JP2009068135A - 横編機およびラッチニードル - Google Patents
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Abstract
【課題】 針床やカムを共通化しても、広範囲なゲージに相当する風合いで編地を編成することができる横編機およびラッチニードルを提供する。
【解決手段】 ニードル1で、粗編成用を細編成用に比較して、フック長L5は112〜156%、フック高H2は132〜150%として、フック2を大きくする。ラッチ長L4は88〜99%として、ラッチ3の長さは粗編成用の方が細編成用よりも短くなるようにする。肩6から針先端までの長さL1は、粗編成用の方が細編成用の97〜99%として、わずかに短くする。
【選択図】 図1
【解決手段】 ニードル1で、粗編成用を細編成用に比較して、フック長L5は112〜156%、フック高H2は132〜150%として、フック2を大きくする。ラッチ長L4は88〜99%として、ラッチ3の長さは粗編成用の方が細編成用よりも短くなるようにする。肩6から針先端までの長さL1は、粗編成用の方が細編成用の97〜99%として、わずかに短くする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、針床に設けられる針溝の配列ピッチに相当するゲージばかりではなく、粗い側および細かい側の広範囲なゲージに対応する風合いで編地を編成可能な横編機およびラッチニードルに関する。
従来から、横編機、特に一対の針床が歯口を挟んで前後に対向するVベッド横編機では、各針床に一定のピッチで配列される編針を駆動して、表目と裏目とを含む種々の組織柄で多様な編地を編成することができる。ただし、編糸の太さや編目の大きさなどで総合される編地の風合いは、編針の配列ピッチに対応して定まる。横編機では、編針の配列ピッチを、25.4cm(1インチ)当りの編針数であるゲージで表すようにしている。したがって、横編機で編成される編地は、そのゲージ特有の風合いを有していることになる。
横編機のゲージは、針床で針溝が配列される針溝ピッチで機械的に定まる。針床を交換して針溝ピッチを変えれば、風合いの異なる編地を編成することができる(たとえば、特許文献1参照。)。
本件出願人である株式会社島精機製作所は、コンピュータ横編機としての標準的な製品系列内で、針床やキャリッジに搭載するカムを交換してゲージを変えるゲージコンバージョンを可能にしている。また、同一の針床で異なるフックの大きさの編針を交換して、広範囲なゲージに対応する風合いで編地を編成可能な横編機も製造販売している。以下、このような、同一の針床での編針の交換によって広範囲なゲージに対応する風合いで編地江お編成可能とすることを、「広範囲ゲージ風合い対応」と短縮して記載することとする。ただし、従来の広範囲ゲージ風合い対応の横編機では、編針の交換に伴って少なくとも目移し用のカムも交換する必要がある。
針床や編針は交換しないでも、編目ループ長の制御などで、機械的に定まるゲージ付近の範囲で風合いは調整可能である。編糸として伸縮性を有する弾性糸を使用し、糸張力と供給長さとを制御すれば、細かいゲージに相当する風合いの編地を編成することができる(たとえば、特許文献2参照。)。すなわち、7ゲージの横編機で、8ゲージ、10ゲージ、12ゲージなど、さらに細かいゲージに相当する風合いの編地を編成することができる。また、編針を1本おきに使用する針抜き編成を行えば、編成に使用する編針のピッチは2倍になり、半分のゲージに相当する粗い編目を形成することができる(たとえば、特許文献3参照。)。
特開平11−315455号公報
再表2004/094712号公報
再表00/063475号公報
特許文献1のように、機械的に針床を交換可能にすることは、横編機としての構成が複雑化し、実用性に疑問がある。特許文献2で開示される技術は、編糸として弾性糸を使用する場合に限られる。特許文献3のような針抜き編成による編地では、その粗いゲージに対応するピッチで配列されている総針で編成された編地に相当する風合いを得ることは困難である。
ゲージコンバージョン可能な横編機でゲージを変えるためには、編針、針床、キャリッジに搭載するカムなど、多くの構成部品を交換する必要があり、煩わしい。広範囲ゲージ風合い対応の横編機では、針床を交換する必要がないので、交換の煩わしさは軽減され、単一の編針を使用する場合よりも広い範囲のゲージに相当する風合いで編地を編成することができる。
しかしながら、従来の広範囲ゲージ風合い対応の横編機で、同一のゲージの針床に使用可能なフックの大きさの範囲には、カムを共通化しようとすると制限が生じる。この制限は、編地として編成可能な風合いの範囲にも反映されてしまう。広範囲のゲージに対応する風合いを得るには、少なくとも目移し用のカムを、フックの大きさに合わせて交換する必要がある。
本発明の目的は、針床やカムを共通化しても、広範囲なゲージに相当する風合いで編地を編成することができる横編機およびラッチニードルを提供することである。
本発明は、歯口を挟んで前後に対向する一対の針床を有し、各針床には一定の配列ピッチで針溝がそれぞれ形成され、各針溝には編針として、配列ピッチに対応する針溝ゲージよりも主として粗いゲージ側の風合いとなる編地を編成可能な粗編成用ラッチニードル、または針溝ゲージよりも主として細かいゲージ側の風合いとなる編地を編成可能な細編成用ラッチニードルを収容可能であり、いずれのラッチニードルも、針床に沿って往復走行するキャリッジに搭載されるカムで共通に駆動される編目形成および目移しの動作で、広範囲なゲージに対応する風合いでの編成が可能な横編機であって、
粗編成用ラッチニードルの先端側の部位での寸法は、細編成用ラッチニードルで対応する部位の寸法に対する割合として、
針幹の肩から針先端までの長さが97〜99%、
フックの高さが132〜150%、
ラッチ長が88〜99%、
フック長が112〜156%、
となることを特徴とする横編機である。
粗編成用ラッチニードルの先端側の部位での寸法は、細編成用ラッチニードルで対応する部位の寸法に対する割合として、
針幹の肩から針先端までの長さが97〜99%、
フックの高さが132〜150%、
ラッチ長が88〜99%、
フック長が112〜156%、
となることを特徴とする横編機である。
また本発明で、前記針床には、7ゲージに相当する配列ピッチで針溝が設けられ、
前記粗編成用ラッチニードルは、3.5〜8ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、5.5〜9ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする。
前記粗編成用ラッチニードルは、3.5〜8ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、5.5〜9ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする。
また本発明で、前記針床には、12ゲージに相当する配列ピッチで針溝が設けられ、
前記粗編成用ラッチニードルは、6〜12ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、9.5〜14ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする。
前記粗編成用ラッチニードルは、6〜12ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、9.5〜14ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする。
また本発明で、前記針床には、14ゲージに相当する配列ピッチで針溝が設けられ、
前記粗編成用ラッチニードルは、6.5〜10.5ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、10〜15ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする。
前記粗編成用ラッチニードルは、6.5〜10.5ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、10〜15ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする。
さらに本発明は、前述のいずれかの横編機で、前記粗編成用ラッチニードルまたは前記細編成用ラッチニードルのうちの一方として使用可能であることを特徴とするラッチニードルである。
本発明によれば、粗編成用ラッチニードルは、フックの高さとフック長との割合を細編成用ラッチニードルよりも大きくして、粗いゲージ側で編成可能な編地の風合いの範囲を広げることができる。細編成用ラッチニードルは、フックが小さくても、ラッチ長と、針幹の肩から針先端までの長さとの割合も大きくするので、針床と編成用や目移し用のカムとを共通化しても、広範囲のゲージに相当する風合いで編地を編成することができる。
また本発明によれば、7ゲージの横編機で、3.5〜9ゲージの風合いとなる編地を編成することができる。
また本発明によれば、12ゲージの横編機で、6〜14ゲージの風合いとなる編地を編成することができる。
また本発明によれば、14ゲージの横編機で、6.5〜15ゲージの風合いとなる編地を編成することができる。
さらに本発明によれば、針床およびキャリッジに搭載するカムを交換しないで、編針のみの交換で、広い範囲のゲージに相当する風合いで編地を編成することができる。
図1は、本発明の実施の一形態となるラッチニードルの編針としての主要部分となるニードル1の先端部分の構成を示す。図1(a)は、ニードル1の先端部分の正面図、図1(b)および図1(c)は、図1(a)の切断面線B−B,C−Cから見た断面図をそれぞれ示す。ただし、図1(c)は、断面形状を拡大している。
ニードル1の先端にはフック2が設けられ、ラッチ3でフック2を開閉する。ラッチ3は、軸4を中心として揺動変位する。ラッチ3は、実線で示すようなフック2を閉じる状態と、二点鎖線で示すようなフック2を最大限に開く状態との間で、揺動変位が可能である。フック2内に編目のニードルループを係止しているニードル1が図1(a)の右方に移動すると、編目のシンカループが可動シンカなどで押えられ、旧ループがステッチプレッサなどで押えられていれば、ニードルループの編糸はニードル1に対して相対的に左方に移動する。ニードル1が右方への移動を続ければ、ニードルループの編糸はラッチ3を開いて針幹5側に移行する。針幹5側には、段差が大きくなる肩6が設けられ、目移し時にニードル1の右方への移動が続いても、ニードルループの編糸は肩6に留まり、ニードル1の基部7側には移行しない。肩6付近には、目移し用の羽根8が設けられる。
広範囲ゲージ風合い対応は、同一のゲージのニードル1として、フック2などの大きさが異なる粗編成用と細編成用とを交換することで実現される。フック2に関連する寸法として、肩6からフック2の右端の針先端までの長さをL1とする。開いているラッチ3の先端から針先端までの長さをL2とする。軸4の中心から針先端までの長さをL3とする。軸4の中心から閉じているラッチ3の先端までのラッチ長をL4とする。フック2の開口側先端から針先端までのフック長をL5とする。肩6から羽根8の先端までの長さをL6とする。フック2およびラッチ3を合わせた高さをラッチ高H1とする。フック2のみの高さをフック高H2とする。羽根8を含むニードル1全体の幅をWとする。ニードル1の基部7の本体厚をTとする。
ニードル1の各部の寸法は、たとえば、針溝の配列ピッチが7ゲージ、12ゲージおよび14ゲージについて、細編成用に対して粗編成用が次のような比率となるように設定される。
これらの数値は、設計値に基づく。実際に製造されるニードル1では、ある程度の公差が許容される。したがって、少なくとも、フック長L5は112〜156%、フック高H2は132〜150%となって、フック2の大きさは、粗編成用の方が細編成用よりも大きい。しかしながら、ラッチ長L4は88〜99%となって、ラッチ3の長さは粗編成用の方が細編成用よりも短くなる。また、肩6から針先端までの長さL1は、97〜99%となって、粗編成用の方が細編成用よりもわずかに短い。
なお、図1(c)に示すフック2での断面形状は、少し扁平な円形で、一つの切欠き面を有する。また、少なくとも実施例のD1の値は、粗編成用の方が細編成用よりも大きい。
図2は、図1のニードル1を使用する横編機9の概略的な構成を示す。ニードル1は、横編機9の針床10に案内されて、図1(a)の左右に摺動変位する。横編機9は、針床10を前後に対をなすように備え、前後の針床10が対向する歯口11で編地を編成する。前後の針床10は、歯口11の中心線11aに対して対称となるように配置される。各針床10は歯口11側が高く、歯口11から離れる側が低くなるような傾斜を有する。このため、中心線11aの方向が鉛直方向となるけれども、説明の便宜上、ニードル1が水平に摺動するようにして示す。
針床10には、一定のピッチでニードルプレート12が立設される。隣接するニードルプレート12間の隙間が針溝13となり、ニードル1を含む編針を収容して、図の左右方向に摺動するように案内する。ニードル1のフック2側には、可動シンカ14も並設される。可動シンカ14は、ばね15による付勢で、編目ループのシンカループを歯口11の下方に押えることができる。
ニードル1で、歯口11から離れる背後側の端部には、ニードルジャック16が配置される。ニードルジャック16は、編成駆動用バット16aと目移し駆動用バット16bとを有する。ニードルジャック16の背後側には、セレクトジャック17が配置される。セレクトジャック17は、バット17aを有する。セレクトジャック17の背後側には、セレクタ18が配置される。セレクタ18は、前バット18a、後バット18bおよび選針用バット18cを有する。図2では、選針用バット18cを複数示しているけれども、隣接する編針のセレクタ18とは異なる位置で設定される一つの選針用バット18cのみが設けられる。ニードル1とニードルジャック16とは、連結部19で機械的に連結されている。横編機9の編針としてのラッチニードル20は、ニードル1、ニードルジャック16、セレクトジャック17、およびセレクタ18を含む。
図3は、図2のラッチニードル20を選択的に駆動するために用いるキャリッジ30の一例でのカム配置を示す。このキャリッジ30には、中心線30aの両側で、地板30b上に、二つのカムシステム31,32が設けられる。地板30bでカムシステム31,32が配置される表面は、図2の針床10の表面に対向する。二つのカムシステム31,32は同等の構成を有している。各カムシステム31,32には、編成用カム33、目移し用カム34、および目受け用カム35が含まれる。編成用カム33中のニードルレイジングカム36aと目移し用カム34中の渡し受け両用目移しカム36bとは、いずれか一方が地板30bの表面から突出するときには、他方は突出しないように、交互に動作する。
ラッチニードル20は、セレクトジャック17のバット17aがA,H,Bの三つのポジションに分けてプレッサ37が設けられている位置を通過する。三つのポジションに分ける選針は、選針アクチュエータ38の選針爪39でセレクタ18の選針用バット18cを選択的に押圧して行われる。プレッサ37でセレクトジャック17のバット17aを押圧すると、ニードルジャック16の編成駆動用バット16aが針溝13内に沈み、編成用カム33の作用を受けなくなる。編成駆動用バット16aがニードルレイジングカム36aの作用を受けるときは、ラッチニードル20はニットの編成動作を行う。目移し用カム34側の渡し受け両用目移しカム36bを突出させておくと、目移し用バット16bが駆動されて、目移し動作を行う。歯口11で対向する針床10側では、プレッサ37による選択で編成駆動用バット16aが目受け用カム35の案内を受け、歯口11に進出している目移し側のラッチニードル20の羽根8内に進入し、編目ループを受取る。
なお、キャリッジ30には、同等の二つのカムシステム31,32を搭載する例を示しているけれども、カムシステムの数は、単数の場合もあり、また、二以上の複数の場合もある。複数の場合、いずれのカムシステムも同等の構成を有する必要はなく、たとえば、編成専用のカムシステムと目移し専用のカムシステムとを、分けて配置することもできる。
図4は、7ゲージの横編機で、広範囲ゲージ風合い対応を実現する粗編成用のニードル1Aと細編成用のニードル1Bとを、それぞれ示す。粗編成用のフック2Aは、細編成用のフック2Bよりもフック長やフック高が大きくなっている。図4に示す7ゲージの横編機での実施例の表1に対応する寸法を、次の表2に、従来の広範囲ゲージ風合い対応を比較例として、比較して示す。なお、以下に示す各表での寸法の単位は、mmとする。従来よりも、粗編成用でフック2Aのフック長L5を大きくし、細編成用でラッチ3Bのラッチ長L4を大きくしていることが判る。実施例ではラッチ3Bのラッチ長L4をラッチ3Aよりも大きくし、肩から針先端までの長さL1は、細編成用の方が粗編成用よりも少し大きくなっている。このような変更の結果、粗編成用のニードル1Aを使用すると、同一のキャリッジ30を使用しても、針抜き編成で3.5〜5ゲージ相当の風合い、総針編成で4.5〜8ゲージ相当の風合いで編地を編成することができる。また、細編成用のニードル1Bを使用すると、総針編成で5.5〜9ゲージ相当の風合いで編地を編成することができる。
なお、本実施例で、図1(c)に示すフック2の断面形状は、粗編成用がD1=0.86、D2=0.8であり、細編成用がD1=0.7,D2=0.72である。
図5は、12ゲージの横編機で、広範囲ゲージ風合い対応を実現する(a)の粗編成用のニードル1Cと(b)の細編成用のニードル1Dとを、それぞれ示す。図4の7Gの場合と同様に、粗編成用のフック2Cは、細編成用のフック2Dよりも大きくなっている。表1に対応する寸法を次の表3に、従来の広範囲ゲージ風合い対応の場合と比較して示す。従来よりも、粗編成用でフック2Cのフック長L5を大きくし、細編成用でラッチ3Dのラッチ長L4を大きくしていることが判る。実施例ではラッチ3Dのラッチ長L4をラッチ3Cよりも大きくし、肩から針先端までの長さL1は、細編成用の方が粗編成用よりも少し大きくなっている。このような7ゲージと同様の変更で、粗編成用のニードル1Cを使用すると、針抜き編成で6〜10ゲージ相当の風合い、総針編成で8.5〜12ゲージ相当の風合いで編地を編成することができる。また、細編成用のニードル1Dを使用すると、総針編成で9.5〜14ゲージ相当の風合いで編地を編成することができる。
なお本実施例で、図1(c)のD1は、粗編成用で0.64、細編成用で0.5となり、D2は粗編成用で0.54、細編成用で0.47となる。
図6は、14ゲージの横編機で、広範囲ゲージ風合い対応を実現する(a)の粗編成用のニードル1Eと(b)の細編成用のニードル1Fとを、それぞれ示す。図4の7ゲージの場合と同様に、粗編成用のフック2E、ラッチ3Eおよび羽根8Eは、細編成用のフック2F、ラッチ3Fおよび羽根8Fよりも大きくなっている。表1に対応する寸法を次の表4に、従来の広範囲ゲージ風合い対応の場合と比較して示す。従来よりも、粗編成用でフック2Eのフック長L5を大きくし、細編成用でラッチ3Fのラッチ長L4を大きくしていることが判る。実施例ではラッチ3Fのラッチ長L4をラッチ3Eよりも大きくし、肩から針先端までの長さL1は、細編成用の方が粗編成用よりも少し大きくなっている。このような7,12ゲージと同様の変更で、粗編成用のニードル1Eを使用すると、針抜き編成で6.5〜10.5ゲージ相当の風合い、総針編成で9〜14ゲージ相当の風合いで編地を編成することができる。また、細編成用のニードル1Fを使用すると、総針編成で10〜15ゲージ相当の風合いで編地を編成することができる。
なお本実施例で、図1(c)のD1は、粗編成用で0.54、細編成用で0.41となり、D2は粗編成用で0.45、細編成用で0.47となる。
表2〜表4に示すように、粗編成用と細編成用とでフック2の大きさ、特にフック高H2を変更すれば、それに伴ってフック長L5やラッチ高H1も当然変化する。比較例として示すように、従来は肩6から針先端までの長さL1を変化させないで固定している。肩6は目移し時に編目ループを留める位置であり、編目を渡す側のニードル1では、編目を受ける側のフック2よりも肩6が歯口で高くなるように進出しなければならない。したがって、L1固定でフック2が大きくなる従来の広範囲ゲージ風合い対応では、少なくとも目移し用のカムは、編目を渡す側のニードル1の歯口への進出量が大きくなるように、交換する必要がある。また、ニットとタックとでフック2に給糸を受ける場合は、フック2に係止されていた編目ループがニットではラッチ3をクリアし、タックではクリアしないように、フック2の大小によって歯口への進出高さやラッチ3のラッチ長L4を考慮する必要がある。このため、場合によっては、ニードルレイジングカム36a等の編成用のカムの交換も必要になる。
各実施例では、粗編成用と細編成用とで、肩から針先端までの長さL1を変更して調整しているので、目移し時の進出量はカムを交換して調製する必要はない。また、ラッチ3の長さであるラッチ長L4、フック2の大きさであるフック長L5やフック高H2も適正にしているため、ニットとタックとでの給糸やクリアも、共通のカムで支障なく対応させることができる。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F ニードル
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F フック
3,3A,3B,3C,3D,3E,3F ラッチ
4 軸
6 肩
8,8A,8B,8C,8D,8E,8E,8F 羽根
9 横編機
10 針床
11 歯口
20 ラッチニードル
30 キャリッジ
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F フック
3,3A,3B,3C,3D,3E,3F ラッチ
4 軸
6 肩
8,8A,8B,8C,8D,8E,8E,8F 羽根
9 横編機
10 針床
11 歯口
20 ラッチニードル
30 キャリッジ
Claims (5)
- 歯口を挟んで前後に対向する一対の針床を有し、各針床には一定の配列ピッチで針溝がそれぞれ形成され、各針溝には編針として、配列ピッチに対応する針溝ゲージよりも主として粗いゲージ側の風合いとなる編地を編成可能な粗編成用ラッチニードル、または針溝ゲージよりも主として細かいゲージ側の風合いとなる編地を編成可能な細編成用ラッチニードルを収容可能であり、いずれのラッチニードルも、針床に沿って往復走行するキャリッジに搭載されるカムで共通に駆動される編目形成および目移しの動作で、広範囲なゲージに対応する風合いでの編成が可能な横編機であって、
粗編成用ラッチニードルの先端側の部位での寸法は、細編成用ラッチニードルで対応する部位の寸法に対する割合として、
針幹の肩から針先端までの長さが97〜99%、
フックの高さが132〜150%、
ラッチ長が88〜99%、
フック長が112〜156%、
となることを特徴とする横編機。 - 前記針床には、7ゲージに相当する配列ピッチで針溝が設けられ、
前記粗編成用ラッチニードルは、3.5〜8ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、5.5〜9ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする請求項1記載の横編機。 - 前記針床には、12ゲージに相当する配列ピッチで針溝が設けられ、
前記粗編成用ラッチニードルは、6〜12ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、9.5〜14ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする請求項1記載の横編機。 - 前記針床には、14ゲージに相当する配列ピッチで針溝が設けられ、
前記粗編成用ラッチニードルは、6.5〜10.5ゲージの風合いとなる編地を編成可能であり、
前記細編成用ラッチニードルは、10〜15ゲージの風合いとなる編地を編成可能であることを特徴とする請求項1記載の横編機。 - 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の横編機で、前記粗編成用ラッチニードルまたは前記細編成用ラッチニードルのうちの一方として使用可能であることを特徴とするラッチニードル。
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2008
- 2008-09-12 CN CNU2008201341130U patent/CN201339104Y/zh not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010077586A (ja) * | 2008-09-01 | 2010-04-08 | Groz-Beckert Kg | 傾斜楕円断面のフックを有する鈎針 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN201339104Y (zh) | 2009-11-04 |
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