JP5169339B2 - リターデイション基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半透過型液晶表示装置に適用可能な光学技術に関する。
液晶表示装置は、薄型、軽量及び低消費電力などの特徴を有している。そのため、近年、携帯機器及びテレビジョン受像機などの固定機器での利用が急速に増加している。
液晶表示装置の一部、例えば、携帯機器に搭載される液晶表示装置には、屋内照明環境及び暗所で高い視認性を達成するだけでなく、太陽などの高輝度光源のもとでも高い視認性を達成することが望まれる。半透過型液晶表示装置は、そのような要望に応える表示装置であって、多くの携帯機器に搭載されている。
半透過型液晶表示装置は、各画素が透過表示部と反射表示部とを含んでいる。半透過型液晶表示装置の多くは、透過表示部では、透明導電層を背面電極として使用しており、反射表示部では、金属又は合金層を背面電極の一部として使用している。また、透過表示部ではカラーフィルタの着色層を1回透過した光を表示に利用するのに対し、反射表示部ではカラーフィルタの着色層を2回透過した光を表示に利用する。そのため、通常、反射表示部には、透過表示部と比較して、透過率がより高い着色層を設置している。半透過型液晶表示装置は、このような構成を採用しているため、透過型及び反射型の双方の方式で多色画像を表示することが可能である。
ところで、半透過型液晶表示装置では、四分の一波長板などの波長板を使用している。例えば、液晶セルと前面側の直線偏光板との間に四分の一波長板としてのリターデイションフィルムを設置すると共に、液晶セルと背面側の直線偏光板との間に四分の一波長板としてのリターデイションフィルムを更に設置する。即ち、反射表示部及び透過表示部の双方で、液晶層に円偏光が入射する構成を採用している。
この構成を採用した半透過型液晶表示装置では、反射表示部と透過表示部とでセルギャップを等しいままとした場合、反射表示部で最大のコントラスト比が得られる設計を採用すると、透過表示部では、明表示時に、液晶層に入射した光の半分近くが前面側の偏光板に吸収されてしまい、透過表示の明るさやコントラスト比が損なわれるという問題があった。
このような問題に関し、特許文献1には、液晶セルにリターデイションフィルムを貼り付ける代わりに、液晶セルの内部にパターニングされたリターデイション層を設置することが記載されている。具体的には、液晶セルの内部であって、反射表示部のみに、高分子液晶からなるリターデイション層と任意の有機絶縁層とを設けて、反射表示部におけるセルギャップを透過表示部におけるセルギャップと比較してより小さくする。
なお、このリターデイション層、即ち固体化液晶層は、例えば、ラビング処理を施した配向膜上に高分子液晶層及び感光性樹脂層を順次形成し、フォトリソグラフィを利用して感光性樹脂層をパターニングし、パターニングした感光性樹脂層をマスクとして用いて高分子液晶層をエッチングすることにより得る。或いは、この固体化液晶層は、ラビング処理を施した配向膜上に液晶性モノマーからなる層を形成し、この層の一部のみを露光して液晶モノマーを重合させ、これを現像処理に供することにより得る。
この技術によれば、四分の一波長板としての固体化液晶層を形成し、反射表示部及び透過表示部の各々におけるセルギャップを最適化すれば、透過表示と反射表示との双方で高いコントラスト比を達成することができる。そして、原理的には、有機絶縁層を使用しなくても、四分の一波長板としての固体化液晶層を形成し、反射表示部及び透過表示部の各々におけるセルギャップを最適化することは可能である。
しかしながら、多くの場合、四分の一波長板としての固体化液晶層は、反射表示部におけるセルギャップを最適化する厚さを有していない。即ち、現実的には、反射表示部において最適なセルギャップを達成するには、上記の有機絶縁層を形成し、その厚さを最適化するしかない。
特開2004−4494号公報
本発明の目的は、各々がパターニングされた固体化液晶層と有機絶縁層との積層構造を形成することなしに、優れた表示性能を有する半透過型液晶表示装置を実現することにある。
本発明の側面によると、基板上に固体化液晶層を形成することを含み、前記固体化液晶層の形成は、前記基板上に支持され、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物を含み、前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンが配向構造を形成している液晶材料層の少なくとも2つの領域を異なる露光量で露光して、前記液晶材料層中に、前記サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物を含んだ第1領域と、前記重合又は架橋生成物と未反応化合物としての前記サーモトロピック液晶化合物とを含み、前記重合又は架橋生成物の含有率が前記第1領域と比較してより低い第2領域とを形成することとを含んだ第1露光プロセスと、その後、前記液晶材料層を前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱して、少なくとも前記第2領域において前記メソゲンの配向の程度を低下させることを含んだ熱処理プロセスと、前記配向の程度を低下させたまま、残留する前記未反応化合物の含有率が前記第1領域と前記第2領域とで異なるように、前記第1及び第2領域の少なくとも一方を露光して、前記未反応化合物の一部を重合及び/又は架橋させることを含んだ第2露光プロセスと、その後、前記未反応化合物を現像液に溶解させることを含んだ現像プロセスとを含んだことを特徴とするリターデイション基板の製造方法が提供される。
本発明によると、各々がパターニングされた固体化液晶層と有機絶縁層との積層構造を形成することなしに、優れた表示性能を有する半透過型液晶表示装置を実現することができる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一態様に係る液晶表示装置を概略的に示す平面図である。図2は、図1に示す液晶表示装置のII−II線に沿った断面図である。図3は、図1に示す液晶表示装置のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図1に示す液晶表示装置のIV−IV線に沿った断面図である。図5は、図1乃至図5に示す液晶表示装置が含んでいるアレイ基板を概略的に示す平面図である。図6は、図1乃至図5に示す液晶表示装置が含んでいるカラーフィルタ層を概略的に示す平面図である。図7は、図1乃至図5に示す液晶表示装置が含んでいるカラーフィルタ基板を概略的に示す平面図である。
図1乃至図5に示す液晶表示装置は、アクティブマトリクス駆動方式を採用した半透過型液晶表示装置である。この液晶表示装置は、アレイ基板10と対向基板20と液晶層30と一対の偏光板(図示せず)とバックライト(図示せず)とを含んでいる。
アレイ基板10は、基板110を含んでいる。基板110は、ガラス板又は樹脂板などの光透過性基板である。
基板110の一方の主面上には、画素回路(図示せず)と走査線(図示せず)と信号線(図示せず)と画素電極とが形成されている。
画素回路は、各々が薄膜トランジスタなどのスイッチング素子を含んでいる。画素回路は、基板110上でマトリクス状に配列している。
走査線は、画素回路の行に対応して配列している。各画素回路の動作は、走査線から供給される走査信号によって制御される。
信号線は、画素回路の列に対応して配列している。各画素電極は、画素回路を介して信号線に接続されている。
各画素電極は、互いに電気的に接続された透明電極150Tと反射電極150Rとを含んでいる。透明電極150Tは、反射電極150Rと向き合っていない非重複部を含んでいる。各画素のうち、この非重複部に対応した部分が透過表示部であり、反射電極150Rに対応した部分が反射表示部である。
透明電極150Tは、透明導電体からなる。透明導電体としては、例えば、インジウム錫酸化物及び錫酸化物などの透明導電性酸化物を使用することができる。
反射電極150Rは、金属又は合金からなる。金属又は合金としては、例えば、アルミニウム、銀又はそれらの合金を使用することができる。
反射電極150Rは、透明電極150T上に形成されている。これにより、反射電極150Rと透明電極150Tとを電気的に接続している。その代わりに、反射電極150R上に透明電極150Tを形成してもよい。或いは、他の導電体を介して、反射電極150Rと透明電極150Tとを電気的に接続してもよい。
画素電極は、配向膜160で被覆されている。配向膜160は、例えば垂直配向膜である。配向膜160の材料としては、例えば、ポリイミドなどの透明樹脂層を使用することができる。ここでは、一例として、配向膜160の表面はほぼ平坦であるとする。
対向基板20は、基板210を含んでいる。基板210は、配向膜160と向き合っている。基板210は、ガラス板又は樹脂板などの光透過性基板である。
基板210の配向膜160との対向面には、カラーフィルタ層220と固体化液晶層230と対向電極250と配向膜260とがこの順に形成されている。
カラーフィルタ層220は、基板210の一方の主面上で配列した複数の単位領域を含んでいる。各単位領域は、先の主面上で配列した第1乃至第3着色領域を含んでいる。
第1乃至第3着色領域は、カラーフィルタ層220に白色光を照射したときにスペクトルが異なる光を透過させる。例えば、カラーフィルタ層220に白色光を照射したときに、第1着色領域が透過させる光のスペクトルは、第3着色領域が透過させる光のスペクトルと比較して最大の透過率を示す波長がより短い。そして、この白色光を照射したときに、第2着色領域が透過させる光のスペクトルは、第3着色領域が透過させる光のスペクトルと比較して最大の透過率を示す波長がより長い。ここでは、一例として、白色光を照射したときに、第1着色領域は青色光を透過させ、第2着色領域は赤色光を透過させ、第3着色領域は緑色光を透過させるとする。
第1着色領域は、一部の透明電極150Tと向き合っている。第1着色領域は、Y方向に各々が延び、X方向に配列した複数の帯状パターンを形成している。なお、X方向及びY方向は、基板210の上記主面に平行であり且つ互いに交差する方向である。また、Z方向は、X方向及びY方向と直交する方向である。
第1着色領域は、透過表示用の領域220Taと、反射表示用の領域220Raとを含んでいる。領域220Taは、透明電極150Tのうち反射電極150Rで被覆されていない部分と向き合った領域である。領域220Raは、反射電極150Rと向き合った領域である。
領域220Raは、領域220Taと比較して透過率がより高い。領域220Ra及び220Taは、例えば、異なる材料からなる着色層である。或いは、領域220Raは、開口が設けられていない着色層であり、領域220Taは、開口が設けられ、領域220Raと同一の材料からなる着色層である。
第2着色領域は、他の一部の透明電極150Tと向き合っている。第2着色領域は、Y方向に各々が延び、X方向に配列した複数の帯状パターンを形成している。第2着色領域が形成している各帯状パターンは、第1着色領域が形成している帯状パターンの1つとX方向に隣り合っている。
第2着色領域は、透過表示用の領域220Tbと、反射表示用の領域220Rbとを含んでいる。領域220Tbは、透明電極150Tのうち反射電極150Rで被覆されていない部分と向き合った領域である。領域220Rbは、反射電極150Rと向き合った領域である。
領域220Rbは、領域220Tbと比較して透過率がより高い。領域220Rb及び220Tbは、例えば、異なる材料からなる着色層である。或いは、領域220Rbは、開口が設けられていない着色層であり、領域220Tbは、開口が設けられ、領域220Rbと同一の材料からなる着色層である。
第3着色領域は、残りの透明電極150Tと向き合っている。第3着色領域は、Y方向に各々が延び、X方向に配列した複数の帯状パターンを形成している。第3着色領域が形成している各帯状パターンは、第1着色領域が形成している帯状パターンの1つ及び第2着色領域が形成している帯状パターンの1つとX方向に隣り合っている。
第3着色領域は、透過表示用の領域220Tcと、反射表示用の領域220Rcとを含んでいる。領域220Tcは、透明電極150Tのうち反射電極150Rで被覆されていない部分と向き合った領域である。領域220Rcは、反射電極150Rと向き合った領域である。
領域220Rcは、領域220Tcと比較して透過率がより高い。領域220Rc及び220Tcは、例えば、異なる材料からなる着色層である。或いは、領域220Rcは、開口が設けられていない着色層であり、領域220Tcは、開口が設けられ、領域220Rcと同一の材料からなる着色層である。
第1着色領域が形成している帯状パターンと、第2着色領域が形成している帯状パターンと、第3着色領域が形成している帯状パターンとは、X方向に隣り合っている。即ち、第1乃至第3着色領域は、ストライプ配列を形成している。第1乃至第3着色領域は、他の配列を形成していてもよい。例えば、第1乃至第3着色領域は、正方配列又はデルタ配列を形成していてもよい。
固体化液晶層230は、リターデイション層である。固体化液晶層230は、サーモトロピック液晶化合物又は組成物を重合及び/又は架橋させてなる。
固体化液晶層230は、カラーフィルタ層220を間に挟んで基板210と向き合っている。
固体化液晶層230とカラーフィルタ層220との間には、配向膜が介在していてもよい。この配向膜としては、例えば、全面にラビング処理及び光配向処理などの配向処理を一様に施した樹脂層を使用することができる。この樹脂層としては、例えばポリイミド層を使用することができる。
固体化液晶層230は、基板210とカラーフィルタ層220との間に介在していてもよい。但し、カラーフィルタ層220が基板210と固体化液晶層230との間に介在した構造を採用した場合、ほぼ平坦な表面上にカラーフィルタ層220を形成することができる。
固体化液晶層230には、領域220Ta乃至220Tcに対応した位置に、即ち、透明電極150Tのうち反射電極150Rで被覆されていない部分に対応した位置に開口部が設けられている。具体的には、この固体化液晶層230には、領域220Ta乃至220Tcが形成している複数の行に対応して、各々がX方向に延び、Y方向に配列した複数の開口部が設けられている。なお、反射電極150Rが透明電極150Tの中央部のみと向き合っている場合、固体化液晶層230には、例えば、1つの開口部を格子状に設ける。
固体化液晶層230は、Z方向に垂直な方向に配列した複数の単位領域を含んでいる。これら単位領域は、各々が第1乃至第3着色領域からなる単位領域とそれぞれ向き合っている。各単位領域は、上述した開口部の一部と、Z方向に垂直な方向に配列した領域230Ra乃至230Rcとを含んでいる。
領域230Raは、固体化液晶層230のうち、着色領域220Raに対応した反射表示用領域である。領域230Raは、反射電極150Rと向き合っている。領域230Raにおいて、メソゲンの配向の程度は略均一である。
ここで、或る領域の「メソゲンの配向の程度」は、その領域におけるメソゲンの配向度を意味する。メソゲンの配向度は、その領域の全体に亘って一定であってもよく、Z方向に沿って変化していてもよい。例えば、或る領域においては、下面付近で配向度がより高く、上面付近で配向度がより低くてもよい。この場合、「メソゲンの配向の程度」は、メソゲンの配向度の厚さ方向についての平均を示す。或る領域が他の領域と比較して配向の程度がより大きいことは、それら領域の屈折率異方性を比較することにより確認することができる。
領域230Raにおいて、メソゲンは配向構造を形成している。即ち、領域230Raは、屈折率異方性を有している。
領域230Rbは、固体化液晶層230のうち、着色領域220Rbに対応した反射表示用領域である。領域230Rbは、反射電極150Rと向き合っている。領域230Rbにおいて、メソゲンの配向の程度は略均一である。
領域230Rbにおいて、メソゲンは配向構造を形成している。即ち、領域230Rbは、屈折率異方性を有している。
領域230Rbは、領域230Raとはメソゲンの配向の程度が異なっている。領域230Rbは、領域230aと同じ厚さを有していてもよいが、典型的には領域230aとは異なる厚さを有している。例えば、領域230Rbは、領域230Raと比較して、より薄く且つメソゲンの配向の程度がより大きい。
領域230Rcは、固体化液晶層230のうち、着色領域220Rcに対応した反射表示用領域である。領域230Rcは、反射電極150Rと向き合っている。領域230Rcにおいて、メソゲンの配向の程度は略均一である。
領域230Rcにおいて、メソゲンは配向構造を形成している。即ち、領域230Rcは、屈折率異方性を有している。
領域230Rcは、領域230Ra及び230Rbとはメソゲンの配向の程度が異なっている。また、領域230Rcは、領域230a又は230Rbと同じ厚さを有していてもよいが、典型的には領域230a及び230Rbとは異なる厚さを有している。例えば、領域230Rcは、領域230Raと比較してより薄く且つメソゲンの配向の程度がより大きく、領域230Rbと比較してより厚く且つメソゲンの配向の程度がより小さい。
ここでは、一例として、固体化液晶層230には、以下の構造を採用していることとする。即ち、領域230Ra乃至230Rcは一軸性であり、それらの遅相軸はX方向に平行であるとする。加えて、ここでは、領域230Raのリターデイションは着色領域220Raが透過させる光の中心波長の1/4であり、領域230Rbのリターデイションは着色領域220Rbが透過させる光の中心波長の1/4であり、領域230Rcのリターデイションは着色領域220Rcが透過させる光の中心波長の1/4であるとする。なお、或る色(透過光)の「中心波長」は、当該着色領域の透過率分光分布、各波長における視感度、及び入射する光の放射分光分布などから決定される、その色の知覚に最も大きな影響を及ぼす波長を意味し、概ね当該透過光のスペクトルが最大強度を示す波長となる。
対向電極250は、固体化液晶層230の上とカラーフィルタ層220の固体化液晶層230から露出した部分の上とに形成されている。対向電極250は、表示領域の全体に亘って広がった連続膜である。対向電極250の表面は、固体化液晶層230が形成している凹凸構造に対応した凹凸構造を有している。対向電極250は、例えば、上述した透明導電体からなる。
配向膜260は、対向電極250を被覆している。配向膜260は、例えば垂直配向膜である。配向膜260の表面は、対向電極250の表面の凹凸構造に対応した凹凸構造を有している。配向膜260の材料としては、例えば、ポリイミドなどの透明樹脂層を使用することができる。
なお、基板210とカラーフィルタ層220と固体化液晶層230とは、カラーフィルタ基板を構成している。カラーフィルタ基板は、他の構成要素を更に含んでいてもよい。例えば、カラーフィルタ基板は、対向電極250を更に含んでいてもよい。或いは、カラーフィルタ基板は、ブラックマトリクスを更に含んでいてもよい。
アレイ基板10と対向基板20とは、枠形状の接着剤層(図示せず)を介して貼り合わされている。アレイ基板10と対向基板20と接着剤層とは、中空構造を形成している。
液晶層30は、液晶化合物又は液晶組成物からなる。この液晶化合物又は液晶組成物は、流動性を有しており、アレイ基板10と対向基板20と接着剤層とに囲まれた空間を満たしている。アレイ基板10と対向基板20と接着剤層と液晶層30とは、液晶セルを形成している。
ここでは、一例として、液晶層30が含んでいる液晶化合物は、棒状のメソゲンを含んだ誘電率異方性が負の液晶分子であり、電圧無印加時に液晶分子のメソゲンがZ方向にほぼ平行に配向しているとする。また、電圧印加時には、液晶分子のメソゲンは、Z方向に対してX方向又はY方向へ向けて傾くか又はX方向又はY方向にほぼ平行に配向しているとする。そして、電圧印加時における液晶層30のリターデイションは、着色領域220Ta乃至220Tcに対応した位置では着色領域220Tcが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/2であり、着色領域220Raに対応した位置では着色領域220Raが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4であり、着色領域220Rbに対応した位置では着色領域220Rbが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4であり、着色領域220Rcに対応した位置では着色領域220Rcが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4であるとする。
偏光板は、液晶セルの両主面に貼り付けられている。ここでは、一例として、これら偏光板は、直線偏光板であり、それらの透過軸が直交し且つX方向に対して45°の角度を為すように配置されているとする。
バックライトは、偏光板を間に挟んでアレイ基板10と向き合っている。バックライトは、例えば、液晶セルに向けて白色光を照射する。
この液晶表示装置では、領域230Ra乃至230Rcの各々のリターデイションを任意に設定可能である。従って、例えば、領域230Raに、白色光を照射したときに領域220Raが透過させる光と主波長がほぼ等しい光に対する四分の一波長板としての役割を担わせることができる。そして、領域230Rbに、白色光を照射したときに領域220Rbが透過させる光と主波長がほぼ等しい光に対する四分の一波長板としての役割を担わせることができる。加えて、領域230Rcに、白色光を照射したときに領域220Rcが透過させる光と主波長がほぼ等しい光に対する四分の一波長板としての役割を担わせることができる。
また、この液晶表示装置では、領域220Ta乃至220Tcに対応した位置で固体化液晶層230を開口させている。即ち、この液晶表示装置では、リターデイション層は、領域220Ra乃至220Rcに対応した位置に設けられているが、領域220Ta乃至220Tcに対応した位置には設けられていない。
加えて、この液晶表示装置では、領域230Ra乃至230Rcの各々の厚さを任意に設定可能であり、領域220Ta乃至220Tcに対応した位置で固体化液晶層230を開口させている。それゆえ、領域220Ta乃至220Tcに対応した位置では、適当な寸法のスペーサを使用することにより、液晶層30のリターデイションを任意に設定可能である。また、領域220Raに対応した位置の各々では、スペーサの寸法を考慮して領域220Raの厚さを適宜設定することにより、液晶層30のリターデイションを任意に設定可能である。そして、領域220Rb及び220Rcに対応した位置の各々でも、領域220Raに対応した位置と同様に、液晶層30のリターデイションを任意に設定可能である。
従って、領域220Ta乃至220Tcに対応した位置において、液晶層30のリターデイションを、例えば、着色領域220Raが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4とすることができる。着色領域220Raに対応した位置では、液晶層30のリターデイションを、例えば、着色領域220Raが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4とすることができる。着色領域220Rbに対応した位置では、液晶層30のリターデイションを、例えば、着色領域220Rbが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4とすることができる。そして、着色領域220Rcに対応した位置では、液晶層30のリターデイションを、例えば、着色領域220Rcが透過させる光の中心波長λ又はそれとほぼ等しい波長の1/4とすることができる。
このように、この液晶表示装置が含んでいる固体化液晶層230は、全ての反射表示部において四分の一波長板としての役割を果たす。加えて、この固体化液晶層230は、透過表示部におけるセルギャップを最適化するのと同時に、反射表示部の全てにおいてセルギャップを最適化することを可能とする。それゆえ、この液晶表示装置では、各々がパターニングされた固体化液晶層と有機絶縁層との積層構造を形成することなしに、全ての透過表示部において十分な光学補償を達成し、全ての反射表示部において最適な光学補償を達成することができる。即ち、各々がパターニングされた固体化液晶層と有機絶縁層との積層構造を形成することなしに、優れた表示性能を達成することができる。
この液晶表示装置には、様々な変形が可能である。
例えば、対向基板20がカラーフィルタ層220及び固体化液晶層230を含んでいる構造を採用する代わりに、アレイ基板10がカラーフィルタ層220及び固体化液晶層230を含んでいる構造を採用してもよい。
また、例えば、表示モードとして、垂直配向モードを採用する代わりに、IPS(in-plane switching)モードなどの他の表示モードを採用してもよい。
IPSモードの液晶表示装置は、主に以下の点で、上述した垂直配向モードの液晶表示装置とは異なっている。即ち、IPSモードの液晶表示装置では、電圧無印加時には、液晶分子のメソゲンを、例えばX方向又はY方向にほぼ平行な方向に配向させる。そして、液晶分子のメソゲンの配向方向を変化させるための電極の全てをアレイ基板10に形成する。これにより、電圧印加時に横電界を生じさせ、液晶分子のメソゲンを、例えばZ方向にほぼ垂直であり且つX方向に対して約45°の角度を為す方向に配向させる。
また、上記の液晶表示装置において、固体化液晶層230のメソゲンは棒状である。メソゲンが棒状である場合、領域230Ra乃至230Rcの各々は、上記のように、メソゲンの長さ方向がZ方向に対してほぼ垂直な一方向に揃ったホモジニアス配向に対応した正のAプレートであってもよい。或いは、領域230Ra乃至230Rcの各々は、メソゲンの長さ方向がZ方向にほぼ平行な方向に揃ったホメオトロピック配向に対応した正のCプレート、又は、Z方向にほぼ平行な方向を螺旋軸とする螺旋構造を形成し且つ螺旋軸に垂直な各面内でメソゲンの長さ方向がZ方向に対してほぼ垂直な一方向に揃ったコレステリック配向に対応した負のCプレートであってもよい。メソゲンが棒状である場合、領域230Ra乃至230Rcの各々は、メソゲンの長さ方向がZ方向に垂直な一方向に偏るように変形したコレステリック配向に対応した正のAプレートと負のCプレートとの複合体であってもよい。メソゲンが円盤状である場合、領域230Ra乃至230Rcの各々は、例えば、メソゲンの厚さ方向がZ方向にほぼ平行な方向に揃ったホメオトロピック配向に対応した負のAプレート、又は、メソゲンの厚さ方向がZ方向にほぼ垂直な一方向に揃ったホモジニアス配向に対応した正のCプレートである。このように、領域230Ra乃至230Rcには、あらゆる配向構造を採用することができる。
次に、図1乃至図7を参照しながら説明した液晶表示装置が含んでいるリターデイション基板の製造方法について説明する。
図8乃至図10は、リターデイション基板の製造方法の一例を概略的に示す断面図である。
この方法では、まず、光透過性基板210を準備する。光透過性基板210は、例えば、ガラス板又は樹脂板である。基板210は、硬質であってもよく、可撓性を有していてもよい。
基板210は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。例えば、基板210として、表面に酸化珪素層及び/又は窒化珪素層が形成されたガラス板を使用してもよい。
次に、光透過性基板210上に、カラーフィルタ層220の第1乃至第3着色領域を形成する。
領域220Ta乃至220Tcの各々は、透明樹脂とこれに分散させた顔料とを含んでいる着色層である。領域220Ra乃至220Rcの各々は、透明樹脂とこれに分散させた顔料とを含んでおり、開口が設けられているか又は開口が設けられていない着色層である。これら着色層の各々は、例えば、顔料担体とこれに分散させた顔料とを含んだ着色組成物の薄膜パターンを形成し、この薄膜パターンを硬化させることにより得られる。この薄膜パターンは、例えば、印刷法、フォトリソグラフィ法、インキジェット法、電着法又は転写法を利用して形成することができる。
この顔料としては、有機顔料及び/又は無機顔料を使用することができる。着色層220a乃至220dの各々は、1種の有機又は無機顔料を含んでいてもよく、複数種の有機顔料及び/又は無機顔料を含んでいてもよい。
透明樹脂は、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂のように、可視光の全波長範囲、例えば400乃至700nmの全波長領域に亘って高い透過率を有している樹脂である。透明樹脂の材料としては、例えば、感光性樹脂を使用することができる。
次に、カラーフィルタ層220上に、例えば以下の方法により固体化液晶層230を形成する。
まず、図8に示すように、基板210上に、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶材料を含んだ液晶材料層230’を形成する。例えば、メソゲンMSが基板210の主面に平行な1方向に配向した液晶材料層を形成する。そして、この液晶材料層230’を第1露光プロセスと熱処理プロセスと第2露光プロセスと現像プロセスとに供することによって、固体化液晶層230を得る。
液晶材料層230’は、例えば、基板210上に、サーモトロピック液晶化合物を含んだコーティング液を塗布し、必要に応じて塗膜を乾燥させることにより得られる。液晶材料層230’では、サーモトロピック液晶化合物のメソゲンMSが配向構造を形成している。
コーティング液は、サーモトロピック液晶化合物に加え、例えば、溶剤、キラル剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマー及び/又はオリゴマー、樹脂、界面活性剤、重合禁止剤、貯蔵安定剤及び密着向上剤などの成分を、この液晶化合物を含んだ組成物が液晶性を失わない範囲で加えることができる。
サーモトロピック液晶化合物としては、例えば、アルキルシアノビフェニル、アルコキシビフェニル、アルキルターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、フェニルビシクロヘキサン、ピリミジン、シクロヘキサンカルボン酸エステル、ハロゲン化シアノフェノールエステル、アルキル安息香酸エステル、アルキルシアノトラン、ジアルコキシトラン、アルキルアルコキシトラン、アルキルシクロヘキシルトラン、アルキルビシクロヘキサン、シクロヘキシルフェニルエチレン、アルキルシクロヘキシルシクロヘキセン、アルキルベンズアルデヒドアジン、アルケニルベンズアルデヒドアジン、フェニルナフタレン、フェニルテトラヒドロナフタレン、フェニルデカヒドロナフタレン、これらの誘導体、又はそれら化合物のアクリレートを使用することができる。
溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤、又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
光重合開始剤としては、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系光重合開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン及び4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイドなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン及び2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン及び2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジンなどのトリアジン系光重合開始剤;ボレート系光重合開始剤;カルバゾール系光重合開始剤;イミダゾール系光重合開始剤;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
増感剤は、例えば、光重合開始剤と共に使用することができる。増感剤としては、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン及び4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンなどの化合物を使用することができる。
連鎖移動剤としては、例えば多官能チオールを使用することができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物である。多官能チオールとしては、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
多官能モノマー及び/又はオリゴマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルメタクリレート、メラミンアクリレート、メラミンメタクリレート、エポキシアクリレート及びエポキシメタクリレートなどのアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、アクリロニトリル、又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は感光性樹脂を使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリイミド樹脂を使用することができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂又はフェノール樹脂を使用することができる。
感光性樹脂としては、例えば、水酸基、カルボキシル基及びアミノ基などの反応性の置換基を有する線状高分子に、イソシアネート基、アルデヒド基及びエポキシ基などの反応性置換基を有するアクリル化合物、メタクリル化合物又は桂皮酸を反応させて、アクリロイル基、メタクリロイル基及びスチリル基など光架橋性基を線状高分子に導入した樹脂を使用することができる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物及びα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物などの酸無水物を含む線状高分子を、ヒドロキシアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレートなどの水酸基を有するアクリル化合物又はメタクリル化合物によりハーフエステル化した樹脂も使用することができる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン及びポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート及びポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩及びそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン及びアルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
重合禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、スチレン化フェノール、スチレン化p−クレゾール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−1−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、オクタデシル 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレート、ビス〔2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル〕スルフィド、1−オキシ−3−メチル−イソプロピルベンゼン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、アルキル化ビスフェノール、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、ポリブチル化ビスフェノールA、ビスフェノールA、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テレフタロイルージ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジルスルフィド)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、トルエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ヘキサメチレングリコール−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリン)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸ジエチルエステル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリス〔β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル〕イソシアヌレート、2,4,6−トリブチルフェノール、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)−ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール及びビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)サルファイドなどのフェノール系禁止剤;N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物及びジアリール−p−フェニレンジアミンなどのアミン系禁止剤;ジラウリル・チオジプロピオネート、ジステアリル・チオジプロピオネート及び2−メルカプトベンズイミダノールなどの硫黄系禁止剤;ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系禁止剤;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド;ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸及びシュウ酸などの有機酸;そのメチルエーテル;t−ブチルピロカテコール;テトラエチルホスフィン及びテトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン;亜リン酸塩;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
密着向上剤としては、例えば、シランカップリング剤を使用することができる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン及びビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン類及びメタクリルシラン類;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン類;N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
コーティング液の塗布には、例えば、スピンコート法;スリットコート法;凸版印刷、スクリーン印刷、平版印刷、反転印刷及びグラビア印刷などの印刷法;これらの印刷法にオフセット方式を組み合わせた方法;インキジェット法;又はバーコート法を利用することができる。
液晶材料層230’は、例えば、均一な厚さを有している連続膜として形成する。上述した方法によれば、塗布面が十分に平坦である限り、液晶材料層230’を均一な厚さを有している連続膜として形成することができる。
コーティング液の塗布に先立って、カラーフィルタ層220の表面に、ラビング処理などの配向処理を施してもよい。或いは、コーティング液の塗布に先立って、カラーフィルタ層220上に、液晶化合物の配向を規制する配向膜を形成してもよい。この配向膜は、例えば、カラーフィルタ層220上にポリイミドなどの透明樹脂層を形成し、この透明樹脂層にラビングなどの配向処理を施すことにより得られる。この配向膜は、光配向技術を利用して形成してもよい。
次に、第1露光プロセスを行う。即ち、図8に示すように、液晶材料層230’の複数の領域に、異なる露光量で光L1を照射する。例えば、液晶材料層230’のうち領域230Raに対応した領域230Ra’には、最小の露光量で光を照射する。液晶材料層230’のうち領域230Rbに対応した領域230Rb’には、最大の露光量で光L1を照射する。液晶材料層230’のうち領域230Rcに対応した領域230Rc’には、領域230Ra’と比較してより大きく且つ領域230Rb’と比較してより小さな露光量で光L1を照射する。そして、液晶材料層230’のうち領域230Ta乃至Tcに対応した領域230Ta’乃至230Tc’には光L1を照射しない。これにより、液晶材料層230’の光L1を照射した部分で、メソゲンMSが形成している配向構造を維持させたまま、サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋を生じさせる。
サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物では、そのメソゲンMSは固定化されている。露光量が最大の領域では、サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物の含有率が最も高く、未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率が最も小さい。そして、露光量が小さくなるほど、重合又は架橋生成物の含有率はより低くなり、未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率はより高くなる。
従って、露光量がより大きな領域では、メソゲンMSはより高い割合で固定化され、露光量がより小さな領域では、メソゲンMSはより低い割合で固定化される。
第1露光プロセスに使用する光L1は、紫外線、可視光線及び赤外線などの電磁波である。電磁波の代わりに、電子線を使用してもよい。それらの1つのみを使用してもよく、それらの2つ以上を使用してもよい。
第1露光プロセスは、上述した不均一な重合又は架橋を生じさせることができれば、どのような方法で行ってもよい。例えば、この露光プロセスでは、フォトマスクを用いた露光を複数回行ってもよい。或いは、この露光プロセスでは、ハーフトーンマスク、グレイトーンマスク又は波長制限マスクを用いた露光を行ってもよい。或いは、フォトマスクを使用する代わりに、電子ビームなどの放射線又は光束を液晶材料層230’上で走査させてもよい。或いは、これらを組み合わせてもよい。
第1露光プロセスを終了した後、第1熱処理プロセスを行う。即ち、液晶材料層230’を、サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱する。未反応化合物であるサーモトロピック液晶化合物のメソゲンMSは固定化されていない。それゆえ、液晶材料層230’を相転移温度以上に加熱すると、図9に示すように、未反応化合物のメソゲンMSの配向の程度が低下する。例えば、未反応化合物のメソゲンMSは、液晶相から等方相へと変化する。他方、サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物では、メソゲンMSは固定化されている。
従って、第1露光プロセスにおける露光量がより小さな領域では、第1露光プロセスにおける露光量がより大きな領域と比較してメソゲンMSの配向の程度がより低くなる。なお、第1露光プロセスにおいて露光しなかった領域230Ta’乃至230Tc’では、この熱処理によってメソゲンMSの配向構造が消失する。
その後、未反応化合物のメソゲンMSについて配向の程度を低下させたまま、以下に説明する第2露光プロセスを行う。即ち、図9に示すように、サーモトロピック液晶化合物が等方相から液晶相へと変化する相転移温度よりも高い温度に液晶材料層MSを維持したまま、液晶材料層MSの領域230Ra’乃至230Rc’に又は領域230Ra’及び230Rc’に光L2を照射する。
具体的には、第2露光プロセスでは、領域230Ta’乃至230Tc’には、光L2は照射しない。そして、第2露光プロセスにおける露光量を、第1露光プロセスにおける露光量と第2露光プロセスにおける露光量との和である合計露光量が、領域230Ra’において最大となり、領域230Rb’では領域230Ra’と比較してより小さく、領域230Rc’では領域230Ra’と比較してより小さく且つ領域230Rb’と比較してより大きくなるように設定する。これにより、領域230Ta’乃至230Tc’における未反応化合物物の含有率をゼロとしたまま、残留する未反応化合物物の含有率を、領域230Ra’と比較して領域230Rb’及び230Rc’においてより大きくし、領域230Rb’と比較して領域230Rc’においてより小さくする。
なお、或る液晶化合物は、等方相から液晶相へと変化する第1相転移温度が、液晶相から等方相へと変化する第2相転移温度と比較してより低い。それゆえ、特定の場合には、第2露光プロセスにおける液晶材料層230’の温度は、熱処理プロセスの加熱温度と比較してより低くてもよい。但し、通常は、簡便性の観点で、第2露光プロセスにおける液晶材料層の温度は、第1相転移温度以上とする。
第2露光プロセスに使用する光L2としては、第1露光プロセスに使用する光L1について例示したのと同様の光を使用することができる。第2露光プロセスに使用する光L2と第1露光プロセスに使用する光L1とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
第2露光プロセスを終了後、現像プロセスを行う。即ち、液晶材料層230’と現像液とを接触させ、未反応化合物を現像液に溶解させる。現像液としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、イソブチルケトン、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチルセロソルブ、酢酸エチル、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロピルアルコール、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、石油系溶剤等の有機溶剤を使用することができる。また、サーモトロピック液晶化合物又は組成物の未反応物がアルカリ可溶性を有している場合には、アルカリ水溶液を使用することもできる。
この現像プロセスにより、液晶材料層230’のうち領域230Ta’乃至230Tc’はカラーフィルタ層220から除去され、領域230Rc’は領域230Ra’と比較してより薄くなり、領域230Rb’は領域230Rc’と比較してより薄くなる。
続いて、必要に応じて、乾燥及び焼成プロセスを行う。これにより、図10に示す固体化液晶層230を得る。
図8乃至図10を参照しながら説明した方法では、固体化液晶層230の各領域の屈折率異方性を第1露光プロセスにおける露光量で制御し、厚さを第1露光プロセスにおける露光量と第2露光プロセスにおける露光量との和である合計露光量で制御する。露光量は厳密に制御できるため、固体化液晶層230の各領域の屈折率異方性及び厚さも厳密に制御できる。
なお、このような露光量による屈折率異方性及び厚さの制御は、上述した構造以外の固体化液晶層の形成にも利用可能である。例えば、第1露光プロセスにおいて、領域230Ra’乃至230Rc’の2つの露光量を互いに等しくしてもよく、領域230Ta’乃至230Tc’の少なくとも1つに光L1を照射してもよい。また、第2露光プロセスにおいて、領域230Ra’乃至230Rc’の2つの露光量を互いに等しくしてもよく、領域230Ta’乃至230Tc’の少なくとも1つに光L2を照射してもよい。
以下に、本発明の例を記載する。
なお、以下の例では、感光性材料を取り扱う全ての作業は、それら材料の不所望な感光を防ぐために、黄色又は赤色灯下で行った。
<例1>
本例では、図1乃至図7を参照しながら説明した固体化液晶層230を、図8乃至図10を参照しながら説明した方法により製造した。なお、本例では、カラーフィルタ層220は省略した。
まず、ガラス基板210上に、スピンコータを用いて、配向膜材料(日産化学工業株式会社製「SE−1410」を乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布した。この塗膜を、ホットプレートを用いて90℃で1分間乾燥させた後、クリーンオーブンを用いて230℃で40分間焼成した。その後、この塗膜に対して、1方向にラビング処理を施すことにより、配向能を有する基板を得た。
次に、下記材料を混合して均一な混合液を調製した。この混合液を濾過して、液晶組成物溶液を得た。この濾過には、直径0.6μm以上の粒子を液相から分離可能なフィルタを使用した。
水平配向重合性液晶 19.6質量部
(大日本インキ化学工業社製「UCL−017」)
光重合開始剤 0.4質量部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製「イルガキュアーOXE−01」)
界面活性剤 1.0質量部
(ビックケミー社製「BYK330」の3%シクロヘキサノン溶液)
シクロヘキサノン 79.0質量部
次に、配向能を付与した先のガラス基板210をスピンコータに設置した。このガラス基板210を約540回転/分で回転させつつ、ガラス基板210に先の液晶組成物溶液を滴下した。この塗膜を、ホットプレートを用いて90℃で2分間乾燥させることにより、液晶材料層230’を得た。
次いで、第1露光プロセスを行った。具体的には、超高圧水銀灯を光源として含んだ紫外線照射装置を使用し、液晶材料層230’の領域230Ta’乃至230Tc’に紫外線を照射することなしに、領域230Ra’乃至230Rc’を異なる露光量で露光した。領域230Ra’の露光量は10mJ/cm2とし、領域230Rb’の露光量は30mJ/cm2とし、領域230Rc’の露光量は15mJ/cm2とした。
その後、熱処理プロセスを行った。具体的には、ホットプレートを用いて液晶材料層230’を90℃に加熱した。
続いて、第2露光プロセスを行った。具体的には、超高圧水銀灯を光源として含んだ紫外線照射装置を使用し、液晶材料層230’の温度を90℃に保ったまま、液晶材料層230’の領域230Ta’乃至230Tc’に紫外線を照射することなしに、領域230Ra’乃至230Rc’を異なる露光量で露光した。領域230Ra’の露光量は190mJ/cm2とし、領域230Rb’の露光量は170mJ/cm2とし、領域230Rc’の露光量は185mJ/cm2とした。
次に、現像プロセスを行った。具体的には、ガラス基板210上に形成した液晶材料層230’をトルエンに10秒間晒して、未露光部である領域230Ta’乃至230Tc’を除去し、液晶材料層230’を水洗及び風乾に供した。
その後、液晶材料層230’を、クリーンオーブンを用いて230℃で60分間焼成した。以上のようにして、固体化液晶層230を得た。
この固体化液晶層230について、厚さの測定を行った。その結果、領域230Raの厚さは2.15μmであり、領域230Rbの厚さは2.12μmであり、領域230Rcの厚さは2.14μmであった。
また、この固体化液晶層230について、面内リターデイションReを測定した。その結果、領域230Raの波長450nmの光についてのリターデイションReは126nmであった。領域230Rbの波長630nmの光についてのリターデイションReは153nmであった。領域230Rcの波長550nmの光についてのリターデイションReは132nmであった。
なお、或る着色層に対応する領域の面内リターデイションReは、その着色層が透過させる光の一波長、例えば中心波長における面内リターデイションRe及び固体化液晶層の厚さdから算出することができる。具体的には、面内リターデイションReは、d〔μm〕/(Re〔nm〕×10000)である。
以上の結果を、下記表1に纏める。
Figure 0005169339
<例2>
本例では、図1乃至図7を参照しながら説明した固体化液晶層230を、図8乃至図10を参照しながら説明した方法により製造した。なお、本例では、カラーフィルタ層220は省略した。
まず、例1で説明したのと同様の方法により、配向能を有する基板を得た。次に、ガラス基板210の回転数を450回転/分としたこと以外は例1で説明したのと同様の方法により、配向能を付与したガラス基板210上に液晶材料層230’を形成した。
次いで、第1露光プロセスを行った。具体的には、超高圧水銀灯を光源として含んだ紫外線照射装置を使用し、液晶材料層230’の領域230Ta’乃至230Tc’に紫外線を照射することなしに、領域230Ra’乃至230Rc’を異なる露光量で露光した。領域230Ra’の露光量は5mJ/cm2とし、領域230Rb’の露光量は30mJ/cm2とし、領域230Rc’の露光量は10mJ/cm2とした。
その後、熱処理プロセスを行った。具体的には、ホットプレートを用いて液晶材料層230’を90℃に加熱した。
続いて、第2露光プロセスを行った。具体的には、超高圧水銀灯を光源として含んだ紫外線照射装置を使用し、液晶材料層230’の温度を90℃に保ったまま、液晶材料層230’の領域230Ta’乃至230Tc’に紫外線を照射することなしに、領域230Ra’乃至230Rc’を異なる露光量で露光した。領域230Ra’の露光量は195mJ/cm2とし、領域230Rb’には露光を行わず、領域230Rc’の露光量は60mJ/cm2とした。
次に、例1で行ったのと同様の現像プロセスを行った。更に、液晶材料層230’を、例1と同様の条件のもとで焼成した。以上のようにして、固体化液晶層230を得た。
この固体化液晶層230について、厚さの測定を行った。その結果、領域230Raの厚さは2.50μmであり、領域230Rbの厚さは2.05μmであり、領域230Rcの厚さは2.33μmであった。
また、この固体化液晶層230について、面内リターデイションReを測定した。その結果、領域230Raの波長450nmの光についてのリターデイションReは126nmであった。領域230Rbの波長630nmの光についてのリターデイションReは153nmであった。領域230Rcの波長550nmの光についてのリターデイションReは130nmであった。
以上の結果を、下記表2に纏める。
Figure 0005169339
以下に、当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
光透過性基板と、
前記光透過性基板の一方の主面上で配列した複数の第1単位領域を含み、1つ以上の開口部が設けられた固体化液晶層であって、前記複数の第1単位領域の各々は、前記主面上で配列し、メソゲンの配向の程度が互いに異なる第1乃至第3領域と、前記1つ以上の開口部の一部とを含んだ固体化液晶層とを具備したことを特徴とするリターデイション基板。
[2]
前記第1乃至第3領域は厚さが互いに異なっていることを特徴とする[1]に記載のリターデイション基板。
[3]
前記第1領域は前記第3領域と比較して厚さがより大きく且つ屈折率異方性がより小さく、前記第2領域は前記第3領域と比較して厚さがより小さく且つ屈折率異方性がより大きいことを特徴とする[1]に記載のリターデイション基板。
[4]
前記固体化液晶層はサーモトロピック液晶化合物又は組成物を重合及び/又は架橋させてなることを特徴とする[1]乃至[3]の何れか1項に記載のリターデイション基板。
[5]
前記光透過性基板と前記固体化液晶層との間に介在するか又は前記固体化液晶層を間に挟んで前記光透過性基板と向き合ったカラーフィルタ層を更に具備したことを特徴とする[1]乃至[4]の何れか1項に記載のリターデイション基板。
[6]
前記光透過性基板と前記固体化液晶層との間に介在するか又は前記固体化液晶層を間に挟んで前記光透過性基板と向き合い、前記複数の第1単位領域に対応して配列した複数の第2単位領域を含んだカラーフィルタ層であって、前記複数の第2単位領域の各々は白色光を照射したときにスペクトルが異なる光を透過させる第1乃至第3着色領域を含み、前記第1着色領域は前記第1領域と前記1つ以上の開口部の一部とに向き合った領域であり、前記第2着色領域は前記第2領域と前記1つ以上の開口部の他の一部とに向き合った領域であり、前記第3着色領域は前記第3領域と前記1つ以上の開口部の更に他の一部とに向き合った領域であるカラーフィルタ層を更に具備したことを特徴とする[1]に記載のリターデイション基板。
[7]
前記第1領域は前記第3領域と比較して厚さがより大きく且つ屈折率異方性がより小さく、前記第2領域は前記第3領域と比較して厚さがより小さく且つ屈折率異方性がより大きく、前記カラーフィルタ層に白色光を照射したときに、前記第1着色領域が透過させる光のスペクトルは前記第3着色領域が透過させる光のスペクトルと比較して最大の透過率を示す波長がより短く、前記第2着色領域が透過させる光のスペクトルは前記第3着色領域が透過させる光のスペクトルと比較して最大の透過率を示す波長がより長いことを特徴とする[6]に記載のリターデイション基板。
[8]
前記第1着色領域のうち前記第1領域と向き合った部分は前記1つ以上の開口部の前記一部と向き合った部分と比較して透過率がより大きく、前記第2着色領域のうち前記第2領域と向き合った部分は前記1つ以上の開口部の前記他の一部と向き合った部分と比較して透過率がより大きく、前記第3着色領域のうち前記第3領域と向き合った部分は前記1つ以上の開口部の前記更に他の一部と向き合った部分と比較して透過率がより大きいことを特徴とする[6]又は[7]に記載のリターデイション基板。
[9]
[1]乃至[8]の何れか1項に記載のリターデイション基板を含んだ第1基板と、
前記固体化液晶層を間に挟んで前記光透過性基板と向き合った第2基板と、
前記第1及び第2基板間に介在した液晶層とを具備したことを特徴とする半透過型液晶表示装置。
[10]
基板上に固体化液晶層を形成することを含み、前記固体化液晶層の形成は、
前記基板上に支持され、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物を含み、前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンが配向構造を形成している液晶材料層の少なくとも2つの領域を異なる露光量で露光して、前記液晶材料層中に、前記サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物を含んだ第1領域と、前記重合又は架橋生成物と未反応化合物としての前記サーモトロピック液晶化合物とを含み、前記重合又は架橋生成物の含有率が前記第1領域と比較してより低い第2領域とを形成することとを含んだ第1露光プロセスと、
その後、前記液晶材料層を前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱して、少なくとも前記第2領域において前記メソゲンの配向の程度を低下させることを含んだ熱処理プロセスと、
前記配向の程度を低下させたまま、残留する前記未反応化合物の含有率が前記第1領域と前記第2領域とで異なるように、前記第1及び第2領域の少なくとも一方を露光して、前記未反応化合物の一部を重合及び/又は架橋させることを含んだ第2露光プロセスと、
その後、前記未反応化合物を現像液に溶解させることを含んだ現像プロセスとを含んだことを特徴とするリターデイション基板の製造方法。
[11]
前記第2露光プロセスでは前記第1及び第2領域の一方のみを露光するか又は前記第1及び第2領域を異なる露光量で露光することを特徴とする[10]に記載のリターデイション基板の製造方法。
[12]
前記第1露光プロセスは前記第1領域が前記重合又は架橋生成物に加えて前記未反応化合物を含むように行い、前記第2露光プロセスは残留する前記未反応化合物の含有率が前記第1領域と比較して前記第2領域においてより小さくなるように行うことを特徴とする[10]に記載のリターデイション基板の製造方法。
本発明の一態様に係る液晶表示装置を概略的に示す平面図。 図1に示す液晶表示装置のII−II線に沿った断面図。 図1に示す液晶表示装置のIII−III線に沿った断面図。 図1に示す液晶表示装置のIV−IV線に沿った断面図。 図1乃至図5に示す液晶表示装置が含んでいるアレイ基板を概略的に示す平面図。 図1乃至図5に示す液晶表示装置が含んでいるカラーフィルタ層を概略的に示す平面図。 図1乃至図5に示す液晶表示装置が含んでいるカラーフィルタ基板を概略的に示す平面図。 リターデイション基板の製造方法の一例を概略的に示す断面図。 リターデイション基板の製造方法の一例を概略的に示す断面図。 リターデイション基板の製造方法の一例を概略的に示す断面図。
符号の説明
10…アレイ基板、20…対向基板、30…液晶層、110…基板、150T…透明電極、150R…反射電極、160…配向膜、210…基板、220…カラーフィルタ層、220Ta…領域、220Tb…領域、220Tc…領域、220Ra…領域、220Rb…領域、220Rc…領域、230…固体化液晶層、230’…液晶材料層、230Ra…領域、230Rb…領域、230Rc…領域、230Ra’…領域、230Rb’…領域、230Rc’…領域、250…対向電極、260…配向膜、MS…メソゲン。

Claims (3)

  1. 基板上に固体化液晶層を形成することを含み、前記固体化液晶層の形成は、
    前記基板上に支持され、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物を含み、前記サーモトロピック液晶化合物のメソゲンが配向構造を形成している液晶材料層の少なくとも2つの領域を異なる露光量で露光して、前記液晶材料層中に、前記サーモトロピック液晶化合物の重合又は架橋生成物を含んだ第1領域と、前記重合又は架橋生成物と未反応化合物としての前記サーモトロピック液晶化合物とを含み、前記重合又は架橋生成物の含有率が前記第1領域と比較してより低い第2領域とを形成することとを含んだ第1露光プロセスと、
    その後、前記液晶材料層を前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱して、少なくとも前記第2領域において前記メソゲンの配向の程度を低下させることを含んだ熱処理プロセスと、
    前記配向の程度を低下させたまま、残留する前記未反応化合物の含有率が前記第1領域と前記第2領域とで異なるように、前記第1及び第2領域の少なくとも一方を露光して、前記未反応化合物の一部を重合及び/又は架橋させることを含んだ第2露光プロセスと、
    その後、前記未反応化合物を現像液に溶解させることを含んだ現像プロセスとを含んだことを特徴とするリターデイション基板の製造方法。
  2. 前記第2露光プロセスでは前記第1及び第2領域の一方のみを露光するか又は前記第1及び第2領域を異なる露光量で露光することを特徴とする請求項1に記載のリターデイション基板の製造方法。
  3. 前記第1露光プロセスは前記第1領域が前記重合又は架橋生成物に加えて前記未反応化合物を含むように行い、前記第2露光プロセスは残留する前記未反応化合物の含有率が前記第1領域と比較して前記第2領域においてより小さくなるように行うことを特徴とする請求項2に記載のリターデイション基板の製造方法。
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