JP5180662B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、内部流路を流通する内部流体と外部流路を流通する外部流体との間で熱交換を行うように構成された熱交換器に関する。特に、内部流路を形成する偏平形のチューブが複数積層されて、各チューブの壁面部に突設された複数のディンプル同士が接合され、各チューブの外側間の隙間に外部流路が形成される熱交換器に関する。
従来、偏平形のチューブを複数積層して成る熱交換器としては、ヘッダプレートを不要とし、組立て容易で部品点数が少ない熱交換器が、下記特許文献1に記載されている。この熱交換器は、各チューブの外面に突設された平面コ字状の第2流体ガイドが、隣接するチューブに接触して、その内側に第2流体の流路が形成されると共に、それ自体が第1流体のシール体を構成したものである。また、第2流体ガイドで囲まれた平面には、多数のディンプルがその外側面に突設されている。
前記チューブにはインナーフィンが内装されており(特許文献1の段落0016参照。)、このインナーフィンを固定するために、下記特許文献1に明記はされていないが、製造時にはチューブ内面にロウ材を塗布する必要がある。一方、ディンプル等、互いに接触する各部位同士を接合するために、少なくとも一方のチューブの外面にもロウ材を塗布するのが一般的である(特許文献1の段落0019参照。)。
このようなロウ付けに関する製造工程の簡略化を図るために、図20に示す方法も従来技術として知られている。すなわち、互いに対接するディンプル1の平坦状の頂部2に、それぞれ連通する孔3を穿設しておき、チューブの内面にだけロウ材4を塗布する方法である。高温の炉内で一体にロウ付けする際、チューブの内面のロウ材4は、ディンプル1にある孔3を通ってチューブの外面にも導かれ、チューブの内外面で同時にロウ付けを可能としていた。
しかしながら、このような従来の技術では、ディンプル1の頂部2同士が互いに密接する状態となり、この頂部2の平坦部分の間にロウ材4が浸入し難い構造であり、ディンプル1の頂部2同士がロウ材4を介して充分に接合することはなかった。また、ディンプル1の頂部2の周囲(図20中に矢印aで示す箇所)までロウ材4が行き渡ることもなく、頂部2間の隙間からロウ材4がはみ出してフィレット(肉盛り)を形成することもなかった。従って、ディンプル1同士の接合が不十分な不良品が発生するおそれがあった。
ところで、前述した問題点に一見対応し得るような従来技術として、アルミニウム製板材の各凹凸部(ディンプルに相当する。)の一方に切欠部を設けて、あるいはさらに他方には前記切欠部に嵌入する突起部を設けておき、炉内での加熱時に前記凹凸部同士が確実にロウ付けできるように構成したアルミニウム製熱交換器用チューブが、下記特許文献2に記載されている。
特開2007−232330号公報 特開平4−20794号公報
しかしながら、前述したような従来のアルミニウム製熱交換器用チューブでは、あくまで各凹凸部の平坦状の頂部において、前記切欠部ないし突起部によりロウ材が浸入できる領域が局所的に形成されているに過ぎず、切欠部に侵入したロウ材は、あくまで切欠部内にとどまることしかできなかった。
そのため、例えば、切欠部に相当する図20に示す孔3に侵入したロウ材4を、さらに孔3の内周縁より各ディンプル1の平坦状の頂部2に拡げるための手段はなく、結局、各ディンプル1同士の接合強度に不安が残り、不良品の発生を確実に防止することができないという問題があった。
本発明は、以上のような従来の技術の有する問題点に着目してなされたものであり、互いに対接するディンプルの頂部間に亘ってロウ材を拡げることにより、ディンプル同士を確実に接合することが可能となり、製品品質を向上させることができると共に、不良品の発生を抑えることによりコスト低減も実現することができる熱交換器を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
先ず請求項1に記載の本発明は、
互いに対向する壁面部に囲まれて偏平な内部流路が形成され、前記壁面部には複数のディンプル(30)が外側に向かって突設され、
前記内部流路は複数積層されて、互いに対向する前記壁面部のディンプル(30)同士が接合され、前記壁面部の外面間の隙間に外部流路が形成され、
前記内部流路を流通する内部流体と前記外部流路を流通する外部流体との間で熱交換を行うように構成された熱交換器(10)において、
前記ディンプル(30)は、互いに面的に対接する平坦状の頂部(31)を有し、
互いに対接する前記ディンプル(30)の何れか少なくとも一方に、前記壁面部の内外の何れか一面に塗布されたロウ材を他面に導く流出孔(32)が穿設され、
前記流出孔(32)の周囲に、前記流出孔(32)に流入した前記ロウ材を流出孔(32)の内周縁より前記ディンプル(30)の頂部(31)に導いて拡げる隙間を確保する凹凸構造が形成され
前記凹凸構造は、それぞれ同一の向きに重ならないようにずらして配置されたことを特徴とする熱交換器(10)である。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1において、
前記凹凸構造は、前記流出孔(32)の内周縁より前記ディンプル(30)の頂部(31)周縁に放射状に延び、対接する前記ディンプル(30)の頂部(31)における平坦状の基準面に対して、内側に凹む段差を生じさせる複数の凹溝(33)であることを特徴とする熱交換器(10)である。
さらに、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2において、
前記内部流路を囲む互いに対向する壁面部は、偏平形のチューブ(21)の表裏を成すものであり、
前記チューブ(21)にインナーフィン(24)が内装され、
互いに対接する前記ディンプル(30)の両方に、前記壁面部の内面に塗布されたロウ材を外面に導く前記流出孔(32)がそれぞれ連通する位置に穿設され、
前記ロウ材は、前記チューブ(21)の内部にインナーフィン(24)を固定すると共に、互いに対接する前記ディンプル(30)同士を接合させるものであることを特徴とする熱交換器(10)である。
本発明の請求項1に記載の熱交換器(10)によれば、互いに対接するディンプル(30)の何れか一方に流出孔(32)が穿設され、ロウ付け工程を削減したものにおいて、前記流出孔(32)の周囲に、前記流出孔(32)に流入したロウ材を流出孔(32)の内周縁よりディンプル(30)の頂部(31)に導いて拡げる隙間を確保する凹凸構造が形成されている。この凹凸構造は、それぞれ同一の向きに重ならないようにずらして配置されており、これにより、ディンプル(30)の頂部(31)同士が平坦状に密接することがなく、頂部(31)同士の間にロウ材が流入して拡がることが可能となり、ディンプル(30)同士を確実に接合することができる。
また、本発明の請求項2に記載の熱交換器(10)によれば、前記凹凸構造は、流出孔(32)の内周縁よりディンプル(30)の頂部(31)周縁に放射状に延び、対接するディンプル(30)の頂部(31)の基準面に対して、内側に凹む段差を生じさせる複数の凹溝(33)である。これにより、ディンプル(30)の頂部(31)同士の間にロウ材が、毛細管現象によって広い範囲に亘り浸入することが可能となり、いっそう確実にディンプル(30)同士を接合することができる。
さらに、本発明の請求項3に記載の熱交換器(10)によれば、互いに対接するディンプル(30)の両方に、壁面部の内面に塗布されたロウ材を外面に導く流出孔(32)がそれぞれ連通する位置に穿設され、ロウ材は、チューブ(21)の内部にインナーフィン(24)を固定すると共に、互いに対接するディンプル(30)同士を接合させるものである。このような熱交換器(10)に適用させて、その流出孔(32)の周囲に前記凹凸構造を形成することにより、製品品質を向上させることができると共に、不良品の発生を抑えることによりコスト低減も実現することができる。
以下、図面に基づいて、本発明を代表する実施の形態を説明する。
図1は本実施の形態に係る熱交換器の要部を拡大して示す断面図であり、図2は図1のII−II線矢視断面図である。また、図3は同熱交換器の全体外観を示す斜視図であり、図4は同熱交換器の全体を分解して示す分解斜視図である。さらに、図5は熱交換器を構成するための次述するコアの一部を分解して示す分解斜視図であり、図6は同コアを別の角度から観た斜視図であり、図7はコアの構成単位となる次述するチューブの一部を示す斜視図である。
本実施の形態に係る熱交換器10は、図3および図4に示すように、偏平形のチューブ21を複数積層させてコア20を構成し、このコア20をケーシング11内に収納して、ケーシング11の長手方向における両端に、前記各チューブ21内を流通させる内部流体の一対の入口12および出口13を開設すると共に、同ケーシング11の長手方向に延びる一側面に、前記各チューブ21外を流通させる外部流体の一対の入口14および出口15をそれぞれ離隔して開設して成る。
ケーシング11は、コア20の底面側を除いて取り囲む箱形のケーシング本体11aと、このケーシング本体11aの底面側開口を閉じる裏蓋11bとを組み合わせて構成されている。ケーシング11における内部流体の入口12と出口13には、それぞれ外側に突出するフランジ12a,13aが接続されている。また、外部流体の入口14と出口15にも、それぞれ同様にフランジ14a,15aが接続されている。
このような熱交換器10は、いわゆるヘッダプレートないしタンクを不要とするものであり、比較的コンパクトに構成することができる。熱交換器10の用途としては、具体的には例えば、燃料電池システムにおける調温器や凝縮器に用いることが適する。ここで燃料電池とは、水素等の燃料と酸素等の酸化剤とを供給して電気化学反応させることにより、電力を取り出すための装置であり、詳しくは一例を後述する。
先ず熱交換器10において、本発明の特徴とする構成要素は、内部流路を囲むよう互いに対向する壁面部であるが、この一対の壁面部は本実施の形態では、前記偏平形のチューブ21の表裏を成す壁面部として適用されている。このチューブ21は、図4中に示すように、互いに開口側が嵌合する浅い溝形に形成された一対の第1プレート22と第2プレート23とを組み合わせて成り、その内部にはインナーフィン24が内装される。
図5〜図6に示すように、チューブ21(第1プレート22と第2プレート23)の長手方向における両端は開口しており、内部流体の出入口を成している。すなわち、チューブ21の一端側の開口は前記入口12に連通し、同様にチューブ21の他端側の開口は前記出口13に連通している。また、第1プレート22と第2プレート23の両端の開口部位には、それぞれ端縁に沿って外側に出っ張る段差部25が突設されている。この段差部25は、隣接するチューブ21同士で密接して、各チューブ21の外面間の隙間である外部流路の両端部分を閉じるシール体の役割を果たしている。
図8はチューブ21の平面図であり、図9はチューブ21の側面図であり、図10はチューブ21の裏面図である。図8〜図10に示すように、チューブ21の第1プレート22と第2プレート23には、それぞれディンプル30が外側に向かって突設されている。第1プレート22と第2プレート23において、それぞれディンプル30は、隣接するチューブ21同士でちょうど対接する位置に複数間隔をおいて配置されている。各ディンプル30は円形に突出するものであり、互いに面的に対接する平坦状の頂部31を有している。この頂部31の高さは、前記段差部25と同一に設定され、互いに対接する状態で一体にロウ付けされる。
また、図4〜図7中では図示省略したが、各ディンプル30の頂部31の略中央には、チューブ21(第1プレート22と第2プレート23)の壁面部の内外の何れか一面(本実施の形態では内面)に塗布されたロウ材を他面に導く流出孔32が穿設されている。本実施の形態では、互いに対接するディンプル30の両方とも、それぞれ連通する位置に流出孔32が設けられている。各流出孔32は一連の通路を成し、チューブ21の壁面部の内面に塗布されたロウ材を外面に導くものである。
チューブ21の壁面部の内面に塗布したロウ材は、炉内での加熱時に流出孔32を通って外面側にも流出するようになっている。チューブ21を構成する第1プレート22、第2プレート23、インナーフィン24は、それぞれ金属製であるが、具体的には例えば、ステンレス鋼が適している。また、ロウ材としては、具体的には例えば、Ni系の粉末ロウ材が適しており、これにバインダーとして、粘度調整剤や水等を混ぜ合わせペースト状態とし、チューブ21の壁面部の内面に塗布した後、さらに融剤であるフラックスも塗布することになる。
さらに、図8〜図10では分りづらいが、図8中に示す矢印XIの部分拡大図である図11、および図10中に示す矢印XIIの部分拡大図である図12に示すように、ディンプル30の頂部31における流出孔32の周囲には、ロウ材を流出孔32の内周縁よりディンプル30の頂部31に拡げる隙間を確保する凹凸構造が形成されている。図13は図11のXIII−XIII線矢視断面図であり、図14は図11のXIV−XIV線矢視断面図である。
凹凸構造は本発明の根幹を成すものであり、具体的には、前記流出孔32の内周縁よりディンプル30の頂部31周縁に放射状に延び、対接するディンプル30の頂部31における平坦状の基準面に対して、内側に凹む段差を生じさせる複数の凹溝33から成る。詳しく言えば、凹溝33は3つ設けられており、互いに等間隔に放射状に延び、それぞれの溝幅は、頂部31の直径の約3分の1の大きさに設定されている。
すなわち、個々のディンプル30の頂部31における平坦状の基準面のうち、約3分の1の面積を凹溝33が占めることになる。また、図11と図12を対比して分るように、対接するディンプル30同士の凹溝33は、それぞれ同一の向きに重ならないように、互いに位置を60度ずつずらした状態に配置されている。このように、対接するディンプル30同士では、それぞれ頂部31の平坦状の基準面同士が、ほとんど重なり合うことがないように設定されている。
また、図5に示すように、コア20に内装されたインナーフィン24は、金属板を横断面波形に曲折形成すると共に、その各波の稜線部位が平面波形に曲折したものである。ここでインナーフィン24の曲折形成は、チューブ21内における内部流体の流通を阻害することなく、熱交換効率が高い状態となっていることは言うまでもない。また、インナーフィン24の全幅および全長は、第1プレート22と第2プレート23のそれにほぼ整合している。なお、インナーフィン24の具体的な形状ないし配置は、適宜選択し得る設計的事項である。
以上のようにして成るチューブ21は、図6に示すように、隣接するチューブ21のそれぞれの内部流路が互いに重なるように複数積層されて、コア20を構成している。図1は、互いに対向する壁面部のディンプル30同士が接合され、壁面部の外面間の隙間に外部流路が形成されている状態を拡大して示す断面図であり、図2は図1のII−II線矢視断面図である。なお、図1は次述する図15のI−I線矢視断面図である。
図4に示すように、コア20はケーシング11内に収納されて、前述したように熱交換器10が構成されている。図15は熱交換器10の平面図であり、図16は熱交換器10の側面図である。また、図17は図16のXVII−XVII線矢視断面図であり、図18は図16のXVIII−XVIII線矢視断面図である。図15および図18に示すように、ケーシング11の長手方向両端には膨出部が設けられており、この膨出部における一側面に外部流体の一対の入口14と出口15が開設されている。
このような熱交換器10では、図15において、内部流体が、その入口12から出口13に向かって、コア20を構成する各チューブ21の内部である内部流路を流通すると共に、外部流体が、その入口14から出口15に向かって、各チューブ21の外面間の隙間である外部流路を流通して、コア20で内部流体と外部流体との熱交換が行われるように構成されている。本実施の形態では、熱交換器10を燃料電池システムにおける調温器や凝縮器として利用するため、内部流体は、調温する燃料である水素や酸化剤としての空気(酸素)、あるいは冷却する排気ガスが該当し、外部流体としては、冷却ないし加温に用いる水が該当する。以下、燃料電池システムについても一例を説明する。
図19は、本実施の形態に係る熱交換器10を適用する燃料電池システム100を概略的に示すダイアグラムである。燃料電池システム100は、都市ガス等の燃料から水素を作る改質器ユニット110と、燃料電池本体であるセルスタックユニット120と、排熱を回収して温水に変えるコジェネユニット130とから構成されている。なお、図19中では省略したが、セルスタックユニット120で発電した直流の電気を交流に変換するインバーター等も装備されている。以下、順に簡単に説明する。
改質器ユニット110は、燃料である都市ガス等に含まれる硫黄分を除去する脱硫器111と、燃料と化学反応を起こさせる水蒸気を発生させるための水蒸気発生器112と、この水蒸気発生器112により生じた排ガスと熱交換を行うための排ガス熱交換器113と、硫黄分が除去された燃料と水蒸気とを混ぜ合わせて化学反応を起こさせ、水素を発生させる改質反応器114と、水素ガス中に含まれる一酸化炭素を除去するCO低減器115とを備えて成る。
セルスタックユニット120は、前記改質器ユニット110から供給される水素を適温に冷却するアノードガス温調器121と、還元剤となる酸素を含む空気を適温に加温するカソードガス温調器122と、燃料極(マイナス電極)と空気極(プラス電極)とが電解質を挟んで成るセル123と、このセル123の燃料極側から排出された排ガスを冷却凝縮するアノードオフガス凝縮器124と、一方セル123の空気極側から排出された水蒸気と残空気を冷却凝縮するカソードオフガス凝縮器125と、それに冷却水を各温調器ないし凝縮器に強制循環させるための電動ポンプ126とを備えて成る。
コジェネユニット130は、前記セルスタックユニット120側を循環してきた冷却水を導き排熱を回収するコジェネ熱交換器131と、さらに余熱を放熱するための余熱放熱器132と、市水が供給されて前記コジェネ熱交換器131から回収した熱により加温された市水を貯留するための貯湯槽133と、貯湯槽133中の水を前記コジェネ熱交換器131に強制循環させるための電動ポンプ134とを備えて成る。
このような燃料電池システム100において、本実施の形態に係る熱交換器10は、排ガス熱交換器113、アノードガス温調器121、カソードガス温調器122、アノードオフガス凝縮器124、およびカソードオフガス凝縮器125に適用される。もちろん熱交換器10は、燃料電池システムの調温器や凝縮器に限らず、各種熱交換器に適用することが可能である。
次に、本実施の形態に係る熱交換器10の作用を説明する。
図4ないし図3に示すように、熱交換器10の全体を組み付けた状態で高温の炉内に入れて、予め前記チューブ21の内面に塗布されたロウ材を溶融させ、それぞれの部品を一体的にロウ付け固定することにより、熱交換器10は完成する。このようなロウ付け時には、ケーシング11内でチューブ21が複数積層されており、各チューブ21の壁面部のディンプル30同士が接合される。
図1および図2に示すように、各ディンプル30には、チューブ21の内面に塗布されたロウ材を外面に導く流出孔32が穿設されている。これにより、壁面部の内外面のうち内面にロウ材を塗布するだけで、炉内での加熱時に、チューブ21内でインナーフィン24をロウ付けするロウの一部が流出孔32より外部流路側にも流出する。従って、この外部流路側で互いに対接するディンプル30同士の接合を、チューブ21内におけるインナーフィン24の接合と同時に行うことができる。
特に、各ディンプル30における流出孔32の周囲には、ロウ材を流出孔32の内周縁よりディンプル30の頂部31に拡げる隙間を確保する凹凸構造が形成されている。すなわち、図11および図12にも示すように、凹凸構造を成す3つの凹溝33が、流出孔32の内周縁よりディンプル30の頂部31周縁に放射状に等間隔で延びている。各凹溝33は、頂部31の直径の約3分の1の大きさであり、対接するディンプル30同士の凹溝33は、それぞれ同一の向きに重ならないように、互いに位置をずらした状態に配置されている。
これにより、図1および図2に示すように、ディンプル30の頂部31同士が平坦状に密接することがなく、頂部31同士の間にロウ材が、毛細管現象によって広い範囲に亘り侵入することが可能となり、より確実にディンプル30同士を接合することができる。このような凹溝33は、流出孔32の穿設と同時にプレス加工することができ、コスト高を招くことなく容易に形成することができる。以上により、熱交換器10の製品品質を向上させることができると共に、不良品の発生を抑えることでコスト低減も実現することができる。
製品としての熱交換器10は、前述したように図19に示す燃料電池システムの温調器ないし凝縮器として活用される。すなわち、例えばアノードオフガス凝縮器124の場合には、内部流体である排ガスは、入口12よりケーシング11内に導入され、コア20を成す各チューブ21の内部流路を流通し、出口13から熱交換により発生した凝縮水と共に排出される。一方、外部流体である水は、入口14よりケーシング11内に導入され、各チューブ21の外面間の隙間である外部流路を流通し、熱を回収して出口15から排出されることになる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施の形態では、互いに対接するディンプル30の両方に、それぞれ連通する流出孔32を設けたが、他の実施の形態として、互いに対接するディンプル30の何れか一方のみに流出孔32を設けるように構成しても良い。
また、前記実施の形態では、互いに対接する各ディンプル30間でロウ材を拡げる凹凸構造として、放射状に延びる複数の凹溝33としたが、この凹溝33の具体的な数や個々の形状ないし配置は図示したものに限られることはない。
さらに、凹凸構造自体も、複数の凹溝33の他に、ディンプル30の頂部31のほぼ全域に亘りロウ材を行き渡らせることができる隙間を生じさせるものであれば、別の構造としても良いことは言うまでもない。例えば、前記凹凸構造は、対接するディンプル30の頂部31における平坦状の基準面に対して、内側に凹む段差を生じさせるものであるが、逆の態様として、頂部31の基準面より出っ張る突条として形成しても良い。
本発明の実施の形態に係る熱交換器の要部を拡大して示す断面図(図15のI−I線矢視断面図)である。 図1のII−II線矢視断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器の全体外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器の全体を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器を構成するコアの一部を分解して示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器のコアを別の角度から観た斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器のコアの構成単位となるチューブの一部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器のチューブの平面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器のチューブの側面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器のチューブの裏面図である。 図8中に示す矢印XIの部分拡大図である。 図10中に示す矢印XIIの部分拡大図である。 図11のXIII−XIII線矢視断面図である。 図11のXIV−XIV線矢視断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器の平面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器の側面図である。 図16のXVII−XVII線矢視断面図である。 図16のXVIII−XVIII線矢視断面図である。 本発明の実施の形態に係る熱交換器を適用する燃料電池システムを概略的に示すダイアグラムである。 従来の熱交換器の要部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
10…熱交換器
11…ケーシング
11a…ケーシング本体
11b…裏蓋
12…入口
13…出口
14…入口
15…出口
20…コア
21…チューブ
22…第1プレート
23…第2プレート
24…インナーフィン
25…段差部
30…ディンプル
31…頂部
32…流出孔
33…凹溝
100…燃料電池システム
110…改質器ユニット
111…脱硫器
112…水蒸気発生器
113…排ガス熱交換器
114…改質反応器
115…CO低減器
120…セルスタックユニット
121…アノードガス温調器
122…カソードガス温調器
123…セル
124…アノードオフガス凝縮器
125…カソードオフガス凝縮器
126…電動ポンプ
130…コジェネユニット
131…コジェネ熱交換器
132…余熱放熱器
133…貯湯槽
134…電動ポンプ

Claims (3)

  1. 互いに対向する壁面部に囲まれて偏平な内部流路が形成され、前記壁面部には複数のディンプルが外側に向かって突設され、
    前記内部流路は複数積層されて、互いに対向する前記壁面部のディンプル同士が接合され、前記壁面部の外面間の隙間に外部流路が形成され、
    前記内部流路を流通する内部流体と前記外部流路を流通する外部流体との間で熱交換を行うように構成された熱交換器において、
    前記ディンプルは、互いに面的に対接する平坦状の頂部を有し、
    互いに対接する前記ディンプルの何れか少なくとも一方に、前記壁面部の内外の何れか一面に塗布されたロウ材を他面に導く流出孔が穿設され、
    前記流出孔の周囲に、前記流出孔に流入した前記ロウ材を流出孔の内周縁より前記ディンプルの頂部に導いて拡げる隙間を確保する凹凸構造が形成され
    前記凹凸構造は、それぞれ同一の向きに重ならないようにずらして配置されたことを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1において、
    前記凹凸構造は、前記流出孔の内周縁より前記ディンプルの頂部周縁に放射状に延び、対接する前記ディンプルの頂部における平坦状の基準面に対して、内側に凹む段差を生じさせる複数の凹溝であることを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記内部流路を囲む互いに対向する壁面部は、偏平形のチューブの表裏を成すものであり、
    前記チューブにインナーフィンが内装され、
    互いに対接する前記ディンプルの両方に、前記壁面部の内面に塗布されたロウ材を外面に導く前記流出孔がそれぞれ連通する位置に穿設され、
    前記ロウ材は、前記チューブの内部にインナーフィンを固定すると共に、互いに対接する前記ディンプル同士を接合させるものであることを特徴とする熱交換器。
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