JP5161580B2 - ミクロゲル粒子を含むインクジェット組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水性インクジェットインクまたはオーバーコート(overcoat)組成物に関する。一実施形態において、前記組成物は実質的に無色である。本発明は、優れた耐汚染性および耐引掻き性を有する写真品質の印刷画像を提供する。
インクジェット印刷は、デジタルデータ信号に応答して記録要素にピクセルバイピクセル方式でインク液滴を堆積させ、印刷画像を生成させるノンインパクト法である。記録要素へのインク液滴の堆積を制御して所望の印刷画像を得るのに利用できる種々の方法がある。ドロップオンデマンドインクジェットとして知られるプロセスでは、個々のインク液滴を必要に応じて記録要素上に噴射させて所望の印刷画像を形成する。ドロップオンデマンド印刷においてインク液滴の噴射を制御する一般的な方法には、圧電トランスデューサーおよびサーマルバブル形成がある。コンティニュアスインクジェットとして知られる他のプロセスでは、液滴の連続的な流れが帯電され記録要素の表面に像様に偏向される一方で、画像化されない液滴は回収されインク溜めに戻される。インクジェットプリンタは、事務文書および写真品質画像形成から少量印刷および工業的ラベル付けにわたる市場で幅広い用途が見いだされている。
インクジェット技術を利用して作り出された印刷画像が、光およびオゾンの環境作用に対してあまり安定でないことが当該技術分野で知られている。そのような印刷画像に関する他の問題は、取扱いの間に容易に引っ掻かれ、コーヒー、フルーツポンチなどの典型的な水溶液に対する耐性がないことである。
インクジェット技術を利用して作り出された印刷画像を保護するためにいくつかの方法が利用されている。1つの方法は、ラミネーションと呼ばれ、印刷画像の上に透明な耐久性膜を適用することを含む。他の方法は、特別設計のインクジェット記録要素上に印刷し、その後溶融させて印刷画像上に透明な耐久性膜を形成するものである。これらの方法のどちらにも、一体型または外付けの溶融ステーションが必要であるという欠点がある。
印刷画像の耐久性を増す他の方法は、ブラシ、ローラー、スポンジなどを使用して印刷画像の表面上にオーバーコート組成物を塗布することを含む。この組成物が乾くと、透明で耐久性のある膜が形成される。この方法は広範囲の商業的印刷用途に有用であるが、家庭内の一般消費者向けにはあまりに非実際的で望ましくないと考えられている。このため、インクジェットプリンタのプリントヘッドに供給される無色インクの使用はますます一般的になってきた。無色インクを含むプリントヘッドは、典型的には、有色インクを含む同じキャリッジアセンブリの一部であり、プリンタは、有色インクの噴射と同時またはその後に無色インクを噴射するように指示される。
米国特許第6,087,051号;米国特許出願公開第2003/0193553A1号;米国特許出願公開第2003/0005945A1号;特開2003−291484号;特開2000−225695号および特開2002−144551号には、無色インクを使用して光沢を一様にし、および/または画像性能を提供するインクジェット印刷の方法が記載されている。米国特許出願公開第2002/0156153A1号には、普通紙に対する印刷品質および画像性能属性を向上させるためにインクジェット印刷の定着剤にポリマー添加剤を使用することを記載している。この出願は、ポリマーのガラス転移温度(Tg)、融点および分子量のそれぞれが特定の範囲に該当する限り様々なポリマーが使用できることを開示している。しかし、この定着剤は、噴射のために多量の有機溶剤を必要とするので、環境にやさしくなく、光沢のあるインクジェット記録要素に対して使用するのは不適当である。
米国特許第6,604,819B2号は、耐候性を提供するために有色インクの印刷中またはその後で微細なポリマー粒子を有する溶液を塗布するインクジェット画像記録法に関する。この特許は、膜が形成されるように粒子が少なくとも100,000の質量平均分子量を持たなくてはならないと述べている。しかし、少なくとも100,000の質量平均分子量を有するポリウレタンは、特にサーマルプリントヘッドからは、噴射困難である。
米国特許出願公開第2002−0009547A1号は、画像性能、定着および光沢を与えるために、記録された画像に塗布するコーティング液体に関する。この出願は、微細なポリマー粒子がコーティング液体に使用可能であり、粒子が100以下の酸価(acid number)を有すれば特に望ましいことを開示している。この出願は、噴射性、耐汚染性および耐摩擦性を得るためにポリマーの物性をどのように最適化しなければならないかについて記載していない。
米国特許出願公開第2004/0030001、米国特許出願公開第2004/0017406、米国特許出願公開第2004/0032473号、米国特許出願公開第2003/85974号および米国特許出願公開第2003/189626号などのいくつかの従来技術は、印刷物の非画像領域に実質的に無色なインクを使用して、画像領域と非画像領域の間の光沢の差を低減することを教示している。無色インクに使用される物質は、無機粒子から有機粒子、水溶性ポリマーと様々であるが、種々のインクジェット媒体に汚染保護を与えられるインク配合物を教示しているものはない。
したがって、インクジェットプリントヘッドから確実に噴射でき、業界で通常使用されているインクジェット媒体の汚染保護をもたらすことのできるコーティング組成物配合物に対する必要性が未だ存在する。
本発明は、水性媒体およびミクロゲル粒子を含んでなるインクジェットインク組成物であって、前記粒子が、少なくとも1種の架橋性モノマー、重合性カルボン酸モノマーおよび1種または2種以上の重合性で水不溶性のビニル系モノマーを含んでなるモノマー混合物から調製される架橋コポリマーを含んでなるインクジェットインク組成物を提供する。本発明は、水性媒体およびミクロゲル粒子を含んでなる少なくとも1種の実質的に無色なインク組成物;および水性媒体および顔料または染料を含んでなる少なくとも1種の有色インクを含んでなるインクジェットインクセットをさらに提供する。本発明は、以下の工程を含んでなるインクジェット印刷法を提供する:
A)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンタを用意する工程;
B)前記プリンタにインクジェット記録要素を装填する工程;
C)前記プリンタにミクロゲル粒子を含んでなるインクジェットインク組成物を装填する工程;および
D)前記デジタルデータ信号に応答して前記無色インクジェット組成物を使用し前記インクジェット記録要素上に印刷する工程。
本発明のインクまたはオーバーコート組成物は、基材上に堆積した場合優れた耐汚染性および耐引掻き性を提供する。前記組成物は、どのような従来のコーティング手段を利用しても基材上に塗布できるが、インクジェットプリンタを使用して噴射することもできる。前記インクは良好な噴射性を有する。前記インクは耐久性があり無色インクに使用できる。
本発明のインクジェットインク組成物は、水性媒体およびミクロゲル粒子を含んでなる。インクは有色インクでよいが、あるいは一実施形態において実質的に無色のインクでもよい。実質的に無色のインクには、最終的な画像のカラーバランスを向上させるいくらかの着色を有するインクを含む。しかし、実質的に無色であるとは、そのようなインクがそれ自体で画像を形成しないことを意味する。むしろ、それらは保護コーティングとして、または最終的な画像の光沢を変化または向上させるために使用される。
ミクロゲル粒子は、エマルション重合により調製される高度に架橋したポリマー粒子である。ミクロゲル粒子の定義は、W.FunkeによるBritish Polymer Journal 21,107−115ページ(1989)およびM.AntoniettiによるAngew.Chem.1743−1747ページ(1988)に見いだすことができる。ミクロゲル粒子は高度に架橋しており、したがってどの溶剤にも溶けないが、水に分散性である。本発明に使用されるミクロゲル粒子は、60℃を超えるTgを持つことが好ましく、より好ましくは100℃を超えるTgである。ミクロゲル粒子は、10〜90nmの平均粒径を持つことが好ましく、より好ましくは80nm未満の平均粒径を持つ。より好ましくは、ミクロゲル粒子は、20〜80nmの平均粒径を持ち、最も好ましくは、ミクロゲル粒子は30〜70nmの平均粒径を持つ。ミクロゲル粒子は、高度に水膨潤性であることが好ましい。インク組成物中のミクロゲル粒子の好ましい濃度は、0.1%〜5%である。
本発明に使用すべきミクロゲル粒子は、その必須のモノマー成分としての少量の架橋性モノマー、重合性カルボン酸モノマーおよび1種または2種以上の重合性の低水溶性ビニルモノマーを含むコポリマーの架橋粒子を含んでなるとおおまかに表すことができる。一実施形態において、本発明での使用に好適なミクロゲル粒子は、典型的には、モノマー混合物の総質量を基準として、約5%〜50%、より好ましくは約10〜30%の重合性カルボン酸モノマーおよび1%〜20%の好ましくは二官能性の架橋性モノマーから構成される。ミクロゲルモノマー混合物の残り、30%以上は、典型的には、水不溶性のエチレン系不飽和またはビニル系モノマーを含んでなる。
重合性カルボン酸モノマーの例は、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、炭素原子数3〜8の種々の他の置換カルボン酸モノマー、例えば2−カルボキシエチルアクリレート、3−アクリロアミド−3−メチル−酪酸、3−アクリロアミドヒドロキシ−酢酸、アクリロアミドヘキサン酸、N,N−ビスアクリロアミド−酢酸、およびジカルボン酸のモノエステル、例えば、マレイン酸水素メチル、フマル酸水素エチルがあり、メタクリル酸が特に好ましい。2種以上の重合性カルボン酸モノマーをコポリマーに使用してもよい。
ミクロゲル粒子のビニル系モノマー成分は比較的水不溶性でありカルボキシル基を含まない。この種の好適なモノマーとしては、スチレン、置換基が1〜8個の炭素原子を持つo−、m−およびp−アルキルまたはアリールスチレン、例えば、o−メチルスチレン、m−エチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、2,4−、2,5−および3,4−ジメチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−フェニルスチレン、4−フェノキシスチレン、4−ベンジルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,6−ジメトキシスチレン、2,5−ジエチルスチレン、α−メチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、ハロスチレン、例えば、4−クロロスチレン、2,5−、3,4−および2,6−ジクロロスチレンおよび対応するフルオロスチレンおよびブロモスチレン;ビニルトルエン、イソプロペニルトルエンおよびビニルナフタレン;エステル(アルコール)基中の炭素原子数が1〜約8であるエチレン系不飽和カルボン酸のアルキルまたはアリールエステル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、エチルヘキシル、フェニルおよびベンジルメタクリレート、アクリレートおよびクロトネート;マレイン酸ジメチル;マレイン酸ジブチル;フマル酸ジブチル;イタコン酸ジヘキシル;アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどのニトリルモノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリル酸ビニルなどのビニルエステル;ならびにこれらの混合物が挙げられる。好ましいモノマーは、得られるミクロゲル粒子が60℃以上のTgを持つように、スチレンおよびその誘導体ならびにメチルメタクリレートおよびエチルメタクリレートなどのメタクリレートモノマーである。2種以上の重合性ビニルモノマーをコポリマーに使用してよい。2種以上の好ましいモノマーを、上記で議論した種々の溶解度および共重合性要件に従い共に重合してもよい。
架橋性モノマーは、水性エマルションコポリマーを架橋して、水膨潤性を大幅に低下させずに前記コポリマーを非直鎖ポリマーミクロゲルに転換するに十分な量で使用される。架橋性で、好ましくは二官能性のモノマーの典型的な量は、全ポリマー組成の1〜20%であり、より好ましくは2〜10%である。本発明に使用可能な二官能性架橋剤の具体例は、エチレングリコールジメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、ジビニルベンゼン、ビニルメタクリレート、ビニルクロトネート、ビニルアクリレート、ジビニルアセチレン、トリビニルベンゼン、グリセリントリメチルアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルエタン、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン、ヘキサトリエン、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジアリルシアナミド、グリコールジアクリレート、エチレングリコールジビニルエーテル、ジアリルフタレート、ジビニルジメチルシランおよびグリセロールトリビニルエーテルであり、これらの中でジビニルベンゼンおよびエチレングリコールジメタクリレートが特に好ましい。
一実施形態において、前記ミクロゲル粒子は、少なくともメチルメタクリレート、メタクリル酸および架橋性モノマーを含んでなるモノマー混合物の重合により調製される。より好ましくは、モノマー混合物は、60質量%〜85質量%のメチルメタクリレート、10質量%〜30質量%のメタクリル酸および2質量%〜15質量%の架橋性モノマーを含んでなる。ある好適な実施形態において、ミクロゲル粒子は、75質量%のメチルメタクリレート、20質量%のメタクリル酸および5質量%のジビニルベンゼンを含んでなるモノマー混合物の重合または75質量%のメチルメタクリレート、15質量%のメタクリル酸および10質量%のエチレングリコールジメタクリレートを含んでなるモノマー混合物の重合により調製される。
ミクロゲル粒子は、当業者に公知のどのような従来の水性エマルション重合技術により調製してもよい。このタイプの好適な重合技術は、例えば、米国特許第3,492,252号および同第4,139,514号に記載されている。典型的には、ミクロゲル粒子は、モノマー物質および水可溶性重合触媒を、モノマーのための好適な乳化剤と共に水中で乳化し、得られた水性エマルションを、攪拌・加熱されている反応器中で、30℃〜95℃、好ましくは60℃〜80℃の温度で、重合反応が完了するまで1〜4時間の間加熱することにより調製される。モノマー対水媒体の比は、ポリマーエマルションの固形分が10〜45%に、好ましくは20〜40質量%になるように選択される。
重合プロセスは、バッチ式でも、半連続でも実施できる。完全にバッチ式で運転し、モノマーの全供給量を乳化し、重合を続けることが可能である。しかし、使用すべきモノマーの一部で開始し、重合が進むにつれてモノマーを加えることが通常有利である。モノマーの段階的添加の利点は、粒径分布の最適な制御をしながら高固形分に到達する点にある。半連続プロセスの他の利点は、最終的なミクロゲル粒子の粒径がはるかに小さくなる傾向があることである。ミクロゲル粒子の調製に使用される典型的な乳化剤および触媒は、米国特許第4,560,714号に列記されている。連鎖移動剤は、0〜5%の濃度で重合反応の間任意に存在してよい。好ましい連鎖移動剤は比較的水溶性のものだが、その理由は、それらが水不溶性のものより水性重合系においてより有効であるからである。そのような物質の実例となるのは、公知のアルキルおよびアリールメルカプタン、例えば、基本的に水溶性のブチルメルカプタン、メルカプト酢酸、メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオールおよび2−メチル−2−プロパンチオールである。多くの水不溶性メルカプタン、例えばt−ドデシルメルカプタン、フェニルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンおよびテトラデシルメルカプタンなども使用できる。
一実施形態において、本発明のインクジェットインク組成物は、質量平均酸価が70〜200の少なくとも2種の異なるポリマー、第1ポリマーおよび第2ポリマーをさらに含んでなる。組成物は、全てのポリマーの質量平均酸価が70〜200であるならば、1種または2種以上のさらなるポリマーを含んでもよい。「質量平均酸価」は、第1ポリマーの質量%と第1ポリマーの酸価の積と第2ポリマーの質量%と第2ポリマーの酸価の積などとの和に等しい。全てのポリマーの質量%の合計は100パーセントに等しい。ミクロゲル粒子は、質量平均酸価の測定に含まれるポリマーではない。好ましくは、少なくとも2種の異なるポリマーは80〜160の質量平均酸価を有する。好ましい実施形態において、第1ポリマーの酸価は60〜100であり、第2ポリマーの酸価は180〜240である。
好ましくは、前記の2種の異なるポリマーは、2つの異なる種類のポリマーである。有用なポリマーの例としては、ポリエステル、ポリウレタンあるいはスチレンおよび/またはアクリル酸誘導体から誘導されたポリマーが挙げられる。有用なポリマーを以下により詳細に説明する。好ましくは、第1ポリマーは縮合ポリマーであり、第2ポリマーは付加ポリマーである。両ポリマーの分子量が独立に6,000〜30,000の範囲であることも好ましい。本発明の一実施形態において、第1ポリマーは、酸価が60〜100で質量平均分子量が10,000を超える縮合ポリマーであり、第2ポリマーは、酸価が180を超え質量平均分子量が18,000未満の付加ポリマーである。第1ポリマーがポリウレタンポリマーであり、第2ポリマーがアクリルポリマーであることが特に好ましい。
有用な縮合ポリマーの例には、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエーテルおよびポリシロキサンがある。第1ポリマーがポリウレタンである場合、60〜100の、好ましくは70〜90の酸価を有する。本願で使用する場合、「酸価(acid value)」としても知られる「酸価(acid number)」は、1グラムのポリマーを中和するのに要する水酸化カリウムのミリグラム数により定義される。したがって、あるポリマーの酸価は、酸含有モノマーまたは複数のモノマーのパーセントに関連している。酸価が高いほど、ポリマー中に酸官能性が多く存在する。発明者らは、酸価が高すぎる(100を超える)と、インクジェットインク組成物が適切な汚染保護を与えず、酸価が低すぎる(60未満)と、特にサーマルドロップオンデマンドプリントヘッドを使用している場合、インクジェットプリントヘッドを利用したインク組成物の噴射性が損なわれることを見いだした。
本発明は、好ましくは、少なくとも2つのヒドロキシル基を含んでなる少なくとも1種のモノマーおよび少なくとも2つのイソシアネート基を含んでなる他のモノマーから形成されるポリウレタンを利用する。ポリウレタンの酸価は、少なくとも2つのヒドロキシル基を含んでなる少なくとも1種のモノマーにより与えられる酸価により与えられる。酸性基はカルボン酸基であることが好ましいが、どのような種類の酸性基も使用できる。少なくとも2つのヒドロキシル基および少なくとも1つのカルボン酸基を含んでなるモノマーの例は、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸および4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)吉草酸のヒドロキシエチルエーテルである。他の例は、米国特許第6,268,101B1号および米国公開特許2003/0184629A1およびそれらに引用されている参考文献に記載されている。
ポリウレタンは、少なくとも2つのイソシアネート基を有するモノマーから誘導されることも好ましい。ポリウレタン化学の分野でジイソシアネートが通常使用されるが、トリイソシアネートを使用してもよい。ジイソシアネートの例には、イソホロンジイソシアネートおよび上記の文献に記載のものがある。
本発明に使用されるポリウレタンは、少なくとも2つのヒドロキシル基および少なくとも1つのカルボン酸基を有する前記モノマーとは異なる、少なくとも2つのヒドロキシル基を含んでなる追加のモノマーから必要に応じて誘導される。これらの追加のモノマーは、典型的には、分子量が3000未満のより高い分子量のモノマーである。それらは、当分野においてポリオールと呼ばれることが多く、例には上記に文献に記載のものがある。例としては、ポリオール、ならびにポリカーボネート、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリエステルアミドおよびポリチオエーテルのポリヒドロキシ誘導体が挙げられる。好ましくは任意のモノマーはポリカーボネートである。より好ましくは、少なくとも2つのヒドロキシル基を含んでなる任意のモノマーは、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオールである。
本発明に使用されるポリウレタンは、10,000を超える質量平均分子量Mwを有する。Mwが10,000未満であると、インクジェットインク組成物は十分な耐汚染性および耐引掻き性を与えないであろう。ポリウレタンの最大Mwには特に制限がないが、以下で議論するとおり、一般的には組成物の物性の要件および適用方法により決まる。インク組成物がサーマルプリントヘッド用のインクジェットインクとして使用される場合、ポリウレタンの最大Mwは好ましくは30,000である。
本発明に使用される付加ポリマー(通常第2ポリマー)(この用語はコポリマーを含む)は、ビニルまたは不飽和モノマーの混合物から形成できる。好ましくは、付加ポリマーは180〜240の酸価を有し、より好ましくは200〜240である。好ましくは、前記ポリマーは18,000未満の質量平均分子量を有し、好ましくは6,000〜16,000の範囲である。一実施形態において、モノマーの混合物はスチレンモノマーを含む。好ましいスチレンモノマーとしては、α−アルキルスチレン、トランス−β−アルキルスチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、ハロゲン化スチレン、ビニルナフタレンおよびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。スチレン誘導体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、トランス−β−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、3−エチルスチレン、3−イソプロピルスチレン、3−ブチルスチレン、3−シクロヘキシルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、3,4,5−トリクロロスチレン、3−ブロモスチレン、3−ヨードスチレン、3−フルオロスチレン、3−クロロ−4−メチルスチレン、ベンジルスチレン、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、メチルビニル安息香酸エステル、ビニル安息香酸、ビニルフェノール、3−メトキシスチレン、3,4−ジメトキシスチレン、3−メチル−4−メトキシスチレン、アセトキシスチレン、アセトキシメチルスチレンおよび(t−ブトキシカルボニルオキシ)スチレンが挙げられる。スチレンモノマーは、スルホネートおよびカルボキシレートなどのイオン性官能基により置換されていてもよい。具体例としては、スチレンスルホン酸ナトリウムおよびビニル安息香酸ナトリウムが挙げられる。
他の実施形態において、モノマーの混合物はアクリルモノマーを含む。本願で使用する「アクリルモノマー」という用語は、アクリル酸、アクリレートエステルならびにそれらの誘導体および混合物がある。アクリル酸モノマーの例としては、アルキルアクリル酸、3−アルキルアクリル酸および3−ハロアクリル酸が挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、クロトン酸、ケイ皮酸、シトラコン酸、ソルビン酸、フマル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、3−メチルアクリル酸、3−クロロアクリル酸および3−クロロメタクリル酸が挙げられる。
アクリレートエステルの例としては、アルキルアクリレート、アリールアクリレート、アルキルオキシアルキルアクリレート、アルキルオキシアリールアクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシアリールアクリレート、クロトン酸エステル、ケイ皮酸エステル、シトラコン酸エステル、ソルビン酸エステルおよびフマル酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、n−ブチルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、アリルアクリレート、メチル3−クロロアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリシジルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、2−スルホエチルアクリレートおよび対応するメタクリレートがある。
本発明に有用なアクリルモノマーとしては、不飽和無水物および不飽和イミドモノマーも挙げられ、これらは重合の後完全または部分的に加水分解されて対応するカルボン酸またはアミド官能基を形成することができる。具体例としては、マレイン酸無水物、メチルマレイン酸無水物、グルタコン酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸無水物、メサコン酸無水物、マレイミドおよびN−メチルマレイミドが挙げられるが、これらに限定されない。上記のもののモノエステルおよびビスエステル誘導体も有用である。
本発明に有用な他のモノマーとしては、アクリルアミドおよび誘導体が挙げられ、N−アルキルアクリルアミド、N−アリールアクリルアミドおよびN−アルコキシアルキルアクリルアミドがあるが、これらに限定されない。具体例としては、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N−(1,1,2−トリメチルプロピル)アクリルアミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシエチルアクリルアミド、N−メトキシプロピルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−s−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリルアミド、N−(2−カルボキシエチル)アクリルアミド、3−アクリルアミド−3−メチル酪酸、メチレンビスアクリルアミド、N−(3−アミノプロピル)アクリルアミド塩酸塩、N−(3,3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド塩酸塩、N−(1−フタルアミドメチル)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−2−スルホエチル)アクリルアミドナトリウムおよび対応するメタクリルアミドが挙げられる。
スチレンモノマーおよびアクリルモノマーから誘導される他に、本発明に有用な付加ポリマーは、ポリマー化学の分野に公知である種々の他の種類のモノマーから誘導される官能性を有してもよい。そのようなモノマーには、一般的なビニル誘導体およびエチレン系不飽和化合物がある。これらの他のモノマータイプの例としては、オレフィン(例えば、ジクロロペンタジエン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、5,5−ジメチル−オクテンなど);ハロゲン化オレフィン(例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデンなど);α−アルキルアルケン、アクリロニトリル、アクロレイン、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルケトン、塩化ビニリデン化合物、アリル化合物およびエチレン系不飽和複素環化合物が挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、酢酸アリル、カプロン酸アリル、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、クロロエチルビニルエーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ジメチルプロピオン酸ビニル、エチル酪酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、ジクロロ酢酸ビニル、メトキシ酢酸ビニル、フェニル酢酸ビニル、アセト酢酸ビニル、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、ビニルチオフェンおよびN−ビニルエチルアセトアミドが挙げられる。
本発明に有用な付加ポリマーは、重合後にUV光を吸収できるモノマーから誘導することができる。そのようなモノマーの例は、2001年10月31日に出願された米国特許出願番号09/999,469に開示および特許請求されており、その開示を参照により本願に組み込む。ポリマー化学の分野に公知である種々の他の種類のモノマーを使用してよい。さらに他のモノマータイプには、上述の官能性の組み合わせを有する多官能モノマーがある。
本発明に有用な付加ポリマーは、通常、ビニルまたはエチレン系不飽和モノマーのフリーラジカル重合により調製されるが、アニオン重合、カチオン重合、ポリインサーション(polyinsertion)および重合化学に公知の他の方法などの重合方法も好適である。ポリマー化学の分野に公知の合成技術には、エマルション重合、溶液重合、懸濁重合および分散重合があるが、これらに限定されない。
一実施形態において、アクリルポリマーはベンジルメタクリレートおよびメタクリル酸を含んでなるコポリマーである。他の実施形態において、付加ポリマーは、少なくとも1種のスチレンモノマーおよび少なくとも1種のアクリルモノマーを含み、その少なくとも一方のモノマーが酸または酸提供基(acid−providing group)を有する、ビニルまたは不飽和モノマーの混合物を含んでなるスチレン−アクリルコポリマーである。
以下の市販のスチレン−アクリルポリマーを本発明の組成物に使用でき、例えば、S.C.Johnson Co.(アメリカ合衆国、ウィスコンシン州)からJoncryl(登録商標)70として販売されている酸価が240であるスチレン−アクリルポリマー;MeadWestvaco Corp.(アメリカ合衆国、コネチカット州、スタンフォード)からTruDot(商標)IJ−4655として販売されている酸価が230であるスチレン−アクリルポリマー;S.C.Johnson Co.からJoncryl(登録商標)59として販売されている酸価が215であるスチレン−アクリルポリマー;S.C.Johnson Co.からJoncryl(登録商標)57として販売されている酸価が215であるスチレン−アクリルポリマー;S.C.Johnson Co.からJoncryl(登録商標)63として販売されている酸価が213であるスチレン−アクリルポリマー;MeadWestvaco Corp.からTruDot(商標)IJ−4680として販売されている酸価が172であるスチレン−アクリルポリマー;Air Products and Chemicals,Inc.(ペンシルバニア州、アレンタウン)からVancryl(登録商標)68Sとして販売されている酸価が160であるアクリル樹脂がある。
使用に先立ち、少なくとも2種の異なるポリマーの酸性基は部分的または完全に中和されていることが好ましい。各ポリマーの50%以上の酸性基が中和されていることが好ましい。各ポリマーの70%以上の酸性基が中和されていることがより好ましい。酸性基はどのような好適な塩基により中和してもよく、例としては、アルカリ金属水酸化物、アンモニア、モノ−、ジ−およびトリアルキル−またはアリールアミン、窒素含有複素環;およびテトラアルキル−またはアリールアミンなどの無機塩基または有機塩基がある。塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、4−エチルモルホリンまたはジメチルエタノールアミンが挙げられる。使用される塩基の正体および量は、望ましい粘度、噴射性からプリントヘッドの種類および印刷物の耐久性ならびに本発明のインク組成物により与えられる他の性質による。本発明の好ましい実施形態において、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの無機塩基が使用される。
特に好ましいある組成物において、ポリウレタンポリマーは10,000〜25,000の分子量および70〜90の酸価を有し、前記酸価はカルボン酸基により与えられる。ポリウレタンは、少なくとも、少なくとも2つのヒドロキシル基を含んでなる第1のポリカーボネートモノマー、少なくとも2つのヒドロキシル基および少なくとも1つのカルボン酸基を含んでなる第2のモノマーおよび少なくとも2つのイソシアネート基を含んでなるモノマーから誘導される。アクリルポリマーは、6,000〜12,000の分子量および200〜240の酸価を有し、スチレンおよびアクリル酸を含んでなるコポリマーである。第1ポリマーおよび第2ポリマーのそれぞれの酸性基の50%以上が中和されている。
本発明に使用されるポリマーは、水溶性でも水分散性でもよい。「水溶性」という用語は、本願において、ポリマーの希釈溶液が動的光散乱または粒子分析の分野に公知の他の技術を利用して分析されるとき散乱が観察されないようにポリマーが水に溶解していることを意味する。「水分散性」という用語は、本願において、ポリマーが水中に粒子の形態で存在し、前記粒子が分散または懸濁しており、多くの場合分散剤の使用により凝集または沈殿しないよう安定化されていることを意味する。水溶性ポリマーとは対照的に、水分散性ポリマーの希釈溶液は、動的光散乱または粒子分析の分野に公知の他の技術を利用して分析されるとき散乱を示す。
第1(好ましくは縮合ポリマー)ポリマー対第2(好ましくは付加ポリマー)ポリマーの比は、好ましくは1:10〜10:1であり、より好ましくは1:2〜4:1である。その両方とも、質量平均酸価の要件を満たす限りどのような量で存在してもよい。考慮すべき因子には、耐久性、プリントヘッドの分解能および液滴サイズの容量、印刷速度、塗布方法(有色インクの前、間または後)、マスキングパターンならびに印刷画像の形成に使用されるインクおよび記録要素の性質がある。一般的に、第1ポリマーは、組成物の質量の20%以下の量で組成物中に存在する。第1ポリマーは、好ましくは組成物の質量の10%以下、より好ましくは組成物の質量の5%以下の量で存在する。一般的に、第2ポリマーは、組成物の質量の20%以下の量で組成物中に存在し、好ましくは組成物の質量の10%以下、より好ましくは組成物の質量の5%以下の量で存在する。一般的に、両ポリマーは少なくとも0.1質量%の量で存在する。
インク組成物は、ミクロゲル粒子の他に、60〜100の酸価および10,000を超える分子量を有するポリウレタンポリマーまたは180を超える酸価および18,000未満の分子量を有するアクリルポリマーのみを含んでもよい。これらのポリマーは、すでに詳述したものでよい。
特にオーバーコート形式で無色コーティングとして使用される場合、オーバーコート組成物が印刷され乾燥された後に、望ましい耐水性および耐汚染性を持つ保護的なオーバーコートを与えるのに要する量でポリマーはインク組成物に存在する。「耐汚染性」という用語は、本願において、印刷後に画像形成された記録要素が水を吸収しないか、あるいは画像形成された記録要素の画像化された面を水性の汚れが変色させるのを防ぐまたは最低限にする保護オーバーコートを有することを意味する。さらに、オーバーコートの厚さまたはポリマーのドライレイダウン(dry laydown)は特に限定されず、そのポリマーが保護オーバーコートとして機能する固有の能力のみでなく、上で議論した多くの他の因子により決まる。オーバーコートの厚さは特に限定されないが、好ましくは約4μmまで、より好ましくは約2μmまでである。
インク成分の正確な選択は、個々の用途ならびにそれらが噴射されるプリントヘッドおよび印刷される媒体タイプの性能要件に依存するであろう。サーマルおよび圧電ドロップオンデマンドプリントヘッドならびにコンティニュアスプリントヘッドは、インクジェット印刷の分野に公知であるとおり、確実で正確なインクの噴射を達成するために、それぞれ、異なる物性の組を有するインク組成物を必要とする。許容できる表面張力は、典型的には60ダイン/cm以下であり、好ましくは20ダイン/cm〜45ダイン/cmの範囲である。
組成物が実質的に無色な組成物である場合、その特定のプリントヘッドまたは印刷システムに使用される有色インクの配合物と同じでも、異なってもよい。本発明に有用なインク組成物は、プリントヘッドのノズル中でのインク組成物の乾燥または固着を防ぎ、インク組成物中の成分の溶解を助け、または印刷後に記録要素中へのインク組成物の浸透を促進するため、湿潤剤および/または共溶媒を含むことがある。
水性インク組成物に使用される湿潤剤および共溶媒の代表例としては、(1)アルコール、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、フルフリルアルコールおよびテトラヒドロフルフリルアルコール;(2)多価アルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールおよびチオグリコール;(3)多価アルコールから誘導される低級モノ−およびジ−アルキルエーテル;(4)窒素含有化合物、例えば、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンおよび1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;および(5)硫黄含有化合物、例えば、2,2’−チオジエタノールが挙げられる。本発明に有用な典型的な水性インク組成物は、例えば、インクの総質量を基準として以下の成分を含むことがある:水20〜95%、湿潤剤(複数可)5〜70%および共溶剤(複数可)2〜20%。
本発明のインク組成物に存在する他の成分には、界面活性剤、消泡剤、殺生物剤、緩衝剤、導電性向上剤、焦げ付き防止剤、乾燥剤、耐水剤、キレート剤、光安定剤またはオゾン安定剤がある。インクが実質的に無色なインクまたはオーバーコート組成物である場合、印刷画像のいずれかまたは全てに望ましい色合いを付与するために、または場合によっては印刷画像のカラーバランスを修正するために、非常に少量の着色剤により着色してもよい。有用な着色剤には、顔料、染料、ポリマー染料、添加された染料/ラテックス粒子(loaded−dye/latex particles)またはこれらの組み合わせがあり、これらの種類の着色剤の多くがインクジェットインクの分野に公知である。一般的に、着色剤は、組成物の質量を基準として約0.2%以下の量で使用してよい。
インクジェットインク組成物が着色インクである場合、それは着色剤も含むであろう。着色剤は、インクジェットインクに通常使用される染料でも、顔料でもよい。それらは当該技術分野に公知である。
本発明は、水性媒体および上述のミクロゲル粒子を含んでなる少なくとも1種の実質的に無色なインク組成物;および水性媒体および顔料または染料を含んでなる少なくとも1種の着色インクを含んでなるインクジェットインクセットをさらに含む。着色インクはどのような好適なインクでもよく、そのようなインクは当分野に公知である。ある実施形態において、着色インクは、上述のミクロゲル粒子をさらに含んでもよい。
前記セットの実質的に無色なインクは、質量%酸価が70〜200である少なくとも2種の異なるポリマー、第1ポリマーおよび第2ポリマーをさらに含んでよい。実質的に無色であるインクのポリマーおよびパラメータは、上記に詳述している。ある実施形態において、着色インクも、上述の少なくとも2種の異なるポリマーをさらに含んでよい。実質的に無色なインクおよび着色インク組成物は、ミクロゲル粒子の他に、60〜100の酸価および10,000を超える分子量を有するポリウレタンポリマーまたは180を超える酸価および18,000未満の分子量を有するアクリルポリマーのみを含んでもよい。
インクジェットインク組成物は、インクジェットプリントヘッドを利用して印刷画像に適用される。どのような種類のプリントヘッドを使用してもよく、圧電トランスデューサーまたはサーマルバブル形成を利用するドロップオンデマンドプリントヘッドまたは静電気帯電装置および偏向板を利用するコンティニュアスプリントヘッドがあるがこれらに限定されない。本発明は、サーマルプリントヘッドによる使用に特に好適である。本発明に有用なプリントヘッドの例としては、Canon USA,Inc.、Hewlett−Packard Co.およびEpson America Inc.のデスクトップおよびワイドフォーマットインクジェットプリンタに使用されているものおよび米国特許出願公開第2004/0100542A1号;米国特許出願公開第2003/0117465A1号;米国特許出願公開第2003/0043223A1号;米国特許第6,079,821号;米国特許第6,450,619B1号;米国特許第6,217,163B1号;米国特許出願公開第2004/0032473A1号;米国特許出願公開第2003/0189626A1号または米国特許出願公開第2004/0017406A1号に記載されている印刷システムに使用されているものが挙げられる。本発明に使用されるプリントヘッドは、記録要素上に1種または2種以上のインクまたは流体を堆積させるどのような種類の従来のインクジェット印刷システムの一部でもよい。
組成物が実質的に無色の組成物である場合、実質的に無色の組成物を含むプリントヘッドは、着色インクを含むプリントヘッドでの使用向けのプリントヘッドポートのいずれに位置してもよいが、上記の参考文献に記載のとおり無色インクでの使用向けのプリントヘッドポートに位置してもよい。実質的に無色の組成物を含むプリントヘッドは、着色インクに使用されるのと同じキャリッジアセンブリー上に位置してもよいが、別なキャリッジアセンブリー上にあってもよい。実質的に無色な組成物の実際の噴射は、着色インクの前でも、後でも、同時でもよく、着色インクを噴射するのと同じパスでも、別なパスでもよい。
インクジェットインク組成物が実質的に無色なインク組成物である場合、ほとんどどのような画像形成手段により作り出された印刷画像にも適用できる。画像形成手段の例としては、インクジェット印刷、染料熱転写印刷、ハロゲン化銀技術、オフセット印刷などが挙げられる。実質的に無色なインク組成物を、インクジェット印刷により作り出された印刷画像上に印刷することが特に望ましい。この場合、インクジェットインク組成物と記録要素の実質的にどのような組み合わせを使用して印刷画像を生成させてもよい。インクジェット印刷の分野に公知のインクジェットインク組成物には、染料系インクと顔料系インクがあり、どちらを使用して印刷画像を生成させてもよい。そのようなインクの代表例は、米国特許第5,997,622号;同第5,985,017号;同第5,616,174号;同第5,738,716号;同第5,536,306号;同第4,381,946号;同第4,239,543号;および同第4,781,758号に開示されている。
本発明のインク組成物は、多孔質および膨張性の両タイプを含む、インクジェット印刷の分野に公知の種々の記録要素に適用でき、どちらを使用して印刷画像を生成させてもよい。そのような記録要素の代表例は、米国特許第6,045,917号;同第5,605,750号;同第5,723,211号;同第5,789,070号および欧州特許813978A1に開示されている。本発明の好ましい実施形態において、乾燥が速いため多孔質記録要素が使用される。本発明の他の好ましい実施形態において、写真品質印刷画像を与えるため、光沢の高い多孔質記録要素が使用される。
インク組成物が実質的に無色である場合、インクを均一なオーバーコートとして適用するよりも、印刷画像のいろいろな領域に所定のパターンまたは画像特異的レベル(image specific level)で印刷することが望ましい。この種の手法は、環境保護または光学的な改善が要求される画像の領域に実質的に無色なインクを選択的に適用でき、媒体に適用される液体の総体積を減らすことができ、画像品質の向上、媒体のしわの低減および媒体のインク吸収力媒体要件を低くすることができる。米国特許第5,515,479号は、画像の印刷に使用される着色インクの体積を制限するそのような方法を教示しているが、類似の手法が実質的に無色な物質の塗布に利用できることが当業者には明らかである。
本発明はインクジェット印刷法であって、以下の工程を含んでなる方法も含む:
A)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンタを用意する工程;
B)前記プリンタにインクジェット記録要素を装填する工程;
C)前記プリンタに、上述のインクジェットインク組成物を装填する工程;および
D)前記デジタルデータ信号に応答して、前記の無色インクジェット組成物を使用し、前記インクジェット記録要素上に印刷する工程。好ましい実施形態において、前記プリンタはサーマルプリントヘッドを含んでなる。
以下の実施例を本発明の説明のために提供するが、本発明を限定するものではない。
ポリマーのキャラクタリゼーション
質量平均分子量、M w
T.H.MoureyおよびT.G.Bryan、Journal of Chromatography A、964(2002)、169−178ページに記載の示差粘度計および汎用較正曲線を利用してサイズ排除クロマトグラフィーにより、ポリマー試料を分析した。使用した溶離液は、0.01Mテトラエチルアンモニウムニトレートを含む1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノールであった。使用したカラムは、Polymer Labsから市販の7.5mm×300mmPLGel Mixed−Cカラム2本であり、両カラムとも45℃に温度調節した。絶対的な分子量分布は、粘度データおよび620(logM=2.79)と1,450,000(logM=6.16)の間の狭い分子量のポリ(メチルメタクリレート)標準から構築した汎用較正曲線から計算した。カラムセットの較正範囲を超えるポリマー分布のいかなる部分も定量目的には使用しなかった。縦座標「Wn(logM)」は、対数スケールで、ある分子量でのポリマーの質量分率に比例した。HFIP中45℃での質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を報告する。
計算された酸価、AN
酸価は、1gのポリマーを中和するのに要するKOH(mg)の量として定義される。ポリマーのそれぞれの酸価は、カルボン酸基を有するモノマーの量、ポリマーの合成に使用されるモノマーの総量およびポリマーの中和に使用される塩基の分子量から以下の式により計算した。
Figure 0005161580
例えば、以下に記載する本発明のポリウレタン1、PU−1に関して、酸価を以下のように計算した。カルボン酸基を有するモノマーの量が0.432モルであり、PU−1の合成に使用したモノマーの総量が(136+57.9+107.8)g=301.7gであり、KOHの分子量が56g/モルであった。
Figure 0005161580
Figure 0005161580
粒径測定
Leeds&Northrup製のUltrafine Particle Analyzer(UPA)によりポリマー粒子をキャラクタリゼーションした。ヒストグラムおよび累積プロットの2形式の粒径データを表すグラフを得る。50パーセントポイントを「平均粒径」として使用する。
ミクロゲル(MG)粒子および比較粒子(C)の調製
MG−1−メチルメタクリレート/ジビニルベンゼン/メタクリル酸(75/5/20)、79nm
MG−1は以下のとおり調製した。
(A):脱イオン水 100g
過硫酸カリウム 0.2g
ドデシル硫酸ナトリウム 1.6g
(B):脱イオン水 120g
過硫酸カリウム 0.45g
ドデシル硫酸ナトリウム 1.6g
メチルメタクリレート 48.75g
メタクリル酸 13g
ジビニルベンゼン 3.25g
1.窒素の入口、メカニカルスターラーおよびコンデンサーを備えた1Lの三口フラスコにまず(A)を入れた。フラスコを80℃の恒温槽に浸し、20分間窒素パージした。
2.(B)を混合物に加えた。モノマーエマルションの供給の間ずっと攪拌を維持した。モノマーエマルション(B)の添加時間は2時間であった。
3.モノマーエマルションの添加後2時間重合を継続した。
4.混合物を室温まで冷却し濾過した。
MG−2−メチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレート/メタクリル酸(80/10/10)、23nm
Mg−2を以下のとおり調製した。2Lのガラス反応フラスコに、989mlの脱イオン水を加えた。2Lのガラス添加フラスコに、612mlの脱イオン水を加えた。両フラスコの攪拌器を100rpmに設定した。反応器を窒素雰囲気にした。反応器に31.5gのRhodapon UB Stdを加えた。反応器内容物温度を80℃に設定した。添加フラスコに、37.8gのRhodapon UB Std、362.9gのメチルメタクリレート、45.4gのエチレングリコールジメタクリレートおよび45.4gのメタクリル酸を加えた。モノマーエマルションを添加フラスコ中に調製し、反応器内容物温度が80℃になると、1.89gの過硫酸ナトリウムを反応器に加えた。2分以内にモノマーエマルション添加を始め、2時間にわたり942gのモノマーエマルションを投入した。投入が完了すると、反応器内容物を80℃で2時間攪拌した。次いで、ラテックスを25℃に冷却し濾過した。
MG−3−メチルメタクリレート/ジビニルベンゼン/メタクリル酸(75/5/20)、51nm
MG−1と同じ手順でMG−3を調製した。この試料の平均粒径は51nmであった。
Mg−4−メチルメタクリレート/ジビニルベンゼン/メタクリル酸(75/5/20)、42nm
5Lのガラス反応フラスコに、2120mlの脱イオン水を加えた。2Lのガラス添加フラスコに、1000mlの脱イオン水を加えた。両フラスコの攪拌器を150rpmに設定した。反応器を窒素雰囲気にした。反応器に45gのRhodacal A246Lを加えた。反応器内容物温度を80℃に設定した。添加フラスコに、72gのRhodacal A246L、585gのメチルメタクリレート、156gのメタクリル酸および39gの80%ジビニルベンゼンを加えた。モノマーエマルションを添加フラスコ中に調製し、反応器内容物温度が80℃になると、8.88gの過硫酸カリウムを反応器に加えた。2分以内にモノマーエマルション添加を始め、20ml/分で2時間投入した。投入が完了すると、反応器内容物を80℃で2時間攪拌した。次いで、ラテックスを25℃に冷却した。1%KOH溶液(ラテックスのリットルあたり約225gの1%KOH)によりpHを6.5に調整した。次いで、ラテックスを濾過した。
比較粒子CP−1−メチルメタクリレート/2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸ナトリウム塩(98/2)
比較粒子CP−1を以下のとおり調製した。400gの脱イオン水および2.25gのドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を、メカニカルスターラーおよび窒素の入口を備えた1リットルの三首丸底フラスコに入れた。溶液を窒素で30分パージし、恒温槽で80℃に加熱した。49gのメチルメタクリレートおよび1gの2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(ナトリウム塩)を加え、3分間攪拌した。10%過硫酸ナトリウムおよび10%メタ重亜硫酸ナトリウムそれぞれ4.5gを加えて重合を始めた。重合を1時間続け、さらに1時間80℃に加熱した。温度を65−70℃に下げ、t−ブチルヒドロペルオキシド(10%)およびホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム(10%)のそれぞれ1mlを後添加した。ラテックスを冷却し濾過した。ガラス転移温度は120℃であり、平均粒径は13nmであり、固形分(%)は10.1%であった。
比較粒子CP−2−スチレン/n−ブチルメタクリレート/エチレングリコールジメタクリレート/メタクリル酸(45/45/5/5)
比較粒子CP−2を以下のとおり調製した。1080gの脱イオン水および25gのRhodacal(商標)A−246Lを、メカニカルスターラーおよび窒素の入口を備えた2リットルの三首丸底フラスコに入れた。溶液を窒素で30分パージし、恒温槽で80℃に加熱した。2gの過硫酸ナトリウムを加えて1分攪拌した。25gのRhodacal(商標)A−246L、2gの過硫酸ナトリウム、180gのスチレン、180gのn−ブチルメタクリレート、20gのメタクリル酸および20gのエチレングリコールジメタクリレートを含んでなるモノマーエマルションを、2時間かけて反応器にポンプで入れた。重合を1時間続けた。t−ブチルヒドロペルオキシド(10%)およびホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム(10%)のそれぞれ2mlを後添加し20分間攪拌した。ラテックスを冷やし濾過した。ガラス転移温度は79℃であり、平均粒径は31nmであり、固形分(%)は20.6%であった。
比較粒子CP−3−スチレン/ジビニルベンゼン/メタクリル酸(90/5/5)
比較粒子C1を調製する手順を繰り返したが、メチルメタクリレートおよび2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(ナトリウム塩)の代わりに、45gのスチレン、2.5gのジビニルベンゼンおよび2.5gのメタクリル酸を加えた。ガラス転移温度は130℃であり、平均粒径は28nmであり、固形分(%)は10.1%であった。
比較粒子CP−4−エチルメタクリレート/メタクリル酸(90/10)
比較粒子C2の調製手順を繰り返したが、スチレン、n−ブチルメタクリレート、メタクリル酸およびエチレングリコールジメタクリレートの代わりに360gのエチルメタクリレートおよび40gのメタクリル酸を加えた。ガラス転移温度は113℃であり、平均粒径は77nmであり、固形分(%)は20.2%であった。
比較粒子CP−5−コロイダルシリカ粒子
Ludox AMは、Grace Davisonから市販のコロイダルシリカ分散体であり、平均粒径は12nmである。
比較粒子CP−6−水性ポリエチレンワックス分散体
Jonwax 26は、Johnson Polymerから市販のポリエチレンワックス分散体であり、平均粒径は36nmであり、融点は130℃である。
比較粒子CP−7−水性ポリプロピレンワックス分散体
Jonwax 26は、Johnson Polymerから市販のポリエチレンワックス分散体であり、平均粒径は39nmであり、融点は159℃である。
上述のミクロゲル粒子および比較粒子の組成および性質を表1にまとめる。
Figure 0005161580
オーバーコートインクに使用する他のポリマーの調製
P−1(ポリウレタン)
温度計、スターラー、水コンデンサーおよび真空吸込口を備えた1リットルの丸底フラスコに、136g(0.068モル)のポリ(ヘキサメチレンカーボネート)ジオール(PHMC)、平均Mn=2000(Aldrich 46,116−4)を入れた。真空下で100℃で水を除いた。真空を開放し、以下のものを40℃で攪拌しながら加えた:57.9g(0.432モル)の2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(BHMPA)、160gのテトラヒドロフラン(THF)および1mLのオクタン酸第1錫(触媒)。温度を68℃に調整し、均一な溶液が得られると、107.8g(0.485モル)のイソホロンジイソシアネート(IPDI)をゆっくりと加え、続いて、10mLのTHFを加えた。温度を72℃に上げ、約16時間維持して反応を完了させると、遊離IPDIを3%未満含む中間体を得た。遊離IPDI含量を、波数2240での吸収ピークのIR分光法によりモニターした。
反応混合物を200mLのTHFで希釈し、53.86gの45質量%KOH溶液で中和して、BHMPAの量に対し100%化学量論的なイオン化を達成した。高い剪断力をかけながら、900mLの蒸留水を加え、ついでTHFを真空下で加熱しながら除くと、固形分27.51質量%のPU−1の水溶液を得た。PU−1の分子量は、Mw=18,800、Mn=8440であり、AN=80であった。
P−2(スチレン−アクリルポリマー)
P−2は、ANが230(Westvacoから引用)のWestvaco Corporationから得られるスチレン−アクリルポリマーIJ−4655である。ポリマーが完全に溶解するまで、25gのJonrez IJ−4655を20.4gの水および54.6gの10%水酸化カリウム水溶液と混合して溶液を調製した。SA−1の分子量は、Mw=16,700およびMn=5670であった。
P−3(アクリルポリマー)
100gのジエチレングリコール(DEG)および0.25gの2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を、メカニカルスターラーおよび窒素入口を備えた1リットルの三首丸底フラスコに入れた。得られた溶液を窒素で20分間パージし、恒温槽中で150℃に加熱した。別な容器に、100gのDEG、0.25gのAIBN、33.5gのベンジルメタクリレート(BM)および16.5gのメタクリル酸(MA)を合わせ、よく混合し、次いで2時間にわたり第1の溶液に加えた。重合を3時間続けた。温度を65−70℃に下げ、t−ブチルヒドロペルオキシド(10質量%)およびホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム(10質量%)のそれぞれ1mLを加えた。得られたポリマーを単離し、水酸化カリウムにより65〜70質量%にポリマーを中和することにより20質量%の水溶液を調製した。
得られたポリマーの数平均分子量を、PLGel(商標)Mixed−Bカラム(Polymer Laboratories)を用いテトラヒドロフラン溶媒中でサイズ排除クロマトグラフィにより測定し、580と2,300,000の間の狭い分子量分布を有するポリスチレン標準を利用して較正した。得られたBM/MAが67/33の質量比のランダムコポリマーは、数平均分子量が4960であり、質量平均分子量が7580であった。酸価計算値は215であった。
オーバーコートインクの調製
室温で全成分を混合してインクを調製した。インクは全て、10質量%のジエチレングリコール、2.5質量%のエチレングリコールモノブチルエーテル(Dow Chemical Co.のDowanol(登録商標)DB)、0.5質量%のSilwet(登録商標)L−77(Osi Specialties,Inc.)、選択したポリマーおよび残部の水を含んでいた。
印刷および評価
Canon U.S.A.,Inc.製のCanon i960 Photo Printerを使用して上述のインク組成物を印刷した。各インク組成物で、約25cm2のテストパッチを100%インク被覆率で印刷し、汚染試験のため周囲条件で一晩乾燥させた。各インク組成物は以下のインクジェット記録媒体に印刷した。
媒体A:Epson America,Inc.製のEpson Premium Glossy Photo Paper(#S041286)
媒体B:Canon U.S.A.,Inc.製のCanon Photo Paper Pro(カタログ番号なし)
媒体C:7ミルのTeslin SP(多孔質)Synthetic Printing Sheet(PPG Industries Inc.)、典型的には約60質量%の無機フィラーおよび約65体積%の空気を含む、ポリオレフィン系高充填ミクロポーラスフィルム
媒体D:Eastman Kodak Company製のKodak Picture Paper(カタログ番号1124346)
空隙容量測定およびメジアン細孔寸法測定は、Micromeritics Autopore IV装置9500型により、水銀圧入ポロシメトリーにより行った。媒体を、やはり媒体を含むペネトロメーター中のある体積の水銀への増加しつつある液圧に曝した。水銀への圧力が増すにつれ、水銀は媒体の細孔中に侵入し始め、最大の細孔が最低の圧力で最初に満たされる。圧力が、大気圧をわずかに超える値から最大60,000psiまで上昇するにつれ、圧入した水銀対圧力のデータの累積が集められる。圧力を等価な円筒状細孔径に変換し、特定の範囲に圧入した全水銀体積が全細孔体積であるが、その範囲の50%のポイントがメジアン細孔径である。結果を表2に列記する。
Figure 0005161580
噴射性は印刷画像にもとづいて判断し、媒体が上塗りインクにより均一に印刷されている場合良好な噴射性を与え、相当数のノズルが噴射しなかった場合劣った噴射性を与えた。
印刷されたパッチを、直径が約1cmの円を満たす0.2mLのHawaiian Punch(登録商標)フルーツジュースを表面に置いて汚れを付けた。1分後、印刷の表面を脱イオン水ですすいでフルーツジュースを除き、風乾した。
汚れた部分の反射濃度を、X−Rite(登録商標)820型で測定した。緑の濃度指示値を比較のため記録した。
実施例1
表3に記載のポリマーおよび粒子が異なるインクのセットを調製し、印刷して評価した。接頭語Iが付いているインクの識別は本発明のインクを表し、接頭語Cがついているものは比較のインクを表す。比較粒子を用いる比較のインクC−3、C−4およびC−5は良好に噴射しないか、全く噴射しなかったので、評価はさらに行わなかった。他のものは印刷して耐汚染性の試験を行ったので、その結果を表4に示す。
Figure 0005161580
Figure 0005161580
表4の結果は、媒体が容易に汚染されることを示す。比較インクC−1およびC−2は媒体Bおよび媒体Cのみに耐汚染性を与えた。本発明のインク、I−1およびI−2は良好に噴射しただけでなく、試験した全媒体に満足のいく耐汚染性も与えた。
実施例2
表5に記載のポリマーおよび粒子組成の異なるインクのセットを調製し、印刷して評価した。比較インクC−7からC−10は比較ポリマー粒子を使用し、噴射が良好でないか、全く噴射しなかったので、さらなる試験は行わなかった。残りのインクの耐汚染性の結果を表6に示す。
Figure 0005161580
Figure 0005161580
表6の結果は、本発明のインクI−3が、比較インクC−6よりも幾分向上した耐汚染性を与えることを示す。
実施例3
表7に列記する数種のインクのセットを調製したが、比較インクはミクロゲル粒子を全く含まず、本発明のインクはミクロゲル粒子を含んでいた。耐汚染性の結果を以下の表8に示す。
Figure 0005161580
Figure 0005161580
各比較の組、例えば、C−11対I−4、C−12およびC−13対I−5などで、ミクロゲル粒子の添加により、種々の異なる媒体の耐汚染性が向上することが明らかに示されている。

Claims (4)

  1. 水性媒体およびミクロゲル粒子を含んでなるインクジェットインク組成物であって、前記粒子が、少なくとも2質量%の少なくとも1種の架橋性モノマー、少なくとも10質量%の重合性カルボン酸モノマーおよび少なくとも30質量%の1種または2種以上の重合性で水不溶性のビニル系モノマーを含んでなるモノマー混合物から調製された架橋コポリマーを含んでなり、当該インクジェットインク組成物は実質的に無色である、インクジェットインク組成物。
  2. 前記モノマー混合物が、60質量%〜85質量%のメチルメタクリレート、10質量%〜30質量%のメタクリル酸及び2質量%〜15質量%の架橋性モノマーを含む、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 請求項1または2に記載の少なくとも1種の実質的に無色のインク組成物;および水性媒体および顔料または染料を含んでなる少なくとも1種の着色インクを含んでなるインクジェットインクセット。
  4. A)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンタを用意する工程;
    B)前記プリンタにインクジェット記録要素を装填する工程;
    C)前記プリンタに請求項1または2に記載のインクジェットインク組成物を装填する工程;および
    D)前記デジタルデータ信号に応答して前記インクジェットインク組成物を使用し前記インクジェット記録要素上に印刷する工程;
    を含んでなるインクジェット印刷法。
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