JP5157276B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、同一半導体基板に複数種類の半導体素子が作り込まれている半導体装置を簡単に製造する技術に関する。
同一半導体基板に複数種類の半導体素子が形成されている半導体装置が知られている。特許文献1に、同一半導体基板にユニポーラ型半導体素子とバイポーラ型半導体素子の両者が形成されている半導体装置100が開示されている。図19に示すように、特許文献1の半導体装置100は、基板119と埋め込み絶縁層120と活性層140が積層されているSOI基板121に形成されている。活性層140は、分離帯160により、第1区画領域200と第2区画領域300に区画されている。分離帯160は、活性層140の表面140aから埋め込み絶縁層120に達している。第1区画領域200に、ユニポーラ型半導体素子であるnチャネルのパワーMOSFETが形成されている。第2区画領域300に、バイポーラ型半導体素子であるバーティカルタイプのnpnトランジスタが形成されている。
第1区画領域200に形成されているnチャネルのパワーMOSFET(以降、半導体素子102という)の構成を簡単に説明する。半導体素子102は、2個のp型のボディ領域225を備えている。各ボディ領域225は、活性層140の表面140aに露出している。また、半導体素子102は、2個のn型のソース領域222を備えている。各ソース領域222は、各ボディ領域225内にあって表面140aに露出している。また、半導体素子102は、2個のp型のボディコンタクト領域223を備えている。各ボディコンタクト領域223は、各ボディ領域225内にあって表面140aに露出しているとともに、各ソース領域222と隣接している。また、半導体素子102は、n型のドレイン領域224を備えている。ドレイン領域224は、活性層140の表面140aに露出している。ソース領域222とボディコンタクト領域223とボディ領域225とドレイン領域224のいずれでもない第1区画領域200内の活性層140が、n型のドリフト領域226を形成する。
少なくともソース領域222とドリフト領域226を分離している範囲内のボディ領域225の表面140aに、ゲート絶縁膜228が形成されている。また、ゲート絶縁膜228を介して前記した範囲内のボディ領域225に対向しているゲート電極229が形成されている。
第1区画領域200に形成されているパワーMOSFET102は、第1導電型のソース領域222−第2導電型のボディ領域225−第1導電型のドリフト領域226の順に配置されている領域構造を備えており、第2導電型のボディ領域225に第1導電型のチャンネルが形成されて導通するユニポーラ型の半導体素子である。
第2区画領域300に形成されているバーティカルタイプのnpnトランジスタ(以降、半導体素子103という)の構成を簡単に説明する。半導体素子103は、p型のベース領域346を備えている。ベース領域346は、活性層140の表面140aに露出している。また、半導体素子103は、n型のエミッタ領域343を備えている。エミッタ領域343は、ベース領域346内にあって表面140aに露出している。また、半導体素子103は、p型のベースコンタクト領域344を備えている。ベースコンタクト領域344は、ベース領域346内にあって表面140aに露出している。また、半導体素子103は、n型の埋め込みコレクタ領域347を備えている。埋め込みコレクタ領域347は、活性層140の深部に形成されている。また、半導体素子103は、n型のコレクタ領域342を備えている。コレクタ領域342は、活性層140の表面140aに露出している。また、半導体素子103は、埋め込みコレクタ領域347とコレクタ領域342を接続しているコレクタ導通領域345を備えている。
第2区画領域300に形成されているトランジスタ103は、第1導電型のエミッタ領域343−第2導電型のベース領域346−第1導電型の埋め込みコレクタ領域347の順に配置されている領域構造を備えているバイポーラ型の半導体素子である。
半導体素子102と半導体素子103を構成する各種の半導体領域は、n型の活性層140の表面から不純物イオンを注入して熱拡散することによって形成する。半導体素子102の半導体領域と半導体素子103の半導体領域で、導電型が同じであるとともに拡散領域の深さが同程度の半導体領域については、不純物イオンを同時に注入することができる。
例えば、図19の場合、p型の不純物イオンを注入することによって、半導体素子102のボディ領域225と、半導体素子103のベース領域346を同時に形成することができる。また、n型の不純物イオンを注入することによって、半導体素子102のソース領域222と、半導体素子102のドレイン領域224と、半導体素子103のエミッタ領域343と、半導体素子103のコレクタ領域342を同時に形成することができる。さらに、p型の不純物イオンを注入することによって、半導体素子102のボディコンタクト領域223と、半導体素子103のベースコンタクト領域344を同時に形成することができる。1回の不純物イオンの注入によって複数個の領域を同時に製造することができれば、半導体装置100の製造工程数を低減することができる。
特開2001−60634号公報
従来の技術でも、ユニポーラ型半導体素子のボディ領域の導電型と、バイポーラ型半導体素子のベース領域の導電型が同じである場合には、同一の半導体基板に2種類の半導体素子を比較的に簡単に作り込むことができる。前記したように、1回の不純物イオンの注入によって、相当数の半導体領域を同時に形成することができる。
半導体素子103の埋め込みコレクタ層347を形成するために、第2区画領域300の活性層140の深部にn型の不純物イオンを注入する必要がある。この際に、第1区画領域200の活性層140の深部にまでn型の不純物イオンが注入されても問題はない。
ところが、ユニポーラ型半導体素子のボディ領域の導電型と、バイポーラ型半導体素子のベース領域の導電型が反対である場合には、同一の半導体基板に2種類の半導体素子を作りこむことが途端に困難となる。一般的に、同一の半導体基板に、第1導電型−第2導電型−第1導電型の領域構造を有するユニポーラ型半導体素子と、第2導電型−第1導電型−第2導電型の領域構造を有するバーティカルタイプのバイポーラ型半導体素子の双方を形成するのは困難である。
例えば、第2区画領域300に、図20に例示するバーティカルタイプのpnpトランジスタ(以降、半導体素子104という)を形成する場合について考察する。半導体素子104は、半導体素子103とは導電型が反対である。
この場合、ユニポーラ型半導体素子102のボディ領域225の導電型(図19の場合はp型)と、バイポーラ型半導体素子104のベース領域445の導電型(図20の場合はn型)が反対である。この場合、半導体素子104の埋め込みコレクタ領域447はp型である必要がある。しかるに、図19の半導体素子102の構造では、活性層140の深部をp型の半導体領域とすると、そのp型の半導体領域が周囲から絶縁されるために電位が不安定となり、半導体素子102の動作が不安定となる。半導体素子102の動作を安定させるためには、第1区画領域200の活性層140の深部をp型とすることができない。そこで、第2区画領域300にp型の埋め込みコレクタ領域447を形成する際に、第1区画領域200の表面にマスクを形成し、第1区画領域200にp型不純物イオンが注入されないようにしておく必要がある。このために、半導体装置の製造工程数が多くなる。
本発明は、上記の問題点を解決するために創案された。本発明では、ボディ領域の導電型とベース領域の導電型が異なるユニポーラ型半導体素子とバーティカルタイプのバイポーラ型半導体素子を、同一の半導体基板に簡単に作り込むことができる技術を提供する。一般的にいえば、第1導電型領域−第2導電型領域−第1導電型領域の順に配置されている領域構造(すなわちボディ領域が第2導電型である)を有するユニポーラ型半導体素子と、第2導電型領域−第1導電型領域−第2導電型領域の順に配置されている領域構造(すなわちベース領域が第1導電型である)を有するバーティカルタイプのバイポーラ型半導体素子の双方が形成されている半導体装置を、同一の半導体基板に簡単に作り込むことができる技術を提供する。
本発明で実現された半導体装置は、基板と埋め込み絶縁層と活性層が積層されている積層基板の活性層に、第1導電型−第2導電型−第1導電型の領域構造を有するユニポーラ型半導体素子と、第2導電型−第1導電型−第2導電型の領域構造を有するバイポーラ型半導体素子の双方が形成されている。
本発明で実現された半導体装置は、活性層の浅い部分に形成されている第1導電型の浅層と、活性層の深い部分に形成されている第2導電型の深層と、活性層の表面から活性層を貫通して埋め込み絶縁層に達するまで伸びており、活性層を第1区画領域と第2区画領域に分離する分離帯を備えている。本発明で実現された半導体装置では、第1区画領域に、第1導電型の浅層をドリフト領域とするとともに第2導電型の深層をリサーフ領域とするユニポーラ型半導体素子が形成されている。第2区画領域に、第1導電型の浅層をベース領域とするとともに第2導電型の深層を埋め込みコレクタ領域とするバイポーラ型半導体素子が形成されている。
第1導電型がn型であり、第2導電型がp型である場合、第1区画領域には、例えば、p型のボディ領域にnチャネルが形成されて導通するMOSFETが形成されており、第2区画領域には、n型のベース領域を備えているバーティカルタイプのpnpトランジスタが形成されている。
上記構成の半導体装置は、第1区画領域と第2区画領域の双方に同時に形成する浅層と深層の両者を有効に利用するユニポーラ型半導体素子とバイポーラ型半導体素子を備えている。第1区画領域には、浅層をドリフト領域とし、深層をリサーフ領域とするユニポーラ型半導体素子が形成されている。深層が第2導電型であっても、リサーフ領域に利用することから、ユニポーラ型半導体素子の動作が不安定となることがなく、かえって耐圧が向上する。
第1区画領域と第2区画領域の深層は第2導電型の半導体領域であり、双方の区画領域の深部に第2導電型の不純物イオンを注入することにより形成することができる。同様に第1区画領域と第2区画領域の浅層は第1導電型の半導体領域であり、双方の区画領域の浅部に第1導電型の不純物イオンを注入することにより形成することができる。
したがって、第2区画領域の埋め込みコレクタ領域を形成するために、第1区画領域にマスクを形成してから不純物イオンを注入する必要がない。第2区画領域のベース領域を形成するために、第1区画領域にマスクを形成してから不純物イオンを注入する必要がない。また、第1区画領域のリサーフ領域を形成するために、第2区画領域にマスクを形成してから不純物イオンを注入する必要がない。第1区画領域のドリフト領域を形成するために、第2区画領域にマスクを形成してから不純物イオンを注入する必要もない。第1区画領域と第2区画領域の双方に不純物イオンを注入して製造することができ、半導体領域を形成する工程数を低減化することができる。
上記した半導体装置では、第1区画領域に、活性層の表面から浅層を貫通して深層に達している第2導電型のボディ領域と、ボディ領域の表面に露出しているとともにボディ領域によって浅層から分離されている第1導電型のソース領域と、浅層の表面に露出している第1導電型のドレイン領域と、少なくともソース領域と浅層を分離している範囲のボディ領域の表面に形成されているゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜を介して前記範囲のボディ領域に対向しているゲート電極が形成されていることが好ましい。
この場合、ドレイン領域以外の浅層を第1導電型のドリフト領域とするLDMOS(Laterally Diffused MOS)が形成される。第2導電型の深層はリサーフ領域として機能する。深層が第2導電型であっても、LDMOSの動作が不安定となることがなく、耐圧性能が向上する。
また、上記した半導体装置では、第2区画領域に、活性層の表面から浅層を貫通して深層に達している第2導電型のコレクタ導通領域と、浅層の表面に露出している第2導電型のエミッタ領域と、浅層の表面に露出している第1導電型のベースコンタクト領域と、コレクタ導通領域の表面に露出している第2導電型のコレクタ領域が形成されていることが好ましい。
この場合、エミッタ領域とベースコンタクト領域以外の浅層を第1導電型のベース領域とするバーティカルタイプのバイポーラトランジスタが形成される。
このバイポーラトランジスタは、ユニポーラトラ型半導体素子と多くの共通工程を経て製造することができる。ユニポーラ型半導体素子のボディ領域の導電型と、バイポーラ型半導体素子のベース領域の導電型とが、異なるユニポーラ型半導体素子とバイポーラ型半導体素子を同一の半導体基板に簡単に作り込むことができる。
第1区画領域と第2区画領域の間で、同一深さにおける浅層の第1導電型の不純物濃度が相違し、同一深さにおける深層の第2導電型の不純物濃度が相違していてもよい。同一深さにおける不純物濃度を相違させることによって、第1区画領域の半導体素子と第2区画領域の半導体素子の双方の特性を改善することができることがある。後記する方法を採用することによって、ボディ領域の導電型とベース領域の導電型が異なるユニポーラ型半導体素子とバイポーラ型半導体素子であって、同一深さにおける不純物濃度が相違しているユニポーラ型半導体素子とバイポーラ型半導体素子を同一半導体基板内に製造することができる。
従来の技術では、同一深さでの不純物イオンの注入密度が場所によって相違する不純物注入パターンを、一度の不純物注入工程で得ることはできなかった。本発明では、一度の不純物注入工程で、同一深さでの不純物イオンの注入密度が場所によって相違する不純物注入パターンを形成する方法を提案する。
場所P1での深さDにおける不純物イオンの注入密度をAとし、場所P2での深さDにおける不純物イオンの注入密度をBとしたときに、本発明の方法は、深さと不純物イオンの注入密度の関係から、深さDでの注入密度がBとなる注入エネルギーと注入量を選択する工程を備えている。本発明の方法は、そうして選択した注入エネルギーと注入量によるときの深さと不純物イオンの注入密度の関係を、深さDでの注入密度がAとなるだけ半導体基板の表面側にシフトさせるのに要するシフト量を選択する工程と、選択したシフト量を実現するフィールド酸化膜の厚みを選択する工程と、深さDにおける不純物イオンの注入密度をAとする範囲の半導体基板の表面に、選択された厚みのフィールド酸化膜を形成する工程を備えている。本発明の方法は、フィールド酸化膜を形成しておいて、前記工程で選択した注入エネルギーと注入量で不純物イオンを注入する工程を備えている。
上記方法によると、場所P1での深さDにおける不純物イオンの注入密度がAとなり、場所P2での深さDにおける不純物イオンの注入密度がBとなる。一度の不純物注入工程で、同一深さでの不純物イオンの注入密度が場所によって相違する不純物注入パターンを形成することができる。
フィールド酸化膜の方が半導体基板よりも不純物イオンをよく吸収する場合には、選択したシフト量に1以下の係数を乗じてフィールド酸化膜の厚みを計算する。フィールド酸化膜の方が半導体基板よりも不純物イオンをよく通過する場合には、選択したシフト量に1以上の係数を乗じてフィールド酸化膜の厚みを計算する。
なお、フィールド酸化膜は、層間絶縁膜等として活用してもよいし、イオン注入工程後に除去してもよい。
上記したイオン注入工程を同じ半導体基板に対して複数回にわたって実施してもよい。複数回にわたって実施する場合には、実施するたびに、所定深さDの値や、注入密度A,Bの値を変更してもよい。あるいは、実施するたびに、不純物イオンの導電型等を変更してもよい。
基板と埋め込み絶縁層と活性層が積層されている積層基板から半導体装置を製造することがある。この際に、単位面積あたりの不純物イオンの注入量を活性層の深さ方向に累積した不純物注入総量が場所によって変化している注入パターンを形成したい場合がある。すなわち単位面積を断面積として活性層の表面から埋め込み絶縁層にまで伸びる仮想的柱状形状に含まれる不純物の総量(不純物注入総量)を場所によって変えたいことがある。
本発明は、一度の不純物注入工程で、不純物注入総量が場所によって相違する不純物注入パターンを形成することができる。
本発明の不純物イオンの注入方法では、活性層へ不純物イオンを多く注入したい場所P3での不純物注入総量をEとし、活性層へ不純物イオンを少なく注入したい場所P4での不純物注入総量をF(F<E)としたときに、活性層の深さと不純物イオンの注入密度の関係から、埋め込み絶縁層内にも不純物イオンが注入されて前記不純物注入総量がFとなる注入エネルギーと注入量を選択する工程を実施する。この場合、注入した不純物イオンの一部は活性層を貫通して埋め込み絶縁層に侵入する。活性層に留まる不純物イオンの量が減少する。
本方法では、そうして選択した注入エネルギーと注入量によるときの深さと不純物イオンの注入密度の関係を、不純物注入総量がEとなるだけ活性層の表面側にシフトさせるのに要するシフト量を選択する工程と、そのシフト量を実現するフィールド酸化膜の厚みを選択する工程と、不純物注入総量をEとしたい範囲の活性層の表面に、厚み選択工程で選択した厚みのフィールド酸化膜の形成する工程を備えている。フィールド酸化膜を形成してから、前記工程で選択した注入エネルギーと注入量で不純物イオンを注入すると、場所P3での不純物注入総量がEとなり、場所P4での不純物注入総量がFとなる。
上記した不純物イオンの注入方法では、活性層の裏面側に形成されている埋め込み絶縁層と、活性層の表面に形成するフィールド酸化膜を積極的に利用している。
ここで、埋め込み絶縁層内に注入された不純物イオンは、製造後の半導体装置の性能に影響しないとみることができる。場所P4では、埋め込み絶縁層内に所定量の不純物イオンが注入されるように、不純物イオンの注入エネルギーと注入量を設定する。場所P3では、上記所定量よりも少ない量(ゼロの場合も含む)の不純物イオンが埋め込み絶縁層に注入されるように、場所P3を含む領域の表面にフィールド酸化膜を形成する。
本発明の半導体装置の製造方法によると、一度の不純物注入工程で、フィールド酸化膜が表面に形成されている範囲(場所P3を含む)と、形成されていない範囲(場所P4を含む)とで、不純物注入総量が相違している注入パターンを半導体基板に形成することができる。
フィールド酸化膜の方が半導体基板よりも不純物イオンをよく吸収する場合には、選択したシフト量に1以下の係数を乗じてフィールド酸化膜の厚みを計算する。フィールド酸化膜の方が半導体基板よりも不純物イオンをよく通過する場合には、選択したシフト量に1以上の係数を乗じてフィールド酸化膜の厚みを計算する。
なお、フィールド酸化膜は、層間絶縁膜等として活用してもよいし、イオン注入工程後に除去してもよい。
上記したイオン注入工程を同じ活性層に対して複数回にわたって実施してもよい。複数回にわたって実施する場合には、実施するたびに、不純物注入総量E,Fの値や、不純物イオンの導電型等を適宜変更してもよい。
本発明によると、同一半導体基板に複数種類の半導体素子が混載されている半導体装置を、比較的簡単に製造することができる。特に、ボディ領域の導電型とベース領域の導電型が異なるユニポーラトランジスタとバーティカルタイプのバイポーラトランジスタを同一の半導体基板に簡単に作り込むことができる。また、同一深さでの不純物イオンの注入密度が場所によって相違する不純物注入パターンを一度の不純物注入工程で得ることができ、その不純物注入パターンを利用して複数種類の半導体素子の各々の特性を最適化することができる。同様に、不純物注入総量が場所によって変化している注入パターンを一度の不純物注入工程で得ることができ、その不純物注入パターンを利用して複数種類の半導体素子の各々の特性を最適化することができる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。
(第1特徴)p型ボディ領域にnチャネルが形成されるユニポーラ型半導体素子と、バーティカルタイプのpnpトランジスタが混載されている半導体装置を形成する。
(第2特徴)n型ボディ領域にpチャネルが形成されるユニポーラ型半導体素子と、バーティカルタイプのnpnトランジスタが混載されている半導体装置を形成する。
(第3特徴)半導体基板の単位表面積当たりの不純物イオンの注入量を半導体基板の深さ方向に累積した不純物注入総量が、場所によって変化している注入パターンを形成する。その注入方法は、以下の工程を実施する。
(1)半導体基板へ不純物イオンを多く注入したい場所での不純物注入総量をPとし、半導体基板へ不純物イオンを少なく注入した場所での不純物注入総量をQ(Q<P)としたときに、半導体基板の深さと不純物イオンの注入密度の関係から、不純物注入総量がPとなる注入エネルギーと注入量を選択する工程;
(2)前記の注入エネルギーと注入量によるときの半導体基板の深さと不純物イオンの注入密度の関係を、フィールド酸化膜内にも不純物イオンが留まって前記不純物注入総量がQとなるだけ活性層の表面側にシフトさせるのに要するシフト量を選択する工程;
(3)そのシフト量を実現するフィールド酸化膜の厚みを選択する工程;
(4)前記不純物注入総量をQとしたい範囲の半導体基板の表面に、前記厚み選択工程で選択された厚みのフィールド酸化膜を形成する工程;
(5)前記(1)の工程で選択された注入エネルギーと注入量で不純物イオンを注入する工程。(図18参照)
(第1実施例)
本発明を具現化した半導体装置とその製造方法の第1実施例を、図1〜図8を参照して説明する。本実施例は本発明を、P型のボディ領域にnチャネルが形成されるLDMOS(Laterally Diffused MOS)と、バーティカルタイプのpnpバイポーラトランジスタを混載している半導体装置に適用したものである。
図1は、半導体装置10の要部断面図である。図2〜図8は、半導体装置10の製造方法を説明する図である。
図1の要部断面図を参照して半導体装置10の構成を説明する。
半導体装置10は、ユニポーラ型半導体素子2と、バイポーラ型半導体素子4の双方を備えている複合半導体装置である。半導体装置10は、基板11と、埋め込み絶縁層12と、活性層14が積層されているSOI基板21から形成されている。加工前の活性層14はn型である。
活性層14の深い部分には、p型の半導体層(以降、深層7aという)が形成されている。活性層14の浅い部分には、n型の半導体層(以降、浅層6aという)が形成されている。活性層14の表面14aから活性層14を貫通して埋め込み絶縁層12の表面に達している分離帯16が形成されている。分離帯16により、SOI基板21は、第1区画領域20と第2区画領域40に区画されている。第1区画領域20の活性層14には、ユニポーラ型半導体素子であるnチャネルのLDMOS(以降、半導体素子2という)が形成されている。第2区画領域40の活性層14には、バイポーラ型半導体素子であるバーティカルタイプのnpnトランジスタ(以降、半導体素子4という)が形成されている。後記するように、半導体素子2のボディ領域25はp型であり、半導体素子4のベース領域46はp型であり、反対導電型である。
第1区画領域20に形成されている半導体素子2の構成を説明する。
半導体素子2は、2個のp型のボディ領域25を備えている。各ボディ領域25は、活性層14の表面14aに露出しているとともに、浅層6aを貫通して深層7aにまで達している。本実施例では、各ボディ領域25が、深層7aを貫通して埋め込み絶縁層12に達している。各ボディ領域25の表面に臨む位置にn型のソース領域22が形成されている。各ソース領域22は、活性層14の表面14aに露出している。また、各ボディ領域25の表面に臨む位置にp型のボディコンタクト領域23が形成されている。各ボディコンタクト領域23は、活性層14の表面14aに露出しているとともに、各ソース領域22と隣接している。また、ドリフト層として機能する浅層6aの表面に臨む位置に、n型のドレイン領域24が形成されている。ドレイン領域24は、2個のソース領域22の中間付近で、活性層14の表面14aに露出している。なお、ボディ領域25は、ソース領域22とボディコンタクト領域23を取り囲んでおり、ソース領域22とドリフト領域26を分離している。また、ドリフト領域26は、ボディ領域25とドレイン領域24を分離している。ドレイン領域24以外の浅層6aはドリフト領域26として機能する。深層7aは、ボディ領域25と同電位に維持され、リサーフ領域27として機能する。
第1区画領域20では、少なくともソース領域22とドリフト領域26を分離している範囲のボディ領域25の表面14aに,ゲート絶縁膜28が形成されている。また、ゲート絶縁膜28を介して前記した範囲内のボディ領域25に対向しているゲート電極Gが形成されている。ゲート絶縁膜28が配置されている範囲と、ドレイン領域24が形成されている範囲の間には、フィールド酸化膜18が形成されている。
ソース領域22とボディコンタクト領域23に接続しているソース電極Sが形成されている。ドレイン領域24に接続しているドレイン電極Dが形成されている。またゲート電極Gは、ゲート電圧調整回路に接続されている。
このように形成された半導体素子2の動作を簡単に説明する。
例えば、ソース電極Sを接地し、ドレイン電極Dに正電圧を印加した状態で、ゲート電極Gに印加するゲート電圧をオン・オフする。これにより、ソース領域22とドレイン領域24間を流れる電流がオン・オフする。
ゲート電極Gに閾値以上のゲート電圧を印加すると、ゲート電極Gにゲート絶縁膜28を介して対向しているp型のボディ領域25がn型に反転し、チャネル領域が形成される。形成されるチャネル領域は、ソース領域22とドリフト領域26の両者に達する。これにより、n型のソース領域22から流出した電子が、チャネル領域を介してドリフト領域26に注入される。電子は、ドリフト領域26からドレイン領域24を介してドレイン電極Dへと排出される。これにより、半導体素子2がオン状態となる。
ゲート電極Gに印加する電圧が閾値未満になると、ボディ領域25に形成されていたチャネル領域が消失する。そして、半導体素子2はオフ状態に移行する。ボディ領域25とドリフト領域26との間のpn接合面から空乏層が広く形成される。また、ドリフト領域26とリサーフ領域27との間のpn接合面からも空乏層が広く形成される。空乏層が大きく広がるために、高い耐圧特性が得られる。
第2区画領域40に形成されている半導体素子4の構成を説明する。
半導体素子4は、p型のコレクタ導通領域45を備えている。コレクタ導通領域45は、活性層14の表面14aから浅層6aを貫通して深層7aに達している。コレクタ導通領域45の表面に臨む位置にp型のコレクタ領域42が形成されている。半導体素子4は、p型のエミッタ領域43を備えている。エミッタ領域43は、活性層14の表面14aに露出している。半導体素子4は、n型のベースコンタクト領域44を備えている。ベースコンタクト領域44は、活性層14の表面14aに露出している。本実施例では、図1に示す左側から、コレクタ領域42とエミッタ領域43とベースコンタクト領域44の順に、活性層14の表面14aに形成されている。エミッタ領域43とベースコンタクト領域44以外の浅層6aは、n型のベース領域46として機能する。深層7aは、コレクタ導通領域45によってコレクタ領域42と接続され、埋め込みコレクタ領域47として機能する。
コレクタ領域42が形成されている範囲と、エミッタ領域43が形成されている範囲の間には、フィールド酸化膜18が形成されている。エミッタ領域43が形成されている範囲と、ベースコンタクト領域44が形成されている範囲の間には、フィールド酸化膜18が形成されている。
コレクタ領域42に接続しているコレクタ電極Cが形成されている。エミッタ領域43に接続しているエミッタ電極Eが形成されている。ベースコンタクト領域44に接続しているベース電極Bが形成されている。
このように形成された半導体素子4の動作を簡単に説明する。
エミッタ電極Eを接地し、ベース電極Bとエミッタ電極Eの間に電源を接続する。これにより、ベースコンタクト領域44とエミッタ領域43の間に微少なベース電流を流す。これにより、エミッタ領域43から流出するホールが、ベース領域46を介して埋め込みコレクタ領域47に注入される。ホールは、埋め込みコレクタ領域47を横方向(図1では、右から左に向かう方向)に移動し、コレクタ導通領域45とコレクタ領域42を介してコレクタ電極Cへと排出される。これにより、コレクタ電極Cとエミッタ電極E間にコレクタ電流が流れる。コレクタ電流の量は、ベース電流の量の数十倍から数百倍に増幅される。
次に、半導体装置10の製造方法を説明する。
図2に示すように、支持基板11(請求項中の「基板」)と埋め込み絶縁層12と活性層14が積層されているSOI半導体基板21を形成する。
このために、まず、基板J1を1200℃で2時間に亘りウエット酸化する。これにより、表面に約1μmのシリコン酸化膜が形成される。このシリコン酸化膜が埋め込み絶縁層12となる。次にn型半導体基板J2を、埋め込み絶縁層12が形成されている基板J1の表面に貼り合せる。そして、1000℃で1時間に亘る熱処理を行なう。これにより、基板J1とn型半導体基板J2が完全に密着する。その後、n型半導体基板J2を、その厚さが1.4μm程度となるように研磨する。この1.4μm程度のn型半導体領域が活性層14となる。
次に、図3に示すように、活性層14の表面14aに、分離帯16(図1参照)を形成する位置が開孔しているマスクR1を形成する。
次に図4に示すように、マスクR1の開孔から異方性エッチングを行う。表面14aから埋め込み絶縁層12の表面に至るまで伸びるトレンチTを形成する。次に、マスクR1を除去する。
次に、図5に示すように、表面14aに、フィールド酸化膜18を形成する位置(図1参照)が開孔しているマスクR2を形成する。その後、1100℃で50分間のウェット酸化を行ない、図6に示すように、約500nmの熱酸化膜をフィールド酸化膜18として形成する。この時に、トレンチTの内面も酸化され、熱酸化膜でトレンチT内が充填される。熱酸化膜で充填されてたトレンチTにより、分離帯16が形成される。フィールド酸化膜18と分離帯16が同じ工程で形成される。
次に、活性層14の表面14aに、犠牲酸化膜(図示していない)を形成した後、マスクの形成とイオン注入とマスクの除去を繰り返すことによって、不純物イオンの拡散層を順に形成していく。
図7以降を参照して、各種拡散層を形成する工程を説明する。最初に、半導体素子2のボディ領域25と半導体素子4のコレクタ導通領域45を形成する位置(図1参照)で開孔するマスクを、表面14aに形成する。その後、p型不純物であるボロンを注入エネルギーを変えながら複数回(4回程度)に亘って注入し、活性層14の表面から深部にまで伸びるp型不純物イオンの導入領域を形成する。p型不純物イオンの導入領域は埋め込み絶縁層12にまで達している。注入エネルギーを変えながら複数回(4回程度)に亘ってボロンを注入することによって、深さ方向の不純物濃度の変化が少ない不純物イオンの導入領域を形成することができる。次にマスクを除去する。この工程で注入されたp型不純物イオンが、後の工程で熱拡散されて活性化され、図7に示すように、表面14aから埋め込み絶縁層12の表面まで伸びるp型拡散領域となる。第1区画領域20の活性層14に形成されたp型拡散領域は、半導体素子2のボディ領域25として利用される。また、第2区画領域40の活性層14に形成されたp型拡散領域は、半導体素子4のコレクタ導通領域45として利用される。なお、上記した不純物イオンの注入は、多段階のイオン注入でなくてもよい。
次に、半導体素子2のドリフト領域26と、半導体素子4のベース領域46を形成する位置で開孔するマスクを、表面14aに形成する。その後、p型不純物イオンであるボロンと、n型不純物イオンであるリンを、マスクの開孔からイオン注入する。この際に、ボロンと注入エネルギーと注入量と、リンの注入エネルギーと注入量のそれぞれを調整することによって、活性層14の浅部では、n型の不純物イオンの注入量がトータルして多くなるように不純物イオンを注入する。活性層14の深部では、p型不純物イオンの注入量がトータルして多くなるように不純物イオンをイオン注入する。これらの不純物イオンが後の工程で熱拡散され、図8に示すように、n型の浅層6aとp型の深層7aが形成される。浅層6aは、半導体素子2ではドリフト領域26として機能する。浅層6aは、半導体素子4ではベース領域46として機能する。深層7aは、半導体素子2ではリサーフ領域27となり、半導体素子4では埋め込みコレクタ領域47として機能する。
注入エネルギーを変えながら複数回に亘ってボロンを注入してもよい。同様に、注入エネルギーを変えながら複数回に亘ってリンを注入してもよい。それぞれの注入回数を1回としてもい。また、活性層14が元からn型であるので、p型の不純物イオンを1回注入することによって深層7aを形成し、残りの活性層14を浅層6aとしてもよい。
次に、イオン注入時の犠牲酸化膜をウェットエッチによって除去した後、半導体基板21を850℃に加熱するドライ酸化により、表面14aに8nmの熱酸化膜を形成する。次に、図1に示すように、ゲート酸化膜28として用いる部分を残し、残りの熱酸化膜を除去する。この工程での半導体基板の加熱により、先に活性層14に注入したp型の不純物イオンやn型の不純物イオンが熱拡散して活性化し、前述した浅層6aと深層7aが形成される。
次に、表面14aに、約300nmのポリシリコンをCVD法により形成する。フォトリソグラフィーとドライエッチングによりポリシリコンのパターニングを行い、ポリシリコンによってゲート酸化膜28の上にゲート電極Gを形成する。
再び、表面14aに犠牲酸化膜を形成する。次に、半導体素子2のソース領域22と、半導体素子2のドレイン領域24と、半導体素子4のベースコンタクト領域44を形成する領域(図1参照)で開孔しているマスクを形成する。次に、開孔から犠牲酸化膜越しにn型不純物イオンを表面近傍に注入する。上記マスクを除去する。
次に、半導体素子2のボディコンタクト領域23と、半導体素子4のコレクタ領域42と、半導体素子4のエミッタ領域43を形成する領域で開孔しているマスクを形成する。開孔から犠牲酸化膜越しにp型不純物イオンを表面近傍に注入する。上記マスクを除去する。
次に、半導体基板を850度で熱処理し、注入した不純物を活性化する。
その後、既知の方法で、半導体素子2のソース電極Sやドレイン電極Dを形成する。また、半導体素子4のコレクタ電極Cやエミッタ電極Eやベース電極Bを形成する。
本実施例の半導体装置10は、第1区画領域20と第2区画領域40の双方に同時に形成する浅層6aと深層7aの両者を有効に利用する半導体素子2と半導体素子4を備えている。第1区画領域20には、n型の浅層6aをドリフト領域26とし、p型の深層7aをリサーフ領域27とするユニポーラ型の半導体素子2が形成されている。半導体素子2では、深層7aがp型であっても、リサーフ領域27に利用することから、半導体素子2の動作が不安定となることがなく、かえって耐圧が向上する。また、第2区画領域40には、浅層6aをベース領域46とし、深層7aを埋め込みコレクタ領域47とするバーティカルタイプのバイポーラ型の半導体素子4が形成されている。
第1区画領域20と第2区画領域40の深層7aはp型の半導体領域であり、双方の区画領域の深部にp型の不純物イオンを注入することにより形成することができる。同様に第1区画領域20と第2区画領域40の浅層6aはn型の半導体領域であり、双方の区画領域の浅部にn型の不純物イオンを注入することにより形成することができる。
したがって、第2区画領域40の埋め込みコレクタ領域47を形成するために、第1区画領域20にマスクを形成してからp型の不純物イオンを注入する必要がない。第2区画領域20のベース領域46を形成するために、第1区画領域20にマスクを形成してからn型の不純物イオンを注入する必要がない。また、第1区画領域20のリサーフ領域27を形成するために、第2区画領域40にマスクを形成してから不純物イオンを注入する必要がない。第1区画領域20のドリフト領域26を形成するために、第2区画領域40にマスクを形成してから不純物イオンを注入する必要もない。第1区画領域20と第2区画領域40に不純物イオンを注入して製造することができ、半導体領域を形成する工程数を低減化することができる。
半導体装置10の半導体素子2と半導体素子4は、多くの共通工程を経て製造することができる。ボディ領域25の導電型とベース領域46の導電型が異なるユニポーラトランジスタとバイポーラトランジスタを同一の半導体基板に簡単に作り込むことができる。
(第1実施例の変形例1)
本実施例の半導体装置10は、浅層6aがn型半導体層であり、深層7aがp型半導体層である場合について説明した。図9に示すように、第3区画領域60にpチャネルのLDMOS(半導体素子6)が形成され、第4区画領域80にバーティカルタイプのnpnトランジスタ(半導体素子8)が形成されている半導体装置10aを製造する場合には、浅層6bをp型半導体層とし、深層7bをn型半導体層とするとよい。
図9に示すように、半導体素子6は、図1に示す半導体素子2とは導電型が反対の同型のLDMOSである。半導体素子8は、図1に示す半導体素子4とは導電型が反対の同型のバイポーラトランジスタである。
図9に示す半導体素子6の各半導体領域は、図1に示す半導体素子2の各半導体領域に対応しているものを、半導体素子2の符号の十の位を6に変更して示している(例えば、半導体素子2のp型のボディ領域25は、半導体素子6のn型のボディ領域65)。図9に示す半導体素子8は、図1に示す半導体素子4の各半導体領域に対応しているものを、半導体素子8の符号の十の位を8に変更して示している(例えば、半導体素子4のn型のベース領域46は、半導体素子8のp型のベース領域86)。半導体装置10aは、各半導体素子の導電型が反対であることを除き、その他の構成は半導体装置10と同様である。
このような構成の半導体装置10aであっても、半導体素子6と半導体素子8は、多くの共通工程を経て製造することができる。ボディ領域25の導電型とベース領域46の導電型が異なるユニポーラトランジスタとバイポーラトランジスタを同一の半導体基板に簡単に作り込むことができる。
(第1実施例の変形例2)
第1実施例では、第1区画領域20と第2区画領域40の間で、同一深さにおける浅層6aのn型の不純物濃度が同じであり、同一深さにおける深層7aのp型の不純物濃度が同じである場合について説明した。
第1区画領域20と第2区画領域40の間で、同一深さにおける浅層6aのn型の不純物濃度が相違し、同一深さにおける深層7aのp型の不純物濃度が相違していもよい。同一深さにおける不純物濃度を相違させることによって、半導体素子2と半導体素子4の双方の特性を改善することができる。後記する方法を採用することによって、ボディ領域25の導電型とベース領域46の導電型が異なるLDMOSとバイポーラトランジスタであって、同一深さにおける不純物濃度が相違しているLDMOSとバイポーラトランジスタを同一半導体基板内に製造することができる。
(第2実施例)
上述したように、同一深さでの不純物濃度(注入密度)が、場所によって相違することが好ましいことがある。同一深さでの不純物濃度が場所によって相違する注入パターンを一度の不純物注入工程によって形成する方法を、図10〜図14を参照して説明する。
本実施例の不純物イオンの注入方法では、図13に示すように、半導体層74の表面に形成するフィールド酸化膜90の厚みを利用して、同一深さd1の不純物濃度が相違する半導体層74を形成する。
図13には、以下に説明する方法で不純物イオンを注入して形成した半導体層74について、深さD(縦軸)と不純物濃度X(横軸)の関係を示している。
この場合、下記が要請されているとする。すなわち、この半導体層74の不純物濃度Xを、領域A1(請求項の場所P1を含む)の深さd1(請求項の「深さD」の実施例)で濃くしてAとしたい。一方、領域A2(請求項の場所P2を含む)の深さd1では薄くしてB(B<A)としたい。
このために、図10のステップS10,S12,S14,S16,S18,S19を実施する。
まず、ステップS10では、領域A1の深さd1での不純物濃度Xが、所望の不純物濃度であるAに設定される。
ステップS12では、領域A2の深さd1での不純物濃度Xが、所望の不純物濃度であるB(B<A)に設定される。
ステップS14では、不純物イオンの「注入エネルギーと注入量を選択する工程」が実施される。深さd1での不純物濃度Xが、ステップS12で設定したBとなるための注入エネルギーYと注入量Zを選択する。なお、設定条件(設定温度を含む)下で熱拡散することを前提とする。まず、図11の領域A2に点線で示すように、2つの候補が抽出される。第1候補としては、不純物濃度Xのピークの深さDがd3である不純物拡散領域K1が抽出される。第2候補としては、不純物濃度Xのピークの深さDがd31である不純物拡散領域K2が抽出される。領域A2の、その他の深さでの好ましい不純物濃度Xとの兼ね合い等によって、上記第1候補あるいは上記第2候補のいずれかが選択される。以下では、上記第1候補が選択された場合について説明する。この場合の注入エネルギーYをY1とする。また、この場合の注入量ZをZ1とする。注入エネルギーY1と注入量Z1で領域A2の表面70から不純物イオンを注入し、前記した設定条件下で熱拡散すると、図12の領域A2に実線で示している不純物拡散領域K1が形成されることとなる。
ステップS16では、「厚み選択工程」が実施される。不純物イオンの注入エネルギーYがY1であるとともに注入量ZがZ1のときの不純物拡散領域K1のグラフ(深さDと不純物濃度Xの関係)を、深さd1での不純物濃度XがAとなるだけ半導体層74の表面70側にシフトさせるのに要するシフト量Hを選択する。この際に、図12の領域A1に点線で示すように、2つの候補が抽出される。第1候補としては、不純物濃度Xのピークの深さDがd2である不純物拡散領域K3が抽出される。この場合には、不純物拡散領域K1からのシフト量Hがh1(領域A1と領域A2の間での、不純物濃度Xがピークを示す深さDの差であり、深さd3−深さd2)となる。第2候補としては、不純物濃度Xのピークの深さDがd21である不純物拡散領域K4が抽出される。この場合には、不純物拡散領域K1からのシフト量がh6(領域A1と領域A2の間で、不純物濃度Xがピークを示す深さDの差であり、深さd3−深さd21)となる。領域A1の、その他の深さでの好ましい不純物濃度Xとの兼ね合い等によって、上記第1候補あるいは上記第2候補のいずれかが選択される。以下では、上記第1候補が選択された場合について説明する。シフト量Hがh1であることが選択される。
ステップS18では、「フィールド酸化膜形成工程」が実施される。ステップS18では、領域A1の表面70にフィールド酸化膜90を形成する。フィールド酸化膜90の厚みはシフト量h1から計算する。フィールド酸化膜90の方が半導体層74よりも不純物イオンをよく吸収する場合には、選択したシフト量h1に1以下の係数を乗じてフィールド酸化膜90の厚みを計算する。フィールド酸化膜90の方が半導体層74よりも不純物イオンをよく通過する場合には、選択したシフト量h1に1以上の係数を乗じてフィールド酸化膜90の厚みを計算する。
ステップS19では、「イオン注入工程」が実施される。ステップS19では、ステップS14で選択された注入エネルギーY1と注入量Z1で不純物イオンが半導体層74に注入される。
その後、注入された不純物イオンは前述した設定条件下で熱拡散される。すると図13に示すように、領域A1の不純物拡散領域K3は、領域A2の不純物拡散領域K1と比較して、h1だけ表面側にシフトしている。これにより、領域A1の深さd1で不純物濃度がAであり、領域A2の深さd1で不純物濃度がBである半導体層74を簡単に製造することができる。
フィールド酸化膜90は、その後除去してもよいし、この半導体層74に形成される半導体装置で絶縁膜として用いてもよい。
上記した不純物イオンの注入工程を同じ半導体基板に対して複数回にわたって実施してもよい。複数回にわたって実施する場合には、実施するたびに、上記所定深さDの値や、注入密度A,Bの値を変更してもよい。半導体層74の各深さでの不純物濃度をさらに最適化することができる。
本実施例では、図10のステップS14の「注入エネルギーと注入量を選択する工程」で、領域A2に図11に示す不純物拡散領域K1を形成することを選択するとともに、ステップS16の「厚み選択工程」で、領域A1に図12に示す不純物拡散領域K3を形成する場合について説明した。
以下に、図10のステップS14で、領域A2に不純物拡散領域K2を形成することを選択した場合について説明する。この場合も同様にして、ステップS16で、図12の領域A1に点線で示すように、2つの候補(不純物拡散領域K3と不純物拡散領域K4)が抽出される。ここで、領域A1に不純物拡散領域K3を形成することを選択すると、図14に示すように、領域A1では、領域A2の不純物拡散領域K2を半導体層74の裏面側にシフトすることとなる。これでは、領域A1の半導体層74の表面70にフィールド酸化膜90を形成して不純物を注入することによって、領域A1の深さd1で不純物濃度XがAとなるとともに、領域A2の深さd1で不純物濃度XがBとなる半導体層74を形成することができない。
上記したように、ステップS16で、領域A2の不純物拡散領域を半導体層74の裏面側にシフトすることが選択された場合には(ステップS14で選択された注入エネルギーY1よりも高い注入エネルギーYが、ステップS16で選択された場合には)、図10には記載していないが、以下の処理を実行する。
すなわち、ステップS14に戻って、不純物濃度XがBとなるための不純物イオンの注入エネルギーYと不純物イオンの注入量Zを算出しなおす。そして、ステップS16に進む。ステップS16で選択される注入エネルギーYの値が、ステップS14で選択された注入エネルギーYの値よりも小さい値になるまで、ステップS14の処理とステップS16の処理を繰り返す。ステップS14とステップS16を繰り返して実行しても、ステップS16で選択される注入エネルギーYの値が、ステップS14で選択された注入エネルギーYの値よりも小さい値にならない場合には、この注入パターンは不可能であることが決定される。
(第3実施例)
図16に示すように、基板76と埋め込み絶縁層72と活性層78の積層基板であるSOI基板7から半導体装置を製造することがある。なお、本明細書では、単位面積を断面積として活性層78の表面70から埋め込み絶縁層72まで伸びる仮想的柱状形状に含まれる不純物の総量を「不純物注入総量」という。不純物注入総量が場所によって変化している注入パターンを、一度の不純物注入工程によって形成する方法を、図15と図16を参照して説明する。
本実施例の不純物イオンの注入方法では、図16に示すように、領域B2では埋め込み絶縁層72にも相当量の不純物イオンを侵入させることにより、領域B1と領域B2とでは不純物注入総量が相違する活性層78を形成する
図16には、以下に説明する方法で不純物イオンを注入して形成した活性層78について、深さD(縦軸)と不純物濃度X(横軸)の関係を示している。活性層78の領域B1(請求項の場所P3を含む領域)では、活性層78への不純物注入総量を多くしてEとしたい。一方、領域B2(請求項の場所P4を含む領域)では、活性層78への不純物注入総量を領域B1よりも少なくしてF(F<E)としたい。
このために、図15のステップS20,S22,S24,S26,S28,S29を実施する。
まず、ステップS20では、領域B1の活性層78内の不純物注入総量が、所望の不純物注入総量であるEに設定される。
ステップS22では、領域B2の活性層78内の不純物注入総量が、所望の不純物注入総量であるF(F<E)に設定される。
ステップS24では、不純物イオンの「注入エネルギーと注入量を選択する工程」が実施される。活性層78内の不純物注入総量が、ステップS22で設定したFとなるための不純物イオンの注入エネルギーYと注入量Zを選択する。なお、設定条件下で熱拡散することを前提とする。選択した注入エネルギーYをY2とする。選択した注入量ZをZ2とする。選択した注入エネルギーY2と、選択した注入量Z2で、領域B2に不純物イオンを注入し、前記した設定条件下で熱拡散すると、図16の領域B2に示す不純物拡散領域Lとなる。
なお、上記計算の際に、活性層78を貫通して埋め込み絶縁層72内に侵入する不純物イオン(図16の不純物拡散領域L内で、右下がりの斜線が記載されていない領域の不純物イオン)は、製造後の半導体装置の性能に影響がないとみることができる。埋め込み絶縁層72内に存在している不純物イオンは不純物イオンとしての働きをしないので、計算上は存在しないものとみることができる。したがって、不純物拡散領域Lが埋め込み絶縁層72内に達する場合には、埋め込み絶縁層72内に注入される不純物イオンの量を減じて注入エネルギーY2と注入量Z2を選択する。図16では、領域B2で、不純物拡散領域Lの半分程度が埋め込み絶縁層72内に広がるように、注入エネルギーY2と注入量Z2が選択されている。領域B2での不純物注入総量は、不純物拡散領域Lが全て活性層78内に存在する場合の半分程度となっている。
ステップS26では、「厚み選択工程」が実施される。不純物イオンの注入エネルギーYがY2であるとともに注入量ZがZ2のときに、領域B1での不純物注入総量がEとなるために、深さDと不純物濃度Xの関係をシフトする量Hを算出する。算出したシフト量Hをh2とする。図16に示すように、領域B2の深さDと不純物濃度Xの関係を、シフト量h2だけ表面70側にシフトすると、活性層78内に注入される不純物イオンの量が増加して不純物注入総量がEとなる。
ステップS28では、「フィールド酸化膜形成工程」が実施される。ステップS28では、領域B1の表面70にフィールド酸化膜90を形成する。ここでもフィールド酸化膜90の厚みはシフト量h2から計算する。フィールド酸化膜90の方が半導体層74よりも不純物イオンをよく吸収する場合には、選択したシフト量h2に1以下の係数を乗じてフィールド酸化膜90の厚みを計算する。フィールド酸化膜90の方が半導体層74よりも不純物イオンをよく通過する場合には、選択したシフト量h2に1以上の係数を乗じてフィールド酸化膜90の厚みを計算する。
ステップS29では、「イオン注入工程」が実施される。ステップS29では、ステップS24で選択された注入エネルギーY2と注入量Z2で不純物イオンが活性層78に注入される。
その後、注入された不純物イオンは前述した設定条件下で熱拡散される。すると図16に示すように、領域B1の不純物拡散領域Lは、領域B2の不純物拡散領域Lと比較して、h2だけ表面側にシフトしている。図16では、領域B1の不純物拡散領域Lの方が、活性層78内に広がっている面積が広い。領域B1の活性層78内の不純物注入総量がEであり、領域B2の活性層78内の不純物注入総量がF(F<E)である活性層78を、一度の不純物イオンの注入によって簡単に製造することができる。
フィールド酸化膜90は、その後除去してもよいし、この活性層78により形成される半導体装置で、絶縁膜として用いてもよい。
(第4実施例)
本実施例の不純物イオンの注入方法では、同一深さでの好ましい不純物濃度が相違する領域E1と領域E2について、p型の不純物イオンとn型の不純物イオンの双方を注入している場合について説明する。
図17に示すように、活性層78の領域E1では、p型不純物イオンの濃度が高い領域を活性層78の中央付近の深さに形成し、活性層78の深部に相応の厚みのn型半導体領域を形成したい。領域E2では、p型不純物イオンの濃度が高い領域を活性層78の深部側に形成したい。また、領域E2では、活性層78の深部にn型半導体領域がなくてもよい。
不純物イオンが含まれていない活性層78に、第2実施例あるいは第3実施例で説明した注入方法によってp型不純物イオンを注入する。領域E1の表面に、厚さh4のフィールド酸化膜90を形成し、設定された注入エネルギーY3と注入量Z3でp型不純物イオンを注入している。領域E1では、p型不純物濃度がピークとなる深さをd11としている。領域E2では、p型不純物濃度がピークとなる深さをd12としている。領域E1のp型の不純物拡散領域は、領域E2のp型の不純物拡散領域を活性層78の表面70側にh4(深さd12−深さd11)だけシフトした形状となっている。また、活性層78の深部に、第2実施例あるいは第3実施例で説明した注入方法によってn型不純物イオンを注入している。領域E1では、n型不純物濃度がピークとなる深さをd13としている。領域E2では、n型不純物濃度がピークとなる深さをd14としている。領域E1のn型の不純物拡散領域は、領域E2のn型の不純物拡散領域を活性層78の表面70側にh4(深さd14−深さd13)だけシフトした形状となっている。
領域E1の表面70に厚さh4のフィールド酸化膜90が形成されている。
p型不純物イオンとn型不純物イオンの双方が注入されている領域では、p型あるいはn型のうち、その領域に含まれている不純物イオンが多い導電型の半導体領域になる。したがって、図17に示す活性層78は、表面70側から深部側に向けて、p型半導体領域とn型半導体領域の順に半導体領域が形成される。領域E1の深さDと不純物濃度Xの関係と、領域E2の深さDと不純物濃度Xの関係は、領域E1の表面70に形成されているフィールド酸化膜90の厚みh4分だけずれている。
図17に示す注入パターンで不純物イオンが注入されている活性層78を、一度のp型不純物イオンの注入と、一度のn型不純物イオンの注入によって形成することができる。
(第5実施例)
第3実施例と第4実施例では、埋め込み絶縁層72内に存在する不純物イオンは、製造後の半導体素子で不純物イオンとしての働きをすることがなく、計算上は存在しないとみることができることを利用した。フィールド酸化膜90内に存在する不純物イオンも、製造後の半導体素子で不純物イオンとしての働きをすることがなく、計算上は存在しないとみることができる。
本実施例の不純物イオンの注入方法では、図18に示すように、活性層14の表面に形成するフィールド酸化膜90にも不純物イオンを注入することによって、場所によって不純物注入総量が相違する活性層78を形成する。
図18には、以下に説明する方法で不純物イオンを注入して形成した活性層78について、深さD(縦軸)と不純物濃度X(横軸)の関係を示している。
この場合、下記が要請されている。すなわち、この活性層78の領域C1ではn型不純物の不純物注入総量を少なくM1としたい。一方、領域C2ではn型不純物注入総量を領域C1よりも多くM2(M2>M1)としたい。
活性層78に、第3実施例で説明した方法(図15参照)によってn型の不純物イオンを注入する。以下にその方法を説明する。
まず、領域C1の活性層78内のn型の不純物注入総量が、所望の不純物注入総量であるM1に設定される。次に、領域C2の活性層78内のn型の不純物注入総量が、領域C1よりも多い所望の不純物注入総量であるM2に設定される。
そして、深さDと不純物濃度Xの関係から、不純物注入総量がM2となる注入エネルギーと注入量を選択する。
選択した注入エネルギーと注入量によるときの活性層78の深さDと不純物濃度Xの関係を、不純物注入総量がM1となるだけ活性層78の表面70側にシフトさせるシフト量Hを選択する。n型の不純物イオンが領域C1の表面70に形成するフィールド酸化膜90内にも広がるシフト量Hであるh3が選択される。
次に、領域C1の表面70に、厚みがh3のフィールド酸化膜を形成する。
先に選択した注入エネルギーと注入量でn型の不純物イオンを注入する。
その後、注入された不純物イオンは設定条件下で熱拡散される。図18に示すように、領域C1の不純物拡散領域は、領域C2の不純物拡散領域と比較して、h3だけ表面側にシフトしている。領域C1の不純物拡散領域は、その半分程度がフィールド酸化膜90内に留まっている。領域C2の不純物拡散領域の方が、活性層78内に広がっている面積が広い。領域C2の活性層78内の不純物注入総量がM2であり、領域C1の活性層78内の不純物注入総量がM1(M1<M2)である活性層78を、一度の不純物イオンの注入によって簡単に製造することができる。
本実施例は、基板と埋め込み絶縁層72と活性層78が積層されている積層基板の活性層78に不純物イオンを注入する場合について説明した。本実施例の不純物イオンの注入方法は、埋め込み絶縁層72が形成されていない半導体層にも適用することができる。
第2実施例で説明した不純物濃度Xが場所によって変化している注入パターンを形成する不純物イオンの注入方法を用い、図1に示す第1実施例の浅層6aや深層7aを形成してもよい。また、第3実施例で説明した不純物注入総量が場所によって変化している注入パターンを形成するための不純物イオンの注入方法を用い、上記浅層6aや深層7aを形成してもよい。
特に、複数種類の半導体素子が混載されている半導体装置では、場所によって、好ましい不純物濃度Xや不純物注入総量が相違することがある。第2実施例や第3実施例の不純物イオンの注入方法を採用して浅層6aや深層7aを形成することにより、各半導体素子での浅層6aや深層7aの不純物濃度を最適化することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
半導体装置10の要部断面図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10の製造工程を説明する図である。 半導体装置10aの要部断面図である。 同一深さd1での不純物濃度Xが場所によって相違する注入パターンを形成するためのフローチャート図である。 図10のフローチャートを実施している状態を説明する図である。 図10のフローチャートを実施している状態を説明する図である。 不純物濃度Xが、深さd1でAである領域A1と、深さd1でB(B<A)である領域A2を同時に形成している状態を説明する図である。 注入エネルギーと注入量を選択する工程(ステップS14)と厚み選択工程(ステップS16)とが、繰り返し実行される場合があることを説明する図である。 不純物注入総量が場所によって相違する注入パターンを形成するためのフローチャート図である。 不純物注入総量がEである領域B1と、不純物注入総量がF(F<E)である領域B2を同時に形成している状態を説明する図である。 p型不純物とn型不純物の双方を注入した場合の活性層78の深さDと不純物濃度Xの関係を示す。 不純物注入総量が場所によって相違する注入パターンを形成するためのフローチャート図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
2;第1半導体素子
4;第2半導体素子
7;SOI基板
10;半導体装置
12;埋め込み絶縁層
14;活性層
14a;表面
16;分離帯
18;フィールド酸化膜
20;第1区画領域
21;半導体基板
22;エミッタ領域
23;ボディコンタクト領域
25;ボディ領域
26;ドリフト領域
27;リサーフ領域
28;ゲート絶縁膜
40;第2区画領域
42;コレクタ領域
43;エミッタ領域
44;ベースコンタクト領域
45;コレクタ導通領域
46;ベース領域
47;埋め込みコレクタ領域
70;表面
72;埋め込み絶縁層
74;半導体層
76;基板
78;活性層
90;フィールド酸化膜
K;不純物拡散領域
L;不純物拡散領域
R1;マスク
R2;マスク
T;トレンチ

Claims (4)

  1. 基板と埋め込み絶縁層と活性層が積層されている積層基板の活性層に、第1導電型−第2導電型−第1導電型の領域構造を有するユニポーラ型半導体素子と、第2導電型−第1導電型−第2導電型の領域構造を有するバイポーラ型半導体素子の双方が形成されている半導体装置であり、
    活性層の浅い部分に形成されている第1導電型の浅層と、
    活性層の深い部分に形成されている第2導電型の深層と、
    活性層の表面から活性層を貫通して埋め込み絶縁層に達するまで伸びており、活性層を第1区画領域と第2区画領域に分離する分離帯を備えており、
    第1区画領域に、第1導電型の浅層をドリフト領域とするとともに第2導電型の深層をリサーフ領域とするユニポーラ型半導体素子が形成されており、
    第2区画領域に、第1導電型の浅層をベース領域とするとともに第2導電型の深層を埋め込みコレクタ領域とするバイポーラ型半導体素子が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1区画領域に、
    活性層の表面から浅層を貫通して深層に達している第2導電型のボディ領域と、
    ボディ領域の表面に露出しているとともに、ボディ領域によって浅層から分離されている第1導電型のソース領域と、
    浅層の表面に露出している第1導電型のドレイン領域と、
    少なくともソース領域と浅層を分離している範囲のボディ領域の表面に形成されているゲート絶縁膜と、
    ゲート絶縁膜を介して前記範囲のボディ領域に対向しているゲート電極が形成されており、
    ドレイン領域以外の浅層を第1導電型のドリフト領域とするLDMOSが形成されていることを特徴とする請求項1の半導体装置。
  3. 前記第2区画領域に、
    活性層の表面から浅層を貫通して深層に達している第2導電型のコレクタ導通領域と、
    浅層の表面に露出している第2導電型のエミッタ領域と、
    浅層の表面に露出している第1導電型のベースコンタクト領域と、
    コレクタ導通領域の表面に露出している第2導電型のコレクタ領域が形成されており、
    エミッタ領域とベースコンタクト領域以外の浅層を第1導電型のベース領域とするバーティカルタイプのバイポーラトランジスタが形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1区画領域と第2区画領域の間で、同一深さにおける浅層の第1導電型の不純物濃度が相違し、同一深さにおける深層の第2導電型の不純物濃度が相違することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
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