JP5181590B2 - 回転体の組立方法、及び光偏向器の組立方法 - Google Patents
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Description
本発明を好適に実施した第1の実施形態について説明する。図1に、本実施形態に係る光偏向器の構成を示す。また、図2に、光偏向器に適用される回転体101の構成を示す。
光偏向器の回転体101は、軸受シャフト102の外周に焼き嵌めされたフランジ103と、フランジ103に積設された二つの多面鏡104、105と、ミラー押さえ106と、板ばね107と、止め輪108と、ロータ磁石109とで構成されている。
なお、上記のような微小な修正を実行する際に接着剤等の付着物では管理がしにくい場合や、量が少ないために接着力が弱く40,000rpm以上の高速回転時に剥離・飛散してしまうような場合には、回転体の部品の一部を削除する方法(ドリルによる切削やレーザ加工)を実施することが好適である。
図3に、多面鏡の位相差角度調整装置の要部の構成を示す。
図3において、光源である半導体レーザ201から発せられた光ビームLB1は、カップリングレンズ202によって以後の光学系に適した光束形態(平行光束や弱い発散性又は集束性の光束)に変換される。この例では、カップリングレンズ202によってカップリングされた光ビームLB1は平行光束である。
この例において、半透鏡203aと反射面203bとは互いに平行であり、従ってハーフミラープリズム203から射出する光ビームLB11、LB12も互いに平行である。このようにして、半導体レーザ201からの光ビームLB1は、二つの光ビームLB11、LB12として副走査方向に2分割される。
まず、第1の位置検出素子205の出力が所望の値となるように基準となる下側の多面鏡104の位置を調整する(ステップS101)。続いて、第2の位置検出素子206の出力が所望の値となるように上側の多面鏡105を回転させる(ステップS102)。この時、連れ回るのを防止するため、多面鏡104の位置を調整した段階で多面鏡104とフランジ103とを仮に固定しておくと良い。多面鏡104の固定にはボス部104bを利用すると、偏向反射面104aを傷つけることが無いため好適である。
多面鏡105を回転させる手段は図示しないが、ボス部105bをつかんで回転させる方法や、多面鏡105の端面を吸着して回転させる方法を適用できる。
位置検出素子205、206は、多面鏡の位相差角度が調整できる位置に配置され、位置検出素子206の出力と位相差角度とが1対1で対応する関係になっている。したがって、位置検出素子206の出力が所望の範囲に入るように多面鏡105の位置を回転調整することで、位相差角度を正確に設定できる。
一次元のPSDの位置検出誤差は受光面のサイズによって異なり、受光面が小さいほど位置検出誤差が小さくなる。一次元のPSDは、位置検出誤差が±5μm程度のものから有り、受光面の長さLxが10mm程度のものを用いた場合でも、数十μmの位置検出誤差となり、十分な位置検出精度が得られる。PSDに入射するビームスポット径としてはφ0.2mm以上が推奨されるため、適宜、位置検出素子205、206の前にレンズを入れてビームを整形すると良い。
多面鏡を積み重ねて構成すると、多面鏡の取り付け基準面と偏向反射面との角度誤差が積み上がり、特に上側の多面鏡105の偏向反射面の回転軸に対する倒れ角のばらつきが大きくなってしまう。偏向反射面の回転軸に対する倒れ角のばらつきは、走査ピッチのむらや、走査線曲がりの原因となる。
まず、第1の位置検出素子205の出力が所望の値となるように基準となる下側の多面鏡104の位置を調整する(ステップS201)。続いて、第2の位置検出素子206の出力が所望の値となるように上側の多面鏡105を回転させる(ステップS202)。このとき、連れ回るのを防止するために、多面鏡104の位置を調整した段階で、多面鏡104とフランジ103とを仮に固定しておくと良い。多面鏡104の固定にはボス部104bを利用すると、偏向反射面104aを傷つけることがないため好適である。
位置検出素子205、206は、多面鏡の位相差角度が調整できるように配置されており、位置検出素子206の出力と位相差角度とが1対1で対応する関係になっている。したがって、位置検出素子206の出力が所望の範囲に入るように多面鏡105の位置を回転調整することで、位相差角度を正確に設定できる。
二次元のPSDは、図10の受光面のX軸で位相差角度を測定し、Y軸で偏向反射面の回転軸に対する倒れ角を測定するように配置されている。偏向反射面の回転軸に対する倒れ角の測定は、多面鏡104、105をフランジ103と仮固定し、回転軸中心に回転体全体を略90°ずつ回転させて全ての偏向反射面の回転軸に対する倒れ角を測定する。隣り合う偏向反射面の回転軸に対する倒れ角の差が60秒以下となっていなければ、多面鏡105を多面鏡104に対して回転軸中心に略90°回転させ、位相差角度を再設定して、再度多面鏡104、105をフランジ103に仮固定し、回転体全体を略90°ずつ回転させて全ての偏向反射面の回転軸に対する倒れ角を測定する。
本発明を好適に実施した第2の実施形態について説明する。
図11に本実施形態に係る光偏向器の構成を示す。第1の実施形態に係る光偏向器と同様の構成には同じ符号を付して示し、説明を省略する。
本実施形態に係る光偏向器の回転体121は、軸受シャフト102の外周に焼き嵌めされたフランジ103と、フランジ103に積設された二つの多面鏡124、125と、ミラー押さえ106と、板ばね107と、止め輪108と、ロータ磁石109とを有する。
また、偏向反射面124a、125aが回転方向へ45°ずれて固定された構成をれいとして挙げたが、偏向反射面のずれは45°に限定されることはなく、任意の角度とすることができる。さらに、偏向反射面124a、125aが回転方向にずれていない構成であってもよい。
本発明を好適に実施した第3の実施形態について説明する。
図12に、本実施形態に係る光走査装置の構成を示す。半導体レーザ1、1’は「一つの光源を構成する二つの発光源」であり、それぞれが1本の光ビームを発する。半導体レーザ1、1’は、ホルダ2によって所定の位置関係で保持されている。半導体レーザ1、1’から発せられた各ビームはそれぞれカップリングレッズ3、3’によって以後の光学系に適した光束形態(平行光束、弱い発散性又は収束性の光束)に変換される。この例ではカップリングレンズ3、3’によってカップリングされた光ビームは共に平行光束である。
この例において、半透鏡4aと反射面4bとは互いに平行であり、従ってハーフミラープリズム4から射出する光ビームL11、L12も互いに平行である。このようにして、半導体レーザ1からの光ビームは、二つの光ビームL11、L12として副走査方向に2分割される。半導体レーザ1’からの光ビームも同様にして2分割される。
図12に示したように、半導体レーザ1、1’から発せられ、ハーフミラープリズム4によって分割された光ビームのうち、ハーフミラープリズム4の半透鏡4aを直線的に透過した光ビーム(図13に示す光ビームL12)がシリンドリカルレンズ5aに入射し、半透鏡4aによって反射され、さらに反射面4bで反射された光ビーム(図13の光ビームL12)がシリンドリカルレンズ5bに入射する。
多面鏡式光偏向器7は、上ポリゴンミラー7a、下ポリゴンミラー7bを回転軸方向に上下2段に積設して一体とし、不図示のモータによって回転軸回りに回転させられる。
第1走査レンズ8bと、第2走査レンズ10bと、光路折り曲げミラー9bとは、多面鏡式光偏向器7の下ポリゴンミラー7bにより偏向される2本の光ビーム(半導体レーザ1、1’から射出し、ハーフミラープリズム4の半透鏡4aによって反射された2本の光ビーム)を、対応する光走査位置である光導電性感光体11b上に導光して、副走査方向に分離した二つの光スポットを形成する一組の走査結像光学系を構成する。
この開き角により、多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aによって偏向される二つの光ビームにより、光導電性感光体11aが2本の光ビームによってマルチビーム走査され、多面鏡式光偏向器7の下ポリゴンミラー7bによって偏向される二つの光ビームにより、光導電性感光体11bが2本の光ビームによりマルチビーム走査される。
図14(a)は、入射光が多面鏡式光偏向器7に入射し、上ポリゴンミラー7aで反射されて偏向された偏向光aが光走査位置へ導光される時の状態を示している。このとき、下ポリゴンミラー7bによる偏向光bは光走査位置へ向かわない。図14(b)は、下ポリゴンミラー7bで反射されて偏向された偏向光bが光走査位置へ導光される時の状態を示している。このとき、上ポリゴンミラー7aによる偏向光aは光走査位置へは向かわない。
本発明を好適に実施した第4の実施形態について説明する。
図16、図17に、本実施形態にかかる画像形成装置の構成を示す。
図16は、光走査装置の光学系部分を副走査方向(すなわち、多面鏡式光偏向器7の回転軸方向)から見た状態を示す図である。煩雑化を避けるため、多面鏡式光偏向器7から光走査位置に至る光路上の光路屈曲用のミラーの図示を省略し、光路が直線となるように描いている。
2 ホルダ
3、3’、3YM、3CK、202 カップリングレンズ
4、4YM、4CK、203 ハーフミラープリズム
4a、203a 半透鏡
4b、203b 反射面
5a、5b、5Y、5M、5C、5K、204a、204b シリンドリカルレンズ
6 防音ガラス
7 多面鏡式光偏向器
7a 上ポリゴンミラー
7b 下ポリゴンミラー
8a、8b、8Y、8M、8C、8K 第1走査レンズ
9a、9b、mM1、mM2、mM3、mC1、mC2、mC3、mY、mK 光路折り曲げミラー
10a、10b、10Y、10M、10C、10K 第2走査レンズ
11a、11b 光導電性感光体
11Y、11M、11C、11K 光走査位置
15Y、15M、15C、15K 転写器
17 搬送ベルト
19 定着装置
101 回転体
102 軸受シャフト
102a 凸曲面
103 フランジ
104、105 多面鏡
104a、104b、105a、105b 偏向反射面
106 ミラー押さえ
107 板ばね
108 止め輪
109 ロータ磁石
110 固定スリーブ
111 軸受ハウジング
112 ステータコア
112a 巻線コイル
113 スラスト受部材
114 流体シール
115 回路基板
116 ホール素子
117 駆動IC
118 コネクタ
205、206 位置検出素子
TY、TM、TC、TK 帯電ローラ
GY、GM、GC、GK 現像装置
Claims (5)
- 回転軸の軸方向に複数の多面鏡が積設された回転体の組立方法であって、
前記複数の多面鏡のうち基準となる多面鏡と他の多面鏡との組み付け位置を位置調整手段によって調整する位置調整工程と、
前記多面鏡を前記回転軸に固定する工程とを有し、
前記位置調整手段は、前記複数の多面鏡のうちの一つの任意の偏向反射面を基準として他の多面鏡の回転位相差角度を検出する位相差角度検出手段と、前記基準となる多面鏡に対して前記他の多面鏡を回転させる多面鏡回転手段とを有することを特徴とする回転体の組立方法。 - 前記位相差角度検出手段は、少なくとも一つの光源から出力された光束を前記複数の多面鏡のそれぞれに入射する光束に分割する手段と、所定の位置に配置され、各多面鏡からの反射光を検出した場合に位置情報を出力する光位置検出手段とを有することを特徴とする請求項1記載の回転体の組立方法。
- 前記位置調整手段が、前記回転軸に対する偏向反射面の倒れ角を検出する面倒れ検出手段をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2記載の回転体の組立方法。
- 前記位置調整工程は、
前記基準となる多面鏡に対して、前記他の多面鏡の回転位相差角度を回転調整する工程と、
前記回転位相差角度が調整された多面鏡の全ての偏向反射面の面倒れ角を、前記面倒れ検出手段によって検出する工程と、
測定された前記各偏向反射面の倒れ角が、全て基準値を満たすか否かを判断する工程とを含むことを特徴とする請求項3記載の回転体の組立方法。 - 請求項1から4の何れか1項に記載の回転体の組立方法に含まれる各工程を有し、前記回転体を有する光偏向器を組み立てることを特徴とする光偏向器の組立方法。
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