JP5161089B2 - 可動シンカおよび横編機 - Google Patents

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Description

本発明は、ばね付勢で編地を押える可動シンカおよび横編機に関する。
従来から、横編機の針床の先端の歯口には、天竺編成でのシンカループの形成や、ニードルループのクリアやノックオーバを助ける機能を有するシンカが設けられている。シンカを可動にすることによって、固定したシンカでは編成が困難である多重タック、ピンタック、引返し編みなどの編成が容易になる。可動シンカをばね付勢することによって、編目ループに常時適正な張力を作用させ、高品質で風合いの良い編地の編成が可能になる。
図5は、(a)で、ばね付勢される可動シンカで編地を押える可動シンカ装置1の構成を示す(たとえば、特許文献1参照。)。可動シンカ装置1は、シンカ部材2と線ばね3とが組合わされ、ニードルプレート4の歯口5側先端付近に配置される。ニードルプレート4は、図の紙面に垂直な方向に一定の間隔で配設される。ニードルプレート4間には、編針を収容する針溝が形成される。シンカ部材2は、板状であり、図示の形状となるように成型される。ニードルプレート4は、先端寄りに上部の一側面の肉厚を減少させた切欠部4aを有する。切欠部4aに、シンカ部材2は、支持部2aを含む大略的に逆Ω字形状の部分が収納される。ニードルプレート4には、切欠部4a底部にシンカ支承用凹部4bが形成される。シンカ支承用凹部4bは、円弧状の表面でシンカ部材2の支持部2aを支承する。支持部2aの外周は、シンカ支承用凹部4bに嵌合する。シンカ部材2は、支承用凹部4bの内周側の円弧の仮想的な円心4cを中心として揺動変位が可能であり、揺動変位に応じて、支持部2aから延びる腕部2bが歯口5に進退する。腕部2bの先端付近には、編針から歯口5に垂下する編地の編糸を押える編糸受け部2cが形成される。腕部2bの途中で、円心4cからの径が最大となる部分には、天竺編みで編針に編糸が引込まれる際に編糸が掛ってシンカループを形成する前縁部2dが設けられる。前縁部2dが隣接する編針間の中央となるように、腕部2bは、ニードルプレート4の切欠部4aに接していない側の厚みが減少させられている。
線ばね3は、シンカ部材2の逆Ω字形状の部分から腕部2bが延出される部分に設けられるばね係止部2eに、基端部3aが弾発的に係止される。線ばね3は、基端部3aを除いて概略的にU字形状である。U字形状の部分は、シンカ部材2の支持部2aの内周に沿って曲り、円心4cを迂回する迂回部3bと、迂回部3bから基端部3aと並行して延びる遊端部3cとを有する。遊端部3cの先端付近は、ニードルプレート4の切欠部4aの上側の押圧部4dに当接する。図に示す状態で、線ばね3は、自由状態よりも遊端部3cが基端部3a側に接近するように押圧されており、シンカ部材2には、円心4cを中心として、時計回り方向のトルクが印加されている。編目受け部2cに掛る編糸の張力に基づく逆方向のトルクが大きくなると、シンカ部材2は反時計回り方向に揺動変位し、編糸の張力は緩和される。
図5(a)に示す可動シンカ装置1では、シンカ部材2と線ばね3とが別体である。シンカ部材2は、金属板をプレスで打抜いて製造される。線ばね3は、角形断面の金属線材を曲げ成形して製造される。これに対して、ばねと一体化されたシンカも提案されている(たとえば、特許文献2参照。)。特許文献2の図4などに開示されているシンカは、丸編機に用いられ、大略的に直線状であり、編成作用を行うヘッドの反対側などにスプリング要素が形成されている。特許文献1にも、実施例の欄の最後付近には、「シンカープレートをバネ綱で形成し、その弾力で付勢手段を成形するようにしても良いことは言うまでもない」と記載されている。
図5(b)は、(a)に示す可動シンカ装置1でシンカ部材2と線ばね3とを一体化させる場合に想定される構成を示す。シンカ部材2は、プレスで打抜いて製造されているので、トルクばね部6を一体化させる場合は、同時に打抜いて製造することが考えられる。すなわち、トルクばね部6は、(a)でばね係止部2eが設けられている部分から延出部6aとして支持部2a側に延出され、迂回部6bと遊端部6cとで、大略的にU字形状となると予想される。ただし、プレス打抜きでの量産を可能にするためには、トルクばね部6の外周とシンカ部材2の逆Ω字形状部分の内周との間に隙間sが一定の基準以上必要となり、トルクばね部6の幅wも一定の基準以上必要となる。
図6は、図5に示す可動シンカ装置1での変位量と荷重との関係の大略的な傾向を示す。図5(a)に示すシンカ部材2と線ばね3とが別体となる構成では、実線で示すように、変位量と荷重との関係は、編糸を適正に押下げる使用荷重範囲内に収っている。図5(b)に示すように、トルクばね部6を一体化する場合を想定すると、隙間sと幅wとを、別体の場合よりも大きくしなければならなくなる。隙間sが大きくなると、線ばね3に比較してトルクばね部6の線長が短くなる。トルクばね部6が線長の全体で曲げ変形を分担する際に、線長が短くなると、各部で分担する曲げ荷重が大きくなる。幅wが大きくなると、トルクばね部6の断面二次モーメントが線ばね3の断面二次モーメントよりも大きくなり、同一の曲げ変形に大きな曲げ力を要するようになる。この結果、二点鎖線で示すように、変位量に対する荷重は大きい側に移行し、使用荷重範囲から外れるおそれがある。また、ばね素材強度限界を超えて、トルクばね部6が破損するおそれもある。
特公平5−83657号公報 特開2001−303407号公報
図5(a)に示すように、シンカ部材2と線ばね3とが別体であると、加工と組立てとの工程が多くなり、製造作業時間が長くなって製造コストが上昇する。線ばね3は、成形加工が困難で、形状やばね特性のばらつきが大きい。特に基端部3aを弾発力のみでばね係止部2eに係止させることが困難な場合には、ロー付を併用しての固定も行われている。ただし、ロー付の際に線ばね3が倒れたり傾いたりすると、図6に示すよう変位量と荷重との関係のばらつきも大きくなってしまう。ばね係止部2eでの線ばね3の係止が不十分であると、シンカ部材2と線ばね3とが分離しやすくなってしまう。たとえば横編機のメンテナンス時などには、可動シンカ装置1を針床から取外すことがある。取外しの際に、シンカ部材2と線バネ3とが分離してしまうと、再度組立て作業を行う必要がある。
図5(b)に示すように、シンカ部材2にトルクばね部6を一体的に形成することができれば、別体時の問題は解決すると期待される。しかしながら、トルクばね部6をプレス加工でシンカ部材2と同時に打抜いて製造すると、隙間sの制約からばねとしての線長が短くなり、幅wの制約で曲げの断面としての厚みを減少させることもできない。このため、図6に二点鎖線で示すように、変位量と荷重との関係を適正な使用荷重範囲内に納めることが困難となる。ワイヤカットなど、隙間sや幅wを狭くし得る加工法はあっても、それらの加工法を採用すると、量産性はプレス加工に比較して低くなり、加工コストが上昇してしまう。
本発明の目的は、シンカ部にトルクばね部を一体化しても低コストで製造することができ、個々のばらつきをなくし、製造作業時間の短縮を図ることができる可動シンカおよび横編機を提供することである。
本発明は、シンカ部材に支持部と腕部とを設けておき、支持部は、針床の歯口近傍に設ける円弧状のシンカ支承用凹部によって、該円弧の円心を中心として揺動変位可能に支持し、腕部は、歯口に進出させて、支持部に作用させるトルクばねで、該腕部の先端側で編地を下方に押下げるように付勢する可動シンカ装置において、
腕部側から分岐して支持部側に延出する延出部と、
延出部に接続され、該円心の周囲を迂回する迂回部と、
迂回部に接続され、径方向の外方に突出する突出部と、
突出部に接続され、延出部に並行する遊端部と
を含むトルクばね部が、シンカ部材と一体的に形成されていることを特徴とする可動シンカ装置である。
また本発明で、記支持部は、前記シンカ部の中間で、円弧状の外周と円弧状の内周との間に予め定める幅を有するように形成され、
前記トルクばね部の迂回部は、該支持部の内側に形成され、
前記突出部は、該支持部の外部に形成さていることを特徴とする。
また本発明で、前記シンカ支承用凹部は、針床上に所定間隔毎に配設されるニードルプレートの先端寄りに形成され
前記トルクばね部の遊端部は、ニードルプレート側に設けられる押圧部に当接する突起を有することを特徴とする。
また本発明で、前記シンカ部は、前記トルクばね部とシンカ部との間の隙間の最小寸法が板厚の70〜100%に、該トルクばね部の幅の最小寸法が板厚の40〜60%に、それぞれ設定され、ファインブランキングによって作製されることを特徴とする。
さらに本発明は、前述のいずれか1つに記載の可動シンカを備えることを特徴とする横編機である。
本発明によれば、シンカ部に一体的に形成されるトルクばね部は、延出部と迂回部と遊端部とで、別体のトルクばねと同等の大略的にU字状の形状を有する。トルクばね部の迂回部と遊端部との間には、径方向の外方に突出する突出部が形成されるので、線ばねとしての線長を余分に付加して延長することができ、可動シンカとして適正なばね付勢を行うことができる。シンカ部にトルクばね部を一体化しても、隙間やトルクばね部の幅を大きくすることができるので、プレスの打抜き加工で低コストで製造することができ、個々のばらつきをなくし、製造作業時間の短縮を図ることができる。
また本発明によれば、トルクばね部の線長を余分に付加する突出部をシンカ部の支持部の外部に形成するので、突出部の外周から一定の隙間を空けてシンカ部の内周を形成しても、シンカ部材の支持部の強度を低下させないようにすることができる。
また本発明によれば、ニードルプレートの先端寄りに形成されるシンカ支承用凹部でシンカ部の支持部を支持するので、トルクばね部をシンカ部に一体化しても、トルクばねがシンカ部と別体の場合と同様に使用することができる。トルクばね部の遊端部は、ニードルプレート側に設けられる押下げ部に当接する突起を有するので、遊端部が押圧部に当接する位置を特定させて、動作の安定化を図ることができる。
また本発明によれば、トルクばね部を一体化したシンカ部を、トルクばね部とシンカ部との間の隙間の最小寸法が板厚の70〜100%に、トルクばね部の幅の最小寸法が板厚の40〜60%に、それぞれ設定してファインブランキングで作製する。高精度の打抜き加工でトルクバネ部としての特性をそろえることが可能となり、総合的な製造コストの低減を図ることができる。
さらに本発明によれば、可動シンカのシンカ部とトルクばね部とを一体化し、横編機に多数使用される可動シンカ装置での特性のばらつきを減少させることができるので、編成される編地が安定し、高品質化を図ることができる。
本発明の実施の一形態としての可動シンカ11の構成を示す側面図である。 図1に示す可動シンカ11を横編機で使用する際に組合わされる主要な部品を示す側面図である。 図1の可動シンカ11を装着する横編機20の概略的な構成を示す部分的な側面断面図である。 図1に示す可動シンカ11を用いる可動シンカ装置25の概略的な構成を示す側面断面図である。 従来からの可動シンカ装置1の構成を示す部分的な側面図である。 図5の可動シンカ装置1での変位量と荷重との関係を簡略化して示すグラフである。
符号の説明
4 ニードルプレート
5 歯口
11 可動シンカ
12 シンカ部
12a 支持部
12b 腕部
12g 欠如部
13 トルクばね部
13a 延出部
13b 迂回部
13c 遊端部
13d 突出部
13e 突起
15 編針
18 スペーサ
20 横編機
21 針床
25 可動シンカ装置
図1は、本発明の実施の一形態としての可動シンカ11の構成を示す。以下図1〜図4では、図5で先行して説明している部分と対応する部分には同一の参照符を付して、重複する説明を省略する。
図1で、(a)は、7G(ゲージ)、すなわち25.4mm(1インチ)当り7本の割合で編針が配設される横編機用であり、(b)は12Gの横編機用である可動シンカ11をそれぞれ示す。可動シンカ11は、金属板材から、ファインブランキングによるプレス打抜き加工で、シンカ部12とトルクばね部13とが一体的に形成されている。シンカ部12の支持部12aを含む逆Ω字状の部分およびトルクばね部13の板厚は、たとえば、7G用が0.7mmであり、12G用が0.55mmである。この場合、シンカ部12の腕部12bの板厚は、7G用が0.49mm、12G用が0.38mmとなる。可動シンカ11の腕部12bの腕部板厚は、シンカ部材2の腕部2bと同様、隣接する編針の間隔の中央に配置されるように、減少させているからである。板厚および腕部板厚は、ゲージの数値が小さい7G用の方が大きくなっている。
シンカ部12は、図5(a)に示すシンカ部材2と同様に、外周が円弧状の支持部12aと、支持部12aから一方に延びる腕部12bとを有する。腕部12bには、シンカ部材2の腕部2bの編糸受け部2cおよび前縁部2dと同様の編糸受け部12cおよび前縁部12dがそれぞれ形成されている。7Gの横編機よりも12Gの横編機の方が細い編糸を使用するので、編糸受け部12cの凹所は、(b)に示す12G用の方が小さくなっている。編糸受け部12cの違い除き、可動シンカ11は、7G用と12G用とでほぼ同等の構成を有する。以下、同等の構成を有する部分について説明する。
可動シンカ11のシンカ部12の支持部12aと腕部12bとの中間部分からは、トルクばね部13が腕部12bの逆方向に延出される。この中間部分は、図5(a)に示すシンカ部材2でばね係止部2eが設けられている部分に相当する。シンカ部12は、この中間部分と、支持部12aと、さらに図の左方に腕部12bと逆方向に突出する部分とで、大略的に逆Ω字の形状を形成する。腕部12bと逆方向に突出する部分は、横編機のキャリッジに搭載されるカムの作用を受けて、腕部12bを歯口から強制的に退避させるためのカム作用部12fとなる。トルクばね部13には、シンカ部12から分岐する部分に連なる延出部13aに続いて、支持部12aの内周側で、仮想的な円心4cを迂回する迂回部13bが形成される。トルクばね部13には、迂回部13bに続いて、延出部13aに並行する遊端部13cが形成される。延出部13a、迂回部13bおよび遊端部13cは、大略的にU字形状となり、図5(a)に示す可動シンカ装置1の線ばね3の基端部3aを除く形状と大略的に同等となる。
ただし、このようなU字形状のみでは、図5(b)に示すトルクばね部6と同等となり、線長が短くなるので、図7に二点鎖線で示すように、プレスの打抜き加工では充分な変位量と荷重との関係が得られない。可動シンカ11のトルクばね部13では、線長を付加するために、迂回部13bと遊端部13cとの間に、図の左方、すなわち径方向の外方に突出する突出部13dを設けている。突出部13dを設けても、隙間を確保することができるように、シンカ部12側には欠如部12gとなる凹所が形成される。欠如部12gが設けられるのは、シンカ部12の支持部12aの外部である。欠如部12gの上方の部分は、支持部12aが浮き上がらないように上方から押える押圧部12hとなる。
図1に示すようなシンカ部12とトルクばね部13とが一体化される可動シンカ11は、ファインブランキング(FB)と呼ばれるプレス打抜き加工法で好適に製造することができる。ファインブランキングでは、打抜く部分の周囲を拘束しながら、クリアランスの小さい金型で塑性加工する。拘束のために、シンカ部12のΩ形状部分の内周側とトルクばね部13の外周側との隙間sの部分と、トルクばね部13の幅wとに、板厚に応じた最小寸法以上の値が必要となる。なお、シンカ部12の押圧部12hに対して隙間sを確保しつつ、トルクばね部13としての線長を延長するために、遊端部13cは、トルクばね部13としての径方向の内方に撓む形状を有し、先端付近には径方向の外方に突出する突起13eが形成されている。打抜き後には、必要に応じて仕上げ加工が行われ、熱処理も行われる。
前述のように、7G用の可動シンカ11の板厚を0.7mmとすれば、隙間sおよび幅wの最小寸法を、たとえば、0.55mmおよび0.32mmとする。これは、板厚を基準とすれば、それぞれ79%および46%となる。同様に、12G用の可動シンカ11の板厚を0.55mmとすれば、隙間sおよび幅wの最小寸法は、0.5mmおよび0.3mmとすることができ、それぞれ板厚の91%および55%となる。このように、隙間sの最小寸法は板厚の70〜100%に、幅wの最小寸法は板厚の40〜60%に、それぞれ設定することが好ましい。
図2は、図1に示す可動シンカ11を横編機で使用する際に組合わされる主要な部品を示す。可動シンカ11は、図5に示すシンカ部材2と同様に、横編機の針床に並設されるニードルプレート4の先端側に肉厚を減少させて形成する切欠部4aに収納される。切欠部4aの底部には、円弧状の内周面を有するシンカ支承用凹所4bが形成されており、シンカ支承用凹所4bにはシンカ部12の支持部12aが嵌合する。シンカ支承用凹所4bの円弧の仮想的な円心4cは、可動シンカ11の揺動変位の中心となる。薄肉化されている切欠部4aの頂部には、トルクばね部13の突起13dが当接する押圧部4dが形成されている。
ニードルプレート4間の針溝には、編針15が収納される。編針15は、たとえば針本体16とニードルジャック17との組合わせで構成される。ニードルジャック17には、さらに選針用のセレクトジャックなどが組合わされる。針本体16は、たとえば先端のフック16aをべら16bで開閉するべら針であり、針幹部分には、目移し用の羽根16cを有する。ニードルジャック17には、横編機のキャリッジに搭載される編成駆動用のカム機構の作用を受けるバット17aが形成されている。
図1に示す可動シンカ11は、編針15が収納される針溝を形成するニードルプレート4の切欠部4a内に装着されるので、針溝で編針15の上方には空間が生じる。この空間には、スペーサ18が挿入される。後述するように、可動シンカ11の上方部分は、スペーサ18とニードルプレート4の切欠部4aとで挟まれる状態で使用される。
図3は、可動シンカ11を装着する横編機20の概略的な構成を示す。ニードルプレート4は、横編機20の針床21に、紙面に垂直な方向に間隔を空けて並設される。前述のように、可動シンカ11のシンカ部12の支持部12a、腕部12bおよびカム作用部12fを除く部分やトルクばね部13の遊端部13cなどの上方部分は、ニードルプレート4の切欠部4aとスペーサ18とで挟まれる。切欠部4aの上部中央では、押え板22が紙面に垂直な方向に貫通する。シンカ部12の腕部12bは、歯口5側に突出する。支持部12aでの揺動変位で、腕部12bは歯口4に対して進退する旋回変位を行う。トルクばね部13の遊端部13cの先端付近の突起13eは、ニードルプレート4の押圧部4dで押圧され、腕部12bは図の時計回り方向のトルクで付勢される。このトルクで、編糸受け部12cは編地の編糸を歯口5の下方に押圧する。ただし、編糸の張力に基づく抗力がばね付勢による押圧力よりも大きくなれば、編糸受け部12cは歯口5から後退して、編糸を無理に押圧しない。キャリッジに搭載されるカムで、カム作用部12fを押圧すれば、腕部12bが歯口5から後退するように強制することもできる。なお、横編機20では、通常、同様な構成の針床21が歯口5を挟んで対向し、各針床21は歯口5側が上昇するように傾斜している。したがって、歯口5での上下方向は、紙面上でのニードルプレート4側を上、針床21側を下とする上下方向ではなく、この上下方向に従う紙面に対しては、左下が下、右上が上となるように傾斜している。
図4は、図1(a)に示す7G用の可動シンカ11を用いる可動シンカ装置25の概略的な構成を示す。(a)は、編糸受け部12cが編糸を歯口5の下方に押込む下限の状態を示し、(b)は上限の状態を示す。上限の状態では、編糸受け部12cが編糸によって押上げられるか、または、カム作用部12fへの押圧で腕部12bが強制的に押上げられる。可動シンカ11は、(a)に示す下限の状態と(b)に示す上限の状態との間で揺動変位が可能である。この揺動変位は、シンカ部12の支持部12aの外周がニードルプレート4のシンカ支承用凹部4bで支承され、その円弧状の内周面による案内で、円弧の仮想的な円心4cを中心として行われる。揺動変位の間に、支持部12aがシンカ支承用凹部4bから離脱しないように、シンカ部12の端部の当接部12hは、先端付近のいずれかの部分で押え板22の下面に当接している。トルクばね部13の遊端部13cでは、径方向の外方に突出する突起13eの部分が、ニードルプレート4の押圧部4dに当接している。当接している位置は、押え板22よりも歯口5寄りとなる。
図5(a)に示すように、線ばね3がシンカ部材2と別体で、線ばね3の基端部3aをシンカ部材2のばね係止部2eで弾発的に保持する場合は、ばね係止部2eが比較的大きな部分を占め、並行する遊端部3c側を変形させる余地は小さい。可動シンカ11では、シンカ部12とトルクばね部13とが一体化され、シンカ部材2のようなばね係止部2eを設ける必要はなく、遊端部13cの下方にスペースを設けることができる。したがって、遊端部13cの先端付近に、径方向の外方に突出する突起13eを設けても、遊端部13cの先端などがシンカ部12側に接触しないようにすることができる。突起13eの頂部は、曲率半径が比較的小さい凸曲面であり、ニードルプレート4の押圧部4dとは安定に点接触し、しかも押圧部4の表面に沿っての移動も円滑に行うことができる。
なお、図1に示す可動シンカ11では、腕部12bの板厚を減少させて他の部分と異ならせているけれども、全体を同一の板厚にしても、可動シンカ装置としての機能は同等に果すことができる。また、可動シンカ11の支持部12aを支承するシンカ支承用凹部4bをニードルプレート4に設けているけれども、針床21に設けることもできる。カム作用部12fは、押下げ作用でシンカ部12に反時計回り方向のトルクを受けるように形成されているけれども、歯口5と反対方向への引込作用で同様のトルクを受けるように、図示のような横方向ではなく、縦方向に形成することもできる。このように、本発明の精神と範囲から逸脱しなければ、本発明への変化および変更がなされてもよいことは、いうまでもない。

Claims (5)

  1. シンカ部材に支持部と腕部とを設けておき、支持部は、針床の歯口近傍に設ける円弧状のシンカ支承用凹部によって、該円弧の円心を中心として揺動変位可能に支持し、腕部は、歯口に進出させて、支持部に作用させるトルクばねで、該腕部の先端側で編地を下方に押下げるように付勢する可動シンカ装置において、
    腕部側から分岐して支持部側に延出する延出部と、
    延出部に接続され、該円心の周囲を迂回する迂回部と、
    迂回部に接続され、径方向の外方に突出する突出部と、
    突出部に接続され、延出部に並行する遊端部と
    を含むトルクばね部が、シンカ部材と一体的に形成されていることを特徴とする可動シンカ装置。
  2. 記支持部は、前記シンカ部の中間で、円弧状の外周と円弧状の内周との間に予め定める幅を有するように形成され、
    前記トルクばね部の迂回部は、該支持部の内側に形成され、
    前記突出部は、該支持部の外部に形成さていることを特徴とする請求項1記載の可動シンカ装置。
  3. 前記シンカ支承用凹部は、針床上に所定間隔毎に配設されるニードルプレートの先端寄りに形成され
    前記トルクばね部の遊端部は、ニードルプレート側に設けられる押圧部に当接する突起を有することを特徴とする請求項1または2記載の可動シンカ装置。
  4. 前記シンカ部は、前記トルクばね部とシンカ部との間の隙間の最小寸法が板厚の70〜100%に、該トルクばね部の幅の最小寸法が板厚の40〜60%に、それぞれ設定され、ファインブランキングによって作製されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の可動シンカ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の可動シンカを備えることを特徴とする横編機。
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