JP4091895B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に係り、特にSOI(Silicon On Insulator)基板にMOSトランジスタを形成した半導体装置およびその製造方法に関する。
従来、PchトランジスタやNchトランジスタをSOI基板に形成したMOS構造の半導体装置が各種の用途に利用されている。特に、プラズマディスプレイの駆動回路に利用される半導体装置として、高耐圧特性を確保すべく、オフセット構造のMOSトランジスタを採用したものが特許文献1に開示されている。
図6は、特許文献1に開示される半導体装置と同様に、オフセット構造のトランジスタを有する従来の半導体装置の断面図である。図6に示される半導体装置においては、オフセット構造を有するMOSトランジスタであるNチャネルトランジスタおよびPチャネルトランジスタが共通のSOI基板上に形成されている。
図6に示すように、上記従来の半導体装置は、支持基板101(シリコン基板)上に設けられた埋込酸化膜102と、埋め込み酸化膜102上に設けられた半導体層103と、半導体層103を複数の活性領域103a,103b,…に区画するためのトレンチ分離領域104と、LOCOS法によって形成されたフィールド酸化膜105a〜105dと、半導体層103を覆う層間絶縁膜106とを備えている。
この従来の半導体装置におけるSOI基板は、埋込酸化膜102を介して接合された,低濃度のP型不純物を含む2枚のシリコン基板のうちの一方のシリコン基板を薄くなるまで研磨することにより形成されている。
ここで、第1の活性領域103aには、Nチャネルトランジスタが設けられており、Nチャネルトランジスタは、高濃度のP型不純物を含むバックゲートコンタクト領域111と、金属からなるソース電極112と、高濃度のN型不純物を含むソース領域113と、多結晶シリコンからなるゲート電極114aと、金属からなる引き出しゲート電極114bと、金属からなるドレイン電極115と、低濃度のP型不純物を含むボディ領域116と、薄いシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜118と、低濃度のN型不純物を含むドレインオフセット領域119と、高濃度のN型不純物を含むドレインコンタクト領域120とを備えている。ここで、このNチャネルトランジスタにおいては、ゲート電極114aが、ゲート酸化膜118だけでなくフィールド酸化膜105aにも跨っている。つまり、フィールド酸化膜105aの一部がゲート絶縁膜として機能している。
Nチャネルトランジスタは、支持基板101上において、埋込酸化膜102の上に設けられた,低濃度P型不純物を含む半導体層103の所定領域をトレンチ分離領域104によって囲んで、周辺の素子と絶縁分離された第1の活性領域103aを形成することにより、その第1の活性領域103a内に作り込まれている。
ボディ領域116は、第1の活性領域103aの表面領域に中濃度のP型不純物(例えばボロン)をイオン注入して浅く形成されており、表面付近で最大濃度を示し表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有している。ボディ領域116内の表面領域に形成された高濃度のN型不純物を含むソース領域113は、ボディ領域116と電気的に接続されている。その電気的接続状態を良好にするために、高濃度のP型不純物を含むバックゲートコンタクト領域111が設けられており、ソース電極112によってソース領域113とボディ領域116とが電気的に接続されている。
ドレインオフセット領域119は、第1の活性領域103a内にN型不純物であるリンをイオン注入して形成されたNウエルであり、表面付近で最大濃度を示し表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有している。ドレインオフセット領域119は、第1の活性領域103a内におけるボディ領域116とは少し離間した位置に形成されている。ドレインコンタクト領域120は、ドレインオフセット領域119内の表面領域に高濃度のN型不純物(砒素)をイオン注入して形成され、ドレインコンタクト領域120はドレイン電極115と接触している。
フィールド酸化膜105は、第1の活性領域103a上におけるソース領域113とドレインコンタクト領域120との間で、ドレインコンタクト領域120に近い側に設けられ、ゲート酸化膜118は、第1の活性領域103a上におけるソース領域113とドレインコンタクト領域120との間で、ソース領域113に近い側に設けられている。ゲート電極114aは、ゲート酸化膜118上とフィールド酸化膜105aの一部の上とに亘って形成されている。ゲート電極114aは、ソース領域113の近傍での電界集中が起きにくくするために、フィールド酸化膜105aの端部とつながるように形成されており、一種のフィールドプレート的な役割も果たしている。
また、第2の活性領域103b内には、Pチャネルトランジスタが設けられており、Pチャネルトランジスタは、高濃度のN型不純物を含むバックゲートコンタクト領域121と、金属からなるソース電極122と、高濃度のP型不純物を含むソース領域123と、多結晶シリコンからなるゲート電極124aと、金属からなる引き出しゲート電極124bと、金属からなるドレイン電極125と、低濃度のN型不純物を含むボディ領域126と、ゲート絶縁膜として機能するフィールド酸化膜105dと、低濃度のP型不純物を含むドレインオフセット領域129と、高濃度のP型不純物を含むドレインコンタクト領域130とを備えている。ここで、このPチャネルトランジスタにおいてはNチャネルトランジスタにおける薄いシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜は設けられておらず、ゲート電極124a全体がフィールド酸化膜105d上に設けられている。
Pチャネルトランジスタは、支持基板101上において、埋込酸化膜102の上に設けられた,低濃度P型不純物を含む半導体層103の所定領域をトレンチ分離領域104によって囲んで、周辺の素子と絶縁分離された第2の活性領域103bを形成することにより、その第2の活性領域103b内に作り込まれている。
ドレインオフセット領域129は、第2の活性領域103b内にP型不純物であるボロンをイオン注入して形成されたPウエルであり、表面付近で最大濃度を示し表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有している。ドレインコンタクト領域130は、ドレインオフセット領域129内の表面領域に高濃度のP型不純物(ボロン)をイオン注入して形成され、ドレインコンタクト領域130はドレイン電極125と接触している。
特許第3111947号公報(図1,それに関する説明)
上述した従来の半導体装置では、Nチャネルトランジスタにおけるドレインオフセット領域119の延在距離(ドレインコンタクト領域120からゲート電極114a直下のドレインオフセット領域119端部までの距離)を大きくすることにより、Nチャネルトランジスタのドレイン・ソース間の耐圧を増大させている。しかしながら、耐圧特性は良好であるものの、電流駆動能力に限界があった。ところが、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネルの略称)用ICの出力トランジスタのように、Nチャネルトランジスタには高耐圧特性だけでなく、電流駆動能力も必要であることが多い。
そこで、オン抵抗を小さくして電流駆動能力を確保すべく、ドレインオフセット領域119の延在距離を小さくすると、十分な耐圧特性が得られないというトレードオフが生じていた。
また、Nチャネルトランジスタのオン抵抗を小さくする別の手段として、延在方向と直交する横方向の距離を大きくすることが考えられるが、デバイスの大きさ(平面方向の面積)が大きくなり、支持基板101と第1の活性領域103aとの間の寄生容量が大きくなるため、トランジスタのスイッチング特性が損なわれるという不具合が生じる。
本発明者達が行なったシミュレーションや実験によると、上述のような不具合は、半導体素子のスイッチング動作の高速化を図るために、現在実用化されている5〜6μm厚の半導体層の厚みを薄くして、第1,第2の活性領域103a,103bの寄生容量を小さくしようとする時、特に顕著に現れることがわかった。
一方、Pチャネルトランジスタは、その出力トランジスタをプリドライブする回路に使用されるため、電流駆動能力はあまり必要ないが、高耐圧特性は必要である。そして、ドレイン・ソース間耐圧の他にゲート耐圧も必要であるが、ゲート耐圧はゲート絶縁膜として膜厚の厚いフィールド酸化膜を採用することにより対処することができる。しかし、この場合にも、あまり大きい電流駆動能力が得られないという不具合があった。
本発明者達の調べたところによると、上述のような不具合は、ドレインオフセット領域119を形成した後に、フィールド酸化膜105aを形成すると、不純物濃度の濃い部分がフィールド酸化膜105aに吸収されてしまい、フィールド酸化膜105a直下にはドレインオフセット領域119のうち不純物濃度の低い部分のみが残存するため、トランジスタのオン抵抗が増大することに起因すると考えられる。
本発明の目的は、上述のような原因の究明に基づいて、小さいオン抵抗と高耐圧特性を満足する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明の第1の半導体装置は、いわゆるSOI基板を用いて形成される半導体装置であって、埋込絶縁膜の上方の半導体層の第1の活性領域に設けられた,第1導電型チャネルを有する第1のトランジスタが、ドレイン側に、LOCOS法によって形成されたゲート絶縁膜の厚膜部の下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部に不純物濃度のピークを有する第1導電型の第1のドレインオフセット領域を有している。
これにより、第1のドレインオフセット領域内の第1導電型不純物の高濃度の部分がLOCOS膜に吸収されることなく残存しているので、第1のトランジスタのオン抵抗をできるだけ小さく維持することができる。
その場合、第1のドレインオフセット領域の深部は、第1のトランジスタのオン抵抗が第1の設定値以下になる範囲にあればよい。例えば、半導体層の厚膜部下方の領域の厚さが3.2μmの場合、厚膜部の下面からの深さで0.4μmから1.5μmの範囲(一般的には、半導体層の厚膜部下方における厚みの10%から60%の範囲)にあることが好ましく、厚膜部の下面からの深さで0.6μmから1.2μmの範囲(すなわち、半導体層の厚膜部下方における厚みの20%から40%の範囲)にあることがより好ましい。
さらに、第1のドレインオフセット領域の深部は、第1のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が第2の設定値以上になる範囲にもあることが好ましい。例えば、半導体層の厚膜部下方の領域の厚さが3.2μmの場合、第1のドレインオフセット領域の深部は、厚膜部の下面からの深さで0.8μmから1.8μmの範囲(一般的には、半導体層の厚膜部下方における厚みの25%から60%の範囲)にあることが好ましい。
また、第2のトランジスタが、ソース側に、第2のゲート絶縁膜の下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部に不純物濃度のピークを有する第1導電型の第2のボディ領域を備えていることにより、第2のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が向上する。
本発明の第2の半導体装置は、いわゆるSOI基板を用いて形成される半導体装置であって、埋込絶縁膜の上方の半導体層の第2の活性領域に設けられた,第2導電型チャネルを有する第2のトランジスタが、ソース側に、半導体層の上面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部に不純物濃度のピークを有する第1導電型の第2のボディ領域を有している。
これにより、第2のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が向上する。
本発明の半導体装置の製造方法は、いわゆるSOI基板を用いて形成される半導体装置の製造方法であって、第1のドレインオフセット領域形成領域に、第1導電型不純物イオンを高エネルギー条件で注入した後、熱処理により、第1のボディ領域を第2導電型不純物濃度のピークが半導体層の表面領域にあるように形成する一方、第1のドレインオフセット領域を、第1導電型不純物濃度のピークが後に形成される第1のゲート絶縁膜の厚膜部の下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部にあるように形成する方法である。
これにより、第1の半導体装置の構造が得られる。
第1のドレインオフセット領域への不純物イオンの注入は、第1のドレインオフセット領域の上記深部が、第1のトランジスタのオン抵抗が第1の設定値以下になる範囲にあるように行なうことが好ましい。
また、第1のトランジスタの第1のドレインオフセット領域形成領域への第1導電型不純物イオンの注入の際に、第2のトランジスタの第2のボディ領域への第1導電型不純物イオンの注入をも行なうことにより、ソース・ドレイン間耐圧の高い第2のトランジスタが、簡素化された工程で得られることになる。
本発明の半導体装置又はその製造方法によると、LOCOS法によって形成されるゲート絶縁膜の厚膜部の下方に設けられるドレインオフセット領域又はボディ領域において、第1導電型不純物濃度のピークがゲート絶縁膜の厚膜部の下面はある深さだけ下方に位置する深部にあるようにしたので、第1のトランジスタのオン抵抗を小さくしたり、ソース・ドレイン間の耐圧を高く維持することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る半導体装置およびその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る半導体装置の断面図である。図1に示されるように、本実施形態の半導体装置は、オフセット構造を有するMOSトランジスタであるNチャネルトランジスタおよびPチャネルトランジスタが共通のSOI基板上に形成されている。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置は、支持基板1(シリコン基板)上に設けられた厚さ約1.5μmの埋込酸化膜2と、埋込酸化膜2上に設けられた厚さ3.5μm(LOCOS膜5aの下方における厚さ3.2μm)の半導体層3と、半導体層3を複数の活性領域3a,3b,…に区画するためのトレンチ分離領域4a,4b,…(素子分離領域)と、半導体層3内への入り込み量が約0.3μmのLOCOS膜5a〜5d(厚膜部)と、半導体層3を覆う層間絶縁膜6とを備えている。埋込酸化膜2に代えて、シリコン窒化膜,シリコン酸窒化膜からなる埋込絶縁膜を設けてもよい。
−Nチャネルトランジスタの構造−
ここで、第1の活性領域3aには、Nチャネルトランジスタが設けられており、Nチャネルトランジスタ(第1の導電型トランジスタ)は、高濃度のP型不純物を含むバックゲートコンタクト領域11と、金属からなるソース電極12と、高濃度のN型不純物を含むソース領域13(第1のソース領域)と、多結晶シリコンからなるゲート電極14a(第1のゲート電極)と、金属からなる引き出しゲート電極14bと、金属からなるドレイン電極15と、低濃度のP型不純物を含むボディ領域16(第1のボディ領域)と、比較的高濃度のP型不純物を含むVt制御拡散層17と、熱酸化によって形成された厚さ約10nmの酸化シリコン薄膜18(薄膜部)と、低濃度のN型不純物を含むドレインオフセット領域19(第1のドレインオフセット領域)と、高濃度のN型不純物を含むドレインコンタクト領域20(第1のドレイン領域)とを備えている。ここで、このNチャネルトランジスタにおいては、ゲート電極14aが、酸化シリコン薄膜18(薄膜部)だけでなくLOCOS膜5a(厚膜部)にも跨っている。つまり、LOCOS膜5aの一部がゲート絶縁膜として機能している。
Nチャネルトランジスタは、支持基板1上において、埋込酸化膜2の上に設けられた,低濃度P型不純物を含む半導体層3の所定領域をトレンチ分離領域4によって囲んで、周辺の素子と絶縁分離された第1の活性領域3aを形成することにより、その第1の活性領域3a内に作り込まれている。
ボディ領域16は、第1の活性領域3aに低濃度のP型不純物(ボロン)をイオン注入して深く形成されており、表面付近で最大濃度を示し表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有している。ボディ領域16内の表面領域に形成された高濃度のN型不純物(リン又は砒素)を含むソース領域13は、ボディ領域16と電気的に接続されている。その電気的接続状態を良好にするために、高濃度のP型不純物を含むバックゲートコンタクト領域11が設けられており、ソース電極12によってソース領域13とボディ領域16とが電気的に接続されている。
ドレインオフセット領域19は、第1の活性領域3a内にN型不純物であるリンを高エネルギーでイオン注入した後、加熱による拡散処理を行なって形成された特殊なNウエルであり、第1の活性領域3a内におけるボディ領域16に隣接した位置に形成されている。そして、ドレインオフセット領域19は、LOCOS膜5aの下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部(たとえば、Nチャネルトランジスタのオン抵抗が第1の設定値以下になるように定められた領域、あるいは、LOCOS膜5aの下面からの距離が0.4μm〜1.5μmにある領域)に不純物濃度のピークを有し、その不純物濃度のピークから上面及び底面に向かって濃度が低くなるような不純物濃度プロファイルを有している。この点が、本実施形態の特徴である。
ドレインコンタクト領域20は、ドレインオフセット領域19内の表面領域に高濃度のN型不純物(砒素)をイオン注入して形成され、ドレインコンタクト領域20はドレイン電極15と接触している。
LOCOS膜5aは、第1の活性領域3a上におけるソース領域13とドレインコンタクト領域20との間で、ドレインコンタクト領域20に近い側(ドレイン側)に設けられており、LOCOS膜5aの図1に示す断面における横方向寸法は、8〜18μm(例えば10μm)である。酸化シリコン薄膜18は、第1の活性領域3a上におけるソース領域13とドレインコンタクト領域20との間で、ソース領域13に近い側(ソース側)に設けられており、酸化シリコン薄膜18の図1に示す断面における横方向寸法は、約4μmである。ゲート電極14aは、酸化シリコン薄膜18上とLOCOS膜5aの一部の上とに亘って形成されている。ゲート電極14aは、ソース領域13の近傍での電界集中が起きにくくするために、LOCOS膜5aの端部とつながるように形成されており、一種のフィールドプレート的な役割も果たしている。
なお、ソース領域13と重複するようにボディ領域16内に比較的高濃度のP型不純物で形成されたVt制御拡散層17は、Nチャネルトランジスタの閾値電圧Vtを最適値に設定するために形成するものであり、必ずしも必要なものではない。
本実施形態の半導体装置中のNチャネルトランジスタのオン動作時には、電流が主にドレインオフセット領域19内の高濃度領域を流れる。上述のように、ドレインオフセット領域19において、不純物濃度のピークが半導体層3の厚み方向の深部にあるため、ドレインオフセット領域19中の不純物がLOCOS膜5aに殆ど吸収されない。すなわち、LOCOS膜5aの形成時におけるドレインオフセット領域19中の高濃度領域の不純物濃度の低下を効果的に抑制することができ、トランジスタのオン抵抗を小さくすることができる。
それに対し、上記従来の半導体装置中のNチャネルトランジスタにおいては、ドレインオフセット領域119において、不純物濃度のピークが半導体層103の厚み方向の表面付近に位置するため、LOCOS膜105aの形成時に、ドレインオフセット領域119中の不純物がLOCOS膜105aに殆ど吸収されてしまう結果、ドレインオフセット領域119中に、抵抗の小さい領域があまり残存してなかったものと考えられる。
また、本実施形態の半導体装置中のNチャネルトランジスタにおいては、P型不純物を含むボディ領域16内の不純物濃度のピークが表面領域にあり、N型不純物を含むドレインオフセット領域19内の不純物濃度のピークが半導体層3の厚み方向の深部にあることから、これら不純物濃度のピーク部同士の接近による不純物の相殺が避けられる。また、ドレインオフセット領域19もボディ領域16も全体としては不純物濃度の低いウエルであるため、それらを互いに隣接させても、ドレインオフセット領域19からボディ領域16に至る領域の濃度勾配(単位距離当たりの不純物濃度の変化量)を小さくすることができ、局部的な電界集中が避けられ、ソース・ドレイン間の耐圧を向上させることができる。
従って、本実施形態のNチャネルトランジスタは、酸化シリコン薄膜18の膜厚が薄いためにゲート耐圧は低いが、ドレイン・ソース間耐圧が大きく、かつオン抵抗の小さいトランジスタ特性を得ることができる。また、従来のトランジスタと同じ電流駆動能力でも良いのであれば、トランジスタの平面形状を小さくすることが可能であり、トランジスタ形状を小さくすることにより、トランジスタに付随する寄生容量を小さくして、トランジスタのスイッチング動作の高速化を図ることも可能になる。
−Pチャネルトランジスタ−
第2の活性領域3b内には、Pチャネルトランジスタが設けられており、Pチャネルトランジスタ(第2導電型トランジスタ)は、高濃度のN型不純物を含むバックゲートコンタクト領域21と、金属からなるソース電極22と、高濃度のP型不純物を含むソース領域23(第2のソース領域)と、多結晶シリコンからなるゲート電極24a(第2のゲート電極)と、金属からなる引き出しゲート電極24bと、金属からなるドレイン電極25と、低濃度のN型不純物を含むボディ領域26(第2のボディ領域)と、高濃度のP型不純物を含む中間ソース領域27(第3のソース領域)と、ゲート絶縁膜として機能するLOCOS膜5dと、低濃度のP型不純物を含むドレインオフセット領域29(第2のドレインオフセット領域)と、高濃度のP型不純物を含むドレインコンタクト領域30とを備えている。ここで、このPチャネルトランジスタにおいてはNチャネルトランジスタにおける薄いシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜は設けられておらず、ゲート電極24a全体がLOCOS膜5d上に設けられている。
Pチャネルトランジスタは、支持基板1上において、埋込酸化膜2の上に設けられた,低濃度P型不純物を含む半導体層3の所定領域をトレンチ分離領域4c,4dによって囲んで、周辺の素子と絶縁分離された第2の活性領域3bを形成することにより、その第2の活性領域3b内に作り込まれている。
低濃度のP型不純物を含むドレインオフセット領域29は、第2の活性領域3b内にP型不純物であるボロンをイオン注入した後、加熱による拡散処理を行なうことにより、半導体層3の表面から埋込酸化膜2の近傍まで深く形成されたPウエルであり、表面付近に不純物濃度のピーク位置を有し、表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有している。従って、Nチャネルトランジスタのボディ領域16と同じ拡散工程で同時に形成することが可能である。
ドレインコンタクト領域30は、ドレインオフセット領域29内の表面領域に高濃度のP型不純物(ボロン)をイオン注入して形成され、ドレインコンタクト領域30はドレイン電極25と接触している。
また、低濃度のN型不純物を含むボディ領域26は、第2の活性領域3b内にリンを高エネルギでイオン注入した後、加熱による拡散を行なって形成される特殊なNウエルである。そして、ボディ領域26は、半導体層3の厚み方向における深部(例えば、Pチャネルトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が第3の設定値以上になるように定められた領域、あるいは、厚膜部の下面からの距離が0.8μm〜1.8μmにある領域)に不純物濃度のピークを有し、その不純物濃度のピークから上面及び底面に向かって濃度が低くなるような不純物濃度プロファイルを有している。この点が、本実施形態の特徴である。
また、ボディ領域26は、第2の活性領域3b内におけるドレインオフセット領域29から離間した位置に形成されており、ボディ領域26内の表面領域には高濃度のN型不純物を含むバックゲートコンタクト領域21と、高濃度のP型不純物を含むソース領域23とが形成され、これらはソース電極22と接続されている。
さらに、中間ソース領域27は、ソース領域23と連なり、かつLOCOS膜5dのソース側端部の直下方に位置するボディ領域26の表面領域に形成されている。なお、中間ソース領域27は、ソース領域23とは別の拡散工程で形成されるものであり、本文中では説明を割愛した低耐圧のCMOS(図示せず)をも含めて同一のSOI基板に形成する場合、その低耐圧のCMOSに用いられたLOCOS膜(図示せず)直下に形成されるチャンネルストッパ(図示せず)と同一の拡散工程で形成しても構わない。
また、第2の活性領域3b上におけるソース領域23とドレインコンタクト領域30との間には、LOCOS膜5dが形成されており、LOCOS膜5dは、ドレインオフセット領域29の一部と、ボディ領域26のうち中間ソース領域27とドレインオフセット領域29との間に位置する領域とに跨っている。そして、ゲート電極24aは、LOCOS膜5dの上に形成されており、LOCOS膜5dはPチャネルトランジスタのゲート絶縁膜としての役割も果たしている。LOCOS膜5dは、その膜厚が300nm以上であって、通常のトランジスタのゲート酸化膜に比べて桁違いに大きいため、ゲート耐圧は極めて大きいものとなる。
本実施形態の半導体装置中のPチャネルトランジスタは、ゲート電極24aの直下方におけるLOCOS膜5dの厚みが大きいため、極めて大きなゲート耐圧を有している。
また、本実施形態の半導体装置中のPチャネルトランジスタにおいては、P型不純物を含むドレインオフセット領域29内の不純物濃度のピークが表面領域にあり、N型不純物を含むボディ領域26内の不純物濃度のピークが半導体層3の厚み方向の深部にあることから、これら不純物濃度のピーク部同士の接近による不純物の相殺が避けられる。したがって、ボディ領域26からドレインオフセット領域29に至る領域の濃度勾配(単位距離当たりの不純物濃度の変化量)を小さくすることができ、局部的な電界集中が避けられ、ソース・ドレイン間の耐圧を向上させることができる。
また、オン抵抗が小さい高耐圧のNチャネルトランジスタ用の拡散工程と、Pチャネルトランジスタ用の拡散工程とを兼用して、NチャネルとPチャネルの2種類のトランジスタを1つのSOI基板にローコストで集積化することが可能である。
なお、NチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとを同一のSOI基板に形成する場合のトレンチ分離領域4は、低耐圧仕様の場合と高耐圧仕様の場合とで構成を異ならせる方が好ましく、例えば、50V以下の低耐圧仕様の場合には、NチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタとの間にはトレンチ分離領域4が1つ存在すれば、電気的絶縁が保たれる。しかし、80V〜200Vのような高耐圧仕様の場合には、2つのトレンチ分離領域4bと4cとの間に分離用領域3cを設けて、その分離用領域3cにNチャネルおよびPチャネルトランジスタに与えられる最高電位と最低電位との中間電位を与えると、高電圧による回路動作でも電気的絶縁を保つことができる。
−半導体装置の製造工程−
次に、図1に示す構造を有する本実施形態の半導体装置を製造する方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。図2(a)〜(d),図3(a)〜(c)及び図4(a),(b)は、本実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
先ず、図2(a)に示す工程で、P型不純物を含むシリコン基板である支持基板1の上に、熱酸化法により、厚さ1.5μmの埋込酸化膜2の形成と、低濃度のP型不純物を含む他のシリコン基板と埋込酸化膜2との接合と、他のシリコン基板の研磨とを経て形成されたSOI基板を準備する。このSOI基板は、支持基板1と、支持基板1の上に設けられた厚さ1.5μmの埋込酸化膜2と、埋込酸化膜2の上に設けられた厚さ3.5μmの半導体層3とを有している。
次に、図2(b)に示す工程で、半導体層3の上面上に厚さ約1μmのレジスト膜7を形成した後、そのレジスト膜7における第1の所定箇所(Nチャネルトランジスタのボディ領域形成領域)および、第2の所定箇所(Pチャネルトランジスタのドレインオフセット領域形成領域)を開口した後、レジスト膜7をマスクとして、加速電圧が50〜200keVという通常レベルの加速電圧でドーズ量が2×1012cm-2の条件で、半導体層3内にP型不純物であるボロンのイオン(B+)を注入する。このような通常レベルの加速電圧によるイオン注入では、イオンを打ち込む加速エネルギが小さいため、注入されたボロンは半導体層3表面からごく浅い領域である不純物注入領域16a,29aに存在する。この状態では、拡散層として活性化していない。イオン注入が完了した後、マスクとして用いたレジスト膜7をエッチングにより除去する。
次に、図2(c)に示す工程で、厚さの厚いレジスト膜8を半導体層3の上面上に形成する。レジスト膜8の厚みは2μm〜3.5μmである。そして、レジスト膜8の第3の所定箇所(Nチャネルトランジスタのドレインオフセット領域形成領域)と、第4の所定箇所(Pチャネルトランジスタのボディ領域形成領域)とを開口した後、レジスト膜8をマスクとして、半導体層3の表面付近から内部に亘ってN型不純物であるリンを、加速電圧が500KeV〜2MeVという高い加速電圧で、ドーズ量が1×1012cm-2〜5×1012cm-2という条件で、イオン注入する。ここでは、このような高い加速電圧でイオン注入することを高エネルギ注入という。これにより、半導体層3の上面からの深さ0.7μm〜1.8μmである領域にリンが注入される。すなわち、半導体層3の厚み方向の深部に不純物注入領域19a,26aが形成される。この段階では、これらの不純物注入領域19a,26aは拡散層として活性化されていない。そして、このイオン注入が完了すると、レジスト膜8をエッチングして除去する。
ここで、高エネルギ注入について詳細に説明する。不純物イオンが注入される深さは加速電圧に応じて変化し、加速電圧を大きくすると注入された不純物は表面から深く入り込む。イオン注入により、下地層の材質に関係なく、下地層の表面からほぼ同じ深さに不純物が打ち込まれるため、表面から深い位置に不純物を打ち込む高エネルギ注入を行う際には、不純物を注入したくない領域を厚いレジスト膜で覆っておく必要がある。したがって、加速電圧を大きくする場合には、その加速電圧の大きさに応じてレジスト膜を厚く形成する。レジスト膜を厚くするためには、レジスト膜用の原液の粘度を高めるか、レジスト膜用の原液の塗布を複数回行えばよい。
次に、図2(d)に示す工程で、SOI基板を1100℃〜1200℃の高温で120分〜180分間の加熱して拡散処理を施し、不純物を半導体層内で拡散させることにより、不活性状態の不純物を活性化させて、Pウエルであるボディ領域16及びドレインオフセット領域29と、Nウエルであるボディ領域26及びドレインオフセット領域19を形成する。
上述したボディ領域16およびドレインオフセット領域29においては、不純物濃度のピーク位置は半導体層3の表面付近に存在し、表面から遠ざかるほど濃度が小さくなる不純物プロファイルを示す。一方、ボディ領域26およびドレインオフセット領域19においては、不純物濃度のピーク位置は、注入領域26a,19aの中心位置、すなわち、半導体層3の厚み方向の深部にあり、そこから半導体層3の表面や半導体層3の底面に向かうほど不純物濃度が低下する不純物プロファイルを示す。ここで、深部と定義するのは、LOCOS膜5aの下面から0.4μmから1.5μmの範囲にある領域である。高エネルギ注入によって不純物が半導体層3の中に入り込む深さは、イオン注入する際の加速電圧のレベルによって設定すればよい。
次に、図3(a)に示す工程で、半導体層3の上に、中間ソース領域を形成しようとする領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成した後、P型不純物であるボロンをイオン注入し、イオン注入が完了した後、レジスト膜(図示せず)を除去する。その後、加熱処理を施して、注入された不純物を活性化することにより、高濃度P型の中間ソース領域27を形成する。
次に、半導体層3のうちLOCOS膜5a,5b,5c,5d,…を形成する領域が開口されたナイトライド膜(図示せず)を形成した後、水蒸気を導入しつつSOI基板に加熱処理を行って、ナイトライド膜(図示せず)の開口領域にLOCOS膜5a,5b,5c,5d,…を形成する。その際、シリコンの酸化が進んでLOCOS膜5a,5b,5c,5d,…の厚みが増大するに従って、半導体層3のシリコンがシリコン酸化膜に取り込まれていく。そして、LOCOS膜5a,5b,5c,5d,…が形成された後、ナイトライド膜(図示せず)を除去すると、テーパ状の端部,いわゆるバーズビークを有するLOCOS膜5a,5b,5c,5d,…が得られる。
次に、図3(b)に示す工程で、半導体層3及びLOCOS膜5a,5b,5c,5d,…の上に、所定箇所を開口したレジスト膜(図示せず)を形成した後、P型不純物であるボロンのイオン注入を行うことにより、ボディ領域16の表面領域に比較的高濃度のP型不純物を含むVt制御拡散層17を形成する。そして、膜厚が約10nmの酸化シリコン薄膜18を形成した後、さらにその上にアモルファス状のシリコンを堆積してから加熱処理を行うことによってポリシリコン膜を形成する。その後、そのポリシリコン膜をパターニングしてゲート電極14a,24aを形成する。
次に、図3(c)に示す工程で、半導体層3の上に、不純物イオンを注入しようとする領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成した後、そのレジスト膜をマスクにして、P型不純物であるボロンをイオン注入して、高濃度のP型不純物を含むバックゲートコンタクト領域11と、高濃度P型のソース領域23と、高濃度P型のドレインコンタクト領域30とを同時に形成する。そのイオン注入が完了した後、レジスト膜(図示せず)を除去する。同様の手順により、所定箇所を開口したレジスト膜を用いて、N型不純物である砒素をイオン注入して、高濃度N型のソース領域13と、高濃度N型のドレインコンタクト領域20と、高濃度N型のバックゲートコンタクト領域21とを同時に形成する。
次に、図4(a)に示す工程で、基板上に、溝を形成しようとする領域を開口したレジスト膜(図示せず)を形成した後、そのレジスト膜をマスクにして、半導体層3のエッチングを行って、半導体層3を貫通して埋込酸化膜2に到達する溝40を形成する。
次に、図4(b)に示す工程で、溝40を含むSOI基板の表面上に酸化膜を形成し、さらにその上にポリシリコンを堆積して、溝40の表面上に酸化膜を有し、溝40の中心部にポリシリコンが充填されたトレンチ分離領域4a,4b,4c,4dを形成する。
その後の工程の図示は省略するが、SOI基板上に絶縁膜6を形成し、絶縁膜6にコンタクトホールを形成し、蒸着による銅,アルミニウム等の金属膜の堆積と、金属膜のパターニングとを行なうことにより、ソース電極12,22と、ゲート電極14b,24bと、ドレイン電極15,25とを形成する。以上の工程を経て図1に示す本実施形態の半導体装置の構造が得られる。
なお、以上に説明した本実施形態の半導体装置の製造方法において、Pウエル用のイオン注入工程と、Nウエル用の高エネルギ注入工程との順番は、入れ替えて実施しても構わない。
−本実施形態の効果及び適正なイオン注入条件−
図5は、本実施形態の半導体装置の構造におけるNチャネルトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧及びオン抵抗のイオン注入加速エネルギー依存性をシミュレーションした結果を示す図である。同図の横軸は、リンのイオン注入(図2(c)に示す工程)における加速エネルギー(加速電圧)を表し、同図の左側の縦軸は、Nチャネルトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧BVds(V)を表し、同図の右側の縦軸はオン抵抗Ron(Ω)を表している。同図のシミュレーションに用いたNチャネルトランジスタの構造は、図1に示す構造において、ゲート幅を1μmとし、LOCOS膜5dのゲート長方向の長さを5μmとしたものである。また、ドーズ量は2.5×1012cm-2としている。また、図1に示すLOCOS膜5aの熱酸化による形成時(図3(b)に示す工程)の厚さは0.6μmであり、LOCOS膜5aの半導体層3への入り込み量,つまり,LOCOS膜5aの下面の半導体層3の上面からの深さは、約0.3μmである。熱酸化後のエッチング工程などによってLOCOS膜5aの上部はエッチングされて厚みが薄くなるが、LOCOS膜5aの下面の半導体層3の上面からの深さは変化しない。
同図に示すように、従来のように加速エネルギーが200keV程度の注入の場合、オン抵抗Ronは1020Ω程度であるのに対し、加速エネルギーが1000keVになると、オン抵抗Ronは920Ω程度であって、従来のNチャネルトランジスタよりも本実施形態のNチャネルトランジスタの方が、オン抵抗が約10%程度小さくなっている。一方、ソース・ドレイン間の耐圧BVdsは、従来のように加速エネルギーが200keV程度の注入の場合には177(V)程度であるのに対し、加速エネルギーが1000keV前後になると185(V)程度であり、本実施形態のNチャネルトランジスタのほうが5%程度大きい。
すなわち、本実施形態のNチャネルトランジスタにより、オン抵抗が小さく、かつ、ソース・ドレイン間の耐圧の高いNチャネルトランジスタが得られることがわかる。
ここで、図5に示されるシミュレーション結果から、好ましいオン抵抗Ronが得られる,図2(c)に示す工程における加速エネルギーの範囲は、500〜2000keVである。なお、加速エネルギーが500keVの場合、ソース・ドレイン間の耐圧BVdsは181(V)であるが、最大値(187V)との差は小さい(約5%)。加速エネルギーが500keVの場合、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約0.7μmの位置にある。LOCOS膜5aの下面の半導体層3の上面からの深さは、約0.3μmであるので、リン濃度のピークはLOCOS膜5aの下面から深さ0.4μm程度の位置にあることになる。一方、加速エネルギーが2000keVの場合、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約1.8μmの位置にある。LOCOS膜5aの下面の半導体層3の上面からの深さは、約0.3μmであるので、この場合には、リン濃度のピークはLOCOS膜5aの下面から深さ1.5μm程度の位置にあることになる。すなわち、低いオン抵抗を発揮するためには、Nチャネルトランジスタのドレインオフセット領域19の上記深部の範囲、つまり、不純物濃度のピークの位置が存在する範囲は、半導体層3のLOCOS膜5a下方の領域の厚さが3.2μmの場合、LOCOS膜5aの下面からの深さ0.4μmから1.5μmの間であることが好ましい。一般的には、不純物濃度のピークの位置は、LOCOS膜5aの下面からの深さで規定すると、半導体層3のLOCOS膜5a下方における厚みの10%から60%の範囲の深さにあることが好ましい。
また、図5に示されるシミュレーション結果から、より好ましいオン抵抗Ronが得られる,図2(c)に示す工程における加速エネルギーの範囲は、800〜1500keVである。加速エネルギーが800keVの場合、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約0.9μmの位置にある。LOCOS膜5aの下面の半導体層3の上面からの深さは、約0.3μmであるので、リン濃度のピークはLOCOS膜5aの下面から深さ0.6μm程度の位置にあることになる。一方、加速エネルギーが1500keVの場合、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約1.5μmの位置にある。LOCOS膜5aの下面の半導体層3の上面からの深さは、約0.3μmであるので、この場合には、リン濃度のピークはLOCOS膜5aの下面から深さ1.3μm程度の位置にあることになる。なお、ソース・ドレイン間の耐圧BVdsは、加速エネルギーが1800keVのときに最大値187Vになるが、800〜1500keVの範囲で加速エネルギーが変化しても、ソース・ドレイン間の耐圧BVdsは、それほど変化するわけではないので、原則的には、オン抵抗の変化のみを考慮すれば足りる。すなわち、低いオン抵抗を発揮するためには、Nチャネルトランジスタのドレインオフセット領域19の上記深部の範囲、つまり、不純物濃度のピークの位置が存在する範囲は、半導体層3のLOCOS膜5a下方の領域の厚さが3.2μmの場合、LOCOS膜5aの下面からの深さ0.6μmから1.3μmの間であることがより好ましい。一般的には、不純物濃度のピークの位置は、LOCOS膜5aの下面からの深さで規定すると、半導体層3のLOCOS膜5a下方における厚みの20%から40%の範囲の深さにあることがより好ましい。
逆に、半導体装置の種類や型番などに応じて、Nチャネルトランジスタのオン抵抗を第1の設定値(例えば1000Ω)以下になるように定めておいて、製造工程では、第1のドレインオフセット領域19の深部の範囲が、Nチャネルトランジスタのオン抵抗が上記第1の設定値以下になるように、イオン注入条件を定めることができる。
また、リンのイオン注入後には、SOI基板を1100℃〜1200℃の高温で120分〜180分間の加熱して拡散処理を施すことが好ましい。これにより、リンを半導体層3内で広く拡散させて、小さなオン抵抗と高い耐圧特性とを得ることができる。
一方、ソース・ドレイン間の耐圧特性は、主として図2(b)に示す工程におけるボロンの注入によるボディ領域16の不純物との相殺に起因するところが大きいと考えられる。すなわち、酸化シリコン薄膜18の下方において、ドレインオフセット領域19のリン濃度が薄くなると、逆電圧が印加したときの空乏層の伸びが小さくなって、ソース・ドレイン間の耐圧BVdsが低下するものと考えられるからである。図5に示すデータでは、高い耐圧を維持するためには、図2(c)に示す工程における加速エネルギーが1000keV〜2400keVの範囲であることが好ましい。そして、加速エネルギーが1000keVの場合には、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約1.1μmの位置にあり、加速エネルギーが2400keVの場合には、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約2.1μmの位置にある。したがって、高い耐圧を維持するためには、Nチャネルトランジスタのドレインオフセット領域19の上記深部の範囲、つまり、不純物濃度のピークの位置が存在する範囲は、半導体層3のLOCOS膜5a下方の領域の厚さが3.2μmの場合、LOCOS膜5aの下面からの深さ0.8μmから1.8μmの間であることが好ましい。一般的には、不純物濃度のピークの位置は、LOCOS膜5aの下面からの深さで規定すると、半導体層3のLOCOS膜5a下方における厚みの25%から60%の範囲にあることが好ましい。
逆に、半導体装置の種類や型番などに応じて、Nチャネルトランジスタのソース・ドレイン領域間の耐圧を第2の設定値(例えば185V)以上になるように定めておいて、製造工程では、第1のドレインオフセット領域19の深部の範囲が、Nチャネルトランジスタのソース・ドレイン領域間の耐圧が上記第2の設定値以上になるように、イオン注入条件を定めることができる。特に、製造工程では、第1のドレインオフセット領域19の深部の範囲が、Nチャネルトランジスタのオン抵抗が上記第1の設定値以下で、Nチャネルトランジスタのソース・ドレイン領域間の耐圧が第2の設定値以上になるように、イオン注入条件を定めることができる。
したがって、例えばLOCOS膜5aの厚み、つまり、LOCOS膜5aの半導体層3の上面からの入り込み量(及びLOCOS膜5aの上面のエッチング量)を調整することにより、オン抵抗が小さく、かつ、ソース・ドレイン間の耐圧BVdsが大きくなるような,最適なイオン注入条件(特に、加速エネルギー)を選択することが可能になる。
ただし、ソース・ドレイン間の耐圧は、酸化シリコン薄膜18ゲート長方向の寸法や、ボディ領域16に注入されるボロンのドーズ量,加速エネルギー,拡散条件などによっても、別途調整することが可能である。
また、本実施形態の半導体装置中のPチャネルトランジスタにおいては、高い耐圧を維持するためには、図2(c)に示す工程におけるボディ領域へのイオン注入の際の加速エネルギーが1000keV〜2400keVの範囲であることが好ましい。そして、加速エネルギーが1000keVの場合には、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約1.1μmの位置にあり、加速エネルギーが1400keVの場合には、リン濃度のピークは半導体層3の上面から深さ約1.5μmの位置にある。したがって、高い耐圧を維持するためには、Pチャネルトランジスタのボディ領域26の上記深部の範囲、つまり、不純物濃度のピークの位置が存在する範囲は、半導体層3のLOCOS膜5a下方の領域の厚さが3.2μmの場合、LOCOS膜5aの下面からの深さ0.8μmから1.8μmの間であることが好ましい。一般的には、不純物濃度のピークの位置は、LOCOS膜5aの下面からの深さで規定すると、半導体層3のLOCOS膜5a下方における厚みの25%から60%の範囲にあることが好ましい。このようにすることにより、P型不純物を含むドレインオフセット領域29内の高濃度領域が表面近傍にあり、N型不純物を含むボディ領域26内の高濃度領域が半導体層3の厚み方向の深部にあることから、これら高濃度領域同士の接近による不純物の相殺が避けられるからである。そして、ボディ領域26からドレインオフセット領域29に至る領域の濃度勾配(単位距離当たりの不純物濃度の変化量)を小さくすることができる、局部的な電界集中が避けられ、ソース・ドレイン間の耐圧を向上させることができる。
逆に、半導体装置の種類や型番などに応じて、Pチャネルトランジスタのソース・ドレイン領域間の耐圧を第3の設定値以上になるように定めておいて、製造工程では、ボディ領域26の深部の範囲が、Pチャネルトランジスタのソース・ドレイン領域間の耐圧が上記第3の設定値以上になるように、イオン注入条件を定めることができる。
−変形例−
上記実施形態においては、各ボディ領域16,26及び各ドレインオフセット領域19,29への不純物イオンの注入後における不純物拡散のためのアニール及びイオン注入を標準的な条件で製造した場合について説明し、図1はこの標準条件によって形成された半導体装置の構造を示している。図1に示すように、各ボディ領域16,26及び各ドレインオフセット領域19,29は、埋込酸化膜2に達しているが、製造条件によっては、実施形態と同程度の効果を維持しつつ、各ボディ領域16,26及び各ドレインオフセット領域19,29は、埋込酸化膜2に達していない半導体装置を形成することができる。
図7は、実施形態の変形例に係る半導体装置の断面図である。同図に示す変形例においては、各ボディ領域16,26及び各ドレインオフセット領域19,29に注入された不純物の拡散のためのアニールの加熱温度や加熱時間,又はイオン注入のエネルギーを標準条件よりも小さく設定している。この場合、各ボディ領域16,26及び各ドレインオフセット領域19,29が埋込酸化膜2に達せずに、各領域16,19,26,29の底部が埋込酸化膜2とは離間している。
また、プロセスの設定条件は実施形態と同じ標準条件であっても、製造工程上のバラツキ(ウエハ内位置によるバラツキやロット間のバラツキ)によって、図7に示すような構造が得られる場合もある。
本発明の半導体装置は、プラズマディスプレイの駆動回路などに利用される高耐圧の半導体装置として利用することができる。
本発明の実施形態に係る半導体装置の断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程のうちボディ領域,ドレインオフセット領域等を形成する工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程のうちゲート絶縁膜,ゲート電極,ソース・ドレイン領域等を形成する工程を示す断面図である。 (a),(b)は、本発明の実施形態に係る半導体装置の製造工程のうちトレンチ分離領域等を形成する工程を示す断面図である。 本実施形態の半導体装置の構造におけるNチャネルトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧及びオン抵抗のイオン注入加速エネルギー依存性をシミュレーションした結果を示す図である。 特許文献1に開示される半導体装置と同様に、オフセット構造のトランジスタを有する従来の半導体装置の断面図である。 実施形態の変形例に係る半導体装置の断面図である。
符号の説明
1 支持基板
2 埋込酸化膜
3 半導体層
3a,3b,3c 活性領域
4a,4b,4c,4d トレンチ分離領域
5a,5b,5c,5d LOCOS膜
6 層間絶縁膜
11 バックゲートコンタクト領域
12 ソース電極
13 ソース領域(第1のソース領域)
14a,14b ゲート電極
15 ドレイン電極
16 ボディ領域
17 Vt制御拡散層
18 酸化シリコン薄膜
19 ドレインオフセット領域
20 ドレインコンタクト領域
21 バックゲートコンタクト領域
22 ソース電極
23 第2のソース領域
24a,24b ゲート電極
25 ドレイン電極
26 ボディ領域
27 ソース領域
29 ドレインオフセット領域
30 ドレインコンタクト領域

Claims (21)

  1. 基板上の埋込絶縁膜の上に設けられた半導体層と、上記半導体層を複数の活性領域に区画する素子分離領域と、上記複数の活性領域のうち第1の活性領域に第1導電型チャネルを有する第1のトランジスタを配置し、上記複数の活性領域のうち第2の活性領域に第2導電型チャネルを有する第2のトランジスタを配置した半導体装置であって、
    上記第1のトランジスタは、
    上記第1の活性領域内に形成された第1導電型の第1のソース領域と、
    上記第1の活性領域内における上記第1のソース領域とは離間した位置に形成された第1導電型の第1のドレイン領域と、
    上記第1の活性領域内において上記第1のソース領域に隣接して設けられ、かつ、不純物濃度のピークが表面領域にあり、表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有する第2導電型の第1のボディ領域と、
    上記活性領域の上で、ソース側にゲート酸化により形成された薄膜部を有し、ドレイン側にLOCOS法により形成された,上記薄膜部につながる厚膜部を有する第1のゲート絶縁膜と、
    上記第1の活性領域内における上記第1のドレイン領域に隣接して設けられ、かつ、上記第1のゲート絶縁膜の厚膜部の下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部に不純物濃度のピークを有する第1導電型の第1のドレインオフセット領域と、
    上記第1のゲート絶縁膜の上記薄膜部と上記厚膜部の一部とに跨って設けられたゲート電極とを備え、
    上記第1のボディ領域と上記第1のドレインオフセット領域は、互いに隣接して設けられ、かつ、上記半導体層の厚み方向における不純物濃度のピーク位置が互い異なる,半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    上記第1のボディ領域と上記第1のドレインオフセット領域とは、上記埋込絶縁膜に達している,半導体装置。
  3. 請求項1記載の半導体装置において、
    上記第1のドレインオフセット領域の上記深部は、第1のトランジスタのオン抵抗が第1の設定値以下になる範囲にある,半導体装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第1のドレインオフセット領域の上記深部は、上記厚膜部の下面からの深さで上記半導体層の厚膜部下方における厚みの10%から60%の範囲にある,半導体装置。
  5. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第1のドレインオフセット領域の上記深部は、上記厚膜部の下面からの深さで上記半導体層の厚膜部下方における厚みの20%から40%の範囲にある,半導体装置。
  6. 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
    上記第1のドレインオフセット領域の上記深部は、第1のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が第2の設定値以上になる範囲にある,半導体装置。
  7. 請求項1、2、6のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第1のドレインオフセット領域の上記深部は、上記厚膜部の下面からの深さで上記半導体層の厚膜部下方における厚みの25%から60%の範囲にある,半導体装置。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第2のトランジスタは、
    上記第2の活性領域内に形成された第2導電型の第2のソース領域と、
    上記第2の活性領域内における上記第2のソース領域とは離間した位置に形成された第2導電型の第2のドレイン領域と、
    上記活性領域のうち上記第2のソース領域と上記第2のドレイン領域との間に位置する領域の上に設けられ、LOCOS法によって形成された第2のゲート絶縁膜と、
    上記第2の活性領域内において上記第2のソース領域に隣接して設けられ、かつ、上記第2のゲート絶縁膜の下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部に不純物濃度のピークを有する第1導電型の第2のボディ領域と、
    上記第2の活性領域内における上記第2のドレイン領域に隣接して設けられた第2導電型の第2のドレインオフセット領域と、
    上記第2のゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極と
    を備えている半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    上記第2のボディ領域の上記深部は、第2のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が第3の設定値以上になる範囲にある,半導体装置。
  10. 基板上の埋込絶縁膜の上に設けられた半導体層と、上記半導体層を複数の活性領域に区画する素子分離領域と、上記複数の活性領域のうち第1の活性領域に第1導電型チャネルを有する第1のトランジスタを配置し、上記複数の活性領域のうち第2の活性領域に第2導電型チャネルを有する第2のトランジスタを配置した半導体装置であって、
    上記第2のトランジスタは、
    上記第2の活性領域内に形成された第2導電型の第2のソース領域と、
    上記第2の活性領域内における上記第2のソース領域とは離間した位置に形成された第2導電型の第2のドレイン領域と、
    上記活性領域のうち上記第2のソース領域と上記第2のドレイン領域との間に位置する領域の上に設けられ、LOCOS法によって形成された第2のゲート絶縁膜と、
    上記第2の活性領域内において上記第2のソース領域に隣接して設けられ、かつ、上記第2のゲート絶縁膜の下面からある深さ範囲だけ下方に位置する深部に不純物濃度のピークを有する第1導電型の第2のボディ領域と、
    上記第2の活性領域内における上記第2のドレイン領域に隣接して設けられ、かつ、不純物濃度のピークが表面領域にあり、表面から遠ざかるほど濃度が低くなる不純物濃度プロファイルを有する第2導電型の第2のドレインオフセット領域と、
    上記第2のゲート絶縁膜の上に設けられたゲート電極とを備え、
    上記第2のボディ領域と上記第2のドレインオフセット領域は、上記半導体層の厚み方向における不純物濃度のピーク位置が互いに異なる,半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置において、
    上記第2のボディ領域と上記第2のドレインオフセット領域とは、上記埋込絶縁膜に達している,半導体装置。
  12. 請求項10記載の半導体装置において、
    上記第2のボディ領域の上記深部は、第2のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が第3の設定値以上になる範囲にある,半導体装置。
  13. 請求項10〜12のうちいずれか1つに記載の半導体装置において、
    上記第2のボディ領域の上記深部は、上記第2のゲート絶縁膜の下面からの深さで上記半導体層の第2のゲート絶縁膜下方における厚みの25%から60%の範囲にある,半導体装置。
  14. 基板上の埋込絶縁膜の上に設けられた半導体層と、上記半導体層を複数の活性領域に区画する素子分離領域と、上記複数の活性領域のうち第1の活性領域に第1導電型チャネルを有する第1のトランジスタを配置し、上記複数の活性領域のうち第2の活性領域に第2導電型チャネルを有する第2のトランジスタを配置した半導体装置の製造方法であって、
    上記第1の活性領域の第1のボディ領域形成領域に、第2導電型不純物イオンを注入する工程(a)と、
    上記第1の活性領域のうち上記第1のボディ領域とは離間した第1のドレインオフセット領域形成領域に、第1導電型不純物イオンを、上記工程(a)におけるよりも高エネルギー条件で注入する工程(b)と、
    熱処理により、上記第1のボディ領域を、第2導電型不純物濃度のピークが上記半導体層の表面領域にあるように形成する一方、上記第1のドレインオフセット領域を、第1導電型不純物濃度のピークが後に形成される厚膜部の下面からある深さ範囲だけ下方に位置
    する深部にあるように形成する工程(c)と、
    LOCOS法により、上記第1のドレインオフセット領域の両端部を除く領域かつドレイン側の領域上に第1のゲート絶縁膜の厚膜部を形成する工程(d)と、
    上記第1のボディ領域から第1のドレインオフセット領域のソース側端部に亘る領域上に、ゲート酸化法により、上記厚膜部につながる,第1のゲート絶縁膜の薄膜部を形成する工程(e)とを含み、
    上記第1のボディ領域と上記第1のドレインオフセット領域は、互いに隣接して設けられ、かつ、上記半導体層の厚み方向における不純物濃度のピーク位置が互いに異なる,半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
    上記第1のボディ領域と上記第1のドレインオフセット領域とは、上記工程(c)の終了後に上記埋込絶縁膜に達している,半導体装置の製造方法。
  16. 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)における不純物イオンの注入は、上記工程(d)の終了後における上記第1のドレインオフセット領域の上記深部が、第1のトランジスタのオン抵抗が第1の設定値以下になる範囲にあるように行なわれる,半導体装置の製造方法。
  17. 請求項14〜16のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)における不純物イオンの注入は、上記工程(d)の終了後における上記第1のドレインオフセット領域の上記深部が、上記厚膜部の下面からの深さで上記半導体層の厚膜部下方における厚みの10%から60%の範囲にあるように行なわれる,半導体装置の製造方法。
  18. 請求項14〜16のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)における不純物イオンの注入は、上記工程(d)の終了後における上記第1のドレインオフセット領域の上記深部が、上記厚膜部の下面からの深さで上記半導体層の厚膜部下方における厚みの20%から40%の範囲にあるように行なわれる,半導体装置の製造方法。
  19. 請求項14又は15に記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)における不純物イオンの注入は、上記工程(d)の終了後における上記第1のドレインオフセット領域の上記深部が、第1のトランジスタのソース・ドレイン間の耐圧が第2の設定値以上になる範囲にあるように行なわれる,半導体装置の製造方法。
  20. 請求項14、15、19のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(b)における不純物イオンの注入は、上記工程(d)の終了後における上記第1のドレインオフセット領域の上記深部が、上記厚膜部の下面からの深さで上記半導体層の厚膜部下方における厚みの25%から60%の範囲にあるように行なわれる,半導体装置の製造方法。
  21. 請求項14〜20のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法において、
    上記工程(a)では、上記第2の活性領域の第2のドレインオフセット領域形成領域にも、第2導電型不純物イオンを注入し、
    上記工程(b)では、上記第2の活性領域のうち上記第2のドレインオフセット領域とは離間した第2のボディ領域形成領域にも、第1導電型不純物イオンを注入し、
    上記工程(c)では、上記第2のドレインオフセット領域を、第2導電型不純物濃度のピークが上記半導体層の表面領域にあるように形成する一方、上記第2のボディ領域を、第1導電型不純物濃度のピークが上記半導体層の上面からある深さだけ下方に入り込んだ位置にあるように形成する,半導体装置の製造方法。
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