JP2005146243A - 樹脂複合多孔質材料 - Google Patents

樹脂複合多孔質材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2005146243A
JP2005146243A JP2003423711A JP2003423711A JP2005146243A JP 2005146243 A JP2005146243 A JP 2005146243A JP 2003423711 A JP2003423711 A JP 2003423711A JP 2003423711 A JP2003423711 A JP 2003423711A JP 2005146243 A JP2005146243 A JP 2005146243A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
porous material
solvent
polyamic acid
resin composite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003423711A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Yamamoto
英樹 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iwao Jiki Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Iwao Jiki Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iwao Jiki Kogyo Co Ltd filed Critical Iwao Jiki Kogyo Co Ltd
Priority to JP2003423711A priority Critical patent/JP2005146243A/ja
Publication of JP2005146243A publication Critical patent/JP2005146243A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Abstract

【課題】 耐熱性、耐薬品性に優れたポリイミド樹脂を結合剤とし、骨材となる無機粒子及び有機粒子の粒子制御で孔径および気孔率を制御可能な樹脂複合多孔質材料を提供する。
【解決手段】 セラミックス、メタル、ガラスなどの無機粒子もしくは有機粉末粒子などの粒状または繊維状粉末とポリイミド前駆体であるポリアミド酸溶液を混合し、ポリアミド酸の有機極性溶媒を可溶な溶剤に溶液抽出、またはろ過させることで、粒子上にポリイミド前駆体を固着させる。そのポリアミド酸、骨材の混成粒子の固着物を溶剤中で粉砕し、均一分散させる。この分散により粒子上に一定厚のポリイミド前駆体層を形成する。目的粒度分布に整合した複合粒子を目的形状に成形した後、200℃以下の温度で分散溶媒を揮発もしくは分解により除き、200℃から500℃の温度でポリイミド化させ粒子間が結合されることにより間隙に気孔を形成する多孔質材料を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、セラミックス、ガラス、メタルなどの無機粒子、もしくは有機樹脂粉体と樹脂を複合した多孔質材料に関する。さらに詳しくは、本発明は溶媒抽出法により骨材となる粒子表面に固着させたポリイミドにより結合した多孔質材料であり、骨材となる粒子の粒度制御およびポリイミド濃度で気孔径および気孔率を制御させた樹脂複合多孔質材料に関する。
散気材や各種フィルタなどに用いられているセラミックスやメタルの多孔質材料は粒子よりも低温域で溶融する成分の粒子を混ぜあわせ、低温溶融する粒子が加熱溶融する条件で焼成することで多孔質化させる方法が用いられている。骨材となる粒子の粒度によって気孔径および気孔率を制御している。また、燃焼焼失もしくは溶剤による溶かし出しなどで系外に排除する気孔形成剤を用いて気孔を形成させる方法も広く用いられている。またセラミックの場合は、有機系の焼失する鋳型を用いてセラミックスの泥しょう化したものを塗布もしくは含浸させて焼成し、鋳型に合わせた気孔、形状を得る方法も数多く報告されている。
セラミックスやメタル、ガラス等の無機粒子もしくは繊維と樹脂との複合材料としては樹脂の補強材として粒子を加え、耐摩耗性、耐圧性などに効果をあげている報告がある。逆にセラミックスやメタルに樹脂を添加したものは低温での焼成が必要な触媒や活性炭などの成形に用いられている。樹脂との複合材料での多孔質化としては可撓性樹脂粒子を用いて加熱加圧により結合する方法が用いられている。
樹脂材料での多孔質化も数多く報告されており、成形目的の素材粒子よりも低温域で分解する樹脂を混ぜあわせ、低温溶融する粒子が加熱溶融する条件で焼成することで多孔質化させる方法や、低温で分解するもしくは薬品に溶解するセグメントを分子内に持たせて焼成または溶解により多孔質化する手法などが用いられている。また発泡剤により積極的に気孔を形成させる方法などがある。
ポリイミド樹脂は、耐熱性、耐薬品性、機械特性に優れた樹脂である。そのため、シートや各種成形品、各種基板などの電子材料として広く用いられている。ポリイミドの製造方法としては、芳香族カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンとの縮合反応から得られる。但し、溶媒に不溶であり、且つ熱耐性があることから有機溶媒に可溶なポリアミド酸を合成し、これを加熱処理することで脱水環化させることによりポリイミド化する方法が一般的である。ポリイミドの多孔質材料についてはポリイミドの優れた特性を各種フィルタや電池用セパレータなどへの多様な用途に期待されることから、多孔質化の手法も数多く報告されている。ポリアミド酸ワニスに非溶媒を加えてシート化し、非溶媒液滴により気孔を形成させる方法(例えば特許文献1参照)や、ポリイミド−ポリウレタンの複合材料を調整し、熱処理によりポリウレタンを除去することにより多孔質化する方法(例えば特許文献2参照)が報告されている。
特開2002−327084号公報 特開2003−26850号公報
多孔質材料はその微細な気孔により大きな表面積を与えることから、吸着や吸水性、各種化学反応の反応場としての利用用途が多い。フィルターや分離膜、物質の吸着・保持、吸音や各種触媒担体として広く用いられている。利用分野においても化学、医療、電気エレクトロニクス、建材、自動車など多岐にわたっている。中でも、各種フィルタは気孔径により目的のウィルスや異物の混入を防いだり、空気量、液量などの調整を行っており、気孔径の制御が求められる。
セラミックス多孔質は耐蝕性、耐熱性、耐候性、耐磨耗性に優れており、広く用いられている。
但し焼成収縮があるため収縮を考慮し、気孔径を設計する必要がある。またセラミックスは強固である反面、靭性に乏しく機械的加重に割れなどの破損を生じやすい欠点がある。金属多孔体については、展性に優れ加工性が良好であるが、50μm以下の微細加工は不可であり、気孔形成剤による多孔質化が主であり、気孔の制御に課題がある。またメタルやセラミック等の焼成には非常に大きな熱量がかかり、相応の焼成設備、焼成費用が必要である。
そこで200℃から400℃の温度域で加工性が良く、且つ気孔径及び気孔率の制御が可能な実使用時に熱変位しない多孔質材料を提供することが求められている。そのためには粒子固有の性能、例えば粒径、粒子形状等の形状的特性および耐磨耗性、耐熱性、耐薬品性などの特性を生かし、また樹脂の加工性を持たせた樹脂複合多孔質材料が有効である。
複合材料に用いる樹脂としては耐薬品性、機械的強度に優れたエンジニアリングプラスチックであるポリイミド樹脂および変性ポリイミドは実使用環境での変形、劣化は殆どなく適応範囲も広く、適応な樹脂材料である。耐熱性(200℃以上)、耐薬品性に優れているためにポリイミドを用いた多孔質としては熱可撓性のポリイミドを用いて高温高圧で加熱加圧処理することによりポリイミド表面で結合させることで多孔化することが考えられる。
しかしながら、多くの無機粒子の場合、ポリイミド樹脂粉末と他の無機材料との粒径、比重、分散性が異なることから均一分散することが難しく、保形強度が得られない、粉化が生じるなどの問題があり、必然的にポリイミドの含有量を多くする必要性があった。また、ポリイミドは反応しにくいためにポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を用いて成形等を行うのが一般的であり、ポリイミド化する200℃〜500℃の温度で加熱処理することにより脱水環化しポリイミド成形体を得る手法が取られている。ポリアミド酸は有機極性溶媒で溶液化したものであり、この溶液と無機粒子を混ぜ合わせて加熱処理を行い多孔質化すると、ポリアミド酸が多い場合は比重差、熱による溶解度の差によりポリアミド酸溶液相と粒子相に分離し、そのままポリイミド相と骨材粒子相の2相が生じてしまい、多孔質化ができなかった。また量を少なくすれば保径できず成形が不可能である。
課題を解決する手段
本発明は、上記のような課題を解決すべく、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸を結合剤とし、骨材として、セラミックス、メタルを初めとし、金属酸化物、ガラスなどの無機粒子もしくは、耐熱性を有する有機樹脂粉末(ポリイミド、変性ポリイミド、エポキシ樹脂など)およびそれら単独もしくは混成物の粒子を用いたポリイミド樹脂と粒子との複合多孔質材料を提供することにある。
その手法として、まず骨材となる粒子とポリアミド酸溶液を混ぜあわせる。次にポリアミド酸溶液の有機極性溶媒と相溶する溶剤を加え、溶媒層とポリアミド酸および粒子からなる混成固形物層に分離させる。この溶媒層を取り除き、固化したポリアミド酸と粒子の混成固形物を有機極性溶媒、のぞましくはN−メチル−2−ピロリドンもしくはN,N−ジメチルアセトアミドの存在下の分散溶媒中でボールミル、サンドミル、3本ロール法などを用いて粉砕、均一分散させる。これにより粒子表面にポリアミド酸の薄膜が形成される。その際、有機極性溶媒は粒子に固着していないポリアミド酸を分散液中に拡散させる効果を有しており、ポリアミド酸が粒子表面に被覆したポリアミド酸、骨材の混成粒子の分散液を得る。
この分散液の溶剤を揮発もしくは分解する温度条件(200℃以下)で加熱すると、有機極性溶媒が揮発もしくは分解し、混成粒子のポリアミド酸が粒子間で反応を引き起こして粒子間が結合される。さらに(200℃から300℃)で有機極性溶媒を除去し、200℃から500℃で加熱を行うと、脱水縮合による環化を引き起こしてポリイミド化され、これによりポリイミド樹脂を結合剤として粒子表面に薄層に皮膜した樹脂複合多孔質材料を得ることができる。
粒径を制御した粒子表面にポリアミド酸の皮膜を形成させて、加熱処理により得られたポリイミド樹脂を複合した粒子が結合してなる多孔質材料において、樹脂が粒子表面に一定厚以上の皮膜を形成されていることが気孔制御には必要である。ポリイミドの皮膜が一定厚以下の肉厚である場合は、粒子間を連結する強度が弱く、保形が困難である。また、肉厚が厚すぎる場合は、粒子間で形成される気孔径を樹脂皮膜層が潰してしまい、目的の多孔度を得ることが不可能となる。
また、粒子に対してポリイミド含有量が多いと、ポリイミド自身が凝集して粒隗を形成し、粒径の制御を妨げてしまう。そのため、本発明の請求項1および請求項2に示す条件での配合比率が必要である。また、骨材となる粒子の材質に関してはポリイミド化する温度域で安定に存在する粒子であれば、メタル、セラミック、ガラスなどの無機粒子または繊維状の粉体、もしくは、有機樹脂粉末(ポリイミド、変性ポリイミド、耐熱性エポキシ樹脂など)の単独または複数の混成した粒子で構成される。
請求項3から8項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する方法で樹脂複合多孔質材料を提供することである。請求項3は、図3に示すように、ポリイミド溶媒を抽出することで固化し、粒子上に着床し、混成粒子間に気孔を形成する。請求項4から8項についてはその後、均一分散を行うことによりに図1に示すように粒径で制御された気孔が形成され、多孔質化する。
請求項9項の発明はポリイミドとして熱可撓性を有する変性ポリイミドの前駆体である化学修飾を施したポリアミド酸で作成される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項10項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する際の骨材粒子の凝集を防ぐために分散剤を添加した構成で作成される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項11項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する際の骨材粒子とポリアミド酸の接合性、濡れ性を向上させるために表面処理剤もしくは表面処理加工を行う製造方法で構築される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項12項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する際に保形強度向上および他の機能付与のために他の耐熱性樹脂をポリアミド酸と混成して用いた構成で作成される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項13項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する際に導電性、絶縁性、耐熱性、補強性などの機能付与の目的で微粒子をポリアミド酸溶液中に分散した混成体を用いた構成で作成される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項14項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する際に未焼成品の保形性およびハンドリングを可能にする目的で成形用バインダーもしくは可塑剤を樹脂複合粒子分散液中に添加した混合液を用いた構成で作成される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項15項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化する際により多孔質化させる目的でポリイミド化する温度域以下で溶融分解もしくは焼失する有機粒子を樹脂複合粒子分散液中に添加した混合液を用いた構成で作成される樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項16から18項の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させた成形体を必要とする形状に加工する方法でありこの手法により作り出された樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項19の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させる際の溶媒の揮発もしくは分解時に真空脱気により引圧下で行う方法でありこの手法により作り出された樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項20の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させる際の未焼成時にパンチングによる穴加工や切断を行う工程を含む方法でありこの手法により作り出された樹脂複合多孔質材料を提供することである。
請求項21の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させる際に耐熱性を有する樹脂成形体もしくは金属、セラミック、金属酸化物などの成形体をポリアミド酸、骨材の混成粒子の分散溶液にディップコートするまたはスプレーによりコーティングする方法でありこの手法により薄層にコーティング可能な樹脂複合多孔孔質材料を提供することである。
請求項22の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させる際に積層することにより肉厚化、傾斜材化させるなど高機能化できる多孔質材料を提供することである。
請求項23の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させた成形体において構築している粒子のポリイミド被膜が多孔質体としての機能を発現するに必要な膜厚から構成されている樹脂複合多質材料を提供することである。
請求項24の発明はポリアミド酸と骨材粒子から溶媒抽出により粒子表面にポリアミド酸の層を構築し、多孔質化させた成形体の特徴を生かした使用用途であり、この用途に適した樹脂複合多質材料を提供することである。
以下、本発明についてより詳細に説明する。図1に示すように、この樹脂複合多孔質材料は骨材となる粒子状または繊維状物である骨材粒子2および、結合剤であるポリイミド,変性ポリイミド、または他の耐熱性樹脂を含有するポリイミド樹脂層3で構成される。気孔4の径は骨材粒子2の粒径および、ポリイミド樹脂層3の厚みで決定される。
この樹脂複合多孔質材料の骨材としては、セラミックス(例えば、シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラスなどのその他無機酸化物および窒化物、炭化物など)やメタル(白金、コバルト、ニッケル、バナジウムなどVIII族金属、銀、銅などのIB族金属、ジルコニアやチタン粉末など)が無機粒子として挙げられる。なお、無機粒子としては図2に示すように、これら粒子の単一種もしくは複数種を骨材として用いることが可能である。粒径については気孔径および気孔率を考慮し、制御したものを用いればよい。
この樹脂複合多孔質材料の骨材としては、無機系材料だけに限らず、有機樹脂粒子(例えば、ポリイミド、変性ポリアミド、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂など耐熱性に優れた樹脂)で製作することができる。また図2と同様に、ポリイミドで結合されるこれらの骨材粒子は単一種もしくは複数種の混合粒子を用いることができる。また、粒子間に反応、接着、凝集などの相互作用が確認されない場合、無機材料との混合粒子でもよい。なお、金属骨材粒子またはセラミックス粒子等の骨材にあらかじめシランカップリング、オゾン処理、プラズマ処理、表面酸化処理などの界面処理を行うことでポリイミドとの接合性、濡れ性を向上させることができる。
また、結合剤としてのポリイミドは芳香族多価カルボン酸二無水物またはその誘導体とジアミンとの縮合により得られるもので、中間体として有機溶媒に可溶なポリアミド酸を形成し、その後脱水縮合により環化してイミド環を形成するものである。
芳香族多価カルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3.4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物などが代表的であり、これらの単独もしくは2種以上を併用してもよい。
また、ジアミンとしては、例えばm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルジアミン、2.4−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノベンゾフェノンなどの芳香族を有するものが挙げられ、これらの単独もしくは2種以上を併用してもよい。
ポリアミド酸はこれら芳香族多価カルボン酸二無水物とジアミンを等モル量で有機極性溶媒中で混ぜあわせ0℃〜100℃望ましくは60℃以下で1〜24時間程度重合反応をさせることにより高粘性のポリアミド酸溶液を得ることができる。
ポリアミド酸の重合反応に使用される有機極性溶媒としてはN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。溶媒としては特に限定されるものではないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミドが特に望ましい。また溶媒は他に有機極性溶媒であれば、それらとの混合溶媒として用いられることがある。
ポリイミド粒子そのものは溶剤に溶けにくく、耐熱性も高いため、反応には適さない。そのため有機溶液に可溶なポリアミド酸溶液を使用することが多い。ポリアミド酸を合成することは比較的容易に可能であるが、現在以下のようなポリアミド酸がワニスとして市販されている。U−ワニス(宇部興産社製)、トレニース(東レ社製)、オプトマー(JSR社製)、リカコート(新日本理化社製)、SE812(日産化学社製)、スミレジンエクセル(住友ベークライト社製)などが代表的なものである。
なお、結合剤としてのポリアミドを高靱性もしくは耐磨耗性を得るためにアミン変成マレイミド、オレフィン変成マレイミド或いはエポキシ樹脂変成マレイミドなどが使用できる。
耐熱性を有する結合剤としては、ポリイミドに耐熱性に優れたフッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、耐熱性エポキシ樹脂など熱硬化性の樹脂を1種または複数種を混ぜあわせることにより、耐熱性、骨材粒子との相与性、すべり性、導光性、フレキシブル性などの機能を付与することがも可能である。但し、ポリイミド化する温度域以上のガラス転移温度を有する必要がある。
図5に示すように気孔を形成する骨材とは別にポリアミド酸中に微粒子8を分散させ、機能発現をさせることも可能である。真空蒸着による金属微粉末の塗布に比べ、ポリアミド酸中に金属微粉末を分散させたポリイミド膜の成形は容易かつ低コストで可能であることから広く行われている。この結合剤として用いているポリイミドの皮膜中に分散させることは可能であり、分散した微粉末と骨材粒子との間での相互作用を起こす反応場としての多孔質材料を提供することをも可能とする。適応する金属などの微粒子としては導電性、帯電性を付与するものとして、ニッケル、銅、パラジウム、錫、銀、パーマロイなどが挙げられる。また、同様に抗菌性、分解処理、触媒作用、電池電極など多くの利用用途が考えられる。
この樹脂複合多孔質材料の製造は骨材とポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を混ぜ合わせる工程、ポリアミド酸溶媒を相溶する溶媒で抽出する工程、ポリアミド酸非溶媒または溶解度の低い分散溶媒で分散する工程、成形する工程、乾燥及び溶媒を揮発もしくは分解により系外に除く工程、多孔質化、およびイミド化する工程からなる。
まず、第1の工程として、前記重合反応によるポリアミド酸溶液または市販のポリアミド酸溶液と骨材となる粒子とを混ぜ合わせる。その際、ポリアミド酸含有量が少なければポリイミド化した場合の皮膜が薄く、保形強度が得られない。また、ポリアミド酸含有量が多すぎれば、皮膜が厚すぎるため、気孔を閉塞してしまい、多孔度が小さくなってしまう。そのため、骨材粒子が98〜50wt%であり、ポリアミド酸2〜50wt%であることが必要である。さらに好ましくは骨材粒子95〜80w%、ポリアミド酸5〜20wt%であることである。その際に形成されるポリイミドの皮膜厚みは粒子径に対して1〜20%、さらに望ましくは粒子径に対して2.5〜5%の厚みを有する。骨材粒子にポリアミド酸をゆっくりと加える。なるべく希釈された条件で加えるのが望ましく、ポリアミド酸溶液は含有量が20wt%以下に希釈された溶液を用いることが必要である。また、ポリアミド酸溶液は高粘性であることから、凝集しやすい骨材(ガラス繊維、カーボン粉末など)はあらかじめポリアミド溶液の溶剤にまぜあわせて均一に分散させておくことが必要である。但し、分散性がさらに悪い場合には、分散剤を用いる場合もある。
次に2工程としてポリアミド酸溶液と骨材からなる混合液にポリアミド酸溶媒と相溶する溶剤をポリアミド酸溶液に対して5倍量以上加え、ポリアミド酸溶媒を溶剤に抽出し、ポリアミド酸を固化、骨材に固着させる。その際の溶剤としては、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、フェノール、メチルセルソロブ、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。これら溶剤は有機極性溶媒であるポリアミド酸溶媒と相溶するが、ポリアミド酸を不溶または少量しか溶解せず、溶解度差により分離、抽出を可能にする。図4に示すように、この工程により、溶剤および溶剤に溶出されたポリアミド酸溶媒からなる液相7と骨材粒子に固着されたポリアミド酸からなる固体相6に分離される。その際、遠心分離などを用いると有効に固体相と液体相を分離することができる。このように分離させた液相を濾過する等の手法によりとり分ける。
第3の工程として、先の2工程で得られたポリアミド酸を固着させた骨材粒子の固体相を溶剤または非溶媒などの分散溶媒を加え、分散させる。これら分散溶媒は単独、もしくは2種以上の混合液で行うことができる。その際、ポリアミド酸が凝集固化してしまいやすいことから、溶媒中に有機極性溶媒好ましくは、N−2−メチル−ピロリドンがごく少量存在することが必要である。これにより固化されたポリアミド酸の分散性を増し、ポリアミド酸の塊状物ができにくくなる。また、ポリイミド化する際に粒子間を接合させるための反応溶媒となる。先の抽出工程においてポリアミド酸溶液を抽出した固体相には溶媒残差が存在することから、改めて加える必要はないが、濾過の際に、多量の溶剤で洗いをするなどした場合には、必要以上に溶出されているため、有機極性溶媒を少量添加する必要がある。但し、あまり多く加えると成形時に固着したポリアミド酸が溶媒に溶け、移動する要因になってしまうことから添加量には注意が必要である。このように、ポリアミド酸溶液の溶媒のポリイミドに対する溶解度(S1)、該溶媒を抽出する溶剤のポリイミドに対する溶解度(S2)及び分散溶媒のポリイミドに対する溶解度(S3)が(S2)≦(S3)<(S1)であればよい。また分散には、ポットミルなどによる攪拌粉砕することが望ましい。また、図6に示すように,成形助剤や、骨材粒子同士の凝集を防ぐための分散剤などを添加して分散液を作成する場合がある。
第2,第3の工程において溶媒1および分散に用いる非溶媒については、ポリアミド酸溶液は非水系を保つ必要がある。ついては極性溶媒は空気中の水分などを吸収保持しやすいことから、蒸留や、モレキュラーシーブなどによる脱水を行い、水分の混入を防ぐ必要がある。
次に成形する工程についてであるが、薄いシート状の成形、板状の成形、ブロック体など、加工する形状により、ポリアミド酸の種類および工程が異なる。
厚さ1ミリ以下の薄膜もしくは薄いシート状に成形する際は、ドクターブレード法で行うことができる。その際、シート状に成形した後、自然乾燥によりグリーンシートを作成するため、分散溶剤は揮発性を有する溶剤であることが望ましい。また、単一の溶媒で急激に乾燥が進むと変形、表面状態の悪化などの影響がでやすいことから、沸点の違う溶剤を添加した混合溶媒とすることが望ましい。分散液を攪拌しながら真空脱気し、溶媒の粘性を成形可能な粘度まで調整する。
その後、開口面で厚みを制御したブレードに流し込み均一な厚みにシート化させる。シート成形後は分散溶媒が揮発または分解するまで120℃以下で乾燥させ、グリーンシートを得る。その際、ハンドリングを可能にするため、ポリイミド化する温度以下で分解する成形助剤などを加える場合がある。図7参照。
成形助剤はグリーンシート時の保形強度、および柔軟性を保持することにより、移動、保管時の形状安定を与える効果がある。ポリイミド化する温度200℃〜500℃以下で分解し、粒子間が結合するまでの間、保形させる効果を有するものとして、ポリビニルアルコールやポリメチルメタクリレートなどが有効である。特にポリメチルメタクリレートは溶剤に溶けやすく、グリーンシート時の保形性がよく、290℃〜390℃で殆ど残差無く分解することからこの使用用途に適応な成形助剤である。また、柔軟性をもたせる効果がある可塑剤としてはジブチルフタレインなどが有用であり、これらを用途に合わせて単独または組み合わせて使用する。
上記3工程で得たポリアミド酸と骨材からなる樹脂複合粒子を分散させた液を、真空脱気により脱泡し、成形助剤を加えたものを耐熱性を有する樹脂成形体もしくは金属、セラミック、金属酸化物などの成形体にディッピングもしくはスプレー塗布などの方法により表面に塗ることにより成形体の表面を多孔質でコーティングした2相構造の成形体とすることも可能である。この際に、基材となる成形体はポリイミド化する際に安定であることが必要である。また、基材との濡れ性および密着性の向上のためにシランカップリング剤などを下塗りすることが望ましい。
成形助剤を使うことにより、柔軟性、破断強度を向上させることで、グリーンシート時に金型や超音波による打ち抜き加工および切断などの2次加工をすることが可能である。セラミックの焼成のように大きく収縮しないため、加工時の精度がよく、加工性のよいグリーンシート時での加工が有効である。
板状の成形体を作成する際は、金型などへの分散液の流し込みもしくは乾式または半乾式のプレスの2つの方法がある。金型への分散方法としては、ドクターブレード法と同様に調整した分散液を、金型に流しこみ溶剤を揮発または分解することで成形体を得る。その際、溶剤の揮発、分解は加熱、真空脱気などにより時間短縮することができる。溶剤量により成形厚みが変動することから、溶液濃度を考慮して厚みをコントロールする必要がある。また、金型から剥離するために離型剤を混ぜ合わせることが必要である。また、乾式または半乾式のプレスによる成形方法は、先の1から3の工程により得られたポリアミド酸と骨材粒子の複合分散液をろ過し、溶媒を除く。含まれている溶剤は真空吸引などにより完全に除き、乾燥粉末を得ることができる。乾燥粉末に3〜8wt%の溶媒1に常温での保形強度を持たせるために成形助剤、好ましくはポリメチルメタクリレートを溶解したものを加えてプレス加工をする。その際、真空脱気しながらプレス加工を行うことで、充填密度を制御することが可能になり、均一な気孔率を有する成形体を提供することが可能となる。
塊状成形体の成形としては、加熱、加圧条件でのプレスによる成形が有効である。そのためには可撓性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を用いて先に示した1から3の各工程により得られたポリアミド酸と骨材の複合粒子の分散液をろ過し、溶媒を除く。含まれている溶剤は真空吸引などにより完全に除き、乾燥粉末を得ることができる。乾式プレスで成形し、加圧条件下でそのまま200から400℃まで加熱しポリイミドの可撓性を利用し、直接ポリイミド化し、多孔質成形体を得る。
成形時に分散溶剤を用いる成形方法の場合、溶剤を揮発または分解をさせる必要がある。特に低温揮発する溶剤を多く用いた場合、急激に加熱すると気泡が発生しやすく、表面状態が悪くなることがある。そのため、低温状態で溶媒を揮発させる必要がある。また、真空吸引することにより揮発しやすくすることが可能であるが、急激に揮発が進まないように真空度などに注意が必要である。用いている溶剤の沸点を考慮し、その温度域で揮発、分解に要する時間を保持させると気泡の発生を抑えることができる。溶剤の沸点を考慮し、40から200℃まで加熱する。その間に有機極性溶媒が反応溶媒として働き、粒子間を結合、成形させる。
分散溶剤を完全に揮発、分解した後、200℃から500℃の温度域で5分から2時間程度焼成する。
これにより脱水環化が起こりポリイミド化される。ポリイミドにも各種あり、種類により焼成温度域が狭いものもある。ポリイミド化する温度域を選定して焼成を行うことが必要である。
有機極性溶媒のぞましくはN,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンを含む溶液存在下もしくは可撓性を有するポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を用いた樹脂複合粒子の成形体を同種まはた異種の材質または異なる粒径を2層またはそれ以上に積層し、加圧条件下で加熱処理することにより肉厚化、または異材質もしくは気孔径の異なるフィルタを提供することも可能である。図8参照。有機極性溶媒存在下での成形は溶媒の揮発と粒子間での結合が起こることから100℃以下で溶媒を除いた後、目的の積層する成形体を重ね合わせ、加圧条件下で200℃まで加熱し、粒子間で反応させ層間の反応を行う。さらに、200℃から500℃の温度域で加熱することでポリイミド化することにより積層した成形体を得ることができる。可撓性を有するポリイミドの前駆体の場合は、200℃以下で分散溶媒を完全に揮発分解した後、目的の積層する成形体を重ね合わせ加圧条件下で200℃から500℃の温度域で加熱することでポリイミド化することにより積層した成形体を得ることができる。
表1は粒子骨材をアルミナ粉末としたときの厚さ0.3ミリ、幅20ミリの試験片の破断強度、及び気孔率を比較した試験結果を示したものである。ポリイミド含有量が2%での成形は可能であったが、保形強度が弱く、ハンドリングできない。また、50%では粒子間に形成される気孔が殆ど潰れてしまい、多孔性が劣ってくる。そのため、本発明の樹脂複合多孔質材料としてはポリイミド含有量が2〜50%であると規定した。また、その際に最も気孔率が安定且つ保形強度を得られるポリイミド含有量が5から20%である時を最適条件とした。粒子に被膜したポリイミドの肉厚についてはレーザーでの微細研削による研削面での成分分析により計測が可能であり、これによると2〜50%での被膜肉厚は粒子径に対して0.5〜10%程度であり、最適条件では1.2〜2.5%程度の厚みを有する。
Figure 2005146243
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は何ら実施例に限定されることはない。
インクジェットヘッド用インク供給部材(樹脂複合多孔質材料薄膜)この実用実施例を用いるインクジェットヘッドとは図9に示すように、電気的信号で駆動する圧電素子をインク加圧室18に対応して有した構造になっており、圧電素子などの電気的信号により可動する振動板19により加圧されノズル16より噴霧して記録するものである。インクを貯留するために設けられた共通インク液室17から、加圧されるインク加圧部位にインクを供給するための部材として気孔率および気孔径を制御し、かつ有機溶剤に対して膨潤、変形をしないような多孔質材料であることが必要である。そのため、耐薬品性に優れた樹脂複合多孔質材料であることが望ましい。
アルミナ粒子(中心粒径12μm)50g、ポリイミド前駆体ワニス(UワニスS:宇部興産製:20%溶液/N−メチルピロリドン溶媒)25gを混合し、メチルエチルケトンを攪拌しながら少量ずつ加え、全量50mlを加える。固体層と液体層に分離するまで静置し、液体層を排出する。その固体層にメチルエチルケトン100mlを加え、アルミナ製ポットミルで15時間粉砕攪拌する。これによりポリアミド酸を皮膜したアルミナ粒子分散液を得る事ができる。
次に、攪拌した液をミルより取り出し、成形助剤としてパラメチルメタクリレート5wt%を含有したメチルエチルケトン/トルエン混合溶液を加え、真空排気下で攪拌し、脱気と同時に溶液粘性を上げる。成形可能な溶液粘性になったら溶液をフィルムシート上に流し入れる。その際、攪拌中に固化した粒塊を篩いで取り除き、成形流入をさせないようにする。流し入れた泥しょうを隙間厚み0.3mmに調整したブレードをセットし、シートを自動送りすることで、シート上に肉厚0.3mmに制御された泥しょうを作成する。これを常温48時間放置もしくは3時間放置の後、45℃加温条件で2時間放置することでグリーンシートを得る。
80℃以下で30〜60分程度加熱し、低沸点の残留する揮発溶剤を取り除く。その後、120℃まで加熱すると粒子間での結合が起こり固化が起こり始める。そこで下敷きのフィルムシートを剥離し、多孔質材を支持対として挟み、200℃〜250℃まで昇温して残留するN−メチル−2−ピロリドンを分解除去する。この後350〜390℃までの間で10分程度加熱するとパラメチルメタクリレートが残差無く分解する。これにより粒子間を埋め、保形強度を与えていた部位が無くなり、多孔質化される。また400〜420℃まで5分から2時間焼成することでポリイミド化され、ポリイミドとしての特性を有する保形強度のあるシートを得る。
本使用用途に合わせ、金型打ち抜き法によりノズル部位に対応する部位や液室に連通する部位、機械組み込み用の位置決め部位などを加工し、インク供給部材22を提供する。
樹脂複合多孔質ブロック材
アルミナ粒子(中心粒径12μm)50g、ポリイミド前駆体ワニス(Yドープ:宇部興産製:20%溶液/ジメチルアセトアミド/テトラヒドロフラン溶媒)25gを混合し、メチルエチルケトンを攪拌しながら少量ずつ加え、全量50mlを加える。固体層と液体層に分離するまで静置し、液体層を排出する。その固体層にメチルエチルケトン100mlを加え、アルミナ製ポットミルで15時間粉砕攪拌する。これによりポリアミド酸を皮膜したアルミナ粒子分散液を得る事ができる。
次に、攪拌した液をミルより取り出し、吸引濾過により分散液と分離する。デシケータ中に入れ真空排気により溶媒を飛ばし、乾粉状のポリアミド酸−アルミナの複合粒子を得る。
真空排気中でこの粒子を金型内に入れ、100kg/cm2に加圧した状態で温度を上げていく。残留する溶剤の影響を押さえるために、120℃以下で30分から60分程度加熱する。その後、200℃から250℃まで加熱するとポリイミド化し、その際に皮膜形成されたポリイミドが可撓性を示すことから粒子皮膜間が結合し、多孔質化した成形ブロックを得る。
発明の効果
本発明は、ポリイミド樹脂と各種骨材粒子を複合させることで各々の粒子および樹脂の特性を生かした複合多孔質材料であって、骨材の制御された粒子径により精度よく気孔径、および気孔率の制御が可能である。そのため、粒子径を変えることによりより多様な気孔径、気孔率のバリエーションを製造できる。
本発明を提供する製造条件としてはポリアミド酸が加熱条件により脱水縮合することでポリイミド化する比較的低い温度(200℃から500℃)域で成形可能であるため、セラミックスやメタルの焼結のような1000℃以上の高温域での焼成の必要性が無く、設備的にもエネルギー的にも低減することが可能である。
熱可撓性ポリイミド粒子を結合剤として高温高圧条件下で成形し、多孔質化させる方法があるが、この方法では均一分散する方法が必要であり、比重、粒径が異なる粒子とポリイミドを混ぜ合わせる事が困難であり、脱粒粉化、及び不均一化の要因となる。それを保たせるためには成形バインダーであるポリイミド量の比率が高い必要がある。本発明で提供する複合多孔質材料では粒子上にポリアミド酸溶液の状態で粒子上に皮膜化し、加熱することにより、粒子の比重、径に関係なく均一に多孔体を得ることが可能であり、また、薄膜を形成させるだけの量のポリイミド添加量で粉化のない多孔質材料を提供することができる。
これまで加圧などの強度に対して脆かったセラミック粒子などを用いたフィルタに対してもポリイミド樹脂との複合材料であることから、樹脂特有の柔軟性を与えることが可能であり、機械的加圧による変形や湾曲部位での使用耐性が向上する。
この発明はセラミックスやメタルなどの無機粒子だけでなく、有機樹脂粉末を骨材としてもよく、さまざまな材質に適応することから利用用途が広い。またこれらの骨材を2種またはそれ以上に混合して用いることが可能であり、混ぜ合わせるだけで骨材粒子を同じ成形体内に一定比率で分散させることができる。また、ポリアミド酸溶液中に導電性や絶縁性、耐熱性などの機能発現を目的として微粒子などを加えることも可能であり、骨材と微粒子、または異種の骨材間での相互作用を発現させることができる高機能な反応場としての多孔質成形体を提供する。
本発明は樹脂複合多孔質材料のシート状、板状、ブロック状などの成形方法を提起しており、簡易かつ低エネルギーで精度よく用途に応じた形状の複合多孔質材料を成形する方法を提供する。
請求項21から22に示したように、ディッピングによるコーティングや積層による肉厚化や異材質、異粒径からなるフィルタなど簡易な加工で機能性の高い複合材料を提供することが可能である。
請求項24に示したように、有機液剤等による膨潤性が少なく、骨材粒子により制御された気孔径を与えることにより、溶剤中での使用用途に適しており、特に一定液量を提供する必要のあるインクジェットヘッドのインク供給部材として有効な多孔質材料を提供することができる。
本発明の樹脂複合多孔質材料は、ポリイミド樹脂の特性と各骨材による機能性を有し、またそれらを自在にアレンジすることが可能であるから、多様性、機能性に優れた多孔質材料を提供できる。そのため例えば環境浄化用の各種フィルタ、電子機器などの内部絶縁材料、回路基板などの絶縁部材または導電材料、各種電池用セパレータ、各種吸液材、吸音材、触媒担体などの使用用途が期待される。
本発明の樹脂複合多孔質材料の概略図 複数の異種の骨材を用いた場合の概略図 請求項3の樹脂複合多孔質材料の概略図 溶液抽出を説明する骨材粒子とポリアミド酸の反応系模式図 ポリアミド酸に微粒子を混ぜ入れた場合にできる粒子の概略図 分散溶液を説明する反応系の模式図 成形助剤、または気孔形成剤を添加したグリーンシート成形品を説明する模式図 積層による異相の多孔質材料の模式図 本発明に係る多孔質材料のインクジェットヘッドへの応用例模式図
符号の説明
2・・骨材粒子、3・・ポリイミド樹脂層、4・・気孔、

Claims (24)

  1. セラミックス、メタル又はガラスの粒状もしくは繊維状の無機粒子のうち単独または複数配合した骨材98〜50wt%とポリイミド2〜50wt%とから構成される樹脂複合多孔質材料。
  2. フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂など耐熱性を有する有機樹脂粉末粒子のうち単独または有機樹脂粉末を複数配合したもの、もしくは無機材料と複合した粒子98〜50%およびポリイミド2〜50%から構成される樹脂複合多孔質材料。
  3. セラミックス、メタル、ガラスなどの無機粒子、有機樹脂粉末又は有機無機複合材料を骨材とし、その骨材をポリアミド酸溶液と混合し、そのポリアミド酸溶液の溶媒を可溶な溶剤に抽出することでポリアミド酸を骨材粒子上に固着させ、これにより形成されたポリアミド酸、骨材の混成粒子を加熱処理することで粒子間の結合が形成されることにより多孔質化する請求項1または請求項2に記載の樹脂複合多孔質材料。
  4. 骨材とポリアミド酸溶液とを混合したポリアミド酸溶液の溶媒を可溶な溶剤に抽出し、N,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンの存在下で分散溶媒を添加し撹拌して均一分散させ、粒度の整合した複合粒子を得ることを特徴とする請求項3に記載の樹脂複合多孔質材料。
  5. ポリアミド酸混合溶液の溶媒のポリイミドに対する溶解度(S1)、該溶媒を抽出する溶剤のポリイミドに対する溶解度(S2)及び分散溶媒のポリイミドに対する溶解度(S3)が(S2)≦(S3)<(S1)であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂複合多孔質材料。ポリアミド酸混合溶液の溶媒のポリイミドに対する溶解度(S1)、該溶媒を抽出する溶剤のポリイミドに対する溶解度(S2)及び分散溶媒のポリイミドに対する溶解度(S3)が(S2)≦(S3)<(S1)であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂複合多孔質材料。
  6. ポリアミド酸溶液の溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンなどの有機極性溶媒であることを特徴とする請求項3から請求項5に記載の樹脂複合多孔質材料。
  7. 分散溶媒が揮発性の溶剤であることを特徴とする請求項3から請求項6に記載の樹脂複合多孔質材料。
  8. ポリアミド酸と骨材との混成粒子の加熱処理が混成粒子を200℃以下の低温域で溶媒を分解もしくは揮発させ、更に200〜500℃の高温で加熱処理することを特徴とする請求項3から請求項7に記載の樹脂複合多孔質材料。
  9. ポリアミド酸が熱可撓性を有するポリイミドの前駆体であり、200℃〜500℃の高温で加熱加圧処理することで該ポリアミド酸、骨材の混成粒子をポリイミド化するとともに粒子間が結合することにより多孔質化する請求項3から請求項7に記載の樹脂複合多孔質材料。
  10. セラミックス、メタル、ガラスなどの無機粒子、有機樹脂粉末又は有機無機複合材料に分散剤を加え、無機粒子もしくは有機粒子の自己凝集作用を抑えた複合粒子を得ることを特徴とする請求項3から請求項9に記載の樹脂複合多孔質材料。
  11. 金属骨材粒子またはセラミックス粒子等にあらかじめシランカップリング、オゾン処理、プラズマ処理、表面酸化処理などの界面処理を行うことを特徴とする請求項3から請求項9に記載の樹脂複合多孔質材料。
  12. ポリアミド酸溶液に耐熱性エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂の1種または複数種を混成したことを特徴とする請求項3から請求項11に記載の樹脂複合多孔質材料。
  13. ポリアミド酸溶液中にニッケル、銅、パラジウム、錫、銀、パーマロイなどの金属微粒子の1種または複数種を分散して導電性、絶縁性、耐熱性、補強性などの機能付与した混成体となすことを特徴とする請求項3から請求項11に記載の樹脂複合多孔質材料。
  14. ポリビニルアルコール、パラメチルメタクリレート等の成形用有機バインダーおよび/またはジブチルフタレイン等の可塑剤の単独もしくは複数を分散溶液中に添加することを特徴とする請求項3から請求項13に記載の樹脂複合多孔質材料。
  15. 分散溶液中にポリイミド化する温度域(200℃〜500℃)以下で溶融分解もしくは焼失する有機粒子を混入、焼失させることでより多孔質化させることを特徴とする請求項3から請求項14に記載の樹脂複合多孔質材料。
  16. ポリアミド酸、骨材の混成粒子の分散溶液をドクターブレード法によりシート化し、溶媒を揮発または分解してなるシート状成形体を加熱処理することにより多孔質シート化することを特徴とする請求項4から請求項15に記載の樹脂複合多孔質材料。
  17. ポリアミド酸、骨材の混成粒子の分散溶液を鋳型に流し込み、溶媒を揮発または分解してなる成形体を加熱処理することにより板状の多孔体を得ることを特徴とする請求項4から請求項15に記載の樹脂複合多孔質材料。
  18. ポリアミド酸、骨材の混成粒子の分散溶液を濾過して得た、ポリアミド酸、骨材の混成粒子粉末を金型に入れて乾式もしくは半乾式でプレス成形し、残留する溶媒を揮発または分解してなる成形体を加熱処理することにより異形、肉厚の多孔体を得ることを特徴とする請求項4から請求項15に記載の樹脂複合多孔質材料。
  19. ポリアミド酸、骨材の混成粒子をシート化もしくは成形した後、溶媒の揮発もしくは分解除去において、真空脱気により引圧下で行うことを特徴とする請求項4から請求項15に記載の樹脂複合多孔質材料。
  20. グリーンシート時に金型、超音波などによる打ち抜き、切断などの2次加工を行う事を特徴とする請求項16から請求項19に記載の樹脂複合多孔質材料。
  21. 耐熱性を有する樹脂成形体もしくは金属、セラミック、金属酸化物などの成形体をポリアミド酸、骨材の混成粒子を分散させた液にディッピングもしくは、分散液を塗ることにより多孔質でコーティングされた2層構造の成形体を得ることを特徴とした請求項4から請求項15に記載の樹脂複合多孔質材料。
  22. 有機極性溶媒のぞましくはN,N−ジメチルアセトアミドまたはN−メチル−2−ピロリドンを含む溶液存在下もしくは可撓性を有するポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を用いたポリアミド酸、骨材の混成粒子の成形体を同種または異種の材質または異なる粒径を2層またはそれ以上に積層し、加圧条件下で加熱処理することにより肉厚化、または異材質もしくは気孔径の異なるフィルタを提供することを特徴とする請求項16から請求項19に記載の樹脂複合多孔質材料。
  23. 溶媒抽出による粒子をコーティングするポリイミド薄膜の厚みが粒子径に対して0.5〜10%、さらに望ましくは1.2〜2.5%の厚みを有することを特徴とする請求項1〜請求項22に記載の樹脂複合多孔質材料。
  24. 圧電素子などの電気的信号により可動する枠体内壁により加圧されるインク加圧室およびインクを貯留するために設けられた共通インク液室を有し、インク加圧室に連通するノズルより液滴を噴射して記録する機能を有するインクジェットヘッドにおいて、共通インク液室からインク加圧室へのインク供給部材を構成する請求項1から請求項23に記載の樹脂複合多孔質材料。
JP2003423711A 2003-11-17 2003-11-17 樹脂複合多孔質材料 Pending JP2005146243A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003423711A JP2005146243A (ja) 2003-11-17 2003-11-17 樹脂複合多孔質材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003423711A JP2005146243A (ja) 2003-11-17 2003-11-17 樹脂複合多孔質材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005146243A true JP2005146243A (ja) 2005-06-09

Family

ID=34697389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003423711A Pending JP2005146243A (ja) 2003-11-17 2003-11-17 樹脂複合多孔質材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005146243A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007230795A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 無機材料成形体及びその製造方法、並びに無機材料焼結体の製造方法
JP2007254523A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Osaka Prefecture ポリアミド複合粒子、ポリアミド酸複合粒子及びポリイミド複合粒子並びにこれらの製造方法
WO2007148684A1 (ja) 2006-06-20 2007-12-27 Nof Corporation 無機・有機ハイブリッド組成物及びその用途
JP2010037569A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Mitsubishi Materials Corp 金属多孔質電極基材およびその製造方法
WO2014115861A1 (en) 2013-01-28 2014-07-31 Ricoh Company, Ltd. Porous material, producing method thereof, and serial producing apparatus thereof
JP2015534920A (ja) * 2013-09-30 2015-12-07 エルジー・ケム・リミテッド 軟性金属積層体およびその製造方法
JP2016006781A (ja) * 2004-09-02 2016-01-14 エルジー・ケム・リミテッド 有機無機複合多孔性フィルム及びこれを用いる電気化学素子
US9490463B2 (en) 2004-09-02 2016-11-08 Lg Chem, Ltd. Organic/inorganic composite porous film and electrochemical device prepared thereby
WO2018027136A1 (en) * 2016-08-04 2018-02-08 Tundra Composites, LLC Reduced polymer content and bonding in polymer particulate composite
JPWO2017038897A1 (ja) * 2015-09-04 2018-08-30 東京応化工業株式会社 多孔質膜の製造方法
US10112368B2 (en) 2014-09-30 2018-10-30 Shengyi Technology Co., Ltd. Flexible metal laminate and preparation method of the same
KR20190052529A (ko) * 2017-11-08 2019-05-16 한국전자통신연구원 신축성 폴리이미드 기판 및 그 제조방법
CN110828748A (zh) * 2018-08-07 2020-02-21 东京应化工业株式会社 酰亚胺系树脂膜制造系统、酰亚胺系树脂膜制造方法、及隔膜
CN113234321A (zh) * 2021-04-13 2021-08-10 南京翌动新材料科技有限公司 一种陶瓷复合材料的制备方法
CN114057474A (zh) * 2021-11-16 2022-02-18 重庆奥福精细陶瓷有限公司 一种大规格超薄壁蜂窝陶瓷催化剂载体及其制备方法和应用
CN114105644A (zh) * 2021-11-30 2022-03-01 咸阳师范学院 一种高耐磨陶瓷材料及其制备方法和应用
CN115109287A (zh) * 2022-07-21 2022-09-27 西南交通大学 一种光降解纳米氮化碳-聚氯乙烯复合薄膜的制备方法和应用
CN116083758A (zh) * 2023-02-03 2023-05-09 浙江康莱宝体育用品股份有限公司 一种增强型纳米多孔铝材料及其制备方法

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016006781A (ja) * 2004-09-02 2016-01-14 エルジー・ケム・リミテッド 有機無機複合多孔性フィルム及びこれを用いる電気化学素子
US9490463B2 (en) 2004-09-02 2016-11-08 Lg Chem, Ltd. Organic/inorganic composite porous film and electrochemical device prepared thereby
JP2007230795A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 無機材料成形体及びその製造方法、並びに無機材料焼結体の製造方法
JP2007254523A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Osaka Prefecture ポリアミド複合粒子、ポリアミド酸複合粒子及びポリイミド複合粒子並びにこれらの製造方法
WO2007148684A1 (ja) 2006-06-20 2007-12-27 Nof Corporation 無機・有機ハイブリッド組成物及びその用途
US8399558B2 (en) 2006-06-20 2013-03-19 Nof Corporation Inorganic-organic hybrid composition and use thereof
JP2010037569A (ja) * 2008-07-31 2010-02-18 Mitsubishi Materials Corp 金属多孔質電極基材およびその製造方法
WO2014115861A1 (en) 2013-01-28 2014-07-31 Ricoh Company, Ltd. Porous material, producing method thereof, and serial producing apparatus thereof
JP2015534920A (ja) * 2013-09-30 2015-12-07 エルジー・ケム・リミテッド 軟性金属積層体およびその製造方法
US9725565B2 (en) 2013-09-30 2017-08-08 Lg Chem, Ltd. Flexible metal laminate and preparation method of the same
US10112368B2 (en) 2014-09-30 2018-10-30 Shengyi Technology Co., Ltd. Flexible metal laminate and preparation method of the same
JPWO2017038897A1 (ja) * 2015-09-04 2018-08-30 東京応化工業株式会社 多孔質膜の製造方法
US10865286B2 (en) 2015-09-04 2020-12-15 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Method for manufacturing porous membrane
WO2018027136A1 (en) * 2016-08-04 2018-02-08 Tundra Composites, LLC Reduced polymer content and bonding in polymer particulate composite
US11772068B2 (en) 2016-08-04 2023-10-03 Tundra Composites, LLC Reduced polymer content and bonding in polymer particulate composite
US11426705B2 (en) 2016-08-04 2022-08-30 Tundra Composites, LLC Reduced polymer content and bonding in polymer particulate composite
KR102416346B1 (ko) * 2017-11-08 2022-07-06 한국전자통신연구원 신축성 폴리이미드 기판 및 그 제조방법
KR20190052529A (ko) * 2017-11-08 2019-05-16 한국전자통신연구원 신축성 폴리이미드 기판 및 그 제조방법
CN110828748A (zh) * 2018-08-07 2020-02-21 东京应化工业株式会社 酰亚胺系树脂膜制造系统、酰亚胺系树脂膜制造方法、及隔膜
CN110828748B (zh) * 2018-08-07 2023-05-09 东京应化工业株式会社 酰亚胺系树脂膜制造系统、酰亚胺系树脂膜制造方法、及隔膜
CN113234321A (zh) * 2021-04-13 2021-08-10 南京翌动新材料科技有限公司 一种陶瓷复合材料的制备方法
CN114057474A (zh) * 2021-11-16 2022-02-18 重庆奥福精细陶瓷有限公司 一种大规格超薄壁蜂窝陶瓷催化剂载体及其制备方法和应用
CN114105644A (zh) * 2021-11-30 2022-03-01 咸阳师范学院 一种高耐磨陶瓷材料及其制备方法和应用
CN115109287A (zh) * 2022-07-21 2022-09-27 西南交通大学 一种光降解纳米氮化碳-聚氯乙烯复合薄膜的制备方法和应用
CN115109287B (zh) * 2022-07-21 2023-12-05 西南交通大学 一种光降解纳米氮化碳-聚氯乙烯复合薄膜的制备方法和应用
CN116083758A (zh) * 2023-02-03 2023-05-09 浙江康莱宝体育用品股份有限公司 一种增强型纳米多孔铝材料及其制备方法
CN116083758B (zh) * 2023-02-03 2023-07-07 浙江康莱宝体育用品股份有限公司 一种增强型纳米多孔铝材料及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005146243A (ja) 樹脂複合多孔質材料
KR101814225B1 (ko) 다공질 폴리이미드막 및 그의 제조 방법
TWI593726B (zh) 用於使用多孔質粒子來製備聚醯亞胺之方法及具有低介電常數之聚醯亞胺膜
TW572947B (en) Method for producing porous polyimide resin and the porous polyimide resin
JP5900868B2 (ja) 多孔質ポリイミドおよびその製造方法
WO2003051562A1 (fr) Dispersion d'oxyde metallique
CN1993498B (zh) 印刷布线板
CN103434236B (zh) 电线电缆绝缘用聚酰亚胺/聚四氟乙烯复合膜及制备方法
CN102399089B (zh) 碳纤维结构体及其制造方法
JP2006169533A (ja) 電子デバイスの熱伝導部分として有用な、大きな機械的伸びを有する熱伝導性ポリイミドフィルム複合材料
JP2007056158A (ja) 樹脂組成物およびそれを用いた配線回路基板
JP2009532227A (ja) 容量性ポリイミド・ラミネート
CN101151304B (zh) 聚酰亚胺膜、使用其的聚酰亚胺金属层叠体及其制造方法
KR101357101B1 (ko) 폴리이미드로부터 블록 공중합체를 제조하는 방법, 및 분말및 몰딩을 생산하기 위한 블록 공중합체의 사용 방법
CN107099048B (zh) 一种耐溶剂的多孔聚酰亚胺薄膜的制备方法
JP6747091B2 (ja) 多孔質フィルム、及びその製造方法
KR20180075695A (ko) 폴리아마이드 이미드 용액, 다공질 폴리아마이드 이미드 필름, 및 그의 제조 방법
JP5338107B2 (ja) 砥石およびその製造方法
JP5297032B2 (ja) 多孔質膜及びその製造方法
US5427721A (en) Method of making microcellular ceramic bodies
JP6330261B2 (ja) ポリマー多孔質膜の製造方法及びポリマー多孔質膜
JP2003231098A (ja) 炭素からなる骨格を持つ薄膜状粒子を含む複合体およびその作製方法
JP2002003724A (ja) 絶縁材料及びその製造方法
WO2004055096A1 (ja) 孔質性ポリイミド系微粒子の製造方法
JP4859543B2 (ja) 中空糸膜状の導電性多孔質セラミックスの製造法