JP2011150061A - 偏光板及びその製造方法 - Google Patents

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善規 元田
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Abstract

【課題】本発明は、ラーフィルタ基板によって、カラー化されている液晶表示装置において、各色画素の表示領域を通過する光の波長域毎に、適切な位相差制御を可能とする液晶セルを提供する。
【解決手段】少なくとも、光透過性の平面体30と、偏光フィルム40と、2色以上の多数の着色画素から構成されるカラーフィルタ層50と、同一材料よりなる連続膜として形成された、屈折率異方性を有する偏光回転層60を具備する偏光板3であって、前記偏光回転層60は、前記着色画素の各色に対応した領域ごとに、メソゲンの配向の程度の違いに起因して異なる複屈折率を有することを特徴とする偏光板を備えた液晶セル2。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示装置に使用する偏光板に関する。
従来、液晶表示装置の液晶パネルには、液晶セルと、液晶セルの視認面側に設けられた偏光フィルム(視認面側に設けられた偏光フィルムを「視認側偏光フィルム」という場合がある)と、液晶セルの視認面と反対側に設けられた偏光フィルム(反対側に設けられた偏光フィルムを「反視認側偏光フィルム」という場合がある)と、前記2枚の偏光フィルムの間に設けられた光学補償層を備えることが一般的であった。
しかし、この場合、原反幅の限界があることから、反視認側偏光フィルムは液晶パネルの大型化に対応することが困難であった。この問題を解決する為に、視認側偏光フィルムと反視認側偏光フィルムとの間に、直線偏光を90±5度回転させる偏光回転層が設けられている液晶パネルが知られていた(特許文献1)。
しかしながら、このような偏光回転層は位相差値が面内で同一であるため、それが組み込まれる液晶表示装置がカラーフィルタ基板によって、カラー化されている場合、各色画素の表示領域を通過する光の波長域が異なることに起因して、適切な位相差制御が困難となる問題が発生していた。
特開2008−26797号公報
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、カラーフィルタによって多色表示を行なった際に生じる位相差問題を解消することのできる光学補償能を有する大型液晶表示装置用の偏光板を提供することを課題とし、またこのような偏光板を容易にかつ高品質で製造する方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の構成を以下に示す。
(請求項1)
少なくとも、光透過性の平面体と、
偏光フィルムと、
2色以上の多数の着色画素から構成されるカラーフィルタ層と、
同一材料よりなる連続膜として形成された、屈折率異方性を有する偏光回転層と、を具備する偏光板であって、
前記偏光回転層は、前記着色画素の各色に対応した領域ごとに、メソゲンの配向の程度の違いに起因して異なる複屈折率を有することを特徴とする偏光板。
(請求項2)
前記偏光回転層は、サーモトロピック液晶化合物またはサーモトロピック液晶組成物をホモジニアス配向の状態で重合および/または架橋させてなり、
前記偏光回転層の前記2以上の領域における面内複屈折率の相違は、前記サーモトロピック液晶化合物または組成物のメソゲンの配向乱れの程度が異なることに起因して設けられていることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
(請求項3)
前記偏光回転層の遅相軸の向きは、前記平面体の法線方向と略垂直であって、前記偏光子フィルムの透過軸と45°±3°以内の角度をなしていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の偏光板。
(請求項4)
前記偏光回転層の膜厚は全面にわたって均一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の偏光板。
(請求項5)
前記カラーフィルタ層は赤色着色画素・緑色着色画素・青色着色画素を含み、前記偏光回転層は、前記赤色着色画素に対応する領域で最も高い複屈折率を、前記青色着色画素に対応する領域で最も低い複屈折率を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の偏光板。
(請求項6)
光透過性の平面体と、前記平面体上に設けられた2色以上の多数の着色画素を含むカラーフィルタ層上部に偏光回転層を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の偏光板。
(請求項7)
偏光回転層が光透過性平面体と、前記平面体と2色以上の多数の着色画素を含むカラーフィルタ層の間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の偏光板。
(請求項8)
偏光回転層の位相差は前記カラーフィルタ層の各着色画素の波長のλ/2であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の偏光板。
(請求項9)
前記偏光板は、偏光回転層は単独あるいは下層に配向層を備えることで位相差を備え
ていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の偏光板。
(請求項10)
前記偏光フィルムは、遅相軸の方向がいずれの領域においても略同一となっていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の偏光板。
(請求項11)
前記偏光フィルムの少なくとも片面に保護層が貼り合わされていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の偏光板。
(請求項12)
少なくとも光透過性の平面体と偏光フィルムを積層して備えた偏光板の製造方法において、
(a)片面に偏光フィルムが形成された平面体上に、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物またはサーモトロピック液晶組成物を塗布して、液晶のメソゲンを所定の方向に配向させて、液晶配向層を形成する工程と、
(b)前記液晶材料層の少なくとも2つの領域を異なる条件で露光して、前記液晶材料層中に、前記サーモトロピック液晶化合物の重合または架橋生成物を含んだ第1領域と、前記重合または架橋生成物と未反応化合物としての前記サーモトロピック液晶化合物とを含み、前記重合または架橋生成物の含有率が前記第1領域と比較して低い第2領域とを形成する露光工程と、
(c)前記液晶材料層を、前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱して、少なくとも前記第2領域において前記メソゲンの配向の程度を低下させる現像工程と、
(d)前記配向の程度を低下させたまま前記未反応化合物を重合及び/又は架橋させる定着工程と、
を具備することを特徴とする偏光板の製造方法。
(請求項13)
(a)片面に偏光フィルムが形成された平面体上に、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物またはサーモトロピック液晶組成物を塗布して、液晶のメソゲンを所定の方向に配向させて、液晶配向層を形成する工程が、
前記液晶材料層を均一な厚さを有している連続膜として形成する工程であることを特徴とする請求項12記載の偏光板の製造方法。
(請求項14)
前記(d)定着工程において、前記重合および/または架橋の反応は光照射によって誘起されることを特徴とする請求項12乃至13のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
(請求項15)
前記サーモトロピック液晶化合物は、前記相転移温度よりも高い重合および/または架橋温度に加熱することによって重合および/または架橋する材料であり、
前記メソゲン基の配向の程度は、前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度未満の温度に加熱することにより低下するものであり、
前記未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物は前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度以上の温度に加熱することによって重合および/または架橋させることを特徴とする請求項12乃至13のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
(請求項16)
前記偏光回転層を形成する前に前記平面体の片面上にカラーフィルタ層を形成する工程を行うことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
(請求項17)
前記偏光回転層を形成した後に前記平面体の片面上にカラーフィルタ層を形成する工程を行うことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
(請求項18)
偏光フィルムを、偏光回転層上又はカラーフィルタ層上に貼り合わす工程をさらに具備することを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
本発明の偏光板によれば、大型のカラー液晶表示装置に用いる場合においても、各色ご
本発明の液晶表示装置の一実施形態を示す概略縦断図 本発明の偏光板を用いて製造可能な液晶セルの一実施形態を示す中央概略断面図 本発明の一実施形態に係る偏光板を概略的に示す斜視図 図3に示す偏光板のII−II線に沿った断面図 偏光回転層の形成方法の一例を概略的に示す断面図 図5に続く工程を概略的に示す断面図 一変形例に係る偏光板を概略的に示す断面図 実施例における画素の分光透過率を示すグラフ 実施例における画素の分光透過率を示すグラフ 実施例における画素の分光透過率を示すグラフ
<液晶パネルの構成例>
図1は、本発明の液晶パネルを含む液晶表示装置200の一例を示している。
1は、液晶パネルを示し、10は、液晶パネル1に設けられたライトユニットを示し、20は、液晶パネル1の周囲に設けられたベゼルを示す。
ライトユニット10は、液晶パネル1の反対側に設けられている、いわゆるバックライトユニットである。
一般に、液晶表示装置は、液晶パネルに設けられる光源の配置に従い、透過型、反射型、及び半透過型に大別できる。
透過型の液晶パネルは、液晶パネルの反対側に光源(バックライト)が配置されたものである。透過型の液晶パネルは、このバックライトの光を透過させて画像表示を行う形式である。反射型の液晶パネルは、液晶セルの視認面側に光源(フロントライト)、または画面横側に光源(サイドライト)が配置されたものである。反射型の液晶パネルは、フロントライト等の光を反射板にて反射させて画像表示を行う形式である。また、反射型の液晶パネルの中には、基板上に反射電極を設け、液晶セルの視認面側の光源(外部の蛍光灯や太陽光)からの光を反射させて画像表示を行う形式のものもある。半透過型の液晶パネルは、上記透過型と反射型の両方を併せ持つものである。半透過型の液晶パネルは、暗い場所ではバックライトの光源を利用して画像表示を行い、明るい場所では太陽光を反射して画像表示を行う形式のものである。
図1では、バックライト10が設けられた透過型の液晶表示装置200を図示したが、本発明は、透過型に限られず、(特に図示しないが)上記反射型または半透過型の液晶表示装置でもよい。
図2は、本発明の偏光板を用いて製造可能な液晶セルの一実施形態を示す中央概略断面図である。
図2に示す液晶表示装置は、アクティブマトリクス駆動方式を採用した透過型液晶表示装置である。この液晶表示装置は、偏光板3とアレイ基板120と液晶層90と一対の偏光フィルム40とを含んでいる。偏光フィルム40は透明電極70と反対の面には保護フィルムがあってもよい。
透明電極70は、偏光回転層60上に形成されている。表示領域の全体にわたって広がった連続膜である。透明電極70は、例えば、上述した透明導電体からなる。
配向膜80は、透明電極70を被覆している。配向膜80は、例えば、透明電極70上にポリイミドなどの透明樹脂層を形成し、この透明樹脂層にラビングなどの配向処理を施すことにより得られる。この配向膜80は、光配向技術を利用して形成してもよい。
アレイ基板120は、配向膜80と向き合った基板130を含んでいる。基板130は、ガラス板または樹脂板などの光透過性基板である。
基板130の面上には、画素回路(図示せず)と走査線(図示せず)と信号線(図示せず)と画素電極110とが形成されている。画素回路は、各々が薄膜トランジスタなどのスイッチング素子を含んでおり、基板130上でマトリクス状に配列している。走査線は、画素回路の行に対応して配列している。各画素回路の動作は、走査線から供給される走査信号によって制御される。信号線は、画素回路の列に対応して配列している。各画素電極110は、画素回路を介して信号線に接続されている。各画素電極110は、着色層50a乃至50cの何れかと向き合っている。
画素電極110は、配向膜80で被覆されている。配向膜80は、配向膜は、例えば、画素電極110上にポリイミドなどの透明樹脂層を形成し、この透明樹脂層にラビングなどの配向処理を施すことにより得られる。この配向膜80は、光配向技術を利用して形成してもよい。
偏光板3とアレイ基板120とは、枠形状の接着剤層(図示せず)を介して貼り合わされている。偏光板3とアレイ基板120と接着剤層とは、中空構造を形成している。
液晶層90は、液晶化合物または液晶組成物からなる。この液晶化合物または液晶組成物は、流動性を有しており、偏光板3とアレイ基板120と接着剤層とに囲まれた空間を満たしている。偏光板3とアレイ基板120と接着剤層と液晶層90は、液晶セルを形成している。
偏光フィルム40は、液晶セルの両主面に貼り付けられている。偏光フィルム40は、例えば、それらの透過軸が略平行となるように設けられている。偏光フィルム40の間には、直線偏光を90±5度以内回転させる偏光回転層が設けられている。
ただし、「直線偏光の偏光面を90度±5度以内回転させる」とは、偏光回転層の面に垂直な線を中心軸として、直線偏光の偏光面を時計回り又は反時計回りの何れかの方向に約85度〜95度回転させることを意味する。なお、液晶セルの両面側にそれぞれ設けられた視認側偏光子及び反視認側偏光子は、その各吸収軸が略平行に配置されているが、直線偏光を90±5度回転させる偏光回転層が設けられているので、液晶パネルの画像表示機能は何ら支障を来さない。
<偏光板について>
図3は、本発明の一態様にかかる偏光板を概略的に示す斜視図である。図4は、図3に示す偏光板のII−II線に沿った断面図である。偏光板は少なくとも、光透過性の平面体30と、偏光フィルム40と、2色以上の多数の着色画素から構成されるカラーフィルタ層50と、同一材料よりなる連続膜として形成された、屈折率異方性を有する偏光回転層60を有する。
カラーフィルタ層50は、平面体30上に形成されている。カラーフィルタ層50は、吸収スペクトルが互いに異なり、平面体30上で隣り合った複数の着色層を含んでいる。例えば具体的には、カラーフィルタ層は着色層50a乃至50cを含んでおり、着色層50aが透過させる光は着色層50bが透過させる光と比較して波長がより長く、着色層50bが透過させる光は着色層50cが透過させる光と比較して波長がより長い。
カラーフィルタ層50は、着色層50a乃至50cとは吸収スペクトルが異なる1つ以上の着色層を更に含んでいてもよい。ここでは、一例として、着色層50aは赤色着色層であり、第2着色層50bは緑色着色層であり、第3着色層50cは青色着色層であるとする。
偏光回転層60は位相差層であり、カラーフィルタ層50上に形成されている。偏光回転層60は、典型的には連続膜であり、カラーフィルタ層50の一主面の全体を被覆している。
偏光回転層60とカラーフィルタ層50とは、互いに接触していてもよく、互いに接触していなくてもよい。後者の場合、偏光回転層60とカラーフィルタ層50との間には、配向膜が介在していてもよい。
偏光回転層60は、その主面に平行な方向に並んだ複数の領域を含んでいる。それら複数の領域は互いに面内の複屈折率が異なる。
例えば、偏光回転層60は、領域60a乃至60cを含んでいる。領域60a乃至60cは、Z方向に垂直な方向に隣り合っている。
具体的には、領域60a乃至60cは、それぞれ、着色層50a乃至50cと向き合っている。領域60a乃至60cは、それぞれ、着色層50a乃至50cとほぼ等しい形状を有している。
領域60a乃至60cは、サーモトロピック液晶化合物または組成物を重合および/または架橋させてなる。領域60a乃至60cは、互いに組成が等しい材料を用いて形成されている。
こうした複屈折率の相違は、サーモトロピック液晶化合物においてメソゲンの配向乱れの程度が、各領域毎に異なって重合または架橋されていることに起因して生じる。メソゲンの配向の程度が低い状態で重合または架橋された領域では複屈折率は大きくなる。メソゲンの配向の程度が高い状態で重合または架橋された領域では、配向の程度が低い領域と比較して、複屈折率は小さくなる。
ここで、「配向乱れの程度」とは、面内方向に隣り合った領域それぞれにおけるメソゲンMSの配向の状態を意味する。メソゲンMSの配向の状態は、その領域の全体に亘って一定であってもよく、Z方向に沿って変化していてもよい。例えば、ある領域においては、上面付近はより配向の揃った状態であり、下面付近はより配向が乱された状態であってもよい。この場合、「配向乱れの程度」とは、厚さ方向の平均を示す。
より具体的には、偏光回転層60のうち、領域60aは、サーモトロピック液晶化合物がメソゲンの配向乱れの程度が低い状態で重合または架橋されて形成されている。領域60bは、領域60aと比較してメソゲンの配向乱れの程度が高い状態で重合または架橋されて形成されている。そして60cでは、領域60bと比較してメソゲンの配向乱れの程度がより高い状態で重合または架橋されて形成されている。すなわち偏光回転層60において、面内の複屈折率は領域60aが最も大きく、領域60cが最も小さい。
このような構成とすることにより、2色以上の多数の画素によってドットマトリクス表示を行なうカラー液晶表示装置、特に液晶層の液晶が、初期状態において略垂直配向をした液晶表示装置に対して、良好な光学補償を行なうことが可能となる。
これら偏光回転層におけるメソゲンの配向の種類は、偏光回転層60においては面内に屈折率異方性を有していて、面内のうち一方向の屈折率が最も高い状態、一例として、偏光回転層60では、棒状液晶についてその長軸が面内に水平となるように揃ったホモジニアス配向、円盤状液晶についてその面の法線方向が面内に水平となるように揃ったホモジニアス配向などを挙げることができる。
本発明において、以上のような偏光回転層60の好ましい一形態として、領域60a乃至60cがそれぞれ対応している着色層50a乃至50cを透過する光の基準波長の1/2の位相差を与える。
本発明において「基準波長」とは、最大の透過率が得られる波長に対してその90%以上の透過率が得られる波長のうち、550nmに最も近いものを指す。着色層50a、着色層50bおよび50cがそれぞれ赤色着色層、緑色着色層、青色着色層である場合、基準波長は、例えばそれぞれ620nm、550nm、480nmなどとなる。
偏光回転層60の遅相軸の向きは、平面体30の法線方向と略垂直であって、前記偏光フィルム40の透過軸と45°±3°の角度をなしており赤色着色層、緑色着色層、青色着色層で全て同一方向である。
このように、領域60a乃至60cは、配向乱れの程度が互いに異なっている。つまり、本発明の偏光板3における領域毎の光学特性の差異は、主として屈折率の異方性ならびにその発現の態様の差異により生じているので、領域60a乃至60cに所望の光学補償特性を付与するために、各領域の厚さを変える必要がない。場合によっては、領域60a乃至60cの厚さを互いに異ならしめてもよいが、領域60a乃至60cの厚さを互いに等しくすることによって、偏光回転層60を容易に形成することができる。
上述したように領域60a乃至60cの厚さを互いに等しくしてもよいので、この偏光回転層60を連続膜として形成することが容易にできる。これによって、より簡便な工程で偏光回転層60を形成することが可能となる。
さらに、連続膜としての偏光回転層60は、離間して形成された偏光回転層60と比較して、カラーフィルタ層50から偏光板3の外部への物質移動を生じ難くする。したがって、連続膜としての偏光回転層60を含んだ偏光板3を例えば液晶表示装置において使用した場合、カラーフィルタ層50から液晶層中への不純物の混入を抑制することができる。
上述したように、メソゲンMSの配向乱れの程度を変化させて、偏光回転層60の面内位相差を領域によって異ならせるには、次のような手法を採用することができる。一例としては、棒状のメソゲンを有する液晶を用い、メソゲンの長さ方向がZ方向に平行な一方向の配向がより乱された平行配向とする方法が挙げられる。
次に、この偏光板3の材料および製造方法の一例を説明する。
まず、光透過性の平面体30を準備する。光透過性の平面体30は、典型的には、ガラス板または樹脂板などの光透過性基板である。ガラス板の材料としては、例えば、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ硼珪酸ガラスまたは無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスを使用することができる。樹脂板の材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、環状ポリオレフィン、セルロースエステル、ポリエチレンテレフタラート等を使用することができる。また平面体30は、硬質でなくてもよい。例えば、光透過性のフィルム・シート等であってもよい。
平面体30は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。例えば、偏光板3が液晶表示装置の一部品である場合、平面体30として、インジウム錫酸化物および錫酸化物などの透明導電体からなる透明電極が形成された光透過性基板を使用してもよい。あるいは、平面体30として、画素回路などの回路が形成された光透過性基板を使用してもよい。
次に、平面体30上に、以下に示す方法等によりカラーフィルタ層50を形成する。
カラーフィルタ層50は、例えば、顔料担体とこれに分散させた顔料とを含んだ着色組成物を塗布して所定パターンとし、これを硬化させることを繰り返して着色層50a乃至50cの各々を形成することによって得られる。
着色組成物の顔料としては、有機顔料および/または無機顔料を使用することができる。着色組成物は、1種の有機または無機顔料を含んでいてもよく、複数種の有機顔料および/または無機顔料を含んでいてもよい。
顔料は、発色性が高くかつ耐熱性、特には耐熱分解性が高いことが好ましく、通常は、有機顔料が用いられる。
着色組成物は、顔料以外の着色成分を更に含んでいてもよい。例えば、着色組成物は、十分な耐熱性を達成できるのであれば、染料を含有していてもよい。この場合、染料を用いた調色が可能である。
着色組成物は、例えば、グラビアオフセット用印刷インキ、水無しオフセット印刷インキ、シルクスクリーン印刷用インキ、インキジェット印刷用インキ、または溶剤現像型もしくはアルカリ現像型着色レジストの形態で調製することができる。着色レジストは、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または感光性樹脂と、モノマーと、光重合開始剤と、有機溶剤とを含有する組成物中に色素を分散させたものである。
顔料は、着色組成物の全固形分100重量部に対して、例えば5乃至70重量部、好ましくは20乃至50重量部の量で用いる。なお、着色組成物の残りの固形分の多くは、顔料担体が含んでいる樹脂バインダである。
着色組成物を成膜に使用する前に、遠心分離、焼結フィルタおよびメンブレンフィルタなどの精製装置によって、着色組成物から、例えば5μm以上の粒子、好ましくは1μm以上の粒子、より好ましくは0.5μm以上の粒子を除去してもよい。
着色層50a乃至50cの各々は、例えば、印刷法によって形成することができる。印刷法によると、着色組成物の印刷と乾燥とを行なうことにより、着色層50a乃至50cの各々を形成することができる。したがって、印刷法は、低コストで量産性に優れている。しかも、近年の印刷技術の発展により、高い寸法精度および平滑度を有する微細パターンの印刷を行なうことができる。
印刷法を利用する場合、着色組成物が印刷版またはブランケット上で乾燥および固化を生じないように着色組成物の組成を設計する。また、印刷法では、印刷機内での着色組成物の流動性を最適化することが重要である。したがって、着色組成物に分散剤や耐湿顔料を添加して、その粘度を調整してもよい。
着色層50a乃至50cの各々は、フォトリソグラフィー法を利用して形成してもよい。フォトリソグラフィー法によれば、カラーフィルタ層50を、印刷法と比較してより高い精度で形成することができる。
この場合、まず、溶剤現像型またはアルカリ現像型着色レジストとして調製した着色組成物を、平面体30上に塗布する。この塗布には、スプレーコート、スピンコート、スリットコートおよびロールコートなどの塗布方法を利用する。この塗膜は、乾燥膜厚が例えば0.2乃至10μmとなるように形成する。
次いで、この塗膜を乾燥させる。塗布膜の乾燥には、例えば、減圧乾燥機、コンベクションオーブン、IRオーブンまたはホットプレートを利用する。塗膜の乾燥は、省略することができる。
続いて、塗膜に、フォトマスクを介して紫外線を照射する。すなわち、塗膜をパターン露光に供する。
その後、塗膜を溶剤もしくはアルカリ現像液に浸漬させるかまたは塗膜に現像液を噴霧する。これにより、塗膜から可溶部を除去して、着色層50aをレジストパターンとして得る。
更に、これと同様の手順で、着色層50bおよび50cを順次形成する。以上のようにして、カラーフィルタ層50を得る。なお、この方法では、着色レジストの重合を促進するために、熱処理を施してもよい。
このフォトリソグラフィー工程では、アルカリ現像液として、例えば、炭酸ナトリウム水溶液または水酸化ナトリウム水溶液を使用することができる。あるいは、アルカリ現像液として、ジメチルベンジルアミンおよびトリエタノールアミンなどの有機アルカリを含んだ液を使用してもよい。
現像液には、消泡剤および界面活性剤などの添加剤を添加してもよい。現像には、例えば、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ現像法またはパドル現像法を利用することができる。
カラーフィルタ層50は、他の方法で形成してもよい。例えば、インキジェット法、電着法または転写法を利用して形成してもよい。インキジェット法によってカラーフィルタ層50を形成する場合、例えば、平面体30上に予め遮光性離画壁を形成しておき、この遮光性離画壁によって区画された領域に向けてノズルからインキを吐出することにより各着色層を得る。電着法によってカラーフィルタ層50を形成する場合、平面体30上に予め透明導電膜を形成しておき、着色組成物からなるコロイド粒子の電気泳動によって着色組成物を透明導電膜上に堆積させることにより各着色層を得る。転写法を利用する場合、剥離性の転写ベースシートの表面に予めカラーフィルタ層50を形成しておき、このカラーフィルタ層50をベースシートから平面体30上に転写する。
次に、偏光回転層60の形成方法について説明する。
図5および図6は、一例として、領域60a乃至60cを有する偏光回転層を形成する方法について概略的に示した断面図である。
偏光回転層60は、例えば、カラーフィルタ層50上に、光重合性または光架橋性のサーモトロピック液晶材料を含んだ偏光回転層60を成膜し、この偏光回転層60をパターン露光と熱処理とに供することによって得る。
偏光回転層60は、例えば、カラーフィルタ層50上に、サーモトロピック液晶化合物とキラル剤とを含んだコーティング液を塗布し、必要に応じて塗膜を乾燥させることにより得られる。偏光回転層60では、サーモトロピック液晶化合物のメソゲンがホモジニアス配向構造を形成している。
コーティング液は、サーモトロピック液晶化合物に加え、例えば、溶剤、キラル剤、光重合開始剤、熱重合開始剤、増感剤、連鎖移動剤、多官能モノマー及び/又はオリゴマー、樹脂、界面活性剤、重合禁止剤、貯蔵安定剤及び密着向上剤などの成分を、この液晶化合物を含んだ組成物が液晶性を失わない範囲で加えることができる。
サーモトロピック液晶化合物としては、例えば、アルキルシアノビフェニル、アルコキシビフェニル、アルキルターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、フェニルビシクロヘキサン、ピリミジン、シクロヘキサンカルボン酸エステル、ハロゲン化シアノフェノールエステル、アルキル安息香酸エステル、アルキルシアノトラン、ジアルコキシトラン、アルキルアルコキシトラン、アルキルシクロヘキシルトラン、アルキルビシクロヘキサン、シクロヘキシルフェニルエチレン、アルキルシクロヘキシルシクロヘキセン、アルキルベンズアルデヒドアジン、アルケニルベンズアルデヒドアジン、フェニルナフタレン、フェニルテトラヒドロナフタレン、フェニルデカヒドロナフタレン、これらの誘導体、又はそれら化合物のアクリレートを使用することができる。
溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、キシレン、エチルセロソルブ、メチル−nアミルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルケトン、石油系溶剤、又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
光重合開始剤としては、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル及びベンジルジメチルケタールなどのベンゾイン系光重合開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン及び4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイドなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン及び2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤;2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン及び2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジンなどのトリアジン系光重合開始剤;ボレート系光重合開始剤;カルバゾール系光重合開始剤;イミダゾール系光重合開始剤;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
増感剤は、例えば、光重合開始剤と共に使用することができる。増感剤としては、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン及び4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンなどの化合物を使用することができる。
連鎖移動剤としては、例えば多官能チオールを使用することができる。多官能チオールは、チオール基を2個以上有する化合物である。多官能チオールとしては、例えば、ヘキサンジチオール 、デカンジチオール 、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
多官能モノマー及び/又はオリゴマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルメタクリレート、メラミンアクリレート、メラミンメタクリレート、エポキシアクリレート及びエポキシメタクリレートなどのアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、アクリロニトリル、又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は感光性樹脂を使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリイミド樹脂を使用することができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂又はフェノール樹脂を使用することができる。
感光性樹脂としては、例えば、水酸基、カルボキシル基及びアミノ基などの反応性の置換基を有する線状高分子に、イソシアネート基、アルデヒド基及びエポキシ基などの反応性置換基を有するアクリル化合物、メタクリル化合物又は桂皮酸を反応させて、アクリロイル基、メタクリロイル基及びスチリル基など光架橋性基を線状高分子に導入した樹脂を使用することができる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物及びα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物などの酸無水物を含む線状高分子を、ヒドロキシアルキルアクリレート及びヒドロキシアルキルメタクリレートなどの水酸基を有するアクリル化合物又はメタクリル化合物によりハーフエステル化した樹脂も使用することができる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン−アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン及びポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート及びポリエチレングリコールモノラウレートなどのノニオン性界面活性剤;アルキル4級アンモニウム塩及びそれらのエチレンオキサイド付加物などのカオチン性界面活性剤;アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどのアルキルベタイン及びアルキルイミダゾリンなどの両性界面活性剤;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
重合禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、スチレン化フェノール、スチレン化p−クレゾール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−1−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、オクタデシル 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオネート)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレート、ビス〔2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル〕スルフィド、1−オキシ−3−メチル−イソプロピルベンゼン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、アルキル化ビスフェノール、2,5−ジ−t−アミルハイドロキノン、ポリブチル化ビスフェノールA、ビスフェノールA、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テレフタロイルージ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジルスルフィド)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、トルエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ヘキサメチレングリコール−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリン)−2,4−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシナミド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン酸ジエチルエステル、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、トリス〔β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル〕イソシアヌレート、2,4,6−トリブチルフェノール、ビス〔3,3−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)−ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール及びビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)サルファイドなどのフェノール系禁止剤;N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物及びジアリール−p−フェニレンジアミンなどのアミン系禁止剤;ジラウリル・チオジプロピオネート、ジステアリル・チオジプロピオネート及び2−メルカプトベンズイミダノールなどの硫黄系禁止剤;ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系禁止剤;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド;ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸及びシュウ酸などの有機酸;そのメチルエーテル;t−ブチルピロカテコール;テトラエチルホスフィン及びテトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン;亜リン酸塩;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
密着向上剤としては、例えば、シランカップリング剤を使用することができる。シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルエトキシシラン及びビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン類及びメタクリルシラン類;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン類;N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン;又はそれらの2種以上を含んだ混合物を使用することができる。
コーティング液の塗布には、例えば、スピンコート法、スリットコート法、凸版印刷、スクリーン印刷、平版印刷、反転印刷およびグラビア印刷などの印刷法、これらの印刷法にオフセット方式を組み合わせた方法、インキジェット法、またはバーコート法を利用することができる。
偏光回転層60は、例えば、均一な厚さを有している連続膜として形成する。上述した方法によれば、塗布面が十分に平坦である限り、偏光回転層60を均一な厚さを有している連続膜として形成することができる。
コーティング液の塗布に先立って、カラーフィルタ層50の表面に、ラビングなどの配向処理を施してもよい。あるいは、コーティング液の塗布に先立って、カラーフィルタ層50上に、液晶化合物の配向を規制する配向膜を形成してもよい。この配向膜は、例えば、カラーフィルタ層50上にポリイミドなどの透明樹脂層を形成し、この透明樹脂層にラビングなどの配向処理を施すことにより得られる。この配向膜は、光配向技術を利用して形成してもよい。
以上のようにして得られた偏光回転層60に対し、露光工程を行なう。すなわち、図5に示すように、偏光回転層60の複数の領域にパターン露光を行なう。パターン露光光L1は、領域毎に露光条件が異なる。また、いずれの照射も行なわれない領域が存在してもよい。
なお、露光の条件が異なるとは、露光時間・照度・輝線等のうちいずれか一つ、あるいはこれらの組み合わせが相違していることを指す。通常、それぞれの領域に対して異なる照射エネルギー、すなわち異なる露光量となるように光を照射するが、材料によっては相反則不軌の性質がみられるので、その場合には必ずしも露光量が異なっていなければならないわけではない。例えば、ある領域には高照度で短時間、別の領域には低照度で長時間露光を行ない、結果として双方の領域の露光量(照度×露光時間)が同じであっても良い。
以下、領域によって露光量を異ならせる場合を例に挙げて説明する。
例えば、偏光回転層のうち領域60aに対応した領域には、最大の露光量で光を照射する。偏光回転層のうち領域60bに対応した領域には、偏光回転層のうち領域60aに対応した領域と比較してより小さな露光量で光を照射する。これにより、偏光回転層の光を照射した部分で、メソゲンが形成している配向構造を維持させたまま、サーモトロピック液晶化合物の重合または架橋を生じさせる。
サーモトロピック液晶化合物の重合または架橋生成物では、そのメソゲン基は固定化されている。露光量が最大の領域では、サーモトロピック液晶化合物の重合または架橋生成物の含有率が最も高く、未重合および未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率が最も小さい。そして、露光量が小さくなるほど、重合または架橋生成物の含有率はより低くなり、未重合および未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率はより高くなる。
従って、露光量がより大きな領域では、メソゲン基はより高い割合で固定化され、露光量がより小さな領域では、メソゲン基はより低い割合で固定化される。そして、露光量がゼロの領域では、メソゲン基は固定化されない。
露光工程は、上述した不均一な重合または架橋を生じさせることができれば、どのような方法で行なってもよい。例えば、この露光プロセスでは、フォトマスクを用いた露光を複数回行なってもよい。あるいは、この露光プロセスでは、ハーフトーンマスク、グレイトーンマスクまたは波長制限マスクを用いた露光を行なってもよい。あるいは、フォトマスクを使用する代わりに、光束を偏光回転層上で走査させてもよい。さらに、これらを組み合わせてもよい。
露光工程を終了した後、現像工程を行なう。すなわち、液晶材料層を、サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱する。未反応化合物であるサーモトロピック液晶化合物のメソゲンは固定化されていない。それゆえ、液晶材料層を相転移温度以上に加熱すると、未反応化合物のメソゲンの配向の程度が低下する。例えば、未反応化合物のメソゲンは、液晶相から等方相へと変化する。他方、サーモトロピック液晶化合物の重合または架橋生成物では、メソゲンは固定化されている。
従って、光を照射しなかった領域は等方相へと変化し、配向が固定化された、すなわち配向構造が残る異方相の領域と等方相の領域によるパターンが現れる。露光工程において、領域によって異なる露光量で光の照射を行なった場合、前記未重合および未架橋のサーモトロピック液晶化合物の含有率に応じて配向の程度が低下する。例えば、領域60aに対応した領域に比べて、領域60bに対応した領域は配向の程度が低くなる。そして、領域60bに対応した領域に比べて、領域60cに対応した領域は配向の程度が低くなる。
その後、定着工程を実施する。すなわち、未反応化合物のメソゲンについて配向の程度を低下させたまま、未反応化合物を重合および/または架橋させる。
定着工程は、例えば、基板全体に光を照射して行なう。すなわち、サーモトロピック液晶化合物が等方相から液晶相へと変化する相転移温度よりも高い温度に液晶材料層を維持したまま、未反応化合物のほぼ全てが重合および/または架橋反応を生じるのに十分な露光量で、液晶材料層の全体に光を照射する。液晶材料層には、これにより、未反応化合物の重合または架橋を生じさせ、配向の程度を消失あるいは低下させたままメソゲンを固定化する。以上のようにして偏光回転層60を得る。
なお、ある液晶化合物は、等方相から液晶相へと変化する第1相転移温度が、液晶相から等方相へと変化する第2相転移温度と比較してより低い。それゆえ、特定の場合には、定着工程における液晶材料層の温度は、現像工程の加熱温度と比較してより低くてもよい。但し、通常は、簡便性の観点で、定着工程における液晶材料層の温度は、第1相転移温度以上とする。
定着工程での露光においては、前記未反応化合物の重合および/または架橋反応を誘起できさえすれば、光の種類は問わない。
定着工程は、他の方法で行なってもよい。
例えば、未反応化合物、即ちサーモトロピック液晶化合物が第1相転移温度よりも高い重合および/または架橋温度に加熱することによって重合および/または架橋する材料である場合、光照射の代わりに、加熱を行なってもよい。具体的には、光を照射する代わりに、液晶材料層を重合および/または架橋温度以上に加熱して、未反応化合物を重合および/または架橋させる。これにより、偏光回転層60を得る。なお、現像工程における加熱温度は、例えば、第1相転移温度以上であり且つ重合および/または架橋温度未満とする。
あるいは、定着工程において、光照射と加熱を順次行なってもよい。このように光と熱とを組み合わせると、未反応化合物の重合および/または架橋をより確実に進行させることができる。それゆえ、より強固な偏光回転層60を得ることができる。
未反応化合物が或る温度に加熱することによって重合および/または架橋する材料である場合、現像工程における加熱温度は、それが重合および/または架橋する温度以上であってもよい。すなわち現像工程と定着工程を同時に行なってもよい。ただし、この場合、配向の程度の低下と重合および/または架橋とが同時に進行する。そのため、製造条件が偏光回転層60の光学特性に及ぼす影響が比較的大きい。
ところで、露光工程に続く現像工程において、溶剤あるいはアルカリ性水溶液等、液晶材料層を溶解する能力のある液体に浸漬するかもしくはスプレーなどにより当該液体を噴霧する等を行なって未硬化部を除去すると、屈折率異方性が互いに等しく且つ厚さが互いに異なる複数の領域を含んだ固体化液晶層が得られる。これら領域は、厚さが互いに異なっているので、位相差が互いに異なっている。
しかしながら、このようなウェットプロセスの条件を厳密に管理することは難しく、それら条件が最終製品の光学的特性に与える影響は極めて大きい。それゆえ、ウェットプロセスを含んだ方法によると、光学的特性の目標値からのずれを生じ易い。
これに対し、上述した方法によると、露光工程およびそれよりも後にウェットプロセスは行なわない。それゆえ、この方法によると、ウェットプロセスに起因して屈折率異方性が目標値からずれるのを防止できる。
なお、屈折率異方性と露光工程における露光量とは、必ずしも比例関係にある訳ではない。ただし、材料および露光量が一定の条件のもとでは、屈折率異方性の再現性は高い。それゆえ、ある屈折率異方性を達成するのに必要な条件、例えば露光量を見出すのは容易であり、また、安定した製造を行なうことも容易である。
次に、平面体30上に、例えば特願2004−78792に記載されている製造方法にて偏光フィルム40形成する。
偏光フィルム40は、平面体30およびアレイ基板120にそれぞれ貼り付けられている。偏光フィルム40は、例えば、それらの透過軸が略平行になるように配置する。
図3および図4を参照しながら説明した偏光板3、すなわちパネル基板には、様々な変形が可能である。
また、カラーフィルタ層50は前記した着色層の以外に、黒色離画壁を含んでいてもよい。黒色離画壁は、例えば、着色層50a乃至50cを互いに離間するように設けられる。
偏光板3からカラーフィルタ層50を省略してもよい。例えば、液晶表示装置では、その一方の基板がカラーフィルタ層と位相差層との双方を含んでいてもよいが、液晶表示装置の一方の基板がカラーフィルタ層を含み、他方の基板が位相差層を含んでいてもよい。後者の場合、偏光板3は、カラーフィルタ層50を含んでいる必要はない。ただし、偏光板3がカラーフィルタ層50と偏光回転層60との双方を含んでいる場合、貼りあわせの際に、カラーフィルタ層50と偏光回転層60とを位置合わせする必要がない。
図7は、一変形例にかかる偏光板を概略的に示す断面図である。この偏光板3は、偏光回転層60が平面体30とカラーフィルタ層50との間に介在していること以外は、図3および図4を参照しながら説明した偏光板3と同様である。
この構造を採用した場合、例えば偏光板3を含んだ液晶表示装置において、偏光回転層60は、カラーフィルタ層50から液晶層中への不純物の混入を抑制しない。しかしながら、この構造を採用した場合、カラーフィルタ層50が、偏光回転層60を形成するための露光工程および熱処理工程に晒されることがない。それゆえ、この構造を採用した場合、図3および図4に示す構造を採用した場合と比較して、上記の露光工程における光や現像・定着工程における熱に起因したカラーフィルタ層50の劣化は生じ難い。
また、この構造を採用した場合、平面体30上に偏光回転層60を形成することができる。従って、完全には平面とし難いカラーフィルタ層50上に偏光回転層60を形成する場合と比較して、設計通りの性能を有する偏光回転層60をより容易に得ることができる。
上述した偏光板3は、様々な用途に利用可能である。例えば、偏光板3は、液晶表示技術に代表される表示技術に利用可能である。
本発明の液晶表示装置において、偏光回転層60の領域60a乃至60cは、厚さがほぼ等しく、屈折率異方性が異なっている。従って、60a乃至60cの屈折率異方性を最適化して、したがって、赤、緑および青の各々について、理想的な光学補償を達成することができる。
また遅相軸の向きを、平面体30の法線方向と略垂直であって、前記偏光フィルム40の透過軸と22.5°とし偏光回転層60を平面体30の両側に形成してもよい。
上述したとおり、偏光板3は、アクティブマトリクス駆動方式を採用した透過型液晶表示装置において利用可能である。この偏光板3は、他の表示装置で利用することも可能である。
例えば、偏光板3は、半透過型液晶表示装置または反射型液晶表示装置において利用してもよい。また、液晶表示装置には、パッシブマトリクス駆動方式などのアクティブマトリクス駆動方式以外の駆動方式を採用してもよい。あるいは、偏光板3は、有機エレクトロルミネッセンス表示装置などの液晶表示装置以外の表示装置において利用してもよい。
更なる利益および変形は、当業者には容易である。それゆえ、本発明は、そのより広い側面において、ここに記載された特定の記載や代表的な態様に限定されるべきではない。従って、添付の請求の範囲およびその等価物によって規定される本発明の包括的概念の真意または範囲から逸脱しない範囲内で、様々な変形が可能である。
以下、本発明の実施の形態について具体的な例を挙げて記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明で用いる材料は光に対して極めて敏感であるため、自然光などの不要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行なうことは言うまでもない。なお、実施例および比較例中、「部」とは「重量部」を意味する。
まず、実施例でカラーフィルタ層を形成するのに用いたアルカリ現像型着色組成物およびそれに使用されるアクリル樹脂溶液・顔料分散液、ならびに顔料分散液の原料となるソルトミリング処理顔料の製造について説明する。
(アクリル樹脂溶液1の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 55.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液1を調製した。
(アクリル樹脂溶液2の調製)
反応容器にシクロヘキサノン370部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行なった。
メタクリル酸 20.0部
メチルメタクリレート 10.0部
n−ブチルメタクリレート 35.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 15.0部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 4.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン50部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、アクリル樹脂の溶液を得た。アクリル樹脂の重量平均分子量は、約40000であった。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液2を調製した。
(アクリル樹脂溶液3の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 45.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液3を調製した。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(アクリル樹脂溶液4の調製)
反応容器にシクロヘキサノン560部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度で下記モノマーおよび熱重合開始剤の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。
メタクリル酸 34.0部
メチルメタクリレート 23.0部
n−ブチルメタクリレート 25.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 70.5部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 8.0部
パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート 20.0部
(東亜合成株式会社製「アロニックスM110」)
滴下終了後、さらに100℃で3時間反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル1.0部をシクロヘキサノン55部に溶解させたものを添加し、さらに80℃で1時間反応を続けて、共重合体溶液を得た。
次に、得られた共重合体溶液338部に対して、下記化合物の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。
2−メタクロイルエチルイソシアネート 32.0部
ラウリン酸ジブチル錫 0.4部
シクロヘキサノン 120.0部
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20重量%になるようにシクロヘキサノンを添加してアクリル樹脂溶液4を調製した。得られたアクリル樹脂の重量平均分子量は20000、二重結合当量は470であった。
(赤色ソルトミリング処理顔料の製造)
赤色顔料(C.I.pigment red 254、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガフォアレッドB−CF」)200部、塩化ナトリウム1400部、およびジエチレングリコール360部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、80℃で6時間混練した。次に、この混練物を8リットルの温水に投入し、80℃に加熱しながら2時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、85℃で一昼夜乾燥し、190部の「P.R.254処理顔料」を得た。
(緑色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を緑色顔料(C.I.pigment green 36、東洋インキ製造株式会社製「リオノールグリーン 6YK」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.G.36処理顔料」を得た。
(青色ソルトミリング処理顔料製造例)
赤色顔料を青色顔料(C.I.pigment blue 15:6、BASF社製「ヘリオゲンブルーL−6700F」)に置き換えた以外は、赤色ソルトミリング処理顔料の製造と同様にして「P.B.15:6処理顔料」を得た。
(赤色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、赤色顔料分散液を作製した。
P.R.254処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(緑色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、緑色顔料分散液を作製した。
P.G.36処理顔料 10.0部
分散助剤(アビシア社製「ソルスパーズ20000」) 1.0部
アクリル樹脂溶液1 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(青色顔料分散液の製造)
下記の組成の混合物を均一に撹拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミルで10時間分散した後、1.0μmのフィルタで濾過し、青色顔料分散液を作製した。
P.B.15:6処理顔料 10.0部
分散助剤(ビックケミー社製「BYK111」) 1.0部
アクリル樹脂溶液2 34.0部
シクロヘキサノン 55.0部
(赤色着色組成物の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型赤色着色組成物を作製した。
赤色顔料分散液 65.0部
アクリル樹脂溶液3 15.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 14.0部
(緑色着色組成物の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型緑色着色組成物を作製した。
緑色顔料分散液 53.0部
黄色顔料分散液 32.0部
アクリル樹脂溶液3 3.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 6.0部
(青色着色組成物の製造)
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、0.6μmのフィルタで濾過して、アルカリ現像型青色着色組成物を作製した。
青色顔料分散液 45.0部
紫色顔料分散液 5.0部
アクリル樹脂溶液4 30.0部
トリメチロールプロパントリアクリレート 3.5部
(新中村化学株式会社製「NKエステルATMPT」)
光重合開始剤 2.2部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
増感剤(保土ヶ谷化学株式会社製「EAB−F」) 0.3部
シクロヘキサノン 14.0部
[実施例1]
(画素の形成)
上記で得られた赤色着色組成物1を、スピンコーターで塗布した後に、クリーンオーブン中70℃で20分間加熱乾燥し塗布基板を得た。この基板を室温まで冷却後、超高圧水銀灯を用い、フォトマスクを介して紫外線を露光した。その後、この基板を23℃の炭酸ナトリウム水溶液を用いてスプレー現像した後、イオン交換水で洗浄し、風乾した。さらに、クリーンオーブン中で、230℃で30分間焼成を行ない、基板上に赤色画素を形成した。次に緑色着色組成物1を使用して同様に緑色画素を形成し、さらに青色着色組成物1を使用して青色画素を形成した。各色画素の膜厚はいずれにおいても2.0μmであった。
当該画素の色特性を表1に、分光透過率を図8〜10に示す。
Figure 2011150061
(配向膜の形成)
配向膜材料(日産化学工業株式会社製「SE−1410」)を、前記基板のカラーフィルタ層の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が0.1μmになるように塗布し、ホットプレート上90℃で1分間加熱乾燥させた後、クリーンオーブン中230℃で40分間焼成した。続いてこの基板に対し一定方向にラビング処理を施すことにより、配向能を有する基板を得た。
(位相差薄膜工程(a))
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合し、0.6μmのフィルタで濾過して得た液晶化合物を、前記基板の配向膜の上に、スピンコーターで乾燥膜厚が2.3μmになるように塗布し、ホットプレートにて90℃で2分間加熱乾燥し液晶配向基板を得た。
水平配向重合性液晶 39.7部
(BASFジャパン株式会社製「Paliocolor LC 242」)
光重合開始剤 0.3部
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製「イルガキュアー907」)
界面活性剤 6.0部
(ビックケミー社製「BYK330」2%シクロヘキサノン溶液)
シクロヘキサノン 154.0部
(位相差薄膜工程(b))
次に当該液晶配向基板を、超高圧水銀灯を用いフォトマスクを介して反射部の各色領域毎に紫外線を露光した。紫外線の照射量は、赤色画素領域では150mJ/cm2、緑色画素領域では100mJ/cm2、青色画素領域では80mJ/cm2とした。
(位相差薄膜工程(c)および(d))
続いて基板をクリーンオーブンに入れ、230℃で40分間焼成を行なって位相差薄膜付き偏光板を得た。
当該偏光板の各色領域の光学異方性を測定したところ、赤色画素領域は波長620nmの光において面内位相差300nmで計算から求めた位相差薄膜の複屈折率(以下単に複屈折率という)は0.130、緑色画素領域は波長550nmの光において面内位相差270nmで複屈折率は0.113、青色画素領域は波長480nmの光において220nmで複屈折率は0.096であった。
Figure 2011150061
(偏光フィルムの形成)
次に得られた偏光板に偏光フィルムを形成する。偏光フィルムは親水性ポリマーフィルムを膨潤させる膨潤工程、二色性物質を含む染色溶液により前記ポリマーフィルムを染色する染色工程、前記ポリマーフィルムを架橋させる架橋工程、および前記ポリマーフィルムを延伸する延伸工程を含む。例えば特願2004−78792に記載されている製造方法にて形成する。
(液晶表示装置の作製)
得られた偏光板上に、透明酸化インジウム錫(ITO)電極層を形成し、さらにセルギャップが1/2波長となるように樹脂製の柱状スペーサーを形成し、各色反射画素領域に柱状スペーサーの半分の膜厚となるようにセルギャップ調整層を形成した後、その上にポリイミド配向層を形成した。他方、別の(第2の)ガラス基板の一方の表面のうち偏光板の反射画素に対応する領域に反射層を形成し、TFTアレイおよび画素電極を形成した後、同じくその上にポリイミド配向層を形成してTFTアレイ基板を得た。
こうして準備された2つの基板のうち、偏光板のポリイミド配向層形成面外周部に、スペーサー粒子を混ぜたアクリルエポキシ系接着剤をシール塗布装置にて塗布し、当該接着剤で囲まれた領域に負の誘電異方性を有する垂直配向型ネマティック液晶を滴下した。続いて約1Paの真空中で、この偏光板と前記TFTアレイ基板を位置合わせ行ないながら配向層同士が対面するよう貼り合わせた後、紫外線を照射して接着剤を硬化させ、120℃で1時間焼成して液晶セルを得、この液晶セルとパラレルニコルに配置した偏光フィルムとを配しバックライトユニットと組み合わせて液晶表示装置を得た。
得られた液晶表示装置は、バックライトを点灯して電圧を印加した状態(白表示)においては明るい白が、バックライトを点灯して電圧を印加しない状態(黒表示)においては引き締まった黒が観察された。
1・・・液晶パネル
2・・・液晶セル
3・・・偏光板
10・・・ライトユニット
20・・・ベゼル
30・・・光透過性の平面体
40・・・偏光フィルム
50・・・カラーフィルタ層
50a,50b,50c・・・着色層
60・・・偏光回転層
60a,60b,60c・・・領域
MS・・・メソゲン
L1・・・光
L2・・・光
70・・・透明電極
80・・・配向膜
90・・・液晶層
100・・・配向膜
110・・・画素電極
120・・・アレイ基板
130・・・基板
200・・・液晶表示装置

Claims (18)

  1. 少なくとも、光透過性の平面体と、
    偏光フィルムと、
    2色以上の多数の着色画素から構成されるカラーフィルタ層と、
    同一材料よりなる連続膜として形成された、屈折率異方性を有する偏光回転層と、を具備する偏光板であって、
    前記偏光回転層は、前記着色画素の各色に対応した領域ごとに、メソゲンの配向の程度の違いに起因して異なる複屈折率を有することを特徴とする偏光板。
  2. 前記偏光回転層は、サーモトロピック液晶化合物またはサーモトロピック液晶組成物をホモジニアス配向の状態で重合および/または架橋させてなり、
    前記偏光回転層の前記2以上の領域における面内複屈折率の相違は、前記サーモトロピック液晶化合物または組成物のメソゲンの配向乱れの程度が異なることに起因して設けられていることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
  3. 前記偏光回転層の遅相軸の向きは、前記平面体の法線方向と略垂直であって、前記偏光子フィルムの透過軸と45°±3°以内の角度をなしていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の偏光板。
  4. 前記偏光回転層の膜厚は全面にわたって均一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 前記カラーフィルタ層は赤色着色画素・緑色着色画素・青色着色画素を含み、前記偏光回転層は、前記赤色着色画素に対応する領域で最も高い複屈折率を、前記青色着色画素に対応する領域で最も低い複屈折率を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 光透過性の平面体と、前記平面体上に設けられた2色以上の多数の着色画素を含むカラーフィルタ層上部に偏光回転層を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の偏光板。
  7. 偏光回転層が光透過性平面体と、前記平面体と2色以上の多数の着色画素を含むカラーフィルタ層の間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の偏光板。
  8. 偏光回転層の位相差は前記カラーフィルタ層の各着色画素の波長のλ/2であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の偏光板。
  9. 前記偏光板は、偏光回転層は単独あるいは下層に配向層を備えることで位相差を備え
    ていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の偏光板。
  10. 前記偏光フィルムは、遅相軸の方向がいずれの領域においても略同一となっていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の偏光板。
  11. 前記偏光フィルムの少なくとも片面に保護層が貼り合わされていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の偏光板。
  12. 少なくとも光透過性の平面体と偏光フィルムを積層して備えた偏光板の製造方法において、
    (a)片面に偏光フィルムが形成された平面体上に、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物またはサーモトロピック液晶組成物を塗布して、液晶のメソゲンを所定の方向に配向させて、液晶配向層を形成する工程と、
    (b)前記液晶材料層の少なくとも2つの領域を異なる条件で露光して、前記液晶材料層中に、前記サーモトロピック液晶化合物の重合または架橋生成物を含んだ第1領域と、前記重合または架橋生成物と未反応化合物としての前記サーモトロピック液晶化合物とを含み、前記重合または架橋生成物の含有率が前記第1領域と比較して低い第2領域とを形成する露光工程と、
    (c)前記液晶材料層を、前記サーモトロピック液晶化合物が液晶相から等方相へと変化する相転移温度と等しい温度以上に加熱して、少なくとも前記第2領域において前記メソゲンの配向の程度を低下させる現像工程と、
    (d)前記配向の程度を低下させたまま前記未反応化合物を重合及び/又は架橋させる定着工程と、
    を具備することを特徴とする偏光板の製造方法。
  13. (a)片面に偏光フィルムが形成された平面体上に、光重合性又は光架橋性のサーモトロピック液晶化合物またはサーモトロピック液晶組成物を塗布して、液晶のメソゲンを所定の方向に配向させて、液晶配向層を形成する工程が、
    前記液晶材料層を均一な厚さを有している連続膜として形成する工程であることを特徴とする請求項12記載の偏光板の製造方法。
  14. 前記(d)定着工程において、前記重合および/または架橋の反応は光照射によって誘起されることを特徴とする請求項12乃至13のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  15. 前記サーモトロピック液晶化合物は、前記相転移温度よりも高い重合および/または架橋温度に加熱することによって重合および/または架橋する材料であり、
    前記メソゲン基の配向の程度は、前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度未満の温度に加熱することにより低下するものであり、
    前記未重合及び未架橋のサーモトロピック液晶化合物は前記液晶材料層を前記重合および/または架橋温度以上の温度に加熱することによって重合および/または架橋させることを特徴とする請求項12乃至13のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  16. 前記偏光回転層を形成する前に前記平面体の片面上にカラーフィルタ層を形成する工程を行うことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  17. 前記偏光回転層を形成した後に前記平面体の片面上にカラーフィルタ層を形成する工程を行うことを特徴とする請求項12乃至15のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
  18. 偏光フィルムを、偏光回転層上又はカラーフィルタ層上に貼り合わす工程をさらに具備することを特徴とする請求項12乃至17のいずれかに記載の偏光板の製造方法。
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