JP5170463B2 - 可視光遮光性シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに光半導体装置 - Google Patents

可視光遮光性シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに光半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、可視光領域において高い遮光性を有する硬化物を与え、光半導体装置封止に好適に用いられる可視光遮光性シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに該組成物の硬化物で封止された光半導体装置に関する。
従来、発光ダイオードは、その発光に寄与する面の保護と発光効率を向上するため、少なくとも発光に寄与する面が樹脂で覆われている(封止されている)。また、赤外発光ダイオードの場合、外部からの可視光の入射による発光効率の低下を防止するため、可視光を遮光する充填剤が含有された樹脂が使用されている。この封止用の樹脂としては、エポキシ樹脂組成物が従来広く使用されている。
しかしながら、一般にエポキシ樹脂で封止された発光ダイオードは、歪に対して脆いという欠点があり、最近の発光ダイオードの大型化に伴い、大きな障害となる。すなわち、エポキシ樹脂が硬化する際のエポキシ樹脂の収縮変形などによる内部応力のために、発光に寄与する面との界面にクラックを生じることがある。このような、クラックの発生は、たとえ微小であっても耐湿性を低下させ、長時間使用すると故障の原因となる。
このため、可視光遮光性でかつ低弾性樹脂組成物の開発が要望されている。
なお、本発明に関連する公知文献としては、下記のものがある。
特許第3241338号公報 特開平7−025987号公報
本発明は、上記の従来技術の欠点を解消し、クラックを発生せず、可視光の遮光性に優れると共に、赤外領域の波長の光透過性に優れた硬化膜を形成しうる発光ダイオード封止用として好適な可視光遮光性シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに該組成物の硬化物で封止された光半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、
(A)一分子中に2個以上の脂肪族不飽和結合を有し、粘度が25℃で10〜100,000mPa・sであるオルガノポリシロキサン、(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、(C)白金族金属系触媒、(D)光透過率測定方法A(即ち、エタノール溶液にアゾ系染料を質量比で100:5に混合し、その混合物を分光光度計で透過率を測定する方法)による650nm以下の波長範囲での光透過率が10%以下で、かつ750nm以上の波長範囲で光透過率が80%以上であるアゾ系染料を含有する可視光遮光性シリコーンゴム組成物なる構成とした場合、上記染料は、可視光領域の遮光性に優れたものであると共に、赤外光領域での光透過率に優れているので、光透過性シリコーンゴム組成物にこの染料を配合した場合、その硬化物は、例えば、1.0mm厚で650nmの光透過率が5%以下と極めて良好な遮光性を有し、かつ800nmの光透過率が80%以上と極めて良好な透明性を兼備し、しかも、シリコーンゴムの低収縮率、低膨張性の特性により、光半導体装置の封止に使用した場合、樹脂のクラックや素子の破壊を防止し得ることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は、上記(A)〜(C)成分からなる付加反応硬化型シリコーンゴム組成物に(D)成分として上記測定方法Aによる650nm以下の波長範囲での光透過率が10%以下で、かつ750nm以上の波長範囲で光透過率が80%以上であるアゾ系染料を配合してなることを特徴とする可視光遮光性シリコーンゴム組成物、及びその硬化物、並びに該組成物の硬化物で封止された光半導体装置を提供する。
本発明によれば、クラックを発生せず、可視光の遮光性に優れると共に、赤外領域の波長の光透過性に優れた硬化膜を形成し得、このため発光ダイオードの封止に有効に使用することができる。
実施例1〜3、比較例1の光透過率の測定結果を示すグラフである。
(A)脂肪族不飽和結合含有オルガノポリシロキサン
本発明のシリコーンゴム組成物におけるベース成分である脂肪族不飽和結合含有オルガノポリシロキサンは一分子中に少なくとも2個のビニル基やアリル基などの脂肪族不飽和結合を有しているものであれば如何なるものでも使用することができる。中でも、下記一般式(1)で表されるもので、25℃における粘度が10〜100,000mPa・s、好ましくは100〜10,000mPa・sのものが作業性、硬化性などから望ましいものである。また、染料の相溶性からフェニル基を全置換基の合計の5〜35モル%含有するものがより好ましい。なお、上記粘度値は回転粘度計での測定法による。
Figure 0005170463
上記一般式(1)において、R1は、同一又は異種の基であって、脂肪族不飽和結合、特には、脂肪族不飽和二重結合を有する、好ましくは炭素原子数が2〜6、より好ましくは2〜4程度の、非置換又は置換一価炭化水素基、aは1〜3の整数、k及びmは、0又は正の整数である。R1のうち、脂肪族不飽和結合を有する非置換の一価炭化水素基としてはビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、特にはビニル基、アリル基を例示することができる。
2は、同一又は異種の基であって、脂肪族不飽和結合を有しない一価の非置換もしくは置換炭化水素基であり、脂肪族不飽和結合を有しない一価の非置換もしくは置換炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換した基、例えばクロロメチル基、シアノエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等を例示することができる。これらの中でも、炭素原子数が1〜10、特に1〜6の範囲にあるものが好適である。
aは1〜3の整数であり、好ましくは1又は2、最も典型的には1である。更にk及びmは、0又は正の整数であり、特に25℃の粘度が前述した範囲となるような数である。一般的には、0<k+m≦10,000を満足する整数であり、好ましくは、30≦k+m≦2,000、かつ0≦m/(k+m)≦0.2、より好ましくは50≦k+m≦1,000、かつ0≦m/(k+m)≦0.1を満足する整数である。本発明において、かかるオルガノポリシロキサンの代表例としては、これに限定されるものではないが、以下の式で表されるものを挙げることができる。
Figure 0005170463
(上記式中、p、qは正の整数であり、10≦p+q≦1,000、好ましくは50≦p+q≦500で、0<q/(p+q)≦0.2を満足するものである。)
Figure 0005170463
(上記各式中、nは1〜1,000、好ましくは10〜500の整数である。)
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは架橋剤として作用するものであり、該成分中のSiH基と(A)成分中のビニル基等の脂肪族不飽和基とが付加反応することにより硬化物を形成するものである。かかるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、下記平均組成式
a(R3bSiO(4-a-b)/2 (2)
(式中、R3は脂肪族不飽和結合を含有しない同一又は異種の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、a及びbは、0.001≦a<2、0.7≦b≦2、かつ0.8≦a+b≦3を満たす数である。)
で表され、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を少なくとも2個(通常、2〜300個程度)、好ましくは3個以上(例えば3〜200個)、更に好ましくは4〜100個有するものが挙げられる。
ここで、上記式(2)中のR3は脂肪族不飽和結合を含有しない同一又は異種の非置換又は置換の炭素原子数1〜10、特に炭素原子数1〜7の一価炭化水素基であることが好ましく、例えばメチル基等の低級アルキル基、フェニル基等のアリール基等、前述の一般式(1)の置換基R1で例示したものが挙げられる。また、a及びbは、0.001≦a<2、0.7≦b≦2、かつ0.8≦a+b≦3を満たす数であり、好ましくは0.05≦a≦1、0.8≦b≦2、かつ1≦a+b≦2.7を満たす数である。ケイ素原子に結合した水素原子の位置は特に制約はなく、分子の末端でも途中でもよい。
なお、一分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は2〜300個、好ましくは3〜200個、より好ましくは3〜100個程度とすることができる。
具体的には、例えば両末端トリメチルシリル基封鎖のメチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシリル基封鎖のジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシリル基封鎖のメチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシリル基封鎖のジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、ペンタメチルトリハイドロジェンシクロテトラシロキサン、トリ(ジメチルハイドロジェンシロキサン)メチルシラン等が挙げられる。
なお、本成分は、分子構造上直鎖状、分枝鎖状、環状、網状のいずれであってもよい。このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、通常、R3SiHCl2、(R33SiCl、(R32SiCl2、(R32SiHCl(R3は、前記の通りである)のようなクロロシランを加水分解するか、加水分解して得られたシロキサンを平衡化することにより得ることができる。
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、上記(A)成分の硬化有効量であり、特にそのSiH基が(A)成分中のビニル基等の脂肪族不飽和基の合計量当たり0.1〜4.0、特に好ましくは1.0〜3.0、更に好ましくは1.2〜2.8のモル比で使用されることが好ましい。0.1未満では硬化反応が進行せずシリコーンゴム硬化物を得ることが困難であり、4.0を超えると、未反応のSiH基が硬化物中に多量に残存するため、ゴム物性が経時的に変化する原因となる。
(C)白金族金属系触媒
この触媒成分は、本発明の組成物の付加硬化反応を生じさせるために配合されるものであり、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものがあるが、コスト等の見地から白金系のもの、例えば、H2PtCl6・mH2O,K2PtCl6,KHPtCl6・mH2O,K2PtCl4,K2PtCl4・mH2O,PtO2・mH2O(mは、正の整数)等や、これらと、炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を例示することができ、これらは単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。これらの触媒成分の配合量は、所謂触媒量でよく、通常、前記(A),(B)成分の合計量に対して、白金族金属の質量換算で0.1〜500ppm、特には0.5〜100ppmの範囲で使用される。
(D)アゾ系染料
本発明では、上述した(A)〜(C)成分を含有するシリコーンゴム組成物に、下記の光透過率測定方法Aによる650nm以下の波長範囲での光透過率が10%以下、特に5%以下で、かつ750nm以上の波長範囲での光透過率が80%以上、特に85%以上であるアゾ系染料を配合するものである。
光透過率測定方法A:アゾ系染料をエタノールに(エタノール):(アゾ系染料)=100:5(質量比)で溶解し、該アゾ系染料のエタノール溶液について23℃において分光光度計で透過率を測定する。
本発明のアゾ系染料の範疇としては、アゾ系染料に加えてアゾクロム含有系染料をも包含するものであるが、可視光域(即ち、400〜700nm)での遮光性の好適性から、アゾ系染料が好ましい。特に限定はしないが、本発明の上記測定法による光透過率の条件を満足するアゾ系染料として、具体的には、日本化薬製、Kayaset Black 151−H(650nm以下の波長範囲での光透過率が5%で750nm以上の波長範囲での光透過率が85%)、日本化薬製PC Black 006P(650nm以下の波長範囲での光透過率が10%で750nm以上の波長範囲での光透過率が80%)等が例示できる。
(D)成分の添加量は、通常、(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜5質量部添加することによって、優れた可視光遮光性を得ることができる。
その他の配合成分
本発明の組成物には、上述した(A),(B)成分以外にも、必要に応じて、それ自体公知の各種の添加剤を配合することができる。例えば、ヒュームドシリカ、ヒュームド二酸化チタン等の補強性無機充填剤、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、二酸化チタン、酸化第二鉄、カーボンブラック、酸化亜鉛等の非補強性無機充填剤を、(A),(B)成分の合計量100質量部当り100質量部以下の範囲で適宜配合することができる。
また、本組成物には、上述した成分の他に、必要に応じて、本発明の目的効果を損なわない限度において他の成分を配合することができる。例えば、付加タイプの反応抑制剤、接着を付与する公知成分、例えば、アルコキシシラン、シランカップリング剤等を配合することができる。
シリコーンゴム組成物
本発明のシリコーンゴム組成物は、上述した各成分を均一に混合することによって調製されるが、通常は、硬化が進行しないように2液に分けて保存され、使用時に2液を混合して硬化を行なう。勿論、アセチレンアルコール等の硬化抑制剤を少量添加して1液として用いることもできる。この組成物は、必要により加熱することにより直ちに硬化して、電気電子部品等の保護コート剤や、ポッティング、キャスティング、モールド剤等を始めシリコーンゴムキーボードの表面コートなどのシリコーンの粘着性が問題となる汎用用途として広く使用することができる。
なお、本発明の組成物の硬化は、通常80〜180℃で30分〜6時間、好ましくは100〜160℃で1〜4時間等の条件を採用することができる。
本発明(A)〜(D)成分を含有する組成物を硬化してなるシリコーンゴム(硬化物)は、例えば、1.0mm厚で650nmの光透過率が5%以下と極めて良好な遮光性を有し、かつ800nmの光透過率が80%以上と極めて良好な透明性を兼備し、しかも、シリコーンゴムの低収縮率、低膨張性の特性により、光半導体装置の封止に使用した場合、樹脂のクラックや素子の破壊を防止し得るものである。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、部は質量部を意味し、また粘度は回転粘度計により測定した25℃での測定値を示す。
[実施例1]
下記式:
Figure 0005170463
(k=68、m=30)
で示される粘度が約4,000mPa・sのポリシロキサン100部に、SiH基量が、前記ポリシロキサン中のビニル基の合計量当り1.5倍モルとなる量の、下記式:
Figure 0005170463
(k=10、m=8)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液0.05部と、日本化薬製Kayaset Black 151−Hを2部加え、よく攪拌し、シリコーンゴム組成物を調製した。この組成物を、100℃/4時間にて加熱成型して硬化物を形成し、JIS K 6301に準拠して、引張強度、硬度(A型スプリング試験機を用いて測定)を測定すると共に、該硬化物についての光透過率を測定した。なお、光透過率の測定は、光透過率測定装置V−4100((株)日立製作所製)を用いて樹脂(硬化物)厚1.0mmにて測定した。このとき、波長650nmで光透過率0%、波長800nmで光透過率96%であった。
次に、未封止発光ダイオードに上記組成物を充填して、100℃/4時間で加熱をした後、これを−40℃(30分間)〜150℃(30分間)の熱サイクルを繰り返して加え、500サイクル後の発光に寄与する面と樹脂との界面におけるクラックの発生率を調べた(n=10)。
[実施例2]
下記式:
Figure 0005170463
(k=83、m=15)
で示される粘度が約2,000mPa・sのポリシロキサン100部に、SiH基量が、前記ポリシロキサン中のビニル基の合計量当り1.5倍モルとなる量の、下記式:
Figure 0005170463
(k=10、m=8)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液0.05部と、日本化薬製Kayaset Black 151−Hを2部加え、よく攪拌し、シリコーンゴム組成物を調製した。この組成物を、100℃/4時間にて加熱成型して硬化物を形成し、JIS K 6301に準拠して、引張強度、硬度(A型スプリング試験機を用いて測定)を測定すると共に、該硬化物(1.0mm厚)についての光透過率を測定した。このとき、波長650nmで光透過率0%、波長800nmで光透過率95%であった。
次に、未封止発光ダイオードに上記組成物を充填して、100℃/4時間で加熱をした後、これを−40℃(30分間)〜150℃(30分間)の熱サイクルを繰り返して加え、500サイクル後の発光に寄与する面と樹脂との界面におけるクラックの発生率を調べた(n=10)。
[実施例3]
下記式:
Figure 0005170463
(k=68、m=30)
で示される粘度が約4,000mPa・sのポリシロキサン100部に、SiH基量が、前記ポリシロキサン中のビニル基の合計量当り1.5倍モルとなる量の、下記式:
Figure 0005170463
(k=10、m=8)
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液0.05部と、アゾクロム含有系染料である日本化薬製PC Black 006Pを2部加え、よく攪拌し、シリコーンゴム組成物を調製した。この組成物を、100℃/4時間にて加熱成型して硬化物を形成し、JIS K 6301に準拠して、引張強度、硬度(A型スプリング試験機を用いて測定)を測定すると共に、該硬化物(1.0mm厚)についての光透過率を測定した。このとき、波長650nmで光透過率5%、波長800nmで光透過率81%であった。
次に、未封止発光ダイオードに上記組成物を充填して、100℃/4時間で加熱をした後、これを−40℃(30分間)〜150℃(30分間)の熱サイクルを繰り返して加え、500サイクル後の発光に寄与する面と樹脂との界面におけるクラックの発生率を調べた(n=10)。
[比較例1]
両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(25℃での粘度:約5,000mPa・s)100部、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(重合度:約15、SiH基:約0.007mol/g)1.5部、塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液0.1部とオイルブラックCB−10を1部加え、よく攪拌し、シリコーンゴム組成物を調製した。この組成物を、100℃/4時間にて加熱成型して硬化物を形成し、JIS K 6301に準拠して、引張強度、硬度(A型スプリング試験機を用いて測定)を測定すると共に該硬化物(1.0mm厚)についての光透過率を測定した。このとき、波長650nmで光透過率18%、波長800nmで光透過率67%であった。
次に、未封止発光ダイオードに上記組成物を充填して、100℃/4時間で加熱をした後、これを−40℃(30分間)〜150℃(30分間)の熱サイクルを繰り返して加え、500サイクル後の発光に寄与する面と樹脂との界面におけるクラックの発生率を調べた(n=10)。
[比較例2]
エピコートYX8000(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、商品名、ジャパンエポキシレジン社製)25部、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製、商品名、リカシッドMH700)22.5部、オイルブラックCB−10を1部配合し、70℃で30分間溶融混合した後、キュアゾール2E4MZ−CNを0.25部加え、70℃で10分間混合してエポキシ樹脂組成物を調製した。
次に、未封止発光ダイオードに上記組成物を充填して、100℃/4時間で加熱をした後、これを−40℃(30分間)〜150℃(30分間)の熱サイクルを繰り返して加え、500サイクル後の発光に寄与する面と樹脂との界面におけるクラックの発生率を調べた(n=10)。
上記光透過率の結果を図1に、また各物性値及びクラック発生率の結果を表1に示す。
Figure 0005170463

Claims (3)

  1. (A)一分子中に2個以上の脂肪族不飽和結合を有し、粘度が25℃で10〜100,000mPa・sであるオルガノポリシロキサン、
    (B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (C)白金族金属系触媒、
    (D)下記光透過率測定方法Aによる650nm以下の波長範囲での光透過率が10%以下で、且つ750nm以上の波長範囲で光透過率が80%以上であるアゾ系染料
    を含有することを特徴とする可視光遮光性シリコーンゴム組成物。
    光透過率測定方法A
    エタノール溶液にアゾ系染料を質量比で100:5に混合し、その混合物を分光光度計で透過率を測定する。
  2. 請求項1記載の可視光遮光性シリコーンゴム組成物を硬化させてなる、1.0mm厚で650nmの光透過率が5%以下で、かつ800nmの光透過率が80%以上である硬化物。
  3. 請求項1記載の可視光遮光性シリコーンゴム組成物の硬化物で封止された光半導体装置。
JP2009240058A 2008-10-24 2009-10-19 可視光遮光性シリコーンゴム組成物及びその硬化物並びに光半導体装置 Active JP5170463B2 (ja)

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