JP2005147443A

JP2005147443A - 積層型熱交換器

Info

Publication number: JP2005147443A
Application number: JP2003382415A
Authority: JP
Inventors: Hiroki Yoshioka; 宏起吉岡
Original assignee: Calsonic Kansei Corp
Current assignee: Marelli Corp
Priority date: 2003-11-12
Filing date: 2003-11-12
Publication date: 2005-06-09

Abstract

【課題】二枚のチューブシートを接合して成る扁平状の熱交換器コアを複数積層してケース内に収納した積層型熱交換器において、熱交換器コア間を流通する熱交換流体が高温の場合に、熱交換器コアの外周部とケースの間に介装したシール材が有効に機能しない。
【解決手段】第１、第２チューブシート６、７を下面又は上面が開口した箱形に形成し、これらを、一方の側壁６ｃが他方の側壁７ｃの内側に入り込むように組み合わせると共に、他方の側壁７ｃの外面がシール材５に密着するようにしたことを特徴とする。
【選択図】図６

Description

本発明は、ＦＣＶ車（燃料電池車）の発電システムの排熱回収熱交換器等に好適な積層型熱交換器に関し、より詳しくは、扁平状の熱交換器コアを複数積層してケース内に収納した積層型熱交換器に関する。

図１は従来の積層型熱交換器の一例の分解斜視図、図２は図１のＡ面における断面図、図３は図２のＢ−Ｂ線矢視図、図４は冷却水及び熱交換流体の流れ方向の説明図、図５は従来技術の問題点の説明図である。

図１に示すように、この積層型熱交換器１は、複数の熱交換器コア２を、これらの間にコルゲート状のアウターフィン３を介装しつつ互いに積層し、上面が開口した箱形のケース４内に収納すると共に、熱交換器コア２の外周部とケース４の内側面との間にシール材５（図２、図３参照）を充填したものである。

図３に示すように、各熱交換器コア２は、外周部同士がかしめ加工により接合された第１、第２チューブシート６、７の一端部及び他端部を膨出させて冷却媒体の入口タンク８及び出口タンク９（図１参照）を形成すると共に、入口タンク８と出口タンク９の間に冷媒通路１０を配した構造となっている。

これらの熱交換器コア２は、第１チューブシート６に形成された貫通孔６ａ及び第２チューブシート７に形成された貫通孔７ａを介して入口タンク８同士を互いに連通すると共に、第１チューブシート６に形成された貫通孔６ｂ及び第２チューブシート７に形成された貫通孔７ｂを介して出口タンク９同士を互いに連通し、かつ各熱交換器コア２間にアウターフィン３を介装しつつ互いに積層する。

そして、これら熱交換器コア２の積層群をケース４内に収納し、熱交換器コア２の外周の接合部１１とケース４の内側面との間の空隙にシリコン等のシール材５を充填した後、アッパープレート１２でケース４の上面開口を覆う。

アッパープレート１２の入口パイプ１４から導入された冷却水は、最上位の熱交換器コア２の第１チューブシート６に形成された貫通孔６ａから入口タンク８内に流入し、図４に細い矢印線で示すように、一部は出口タンク９の方向へ流れ、一部は第２チューブシート７に形成された貫通孔７ａから下方の熱交換器コア２内に流入する。

図１に示すように、最下位の第２チューブシート７には貫通孔７ａ、７ｂが形成されていないため、最下位の熱交換器コア２に流入した冷却水は第１チューブシート６に形成された貫通孔６ｂを介して上方の熱交換器コア２内に流入する。他の熱交換器コア２の出口タンク９に流入した冷却水も、下方に隣接する熱交換器コア２から流入する冷却水に押し上げられて上方に隣接する熱交換器コア２内に流入する。そして、最上位の熱交換器コア２に流入した冷却水は出口パイプ１５に流入し、ここから外部へ流出する。

また、ケース４の導入用開口１６からガス状の熱交換流体Ｇがケース４内に流入し、熱交換器コア２間を図４に示す方向に流通して排出用開口１７から外部に流出する。各熱交換器コア２内に流入した冷却水は、冷媒通路９を流通する際にアウターフィン３を流通するガス状の熱交換流体Ｇと熱交換して熱交換流体Ｇを冷却する。

なお、熱交換流体Ｇが各熱交換器コア２の外周の接合部１１とケース４の内側面との間の空隙を流れると、熱交換流体Ｇが冷却水との熱交換を行うことができないため、シール材５でこの空隙に熱交換流体Ｇが流入するのを阻止するようにしている。

ところで、上記従来のものでは、図２、図３に示すように、各熱交換器コア２の接合部１１がかしめ加工されているため、側方に突出した突起状となっており、これによって前記空隙が凹凸状となっている。熱交換流体Ｇが低温（例えば２００〜３００℃程度）の場合には、シール材をペースト状のものにすることができるため、前記空隙をほぼ隙間無く埋めることができるが、熱交換流体Ｇが高温（例えば５００〜６００℃程度）になると、ペースト状のシール材を用いることができないため、ファイバー樹脂等により形成されたマットレス状のシール材を用いなければならない。

この場合、シール材はある程度の弾性を有しているものの、熱交換器コア２の接合部１１を押し付けても接合部１１間の空隙を隙間無く塞ぐのが困難で、図５に示すように、接合部１１間に大きな隙間が生じることになる。そのため、熱交換流体Ｇの一部がこの隙間を通り、アウターフィン３に接しないため、熱交換効率が低下するという問題点が有った。

解決しようとする問題点は、二枚のチューブシートを接合して成る扁平状の熱交換器コアを複数積層してケース内に収納した積層型熱交換器において、熱交換器コア間を流通する熱交換流体が高温の場合に、熱交換器コアの外周部とケースとの間に介装したシール材が有効に機能しない点である。

本発明は、外周部同士が接合された第１、第２チューブシート６、７の一端部及び他端部を膨出させて入口タンク８及び出口タンク９を形成すると共に、入口タンク８と出口タンク９の間に冷媒通路１０を配した扁平状の熱交換器コア２を、入口タンク８同士及び出口タンク９同士が互いに連通するように複数積層し、これら熱交換器コア２の積層群をケース４内に収納すると共に、第１、第２チューブシート６、７の接合部１１とケース４の内側面との間の空隙にシール材５を充填して成り、入口タンク８に導入した冷却媒体を、冷媒通路１０に流通させて熱交換器コア２間を通る熱交換流体と熱交換させた後、出口タンク９から排出するようにした積層型熱交換器であって、第１、第２チューブシート６、７を下面又は上面が開口した箱形に形成し、これらを、いずれか一方の側壁が他方の側壁の内側に入り込むように組み合わせると共に、他方の側壁の外面がシール材５に密着するようにしたことを特徴としている。

本発明によれば、第１、第２チューブシート６，７を下面又は上面が開口した箱形に形成し、これらを、いずれか一方の側壁が他方の側壁の内側に入り込むように組み合わせると共に、他方の側壁の外面がシール材５に密着するようにしたことで、熱交換器コア２の外周部の接合部１１とケース４の内側面との間の隙間がほぼ完全に閉塞され、熱交換流体がこの隙間を流れるのを防ぐことができるため、所望の熱交換性能を得ることができる。

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図６は本発明の一実施形態である積層型熱交換器の分解斜視図、図７は図６のＢ面における断面図、図８は図７の要部拡大図である。なお、本実施形態において、上記従来例と同一又は類似の部分には同一の符号を用いており、重複する説明は省略してある。

図６、図７に示すように、本実施形態の積層型熱交換器１０１では、第１チューブシート６を下面が開口した箱形に形成し、第２チューブシート７を上面が開口した箱形に形成し、第１、第２チューブシート６、７を、第１チューブシート６の側壁６ｃが第２チューブシート７の側壁７ｃの内側に入り込むように弁当箱状に組み合わせ、側壁６ｃ、７ｃをろう付けして接合部１１を形成している。

また、シール材５はファイバー樹脂により形成されたマットレス状のもので、弾性変形可能となっており、第２チューブシート７の側壁７ｃの外面がシール材５を厚み方向に若干圧縮してシール材５に密着するようにしている。なお、図８に示すように、接合部１１間に形成されている微小な隙間Ｓには弾性変形したシール材５が入り込んでいるため、この隙間Ｓに熱交換流体が流れるのを防ぐことができる。

このように構成することで、熱交換器コア２の外周の接合部１１とケース４の内側面との間の空隙をほぼ完全に塞ぐことができるため、この空隙に熱交換流体が流通することはない。したがって、所望の熱交換性能を確保することができるものである。

なお、上記実施形態では、第１チューブシート６の側壁６ｃが第２チューブシート７の側壁７ｃの内側に入り込むように構成しているが、これに代えて、第２チューブシート７の側壁７ｃが第１チューブシート７の側壁６ｃの内側に入り込むように構成してもよい。

その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の改変を施すことができる。

また、本発明の積層型熱交換器は、高温の水素ガスが発生するＦＣＶ車の発電システムの排熱回収熱交換器に用いた場合に有効である。

従来の積層型熱交換器の一例の分解斜視図である。図１のＡ面における断面図である。図２のＢ−Ｂ線矢視図である。冷却水及び熱交換流体の流れ方向の説明図である。従来技術の問題点の説明図である。本発明の一実施形態である積層型熱交換器の分解斜視図である。図６のＢ面における断面図である。図７の要部拡大図である。

符号の説明

５シール材
６第１チューブシート
７第２チューブシート
８入口タンク
９出口タンク
１０冷媒通路
１１接合部

Claims

外周部同士が接合された第１、第２チューブシート（６、７）の一端部及び他端部を膨出させて入口タンク（８）及び出口タンク（９）を形成すると共に、入口タンク（８）と出口タンク（９）の間に冷媒通路（１０）を配した扁平状の熱交換器コア（２）を、入口タンク（８）同士及び出口タンク（９）同士が互いに連通するように複数積層し、これら熱交換器コア（２）の積層群をケース（４）内に収納すると共に、第１、第２チューブシート（６、７）の接合部（１１）とケース（４）の内側面との間の空隙にシール材（５）を充填して成り、入口タンク（８）に導入した冷却媒体を、冷媒通路（１０）に流通させて熱交換器コア（２）間を通る熱交換流体と熱交換させた後、出口タンク（９）から排出するようにした積層型熱交換器であって、
第１、第２チューブシート（６、７）を下面又は上面が開口した箱形に形成し、これらを、いずれか一方の側壁が他方の側壁の内側に入り込むように組み合わせると共に、他方の側壁の外面がシール材（５）に密着するようにしたことを特徴とする積層型熱交換器。
シール材（５）が弾性を有するマットレス状のものであることを特徴とする請求項１記載の積層型熱交換器。
燃料電池車の発電システムの排熱回収熱交換器であることを特徴とする請求項１又は請求項２記載の積層型熱交換器。