転送部57に異常が発生すると、フェールセーフを継続して実施できるようにする。以下に、その動作例を図6のフローチャートに示して説明する。
図6は、診断処理の基本的な動作例を示すフローチャートである。
先ず、データ転送異常診断部58は、イグニッションキー11がONになると初期診断による診断処理を行い(ステップS50)、正常と診断するとステップS52に移行し、異常と診断するとステップS58に移行する(ステップS51)。ここで、異常と診断した場合、データ転送フェールフラグを“1”にし(ステップS58)、セーフアシスト制御部59に異常発生を通知し、フェールセーフを継続してリターンとなる(ステップS59)。
一方、上記ステップS51において正常と診断した場合、データ転送異常診断部58は、データ転送フェールフラグが“1”であればフェールセーフを継続してリターンする。一方、データ転送フェールフラグが“0”であれば、ステップS53へ移行する(ステップS52)。データ転送異常診断部58は、アシスト制御中における診断処理の実施タイミングを監視し、実施タイミングでなければリターンする。一方、実施タイミングであればステップS54へ移行する(ステップS53)。データ転送異常診断部58は、アシスト制御中における診断処理を開始し(ステップS54)、正常と診断するとステップS56へ移行し、異常と診断するとステップS58へ移行する(ステップS55)。
上記ステップS55において正常と診断した場合、データ転送フェールフラグを“0”にし(ステップS56)、通常のアシスト制御を継続してリターンとなる(ステップS57)。
一方、上記ステップS55において異常と診断した場合、データ転送フェールフラグを“1”にし(ステップS58)、セーフアシスト制御部59に異常発生を通知してフェールセーフを実施してリターンとなる(ステップS59)。
1 ハンドル
20 モータ
30 コントロールユニット
50 MCU
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 I/F
56 A/D変換器
57 データ転送部
58 データ転送異常診断部
59 セーフアシスト制御部

Claims (2)

  1. ROMに格納された演算プログラム、パラメータ等に基づいて制御処理するCPUと、複数の記憶領域を備えたRAMと、データ転送の処理を実行するデータ転送部とを備え、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与してアシスト制御する電動パワーステアリング装置において、
    前記RAMの第1の記憶領域に記憶されたデータを異常検出データとし、前記データ転送部によって前記異常検出データを前記RAMの第2の記憶領域に転送させると共に、前記第1の記憶領域に記憶された前記異常検出データと前記第2の記憶領域に転送されたデータとを比較することによって、前記データ転送部の診断処理を実行するデータ転送異常診断部を備え、
    前記データ転送異常診断部は、前記第1の記憶領域に記憶された前記異常検出データの各値をインクリメントし、異なる異常検出データを用いて前記診断処理を複数回実行すると共に、
    前記データ転送異常診断部による前記診断処理の結果に応じてフェールセーフ制御に切替えるセーフアシスト制御部をさらに備えていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. ROMに格納された演算プログラム、パラメータ等に基づいて制御処理するCPUと、記憶領域を備えたRAMと、データ転送の処理を実行するデータ転送部とを備え、車両の操舵系にモータによる操舵補助力を付与してアシスト制御する電動パワーステアリング装置において、
    前記ROMの所定の記憶領域に格納されたデータを異常検出データとし、前記データ転送部によって前記異常検出データを前記RAMの所定の記憶領域に記憶させると共に、前記ROMの所定の記憶領域に格納された前記異常検出データと前記RAMの所定の記憶領域に転送させた前記異常検出データとを比較することによって、前記データ転送部の診断処理を実行するデータ転送異常診断部を備え、
    前記ROMが所定の記憶領域にそれぞれ異なる複数の異常検出データを予め格納し、前記データ転送異常診断部は、前記複数の異常検出データを用いて、前記診断処理をそれぞれ複数回実行すると共に、
    前記データ転送異常診断部による前記診断処理の結果に応じてフェールセーフ制御に切替えるセーフアシスト制御部をさらに備えていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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