JP5145800B2 - ガスバリア性フィルム - Google Patents

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本発明は、ガスバリア性フィルムに関し、特に、金属蒸着層、無機酸化物、コーティング剤による皮膜を積層することにより、密着力が向上し、さらに、耐熱水性を付与し、ガスバリア性を向上させたガスバリア性フィルムに関する。
フィルム上に無機酸化物を蒸着したフィルムは、透明性包装材料として広く使用されている。フィルム上に無機酸化物を蒸着しただけではフィルムと無機酸化物間の密着力が不十分であった。無機酸化物層の密着力向上の処理方法として単なる核付処理なども知られている(例えば、特許文献1)。しかし、無機酸化物層の密着力向上の処理方法として単なる核付処理を行った場合は、レトルト前後の酸素透過率の上昇が80%以上でガスバリア性が悪く、かつ、レトルト前後のラミネート強度の劣化が60%以上で大きく、密着性が不十分であった。
また、この密着力を向上させる方法として、フィルム上に予め樹脂からなるアンカ−コ−ト層を設け、その上に無機酸化物の蒸着を行う方法がすでに知られている(例えば、特許文献2)。しかし、この方法では、アンカーコート層を設ける工程が必要となり、コストが高くなるという欠点があった。さらに、レトルト前後の酸素透過率の上昇が1000%以上でガスバリア性が悪く、かつ、レトルト前後のラミネート強度の劣化が90%以上で大きく、密着性が悪かった。
特開平8−267642 特開2007−69456
本発明は、密着性およびガスバリア性に優れ、且つ、熱水中で使用できるガスバリア性フィルムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、下記の手段を見出した。すなわち、基材フィルム表面の少なくとも片面に、平均膜厚が0.001〜0.9nmの金属が、銅、クロム、ニッケル、錫、鉄、銀の少なくとも1つあるいはそれらの混合物である金属蒸着層が積層され、さらにその上に、平均膜厚が5〜100nmの酸化アルミニウム、酸化珪素あるいはそれらの混合物のいずれかである無機酸化物からなる蒸着層が積層され、該無機酸化物からなる蒸着層に、さが0.01〜μmの水溶性シリコン系樹脂層が積層されたことを特徴とするガスバリア性フィルム。
本発明に係るガスバリア性フィルムは、レトルト殺菌、レトルト調理等の加熱処理が施された時の密着性、ガスバリア性の低下を抑えることができる。
次に本発明を詳しく説明する。
本発明は、基材フィルム表面の少なくとも片面に、平均膜厚が0.001〜1.0nmの金属蒸着層が積層され、さらにその上に、平均膜厚が5〜100nmの無機酸化物からなる蒸着層が積層され、さらにその上に、厚さが0.01〜5μmの水溶性シリコン系樹脂が積層されたガスバリア性フィルムである。
本発明において、基材フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等を挙げることができる。本発明において、基材フィルムは、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルムである。
また、これらの基材フィルムは、延伸されたものでも、未延伸のものでもよいが、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましい。本発明において、基材フィルムは、二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムがより好ましく用いられる。
本発明は、基材フィルム表面の少なくとも片面に、金属蒸着層が積層される。金属蒸着層の金属は、好ましくは、銅、クロム、ニッケル、錫、銀の少なくとも1つあるいはそれらの混合物である。
金属蒸着層の平均膜厚は、0.001〜1.0nmである。金属蒸着膜の平均膜厚が、0.001nm未満となると密着力が十分に得られない。また、金属蒸着膜の平均膜厚が、1.0nmを越えた場合、密着力が不十分となる。金属蒸着層の平均膜厚は、単位面積当たりの金属蒸着膜の重量をその金属の密度で割り返すことでえることができる。例えば、金属がアルミニウムの場合、単位面積当たりの重量が30ng/mのとき、これをアルミニウムの密度2.7g/cmで割り返すことにより平均膜厚0.11nmとなる。単位面積当たりの金属蒸着膜の重量は、原子吸光分光分析により求めることができる。すなわち、所定面積のサンプルを1規定の硝酸に所定時間以上浸漬して、金属を溶解し、原子吸光法で金属元素を定量する。
本発明に用いられる金属蒸着層は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などを用いて形成することができる。金属蒸着層の形成は、通常、次のように行われる。すなわち、酸素ガス、Arなどの稀ガス、窒素ガス、炭酸ガス、空気の少なくとも1つあるいはこれらの混合ガスの雰囲気で、好ましくは0.1〜100Paの雰囲気で、高周波電源、直流電源、ハ゜ルス電源のすくなくともひとつの電源より供給された電流をマグネトロン電極のカソ−ド及びアノ−ド間で放電する。その際カソ−ドに金属蒸着層を構成する金属を用いる。カソ−ドにガス陽イオンが引き寄せられ、カソ−ド金属をスパッタする。そのスパッタされた金属がフィルムに付着し金属蒸着層を形成する。
本発明のガスバリア性フィルムは、基材フィルム表面の少なくとも片面に、金属蒸着層が積層され、さらにその上に、無機酸化物からなる蒸着薄膜層が積層される。
本発明で無機酸化物からなる蒸着薄膜層に用いられる無機酸化物としては、酸化アルミニウム、酸化珪素あるいはそれらの混合物のいずれかであることが望ましい。
無機酸化物からなる蒸着薄膜層の蒸着方法は、例えば、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法、スパッタリング法、イオンビ−ム法などが用いられる。
無機酸化物からなる蒸着薄膜層の平均膜厚は、5〜100nmである。厚さが、5nm未満の場合は、均一な蒸着層が得られなくなり、十分なガスバリア性を確保することができなくなる。また厚さが100nmを超える場合は膜にクラックが生じ易くなるためガスバリア性が悪化するなど問題となる。無機酸化物からなる蒸着薄膜層の平均膜厚は、好ましくは、5〜100nmの範囲である。
本発明のガスバリア性フィルムは、無機酸化物からなる蒸着薄膜層の上に、水溶性シリコン系樹脂が積層される。
本発明で用いられる水溶性シリコン系樹脂について詳細に説明する。
本発明で用いられる水溶性シリコン系樹脂は、金属アルコキシドまたはその加水分解物と水溶性高分子とからなることが好ましい。
本発明で、好ましく用いられる水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特に、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略す場合がある)を水溶性高分子に用いた場合には、ガスバリア性が優れるので好ましい。ここでいうポリビニルアルコールは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものである。ポリビニルアルコールは、酢酸基が20から95%を用いることが好ましい。
本発明で、好ましく用いられる金属アルコキシドは、一般式、M(OR)n(M:Si,Ti,Al,Zr等の金属、R:CH3,C25等のアルキル基)で表される化合物である。具体的には、好ましくは、テトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C373〕、あるいは、それらの混合物のいずれかである。中でも、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムは加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
本発明で用いられる水溶性シリコン系樹脂には、ガスバリア性の発現を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤等の公知の添加剤を必要に応じて加えることも可能である。
水溶性シリコン系樹脂は、好ましくは、例えば、金属アルコキシドまたはその加水分解物と水溶性高分子とからなる水溶液或いは水/アルコール混合溶液からなる薄膜を加熱乾燥させて得られる。
金属アルコキシドまたはその加水分解物と水溶性高分子とからなる水溶液或いは水/アルコール混合溶液の塗布方法としては、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法等の従来公知の方法を用いることが可能である。
本発明に用いられる水溶性シリコン系樹脂の厚さは、乾燥後の厚さが、0.01〜5μmであり、好ましくは、0.1〜2μmである。乾燥後の厚さが、0.01〜5μmであると、均一な塗膜が得らやすく、膜にクラックが生じず、十分なガスバリア性を確保することができる。
本発明のガスバリア性フィルムは、水溶性シリコン系樹脂上に、は他の層をさらに積層することも可能である。
水溶性シリコン系樹脂上に、積層することが可能な層は、例えば、印刷層、介在フィルム、ヒートシール層等である。
印刷層は、包装袋などの包装体として必要となる文字情報や絵柄等を表示するために形成されるものである。印刷層は、例えば、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系等の従来から用いられているインキバインダー樹脂中に各種顔料、体質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添加剤等が添加されてなるインキにより構成される層である。印刷層の形成方法としては、例えば、オフセット印刷法、グラビア印刷法、シルクスクリーン印刷法等の周知の印刷方式や、ロールコート、ナイフエッジコート、グラビアーコート等の周知の塗布方式を用いることができる。印刷層の乾燥膜厚(固形分)は、好ましくは、0.1〜2.0μmである。
また、介在フィルムは、水溶性シリコン系樹脂と後述するヒートシール層の間に設けることで、包装用材料として必要な破袋強度や突き刺し強度を確保するために設けられるもので、機械強度及び熱安定性の面から二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムにより構成されるものが好ましい。介在フィルムの厚さは、材質や要求品質に応じて決められるが、一般的には10〜30μmである。介在フィルムの積層方法としては、2液硬化型ウレタン系樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等の公知の方法を挙げることができる。
さらに、ヒートシール層は、袋状包装体等を形成する際に接着層となるように設けられるものである。ヒートシール層は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等のヒートシール性樹脂により形成される。ヒートシール層の厚さは、目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。ヒートシール層の形成方法としては、上記樹脂からなるフィルム状のものを2液硬化型ウレタン樹脂等の接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法等を用いることが一般的であるが、それ以外の公知の方法により積層することも可能である。
本発明のガスバリア性フィルムは、121℃×30分の加圧加熱水処理(以下、レトルト処理という)前後で酸素透過率の上昇が50%以下であることが好ましく、より好ましくは、35%以下である。酸素透過率の上昇は、(レトルト処理後の酸素透過率−レトルト処理前の酸素透過率)/レトルト処理前の酸素透過率×100として求めることができる。
また、本発明のガスバリア性フィルムは、121℃×30分のレトルト処理前後でラミネート強度の劣化が10%以下であることが好ましく、より好ましくは、6%以下である。ラミネート強度の劣化は、(レトルト処理前のラミネート強度−レトルト処理後のラミネート強度)/レトルト処理前のラミネート強度×100として求めることができる。
本発明において、基材フィルム表面の少なくとも片面に、金属蒸着層が積層され、さらにその上に、無機酸化物からなる蒸着層が積層され、さらにその上に、水溶性シリコン系樹脂が積層することにより、酸素透過率の上昇を50%以下、ラミネート強度の劣化を10%以下にすることにより、容易に達成できる。すなわち、基材フィルムと無機酸化物が金属蒸着層により緻密に密着し、かつ無機酸化物と水溶性シリコン系樹脂が強固に密着することで、基材フィルムと無機酸化物、水溶性シリコン系樹脂がレトルト処理後でも密着力を保持する。また、金属蒸着膜により基材フィルム上に緻密に形成された無機酸化物に水溶性シリコン樹脂が浸透し、さらに緻密になることでレトルト処理後でも酸素透過率の低下を少なくすることが可能となった。
以下、本発明を実施例により、更に詳細に説明する。なお、実施例及び比較例中の物性は次にようにして測定した。
(1)酸素透過率:
ASTM D−3985に準じて、酸素透過率測定装置(モダンコントロ−ル社製OX−TRAN2/21)を用いて23℃、0%RHの条件で測定した。
(2)ラミネ−ト強度:
蒸着面にウレタン系2液型接着剤をドライで2μm相当をコ−トし、60μmの未延伸PPフィルムとラミネ−トし、48時間、40℃雰囲気でエ−ジングした。その後、15mm幅×200mm長に切り取り、オリエンテック社製テンシロン万能試験機を用いて引張速度300mm/min.で90°剥離時の強度として評価した(ドライラミネート強度)。
(3)レトルト処理:
蒸着フィルムの蒸着面にウレタン2液型接着剤を固型分2μm厚相当をコ−トし、60μmの未延伸PPフィルムとラミネ−トし、40℃で48時間エージングする。エ−ジング後ラミネ−トフィルムを12cm角にカットする。60μmの未延伸PPフィルムを内側になるように2枚重ね、三方シ−ルする。袋状になったところに蒸留水を100ml入れ、さらに空気が入らないようにして開放部分をシ−ルし、密封状態にする。このサンプルを121℃の沸騰水中に30分間放置し、その後取り出してシ−ル部をカットし、酸素透過率、ラミネート強度の測定用サンプルとした。
<水溶性シリコン系樹脂用のコーティング剤の調製>
次に、下記のようにして水溶性シリコン系樹脂用のコーティング剤を調製した。
下記に示すA液とB液を配合比(wt%)で6/4に混合したものを、水溶性シリコン系樹脂用のコーティング剤とした。
A液:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液。
B液:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)。
(実施例1)
基材フィルムとして厚さ12μmのポリエチレンフタレート(PET)フィルム(東レ(株)製 12P60)を用いて通常のロ−ル・ツ−・ロ−ル型の蒸着機で0.4Paの真空下でマグネトロン電極のカソ−ドに純度99.9%の銅(Cu)材を用いてマグネトロン電極に電圧をかけ放電電流のプラズマ放電雰囲気でフィルム上に平均厚み0.001nmの金属蒸着層を形成した。引き続き真空を開放することなく、同一の真空槽内にて連続して0.013Paの真空下で酸化アルミニウム蒸着層を10nm形成させた。 さらに、酸化アルミニウム蒸着層上に上述した水溶性シリコン系樹脂用のコーティング剤をグラビアコート法により塗布し、乾燥させることにより、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成し、本発明のガスバリア性フィルムを得た。
(実施例2)
平均厚み0.022nmの金属蒸着層を形成し、厚さ0.3μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例3)
平均厚み0.056nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を6nm形成させ、厚さ0.6μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例4)
銅材の代わりに、クロム(Cr)材を用い、平均厚み0.01nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を5nm形成させ、厚さ1μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例5)
銅材の代わりに、クロム(Cr)材を用い、平均厚み0.05nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を10nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例6)
銅材の代わりに、クロム(Cr)材を用い、平均厚み0.12nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を100nm形成させ、厚さ0.1μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例7)
銅材の代わりに、ニッケル(Ni)材を用い、平均厚み0.1nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を40nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例8)
銅材の代わりに、ニッケル(Ni)材を用い、平均厚み0.5nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を8nm形成させ、厚さ3μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例9)
銅材の代わりに、ニッケル(Ni)材を用い、平均厚み0.9nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を6nm形成させ、厚さ2μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例10)
銅材の代わりに、スズ(Sn)材を用い、平均厚み0.09nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を50nm形成させ、厚さ0.1μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例11)
銅材の代わりに、スズ(Sn)材を用い、平均厚み0.22nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を10nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例12)
銅材の代わりに、スズ(Sn)材を用い、平均厚み0.48nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を15nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例13)
銅材の代わりに、鉄(Fe)材を用い、平均厚み0.01nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を20nm形成させ、厚さ0.2μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例14)
銅材の代わりに、鉄(Fe)材を用い、平均厚み0.3nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を10nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例15)
銅材の代わりに、鉄(Fe)材を用い、平均厚み0.8nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を10nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例16)
銅材の代わりに、銀(Ag)材を用い、平均厚み0.002nmの金属蒸着層を形成し、酸化アルミニウム蒸着層を5nm形成させ、厚さ4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例17)
銅材の代わりに、銀(Ag)材を用い、平均厚み0.035nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を80nm形成させ、厚さ0.1μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(実施例18)
銅材の代わりに、銀(Ag)材を用い、平均厚み0.08nmの金属蒸着層を形成し、酸化珪素蒸着層を10nm形成させ、厚さ0.4μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例1)
金属蒸着層、および、水溶性シリコン系樹脂を形成しない以外は、実施例1と同様にして、10nmの酸化アルミニウム蒸着層を形成させ、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例2)
水溶性シリコン系樹脂を形成しない,金属蒸着層の平均厚みを0.003nmとする以外は、実施例1と同様にして、10nmの酸化アルミニウム蒸着層を形成させ、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例3)
金属蒸着層を形成しない以外は、実施例1同様にして10nmの酸化アルミニウム蒸着層を形成させ、厚さ0.1μmの水溶性シリコン系樹脂を形成して、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例4)
金属蒸着層の平均厚み0.0008nmとする以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例5)
金属蒸着層の平均厚み1.1nmとする以外は、実施例14と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例6)
酸化アルミニウム蒸着層の平均厚みを4nmとする以外は、実施例8と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例7)
酸化珪素蒸着層の平均厚みを103nmとする以外は、実施例10と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例8)
厚さ0.008μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例3と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
(比較例9)
厚さ6μmの水溶性シリコン系樹脂を形成した以外は、実施例18と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
表1、表2にまとめを示す。表1、表2から明らかなように、実施例1〜18により得られたガスバリア性フィルムは、ガスバリア性を、レトルト処理前、レトルト処理後で比較した場合、比較例1〜9のガスバリア性フィルムより優れ、かつラミネ−ト強度についても優れる結果が得られた。
Figure 0005145800
Figure 0005145800

Claims (5)

  1. 基材フィルム表面の少なくとも片面に、平均膜厚が0.001〜0.9nmの金属が、銅、クロム、ニッケル、錫、鉄、銀の少なくとも1つあるいはそれらの混合物である金属蒸着層が積層され、さらにその上に、平均膜厚が5〜100nmの酸化アルミニウム、酸化珪素あるいはそれらの混合物のいずれかである無機酸化物からなる蒸着層が積層され、該無機酸化物からなる蒸着層に、さが0.01〜μmの水溶性シリコン系樹脂層が積層されたことを特徴とするガスバリア性フィルム。
  2. 水溶性シリコン系樹脂が、金属アルコキシドまたはその加水分解物と水溶性高分子とからなる請求項1記載のガスバリア性フィルム。
  3. 金属アルコキシドが、テトラエトキシシラン、あるいは、テトラエトキシシランおよびトリイソプロポキシアルミニウムの混合物のいずれかである請求項に記載のガスバリア性フィルム。
  4. 水溶性高分子が、ポリビニルアルコールである請求項に記載のガスバリア性フィルム。
  5. 121℃×30分のレトルト処理前後でラミネート強度の劣化が%以下である請求項1〜のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
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