JP5168456B2 - 電子写真捺染法 - Google Patents

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本発明は、液体トナーを用いた電子写真方式による捺染法に関する。
捺染法は、糸、編織物、二次製品等色々な形態の繊維品に適用され、版形式及び機械操作によって凹版を用いるローラ捺染、孔版によるスクリーン、型紙捺染が主流である。スクリーン捺染には手工捺染、半自動スクリーン捺染機による捺染、自動走行スクリーン捺染機による捺染、フラット型及びロータリー式自動スクリーン捺染機による捺染などがある。しかし、ローラ捺染は、金属ローラに図柄を彫刻する工程が煩雑でローラの取り扱い等も大変であり、スクリーン捺染は、スクリーンの製造に時間がかかり、捺染作業に手間がかかる等の問題があった。また、ロータリー式スクリーン捺染もスクリーンの製作、ローラの彫刻等に時間がかかる等の問題があった。このように従来からの捺染法はその製作工程が煩雑で、出来上がりまで長期間費やされるため、簡便な捺染法が望まれていた。
近年、従来の彫刻製版工程を省略し、短期間で製作が可能なインクジェットを用いた捺染方法として、特許文献1〜5などが考案されている。しかし、インクジェットによる捺染方式は、濃度を上げることができない、捺染していくうちに濃度が変化してしまう、速度が遅い等の欠点があった。
これらの問題を解決するため、電子写真方式を用いた捺染方法(特許文献6や7に記載の方法)が最近開発されている。この方法は、感光体上に静電潜像を形成し、トナーを付着させ、これを布類に転写し、熱によりトナーを定着させるものである。しかし、これらの特許文献6や7に記載の方法の電子写真方式による捺染方法は乾式トナーを用いたものであり、トナー層厚が厚いため、肌触りが良くない、樹脂により物理的に繊維に付着させているため、摩擦堅牢度、耐洗濯特性が劣る等の問題があった。
液体トナーを用いた電子写真方式による捺染法としては、特許文献8や9等が提案されている。これらは、昇華染料を用いた液体トナーをイオン流により現像し、図柄を転写物に印刷し、これを布類に重ね合せ昇華熱転写するものである。この方法は、肌触り等も自然で、簡便な方法であるが、カラーの場合、2色目に重ねた濃度が出にくい、耐洗濯性に劣る等の欠点があった。また、布の裏面までトナーが染込まず、両面捺染する必要があった。加えて作業が煩雑で、布に転写後、不要になった紙(転写物)がムダになるなどの問題があった。
発色処理前の段階において通常の捺染と電子写真方式の捺染とで異なるのは、通常のスクリーン捺染等の場合は、染料が可溶化した色糊の状態で布に付着しているのに対し、電子写真方式による捺染の場合は、染料が粒子の状態で布に付着している点である。
このため、布と染料の染着性が不十分となり発色濃度など染着特性が低下する問題があった。
また、トナーには帯電を制御させるための樹脂などが含まれており、これらが布の風合を損ねるという問題があった。
特開平10−195776号公報 特許第2995135号公報 特開2003−96340号公報 特開平7−278482号公報 特開平8−226083号公報 特開平5−027474号公報 特開平5−033275号公報 特開平9−73198号公報 特開平10−239916号公報
本発明の第1の目的は、液体トナーを用いた電子写真捺染後の布帛の風合、染着特性、捺染画像品質を向上させることである。また、本発明の第2の目的は、捺染の作業性を大幅に効率化し、オンデマンド性を持たせた、ムダのない捺染方法を提供する点にある。
本発明の第1は、担体液、着色剤、樹脂を含有する液体トナーを担持した現像ローラーにより、感光体上の静電潜像を現像し、感光体上の現像トナー像を転写材に転写する電子写真方法により捺染を行う電子写真捺染方法において、
着色剤として水に難溶性で疎水性繊維の染色に用いられる分散染料を用い、
転写材として布に転写して画像形成を行い、
形成された画像を加熱温度160〜210℃のHTS法(High Temperature Steaming)又は加熱温度160〜210℃の乾熱法により連続的に処理するものであり、
前記樹脂は、GPC法で測定した数平均分子量Mnが1000〜30000であり、前記染料に対する前記樹脂の割合が(樹脂/(染料+樹脂))×100%が20〜60%である電子写真捺染法電子写真捺染法に関する。
本発明の第は、前記樹脂が少なくともアルカリ可溶性樹脂およびまたは水溶性樹脂を含有するものである電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は前記染料の純度が80〜100%である電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は、前記担体液が、沸点100〜350℃(常温、常圧時)の脂肪族飽和炭化水素である電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は、前記液体トナーのζ電位の絶対値が10〜200mVである電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は、前記液体トナー中のトナー粒子の重量平均粒径が0.1〜5μmである電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は、静電潜像を感光体上に現像後、転写ローラで静電力及び/または圧力により、画像を転写させるものである電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は、静電潜像を感光体上に現像し、中間転写体にトナー像を1次転写後、画像を2次転写させるものである電子写真捺染方法に関する。
本発明の第は、2次転写前に中間転写体に溶媒を吹きかける工程を含むものである電子写真捺染方法に関する。
本発明の第10は、感光体の線速に対してトナーを現像するための現像ローラの線速が1.2倍〜6倍、過剰溶剤を除去するスクイズローラの線速が1.2〜4倍である電子写真捺染方法に関する。
本発明の第11は、タンデム型に感光体を配置し、布に画像を転写してフルカラー捺染するものである電子写真捺染方法に関する。
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によれば、捺染濃度が高く、染着性の優れ、風合、細線再現性(ブリード)の良好な電子写真捺染トナー及び該トナーを用いた電子写真捺染法を提供できる。また、捺染の作業性を大幅に効率化し、オンデマンド性を持たせたムダのない捺染方法を提供できる。
更に平滑性の悪い布への転写性が良好な電子写真捺染方法を提供できる。
発色処理前の段階において分散染料が水溶性の糊剤とともに布に付着している通常の捺染糊(捺染インク)の場合は、分散染料がポリエステル繊維などの、熱運動によって生じた繊維材料の結晶構造の間隙に入り込みファンデルワールス力などにより染着ができる。
これに対し、液体トナーの場合は、帯電性を制御する樹脂が染料の周囲に付着していることにより、十分な染着効果が得られず捺染品質が低下する。
またソーピング性が劣り、樹脂が残存することにより風合が低下するという問題もある。
本発明者らは、液体トナーに最適な発色方法、トナー組成を組合せることにより、捺染品質、染着性、風合を向上できることを見出した。
本発明における好ましい被捺染布帛は合成繊維、半合成繊維である。合成繊維では、ポリエチレン繊維が好ましく、ポリトリメチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、全芳香族ポリエステルのポリアリレート繊維、生分解性の脂肪族ポリエステルであるポリカプロラクトン繊維やポリ乳酸繊維などがある。半合成繊維ではセルロースをアセチル化したアセテート繊維(ジアセテート、トリアセテートなど)などがある。
着色剤として分散染料を用いた液体トナーにより布に転写して画像形成を行い、形成された画像を加熱温度160〜210℃のHTS法(High Temperature Steaming)又は乾熱法(サーモゾル)により発色処理することにより、捺染品質、染着性、風合を向上できる。HTS法処理や乾熱法処理の後、ソーピング処理することが好ましい。
HTS法や乾熱法はHPS法(High Pressure Steaming)に比べて、発色後の捺染品質において特に解像再現性、細線再現性で優れる(ブリード性が良好)。
HTS法とは常圧で高温の加熱蒸気用いる発色(着色)方法、乾熱法とは常圧で蒸気を用いずに高温で加熱する発色方法である。
これに対しHPS法とは高圧(2.7Kg/cm前後)で比較的低温(130℃前後)で飽和蒸気を用いる発色方法である。
染料トナーによる電子写真捺染の場合、HTS法や乾熱法が優れる理由は明確でないが、通常の捺染色糊との材料差や構成差の影響が大きいと推測される。HTS法の場合、水分量がHPS法と比較して約1/3と低く圧力が弱いことにより、織物組織に沿って染料がにじみにくいことが要因の一つと推定される。
処理温度は160〜210℃が良好で更には170〜190℃が特に良好である。処理時間は1〜30分、更には5〜15分が特に良好である。
また、HPS法は通常130℃程度の処理温度であるのに対し、HPS法や乾熱法は遥かに高い温度で処理するため、トナー中の樹脂が十分溶融して染料が剥き出しになるため、布と染料が直接接触でき染着性も向上する。
染着性が向上するため、ソーピングで除去される染料もほとんどなくなることから捺染濃度は高くできる。
更には、HTS法や乾熱法で発色処理することにより、ソーピング性が向上し、風合が良好になる。
理由は明確でないが、HTS法や乾熱法では、高温で処理することにより樹脂が脆くなるためと思われる。
樹脂分子量が1000〜30000、更に望ましくは2000〜10000の樹脂を用いたときは、ソーピングで残存樹脂が残らず風合は特に良い。
分子量が1000より低いと極性安定性能が低下し、トナー帯電性が低下する。また、発色後の細線再現性(ブリード)も悪くなることがある。
30000より大きいと樹脂が強靭になり、発色処理しても樹脂が脆くならず、また布への固着力が強くソーピング性が低下し風合が悪くなることがある。
また、更に、染料に対する樹脂の割合は(樹脂/(染料+樹脂))×100%が20〜60%である場合は特に風合が良好である。
トナー中の樹脂量が多くなれば布に付着する樹脂分も多くなり、ソーピング性は低下する。
少なすぎるとトナーの帯電制御性が低下したり、発色処理時に染料がにじむブリードが発生しやすくなる。
このため染料に対する樹脂の割合は(樹脂/(染料+樹脂))×100%が20〜60%、更に好ましくは25〜45%が良好である。
また、樹脂の一部にアルカリ可溶性樹脂や水溶性樹脂を用いることも風合を向上させるために好ましい(したがって、この場合、その余の部分はアルカリ不溶性樹脂や水不溶性樹脂)。アルカリ可溶性樹脂や水溶性樹脂はソーピング工程の水洗で溶解し、布から脱離するため、風合の良好な捺染布が得られる。
アルカリ可溶性樹脂および/または水溶性樹脂は、全樹脂量に対し10〜50質量%の割合で含有されているのが好ましい。
更に好ましくは20〜35質量%の割合である。
アルカリ可溶性樹脂および/または水溶性樹脂分が多いとトナーの帯電性が低下し、アルカリ可溶性樹脂および/または水溶性樹脂分が少ないと風合が低下する。
アルカリ可溶性樹脂および/または水溶性樹脂としては、水溶性メラミン樹脂、水溶性ロジン変性樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶性エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソーダ、コラーゲン、ゼラチン、デンプン、キトサン等がある。
商品としては、クラレ社製ポバール(PVA)、イソバン(イソブチレン/マレイン酸樹脂)、ハリマ化成製ネオトール、ハリディプ(アルキッド樹脂、アクリル樹脂)、日本合成化学社製エコアティ(PVA)、ナガセケムテックス社製デコナール(エポキシ樹脂)、日本純薬社製ジュリアー(アクリル樹脂)、カブセン(ポリエステル樹脂)などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂、水溶性樹脂以外の樹脂としては、ロジン変性マレイン酸樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
また、液中での分散安定を付与するため、本発明に併用することが好ましい分散用樹脂としては
Figure 0005168456
(RはHまたはCHを、nは6〜20の整数を表わす。)
であらわされるビニルモノマーAと
Figure 0005168456
(RはCが1〜4のアルキル基又はH)
で表わされるビニルモノマー及びビニルピリジン、ビニルピロリドン、エチレングリコー
ルジメタクリレート、スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンより選ばれるモノマ
ーBの各一種づつもしくは、数種の共重合体、グラフト共重合体が挙げられる。
具体的には本発明に好ましい分散用樹脂は例えば以下のように合成できる。
攪拌機、温度計、冷却管、滴下ロートを備えた3LのフラスコにアイソパーH500gを仕込み、90℃に加熱し、攪拌しながらラウリルメタアクリレート(三菱レイヨン社製アクリエステルL)100g、グリシジルメタアクリレート(アクリエステルG)20g、メタクリル酸(三菱レイヨン社製)15g、アズビスイソブチロニトリル1gよりなるモノマー溶液を2時間かけて滴下する。
その後、95℃に保ち5時間重合を行う。
その後、メチルメタクリレート(三菱レイヨン社製アクリエステルM)30g、アズビスイソブチロニトリル0.2gよりなるモノマー溶液を2時間かけて滴下し、85℃に保ち1時間重合を行う。
重合温度、重合温度、重合開始剤量、重合開始剤種類を変えることにより樹脂の分子量を変化させることができる。
以下に分子量1000〜30000の樹脂を用いた時の平均的な発色方法/樹脂比率の傾向を示す。
風合はハンドロメーターで測定(JIS-L-1096)した結果で32が最良である。
ブリード率は発色処理による細線の太さ(にじみ)を算出した結果で100%が最良である。
風合を向上させるには、樹脂含有量を下げる必要があるが、樹脂含有量を下げると細線再現性(ブリード率)が悪くなる傾向にある。しかし、HTS/乾熱法により発色処理を行うことにより、この相反する特性を両立できる。
図5〜図7のグラフに本発明の発色処理法(HTS/乾熱法)により本発明のトナーで電子写真捺染を行った時の風合、ブリード、捺染濃度を示す。
本発明で用いることのできる分散染料は、Disperse Yellow1、Disperse Yellow 3、Disperse Yellow 7、Disperse Yellow 13、Disperse Yellow 54、Disperse Yellow 58、Disperse Yellow 60、Disperse Yellow 64、Disperse Yellow 82、Disperse Yellow 88、Disperse Yellow 99、Disperse Yellow 105、Disperse Yellow 160、Disperse Red5、Disperse Red 11、Disperse Red 43、Disperse Red 55、Disperse Red 60、Disperse Red 92、Disperse Red 127、Disperse Red 141、Disperse Red 158、Disperse Red 199、Disperse Red 210、Disperse Red 229、Disperse Red 356、Disperse Blue5、Disperse Blue 14、Disperse Blue 22、Disperse Blue 34、Disperse Blue 60、Disperse Blue 73、Disperse Blue 87、Disperse Blue 125、Disperse Blue 183などである。
中でも特に望ましいのは昇華堅牢度の高い分散染料である。
JIS L0854、L0879、L0850で試験片の変退色及び添付白布の汚染の測定においてランク5級以上が望ましい。本発明の発色法は高温で処理するため、昇華堅牢性の低い分散染料であると解像性の悪化や白地汚染の要因となる。
また、市販の粉体分散染料は、染料純度30〜50%程度で、食塩、芒硝が多量に入っている場合が多く、液の抵抗、帯電性に悪影響を与えるため、精製するか、初めから塩類含有量の少ない染料を用いたほうが、良好である。純度80%以上が望ましい。
染料の純度は以下の溶解、再沈殿法で求められる。
(イ)食塩、芒硝などの無機塩類を溶解せずに染料のみを溶解する溶媒(N,N−ジメチルホルムアミドなど)を用いて抽出する。
(ロ)(イ)の染料溶解液に染料を溶解しない溶媒(アセトンなど)を混合し染料を析出させる。
(ハ)(析出させた染料重量/初めの染料重量)×100%で純度を算出する。
本発明の液体トナーに使用される担体液としては、高抵抗で低誘電率のものが良く、たとえば、脂肪族飽和炭化水素とくにイソパラフィン系炭化水素、あるいはシリコーン系オイル等が良好である。イソパラフィン系炭化水素としては、アイソパーC、アイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM、アイソパーV、ソルベッソ100、ソルベッソ150、ソルベッソ200、エクソール100/140、エクソールD30、エクソールD40、エクソールD80、エクソールD110、エクソールD130(以上エクソンモービル社製またはエクソン化学の商品名)などがあり、シリコーン系オイルとしては、KF961〜10000cst(信越シリコンの商品名)、SH200、SH344(東レシリコンの商品名)、TSF451(東芝シリコンの商品名)などがある。
沸点は100〜350℃のものが望ましい。100℃未満であると転写前に溶媒が揮発しやすく転写性向上の効果が低減したり、臭気、安全性の点や、揮発溶剤蒸気が作業者にとって好ましくない。350℃を上回る場合は、溶剤が揮発しにくく、発色工程で溶剤が除去できず発色特性に問題が生じる。350℃以下であれば、後工程の加熱、スチーミングの段階で蒸発させることができる。
本発明においては、一般式(1)で示される着色剤を、体積抵抗10Ω・cm以上の高抵抗低誘電率の担体液中に分散させた液体トナーとすることが好ましい。
Figure 0005168456

(式中R1 、R2はH、CnH2n+1、R3はCnH2nCOOCnH2n+1又はSO2NHCnH2nOCmH2m+1である)
ζ電位とはトナー粒子の帯電性の強さを表す尺度となり、大きいほどトナー移動度が速くなる。トナー移動度が速くなれば短い現像時間でも高濃度が出せることになり、現像には有利になる。また電荷による粒子の反発力も強くなり、粒子同士の凝集が起こりにくくなる。
このため、本発明の液体トナーの場合、ζ電位はその絶対値が10〜200mVであることが好ましい。ζ電位の絶対値が10mVよりも低いとトナー粒子が凝集したり、電気泳動性が低下し地汚れしたり、濃度が低下する。またζ電位の絶対値が200mVよりも高いと感光体付着量が低下し濃度が低下する場合がある。トナーの重量平均粒子径はトナー帯電性や画像特性に影響を与える。
液体状捺染用電子写真トナーにおける着色剤の重量平均粒径は0.1〜5μmが望ましく、0.1μm以下では、十分な濃度が得られない場合やニジミが発生しやすくなる場合があり、5μm以上では、色彩、解像性が悪くなる場合がある。
感光体上で現像後、図2に示すように転写電圧付与部材としての転写ローラで0.1〜3Kg/cmの圧力をかけ転写した場合、平滑性の悪い転写紙や捺染の場合は転写性が向上し、高濃度の画像を形成できる。
また、図3に示すように中間転写体を用いて転写する場合も、更に高い圧力がかけられるため転写性が向上する。しかし、中間転写体を用いない場合よりも転写時の溶媒量が少なくなるため、捺染の場合は、2次転写前に中間転写体上に脂肪族炭化水素やシリコーンオイル等の溶媒を吹き付け(図3では溶媒塗布噴霧装置を設けている)転写に必要な溶媒量を確保することが望ましい。
吹き付け量は0.20〜0.70mg/cm程度が良好である。
また、捺染の場合、濃度を向上のためには現像付着量を上げたり、あるいは、現像後スクイズローラの溶剤スクイズ量を少なくすることにより、感光体上の現像液量を多くして布への溶剤染込み量を増やすと効果がある。
転写電圧は直接布に転写する場合は絶対値で1000〜7000V、中間転写を用いる場合は1次転写が100〜1000V、2次転写が300〜7000Vが望ましい。
本請求項1の発明における捺染用電子写真トナーは、着色剤、固着剤等の添加剤および一部の担体液をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミルなどの分散機に投入、分散、混練を行い濃縮トナーを調製し、これを残りの担持液中に分散させることにより得ることができる。この場合でも、それぞれの濃度の制限はないが、例えば、着色剤5〜10質量%、固着剤5〜20質量%、担体液70〜95質量%、帯電制御剤0.1〜1質量%とすることができる。
本発明を図面を用いて以下に説明する。
図1は、本発明の画像形成方法の一例である。帯電電圧付与部材により、感光体に電荷を与え、露光により非画像部の電荷を消去する。感光体はセレン感光体、有機感光体、アモルファスシリコン感光体が使用できる。感光体の表面電位は、400V〜1600Vの範囲が良好である。感光体の電荷の残っている潜像に現像ローラから供給される液体現像剤、すなわち、本発明の液体トナーにより現像し、スクイズローラで余剰の捺染用電子写真トナーを除去し、転写電圧付与部材により前記トナーの電荷と逆電荷の電圧をかけ捺染布に転写させる。
現像ローラは感光体と順方向に回転し、スクイズローラは逆方向に回転させ、感光体に対する線速は現像ローラが1.2倍〜6倍、スクイズローラの線速は1.2倍〜4倍が効果的である。
ローラと感光体のギャップは50〜250μm、スクイズローラのギャップは30〜150μmが良好である。転写電圧は500〜4000Vの範囲が良好である。
布に転写されずに感光体に残った前記トナーをクリーニングブレード、クリーニングローラで除去後、感光体を除電する。
また、画像部の電荷を消去し非画像部の電荷を残す現像方式でも同様に画像形成できる。
図2は図1の転写電圧付与部材をチャージャー方式からローラ方式にした例である。チャージャー方式に比べ転写時の圧力を付与できるため、表面性の荒れた凹凸の大きい布の場合でも転写性が良好である。転写圧は0.1〜3Kg/cmが良好である。
図3は図2の装置に中間転写部材を追加した例である。図2の装置よりもさらに高い転写圧力を付与できるため、表面性の荒れた凹凸の大きい布の場合でも転写性が良好である。一次転写圧は0.1〜3Kg/cm二次転写圧は0.1〜5Kg/cmが良好である。ただ、中間転写部材への一次転写時にトナー中の溶媒成分が少なくなり、中間転写部材から布への二次転写に必要な溶媒量が少なくなる場合があるため、二次転写前に中間転写部材に溶媒を吹きかける工程を追加すると効果的である。
図4は感光体をタンデム(tandem)に配置し、布搬送ベルト上に布を貼りつけてフルカラー捺染を行う装置の一例である。なお、タンデムとは、カラー用の場合は感光体が複数個(通常4個)並んだ電子写真用マシンである。タンデム方式は高速化に有利なカラー画像作成方法である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、捺染対象には、ポリエステルサテン布を用いた。また、実施例及び比較例における「部」は全て「重量部」であり、共重合体のモノマーの混合比は重量比である。
[実施例1]
分散染料(SumikaronRed E-FBL)(純度50%品)(住友化学) 50部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn11000) 30部
水溶性樹脂 ポバール(クラレ)(Mn26000) 25部
アイソパーH(担体液) 230部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をピンミルに入れて10時間分散後、さらにアイソパーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。なお、アイソパーHは、体積抵抗2.5×1014Ω・cm、B.P.184℃のものである。
この濃縮トナー100gとアイソパーH1リットルを混合した液体トナーにより図1の装置で転写圧0.15Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを175℃で8分間のHTS法による蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で5分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例2]
分散染料(FS Blue 1538)(純度98%品)(有本化学) 65部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn21000) 10部
オレフィン樹脂ビスコール660P(三洋化成)(Mn3000) 12部
アイソパーH(担体液) 180部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をボールミルに入れて80時間分散後、さらにアイソパーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとアイソパーH1リットルを混合した液体トナーにより図1の装置で転写圧0.20Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを185℃で10分間のHTS法による蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で10分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例3]
分散染料(NSP-Red-01)(純度98%品)(ナガセカラーケミカル) 65部
ステアリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体 Mn19000) 20部
エポキシ樹脂エピコート1006(ジャパンエポキシレジン)(Mn1600) 10部
水溶性樹脂 ポバール(クラレ)(Mn26000) 15部
アイソパーH(担体液) 250部
荷電制御剤(オクタン酸ジルコニウム) 5部
をボールミルに入れて48時間分散後、さらにアイソパーHを250部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとアイソパーH1リットルを混合した液体トナーにより図2の装置で転写圧1.75Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを170℃で8分間のHTS法による蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で10分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例4]
分散染料
(KayalonPolyesterTurquiseBlueGL-S)(純度95%品)(日本化薬) 50部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn11000) 30部
水溶性樹脂 ポバール(クラレ)(Mn26000) 25部
アイソパーH(担体液) 230部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をバスケットミルに入れて16時間分散後、さらにアイソパーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとアイソパーH1リットルを混合した液体トナーにより図1の装置で転写圧1.52Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを205℃で90秒間の乾熱法による処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で8分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例5]
実施例2の分散媒をアイソパーHからシリコーンオイル(KF-96 2cst)に変えた以外は全て実施例2と同様にして濃縮トナーを作成した。
この濃縮トナー100gとシリコーンオイル(KF-96 2cst)1リットルを混合した液体状捺染用電子写真トナーにより図2の装置で転写圧2.65Kg/cmで電子写真捺染を行った。なお、シリコーンオイルKF-96は、体積抵抗3.3×1014Ω・cm、B.P.230℃のものである。
これを165℃で20分間のHTS法による蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で5分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例6]
分散染料(FS Yellow1019)(有本化学) (純度97%) 40部
2エチルヘキシルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/
メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn29000) 25部
アイソパーM(担体液) 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をバッチ式サンドミルに入れて12時間分散後、さらにアイソパーHを350部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとアイソパーM(1リットル)を混合して得られた液体トナーにより図2の装置で転写圧1.95Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを200℃で2分間の乾熱法による処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で10分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例7]
分散染料(NSP-Red-01)(純度98%品)(ナガセカラーケミカル) 48部
2エチルヘキシルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn17000) 40部
エクソールD30(担体液) 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をバッチ式サンドミルに入れて12時間分散後、さらにアイソパーHを350部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとエクソールD30(1リットル)を混合して得られた液体トナーにより図2の装置で転写圧0.69Kg/cmで電子写真捺染を行った。エクソールD30は、体積抵抗1.4×1014Ω・cm、B.P.150℃のものである。
これを175℃で8分間のHTS法による蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で8分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[実施例8]
実施例3で転写圧を0.14Kg/cmにした以外は全て実施例3と同様にして行った。
[実施例9]
実施例3で使用する装置を図3の装置、1次転写圧1.23Kg/cm、2次転写圧3.98Kg/cmにした以外は全て実施例3と同様にして行った。
[実施例10]
実施例9で2次転写前にアイソパーHを0.6mg/cm吹きかけた以外は全て実施例9と同様にして行った。
その結果は次表1のとおりであった。
[実施例11]
分散染料(SumikaronRed E-FBL)(純度50%品)(住友化学) 35部
ラウリルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート/グリシジルメタクリレート/メタクリル酸(75/5/10/10)共重合体(Mn45000) 65部
アイソパーH(担体液) 230部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 3部
をピンミルに入れて10時間分散後、さらにアイソパーHを300部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。 この濃縮トナー100gとアイソパーH1リットルを混合した液体トナーにより図1の装置で転写圧0.15Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを175℃で15分間のHTS法による蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で5分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[比較例1]
分散染料
(KayalonPolyesterLightRed B-S200)(純度55%品)(日本化薬) 43部
エポキシ樹脂エピコート4110(ジャパンエポキシレジン)(Mn35000) 110部
2エチルヘキシルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn33000) 30部
アイソパーH(担体液) 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をバッチ式サンドミルに入れて12時間分散後、さらにアイソパーHを350部加え、1
時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとアイソパーH(1リットル)を混合して得られた液体トナーにより図2の装置で転写圧0.69Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを高圧力をかけるHPS法により、圧力2.7Kg/cm、130℃、30分蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で8分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[比較例2]
分散染料
(KayalonPolyesterBlue AN-SE)(純度52%品)(日本化薬) 65部
2エチルヘキシルメタアクリレート/メチルメタアクリルレート
/メタクリル酸(80/10/10)共重合体(Mn920) 15部
アイソパーH(担体液) 200部
荷電制御剤(ナフテン酸ジルコニウム) 2部
をバッチ式サンドミルに入れて12時間分散後、さらにアイソパーHを350部加え、1時間分散し、これを濃縮トナーとした。
この濃縮トナー100gとアイソパーH(1リットル)を混合して得られた液体トナーにより図2の装置で転写圧0.69Kg/cmで電子写真捺染を行った。
これを高圧力をかけるHPS法により、圧力2.9Kg/cm、130℃、20分蒸熱処理を行い、非イオン活性剤1g/L、水酸化ナトリウム2g/L、ハイドロサルファイト2g/Lの80℃温水で8分間還元洗浄を行い捺染サンプルを作成した。
[比較例3]
発色処理を150℃、6分のHTS法による蒸熱処理を行った以外は比較例1と同様にして捺染サンプルを作成した。
[比較例4]
発色処理を220℃、2分の乾熱法による蒸熱処理を行った以外は比較例2と同様にして捺染サンプルを作成した。
実施例、比較例とも還元洗浄後に温水で洗浄後十分乾燥させ各測定を行った。
表2の結果より明らかなとおり、本電子写真捺染方法によると、染着率が高く、布濃度が高く、風合、ブリード率が良好な捺染布が得られた。
実施例4は染料純度を上げているため実施例1に比べζ電位が高く濃度が高い。実施例5は分散媒に脂肪族炭化水素以外の溶媒を使用しているため、実施例4に比べてやや濃度が低い。実施例8は転写圧が低めのため転写性、濃度が低めである。
実施例10は二次転写前に中間転写ローラ上の画像にアイソパーHを吹きつけているため転写率が上がり画像濃度が向上した。
比較例1はHPS法で発色処理を行っていることに加え、樹脂分子量が高く、樹脂比率が多いため風合が悪い。更に染料純度が低く含有率も低いため、トナー特性が劣る。
比較例2はHPS法で発色処理を行っていることに加え、樹脂分子量が低く、樹脂含有率が少ないため、ブリード率が悪い。更に、染料純度が低く含有率が高すぎるためトナー特性が劣る。
Figure 0005168456

*濃度はX-Riteにより測定
*地汚れは地汚れ段階見本布による
5:非常に良い、4:良い、3:普通、2:悪い、1:非常に悪い
*風合は大栄科学精器製作所HOM-200ハンドロメーターによる(JIS-L-1096)
20cm×20cm布の裏表1/3部分の測定値4点の合計(スリット20mm)
*ブリード率は1mmライン部より計測(20倍)
(発色後線幅/発色前線幅)×100%
*平均粒径は島津製作所SA-CP3による
トナーを積分球式濁度計で透過率15%程度になるまでアイソパーで希釈し、SA-CP3用セルに充填しACCEL480、MODE:CENT、3〜16チャンネルの条件
で測定
*ζ電位は大塚電子ELS-8000による
セル:低誘電率セル、電界:500V/cm、6回測定平均モードで測定
*転写率はテープ剥離法による濃度から算出
転写率=(転写前感光体上濃度−転写後感光体残濃度)/(転写前感光体上濃度)×100%
*帯電制御率は電着法により算出
電極間距離:1cm、電極面積:2cm×2cm、電着時間:100秒で測定
表1の結果は、樹脂比率が少ないと風合は良くなるが、ブリードは悪い方向に向かうことを示している。樹脂比率が多いとその逆である。
また、ζ電位の影響に関し、地汚れは染料純度の影響が大きく、ζ電位が低いと帯電制御率が低下し、転写率が悪くなることを示している。
請求項1記載の本発明の効果は、風合とブリード率に主に影響することが理解され、さらにその従属項である請求項2〜記載の要件は、トナーの特性に影響するため、その他の特性全般に影響する。

本発明の1例を示す転写チャージャー方式による電子写真捺染方法の概略図である。 本発明の他の1例を示すローラ方式による電子写真捺染方法の概略図である。 図2に示す装置に、中間転写体を追加したケースを示す。 感光体をタンデムに配置し、布搬送ベルト上に布を貼りつけてフルカラー捺染を行う装置の1例を示す。転写ローラは、右から順にY(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、BK(黒)、G(グリーン)、R(赤)のためのものである。 本発明の発色処理法(HTS/乾熱法)により本発明のトナーで電子写真捺染を行った時の風合を示した図である。 本発明の発色処理法(HTS/乾熱法)により本発明のトナーで電子写真捺染を行った時のブリードを示した図である。 本発明の発色処理法(HTS/乾熱法)により本発明のトナーで電子写真捺染を行った時の捺染濃度を示した図である。

Claims (11)

  1. 担体液、着色剤、樹脂を含有する液体トナーを担持した現像ローラーにより、感光体上の静電潜像を現像し、感光体上の現像トナー像を転写材に転写する電子写真方法により捺染を行う電子写真捺染方法において、
    着色剤として水に難溶性で疎水性繊維の染色に用いられる分散染料を用い、
    転写材として布に転写して画像形成を行い、
    形成された画像を加熱温度160〜210℃のHTS法(High Temperature Steaming)又は加熱温度160〜210℃の乾熱法により連続的に処理するものであり、
    前記樹脂は、GPC法で測定した数平均分子量Mnが1000〜30000であり、前記染料に対する前記樹脂の割合が(樹脂/(染料+樹脂))×100%が20〜60%であることを特徴とする電子写真捺染法。
  2. 前記樹脂が、少なくともアルカリ可溶性樹脂および/または水溶性樹脂を含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真捺染方法。
  3. 前記染料の純度が80〜100%である請求項1または2に記載の電子写真捺染方法。
  4. 前記担体液が、沸点100〜350℃(常温、常圧時)の脂肪族飽和炭化水素である請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
  5. 前記液体トナーのζ電位の絶対値が10〜200mVである請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
  6. 前記液体トナー中のトナー粒子の重量平均粒径が0.1〜5μmである請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
  7. 静電潜像を感光体上に現像後、転写ローラで静電力及び/または圧力により、画像を転写させるものである請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
  8. 感光体上の静電潜像を現像後、中間転写体にトナー像を1次転写後、画像を2次転写させるものである請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
  9. 2次転写前に中間転写体に溶媒を吹きかける工程を含むものである請求項に記載の電子写真捺染方法。
  10. 感光体の線速に対してトナーを現像するための現像ローラの線速が1.2倍〜6倍、過剰溶剤を除去するスクイズローラの線速が1.2〜4倍である請求項1乃至のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
  11. タンデム型に感光体を配置し、布に画像を転写してフルカラー捺染するものである請求項1乃至10のいずれかに記載の電子写真捺染方法。
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