JP5178772B2 - 車両用収納装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の前後方向後方に設けられる車両用収納装置に関するものである。
従来から、車両の前後方向後方に設けられている荷室に、この荷室のフロア底面よりも下方に向かって掘り下げた収納凹部を設け、この収納凹部を蓋部材で閉塞することにより、用途に応じて様々な荷物を荷室に収納することができる車両用収納装置が提案されている。
例えば、車両用収納装置のフロア底面を、前後方向の一方の高さを他方の高さより高くすると共に、他方の高さをハッチバックのドア開口部における下端部の高さと略同一の高さとした段部を有するように形成し、この段部を閉塞する蓋部材を設けたものがある。この蓋部材は、車両の前後方向に断面した形状が略三角形状となるように形成されている(例えば、特許文献1参照)。
これによれば、蓋部材を段部を閉塞するように配置すると、前後方向に断面した形状が略三角形状になっているので、フロア底面を傾斜させたスロープ状の床面にすることができる。すなわち、蓋部材は、上面が車両の後側に低くなるように傾斜させて配置することができ、重量物や、車輪を有する自転車、バイク、車椅子等の荷物を車両内に運び込み易くすることができる。
一方、蓋部材を上下反転させて段部を閉塞するように配置すると、蓋部材上が平坦になるので、買い物袋に収納した品物や、バッグ類等の一般的な大きさの荷物を蓋部材上に載置することができる。
特開2009−208632号公報
ところで、上述の従来技術にあっては、荷室に収納する荷物の用途に応じて作業者が蓋部材を上下反転させることになるが、蓋部材は、この上下反転作業を考慮した構造になっておらず、作業性が悪いという課題がある。
また、蓋部材を上下反転可能にするために、蓋部材と荷室の側壁との間に隙間を設ける必要があり、車両の振動等によって蓋部材ががたついてしまうという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、蓋部材の上下反転作業性を向上できると共に、蓋部材のがたつきを抑えることが可能な車両用収納装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、車両(例えば、実施形態における車両1)の後方に設けられた荷室(例えば、実施形態における荷室3)のフロア底面(例えば、実施形態における第3フロア底面9a)を覆う板状の蓋部材(例えば、実施形態における蓋部材8)を有し、前記蓋部材は、上面(例えば、実施形態における上面11b)を向けて配置した場合と下面(例えば、実施形態における下面11c)を向けて配置した場合とで、前記フロア底面を覆う箇所が同じとなるように形成されている車両用収納装置(例えば、実施形態における車両用収納装置4)において、前記フロア底面の上面には、前記車両の前後方向に沿って長く形成された凸条の第1スライダ(例えば、実施形態における第1スライダ92)が車幅方向に所定間隔をあけて配置されている一方、前記蓋部材の上面、および下面の少なくとも何れか一方には、前記車両の前後方向に沿って長く形成された凸条の第2スライダ(例えば、実施形態における第2スライダ26)が車幅方向に所定間隔をあけて配置されており、前記フロア底面の上面に、前記第2スライダが形成されている前記蓋部材の上面、および下面の何れか一方を重ね合わせるように前記蓋部材を配置したとき、前記第1スライダの側面(例えば、実施形態における側面92b)と、前記第2スライダの側面(例えば、実施形態における側面26b)とが互いに当接することを特徴とする。
このように構成することで、フロア底面と蓋部材との接触面積を減少させることができると共に、各スライダを蓋部材を上下反転させる際のガイドとして機能させることができる。
また、第1スライダの側面と、第2スライダの側面とが互いに当接するので、フロア底面に対する蓋部材の車幅方向の移動の少なくとも一方を規制することができる。
さらに、蓋部材に第2スライダを設けることにより、蓋部材上に載置される荷物と蓋部材との接触面積を減少させることができる。
請求項2に記載した発明は、前記第2スライダは、前記蓋部材の前後全体に亘って形成されていると共に、前記第1スライダの長さ(例えば、実施形態における長さL4)は、前記第2スライダに対応するように前記蓋部材の前後方向の長さと略同一となるように設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、第1スライダの側面と第2スライダの側面との接触面積を最大限大きくすることができる。
請求項3に記載した発明は、前記第1スライダと前記第2スライダは、それぞれ2つずつで構成されており、前記フロア底面の上面に、前記第2スライダが形成されている前記蓋部材の上面、および下面の何れか一方を重ね合わせるように前記蓋部材を配置したとき、各第1スライダの車幅方向内側に、それぞれ2つの前記第2スライダが当接するか、または各第1スライダの車幅方向外側に、それぞれ2つの前記第2スライダが当接することを特徴とする
このように構成することで、蓋部材の車幅方向左右の何れの移動も規制することができる。また、各スライダによるガイド機能を向上させることができ、蓋部材の上下反転作業性をより確実に向上させることができる。
請求項4に記載した発明は、前記蓋部材には、前記車幅方向両側の一部にそれぞれサイドカバー(例えば、実施形態におけるサイドカバー28)が設けられ、前記サイドカバーは、前記蓋部材の上面側縁を覆う上側爪部(例えば、実施形態における上側爪部33c)と、前記蓋部材の下面側縁を覆う下側爪部(例えば、実施形態における下側爪部33e)とを有し、これら上側爪部と下側爪部とにより前記蓋部材に固定されており、前記フロア底面の上面に、前記第2スライダが形成されている前記蓋部材の上面、および下面の何れか一方を重ね合わせるように前記蓋部材を配置したとき、前記第1スライダの車幅方向内側に、それぞれ2つの前記第2スライダが当接すると共に、前記第1スライダの車幅方向外側に、前記上側爪部、および前記下側爪部の何れか一方が当接することを特徴とする。
このように構成することで、蓋部材を上下反転させる際、サイドカバーによって蓋部材が直接フロア底面や荷室に衝突することを回避することができる。このため、蓋部材の上下反転作業時のフロア底面や荷室の損傷を防止することが可能になる。
また、蓋部材にサイドカバーを設ける分、蓋部材の剛性を高めることが可能になる。
さらに、サイドカバーの各爪部がフロア底面の第1スライダに当接することにより、より確実に蓋部材の車幅方向の移動を規制することができる。
そして、サイドカバーの各爪部も各スライダと同様に、蓋部材を上下反転させる際のガイドとして機能させることができる。
請求項5に記載した発明は、前記荷室は、車幅方向両側を囲う側壁(例えば、実施形態におけるリヤサイドライニング3a)を備えている一方、前記サイドカバーは、車幅方向外側に凸部(例えば、実施形態における凸条部132a,132b)を備え、前記側壁には、前記蓋部材を前記フロア底面を覆うように配置した状態で前記凸部に対応する箇所に、この凸部に当接する突出部(例えば、実施形態におけるクッション124)が設けられ、前記凸部、および前記突出部の少なくとも何れか一方は、弾性を有する材料により形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、蓋部材が所定位置に配置されたときだけ、蓋部材を確実に固定することができるので、作業者に節度感を付与することが可能になる。
また、荷室の側壁に設けられた突出部にサイドカバーの凸部が押さえられた状態になるので、より確実に蓋部材のがたつきを低減することができる。
請求項6に記載した発明は、前記車両の後方端部に開口部(例えば、実施形態におけるドア開口部1a)を設け、前記開口部の下端に、前記フロア底面の位置よりも上方に向かって高く立ち上がるように形成された壁面部(例えば、実施形態における壁面部106)を設け、前記壁面部に孔部(例えば、実施形態における孔部106a)を形成すると共に、前記壁面部を覆うように形成されたガーニッシュ(例えば、実施形態におけるガーニッシュ81)を固定し、前記ガーニッシュは、前記蓋部材を前記フロア底面を覆うように配置したとき、前記車両の前後方向後端が当接するように配置されていると共に、前記孔部に嵌入される爪部(例えば、実施形態における爪部85)を備え、前記爪部の上部が、前記孔部における前記車両の前後方向前側の内周縁(例えば、実施形態における内周縁161a)に接すると共に、前記爪部の下部が、前記孔部における前記車両の前後方向後側の内周縁(例えば、実施形態における内周縁161b)に接することにより、前記壁面部に前記ガーニッシュが固定されていることを特徴とする。
このように構成することで、蓋部材の車両の前後方向の移動を規制することができる。
また、蓋部材の上下反転作業時に、蓋部材がガーニッシュに衝突した場合であってもガーニッシュの壁面部からの脱落を防止できる。すなわち、ガーニッシュに、車両の前後方向前方から後方に向かう外力が加わった場合であっても壁面部の孔部から爪部が外れてしまうのを防止できる。
請求項1に記載した発明によれば、フロア底面と蓋部材との接触面積を減少させることができると共に、各スライダを蓋部材を上下反転させる際のガイドとして機能させることができる。このため、蓋部材の上下反転作業性を向上させることができる。
また、第1スライダの側面と、第2スライダの側面とが互いに当接するので、フロア底面に対する蓋部材の車幅方向の移動の少なくとも一方を規制することができる。このため、蓋部材のがたつきを抑えることが可能になる。
さらに、蓋部材に第2スライダを設けることにより、蓋部材上に載置される荷物と蓋部材との接触面積を減少させることができる。このため、蓋部材上の荷物をスライド移動させやすくなり、荷物の収納作業性を向上させることができる。
請求項2に記載した発明によれば、第1スライダの側面と第2スライダの側面との接触面積を最大限大きくすることができる。このため、より確実に、蓋部材のがたつきを抑えることが可能になる。
請求項3に記載した発明によれば、蓋部材の車幅方向左右の何れの移動も規制することができる。このため、さらに確実に蓋部材のがたつきを抑えることが可能になる。
また、各スライダによるガイド機能を向上させることができ、蓋部材の上下反転作業性をより確実に向上させることができる。
請求項4に記載した発明によれば、蓋部材を上下反転させる際、サイドカバーによって蓋部材が直接フロア底面や荷室に衝突することを回避することができる。このため、蓋部材の上下反転作業時のフロア底面や荷室の損傷を防止することが可能になる。
また、蓋部材にサイドカバーを設ける分、蓋部材の剛性を高めることが可能になる。
さらに、サイドカバーの各爪部がフロア底面の第1スライダに当接することにより、より確実に蓋部材の車幅方向の移動を規制することができる。このため、蓋部材のがたつきをより確実に抑えることが可能になる。
そして、サイドカバーの各爪部も各スライダと同様に、蓋部材を上下反転させる際のガイドとして機能させることができる。このため、蓋部材の上下反転作業性をさらに向上させることができる。
請求項5に記載した発明によれば、蓋部材が所定位置に配置されたときだけ、蓋部材を確実に固定することができるので、作業者に節度感を付与することが可能になる。このため、作業者に蓋部材の上下反転作業が終了したことを確実に認知させることができる。
また、荷室の側壁に設けられた突出部にサイドカバーの凸部が押さえられた状態になるので、より確実に蓋部材のがたつきを低減することができる。
請求項6に記載した発明によれば、蓋部材の車両の前後方向の移動を規制することができる。このため、さらに蓋部材のがたつきを低減することが可能になる。
また、蓋部材の上下反転作業時に、蓋部材がガーニッシュに衝突した場合であってもガーニッシュの壁面部からの脱落を防止できる。すなわち、ガーニッシュに、車両の前後方向前方から後方に向かう外力が加わった場合であっても壁面部の孔部から爪部が外れてしまうのを防止できる。
本発明の実施形態における車両の後部に設けられている荷室の斜視図である。 本発明の実施形態における車両の後部に設けられている荷室の斜視図である。 本発明の実施形態における収納凹部を構成しているパネル部材の斜視図である。 本発明の実施形態における蓋部材の分解斜視図である。 本発明の実施形態における各蓋部材をスロープモード配置した状態におけるボード部、および第3フロア底面の断面図である。 図5のX部拡大図である。 図1のA部拡大図である。 図1のB−B線に沿う断面図である。 図8のC部拡大図である。 図8のD部拡大図である。 図1のE−E線に沿う断面図である。 図11のF矢視図である。 本発明の実施形態における荷室を後部シート側からみた斜視図である。 図13のI部拡大図である。 図13のJ部拡大図である。 図8のK部拡大図である。 図13のL矢視図である。 本発明の実施形態における蓋部材をフラットモード配置からスロープモード配置へ上下反転させる際の蓋部材の挙動を示す説明図である。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、車両の後部に設けられている荷室の斜視図であって、図1は車両用収納装置の使用方法の一例を示し、図2は車両用収納装置の使用方法の他の一例を示す。なお、以下の説明において、車両の前後方向前方を単に前方、車両の前後方向後方を単に後方、車幅方向左側を単に左側、車幅方向右側を単に右側、車両の高さ方向上方を単に上方、車両の高さ方向下方を単に下方などと表現して説明する場合がある。
図1、図2に示すように、車両1は、この後端にドア開口部1aを有し、このドア開口部1aを不図示のハッチバックにより開閉することができるようになっている。また、車両1は、ドア開口部1aと、後部シート2との間に荷室3を備えており、ここに車両用収納装置4が設けられている。さらに、車両1は、後部シート2のシートバック2aを前側に倒すことにより、荷室3と車室5とが繋がるようになっている(図2参照)。
(車両用収納装置)
車両用収納装置4は、荷室3の底部を形成し、かつ荷室3に荷物を積載可能な空間を形成するものである。車両用収納装置4は、荷室3の床面を構成する第1フロア底面6と、第1フロア底面6の前方に敷設され、第1フロア底面6よりも段差により敷設位置が高くなるように設定された第2フロア底面7と、第1フロア底面6を覆う蓋部材8とを有している。第1フロア底面6には、この大部分に段差により掘り下げられた収納凹部9が形成されている。
図3は、収納凹部を構成しているパネル部材の斜視図である。
図1、図3に示すように、パネル部材91は、収納凹部9の底面を構成する第3フロア底面9aと、第3フロア底面9aの前端から上方に向かって立ち上がるように屈曲延出された前側壁9bとを有している。
第3フロア底面9aには、これを隆起させて凸条に形成された第1スライダ92が4箇所設けられている。第1スライダ92は、前後方向に沿って、かつ第3フロア底面9aのほぼ全体に亘って形成されている。
また、各第1スライダ92は、それぞれ後部シート2の座席幅に対応するように配置されている。すなわち、左側(図3における左側)で隣接する2つの第1スライダ92,92間の距離L1は、右側(図3における右側)で隣接する2つの第1スライダ92,92間の距離L2よりも長く設定されている。これにより、4つの第1スライダ92のうち、車幅方向内側で隣接する2つの第1スライダ92は、互いに近接配置され、かつ車幅方向中央よりもやや右側に偏位して配置された状態になっている。
さらに、第3フロア底面9aの後側には、左側で隣接する2つの第1スライダ92,92間と、右側で隣接する2つの第1スライダ92,92間とに、それぞれ凹部93,93が形成されている。これら凹部93,93は、蓋部材8を持ち上げる際、蓋部材8に指を掛け易くするためのものである。
一方、パネル部材91の前側壁9bは、第1フロア底面6の下側に潜り込むようになっている。これにより、第1フロア底面6は、パネル部材91の前側壁9bから後方に向かって突出した状態になる。
第2フロア底面7は、後部シート2が配置される床面を構成しているものであって、第2フロア底面7の後縁部、つまり、第1フロア底面6側にフラップ部材10を備えている。このフラップ部材10は、後部シート2と荷室との間に形成される隙間を閉塞するためのものであって、後部シート2のシートバック2aの傾倒動作に追随可能なように可倒可能に構成されている。
(蓋部材)
図4は、蓋部材の分解斜視図である。
図1、図2、図4に示すように、蓋部材8は、後部シート2の座席幅に対応するように、第1蓋部材8aと、第2蓋部材8bとにより構成されている。すなわち、第1蓋部材8aの車幅方向の幅W1は、収納凹部9の第3フロア底面9aに形成されている4つの第1スライダ92のうち、左側で隣接する2つの第1スライダ92,92間の距離L1(図3参照)よりも若干大きくなる程度に設定されている。
また、第2蓋部材8bの車幅方向の幅W2は、第3フロア底面9aに形成されている4つの第1スライダ92のうち、右側で隣接する2つの第1スライダ92,92間の距離L2(図3参照)よりも若干大きくなる程度に設定されている。これら2つの蓋部材8a,8bは、それぞれ独立して形成されている。
ここで、2つの蓋部材8a,8bの構造は同様であるので、以下の説明においては、第1蓋部材8aのみ説明し、第2蓋部材8bの説明は、第1蓋部材8aと同一符号を付して説明を省略する。
第1蓋部材8aは、前後方向に延設され、第1フロア底面6、および収納凹部9の第3フロア底面9aを覆うボード部11と、ボード部11の長手方向一端側に設けられたスロープ部12とが一体成形されたものである。また、第1蓋部材8aは、スロープ部12を下側に向けると共に、後方に向けた状態で配置したり(図1参照、以下、フラットモード配置という)、スロープ部12を上側に向けると共に、前方に向けた状態で配置したり(図2参照、以下、スロープモード配置という)して使用することができるようになっている。
なお、以下の説明においては、各蓋部材8a,8bをフラットモード配置した状態で、各蓋部材8a,8bにおける前後方向前側を単に前側、前後方向後側を単に後側、高さ方向上側を単に上側、高さ方向下側を単に下側などと表現して説明する。
図4に詳示するように、ボード部11は、第1蓋部材8aをフラットモード配置した状態において、長手方向に沿って、かつ水平方向に沿って延在する板状の発泡部材13を有している。発泡部材13には、長手方向中央よりもややスロープ部12とは反対側に、開口部15が形成されている。この開口部15は、第1蓋部材8aを持ち上げるためのハンドル部16を取り付けるためのものである。
また、発泡部材13には、複数(この実施形態では4本)のリンフォース14がインサート成型されている。リンフォース14は、ボード部11の剛性を高めるために例えばアルミにより形成されたI型のフレームであって、前後方向に沿って延設されている。リンフォース14の長さは、ボード部11の長手方向全体に亘る長さに設定されており、ボード部11の全体の剛性を高めることができるようになっている。
このように構成された複数のリンフォース14は、発泡部材13の短手方向に沿って等間隔に配置されている。なお、この実施形態において、第2蓋部材8bには、2本のリンフォース14が設けられている。
さらに、発泡部材13には、この上面13a側に第1表皮材21が被覆されていると共に、下面13b側に第2表皮材22が被覆されている。これら表皮材21,22は、例えばPPシートにより形成されたものであって、発泡部材13の外周部で互いに重なり合うようになっている。この重なり合う各表皮材21,22の周縁は、接合部23として構成されている。この接合部23を熱溶着することによって、発泡部材13の表面に各表皮材21,22が固着される。
各表皮材21,22の表面には、それぞれ第2スライダ26が4箇所設けられている。第2スライダ26はボード部11の前後方向全体に亘る長い板状のものであって、発泡材や樹脂等により形成されている。ボード部11の前後方向の長さは、第1フロア底面6、および収納凹部9の第3フロア底面9aを覆う長さに設定されているので、第2スライダ26の長さL3と、第1スライダ92の長さL4は、略同一に設定されているということになる。また、第2スライダ26の肉厚は、第1スライダ92の隆起高さと略同一に設定されており、その上面26aはスロープモード配置時に第3フロア底面9aに当接するようになっている。
ここで、4つ第2スライダ26は、第3フロア底面9aの左側で隣接する2つの第1スライダ92,92間の内側に位置するように、かつ車幅方向で等間隔となるように配置されている。
より具体的に、図2、図5、図6に基づいて説明する。
図5は、各蓋部材をスロープモード配置した状態におけるボード部、および第3フロア底面の断面図、図6は、図5のX部拡大図である。
図2、図5、図6に示すように、各蓋部材8a,8bをスロープモード配置した場合、各ボード部11の上面11bが収納凹部9の第3フロア底面9aに重ね合わさった状態になる。
このような状態において、車幅方向に並列に配置された第2スライダ26のうち、最外側に位置している第2スライダ26は、それぞれ隣接する第1スライダ92の内側に当接するように配置されている。
すなわち、第1スライダ92は、第3フロア底面9aを隆起させて凸条に形成されたものであるから上面92aと側面92bとを有しており、この側面92bに第2スライダ26の側面26bが当接している。
図1、図4に示すように、第1蓋部材8aをフラットモード配置した場合におけるボード部11の後端部には、ボード部11の下面11c側にスロープ部12が一体成形されている。スロープ部12は、ボード部11の短手方向、つまり、車幅方向に延在する本体フレーム27と、本体フレーム27の両端に設けられた一対のサイドカバー28,28とを有している。
本体フレーム27は、例えばアルミを押出し成形してなるものであって、多角筒状に形成されている。すなわち、本体フレーム27は、第1蓋部材8aをフラットモード配置した状態において、後端側に形成され、高さ方向に沿う後端面27aと、後端面27aと前方側で対向する前端面27bと、これら後端面27a、および前端面27bの上端側で両者27a,27bに跨る上面27cと、前端面27bから後端面27aに向かうに従って漸次高さが低くなるように形成された傾斜面27dと、傾斜面27dと後端面27aとに跨るように形成され、収納凹部9の底面を構成する第3フロア底面9aに当接する下面27eとを有している。
また、後端面27aと上面27cとの接続部には、ボード部11の上面11b側に回り込むように延出形成されたサポート部29が一体成形されている。さらに、後端面27aと下面27eとの接続部には、段差部30が形成されている。この段差部30は、第1蓋部材8aをスロープモード配置した際、第1フロア底面6とスロープ部12との干渉を避けるためのものである(図2参照)。
図7は、図1のA部拡大図、図8は、図1のB−B線に沿う断面図、図9は、図8のC部拡大図、図10は、図8のD部拡大図である。
図1、図4、図7〜図10に示すように、サイドカバー28は、樹脂により形成されたものであって、荷室3に対する本体フレーム27の端部の接触を阻止する役割を有していると共に、本体フレーム27の剛性を高める役割も有している。サイドカバー28は、本体フレーム27の両端を閉塞するように、本体フレーム27の断面形状に対応するように形成されたプレート部31を有している。プレート部31の中央の大部分には、本体フレーム27側に向かって突出されたインロー部32が一体成形されている。インロー部32は、本体フレーム27にインロー嵌合されるものである。
また、プレート部31には、本体フレーム27に形成されている段差部30に対応する部位に、切り欠き部131が形成されており、第1蓋部材8aをスロープモード配置した際、第1フロア底面6とサイドカバー28とが干渉しないようになっている。さらに、プレート部31の下部には、2つの凸条部132a,132bが形成されている。これら凸条部132a,132bは、前後方向に沿って長く形成され、かつ高さ方向沿って並列に配置されている。
さらに、プレート部31の周縁には、本体フレーム27の開口縁を外側から覆うように立ち上がり形成された外嵌部33が設けられている。この外嵌部33は、本体フレーム27に外嵌されるものであって、本体フレーム27の後端面27aの側縁を覆う後側爪部33aと、前端面27bの側縁を覆う前側爪部33bと、上面27cの側縁を覆う上側爪部33cと、傾斜面27dの側縁を覆う傾斜爪部33dと、下面27eの側縁を覆う下側爪部33eと、段差部30の側縁を覆う段差爪部33fとを有している。
すなわち、各爪部33a〜33fが本体フレーム27の開口縁を覆うことにより、この本体フレーム27に外嵌部33が外嵌される。これに加え、本体フレーム27にインロー部32が内嵌されることによって、サイドカバー28が固着される。
ここで、図9に詳示するように、第1蓋部材8aをフラットモード配置した状態にあっては、サイドカバー28の下側爪部33eは、第1スライダ92の車幅方向外側の側面92bに当接した状態になる。
図1、図2に示すように、このように構成された各蓋部材8a,8bが載置される第3フロア底面9aの後部、つまり、ドア開口部1aの下部には、第3フロア底面9aに連なるように、ガーニッシュ81が設けられている。このガーニッシュ81は、車両1のリヤトリム105に取り付けられている。より詳しく以下に説明する。
図11は、図1のE−E線に沿う断面図、図12は、図11のF矢視図である。
図1、図2、図11、図12に示すように、車両1のドア開口部1aには、リヤフロア101の後端とリヤパネル102の後端との接合部103にテールゲートシール104が設けられている。また、リヤフロア101の上部には、リヤトリム105が設けられている。
リヤトリム105は、第3フロア底面9aの後端部から上方に向かって膨出するように形成されている。すなわち、リヤトリム105は、第3フロア底面9aの後端部から高さ方向に沿って、かつ上方に向かって立ち上がる壁面部106と、壁面部106の上端からテールゲートシール104側に向かってなだらかに傾斜する上面部107とが一体成形されたものである。
そして、壁面部106の車幅方向両側に孔部106aが形成されていると共に、上面部107に孔部107aが複数形成されている。これら孔部106a,107aは、ガーニッシュ81を取り付けるための取り付け孔として機能する。
(ガーニッシュ)
ガーニッシュ81は、リヤトリム105を覆うように形成されたものであって、リヤトリム105の壁面部106を覆う前壁部82と、リヤトリム105の上面部107を覆うように、斜め下方に向かってなだらかに傾斜するスロープ部83とを有している。
スロープ部83の後部であって、かつ車幅方向中央には、リヤフロア101に取り付けられているストライカ110との干渉を回避するための開口部108が形成されている。
また、スロープ部83の内面側には、リヤトリム105の上面部107に形成されている複数の孔部107aうち、所定の孔部107aに対応する位置に、クリップ部84が下方に向かって突設されている。クリップ部84は、所定の孔部107aに挿入され、この孔部107aと係合するようになっている。
一方、前壁部82の内面側には、リヤトリム105の壁面部106に形成されている孔部106aに対応する位置に、爪部85が突設されている。爪部85は、壁面部106の孔部106aに嵌入することにより、壁面部106に係合されるものである。爪部85は、上方に向かって先細りとなるように断面略三角形状に形成された爪本体86を有している。爪本体86の下部には、前壁部82側に切り欠き部87が形成されており、この切り欠き部87の前壁部82とは反対側(図11における右側)を引掛部88として構成している。すなわち、爪部85は、切り欠き部87が形成されることにより、前壁部82の上部付け根部分から斜め下方に向かって延在するように形成された状態になる。
このような構成のもと、リヤトリム105にガーニッシュ81を取り付ける場合、まず、リヤトリム105の孔部106aに、ガーニッシュ81の爪部85を構成している引掛部88を挿入させるように、リヤトリム105の前部からガーニッシュ81を被せる。そして、孔部106aに爪部85の引掛部88を挿入させた後、リヤトリム105の後部をガーニッシュ81で覆うように取り付ける(図11の二点鎖線参照、矢印Y1参照)。
すると、孔部106aに爪部85が嵌入される。このとき、孔部106aの上部前側の内周縁161aに、爪部85の外側が当接する(図11におけるG部参照)。また、孔部106aの下部後側の内周縁161bに、爪部85の引掛部88、つまり、切り欠き部87が当接する(図11におけるH部参照)。
また、リヤトリム105の上面部107に形成されている所定の孔部107aにガーニッシュ81のクリップ部84が嵌入され、係合される。これにより、リヤトリム105へのガーニッシュ81の取り付け作業が完了する。
一方、リヤトリム105からガーニッシュ81を取り外す場合、ガーニッシュ81の取り付け作業とは逆の手順で取り外す。すなわち、まず、ガーニッシュ81の後部を持ち上げる(図11における矢印Y2参照)。すると、ガーニッシュ81を構成する前壁部82の先端を基点にしてガーニッシュ81が前方に向かって回動する。このとき、爪部85は、前壁部82の上部付け根部分から斜め下方に向かって延在するように形成された状態になっているので、前壁部82の先端を基点にして回動することにより抜け方向への力が作用することになる(図11における矢印Y3参照)。
このため、リヤトリム105の孔部106aからガーニッシュ81の爪部85が抜けると共に、リヤトリム105の孔部107aからガーニッシュ81のクリップ部84が抜ける。これにより、容易にリヤトリム105からガーニッシュ81を取り外すことができる。
このように構成されたガーニッシュ81は、この前壁部82が蓋部材8のドア開口部1a側への抜けを規制する抜け止めとして機能する。
図13は、荷室を後部シート側からみた斜視図、図14は、図13のI部拡大図である。
図13、図14に示すように、荷室3の側壁を構成するリヤサイドライニング3aは、ドア開口部1aの下部の内側に回りこむように形成されており、ガーニッシュ81の前壁部82の表面、およびスロープ部83の表面と面一になっている。すなわち、リヤサイドライニング3aのドア開口部1a側には、ガーニッシュ81の前壁部82と面一になるように形成されたライニング側前壁部121と、ガーニッシュ81のスロープ部83と面一になるように形成された上壁部122とが設けられている。
ライニング側前壁部121は、ガーニッシュ81の前壁部82と同様に、蓋部材8のドア開口部1a側への抜けを規制する抜け止めとして機能する。
ここで、ライニング側前壁部121の車幅方向外側には、蓋部材8のフラットモード配置からスロープモード配置への上下反転作業をサポートするガイド部123が設けられている。ガイド部123は、下部から上部に向かうに従い、徐々に後方に傾斜するように形成されている。このように形成されたガイド部123に沿って蓋部材8を上下反転させることにより、蓋部材8の上下反転作業性が向上する(詳細は後述する)。
図15は、図13のJ部拡大図、図16は、図8のK部拡大図である。
図13、図15、図16に示すように、リヤサイドライニング3aには、蓋部材8をフラットモード配置した状態におけるサイドカバー28の凸条部132a,132bに対応する部位に、クッション124が設けられている。クッション124は、弾性を有するゴム等により形成されたものである。
リヤサイドライニング3aには、クッション124に対応する部位に、取付孔125が形成されている一方、クッション124には、取付孔125に挿入可能な係合爪126が形成されている。取付孔125に係合爪126を挿入すると、この係合爪126が係合される。これによって、リヤサイドライニング3aに、クッション124が固定される。
ここで、リヤサイドライニング3aには、クッション124の周囲を取り囲むようにガイド部127が形成されている。ガイド部127は、リヤサイドライニング3aに膨出形成されたものであって、クッション124側に近づくに従って徐々に突出している。このように形成することで、蓋部材8をフラットモード配置する際、サイドカバー28の凸条部132a,132bをスムーズにクッション124に案内することができる(詳細は後述する)。
(車両用収納装置の作用)
次に、車両用収納装置4の作用について説明する。
まず、蓋部材8をフラットモード配置する際の車両用収納装置4の作用について説明する。
図17は、図13のL矢視図である。
図1、図17に示すように、蓋部材8(第2蓋部材8b)をフラットモード配置すべく、蓋部材8を収納凹部9の第3フロア底面9a上に載置すると、例えば蓋部材8のスロープ部12が第3フロア底面9aの後端部よりもやや手前に位置する場合がある。このような場合、スロープ部12を後方に向かってスライド移動させることになるが、このとき、リヤサイドライニング3aにスロープ部12の凸条部132a,132bが摺接した状態になることがある。
リヤサイドライニング3aにスロープ部12の凸条部132a,132bが摺接したままスライド移動させると、これら凸条部132a,132bがリヤサイドライニング3aのガイド部127に当接する。そして、ガイド部127に案内されるようにスロープ部12が車幅方向内側に向かって変位する。このため、ガイド部127がリヤサイドライニング3aに設けられているクッション124に引っ掛かることを防止できる。
さらに、スロープ部12を後方に向かってスライド移動させると、クッション124に蓋部材8の凸条部132a,132bが接触する。ここで、リヤサイドライニング3aの車幅方向両側に設けられているクッション124,124間の距離は、各蓋部材8a,8bの車幅方向の幅W1,W2の合計値よりもやや短くなるように設定されている。しかしながら、クッション124は、弾性を有するゴム等により形成されているので、蓋部材8の凸条部132a,132bに押圧され、僅かに圧縮変形する。圧縮変形したクッション124には復元力が作用するので、これにより、蓋部材8の車幅方向の移動が確実に規制される(図16参照)。
また、図8、図9に示すように、各蓋部材8a,8bをフラットモード配置した状態にあっては、サイドカバー28の下側爪部33eは、第1スライダ92の車幅方向外側の側面92bに当接した状態になる。このため、各蓋部材8a,8bが車幅方向左右の何れかに移動しようとすると、下側爪部33eが第1スライダ92の側面92bに当接し、各蓋部材8a,8bの車幅方向への移動が阻害される。よって、さらに確実に蓋部材8の車幅方向の移動が規制される。
一方、図1に示すように、各蓋部材8a,8bをフラットモード配置とすると、ガーニッシュ81の前壁部82にスロープ部12の後端面27aが当接した状態になる。また、第1フロア底面6に、ボード部11の前端部11aが載置される。そして、この前端部11aが収納凹部9の前側壁9bに当接する。このため、蓋部材8の前後方向の移動が規制される。
ここで、図1、図11に示すように、蓋部材8の前後方向の移動を、収納凹部9の前側壁9bとガーニッシュ81の前壁部82とにより規制するので、ガーニッシュ81の前壁部82に、後方に向かう荷重がかかる(図11における矢印Y4参照)。
このとき、リヤトリム105に形成されている孔部106aの上部前側の内周縁161aに、ガーニッシュ81に形成されている爪部85の外側が当接している(図11におけるG部参照)。また、リヤトリム105に形成されている孔部106aの下部後側の内周縁161bに、ガーニッシュ81に形成されている爪部85の引掛部88、つまり、切り欠き部87が当接している(図11におけるH部参照)。
このように、リヤトリム105の孔部106aにガーニッシュ81の爪部85が強固に係合されている。また、爪部85は、前壁部82の上部付け根部分から斜め下方に向かって延在するように形成されているので、後方に向かう荷重(図11における矢印Y4参照)に対して抜け方向への力が作用しない。このため、ガーニッシュ81の前壁部82に荷重がかかった場合であっても、リヤトリム105からガーニッシュ81が脱落してしまうのが防止される。
また、蓋部材8のスロープ部12を持ち上げた際、スロープ部12がガーニッシュ81に当接した場合も、ガーニッシュ81の前壁部82に、後方に向かう荷重がかかる。このような場合であっても、上述と同様に、リヤトリム105からガーニッシュ81が脱落してしまうのが防止される。
続いて、蓋部材8をフラットモード配置からスロープモード配置へ上下反転させる場合について説明する。
図18は、蓋部材をフラットモード配置からスロープモード配置へ上下反転させる際の蓋部材の挙動を示す説明図である。
同図に示すように、蓋部材8を上下反転させる際、蓋部材8のボード部11に設けられているハンドル部16を把持して持ち上げると、スロープ部12の段差部30を中心にして、蓋部材8が後側に回動する。すると、蓋部材8の後端、つまり、スロープ部12のサポート部29がさらに後側に向かって変位し、リヤサイドライニング3aの後部に形成されているガイド部123に当接する。
ここで、ガイド部123は、ガイド部123は、下部から上部に向かうに従い、徐々に後方に傾斜するように形成されている。このため、スロープ部12のサポート部29がガイド部123に沿ってスムーズに下方に向かって移動される。
そして、引き続き、ボード部11のハンドル部16を後方に向かって引くと蓋部材8が上下反転し、スロープモード配置とすることができる。このとき、収納凹部9の第3フロア底面9aには、第1スライダ92が形成されているので、第3フロア底面9a全体にスロープ部12が接触することなく、第3フロア底面9aとスロープ部12との接触面積が減少する。このため、第3フロア底面9aに対するスロープ部12の摩擦抵抗が減少し、容易に蓋部材8の上下反転作業を行うことができる。
次に、蓋部材8をスロープモード配置した際の車両用収納装置4の作用について説明する。
図5、図6に示すように、各蓋部材8a,8bをスロープモード配置した場合、各ボード部11の上面11bが収納凹部9の第3フロア底面9aに重ね合わさった状態になる。
このような状態において、車幅方向に並列に配置された第2スライダ26のうち、最外側に位置している第2スライダ26は、それぞれ隣接する第1スライダ92の内側に当接するように配置されている。すなわち、第1スライダ92の側面92bに第2スライダ26の側面26bが当接した状態になる。このような状態で各蓋部材8a,8bが車幅方向左右の何れか一方に移動しようとすると、第2スライダ26の側面26bが第1スライダ92の側面92bに当接し、各蓋部材8a,8bの車幅方向への移動が阻害される。このため、蓋部材8の車幅方向の移動が規制される。換言すれば、第1スライダ92と第2スライダ26は、それぞれ2つずつで車幅方向の移動を規制するように構成されているということになる。
一方、図2に示すように、各蓋部材8a,8bをスロープモード配置とすると、収納凹部9の前側壁9bにスロープ部12の後端面27aが当接した状態になると共に、ガーニッシュ81の前壁部82にボード部11の前端部11aが当接した状態になる。このため、蓋部材8の前後方向の移動が規制される。
また、蓋部材8を上下反転させる際、スロープ部12には、例えばアルミの押出し成形からなる本体フレーム28の両端に樹脂製のサイドカバー28が設けられているので、荷室3のリヤサイドライニング3aや第3フロア底面9a等に直接本体フレーム28が接触することがない。このため、蓋部材8の上下反転作業による荷室3の損傷を防止できる。
さらに、蓋部材8をスロープモード配置からフラットモード配置へ上下反転させる場合、第1スライダ92の側面92bに第2スライダ26の側面26bが当接しているので、これらスライダ92,26が蓋部材8の車幅方向の移動を規制するガイドとして機能する。このため、スムーズに蓋部材8の上下反転作業を行うことができる。また、第1スライダ92、および第2スライダ26により、収納凹部9の第3フロア底面9a全体にボード部11が接触することなく、第3フロア底面9aとボード部11との接触面積が減少する。このため、第3フロア底面9aに対するボード部11の摩擦抵抗が減少し、容易に蓋部材8の上下反転作業を行うことができる。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、収納凹部9の第3フロア底面9aに第1スライダ92を設けると共に、蓋部材8のボード部11に第2スライダ26を設けることにより、蓋部材8の上下反転作業性を向上させることができる。
また、第3フロア底面9aの前後方向全体に亘って第1スライダ92が設けられていると共に、ボード部11の前後方向全体に亘って第2スライダ26が設けられている。しかも、スロープモード配置時において、各第1スライダ92の内側の側面92bにそれぞれ第2スライダ26の側面26bが当接するようになっている。このため、スロープモード配置時における蓋部材8の車幅方向の移動を確実に規制することができ、例えば車両1の振動時における蓋部材8のがたつきを抑えることが可能になる。
さらに、蓋部材8上に載置される荷物と蓋部材8との接触面積を減少させることができる。すなわち、例えば荷物としての段ボール箱を蓋部材8上に載置する場合、ボード部11に設けられている第2スライダ26の上面26aと段ボール箱の表面とが接触することになる。つまり、段ボール箱の表面全体がボード部11の上面11bに接触することがない。このため、ボード部11に対する段ボール箱の摩擦係数が減少し、蓋部材8上の荷物をスライド移動させやすくなる。よって、荷物の収納作業性を向上させることができる。
そして、蓋部材8を構成するスロープ部12の車幅方向両端に、それぞれ樹脂製のサイドカバー28を設けることにより、蓋部材8の上下反転作業による荷室3の損傷を防止できる。また、サイドカバー28が本体フレーム27の補強プレートとしても機能し、この結果、蓋部材8全体の剛性を高めることが可能になる。
さらに、各蓋部材8a,8bをフラットモード配置した状態にあっては、サイドカバー28の下側爪部33eは、第1スライダ92の車幅方向外側の側面92bに当接した状態になる。このため、蓋部材8の車幅方向の移動が規制され、例えば車両1の振動時における蓋部材8のがたつきを抑えることが可能になる。また、サイドカバー28の上側爪部33b、および下側爪部33eも各スライダ26と同様に、蓋部材8の上下反転作業時のガイドとして機能させることができる。このため、さらに蓋部材8の上限反転作業性を向上させることができる。
そして、リヤサイドライニング3aにそれぞれクッション124を設けると共に、蓋部材8のサイドカバー28に凸条部132a,132bを設けている。このため、これらクッション124、および凸条部132a,132bにより、蓋部材8の車幅方向の移動を規制することができる。よって、さらに確実に蓋部材8のがたつきを抑えることが可能になる。
これに加え、蓋部材8を所定の位置に配置すると、サイドカバー28の凸条部132a,132bが僅かにクッション124を押圧するので、蓋部材8を確実に固定することができると共に、作業者に節度感を付与することが可能になる。このため、作業者に蓋部材の上下反転作業が終了したことを確実に認知させることができる。
また、リヤトリム105にガーニッシュ81を取り付けると、リヤトリム105に形成されている孔部106aの上部前側の内周縁161aにガーニッシュ81に形成されている爪部85の外側が当接すると共に(図11におけるG部参照)、孔部106aの下部後側の内周縁161bに爪部85の引掛部88が当接する(図11におけるH部参照)。このため、ガーニッシュ81の前壁部82に荷重がかかった場合、例えばガーニッシュ81に蓋部材8が衝突した場合であっても、リヤトリム105からガーニッシュ81が脱落してしまうのを防止できる。よって、作業者がガーニッシュ81に注意しながら蓋部材8の上下反転作業を行う必要がなく、より上下反転作業性のよい車両用収納装置4を提供することが可能になる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、第3フロア底面9aの前後方向全体に亘って第1スライダ92を設けると共に、ボード部11の前後方向全体に亘って第2スライダ26を設け、これにより、蓋部材8のがたつきを抑える場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、少なくともボード部11の前後方向両側に第2スライダ26を設ける一方、第3フロア底面9aの第2スライダ26に対応する位置にのみ第1スライダ92を設けてもよい。このように構成した場合であっても、蓋部材8のがたつきを抑えることができる。
また、上述の実施形態では、ボード部11の各表皮材21,22の表面に、それぞれ第2スライダ26を設けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、各表皮材21,22の表面の少なくとも何れか一方に第2スライダ26を設ければよい。ここで、例えばボード部11の下面11cのみに第2スライダ26を設ける場合、蓋部材8からスロープ部12を取り除き、蓋部材8をボード部11のみで構成する。このように構成することで、蓋部材8のがたつきを抑えることが可能になる。
一方、蓋部材8をボード部11とスロープ部12とにより構成する場合、少なくともスロープ配置時に第3フロア底面9aと重ね合わさる上面11b側に、第2スライダ26を設ける。このように、構成することで、スロープモード配置時の蓋部材8のがたつきを確実に抑えることができる。また、フラットモード配置時にあっては、スロープ部12のサイドカバー28、およびリヤサイドライニング3aのクッション124により、蓋部材8のがたつきを抑えることができる。
さらに、上述の実施形態では、スロープモード配置時において、各第1スライダ92の内側の側面92bに、それぞれ第2スライダ26の側面26bが当接するように構成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、各蓋部材8a,8bの少なくとも1つの第2スライダ26の側面26bが第3フロア底面9aの第1スライダ92の側面92bに当接するように構成されていればよい。
このような場合であっても、少なくとも蓋部材8の車幅方向一方向の移動を規制することができるので、各スライダ26,91が設けられていない場合と比較して、蓋部材8のがたつきを抑えることが可能になる。
そして、上述の実施形態では、蓋部材8を構成するサイドカバー28に、本体フレーム27の周縁を覆う外嵌部33を設け、この外嵌部33を、本体フレーム27の後端面27aの側縁を覆う後側爪部33aと、前端面27bの側縁を覆う前側爪部33bと、上面27cの側縁を覆う上側爪部33cと、傾斜面27dの側縁を覆う傾斜爪部33dと、下面27eの側縁を覆う下側爪部33eと、段差部30の側縁を覆う段差爪部33fとにより構成した場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、外嵌部33を、少なくとも上側爪部33cと、下側爪部33eとにより構成すればよい。
少なくとも上側爪部33c、および下側爪部33eを設けることにより、これら爪部33c,33eと第3フロア底面9aの第1スライダ92とが協働し、蓋部材8のがたつきを抑えることができる。
また、上述の実施形態では、第1スライダ92と第2スライダ26は、それぞれ2つずつで車幅方向の移動を規制するように構成されており、各蓋部材8a,8bの最外側に位置している第2スライダ26が、それぞれ対応する第1スライダ92の内側に位置するようになっている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、最外側に位置している第2スライダ26の内側に、対応する第1スライダ92が位置するように構成してもよい。このように構成した場合であっても各スライダ26,91を協働させ、蓋部材8の車幅方向の移動を規制することができる。
さらに、上述の実施形態では、荷室3のリヤサイドライニング3aに弾性を有するクッション124を設けると共に、蓋部材8の樹脂製のサイドカバー28に凸条部132a,132bを形成した場合について説明した。そして、収納凹部9に蓋部材8を配置した際、凸条部132a,132bがクッション124を僅かに押圧する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、凸条部132a,132bを例えばゴム等の弾性を有する材料により構成すると共に、クッション124を樹脂等により構成しても上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
1…車両 1a…ドア開口部(開口部) 3…荷室 3a…リヤサイドライニング(側壁) 4…車両用収納装置 8…蓋部材 8a…第1蓋部材 8b…第2蓋部材 9…収納凹部 9a…第3フロア底面(フロア底面) 11…ボード部 11a…前端部 11b…上面 11c…下面 26…第2スライダ 26a…上面 26b…側面 28…サイドカバー 33…外嵌部 33a…後側爪部 33b…前側爪部 33c…上側爪部 33d…傾斜爪部 33e…下側爪部 33f…段差爪部 81ガーニッシュ 85…爪部 92…第1スライダ 92a…上面 92b…側面 105…リヤトリム 106…壁面部 106a…孔部 124…クッション(突出部) 132a,132b…凸条部(凸部) 161a,161b…内周縁 L3,L4…長さ

Claims (6)

  1. 車両の後方に設けられた荷室のフロア底面を覆う板状の蓋部材を有し、
    前記蓋部材は、上面を向けて配置した場合と下面を向けて配置した場合とで、前記フロア底面を覆う箇所が同じとなるように形成されている車両用収納装置において、
    前記フロア底面の上面には、前記車両の前後方向に沿って長く形成された凸条の第1スライダが車幅方向に所定間隔をあけて配置されている一方、
    前記蓋部材の上面、および下面の少なくとも何れか一方には、前記車両の前後方向に沿って長く形成された凸条の第2スライダが車幅方向に所定間隔をあけて配置されており、
    前記フロア底面の上面に、前記第2スライダが形成されている前記蓋部材の上面、および下面の何れか一方を重ね合わせるように前記蓋部材を配置したとき、前記第1スライダの側面と、前記第2スライダの側面とが互いに当接することを特徴とする車両用収納装置。
  2. 前記第2スライダは、前記蓋部材の前後全体に亘って形成されていると共に、
    前記第1スライダの長さは、前記第2スライダに対応するように前記蓋部材の前後方向の長さと略同一となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用収納装置。
  3. 前記第1スライダと前記第2スライダは、それぞれ2つずつで構成されており、
    前記フロア底面の上面に、前記第2スライダが形成されている前記蓋部材の上面、および下面の何れか一方を重ね合わせるように前記蓋部材を配置したとき、各第1スライダの車幅方向内側に、それぞれ2つの前記第2スライダが当接するか、または各第1スライダの車幅方向外側に、それぞれ2つの前記第2スライダが当接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用収納装置。
  4. 前記蓋部材には、前記車幅方向両側の一部にそれぞれサイドカバーが設けられ、
    前記サイドカバーは、前記蓋部材の上面側縁を覆う上側爪部と、前記蓋部材の下面側縁を覆う下側爪部とを有し、これら上側爪部と下側爪部とにより前記蓋部材に固定されており、
    前記フロア底面の上面に、前記第2スライダが形成されている前記蓋部材の上面、および下面の何れか一方を重ね合わせるように前記蓋部材を配置したとき、
    前記第1スライダの車幅方向内側に、それぞれ2つの前記第2スライダが当接すると共に、前記第1スライダの車幅方向外側に、前記上側爪部、および前記下側爪部の何れか一方が当接することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の車両用収納装置。
  5. 前記荷室は、車幅方向両側を囲う側壁を備えている一方、
    前記サイドカバーは、車幅方向外側に凸部を備え、
    前記側壁には、前記蓋部材を前記フロア底面を覆うように配置した状態で前記凸部に対応する箇所に、この凸部に当接する突出部が設けられ、
    前記凸部、および前記突出部の少なくとも何れか一方は、弾性を有する材料により形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用収納装置。
  6. 前記車両の後方端部に開口部を設け、
    前記開口部の下端に、前記フロア底面の位置よりも上方に向かって高く立ち上がるように形成された壁面部を設け、
    前記壁面部に孔部を形成すると共に、前記壁面部を覆うように形成されたガーニッシュを固定し、
    前記ガーニッシュは、前記蓋部材を前記フロア底面を覆うように配置したとき、前記車両の前後方向後端が当接するように配置されていると共に、前記孔部に嵌入される爪部を備え、
    前記爪部の上部が、前記孔部における前記車両の前後方向前側の内周縁に接すると共に、前記爪部の下部が、前記孔部における前記車両の前後方向後側の内周縁に接することにより、前記壁面部に前記ガーニッシュが固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の車両用収納装置。
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