以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明するが、この発明の範囲は以下の実施の形態に限定されない。
先ず、本実施の形態に係るデータ処理システムの構成について、図1を参照して説明する。図1は、データ処理システム100の構成を示す概念図である。
図1に示すように、データ処理システム100は、データ処理装置1、サーバ装置2、端末装置31、32、33…、プリンタ34を有する構成である。このデータ処理システム100の各装置は、通信ネットワークNにより互いに通信可能に接続される。具体的には、通信ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、電気通信事業者等の電話回線網や携帯電話通信網などである。
データ処理装置1は、端末装置31、32、33…から入力される指示に基づいて人事データや経理データ等の業務データを処理し、上記端末装置31、32、33…やプリンタ34へ処理結果を出力する情報機器である。詳細は後述するが、データ処理装置1は、WS(Work Station)やPC(Personal Computer)などが適用できる。
サーバ装置2は、伝票合計テーブル21、伝票明細テーブル22、得意先残高管理テーブル23、得意先マスタテーブル24、担当者マスタテーブル25、部門マスタテーブル26、部門編成テーブル27、部門編成分類テーブル28などの業務データをデータ処理装置1から読み出し又は書込可能に記憶する。
サーバ装置2は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリなどのストレージを備えたWSやPCなどが適用できる。例えば、サーバ装置2が記憶する上記データはユニークなキー値などにより互いに関連付けられたデータベースであり、サーバ装置2は、SQL(Structured Query Language)などによるデータ処理装置1からの指示に基づいて、上記データベースにおけるデータの参照、登録、更新などの処理を行い、その処理結果をデータ処理装置1へ出力する。
端末装置31、端末装置32、33…は、データ処理装置1に対して人事データや経理データ等の業務データの処理を指示し、データ処理装置1から出力された処理結果を表示する。具体的には、端末装置31、端末装置32、33…は、ディスプレイを備えたWSやPCなどの情報機器であり、企業における各部署、各部門又は各拠点に配置されている。プリンタ34は、通信ネットワークNを介して入力される印刷指示に基づいて画像形成を行うネットワークプリンタである。例えば、プリンタ34は、データ処理装置1から出力された処理結果を用紙へ印刷する。
次に、データ処理装置の詳細について、図2を参照して説明する。図2は、データ処理装置1の機能的構成を模式的に示すブロック図である。
図2に示すように、データ処理装置1は、CPU11、RAM12、記憶装置13、表示装置14、入力装置15、通信装置16を有する。上記データ処理装置1の各部はバス17により電気的に接続されている。
CPU11(Central Processing Unit)は、データ処理装置1の動作を中央制御する。具体的には、CPU11は、RAM12(Random Access Memory)の作業領域に展開されたROM(Read Only Memory(特に図示せず))や記憶装置13に記憶されたプログラムデータとCPUとの協働により各部を統括制御する。
記憶装置13は、プログラムデータや各種設定データ等のデータをCPU11から読み書き可能に記憶する。例えば、記憶装置13は、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリなどであってよい。
表示装置14は、CPU11から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。例えば、表示装置14は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などであってよい。
入力装置15は、ユーザからの操作入力を受け付け、当該操作に応じた操作信号をCPU11へ出力する。例えば、入力装置15は、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーを備えたキーボード、マウス等のポインティングデバイスなどであってよい。
通信装置16は、CPU11の制御の下、所定の通信プロトコルを用いて通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。具体的には、通信装置16は、通信用IC(Integrated Circuit)と通信コネクタなどを有する通信インターフェイスである。
次に、サーバ装置2が記憶する各種データのデータ構成について、図3〜図6を参照して説明する。図3は、サーバ装置2が記憶する各種データのデータ構成を例示する概念図である。図4は、編成分類が組織図である場合の編成内容を例示する概念図である。図5は、編成分類が地域である場合の編成内容を例示する概念図である。図6は、編成分類が取扱商品種別である場合の編成内容を例示する概念図である。
図3に示すように、伝票合計テーブル21は、売上伝票入力により入力された伝票のヘッダ情報や集計情報を格納する。具体的には、伝票合計テーブル21は、伝票を識別するためのユニークな値であるシステム伝票番号ごとに上記ヘッダ情報(得意先コード、伝票種別、伝票日付など)や集計情報(枝番号、部門コード、担当者コードなど)を格納する。
伝票明細テーブル22は、売上伝票入力により入力された伝票の詳細情報を格納する。具体的には、伝票明細テーブル22は、上記システム伝票番号ごとに当該システム伝票番号が示す伝票の詳細情報(伝票種別、伝票日付、枝番号、行番号、取引金額など)を格納する。
得意先残高管理テーブル23は、部門編成分類ごと、拠点(各部門を階層構造で編成した際に業務データの取りまとめを行う階層位置)ごと、得意先ごとに、各年の得意先に対する売掛残高情報を格納する。また、得意先残高管理テーブル23では、各年の売掛残高情報を月ごとの項目(売掛残高(1月)〜売掛残高(12月))に格納する。具体的には、得意先残高管理テーブル23は、部門編成分類、拠点コード(いずれも詳細は後述する)、得意先を識別するためのユニークな値である得意先コード、月毎の売掛残高情報を格納する。
得意先マスタテーブル24は、得意先ごとの得意先情報を格納する。具体的には、得意先マスタテーブル24は、得意先コードごとに、その得意先名や担当する担当者情報(担当者コードなど)を格納する。
担当者マスタテーブル25は、担当者の情報を格納する。具体的には、担当者マスタテーブル25は、担当者を識別するためのユニークな値である担当者コードごとに、担当者名や担当者の所属する部門(部門コード)などを格納する。
部門マスタテーブル26は、自社の部門ごとの部門情報を格納する。具体的には、部門マスタテーブル26は、部門を識別するためのユニークな値である部門コードと、部門名などを格納する。
部門編成テーブル27は、部門マスタテーブル26に格納された自社の各部門を階層構造に編成した編成情報を、部門編成分類テーブル28により設定された編成分類ごとに格納する。具体的には、部門編成テーブル27は、編成分類を示す項目である部門編成分類により部門編成分類テーブル28と関連付けられており、当該部門編成分類ごとに編成情報を格納している。
部門編成テーブル27が格納する編成情報は、編成対象の部門を示す部門コード、その部門コードが示す部門の階層構造上の位置を示す部門編成コード、その部門コードが示す部門の編成上の名称である部門編成名、編成上の最上位の階層から最下位の階層までの階層数を示す階層などから構成される。
上記編成情報における部門編成コードは、各桁の値などにより、階層構造上の部門位置を示すコードである。具体的には、図4〜図6に示すように、上位1、2桁が最上位層、上位3、4桁が第2層…を示し、10桁まである場合は5階層分の階層構造を示すことができる。例えば、図4の例において、最上位の階層にある東京支社の部門編成コードは「010000000000」となり、その東京支社に従属する第1営業部はの部門編成コードは「010100000000」となる。
部門編成分類テーブル28は、組織図、地域、取扱商品種別などの種々の観点から自社の各部門を階層状に編成した際の分類を示す編成分類を格納する。具体的には、部門編成分類テーブル28は、上記編成分類を識別するためのユニークな値である部門編成分類、その部門編成分類の名称である部門編成分類名、各部門を階層構造で編成した際に業務データの取りまとめなどの拠点とする階層を示す拠点階層数などを格納する。
部門編成分類テーブル28における拠点階層数は、編成上の最上位の階層から拠点とする階層までの階層数などであってよい。例えば、最上位の階層を拠点とする場合、拠点階層数は「1」となり、業務データの集計は最上位の階層に含まれる部門ごとに取りまとめられる。また、最上位から2番目の階層を拠点とする場合、拠点階層数は「2」となり、業務データの集計は最上位から2番目の階層に含まれる部門ごとに取りまとめられる。
また、上述した部門編成分類テーブル28における拠点階層数と、部門編成テーブル27が格納する編成情報とに基づいて、得意先残高管理テーブル23における拠点コードが生成される。具体的には、拠点階層数が「1」である場合は、部門編成コードの上位1、2桁(最上位の階層)までが切り出され、残りの下位8桁を「0」としたコードが拠点コードとして生成される。例えば、拠点階層数が「1」、部門編成コードが「0101000000」、「0100000000」である場合の拠点コードは「010000000000」となる。同様に、拠点階層数が「2」であり、部門編成コードが「0101000000」である場合の拠点コードは、「010100000000」となる。
データ処理システム100では、上述した部門編成分類テーブル28により、図4に示すような組織図による編成、図5に示すような地域による編成、図6に示すような取扱商品種別による編成に各部門を階層構造に編成した編成情報を分類することができる。
また、伝票合計テーブル21、伝票明細テーブル22、得意先残高管理テーブル23、得意先マスタテーブル24、担当者マスタテーブル25、部門マスタテーブル26、部門編成テーブル27、部門編成分類テーブル28は、互いに共通する項目(部門コード、担当者コード、部門編成分類、得意先コードなど)により互いに関連付けされている。従って、データ処理システム100では、例えば一つの部門を指定することで、その指定された部門と関連する伝票、その指定された部門の階層上の位置などの各種情報が検索可能となっている。
次に、CPU11がプログラムデータとの協働で制御するデータ処理装置1の動作について説明する。先ず、データ処理装置1が行う登録処理について、図7〜図19を参照して説明する。
図7は、データ処理装置1が行う登録処理の内容を例示するフローチャートである。図8は、部門登録を行う画面G11を例示する概念図である。図9は、部門マスタテーブル26の登録内容を例示する概念図である。図10は、部門編成分類登録を行う画面G12を例示する概念図である。図11は、部門編成分類テーブル28の登録内容を例示する概念図である。図12は、部門編成登録を行う画面G13を例示する概念図である。図13は、編成分類が組織図である場合の部門編成テーブル27の登録内容を例示する概念図である。図14は、編成分類が地域である場合の部門編成テーブル27の登録内容を例示する概念図である。図15は、編成分類が取扱商品種別である場合の部門編成テーブル27の登録内容を例示する概念図である。図16は、担当者登録を行う画面G14を例示する概念図である。図17は、担当者マスタテーブル25の登録内容を例示する概念図である。図18は、得意先登録を行う画面G15を例示する概念図である。図19は、得意先マスタテーブル24の登録内容を例示する概念図である。
図7に示すように、登録処理が開始されると、部門登録において、入力されたデータに基づいて、担当者の存在する部門が部門マスタテーブル26に登録される(ステップS11)。
具体的には、図8に示すような画面G11が端末装置のディスプレイや表示装置14に表示され、部門登録に必要なデータ(部門コードや部門名など)の入力が端末装置の操作部や入力装置15から受け付けられる。図9に示すように、部門マスタテーブル26には、画面G11において入力されたデータ(部門コード、部門名)が登録される。
次いで、部門編成分類登録において、入力されたデータに基づいて、組織図、地域、取扱商品種別などの種々の観点から自社の各部門を階層状に編成した際の分類を示す編成分類、その編成分類上の拠点階層数が部門編成分類テーブル28に登録される(ステップS12)。
具体的には、図10に示すような画面G12が端末装置のディスプレイや表示装置14に表示され、部門編成分類登録に必要なデータ(部門編成分類、部門編成分類名、拠点階層数など)の入力が端末装置の操作部や入力装置15から受け付けられる。図11に示すように、部門編成分類テーブル28には、画面G12において入力されたデータ(部門編成分類、部門編成分類名、拠点階層数)が登録される。
次いで、部門編成登録において、入力されたデータに基づいて、ステップS12で登録された編成分類に関する編成情報、すなわち、各部門の階層構造上の位置が登録される(ステップS13)。
具体的には、図12に示すような画面G13が端末装置のディスプレイや表示装置14に表示され、編成情報として必要なデータ(部門コード、部門名、部門編成名、部門編成コードなど)の入力が端末装置の操作部や入力装置15から受け付けられる。なお、部門編成コードは、部門の階層構造上の位置(所属する上位部門と階層数など)の入力に基づいて、前述した各桁の値を生成してもよい。
例えば、組織図に基づいた編成情報の登録では、図13に示すように、部門編成コードに基づいた各部門の階層構造上の位置が組織図に沿ったものである部門編成テーブル27が登録される。また、地域に基づいた編成情報の登録では、図14に示すように、部門編成コードに基づいた各部門の階層構造上の位置が地域に沿ったものである部門編成テーブル27が登録される。また、取扱商品種別に基づいた編成情報の登録では、図15に示すように、部門編成コードに基づいた各部門の階層構造上の位置が取扱商品種別に沿ったものである部門編成テーブル27が登録される。
次いで、端末装置の操作部や入力装置15からの操作指示に基づいて、複数の部門編成を登録するか否かが判定される(ステップS14)。このステップS14の判定の結果、複数の部門編成を登録する場合(YES)は、再度ステップS12から処理が開始される。
次いで、担当者登録において、入力されたデータに基づいて、担当者に関する情報が担当者マスタテーブル25に登録される(ステップS15)。
具体的には、図16に示すような画面G14が端末装置のディスプレイや表示装置14に表示され、登録に必要なデータ(担当者コード、担当者名、部門コードなど)の入力が端末装置の操作部や入力装置15から受け付けられる。図17に示すように、担当者マスタテーブル25には、画面G14において入力されたデータ(担当者コード、担当者名、部門コード)が登録される。
次いで、得意先登録において、入力されたデータに基づいて、得意先の詳細(担当部門、得意先名など)やその得意先の担当者などの情報が得意先マスタテーブル24に登録される(ステップS16)。
具体的には、図18に示すような画面G15が端末装置のディスプレイや表示装置14に表示され、登録に必要なデータ(部門コード、得意先コード、得意先名、担当者コードなど)の入力が端末装置の操作部や入力装置15から受け付けられる。図19に示すように、得意先マスタテーブル24には、画面G15において入力されたデータ(部門コード、得意先コード、得意先名、担当者コード)が登録される。
上述したデータ処理装置1の登録処理により、データ処理システム100では、部門登録、部門編成分類登録、部門編成登録、担当者登録、得意先登録で入力されたデータに基づいて、得意先マスタテーブル24、担当者マスタテーブル25、部門マスタテーブル26、部門編成テーブル27、部門編成分類テーブル28のデータを登録することができる。
次に、データ処理装置1が行う伝票入力処理について、図20〜図25を参照して説明する。
図20は、データ処理装置1が行う伝票入力処理を例示するフローチャートである。図21は、売上伝票入力を行う画面G21を例示する概念図である。図22は、伝票合計テーブル21の更新内容を例示する概念図である。図23は、伝票明細テーブル22の更新内容を例示する概念図である。図24は、集計された売掛残高を例示する概念図である。図25は、得意先残高管理テーブル23の更新内容を例示する概念図である。
図20に示すように、伝票入力処理が開始されると、伝票に関する入力データが受け付けられ、当該入力データに基づいて、伝票合計テーブル21における伝票ヘッダ部、集計部などの情報(得意先コード、伝票の種類を示す伝票種別、日付、伝票番号、枝番号、担当者コード、部門コードなど)が更新される(ステップS21)。
具体的には、図21に示すように、伝票に関する入力データは、画面G21が端末装置のディスプレイや表示装置14に表示され、端末装置の操作部や入力装置15から受け付けられる。
図22に示すように、伝票合計テーブル21には、画面G21において入力されたデータ(得意先コード、伝票種別、伝票日付、システム伝票番号、枝番号、担当者コード、部門コード)が登録される。なお図22の例では、システム伝票番号が「000000001」〜「000000004」の4つの伝票入力に基づいて更新された伝票合計テーブル21が示されている。
次いで、伝票に関する入力データに基づいた伝票明細部の情報(得意先コード、伝票種別、伝票日付、システム伝票番号、枝番号、行番号、取引金額など)を元にして、伝票明細テーブル22が更新され(ステップS22)、伝票明細部の売上金額が得意先コードごとに売掛残高として集計される(ステップS23)。上記ステップS22、S23は、伝票明細の最終レコードまで終了したと判定される(ステップS24:YES)まで実行される。
具体的には、図21に示した画面G21に従って、端末装置の操作部や入力装置15から入力された伝票明細部の情報に基づいて伝票明細テーブル22の更新や売掛残高の集計が行われる。
例えば図23に示すように、伝票明細テーブル22は、システム伝票番号が「000000001」〜「000000004」の4つの伝票に関して入力された3明細分(行番号が「001」〜「003」)のデータを元に更新される。売掛残高は、図24に示すように、上述した図23に例示した伝票明細テーブル22に基づいて、得意先コードが「000001」〜「000004」の4つの得意先ごとに集計される。
次いで、部門編成分類テーブル28を検索して部門編成分類が取得され(ステップS25)、取得された部門編成分類と、ステップS23により集計された売掛残高と、伝票入力時に指定した得意先、部門コードに対応する部門編成コードから生成した拠点コード及び伝票日付が属する年と、をキーとして得意先残高管理テーブル23が更新される(ステップS26)。
ステップS26において、部門コードに対応する部門編成コードは部門編成テーブル27を参照して取得される。また、前述したとおり、拠点コードは、部門編成コードと、部門編成分類に対応する拠点階層数に基づいて生成される。上記ステップS25、S26は、部門編成分類テーブル28の部門編成分類を最終レコードまで検索したと判定される(ステップS27:YES)まで実行される。
具体的には、図25に示すように、得意先残高管理テーブル23には、部門編成分類ごと、得意先ごと、その得意先の担当する部門が属する拠点ごとに、各得意先の売掛残高が格納される。この得意先残高管理テーブル23の例では、部門編成分類が「01」の場合について、「0100000000」、「0200000000」の二つの拠点があり、前者の拠点に属する部門が担当した得意先3件の売掛残高と、後者の拠点に属する部門が担当した得意先1件の売掛残高と、が格納されたことがわかる。
上述したデータ処理装置1の伝票入力処理により、データ処理システム100では、伝票入力により入力されたデータに基づいて、伝票合計テーブル21、伝票明細テーブル22、得意先残高管理テーブル23に格納されるデータを更新することができる。
次に、データ処理装置1が行う集計・印刷処理について、図26〜図33を参照して説明する。なお、上記集計・印刷処理は、端末装置や入力装置15からの指示に基づいて開始される処理である。
図26は、データ処理装置が行う集計・印刷処理を例示するフローチャートである。図27は、部門編成別得意先別売上管理表の処理条件を設定する画面G31を例示する概念図である。図28は、検索したレコードを例示する概念図である。図29は、集計レベル2の内容を例示する概念図である。図30は、集計レベル6の内容を例示する概念図である。図31は、集計レベル7の内容を例示する概念図である。図32は、印刷用レコードの内容を例示する概念図である。図33は、部門編成が組織図である場合の出力を例示する概念図である。
図26に示すように、集計・印刷処理が開始されると、条件入力画面において、各種業務データの集計結果である管理表を印刷するため、集計に必要なデータの抽出条件(取引年月度など)の指定が受け付けられる(ステップS31)。
ステップS31における条件入力画面は、図27に示すように、年月度、部面編成分類、部門編成分類の個別又は全部指定などの処理条件を受け付ける画面G31であり、端末装置のディスプレイや表示装置14に表示される。この画面G31における処理条件は、端末装置の操作部や入力装置15からの操作入力により受け付けられる。
次いで、上記条件入力画面において、どの部門編成に従った管理表を印刷するかの条件が、部門編成分類の指定により受け付けられる(ステップS32)。
次いで、ステップS31により受け付けられた取引年月度の抽出条件に基づいて、伝票合計テーブル21の検索が行われる(ステップS21)。例えば、図27の画面G31のように、抽出条件が平成19年10月度(西暦2007年10月度)で指定された場合は、西暦2007年10月に含まれる伝票日付「200710○○(○○は任意の日付)」のレコードが伝票合計テーブル21から検索される。
次いで、ステップS21により検索された伝票明細の各レコードとシステム伝票番号などで関連付けられた伝票明細テーブル22におけるレコードから部門コードが索引され(ステップS34)、その索引された部門コード、条件入力画面において指定された部門編成分類をキーとして、部門編成テーブル27におけるレコードから部門編成コードが索引される(ステップS35)。なお、このステップS34、S35で索引された部門コード、部門編成コードは、検索された伝票明細の各レコードに追加される。
次いで、上記検索された伝票明細の各レコードは、得意先コード、部門編成コードでソートされる(ステップS36)。具体的には、上述したステップS33〜S36により、図28に示すようなレコードが取得される。同図示例は、平成19年10月度で検索された伝票明細のレコードである。伝票明細の各レコードには、伝票明細テーブル22、部門編成テーブル27から索引された部門コード、部門編成コードが追加されている。また、検索結果は得意先コード、部門編成コードでソートされている。
次いで、ステップS36でソートされた伝票明細のレコードが1レコードずつ取り出され(ステップS37)、ソートされた伝票明細の最終レコードに至ったとステップS52において判定(YES)されるまで、取り出された1レコードに関するステップS38〜S51の処理が行われる。
具体的には、先ず、取り出された1レコードについて、得意先コードが前のレコードから変化したか否かが判定される(ステップS38)。このステップS38の判定において、得意先コードが変化したと判定された場合(YES)は、その変化したと判定されるまでの明細(例えば取引金額など)を集計した集計レベル2のレコードが生成される(ステップS39)。
すなわち、集計レベル2では、得意先でソートされた伝票明細のレコードを順次読み出してステップS38、S39の処理が行われているため、一つの得意先に関する明細が集計されることとなる。例えば図29に示すように、集計レベル2では、得意先コードごとの取引金額、得意先コードと関連する部門コード、その部門コードの部門編成コードからなるレコードが生成される。
次いで、取り出された1レコードについて、部門編成コード(上位から9、10桁)が前のレコードから変化したか否かが判定される(ステップS40)。このステップS40において、部門編成コード(上位から9、10桁)が変化したと判定された場合(YES)は、その変化したと判定されるまでの明細を集計した集計レベル3のレコードが生成される(ステップS41)。
すなわち、集計レベル3では、部門編成コードでソートされた伝票明細のレコードを順次読み出してステップS40、S41の処理が行われているため、最下位層(第5層)における各部門の明細が集計されることとなる。
次いで、取り出された1レコードについて、部門編成コード(上位から7、8桁)が前のレコードから変化したか否かが判定される(ステップS42)。このステップS42において、部門編成コード(上位から7、8桁)が変化したと判定された場合(YES)は、その変化したと判定されるまでの明細を集計した集計レベル4のレコードが生成される(ステップS43)。すなわち、集計レベル4では、集計レベル3と同様、最上位層から第4層目における各部門の明細が集計されることとなる。
次いで、取り出された1レコードについて、部門編成コード(上位から5、6桁)が前のレコードから変化したか否かが判定される(ステップS44)。このステップS44において、部門編成コード(上位から5、6桁)が変化したと判定された場合(YES)は、その変化したと判定されるまでの明細を集計した集計レベル5のレコードが生成される(ステップS45)。すなわち、集計レベル5では、集計レベル3、4と同様、最上位層から第3層目における各部門の明細が集計されることとなる。
次いで、取り出された1レコードについて、部門編成コード(上位から3、4桁)が前のレコードから変化したか否かが判定される(ステップS46)。このステップS46において、部門編成コード(上位から3、4桁)が変化したと判定された場合(YES)は、その変化したと判定されるまでの明細を集計した集計レベル6のレコードが生成される(ステップS47)。すなわち、集計レベル6では、集計レベル3〜5と同様、最上位層から第2層目における各部門の明細が集計されることとなる。
次いで、取り出された1レコードについて、部門編成コード(上位から1、2桁)が前のレコードから変化したか否かが判定される(ステップS48)。このステップS48において、部門編成コード(上位から1、2桁)が変化したと判定された場合(YES)は、その変化したと判定されるまでの明細を集計した集計レベル7のレコードが生成される(ステップS49)。すなわち、集計レベル7では、集計レベル3〜6と同様、最上位層における各部門の明細が集計されることとなる。
従って、データ処理装置1では、上述したステップS40〜S49の処理を実行することで、条件入力画面で指定された部門編成分類が示す部門編成において、各階層における各部門の明細を集計することができる。
例えば、上述したステップS40〜S49の処理が図28に示すようなレコードに行われた場合は、図30に示すように、第2階層における各部門(例えば部門編成コードが「0101000000」など)の取引金額を集計した集計レベル6のレコードや、図31に示すように、第1階層における各部門(例えば部門編成コードが「0100000000」など)の取引金額を集計した集計レベル7のレコードが生成されることとなる。
次いで、上述したステップS41、S43、S45、S47、S49における集計レベルの階層が、条件入力画面にて指定された部門編成分類の拠点階層と同一の階層であるか否かが判定される(ステップS50)。
このステップS50において、同じ階層であると判定された場合(YES)は、その拠点階層と同じ階層の集計レベルの残高金額に対し、レコードで指定された部門編成分類、部門コードが属する拠点コード、得意先コード、条件入力画面で指定した取引年月度から年を取りだした値をキーとして得意先残高管理テーブル23の検索が行われ、該当する拠点の月度の売掛残高を集計した値が代入される(ステップS51)。例えば、拠点階層が第1階層(集計レベル7の階層)である場合は、図31に示すように、第1階層において拠点に該当する各部門の残高金額が得意先残高管理テーブル23から取得されることとなる。
上述したステップS37〜S51の各処理がステップS36でソートされた伝票明細の全レコードに対して行われた後、各集計レベルで生成されたレコードに基づいて、管理表印刷に関する印刷用レコードが生成され、その印刷用レコードに基づいた画像形成データがプリンタ34へ出力されることで、管理表の印刷が行われる(ステップS53)。
具体的には、図32に示すように、ステップS37〜S51の各処理により生成された各集計レベルのレコードを、上位の集計レベルに下位の集計レベルが従属するように取りまとめた印刷レコードが生成される。データ処理システム100では、この印刷レコードに基づいて管理表の印刷が行われることで、図33に示すように、例えば部門編成分類が「01」(組織図)である場合の管理表を印刷することができる。
以上のように、データ処理システム100は、業務部門毎の部門情報を記憶する第1記憶手段(部門マスタテーブル26)と、第1記憶手段に記憶された各業務部門の部門情報に関連付けられた業務データを記憶する第2記憶手段(伝票合計テーブル21、伝票明細テーブル22、得意先残高管理テーブル23、得意先マスタテーブル24、担当者マスタテーブル25)と、第1記憶手段に記憶された各業務部門を階層構造に編成した編成情報を、編成分類ごとに記憶する第3記憶手段(部門編成テーブル27、部門編成分類テーブル28)と、第3記憶手段に記憶された編成分類の中から集計すべき編成分類を指定する指定手段(入力装置15)と、指定手段により指定された編成分類に対応する編成情報に基づいた階層構造に従って、第1記憶手段に記憶された部門情報を参照し、当該参照された部門情報に関連付けて第2記憶手段に記憶された業務データを集計する集計手段(CPU11)と、集計手段により集計された集計データを含む帳票データを出力する出力手段(プリンタ34)と、を備える。
このため、データ処理システム100は、企業の形態に合わせて部門編成した場合における業務部門ごとの集計表を出力することができる。
データ処理システム100は、第3記憶手段に記憶する前記編成分類ごとの編成情報を設定する設定手段を更に備え、設定手段は、階層構造に含まれる一つの階層を拠点階層として設定し、集計手段は、指定手段により指定された編成分類に対応する編成情報に基づいた階層構造における、設定手段により設定された拠点階層に従って、第1記憶手段に記憶された部門情報を参照し、当該参照された部門情報に関連付けて前記第2記憶手段に記憶された業務データを集計する。
従って、データ処理システム100では、階層構造に含まれる一つの階層を拠点階層として設定し、当該拠点階層に従って部門情報を参照し、当該参照された部門情報に関連付けて記憶された業務データを集計することができ、拠点階層の業務部門ごとに業務データを集計することができる。
なお、上述した実施の形態における記述は、一例を示すものであり、これに限定するものではない。上述した実施の形態における構成及び動作に関しては、適宜変更が可能である。
例えば、以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
また、本実施の形態ではシステム構成を例示したが、このシステム構成に限るものではない。例えば、サーバ装置2が記憶する各テーブルデータを記憶装置13が記憶し、データ処理装置1単体で実施する構成であってもよい。
また、本実施の形態では集計結果である管理表を印刷出力する構成を例示したが、特に印刷出力に限るものではない。例えば、データ処理システム100は、端末装置や表示装置14の表示画面上に出力する構成であってもよい。
また、本実施の形態では、編成部門分類を指定し、その編成部門分類の編成情報に基づいた階層構造に従って集計する業務データとして取引金額を例示した。しかしながら、集計する業務データは取引金額に限るものではない。集計する業務データは、階層構造に従って集計することが可能な業務データ(部門に関連付けられたデータ)であれば、得意先、担当者、などのいずれであってもよい。