JP5157012B2 - レール部材 - Google Patents

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本発明は、ボルト及びナットからなる締結手段を摺動可能に支持するレール部材であって、例えば、エアコンディションナーの室外機、給湯器、自動販売機などの屋外に設置される装置の台座などのコンクリートベースに埋設されて使用されるようなレール部材に関する。
エアコンディションナーの室外機、給湯器、自動販売機など機器を屋外に設置する場合には、コンクリートなどを成形したコンクリートベースに、これらの機器の足の部分に設けられたボルト穴をボルトを用いて締結することでこれらの機器を固定することが行われている。機器によって、そのサイズなどは様々であることから、コンクリートベースの上面にボルト等の締結部材を摺動可能に保持するレール部材が埋設されることがあり(例えば、特許文献1、2参照。)、このようなボルト若しくはナットの摺動用レールを埋設したコンクリートベースを使用することで、地面上に型枠を作ってコンクリートを直接打設する場合に比べて大幅な作業時間の短縮が可能である。
実開平4−3198号公報 特開200−28086号公報
このようなレール部材を上面に埋設したコンクリートベースを用いて所要の室外機などを設置する場合には、設置すべき室外機などのサイズに合わせて締結用のボルトの位置をレールの延長方向に沿って摺動させ、適切な位置を見つけて固定することが行われている。ところが、適当な位置を見つけてボルトなどを締め付けて固定作業に入る場合に、他のコンクリートベースとの位置合わせの微調整や、コンクリートベースの方向出しや、設置すべき室外機の水平度の微調整などを行っていると、適切な位置まで移動させたつもりのボルトやナットの位置がずれてしまうことがあり、再度ボルトやナットの位置の合わせからやり直しなども必要になり、作業が煩雑なものとなっていた。
また、屋外に設置するような機器は重量もあり、通常は一旦コンクリートベースに締結することで容易には動かないように固定される。しかしながら突風や地震などによってレールの延長方向に、設置した機器が締結したボルトやナットとともに位置ずれを生ずることもあり、このような位置ずれが発生した場合では、機器に接続する配管などに障害が発生したり、設置した機器自体が故障してしまうような問題が発生する。また、周囲の人や家屋に対しても危険が生ずるおそれがある。
そこで、本発明は上述の技術的な課題に鑑み、レール上でボルトやナットなどの位置を決めて作業をする場合にその作業性を改善し、施工後も確実にレール部材にボルトやナット等を不作動とするレール部材の提供を目的とする。
上述の技術的な課題を解決するための本発明のレール部材は、ボルト及びナットからなる締結手段を摺動可能に支持するレール部材であって、前記締結手段のボルト頭部若しくはナットが挿通可能な拡溝部と、前記締結手段のボルト軸部が挿通可能であって前記拡溝部に連続して形成される狭溝部とを有し、前記拡溝部に前記締結手段の締結動作に従って塑性変形可能な突条部が形成されることを特徴とする。
本発明のレール部材によれば、ボルト及びナットからなる締結手段をレールに沿って摺動させて位置決めをしたところで、ボルト若しくはナットを多少回転させて締結させることで、拡溝部内のナット若しくはボルトはその位置が締結動作に従って上側に移動し、塑性変形可能な突条部が塑性変形することになる。この突条部の塑性変形によって、拡溝部内のナット若しくはボルトは強く密着している突条部に仮固定されることになり、ボルト及びナットからなる締結手段をレール上に仮固定できることになる。
本発明の好適な実施形態によれば、前記突条部は、前記拡溝部と前記狭溝部の段差部分の近傍に形成されるものとすることができ、前記突条部は、例えば、金属材料からなる前記拡溝部の側壁の一部を隆起させて形成される。前記突条部を構成する金属材料は、前記締結手段のボルト頭部若しくはナットを構成する金属材料よりも柔らかくすることができる。また、前記突条部は、前記拡溝部の両側壁にそれぞれ対向するように一対設けることができ、前記拡溝部の幅は、前記締結手段のボルト頭部若しくはナットの回動が規制される幅であることが好ましい。
さらに本発明のコンクリートブロックは、上述の如きレール部材を上面部に臨んで埋設したものであり、前述の本発明のレール部材の特徴から、容易な位置決めが実現され、室外機などの設置作業を大幅に簡略化させることができる。
本発明のレール部材によれば、ボルト及びナットからなる締結手段を締結動作させることで突条部の塑性変形が生じ、この塑性変形によって、拡溝部内のナット若しくはボルトは強く密着している突条部に仮固定され、締結手段をレール上に仮固定できることになる。したがって、レール部材やレール部材を埋設したコンクリートブロックなどの位置調整などを行っても、締結手段がずれてしまうことがなく、室外機などの設置作業を大幅に簡略化させることができる。また、前記塑性変形によって、例えば地震や突風などにより、レールの延長方向に強い力が加わった場合でも、塑性変形した部分によって拡溝部内のナット若しくはボルトの位置ずれを防止でき、施工後においても確実にレール部材にボルトやナット等を不作動とすることができる。
本発明の好適な実施形態を図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態のレール部材は、例えばエアコンディションナーの室外機、給湯器、自動販売機などの屋外に設置される装置の台座などのコンクリートベースに埋設されて使用されるレール部材である。図1、図2に示すように、本実施形態のレール部材10は、長手方向に所定の長さを有する部材であり、未使用の状態では長手方向に垂直な断面ではどの部分でも同じ断面形状となり、例えばアルミニウムなどの比較的に軽い金属材料で形成され、その表面にはコンクリート埋設時の腐食防止のためにアルマイト加工が施されている。
本実施形態のレール部材10は、その断面で、上から狭溝部と拡溝部が上下方向に連なった構成を有しており、狭溝部は一対の狭溝部側壁14に挟まれた幅の比較的に狭い空間であり、一方、拡溝部は一対の拡溝部側壁13に挟まれた幅の比較的に広い空間である。一対の拡溝部側壁13に挟まれた拡溝部は、締結手段のうちのボルト頭部若しくはナットが挿通し、更にこの拡溝部の幅はボルト頭部若しくはナットの回動が規制される幅に設定されている。狭溝部はボルト軸部が挿通する幅を有しており、拡溝部と狭溝部の間には幅の違いから段差部18が設けられ、拡溝部の底面側には、板状の底部16が形成されており、本実施形態のレール部材10は上側だけが開口するような形状とされている。上側の開口端部には外側にやや突設される上端部15が形成され、この上端部15の間の溝に、締結手段のボルト軸部が挿入される。板状の底部16と拡溝部の拡溝部側壁13の交差する角部からは底部16を水平方向に延長させた鍔部20が形成されている。
上から狭溝部と拡溝部が上下方向に連なった構成は、従来のレール部材でも同様の構成を有しているが、本実施形態のレール部材10は一対の拡溝部側壁13の段差部18に近い部分にボルトとナットの締結動作に従って塑性変形可能な突条部11、12が形成されている。突条部11、12は拡溝部側壁13を構成するアルミニウムなどの金属材料を垂直な側壁面から水平に隆起させるように形成されており、その隆起した高さは、一対の突条部11、12の間の空隙が狭溝部の間隔とほぼ同じ程度かそれよりもやや広がるように形成されている。すなわち、一対の突条部11、12の間の空隙は、ボルト頭部やナットを通過させるほどは広くないが、ボルト軸部は挿通する幅を有している。突条部11、12の隆起した高さは、一例として2.5mm程度とされる。突条部11、12の位置は、拡溝部側壁13の段差部18に近い位置とされ、段差部18から例えば2mm程度下方向の部分から突設されるように形成されている。突条部11、12は、全体としてボルトとナットの締結動作に従って形状的にも薄く脆弱で塑性変形可能なように構成されており、突条部11、12の材質はアルミニウムなどの金属材料を用いてステンレス鋼や炭素鋼などの硬い材料で形成されるボルトやナットに比べて柔らかく構成される。
このような突条部11、12は、締結手段であるボルトとナットを締結させる動作に従って塑性変形される。図4は締結手段の締結前の状態を示しており、締結手段としての六角ボルトのボルト頭部31が一対の拡溝部側壁13に挟まれた拡溝部に収納されている。ボルト軸部32は、拡溝部から狭溝部を通過して、上端部15から外部に突出している。この状態で、ボルト頭部31は拡溝部側壁13の内壁面17とわずかな空隙しかない程度に接近しており、六角ボルトのボルト頭部31は、その回動が規制されており軸周りに回動できないが、レールの延長方向には回動せず平行に摺動して移動可能である。
このような段階で、例えば、ボルトの位置をレールの延長方向で決める必要があるものとすると、ボルト軸部32にナットを螺合させ、その位置でボルトの締結動作に入る。この締結動作は、ボルトとナットを本格的に締結する前に行う仮締結の動作であり、主にボルトの締結位置を決めるためのものである。図5に示すように、ボルトの締結動作に従って図示しないナットの方に、すなわち図中上側にボルト自体が上昇する。この時、ボルト頭部32の面31sが突条部11、12を押し込んでいき、突条部11、12を塑性変形させ、突条部11、12に食い込むようにして拡溝部と狭溝部の間の段差部8に当接する形で止まることになる。この仮締結の動作では、主に突条部11、12を塑性変形させるため締結力が必要となるが、この突条部11、12を塑性変形させるため締結力は、ボルトとナットを本格的に締結させて、たとえば機器などを固定させるための締結力よりも十分に弱いもので良い。従って、ボルトの仮の位置決めのための締結と、機器などの設置のための本格的な締結を力加減で選択することができる。
図6はレール部材の延長方向での断面図であり、レール部材10の突条部11がボルトの締結動作に従って上昇したボルト31によって上方向に曲げられ、一部では原型を留めないように変形した変形部25が形成されていることが示される。なお、図示を省略しているが、突条部12側にも同様な変形部が形成される。
これら突条部11、12を塑性変形させることで、ボルトなどの締結手段の位置が決められることになるが、種々の調整の結果、ボルトをさらに移動させる必要が生じた場合には、ボルトとナットの結合状態が解除され、解除されることでボルト頭部31は再び突条部11、12の位置よりも下部に下降して、突条部11の変形した変形部25からも離間する。ボルト頭部31は再び突条部11、12の位置よりも下部に下降することで、六角ボルトのボルト頭部31は、拡溝部内で摺動して移動可能である。再度、位置決めのためにボルトの締結動作に入れば、その場所でボルト自体が上昇して突条部11、12の塑性変形が生じる。塑性変形は位置が重ねられていても問題なく生じるため、僅かにずらす場合でも必要な位置でボルトの締結動作に入れば良い。
最終的に、ボルトのレールの延長方向での位置が正しければ、機器などの設置のための本格的な締結を行う。前述のように、この締結時には、ボルトの仮の位置決めのための締結とは異なり、更に大きな締結力で締めこんで、機器などの設置を行うことができる。この作業時に、ボルトやナットなどの締結手段は既に突条部11、12の塑性変形により、位置決めされているため、締結動作中におけるレール方向での位置ずれなどを憂慮せずに作業を進めることができる。
図3は、本実施形態のレール部材を用いて形成されたコンクリートブロックを示す図である。例えばエアコンディションナーの室外機、給湯器、自動販売機などの屋外に設置される装置の台座として機能するコンクリートブロック21は、前述のレール部材10の上端部15間の溝部19が上面22に臨みながらレール部材10全体が埋設されるように形成される。
このコンクリートブロック21を用いて室外機などの設置を行う場合には、例えば底面23が地面に接するように、地面に平行に水平を保つようにコンクリートブロック21を2個程度並べて配置する。側部からレール部材10の拡溝部に1本や2本ほどボルト頭部を挿入し、所定の位置まで移動させ、例えば室外機の足部分にあるボルト穴にレール部材10に挿通されているボルトの軸部を挿通させる。そして、このボルト締結位置で正しいものと判断できれば、ボルトの軸部にナットを螺合させ、仮締めを行う程度で締結動作を進め、レール部材10内の突条部11、12を塑性変形させて位置決めをする。一旦、突条部11、12の塑性変形による位置決めがなされれば、他のコンクリートベースとの位置合わせの微調整や、コンクリートベースの方向出しや、設置すべき室外機の水平度の微調整などを行っても、ボルトの位置はずれることがなく、次いで本格的にボルトの軸部にナットを締結すれば室外機などの台座上への設置は完了する。
さらに、このような突条部11、12の塑性変形がなされた状態でボルトとナットを締結して施行を完了した場合には、その施工後に、例えば地震や突風などにより、レールの延長方向に強い力が加わった場合でも、塑性変形した部分によって拡溝部内のナット若しくはボルトの位置ずれを防止でき、確実にレール部材にボルトやナット等を不作動とすることができる。突条部11、12などが設けられていない従来のレールでは、本件発明者が行った実験ではおよそ400kg重程度の荷重でレールに沿ってボルトとナットの締結位置がすれてしまうという問題が発生していたが、本実施形態のレール部材によればおよそ4トン重を越える荷重まで耐えられることが分かり、突条部11、12の塑性変形を伴うことで、極めて例えば地震や突風などの外力に強い構造となっていることが実証されている。
なお、上述の実施形態では、レール部材10の拡溝部にボルト頭部を挿入するとして説明したが、ナットを挿入して締結動作を行うこともできる。
[第2の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態のレール部材とは異なる形状のレール部材40の例であり、図7乃至図10にその構造を示す。本実施形態のレール部材40は、第1の実施形態のレール部材10と同様に、長手方向に所定の長さを有する部材であり、未使用の状態では長手方向に垂直な断面ではどの部分でも同じ断面形状となり、例えばアルミニウムなどの比較的に軽い金属材料で形成され、その表面にはコンクリート埋設時の腐食防止のためにアルマイト加工が施されている。
図7に示すように、本実施形態のレール部材40は、その断面で、上側から薄い厚みの狭溝部とその下部に形成される拡溝部が上下方向に連なった構成を有しており、狭溝部は一対の上端部45に挟まれた幅の比較的に狭い空間であり、一方、拡溝部は一対の拡溝部側壁43に挟まれた幅の比較的に広い空間である。一対の拡溝部側壁43に挟まれた拡溝部は、締結手段のうちのボルト頭部若しくはナットが挿通し、更にこの拡溝部の幅はボルト頭部若しくはナットの回動が規制される幅に設定されている。狭溝部はボルト軸部が挿通する幅を有しており、上端部45に対しては締結手段の締結圧が加わるため、上端部45自体は厚い肉厚を有している。
拡溝部の底面側には、一対の狭溝部側壁44に挟まれたもう1つの狭溝部が段差部48を介して形成されており、この部分でボルトの軸部が延長された場合でも、該軸部を収納できるように構成されている。この一対の狭溝部側壁44に挟まれたもう1つの狭溝部の下部には、板状の底部46が形成されており、板状の底部46と下側の狭溝部の狭溝部側壁44の交差する角部からは底部46を水平方向に延長させた鍔部50が形成されている。
本実施形態のレール部材40では、一対の拡溝部側壁43の上端部45に近い部分にボルトとナットの締結動作に従って塑性変形可能な突条部41、42が形成されている。突条部41、42は、第1の実施形態のレール部材と同様に、拡溝部側壁43を構成するアルミニウムなどの金属材料を垂直な側壁面から水平に隆起させるように形成されており、その隆起した高さは、一対の突条部41、42の間の空隙が狭溝部の間隔とほぼ同じ程度かそれよりもやや広がるように形成されている。すなわち、一対の突条部41、42の間の空隙は、ボルト頭部やナットを通過させるほどは広くないが、ボルト軸部は挿通する幅を有している。例えば、M10タイプのボルト及びナットに対して、突条部41、42の隆起した高さは、一例として2mm程度とされ、突条部41、42の位置は、拡溝部側壁43の上端部45に近い位置とされて上端部45から例えば2.2mm程度下方向の部分から突設されるように形成されている。突条部41、42は、全体としてボルトとナットの締結動作に従って形状的にも薄く脆弱で塑性変形可能なように構成されており、突条部41、42の材質はアルミニウムなどの金属材料を用い、ステンレス鋼や炭素鋼などの硬い材料で形成されるボルトやナットに比べて柔らかく構成される。
第2の実施形態の突条部41、42も、締結手段であるボルトとナットを締結させる動作に従って塑性変形される。図8は締結手段の締結前の状態を示しており、締結手段としての六角ボルトのボルト頭部61が一対の拡溝部側壁43に挟まれた拡溝部に収納されている。ボルト軸部62は、拡溝部から上端部45の間の狭溝部を通過して外部に突出している。この状態で、ボルト頭部61は拡溝部側壁43の内壁面とわずかな空隙しかない程度に接近しており、六角ボルトのボルト頭部61は、その回動が規制されており軸周りに回動できないが、レールの延長方向には回動せず平行に摺動して移動可能である。
この段階で、例えば、ボルトの位置をレールの延長方向で決める必要があるものとすると、ボルト軸部62にナットを螺合させ、その位置でボルトの締結動作に入る。この締結動作は、ボルトとナットを本格的に締結する前に行う仮締結の動作であり、主にボルトの締結位置を決めるためのものである。図9に示すように、ワッシャー65や設置用機器の足部64が挿通されたボルト軸部62はさらにナット63に螺合しており、ボルトの締結動作に従って、そのナット63の方にすなわち図中上側にボルト自体が上昇する。この時、ボルト頭部61が突条部41、42を押し込んでいき、突条部41、42を塑性変形させ、突条部41、42に食い込むようにして上端部45に当接する形で止まることになる。この仮締結の動作では、主に突条部41、42を塑性変形させるため締結力が必要となるが、この突条部41、42を塑性変形させるため締結力は、ボルトとナットを本格的に締結させて、たとえば機器などを固定させるための締結力よりも十分に弱いもので良い。従って、ボルトの仮の位置決めのための締結と、機器などの設置のための本格的な締結を力加減で選択することができる。
本実施形態では、図10に示すように、拡溝部に挿入される締結手段の一部をナット73とすることができる。この場合において、本実施形態のレール部材40では、一対の狭溝部側壁44に挟まれた下側の狭溝部が形成されており、この部分でボルトの軸部72の下側を収納できる。すなわち、ボルトの軸部72にワッシャー75や設置用機器の足部74が挿通されて、ボルトの頭部71を回し込んでいった場合には、当該レール部材40の拡溝部に挿入されていたナット73が上昇して、当該締結部材を仮に位置決めすることができ、さらにその位置で締結動作を進めることで、仮止めではない本格的な締結を図ることができる。また、先の実施形態と同様に、突条部41、42の塑性変形がなされた状態でボルトとナットを締結して施行を完了した場合には、その施工後に、例えば地震や突風などにより、レールの延長方向に強い力が加わった場合でも、塑性変形した部分によって拡溝部内のナット若しくはボルトの位置ずれを防止でき、確実にレール部材にボルトやナット等を不作動とすることができる。
[第3の実施形態]
本実施形態は、壁に棚などを設置する場合に取り付けられるレール部材の例であり、例えば第11図に示すような構造を有している。レール部材80には、ボルトの頭部若しくはナットが挿入される拡溝部81が形成され、外側には狭溝部を形成する上端部82が設けられている。拡溝部81の側壁の上端部82に近い側には、締結手段であるボルトとナットを締結させる動作に従って塑性変形される突条部83、84が配設されている。拡溝部81の底面には複数の螺子穴が設けられ、該螺子穴を介して所要の壁85に木ねじ86が締結されて当該レール部材80が固定されている。なお、レール部材80は垂直方向を長手方向としているが、図中は破断して示している。
このような構造のレール部材80によれば、拡溝部81にボルトの頭部等を挿入した後、棚などのブラケットをボルトの軸部に挿通し、次いでナットを締め込むことで、突条部83、84の塑性変形を伴って棚などのブラケットを固定できる。塑性変形をボルトとナットの仮止めに用いることもでき、さらに施工後は塑性変形によって縦方向の締結手段の位置ずれも確実に防止できる。
なお、上述の実施形態においては、突条部の形状を直線状の部材として説明したが、本発明においては、ボルトとナットの締結動作に従って形状的にも脆弱で塑性変形可能なものであれば、突条部の形状は特に直線状には限定されない。例えば、断続的な直線状としてより脆弱度を増したものとすることもできる。
本発明の第1の実施形態にかかるレール部材の斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレール部材の断面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレール部材をコンクリートブロックに埋設したところを示す斜視図である 本発明の第1の実施形態にかかるレール部材の断面図であって、締結手段が未締結な状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレール部材の断面図であって、締結手段の締結動作が行われた状態を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレール部材の該レールの延長方向に沿った断面図であって、締結手段の締結動作が行われた状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるレール部材の断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるレール部材の断面図であって、締結手段が未締結な状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかるレール部材の断面図であって、ボルト頭部がレール部材内に位置する場合の締結状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかるレール部材の断面図であって、ナットがレール部材内に位置する場合の締結状態を示す図である。 本発明の第3の実施形態にかかるレール部材の斜視図である。
符号の説明
10 レール部材
11、12 突条部
13 拡溝部側壁
14 狭溝部側壁
15 上端部
16 底部
17 内壁面
18 段差部
19 溝部
20 鍔部
21 コンクリートブロック
22 上面
23 底面
31 ボルト頭部
32 ボルト軸部
40 レール部材
41、42 突条部
43 拡溝部側壁
44 狭溝部側壁
45 上端部
46 底部
48 段差部
50 鍔部
61 ボルト頭部
62 ボルト軸部
63 ナット
64 足部
65 ワッシャー
71 頭部
72 軸部
73 ナット
74 足部
75 ワッシャー
80 レール部材
81 拡溝部
82 上端部
83、84 突条部
85 壁
86 木ねじ

Claims (7)

  1. ボルト及びナットからなる締結手段を摺動可能に支持するレール部材であって、
    前記締結手段のボルト頭部若しくはナットが挿通可能な拡溝部と、前記締結手段のボルト軸部が挿通可能であって前記拡溝部に連続して形成される狭溝部とを有し、前記拡溝部に前記締結手段の締結動作に従って塑性変形可能な突条部が形成されることを特徴とするレール部材。
  2. 前記突条部は、前記拡溝部と前記狭溝部の段差部分の近傍に形成されることを特徴とする請求項1記載のレール部材。
  3. 前記突条部は、金属材料からなる前記拡溝部の側壁の一部を隆起させて形成されることを特徴とする請求項1記載のレール部材。
  4. 前記突条部を構成する金属材料は、前記締結手段のボルト頭部若しくはナットを構成する金属材料よりも柔らかいことを特徴とする請求項3記載のレール部材。
  5. 前記突条部は、前記拡溝部の両側壁にそれぞれ対向するように一対設けられていることを特徴とする請求項1記載のレール部材。
  6. 前記拡溝部の幅は、前記締結手段のボルト頭部若しくはナットの回動が規制される幅であることを特徴とする請求項1記載のレール部材。
  7. 請求項1記載のレール部材を上面部に臨んで埋設したことを特徴とするコンクリートブロック。
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