JP5164702B2 - 加熱料理の製造方法及び調理方法 - Google Patents

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本発明は、魚や蓄肉などを具材とした美味しい加熱料理を電子レンジを利用して、レストラン、弁当屋、惣菜店などで手軽に作れるようにする加熱料理の製造方法及び調理方法であって、容器内に調味液及び生肉を投入して電子レンジ加熱を行っても調味液が容器からふきこぼれることのない加熱料理の製造方法及び調理方法に関する。
魚や蓄肉などを具材とした煮込み料理などの加熱料理がある。これらの料理を美味しく作るには、適切な加熱により魚や肉などの素材そのものの好ましいテクスチャーや旨みを引き出す必要がある。加熱処理が不十分であると生の部分が残り、加熱処理が過度であると、組織が硬くなったり、煮崩れしたりして好ましいテクスチャーとはならない。このような加熱料理は、鍋などで調味液を作る手間がかかるだけでなく、実際に加熱調理する際には、火加減を調整しながら加熱調理する必要があって調理中その場を離れられない。そこで、レストラン、弁当屋、惣菜店などでは、これらの加熱料理の簡便に作る方法の提供が望まれていた。
加熱料理が簡便に得られる加工食品として、従来、予め加熱調理した煮込み料理などを容器内に密封してレトルト処理した容器詰食品が市販されている。このような容器詰食品は、容器に既に完成した調理食品が充填されているので、長期保存ができ、レストラン、弁当屋、惣菜店などでは、適宜、電子レンジで30秒〜1分ほど加熱するだけで、人々に供するに足る調理料理を手軽に提供できるものである。しかしながら、レトルト処理は、過度の熱がかかるため、予め加熱調理したものを容器内に収容してレトルト処理し、食するときに再度加熱すると、肉の組織が硬くなったり、煮崩れしたりして素材のテクスチュアーが損なわれ易い問題があった。このため、加熱料理を容器に詰めてレトルト処理して容器詰食品としても、その美味しさには限界があった。
ところで、特許文献1(特開2006−44708号公報)には、ジッパーを備えた水蒸気透過性調理用袋に、生鮮食品等の料理食材を密封した調理用バッグが提案されている。この調理用バッグを電子レンジで数分間、加熱調理した場合、生鮮食品はレトルト処理を受けずに電子レンジ加熱調理により初めて加熱されるので、そのテクスチュアーを損なわずに加熱調理することが期待できる。従って、特許文献1の調理用バッグの技術を魚や蓄肉などを具材とした加熱料理に応用できれば、鍋などを用いず、魚や蓄肉などを具材とした加熱料理を電子レンジで簡単に製造することができ便利である。
特開2006−44708号公報
実際に、本発明者らは、電子レンジ調理可能な容器内に調味液と生肉を投入して電子レンジ調理を行ったところ、生肉に由来する成分により調味液が電子レンジ加熱の沸騰により沸き上がり、容器内に泡が充満して容器の開口部から調味液がふきこぼれるという問題が生じた。
本発明は、このような課題を解決しようとするものであり、魚や蓄肉などを具材とした美味しい加熱料理を電子レンジを利用して、レストラン、弁当屋、惣菜店などで手軽に作れるようにする加熱料理の製造方法及び調理方法であって、容器内に調味液及び生肉を投入して電子レンジ加熱を行っても調味液が容器からふきこぼれることのない加熱料理の製造方法及び調理方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の本発明の目的を達成すべく鋭意研究の結果、粘度が10Pa・s以下である調味液が充填された容器内に、澱粉及び/又は穀粉をまぶした生肉を投入して電子レンジで加熱調理することにより、電子レンジ加熱調理中の泡の沸き上がりが抑制され、ふきこぼれが防止されることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
粘度が10Pa・s以下である調味液がパウチの最大密封充填容積の10〜40%となるように充填された容器内に、澱粉及び/又は穀粉をまぶした生肉を投入し、内容物の合計300gあたり600W×3分相当以上の調味液が沸騰する加熱条件で、電子レンジで加熱調理する加熱料理の製造方法及び調理方法を提供する。
本発明によれば、粘度が10Pa・s以下である調味液が充填された容器内に、澱粉及び/又は穀粉をまぶした生肉を投入して電子レンジ加熱を行うので、電子レンジ加熱時の調味液のふきこぼれを抑制することができる。そのため、レストラン、弁当屋、惣菜店などでは、魚や蓄肉などを具材とした美味しい加熱料理を電子レンジを利用して簡便に製造することができる。
以下、本発明の加熱料理の製造方法及び調理方法を詳細に説明する。本発明において、特にことわりのない限り「%」は「質量%」を表し、「部」は「質量部」を表す。
本発明で用いる生肉としては特に制限は無く、牛肉、豚肉、鶏肉、鴨肉、羊肉、馬肉、または家兎肉等の食用に適した家畜の生肉や、スズキ、鰯、サバ、たこ、イカ、アサリ、オマールエビ、ムール貝等の魚介類の生肉が挙げられる。また、これら生肉としては、冷凍品を解凍して用いてもよい。生肉は、電子レンジによる加熱調理をムラ無く行えるように、電子レンジ加熱時には、その厚さを0.1〜4cmにカットしておくことが好ましい。また、必要に応じ、調味液に浸漬して下味をつける等の下処理をしておくことができる。
一方、本発明の調味液は、生肉を加えて電子レンジで加熱するだけで、肉を用いた加熱料理を得られるようにするものである。調味液としては、容器内に投入する肉を味付けするための調味料を含むものであればよく、このような調味料としては、例えば、食塩、砂糖、醤油、味噌、マヨネーズ、ケチャップ、ソース、食酢、動植物等のエキス類、アミノ酸、グルタミン酸ナトリウム等が挙げられる。また、このような調味料を含む本発明の調味液としては、具体的には、例えば、クリームソース等の洋風の調味液、みぞれ煮用調味液等の和風の調味液、中華煮込み用調味液等の中華風の調味液が挙げられる。本発明で用いる調味液としては、市販の調味液を用いることができ、例えば、レトルト品、あるいは、冷凍品を解凍した調味液を用いることができる。なお、これら調味液には具材を配合してあってもよい。
前記本発明で用いる調味液の粘度は10Pa・s以下であり、これにより後から加えた肉を調味することができる。前記範囲よりも粘度が高い場合は、後から加えた肉に調味液がからまず、肉の調味がされ難くなる。前記粘度は、肉の調味がされやすくなる点から、好ましくは8Pa・s以下、より好ましくは5Pa・s以下である。前記粘度の下限としては、ある程度調味液の粘度があったほうが、電子レンジ調理後に食する際に肉に付着して美味しく食することができることから、好ましくは0.1Pa・s以上である。
なお、粘度の測定は、当該調味液をBH型粘度計で、品温60℃、回転数20rpmの条件で、粘度が0.375Pa・s未満のときローターNo.1、0.375Pa・s以上1.5Pa・s未満のときローターNo.2、1.5Pa・s以上3.75Pa・s未満のときローターNo.3、3.75Pa・s以上7.5Pa・s未満のときローターNo.4、7.5Pa・s以上のときローターNo.5を使用し、測定開始後ローターが3回転した時の示度により求めた値である。なお、調味液に具材が含まれる場合は、調味液を10メッシュの網目に通して具材を取り除いたものを測定する。
本発明の調味液の粘度の調整は、電子レンジ調理中の調味液の沸き上がりを抑制効果が得られ易い点から、澱粉を用いることが好ましい。澱粉としては、例えば、小麦粉澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉などの生澱粉、これら生澱粉に常法によりα化処理を行ったα化澱粉、生澱粉に常法により湿熱処理を行った湿熱澱粉、更に、生澱粉に常法により架橋処理、エステル化処理、エーテル化処理、酸化処理などの一種又は二種以上の処理を行った架橋澱粉、酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉などの加工澱粉などが挙げられる。これらの澱粉の中でも、具材にソースが絡み易い好ましい性状を付与できるという点から、湿熱処理澱粉又は加工澱粉を好ましく使用できる。なお、澱粉の使用量は、調味液の粘度が前記粘度となるに必要な量を配合すればよく、具体的には、調味液の好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。
本発明で用いる容器としては、電子レンジ調理が可能な種々の容器を用いることができる。このような容器としては、例えば、耐熱性樹脂性の成形容器の他、底面にマチをもたせたスタンディングパウチ、底面及び側面にマチをもたせたガゼット袋、四方シール袋などが挙げられる。また、これら容器としては、具材を投入した後電子レンジ調理する前に当該容器を密封するための密封機能や、電子レンジ加熱調理時に蒸気を容器外に排出する蒸気抜き機構を備えていることが好ましい。このような密封機能や蒸気抜き機構を備えた容器としては、電子レンジ調理可能なジッパーパウチ等が挙げられ、当該ジッパーパウチは市販されているのでそれらを用いてればよい。
本発明の加熱料理の製造方法及び調理方法は、調味液が充填された容器内に、澱粉及び/又は穀粉をまぶした生肉を投入して電子レンジで加熱調理することに特徴を有し、これにより、電子レンジで加熱調理する際の沸き上がりが抑制されてふきこぼれが防止される。これに対して、前記澱粉や穀粉を生肉にまぶさない場合、あるいは、澱粉や穀粉を生肉にまぶさずに容器内に単に投入した場合は、沸騰による沸き上がり抑制効果が充分に得られない。また、最初に容器内に澱粉や穀粉をまぶした生肉を投入した後、調味液を投入すると、後から投入した調味液により生肉にまぶした澱粉や穀粉が洗い流されてしまい沸騰による沸き上がり抑制効果が得られ難くなる傾向があるので好ましくない。
ここで、生肉にまぶしつける澱粉としては、特に制限はなく、上述した澱粉を用いればよい。穀粉としては、特に制限はなく、具体的には、例えば、小麦粉、そば粉、米粉等の穀類粉末等が挙げられる。本発明においては、これらの中でもふきこぼれ抑制効果がより得られ易いことから、澱粉を用いることが好ましい。
また、前記澱粉や穀粉を生肉にまぶしつける方法としては特に制限はなく、例えば、バット等に澱粉や穀粉を入れ、その粉体の中に生肉を入れて取り出し、手ではたいて余分な粉体を落とすようにして、生肉の表面全体に澱粉や穀粉が付着するようにすればよい。生肉にまぶしつける澱粉や穀粉の量としては、生肉の表面積にもよるが、生肉100質量部に対して澱粉及び穀粉の合計量が好ましくは1〜30質量部、より好ましくは3〜10質量部である。
本発明においては、前記容器に充填する調味液の容積に関し、電子レンジで加熱調理する際のふきこぼれを防止するために、容器に充填する調味液の充填量を少なくすることが好ましい。一方、あまり充填量が少なすぎても投入した生肉と調味液とが絡み難く、うまく煮込めなくなる傾向がある。従って、例えば、容器としてジッパー部を備えたパウチを用いた場合、パウチの最大密封充填容積の10〜40%となるようにソースをパウチに充填することが好ましい。よりふきこぼれ防止効果が得られ易い点からは、ソースの充填量は、容器の最大密封充填容積の好ましくは10〜35%、より好ましくは10〜30%である。なお、本発明におけるパウチの最大密封充填容積とは、パウチのジッパー部を閉じた時に、パウチに密封充填できる最大の容積であり、当該最大密封充填容積の測定は、例えば、パウチに満杯量の清水を充填密封し、そのパウチ内の清水の容積をメスシリンダー等で測定することに行うことができる。
以上のように、本発明においては、調味液が充填された容器内に、澱粉や穀粉をまぶした生肉を投入するが、加熱調理に用いる調味液は予め作り置きして電子レンジ調理可能な容器に入れて容器詰め調味液として保存して置くと、加熱料理を製造する時に、前記容器詰め調味液の容器内に生肉を投入して電子レンジ加熱するだけで加熱料理が得られて便利である。このような容器詰め調味液は容器詰め後、殺菌処理したり、冷凍処理したりすると長期保存が可能となる。また、市販の種々の調味液が電子レンジ調理が可能な容器に充填されている場合、その市販品をそのまま用いることができる。つまり、市販の容器詰め調味液を開封し、当該容器内に澱粉や穀粉をまぶした生肉を投入すればよい。
続いて、調味液と、澱粉や穀粉をまぶした生肉とを投入した容器を好ましくは密封して電子レンジに入れて加熱調理する。電子レンジ加熱調理は、加えた具材の好ましいテクスチャーや旨みを加熱により引き出し、また、肉を調味する点から少なくとも調味液が沸騰する加熱条件、具体的には、調味液と加えた具材の合計300gあたり、好ましくは出力600W×3分相当以上の加熱をすることを意味する。ここで600W×3分相当とは、出力300Wであれば6分、出力400Wであれば、4.5分、出力800Wであれば2.25分というように、出力ワット数と時間との積の値が同じになるように換算して計算した条件以上の電子レンジ加熱を行うことである。また、調味液と具材の合計が例えば600gであれば、出力ワット数と時間との積の値が300gの場合の2倍となるように電子レンジ加熱を行う。なお、従来のレトルト処理済みの調理食品等を単に温めるために行う電子レンジ加熱は、通常沸騰する条件で行われることは無く、この場合、調理食品が電子レンジ調理により沸騰して沸き上がることもないことから、上述したふきこぼれの問題も生じない。前記加熱条件の上限としては、沸騰状態を持続して投入した肉が適度に加熱調理される条件とすればよく、具体的には、投入した肉の種類や量にもよるが、クリームソースと加えた具材の合計300gあたり、好ましくは出力600W×20分相当以下の加熱条件とすればよい。
電子レンジ加熱調理の際には、必ずしも生肉のすべてが調味液に浸漬した状態で電子レンジ加熱する必要はなく、生肉の一部が調味液に浸漬しない状態で電子レンジ加熱調理を行ってもよい。この場合、電子レンジ加熱により生肉が直接加熱されるだけでなく、発生した蒸気によっても蒸らし効果により加熱される。発生した蒸気は、蒸気抜き機構から排出される。
以上により、魚や蓄肉などを具材とした美味しい加熱料理を作ることができる。そして、加熱調理後は、容器内の加熱料理を皿にあける。容器内では料理に味付けのムラがあっても、容器内の料理を皿にあけることにより、調味液と肉とが適度撹拌されるので、料理の味付けのムラが解消される。
以下、本発明を、実施例等に基づいて具体的に説明する。
[実施例1]
(1)調味液の製造
表1に示す配合原料を用意した。次に、これらの配合原料を鍋に投入し、撹拌しながら加熱し、一定温度(90℃)に達温させることにより調味液を得た。調味液の粘度は、粘度(60℃)は0.2Pa・sであった。
Figure 0005164702
(2)容器詰め調味液の製造
次に、得られた調味液150gを弱化シール部と切欠とからなる蒸気抜き機構を有するジッパー付きスタンドパウチ(パウチサイズ:縦220mm×横140mm×折込(マチ)40mm、材質:(パウチ)ポリエステル/ポリアミド/無延伸ポリプロピレン、(ジッパー部)ポリプロピレン、最大密封充填可能容量:820mL)に充填密封し、パウチ内に調味液(150mL)が充填されている容器詰め調味液を得た。
(3)電子レンジによる加熱調理
パウチ内に加える具材として、タラ(厚みが2cmの生の切り身2切れ)150gを用意した。バットに澱粉(生馬鈴薯澱粉)を入れ、その澱粉の中にタラを入れて取り出し、手ではたいて余分な澱粉を落とすようにして、タラの表面全体に澱粉をまぶしつけた。タラにまぶしつけた澱粉の量は、タラ100質量部に対して5質量部であった。続いて、(2)の容器詰め調味液のジッパーを開封し、澱粉をまぶしつけたタラを入れ、再度ジッパーを閉じ、電子レンジで加熱調理をした(600W×7分間)。加熱調理後、ジッパー部を開封して内容物を大皿にあけた。なお、電子レンジ加熱中の調味液は、沸騰しても液面上に泡が沸き上がらなかった。
得られたタラの煮付けは、タラが柔らかく煮えて肉崩れもしておらず大変美味しいものであった。
[実施例2]
実施例1において、澱粉に代えて小麦粉をタラにまぶしつけた外は同様にしてタラの煮付けを得た。なお、タラにまぶしつけた小麦粉の量はタラ100質量部に対して6質量部であった。また、電子レンジ加熱中の調味液は、沸騰して液面上に泡が沸きあがっていたが、泡が沸きあがっている高さは、液面から20mm以下であり問題のない範囲であった。
得られたタラの煮付けは、タラが柔らかく煮えて肉崩れもしておらず大変美味しいものであった。
[比較例1]
実施例2において、タラに小麦粉をまぶしつけない他は同様にしてタラの煮付けを得た。
[比較例2]
実施例1(2)で製造した容器詰め調味液のジッパーを開封した後、実施例1で用いたタラ150gと、小麦粉9gを容器内に順次投入し、再度ジッパーを閉じて電子レンジで加熱調理をし(600W×7分間)、タラの煮付けを得た。
[試験例1]
実施例1〜2及び比較例1〜2において、電子レンジで加熱調理した際の電子レンジ加熱中の調味液の状態について下記評価基準で評価した。結果を表2に示す。A又はBランクと評価されたものが実用上問題のないレベルである。
<電子レンジ加熱中の調味液の状態の評価基準>
評価ランク 内容
A: 沸騰しているが、液面上に泡が沸き上がっていない。
B: 沸騰して液面上に泡が沸きあがっており、泡が沸きあがっている高さは、液面から20mm以下である。
C: 沸騰して液面上に泡が沸きあがっており、泡が沸きあがっている高さは、液面から20mmを越える高さである。
D: 沸騰して液面上に泡が沸きあがり、パウチ内のヘッドスペースの大部分に泡が充満し、最終的にパウチの蒸気抜きのための開口部からふきこぼれた(なお、泡が沸きあがっている高さは、液面から20mmを越える高さである)。
Figure 0005164702
表2からわかるように、調味液が充填された容器内に、穀粉をまぶした生肉を投入して電子レンジで加熱調理した実施例1及び2においては、電子レンジで加熱調理する際の沸き上がりが抑制されてふきこぼれが防止されていた。これに対して、前記穀粉を生肉にまぶさない比較例1、あるいは、穀粉を生肉にまぶさずに容器内に単に投入した比較例2においては、沸騰による沸き上がり抑制効果が充分に得られなかった。また、澱粉を用いた実施例1は、沸騰による沸き上がり抑制効果がより得られ易く好ましかった。
[実施例3]
(1)調味液の製造
表3に示す配合原料を用意した。まず、これらの配合原料をミキサーで撹拌混合して原料混合液を得た。次に、加熱した二重釜に、得られた原料混合液を投入し撹拌しながら品温90℃になるまで加熱することによりクリームソースを得た。クリームソースの粘度は、粘度(60℃)は3Pa・sであった。
Figure 0005164702
(2)容器詰め調味液の製造
続いて、得られたクリームソースを、実施例1と同様にジッパー付きスタンドパウチに充填密封し、パウチ内にクリームソース(150mL)が充填されている容器詰め調味液を得た。
(3)電子レンジによる加熱調理
パウチ内に加える具材として、一口大(約3cm角)にカットした生鶏むね肉150gを用意した。バットに澱粉(コーンスターチ)を入れ、その澱粉の中に鶏肉を入れて取り出し、手ではたいて余分な澱粉を落とすようにして、鶏肉の表面全体に澱粉をまぶしつけた。鶏肉にまぶしつけた澱粉の量は、鶏肉100質量部に対して4質量部であった。続いて、(2)の容器詰め調味液のジッパーを開封し、澱粉をまぶしつけた鶏肉を入れ、再度ジッパーを閉じ、電子レンジで加熱調理をした(600W×7分間)。加熱調理後、ジッパー部を開封して内容物を大皿にあけた。なお、電子レンジ加熱中の調味液は、沸騰しても液面上に泡が沸き上がらなかった。
得られた鶏肉のクリーム煮は、鶏肉が柔らかく煮えて肉崩れもしておらず大変美味しいものであった。

Claims (2)

  1. 粘度が10Pa・s以下である調味液がパウチの最大密封充填容積の10〜40%となるように充填された容器内に、澱粉及び/又は穀粉をまぶした生肉を投入し、内容物の合計300gあたり600W×3分相当以上の調味液が沸騰する加熱条件で、電子レンジで加熱調理することを特徴とする加熱料理の製造方法。
  2. 粘度が10Pa・s以下である調味液がパウチの最大密封充填容積の10〜40%となるように充填された容器内に、澱粉及び/又は穀粉をまぶした生肉を投入し、内容物の合計300gあたり600W×3分相当以上の調味液が沸騰する加熱条件で、電子レンジで加熱調理することを特徴とする加熱料理の料理方法。
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