JP5150666B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体レーザ装置に関する。
近年、光ディスクのピックアップや、加工用、ポインター、さらにはテレビジョンやプロジェクターなどへの応用用途で、半導体レーザ(LD)の研究開発は盛んに進められている。こうした用途の中でも、特にLDの高出力駆動を必要とするアプリケーションにおいては、LDからの発熱が大きく、放熱性の改善が強く求められている。
高出力のLDでは、放熱性を改善するために、Junction−Down実装と呼ばれる、手法が一般的に用いられる。この手法では、LD内の主な発熱箇所である活性層近傍を放熱部材の近くに実装することで放熱性を改善する。
そして、リッジ形状のストライプを有する、いわゆる、リッジ導波路型半導体レーザにおいては、リッジ側面が、熱伝導率の非常に悪いZrOやSiOなどの金属酸化物系の絶縁膜で埋め込まれている。このため、Junction−Down実装を行った場合、主な発熱源となるリッジ直下の活性層部分から、リッジ側面の絶縁物領域を介して熱が伝導しづらく、放熱性を低下させる要因となっている。
特許文献1にはリッジ側面を金属酸化物系の絶縁膜よりも熱伝導率の高いAlNやAlGaNで埋め込む技術が開示されている。また、特許文献2には、やはり熱伝導率の高いAlONで埋め込む技術が開示されている。
しかしながら、AlN、AlGaN、AlONといった窒化物系材料は、金属酸化物系材料に比べ、材料の膜応力が大きい。したがって、半導体層に微小クラックが発生し、素子の信頼性に悪影響を与えることが懸念される。
特開2003−332693号公報 特開2009−4645号公報
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、信頼性が高く、放熱性に優れる高出力の半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の半導体レーザ装置は、活性層と、前記活性層上のp型半導体層と、前記p型半導体層を掘り込んで形成される一対の溝部と、前記p型半導体層に形成され、前記一対の溝部に挟まれるリッジ形状のストライプと、前記溝部を埋め込む絶縁物の埋め込み層を備え、前記溝部の底面が前記ストライプから離れるに従い浅くなり、前記溝部の最深部が前記溝の前記ストライプ側に位置することを特徴とする。
上記態様の半導体レーザ装置において、前記埋め込み層上に形成され、前記リッジ形状のストライプの幅よりも広い開口部分が設けられる保護層と、前記開口部分に設けられ、前記p型半導体層上面および前記埋め込み層上面に接する金属電極とを、さらに有することが望ましい。
上記態様の半導体レーザ装置において、前記溝部の底面の少なくとも一部が階段状であることが望ましい。
上記態様の半導体レーザ装置において、前記溝部の底面の少なくとも一部が斜面であることが望ましい。
上記態様の半導体レーザ装置において、前記絶縁物がSiO、ZrO、Al、TaO、HfOのいずれかであることが望ましい。
上記態様の半導体レーザ装置において、GaN系半導体で構成されることが望ましい。
本発明によれば、信頼性が高く、放熱性に優れる高出力の半導体レーザ装置を提供することが可能となる。
第1の実施の形態の半導体レーザ装置の模式断面図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の作用を説明する図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。 第1の実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。 第1の実施の形態の変形例の半導体レーザ装置の模式断面図である。 第2の実施の形態の半導体レーザ装置の模式断面図である。 第3の実施の形態の半導体レーザ装置の模式断面図である。 従来技術の半導体レーザ装置の模式断面図である。
以下、図面を用いて実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(第1の実施の形態)
本実施の形態の半導体レーザ装置は、活性層と、活性層上のp型半導体層と、p型半導体層を掘り込んで形成される一対の溝部と、p型半導体層に形成され、一対の溝部に挟まれるリッジ形状のストライプと、溝部を埋め込む絶縁物の埋め込み層を備えている。そして、溝部の底面がストライプから離れるに従い浅くなる構造を有している。
本実施の形態の半導体レーザ装置は、絶縁物が埋め込まれる溝部の底面を、ストライプから離れるに従い浅くすることで、発熱源となるリッジ直下の活性層付近に熱伝導率の比較的高い半導体層を多く残すことができる。したがって、活性層から見て埋め込み層側に形成される放熱部材への放熱性が向上する。よって、信頼性が高く、放熱性に優れる高出力の半導体レーザ装置を提供することが可能となる。
図1は、本実施の形態の半導体レーザ装置の模式断面図である。本実施の形態の半導体レーザ装置は、窒化物系半導体レーザ、より具体的にはGaN系の青紫色半導体レーザである。また、リッジ形状のストライプを有するリッジ導波路型半導体レーザである。
図1に示すように、本実施の形態の半導体レーザ装置は、GaN基板10の主面に、n型GaNバッファ層11が形成され、その上に、n型AlGaNクラッド層21と、n型GaNガイド層22と、が形成される。n型AlGaNクラッド層21およびn型GaNガイド層22は、n型半導体層20に含まれる。
そして、n型GaNガイド層22の上に、発光部となる活性層30が形成される。活性層30は、井戸層と障壁層の積層構造で形成される。井戸層および障壁層には、例えばIn濃度を変えたInGaN層が用いられる。
活性層30の上に、p型GaN第1ガイド層41、電子オーバーフロー防止層であるp型AlGaN層42、p型GaN第2ガイド層43、p型AlGaNクラッド層44およびp型GaNコンタクト層45が、この順で形成されている。p型GaN第1ガイド層41、p型AlGaN層42、p型GaN第2ガイド層43、p型AlGaNクラッド層44およびp型GaNコンタクト層45はp型半導体層40に含まれる。
p型半導体層40を掘り込んで一対の溝部50が形成される。本実施の形態では、溝部50は、p型GaNコンタクト層45の表面から、p型GaN第2ガイド層43の途中まで掘り込まれることにより形成されている。
そして、この一対の溝部50に挟まれる形で、p型半導体層40にリッジ形状のストライプ60が形成されている。さらに、溝部50を埋め込む膜応力が比較的小さい金属酸化物の絶縁物、例えば、SiOやZrO(酸化ジルコニウム)の埋め込み層52が形成されている。
そして、溝部50の底面が階段状であり、ストライプ60から離れるに従って浅くなっている。この溝部50の底面の形状に対応する形で、埋め込み層52の膜厚もストライプ60から離れるに従って薄くなっている。
埋め込み層52上には、例えば、SiOの保護層54が形成される。そして、保護層54に開口部分が設けられ、p型半導体層40上面および埋め込み層52上面の一部に接して金属電極であるp型電極70が形成されている。p型電極70は、例えば、Ni/Au膜とTi/Pt/Au膜の積層膜である。
p型電極70上には金メッキ層80が形成される。Junction−Down実装の場合には、金メッキ層80上に、AnSnハンダ層(図示せず)等を介して例えばCu製の放熱部材(図示せず)が設けられる。
GaN基板10の裏面には、n型電極90が形成される。n型電極90は、例えば、Ti/Pt/Au膜である。
図12は、従来技術の半導体レーザ装置の模式断面図である。従来のリッジ導波路型半導体レーザでは、図12に示すように、溝部50は立方体形状であり、その底面は水平な面で構成されている。
図2は、本実施の形態の半導体レーザ装置の作用を説明する図である。図2(a)が本実施の形態の半導体レーザ装置、図2(b)が従来技術の半導体レーザ装置である。矢印が放熱経路を示す。
リッジ導波路型半導体レーザでは、p型電極70とn型電極90間に電流を注入すると、リッジ形状のストライプ60部分で狭窄された電流がリッジ直下の活性層30で光に変換され、レーザが発振する。このため、リッジ直下の活性層30部分が主な発熱源となる。
上述のように、Junction−Down実装の場合には、p型電極70側を放熱部材に接触させる。図2(b)のような構造の半導体レーザでリッジ直下の活性層30で発生した熱は、図中、矢印で示すように、熱伝導率が130W/mK程度と高いAlGaNやGaNのp型半導体層40を介して、埋め込み層52、p型電極70や金メッキ層80などを経て、図示しない放熱部材へと達する。
もっとも、リッジ側面の掘り込み部分である溝部50は、熱伝導率が数W/mKと非常に悪いSiOやZrO等の金属酸化物の絶縁膜で埋め込まれている。このため、埋め込み層52は極めて熱伝導の悪い領域となっている。したがって、リッジの脇を経て、放熱部材に到達できる熱量が非常に少ない。よって、放熱性が劣化し、特に発熱量の大きな半導体レーザでは素子の特性が劣化する恐れがある。
溝部50に挟まれるストライプ60部分は、電流狭窄と光閉じ込めの効果を備える。したがって、溝部50をむやみに浅くすることは、閾値の増大などの悪影響を生じさせる。また、溝部50の幅をむやみに細くすると、p型電極70と埋め込み層52(またはp型半導体層40)とのあわせ余裕がなくなり、ストライプ60脇で電流がリークする素子が発生し、歩留まりが低下する恐れがある。また、溝部50の幅が細すぎる、すなわち、埋め込まれる絶縁物の幅が薄すぎると、やはり、光閉じ込め効果が弱まり、閾値が増加する恐れがある。このように、溝部50または埋め込み層52の深さ、幅は、光閉じ込め効果、リークを抑える電流ブロックの効果、素子化プロセスのロバスト性などのさまざまな要素で決まる値である。
図2(a)に示す本実施の形態の半導体レーザは、溝部50の底面が階段状であり、ストライプ60から離れるに従って浅くなっている。したがって、この溝部50の底面の形状に対応する形で、埋め込み層52の膜厚もストライプ60から離れるに従って薄くなっている。
このような構造にとることにより、前述したような、光閉じ込め効果、電流ブロックの効果、素子化プロセスのロバスト性などに与える悪影響を少なく抑えたまま、放熱性を改善できる。光閉じ込め効果は、主に電流が注入される活性層30の直近の屈折率差で定まるため、溝部50の深い位置での幅を考える際、活性層30から遠い位置までZrOなどの絶縁物で埋め込んでいる必要は無い。一方、溝部50の浅い位置での幅は、プロセスのロバスト性を考えると狭くしすぎることはできない。このため、溝部50の浅い領域は幅広く、深い領域は幅を狭くとり、リッジ脇から遠ざかるにつれ浅くなるような構造をとった場合、レーザの特性に悪影響はほとんど無いといえる。
そして、このような構造をとると、金属酸化物と比較して熱伝導率が大きいGaN系半導体を材料とするp型半導体層40を、発熱部となる活性層30の直近に多く残すことができる。そのため、本実施の形態の構造では、図中、矢印で示すような、リッジ脇の放熱経路を経由して、活性層30から多くの熱が放熱部材に移動することが可能である。したがって、図2(b)の従来の構造と比較して、Junction−Down実装する場合の放熱性が向上する。
表1は、図2(a)の本実施の形態の構造と、図2(b)の従来技術の構造についての、素子の熱抵抗係数の計算による比較である。
Figure 0005150666
本実施の形態の場合、従来技術に比べ、熱抵抗係数が約12%小さくなり、放熱性が改善することが分かる。本実施の形態のように、熱伝導率が大きいGaN系半導体で構成することで、溝部の底面をストライプから遠ざかるにつれて浅くする構造の効果がより顕著になる。
また、本実施の形態によれば、従来技術の構造と比較して、溝部50を埋め込む埋め込み層52中の絶縁物の体積も削減できる。したがって、膜応力も低減することから素子の信頼性も向上するという利点もある。
次に、本実施の形態の半導体レーザ装置の製造方法について説明する。図3〜8は、本実施の形態の半導体レーザ装置の製造工程を示す模式断面図である。
まず、図3に示すように、n型GaN基板10の主面に、n型GaNバッファ層11、n型AlGaNクラッド層21、n型GaNガイド層22、井戸層と障壁層の積層構造の活性層30、p型GaN第1ガイド層41、電子オーバーフロー防止層であるp型AlGaN層42、p型GaN第2ガイド層43、p型AlGaNクラッド層44およびp型GaNコンタクト層45をこの順で、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により成膜する。
n型GaNバッファ層11には、例えばSiがドープされたGaN層が用いられ、厚さは例えば2000nmである。n型AlGaNクラッド層21には、例えばSiがドープされたAlGaN層が用いられ、厚さは例えば2000nmである。n型GaNガイド層22には、例えばSiがドープされたGaN層が用いられ、厚さは例えば70nmである。
活性層30の井戸層及び障壁層には、例えばInGaN層が用いられ、例えば、井戸層と障壁層とで、Inの濃度が変えられる。
p型GaN第1ガイド層41には、例えばMgがドープされたGaN層が用いられ、厚さは例えば30nmである。電子オーバーフロー防止層であるp型AlGaN層42には、例えばMgがドープされたAlGaN層が用いられ、厚さは例えば15nmである。p型GaN第2ガイド層43には、例えばMgがドープされたGaN層が用いられ、厚さは例えば40nmである。
p型AlGaNクラッド層44には、例えばMgがドープされたAlGaN層が用いられ、厚さは例えば600nmである。p型GaNコンタクト層45には、例えばMgがドープされたGaN層が用いられ、厚さは例えば18nmである。
次に、図4に示すように、このような半導体構造の上に、例えば厚さ0.9μmのSiO膜100などを成膜する。成膜方法は、熱CVD法でもスパッタ法でも良い。このSiO膜100上に、リソグラフィー法によってレジストパターンを形成する。そして、フッ酸系薬液によるウェットエッチングか、フッ素系ガスによるドライエッチングによってSiO層100をエッチングすることで、リッジ脇の溝部掘り込み用のSiOマスクを形成する。
このSiO膜100をマスクとして、例えばRIE(Reactive Ion Etching)法などで、p型GaNコンタクト層45、p型AlGaNクラッド層44を掘り込むことで、リッジ脇の溝部の一部、すなわち、ストライプ60から最も遠い部分の溝を形成する。
SiOマスク形成、RIEエッチングを複数回に分けて行い、エッチング時の深さを変えることで、リッジ脇の溝部の深さを段階的にストライプから遠ざかるにつれて浅くすることができる。
本実施の形態では、図4、図5、図6に示すように、3回の段階エッチングを行うことで、3段階に浅くなる溝部50を形成する。掘り込み深さは、例えば、650nm、300nm、50nmである。また、掘り込み幅は、例えば、深さ650nmの部分が約1μm、300nmの部分が約5μm、50nmの部分が約15μmである。この程度の合計の幅広さを有すると、後述するSiO保護層の形成時の位置合わせが容易になり、リークなどの不具合の発生率を抑えることができる。
次に、図7に示すように、この溝部を、ECR(Electron Cyclotron Resonance)法によって、絶縁物、例えばZrOで埋め込み、埋め込み層52を形成する。絶縁物を埋め込むのは、レーザ活性層近傍の電流狭窄と光閉じ込め効果を狙ってのものである。ここでは埋め込み材料はZrOを使用しているが、屈折率がGaN系材料より小さく、絶縁性を有する材料であればその他の材料を適用することも可能である。
例えば、ZrOでの埋め込みの際、レジストマスクを犠牲層とするリフトオフ法によることで溝部50を埋め込んでいるZrO以外のZrOを除去する。
そして、図8に示すように、埋め込み層52の上に、SiOなどを堆積し、リソグラフィー等によりパターニングすることで保護層54を形成する。保護層54は、例えば、ZrO埋め込み層の端部(リッジから遠い位置の端部)約1μmのみに被さるように形成する。被さり領域が狭く、被さっていない箇所が発生するとリークなどの不具合の原因となる。そのため、被さり領域は広いほうが素子の歩留まりが向上する。しかし、前述したようにSiOなどの金属酸化物系材料は熱伝導率が低く、被さり領域が広いと放熱性を悪くする要因となる。このためここでは約1μmとしている。
この上に、例えば、Ni/Au膜とTi/Pt/Au膜の積層膜のp型電極70、Auメッキ層80を、蒸着法、メッキ法などで順次形成する。さらにその後、GaN基板10を約150μm程度まで研磨で薄膜化したうえで、基板側にTi/Pt/Auなどのn型電極90を形成する。
このようにしてリッジ形状のストライプ構造、電極形成が済んだウェハから、へき開によってレーザーバーを形成し、端面に反射膜を成膜する。そして、このバーをチップに分割する。レーザの用途によって共振器長が定まり、チップのサイズも決定される。ここでは、例えば、共振器長600μm、チップ幅400μmとする。
以上のようにして、図1に示す本実施の形態の半導体レーザ装置が製造可能である。
図9は、本実施の形態の変形例の半導体レーザ装置の模式断面図である。本実施の形態の半導体レーザ装置は、図1の半導体レーザ装置に対し、保護層52の端部が溝部の最浅部にかかっている点で異なっている。
この構造にすることにより、図1に比べ埋め込み層52とp型電極70の接触面積が増大し、より放熱性があがる。上述のように、埋め込み層52と保護層52の被さり領域が狭く、被さっていない箇所が発生するとリークなどの不具合の原因となる。したがって、歩留まりの低下が顕著にならない範囲で、被さり領域を狭くとることが好ましい。
以上のように、本実施の形態によれば、埋め込み層の膜応力の半導体層への影響を最小化するため信頼性が高く、かつ、溝部の底面をストライプから離れるに従い浅くすることで放熱経路を確保し、放熱性に優れる高出力の半導体レーザ装置を提供することが可能となる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態の半導体レーザ装置は、溝部の底面が滑らかな斜面であること以外は第1の実施の形態と同様である。したがって、第1の実施の形態と重複する内容については記載を省略する。
図10は、本実施の形態の半導体レーザ装置の模式断面図である。図に示すように、溝部50の底面が滑らかな斜面となって、ストライプ60から離れるに従い浅くなる。
例えば、溝部50のエッチングの際に、底面に傾斜を持たせるRIEを行うことで、このような形状の素子の製造が可能である。
本実施の形態よれば、第1の実施の形態に比べ、活性層30で発生する熱の放熱性が、底部の形状に起因して向上する。
(第3の実施の形態)
本実施の形態の半導体レーザ装置は、溝部の底面の一部が滑らかな斜面であり、一部が階段状であること以外は第1の実施の形態と同様である。したがって、第1の実施の形態と重複する内容については記載を省略する。
図11は、本実施の形態の半導体レーザ装置の模式断面図である。図に示すように、溝部50の底面が、ストライプ60に近い領域は滑らかな斜面となっている。一方、ストライプ60から離れた溝部50の端部を含む領域は階段状となっている。そして、溝部50の底面は、全体としてストライプ60から離れるに従い浅くなる。
本実施の形態によれば、第2の実施の形態に比べ、溝部50のストライプ60から遠い側の端部が垂直な面となっている。このため、溝部50の幅の寸法精度が向上し、埋め込み層52と保護層54の被さり領域を狭めやすいという利点がある。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。上記、実施の形態はあくまで、例として挙げられているだけであり、本発明を限定するものではない。また、実施の形態の説明においては、半導体レーザ装置等で、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる半導体レーザ装置に関わる要素を適宜選択して用いることができる。
実施の形態においては、半導体レーザを窒化物系半導体レーザとしているが、材料系は特段の限定を必要とせず、GaAs系、InP系、ZnSe系であっても良い。また、GaN基板上に成長しているが、サファイヤ基板やSiC基板、Si基板上、材料系によってはその材料に適合するその他の基板でも良い。
また、埋め込み層を埋め込む絶縁物として、SiO、ZrOを例に説明したが、その他の金属酸化物であるAl、TaO、HfOも好適である。
また、成膜方法としてMOCVD法を使用しているが、MBE(Molecular Beam Epitaxy )法でも良い。また各半導体層の組み合わせ、組成、厚さなどは、その半導体レーザの用途に合わせて設計事項として変更しても問題ない。同様に、リッジ脇の溝部の深さ、どの層まで掘り込むかなども、本発明の趣旨を逸脱しない程度であれば、設計事項として調整可能な値である。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体レーザ装置は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
10 GaN基板
20 n型半導体層
30 活性層
40 p型半導体層
50 溝部
52 埋め込み層
54 保護層
60 ストライプ
70 p型電極
80 金メッキ層
90 n型電極

Claims (6)

  1. 活性層と、
    前記活性層上のp型半導体層と、
    前記p型半導体層を掘り込んで形成される一対の溝部と、
    前記p型半導体層に形成され、前記一対の溝部に挟まれるリッジ形状のストライプと、
    前記溝部を埋め込む絶縁物の埋め込み層を備え、
    前記溝部の底面が前記ストライプから離れるに従い浅くなり、前記溝部の最深部が前記溝の前記ストライプ側に位置することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記埋め込み層上に形成され、前記リッジ形状のストライプの幅よりも広い開口部分が設けられる保護層と、
    前記開口部分に設けられ、前記p型半導体層上面および前記埋め込み層上面に接する金属電極とを、
    さらに有することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記溝部の底面の少なくとも一部が階段状であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記溝部の底面の少なくとも一部が斜面であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記絶縁物がSiO、ZrO、Al、TaO、HfOのいずれかであることを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか一項記載の半導体レーザ装置。
  6. GaN系半導体で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項5いずれか一項記載の半導体レーザ装置。
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