JP5169591B2 - 金属多孔質電極基材およびその製造方法 - Google Patents

金属多孔質電極基材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気二重層キャパシタ、リチウムイオン電池・ニッケル水素電池等の二次電池、マンガン乾電池・アルカリマンガン乾電池・酸化銀電池・二酸化マンガンリチウム電池等の一次電池等に用いられる金属多孔質電極基材およびその製造方法に関する。
活物質を充填されてアルカリ二次電池の電極とされる基体として、金属焼結体の骨格と空隙とからなり、電極材料と活物質とが空隙に充填される多孔質金属板が使用されている。このような多孔質金属板では、多くの活物質を確実に保持して容量の大きい電極を実現するために、表面積の大きい空隙構造を有すること等が求められてきた。
たとえば、特許文献1では、負極の集電体を構成する多孔質ニッケルの気孔率を80〜99%と高くすることにより、キャパシタの高容量化が図られている。
特許文献2では、気孔率および平均気孔径を大きくすることが好ましいと記載されている。具体的には、二次電池用負極材を構成する多孔質金属板の気孔が活物質等で閉塞されないように、多孔質金属板の平均気孔径を負極活物質層厚の2倍よりも大きくすることが提案されている。また、負極活物質が保持される表面積を広く確保するために、多孔質金属板の気孔率は10容積%〜99容積%、平均気孔径は2μm〜150μmと設定されている。
特許文献3では、多孔性樹脂に金属メッキを施して形成した多孔質金属板において、均一な厚さのメッキの形成、多孔質金属板の破損の防止、および活物質の利用率の向上を図るために、多孔質金属板における1インチあたりの適切な平均セル数を設定している。
特許文献4では、気孔率が80〜98容量%であり、平均気孔径が5μm〜100μmである多孔質金属板を得ることができる多孔質成形体が提案されている。また、その材料としては、平均粒径0.5μm〜500μmの金属粉末を用いることが提案されている。
特許第3689948号公報 特開2008−16329号公報 特許第4085434号公報 特許第3246190号公報
このように、各種電池を高性能化するために、多孔質金属板に適切な気孔構造を形成することが求められている。しかしながら、上記各特許文献に記載された各種多孔質金属板では、近年特に高性能化が求められている自動車向け電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池に用いられる電極基材として十分な性能は得られない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電極材料および活物質を十分に充填でき、かつこれらが脱落しにくい気孔構造を有し、電池の高性能化を可能とする金属多孔質電極基材を提供することを目的とする。
本発明は、キャパシタ又はリチウムイオン電池に用いられ、金属焼結体の骨格により辺が構成されてなる複数の多面体が相互に連続状態に形成されている板状の金属多孔質電極基材であって、前記骨格は、表裏面の少なくとも一方の最外面に配置された前記骨格の太さが5μm以上65μm以下、内部に配置された前記骨格の太さが3μm以上35μm以下、かつ前記最外面における前記骨格の太さは前記内部における前記骨格の太さの1.2倍以上2.5倍以下であり、前記骨格の間に形成される空隙は、その空隙率が97%以上99%以下であり、前記最外面における開口率が70%以上90%以下であり、前記最外面における平均開口径が100μm以上500μm以下である。
この発明によれば、空隙を形成する骨格が細いので、空隙内に電極材料や活物質が充填されやすい。また、この骨格が基材の最外面において内部よりも太いので、基材の内部に充填された電極材料や活物質の脱落を抑制できる。また、空隙率を97%以上としたのは電極材料や活物質の充填量を多くするためであり、空隙率を99%以下としたのは基材の強度を確保するためである。
この場合、開口率を70%以上とすることにより、電極材料や活物質を空隙内に充填させる際の入り口面積を確保することができるので、電極材料や活物質が充填され易い。また、開口率を90%以下とすることにより、基材の強度を確保することができる。
また、最外面における平均開口径が100μm以上500μm以下であることにより、電極材料や活物質を空隙内に充填させる際の入り口面積と基材の強度とを確保することができる。
本発明の金属多孔質電極基材の製造方法は、キャパシタ又はリチウムイオン電池に用いられ、金属焼結体の骨格により辺が構成されてなる複数の多面体が相互に連続状態に形成されている板状の金属多孔質電極基材の製造方法であって、金属粉末と発泡剤とを含有する発泡性スラリーを作成する発泡性スラリー作成工程と、ストレーナに前記発泡性スラリーを通過させる均一化工程と、前記発泡性スラリーを薄板状に成形して発泡させ、グリーンシートを形成するグリーンシート形成工程と、前記グリーンシートを焼結する焼結工程とを有し、前記金属粉末は、平均粒径が0.5μm以上5μm以下、最大粒径50μmであり、前記ストレーナは、粒度35μm以上125μm以下に相当する開口を有し、前記発泡剤の前記発泡性スラリーに対する含有率は2.3重量%以上5重量%以下である。
この発明によれば、ストレーナでろ過することにより、凝集した金属粉末などの粗大物や過大な気泡を発泡性スラリーから除去して、グリーンシートを均一に形成することができる。
この場合、ストレーナの開口が粒度125μm相当を超えると、発泡性スラリー中に金属粉末の凝集物などが残留し、発泡性スラリーを成形した際に筋が形成されたり、焼結不足箇所が生じたりするおそれがある。また、ストレーナの開口が粒度35μm相当より小さいと、発泡性スラリーを通過させるための圧力が大きくなったり、濾過に長時間を要したりして、生産性が低下するおそれがある。
また、発泡剤の発泡性スラリーに対する含有率を2.3重量%以上5重量%以下とすることにより、発泡性スラリーを発泡させた際に適切な気泡を形成することができる。
本発明の金属多孔質電極基材によれば、十分な量の電極材料や活物質が空隙内に容易に充填され、充填された電極材料や活物質が脱落しにくいので、各種電池の性能を向上させることが可能である。また、本発明の金属多孔質電極基材の製造方法によれば、微細かつ均一な空隙を有する高空隙率の基材が得られるので、各種電池の高性能化が可能となる。
以下、本発明に係る金属多孔質電極基材およびその製造方法の一実施形態について説明する。
本発明の金属多孔質電極基材(以下、基材)10は、金属焼結体の骨格11からなる板状の多孔質体である。
図1は、この基材10を示す平面図である。骨格11のうち、最外面10Aに配置された骨格11Aの太さは5μm以上65μm以下、その内部に配置された骨格11Bの太さは3μm以上35μm以下である。そして、骨格11Aの太さは、骨格11Bの太さの1.2倍以上2.5倍以下である。つまり、基材10の骨格11は、最外面11Aにおいて太く、内部において細くなっている。このような骨格11の太さは、基材10を撮影したSEM(走査型電子顕微鏡)の写真から実測することができる。
この基材10において、骨格11間には空隙12が形成されている。空隙12は、骨格11により辺が構成された複数の多面体状のポアが相互に連続するように形成されており、基材10の体積中、97%以上99%以下を占めている。以下、この空隙12の体積割合を空隙率と呼ぶ。空隙率は、基材10と同形の中実体の重量に対する基材10の実測重量から算出することができる。
空隙12は、最外面10Aに開口する複数の開口部12aを有しており、その開口面積は最外面10Aの面積のうち70%以上90%以下を占めている。以下、この空隙12の最外面10Aにおける開口面積の割合を開口率と呼ぶ。また、この開口部12aの平均面積は、開口部12aを円形とみなした場合の直径が100μm以上500μm以下であり、以下、これを平均開口径と呼ぶ。
より具体的には、開口率および平均開口径は、以下のように算出できる。
まず、最外面10Aを撮影したSEM写真を画像処理して骨格11と開口部12aとに二値化して、視野面積および視野中の開口部12aの面積を測定する。開口率は、視野面積に対する開口部12aの面積の百分率で表わされる。また、平均開口径は、視野中の開口部12aの面積および個数から、円相当径を算出して得られる。
この金属多孔質電極基材10は、以下のように製造することができる。
〈発泡性スラリー作成工程〉
まず、金属粉末と発泡剤とを含有する発泡性スラリーを作成する。発泡性スラリーは、骨格11を形成する金属粉末、バインダ(水溶性樹脂結合剤)、発泡剤および水と、必要に応じて界面活性剤および/または可塑剤とを混合することにより作成される。より具体的には、まず金属粉末、バインダおよび水を含有するスラリーを作成した後、このスラリーに発泡剤を添加し、ミキサーなどの攪拌装置で攪拌する。
金属粉末としては、特に限定されないが、耐食性等の点から、Ni,Cu,Ti,Al等が好ましい。また、この金属粉末は平均粒径0.5μm以上5μm以下が好ましい。このような粉末は、水アトマイズ法,プラズマアトマイズ法などのアトマイズ法、酸化物還元法,湿式還元法,カルボニル反応法などの化学プロセス法によって製造することができる。
バインダ(水溶性樹脂結合剤)としては、メチルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ヒドロキシエチルメチルセルロース,カルボキシメチルセルロースアンモニウム,エチルセルロース,ポリビニルアルコールなどを使用することができる。
発泡剤は、ガスを発生してスラリーに気泡を形成できるものであればよく、揮発性有機溶剤、例えば、ペンタン,ネオペンタン,ヘキサン,イソヘキサン,イソペプタン,ベンゼン,オクタン,トルエンなどの炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤を使用することができる。この発泡剤の含有量としては、発泡性スラリーに対して2.3〜5重量%とすることが好ましい。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩,α‐オレフィンスルホン酸塩,アルキル流酸エステル塩,アルキルエーテル硫酸エステル塩,アルカンスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤,ポリエチレングリコール誘導体,多価アルコール誘導体などの非イオン性界面活性剤および両性界面活性剤などを使用することができる。
可塑剤は、スラリーを成形して得られる成形体に可塑性を付与するために添加され、例えばエチレングリコール,ポリエチレングリコール,グリセリンなどの多価アルコール、鰯油,菜種油,オリーブ油などの油脂、石油エーテルなどのエーテル類、フタル酸ジエチル,フタル酸ジNブチル,フタル酸ジエチルヘキシル,フタル酸ジオクチル,ソルビタンモノオレート,ソルビタントリオレート,ソルビタンパルミテート,ソルビタンステアレートなどのエステル等を使用することができる。
さらに、スラリーの特性や成形性を向上させるために任意の添加成分を加えてもよい。例えば、防腐剤を添加してスラリーの保存性を向上させたり、結合助材としてポリマー系化合物を加えて成形体の強度を向上させたりすることができる。
〈均一化工程〉
次に、このように作成した発泡性スラリーをストレーナに通して均一化する。ストレーナとしては、粒度35μm以上125μm以下の開口を有する、例えばSUS製のメッシュを用いることができる。このメッシュに発泡性スラリーを通過させることにより、金属粉末の凝集体等の粗大物が発泡性スラリーから除去されるとともに、発泡性スラリー中に形成されている気泡のサイズが均一に整えられる。
〈グリーンシート形成工程〉
このように均一化した発泡性スラリーから、図2に示す成形装置20を用いて、グリーンシートを形成する。
成形装置20は、発泡性スラリーが貯留されるホッパ21、ホッパ21から供給された発泡性スラリーを移送するキャリヤシート22、キャリヤシート22を支持するロール23、キャリヤシート22上の発泡性スラリーを所定厚さに成形するドクターブレード24、発泡性スラリーを発泡させる恒温・高湿度槽25、発泡したスラリーを乾燥させる乾燥槽26を備えている。
成形装置20を用いるグリーンシート形成工程においては、まず、均一化した発泡性スラリーをホッパ21に投入しておき、このホッパ21から発泡性スラリーをキャリヤシート22上に供給する。キャリヤシート22は図の右方向へ回転するロール23によって支持されており、その上面が図の右方向へと移動している。発泡性スラリーは、キャリヤシート22とともに移動しながらドクターブレード24によって薄板状に成形される。
次いで、薄板状の発泡性スラリーは、所定条件(例えば温度30℃〜40°、湿度75%〜95%)の恒温・高湿度槽25内を、例えば10分〜20分かけて移動しながら発泡する。続いて、この恒温・高湿度槽25内で発泡したスラリーは、所定条件(例えば温度50℃〜70℃)の乾燥槽26内を例えば10分〜20分かけて移動し、乾燥される。これにより、スポンジ状のグリーンシートが得られる。
〈焼結工程〉
このようにして得られたグリーンシートを脱脂・焼結することにより、薄板状の金属多孔質体を形成する。具体的には、例えば真空中、温度550℃〜650℃、25分〜35分の条件下でグリーンシート中のバインダ(水溶性樹脂結合剤)を除去(脱脂)した後、さらに真空中、温度1200℃〜1300℃、60分〜120分の条件下で焼結することにより、金属多孔質体が得られる。
この薄板状の金属多孔質体は、放電加工やレーザー加工等により切断し、空隙に電極材料等の充填物を充填・塗布した後、圧延により厚さを調整することにより、適宜の寸法の金属多孔質電極基材10を形成することができる。
次に、本発明の実施例1〜2と従来技術による比較例1〜6について説明する。
実施例1〜2では、表1に示す材料を混合して得られた発泡性スラリーから、発泡性スラリーを均一化する工程を含む前記製造方法を用いて、厚さ1.5mm、平面寸法50mm×50mmの金属多孔質電極基材を形成し、この金属多孔質電極基材に各種充填物を充てんした後に厚さが1mmになるまで圧延した。
Figure 0005169591
比較例1〜6では、表2に示す材料を混合して発泡スラリーを製造したが、各実施例とは異なり発泡性スラリーを均一化する工程を経ないで、厚さ1.5mm、平面寸法50mm×50mmの金属多孔質電極基材を形成し、この金属多孔質電極基材に各種充填物を充てんした後に厚さが1mmになるまで圧延した。比較例1,4および5では、平均粒径が本発明の範囲よりも大きい金属粉末を用いた。また、発泡剤の含有率を、比較例1〜5においては本発明の範囲よりも少なく、比較例6においては本発明の範囲よりも多くした。なお、表中、界面活性剤の欄で上下2段に記載されているものは、上段の活性剤と下段の活性剤とを混合していることを示す。
Figure 0005169591
これら実施例1〜2および比較例1〜5について、得られた基材の構造と、各基材に充填物を充填した際の充填性および充填後の圧延による充填物の脱落性とを、表3に示すように評価した。
充填物の充填性については、充填密度によって評価した。充填量が多いほど電池の高性能化を図ることができるので、充填密度が高いほど高評価となる。
充填物の脱落性については、圧延前後の重量変化によって評価した。圧延の際に脱落する充填物が少ないほど電池の高性能化を図ることができるので、重量変化が少ないほど高評価となる。
各基材に充填した充填物は、以下のとおりである。
〈充填用ペーストA〉
キャパシタ用電極材料(活性炭100質量部(マックスソーブ(登録商標)MSP20N、関西熱化学株式会社製))、導電材(カーボンブラック12.0質量部(デンカブラックHS(登録商標)‐100、電気化学工業株式会社製))、バインダ(PVdF(ポリフッ化ビニリデン)水性懸濁液6.0質量部(40.2wt% BM‐400S水性懸濁液、日本ゼオン株式会社製))、増粘剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトローズ(登録商標)90SH‐1500、信越化学工業株式会社製)の1.0質量%水溶液300質量部)、および水(32質量部)を混合、混錬して充填用ペーストAを調整した。
〈充填用ペーストB〉
リチウムイオン電池活物質(オリビン型LiFePO)、導電材(アセチレンブラック)20重量部、バインダ(PVdF)10重量部、および溶剤(NMP)を混合、混錬して充填用ペーストBを調整した。
Figure 0005169591
表3に示すように、実施例1〜2による基材では、最外面に配置された骨格の太さが5μm以上65μm以下、内部に配置された骨格の太さが3μm以上35μm以下、かつ最外面の骨格の太さが内部の骨格の太さの1.2倍以上2.5倍以下、空隙率が97%以上99%以下、開口率が70%以上90%以下、平均開口径が100μm以上500μm以下となっている。これら実施例1〜2の基材に対する充てん用ペーストA,Bの充てん密度はそれぞれ1.6g/cm3,1.6g/cm3と高く、圧延後の重量変化が0であることから、本発明の実施例1〜2の基材では十分な量の充填物が充填されているとともに、圧延による脱落が生じにくいことがわかった。
比較例1は、実施例1に比較して金属粉末の平均粒径が大きく、発泡剤が少なく、均一化されていない発泡性スラリーを用いて製造された金属多孔質電極基材である。このため、比較例1の基材は、実施例1に比較して骨格の太さが大きくなっている。
この比較例1による基材では、実施例1と比較して空隙率は同等である一方で骨格の太さが大きいので、実施例1よりも大きなポアが形成されていると考えられる。したがって、各実施例と比較して比較例1の基材は、骨格が太いために充填物が充填されにくく、かつポアが大きいために充填物が脱落しやすいと考えられる。すなわち、適切な平均粒径を有する金属粉末を含み、均一化された発泡性スラリーを用いることにより、適切な太さの骨格を有するため充填物が充填されやすく、脱落しにくい金属多孔質電極基材を形成できると考えられる。
比較例2は、実施例1に比較して発泡剤が少なく、均一化されていない発泡性スラリーを用いて製造された金属多孔質電極基材である。このため、比較例2の基材は、実施例1に比較して空隙率が若干低くなっている。
この比較例2による基材では、実施例1と比較して空隙率が小さいので充填密度は低いものの、圧延後の重量減少は生じていない。これらのことから、比較例2の基材では、空隙の体積が小さいために多量の充填物を充填することはできないといえる。すなわち、適切な量の発泡剤を含み均一化された発泡スラリーを用いることにより、適切な空隙率を有するために十分な量の充填物が充填される金属多孔質電極基材を形成できると考えられる。
比較例3は、実施例1に比較して発泡剤および界面活性剤が少なく、均一化されていない発泡性スラリーを用いて製造された金属多孔質電極基材である。このため、比較例3の基材は、実施例1に比較して開口率が小さくなっている。
この比較例3による基材では、実施例1と比較して開口率が小さいので充填密度が低いものの、圧延後の重量減少は生じていない。これらのことから、開口率が小さいと、充填物が充填されにくくなると考えられる。すなわち、適切な量の発泡剤および界面活性剤を含み均一化された発泡スラリーを用いることにより、適切な開口率を有するために充填物が充填されやすい金属多孔質電極基材を形成できると考えられる。
比較例4,5は、実施例2に比較して金属粉末の平均粒径が大きく、発泡剤およびバインダが少なく、均一化されていない発泡性スラリーを用いて製造された金属多孔質電極基材である。このため、実施例2と比較して、比較例4の基材は空隙率が低いとともに平均開口径が小さく、比較例5の基材は平均開口径が大きくなっている。
比較例4による基材では、実施例2と比較して空隙率および平均開口径が小さく、圧延後の重量減少は生じていないが充填密度が低い。これらのことから、比較例4の基材では、実施例2に比較して小さなポアが形成されていると考えられ、このために多量の充填物を充填することが難しいと考えられる。
比較例5による基材では、実施例2と比較して平均開口径が大きく、充填密度は高いものの圧延後の重量減少が大きい。これらのことから、比較例5の基材では、充填物が充填されやすい反面、脱落しやすいと考えられる。
したがって、これら比較例4,5から、適切な平均粒径を有する金属粉末と、適切な量の発泡剤およびバインダとを含み、均一化された発泡性スラリーを用いることにより、適切な空隙率および平均開口径を有するために充填物が十分に重点され脱落しにくい金属多孔質電極基材を形成できると考えられる。
比較例6は、実施例1に比較して発泡剤の含有率が大きく、均一化されていない発泡性スラリーを用いて製造された金属多孔質電極基材である。また、この発泡性スラリーは、発泡剤の含有率が大きいことに伴い、界面活性剤が多く、可塑剤が少なくなっている。このため、比較例6の基材は、実施例1に比較して骨格が細く、開口率が高く、平均開口径が大きくなっている。さらに、最外面と内部とで骨格の太さに差がない。
比較例6による基材では、実施例1と同じ充填密度が得られたが、圧延後の重量減少が大きい。このことから、開口率が高く平均開口径が大きいと充填物が充填されやすい反面、最外面と内部とで骨格の太さに差がないために充填物が脱落しやすいと考えられる。すなわち、適切な量の発泡剤を含み、均一化された発泡性スラリーを用いることにより、適切な太さの骨格が形成され、充填物が脱落しにくい金属多孔質電極基材を形成できると考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、骨格の太さ、空隙率、開口率、平均開口径が適切に設定されているので、金属多孔質電極基材の充填物の充填性に優れ、脱落性が低く、したがって電池の性能向上を図ることができる。また、本発明の金属多孔質電極基材の製造方法によれば、適切な材料を用いて作成した発泡性スラリーを均一化して用いることにより、充填物の充填性に優れ、脱落性が低い金属多孔質電極基材を製造することができる。
なお、本発明は前記実施形態の構成のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
本発明の金属多孔質電極基材を示す平面図である。 本発明の金属多孔質電極基材の製造方法に用いられる成形装置を示す概略図である。
符号の説明
10 金属多孔質電極基材
10A 最外面
11,11A,11B 骨格
12 空隙
12a 開口部
20 成形装置
21 ホッパ
22 キャリヤシート
23 ローラ
24 ドクターブレード
25 恒温・高湿度槽
26 乾燥槽

Claims (2)

  1. キャパシタ又はリチウムイオン電池に用いられ、金属焼結体の骨格により辺が構成されてなる複数の多面体が相互に連続状態に形成されている板状の金属多孔質電極基材であって、
    前記骨格は、表裏面の少なくとも一方の最外面に配置された前記骨格の太さが5μm以上65μm以下、内部に配置された前記骨格の太さが3μm以上35μm以下、かつ前記最外面における前記骨格の太さは前記内部における前記骨格の太さの1.2倍以上2.5倍以下であり、
    前記骨格の間に形成される空隙は、その空隙率が97%以上99%以下であり、
    前記最外面における開口率が70%以上90%以下であり、
    前記最外面における平均開口径が100μm以上500μm以下であることを特徴とする金属多孔質電極基材。
  2. キャパシタ又はリチウムイオン電池に用いられ、金属焼結体の骨格により辺が構成されてなる複数の多面体が相互に連続状態に形成されている板状の金属多孔質電極基材の製造方法であって、
    金属粉末と発泡剤とを含有する発泡性スラリーを作成する発泡性スラリー作成工程と、
    ストレーナに前記発泡性スラリーを通過させる均一化工程と、
    前記発泡性スラリーを薄板状に成形して発泡させ、グリーンシートを形成するグリーンシート形成工程と、
    前記グリーンシートを焼結する焼結工程とを有し、
    前記金属粉末は、平均粒径が0.5μm以上5μm以下、最大粒径50μmであり、
    前記ストレーナは、粒度35μm以上125μm以下に相当する開口を有し、
    前記発泡剤の前記発泡性スラリーに対する含有率は2.3重量%以上5重量%以下であることを特徴とする金属多孔質電極基材の製造方法。
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