JP5143544B2 - 帯状材の送り装置 - Google Patents

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本発明は、例えばプレス機械に対して帯状材を供給する送り装置に関する。
一般に、鋼やアルミニウム等よりなる薄板帯状の素材(帯状材)を連続的にプレス機械等に供給して、プレス加工や切断加工などを行う加工工程は、例えば図12(a)に示すような一連の設備によって行われる。即ち、帯状材1をコイル状に巻回したもの(即ち、コイル材1a)をアンコイラと呼ばれる機械で巻き出し方向に回転させてその外周から帯状材1を随時繰り出すとともに、このアンコイラの後流(プレス機械等の前流)において矯正装置(いわゆるレベラ)に帯状材1を通して平坦に矯正した後、ロールフィーダ(或いはコイルフィーダ)と呼ばれる機械によって矯正後の帯状材1を所定量ずつプレス機械等に対して送り出して位置決めし、プレス加工等を行っている(特許文献1及び2参照)。
ここで、図12(a)に示すように、レベラの下流側とロールフィーダの上流側には、帯状材1の後述するたるみ部分(ループ1b)の端の下面に接触するRガイドがそれぞれ設けられている。このRガイドは、例えば特許文献3や特許文献4に示されるように、帯状材1の下面に接触して自転可能なガイドロールが、側面から見て帯状材1の流れ線に沿うように複数配設されてなるものである。
なお従来、このようなRガイドのガイドロールは、基本的に一定位置に保持される構成である。例えば、特許文献3のRガイド(エプロンテーブル10)は、同文献の図1,図2に示すように、テーブル11とこのテーブル11に自転可能に取り付けられた複数のフリーローラ13(ガイドロール)とからなり、その基端部が水平軸線Zに回転自在に装着されている。ここで、テーブル11を含むエプロンテーブル10は、水平軸線Zを中心に回動させて2点鎖線で示された挿入時姿勢とすることができるが、通常は実線で示された供給時姿勢で用いられる。また、フリーローラ13の中心軸は、テーブル11に固定されている。したがって、フリーローラ13は、帯状材の端部を挿入する挿入時にテーブル11とともに上方に(即ち上記挿入時姿勢に)揺動することはあっても、通常稼動時(帯状材をプレス機械などに供給している供給時)に適宜昇降するような動作はできない。
また、特許文献4のRガイド(エプロンガイド4)は、同文献の図4に示すように、側面円弧状に形成された一対のガイド主体40の両端部にガイドロール41が止軸42により回転可能(自転可能)に取り付けられた構造である。ここで、ガイドロール41は、ガイド主体40に対して中心軸が固定されており、回転軸47を中心としてレベラのジグザク送りに対応してガイド主体40と一体に揺動することはあっても、やはり適宜昇降するような動作はできない。
また上記設備において、ロールフィーダは、帯状材1を挟み付けて回転することによって帯状材1の送り動作を実現する少なくとも一対のフィードロールからなる送り機構を備え、レベラも同様の送り機構を備える。但し、ロールフィーダは、帯状材の被供給側装置(即ち、例えばプレス機械)の要求に応じて間欠的に作動して、所定のタイミングで要求された送り作動をなるべく高速で実現する。一方、レベラやアンコイラは、従来一般的には、後述するように速度が段階的に切り替えられるものの、基本的に一定の速度で常に帯状材1の送り動作を継続的に実行する。このため、このような送り動作の違いを吸収すべく、通常はレベラとロールフィーダの間に、図12(a)に符号1bで示すような帯状材1のたるみ部分(特許文献1でループと呼ばれている部分であり、以下ではループ1bという)が形成される。これは、特許文献1にも記載されているように、コイル材1aを含むアンコイラの慣性が非常に大きいため、レベラやアンコイラをロールフィーダと同じ加速度で間欠運転することが困難なためである。
この種の設備では通常、レベラによってアンコイラから材料が引っ張り出されるように運転され、一般的な例を挙げれば、レベラは次のように運転される。即ち図12(a)に示すように、ループ1bのたるみの大きさ(以下、ループ量という)を段階的に検出するループセンサをループピットに設けて、ループ1bのループ量が複数設定された範囲(小さい方からA1,A2,A3,A4)のうちの何れにあるかを検知する。そして図12(b)に示すように、ループ1bのループ量が範囲A1にあるときには、レベラの速度は高速(ロールフィーダの平均的送り速度よりも大きさ速度)に制御され、ループ量が範囲A2にあるときには、レベラの速度は中速(前記高速よりも低い速度)に制御され、ループ量が範囲A3にあるときには、レベラの速度は低速(前記中速よりも低い速度)に制御され、ループ量が範囲A4にあるときには、レベラの速度はゼロに制御される(即ち、停止される)。そして従来では、レベラのこのような速度の切り替え時の加速度(減速時のマイナスの加速度含む)は、アンコイラの大きな慣性等を考慮して十分に小さいものに設定されており、ロールフィーダが行う送り動作の際の加速度(減速時のマイナスの加速度含む)に比較して、非常に小さいものとなっている。
ところで、プレス機械等に対して最終的に帯状材1の送り動作を行うロールフィーダにおいては、生産性向上等の要求から、より高速かつ高加速度な送り(即ち、トップスピードが高くて加減速時間の短い送り)が要求される。
特に、従来中心であったダブルクランク式型抜機、油圧式型抜機に代わるものとして最近開発されたサーボプレスを使用したプレス加工設備では、送り装置に要求される加速度が、従来の1G程度から2G以上に高まっている。なお、サーボプレスは、型抜部の駆動をサーボモータを制御して加圧する方式の型抜機で、型抜のスピード、位置、加圧力を任意に設定出来るものである。
特開2003−181573号公報 特開2004−142876号公報 実開平6−33855号公報 実開平5−5238号公報
しかし、上記従来のロールフィーダ等よりなる送り装置においては、要求される2G以上の高加速度な送りを実現する上で、次のような問題があることが発明者らの研究によって明らかとなっている。即ち、従来の装置構成でロールフィーダの送り動作の加速度を高めると、ループ1bの浮き上がりや横揺れが発生し、帯状材1の損傷やロールフィーダ等の機械の破損の恐れが生じるとともに、送り精度がばらつき、騒音も大きくなる問題があった。
なお図13及び図14は、上記ループ1bの揺れ等を説明する図であって、図13(a)〜(c)や図14(a)〜(c)は上記ループ1bの浮き上がりによる揺れを説明する図であり、図13(d)〜(e)や図14(d)は上記ループ1bの横揺れを説明する図である。
このうち図13(a)、図14(d)は、ロールフィーダの送り動作の加速時におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの加速時には、ループ1bの下流側が急に送られるため、点線で示す状態から実線で示す状態にループ1bが変化する。次に図13(b)や図14(a)は、ロールフィーダの送り動作の減速時におけるループ1bの状態を示す図である。この図13(b)に示すように、ロールフィーダの減速時には、慣性でループ1bが点線で示す状態から実線で示す状態に跳ねるように浮き上がり、下流側のRガイド(即ち、ロールフィーダ側のRガイド)の付近で帯状材1の座屈が起きて、図14(a)に示す如くこの付近で帯状材1が局所的に大きく浮き上がる。そして、浮き上がった帯状材1はその後に図14(b)に示すようにRガイドにたたきつけられ、Rガイドの出口側からRガイドに接触してゆくが、Rガイド入口側で帯状材1がコブ状に浮き上がり、そのコブ状部分がムチを打った状態となってレベラ側に伝播してゆく。図13(c)や図14(c)は、ロールフィーダの送り動作の停止後におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの停止後には、減速時に発生した局所的な浮き上がりが上流側に伝播する。特にロールフィーダの加速度が重力加速度の1Gを超えて大きくなる程、浮き上がりは顕著になる。
次に図13(d)や図14(d)は、ロールフィーダの送り動作時におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの送り動作時には、ループ1bの下流側が急に下流側に持ってゆかれてレベラ側の送り動作が遅れ気味になるため、点線で示す状態から実線で示す状態にループ1bが変化する(即ち、特に下流側でループ量が減る方向に変化して、ループ1bの重心が上流側にずれる)。次に図13(e)は、ロールフィーダの送り動作の停止後におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの停止後には、ループ1bの重心のバランスが崩れることを主要因として、またレベラ側の送り動作のみが継続するため、持ってゆかれた下流側の部分を補うように、ループ1bが点線で示す状態から実線で示す状態に変化し(即ち、ループ1bが下流側に移動し)、横揺れが起こる。
なお実際には、以上説明した浮き上がりと横揺れが組み合わさり、ループ1bが大きく動く揺れが発生する。
そこで本発明は、上流側と下流側の二つの送り機構の間にループが形成される帯状材の送り装置であって、高速送り時の前記ループの浮き上がり等による弊害の防止に貢献できる送り装置を提供することを目的としている。
請求項1及び請求項2に記載の帯状材の送り装置は、帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分(ループ)が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記下流側送り機構の減速時に前記帯状材が前記Rガイドの位置で浮き上がる動作に追従するように前記昇降可能なガイドロールを定常位置から上昇させる機能と、前記浮き上がる動作が終了した後に重力加速度を超えない加速度で前記ガイドロールを定常位置まで下降させる機能を設けたことを特徴とする。
また請求項1は、前記駆動制御手段が前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させるタイミングが、前記下流側送り機構の加速時であるという特徴をさらに有し、また請求項2は、前記タイミングが前記下流側送り機構の減速直前であるという特徴をさらに有する。
ここで、「上流側送り機構」と「下流側送り機構」とは、帯状材のたるみ(ループ)が形成される部分の両側にある送り機構(材料を送る機能を持つ機構)を意味し、例えば前述した帯状材供給設備におけるレベラとロールフィーダであってもよいし、アンコイラとレベラ間にループが形成される場合にはアンコイラとレベラであってもよい。また、二つのロールフィーダ間にループが形成される場合には、ループの上流側のロールフィーダが「上流側送り機構」に相当し、ループの下流側のロールフィーダが「下流側送り機構」に相当する。即ち、「上流側送り機構」の「上流側」とは、「下流側送り機構」よりも相対的に上流側であることを意味しているにすぎない。
また、「重力加速度」とは、いわゆる1Gを意味する。
この請求項1及び請求項2に記載の送り装置では、下流側送り機構の送り動作の減速時に帯状材がRガイドの位置で浮き上がる動作が起こった際にこの動作に追従するように昇降可能なガイドロールが定常位置から上昇し、この浮き上がる動作が終了した後に重力加速度を超えない加速度で前記ガイドロールが定常位置まで下降する。このため、Rガイドの位置の帯状材は、下流側送り機構の減速時に浮き上がる際もその後下降する際も前記ガイドロールに下面を支持され、浮き上がった後は前記ガイドロールで支えられつつ重力加速度を超えない加速度で下降する。これにより、帯状材が浮き上がり後にRガイドにたたきつけられる現象や、浮き上がりによる帯状材の揺れが上流側に伝播してゆくのを防止することができ、高速送り時(特に減速時)の帯状材の損傷などの既述した弊害を防止できる。
また請求項1は、後述する請求項3と同様の効果も実現し、請求項2は、後述する請求項4と同様の効果も実現する。
次に、請求項3に記載の送り装置は、帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記昇降可能なガイドロールを予め定常位置から上昇させておき、前記下流側送り機構の加速時に前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させる機能を設けたことを特徴とする。
この請求項3に記載の送り装置では、下流側送り機構の送り動作における加速前に、昇降可能なガイドロールが予め定常位置から上昇し、Rガイドの位置の帯状材を定常位置から上昇させ浮き上がらせてたるませる。そして、下流側送り機構の送り動作における加速時に、昇降可能なガイドロールが定常位置に下降し、Rガイドの位置の帯状材を定常位置に向けて下降させる。このため、下流側送り機構が高速送り動作のための加速を行っても、少なくとも加速開始時点では、昇降可能なガイドロールによって予め浮き上がって弛んでいた帯状材の下流側(ループの下流側)のみが下流側送り機構の送り出し加速度で引っ張られて、ループの上流側(予め浮き上がっていた部分よりも上流側)の部分はループの下流側と同じ加速度では引っ張られない。つまり、下流側送り機構の送り動作の加速時(少なくとも加速開始時点)に、ループの上流側の部分の加速度(ループの引き上げ加速度)を、下流側送り機構の送り出し加速度よりも小さい加速度とすることができる。したがって、帯状材のループ全体が急に下流側に引っ張られて図13(a)に示すように全体が浮き上がる現象や、図13(e)のように全体が横揺れする現象を防止することができ、高速送り時(特に加速時)の帯状材の損傷などの既述した弊害を抑制できる。
また、送り動作の加速時に、ループの引き上げ加速度と送り出し加速度に上述した差を作り出すことができるため、下流側送り機構のモータ容量を軽減できるという効果もある。
次に、請求項4に記載の送り装置は、帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記昇降可能なガイドロールを予め定常位置から上昇させておき、前記下流側送り機構の減速直前に前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させる機能を設けたことを特徴とする。
この請求項4に記載の送り装置では、下流側送り機構の送り動作における減速直前よりも前に、昇降可能なガイドロールが予め定常位置から上昇し、Rガイドの位置の帯状材を定常位置から上昇させ浮き上がらせてたるませる。そして、下流側送り機構の送り動作における減速時の直前に、昇降可能なガイドロールが定常位置に下降し、Rガイドの位置の帯状材を定常位置に向けて下降させる。これにより、発明者らの研究によれば、Rガイドの位置の帯状材が、下流側送り機構の減速時に浮き上がる現象が抑制され、この浮き上がりによる帯状材の損傷などの既述した弊害を抑制できることが分かっている。
本発明の帯状材の送り装置によれば、高速送り時のループの浮き上がり等による弊害の防止に貢献できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1形態例)
まず、第1形態例を説明する。
図1は、本例の送り装置の全体構成を示す図である。また、図2(a)は後述するRガイド10aの側面図であり、図2(b)はRガイド10aの正面図である。また、図3(a)は後述するガイドロール30a,30bを駆動し制御する駆動制御手段を構成する空圧回路を示す回路図であり、図3(b)はロールフィーダ10の制御系の一例を説明する図である。また図4は、後述する制御装置40の処理動作等を示すフローチャートである。また図5は、後述する各機器の状態変化を示す図であり、最上段はロールフィーダ10の送り速度の変化を示し、上から2段目は電磁弁53の状態変化を示し、上から3段目は位置検知器42の状態変化を示し、最下段はガイドロール30a,30bの位置変化を示す。
本装置は、図1に示すように、コイル材1aを巻き出し方向に回転させてその外周から帯状材1を随時繰り出すアンコイラ2と、このアンコイラ2の下流において帯状材1を通して平坦に矯正するレベラ5と、このレベラ5の下流において矯正後の帯状材1を所定量ずつプレス機械等に対して送り出して位置決めするロールフィーダ10と、ロールフィーダ10を定寸間欠送りで運転するとともに、アンコイラ2とレベラ5を基本的に定速(但し、図12(a)で説明したような速度の切り替え有り)で連続運転する制御装置40とを有する。
ここでロールフィーダ10は、図1に示すように、帯状材1を挟み付けて回転することによって帯状材1の送り動作を実現する少なくとも一対のフィードロール11a,11bと、このフィードロール11a,11bのうちの少なくとも一方を駆動するモータ12(例えば、サーボモータ)と、このモータ12の回転に応じた位置検出信号を出力する位置検出器13(例えば、パルス発生器;いわゆるエンコーダ)とを備える。また、ロールフィーダ10の上流側には、帯状材1のたるみ部分(ループ1b)の端の下面に接触するRガイド10a(後述する複数のガイドロール30を備えるもの)が設けられている。またモータ12の動作は、制御装置40の一部を構成するコントローラ14(図3(b)に示す)によってフィードバック制御される。
ロールフィーダ10(Rガイド10a含む)は、複数のガイドロール30と、一対のフィードロール11a,11bとが、帯状材1の通過位置に沿って配置されたもので、付帯機器としては、コントローラ14(図3(b))や操作パネル(図示省略)などを備える。
このロールフィーダ10において、フィードロール11a,11bの入口側における帯状材1の幅方向両側の位置には、この場合扇状の形状をした側板31(図2(a)に示す)がそれぞれ設置されている。上記ガイドロール30は、円筒状の部材であり、帯状材1の幅方向において、これら側板31の内側に配置され、これら側板31に対して支持されてその中心軸回りに自転可能とされている。これら側板31とガイドロール30が前述のRガイド10aを構成している。
図2(a)に示すように、側面から見た場合、側板31の上縁は、定常状態にあるループ1bの端部の流れ線に沿うように略円弧状の形状となっており、ガイドロール30も、ループ1bの端部の流れ線に沿うように側板31の上縁に一定間隔で配設されている。ガイドロール30の中心軸は、帯状材1の幅方向(側板31に直交する方向)とされ、各ガイドロール30が帯状材1の端部の下面に接触し帯状材1の送り動作に伴って転動する。これによってRガイド10aの各ガイドロール30は、定常状態では、側面から見て帯状材1を略円弧状の軌跡でフィードロール11a,11bに向けて案内する。即ち、図2(a)に実線で示すように、定常状態でのループ1bの流れ線は、Rガイド10aの始端位置では略上下方向となっており、Rガイド10aの終端位置(フィードロール11a,11bの直前位置)では水平方向となっていて、これら始端位置と終端位置との間では上下方向から水平方向に変化する略円弧状の形状となっている。そして、各ガイドロール30は、上記略円弧状の流れ線で帯状材1を案内すべく、上記略円弧状の流れ線に沿った位置(これを定常位置という)に配置されている。
なお、ここで定常状態とは、フィードロール11a,11bによる送り動作の加速や減速の影響、或いは後述するガイドロール30a,30bの上昇によって、ループ1bが浮き上がったり揺れたりしていない状態を意味する。
ところで本例では、複数のガイドロール30のうち、この場合下流側から2番目と4番目のガイドロール30a,30bが前記定常位置に対して昇降可能に設けられ、他のガイドロール30は側板31に自転可能に軸着されて中心位置が前記定常位置に固定されている。但し、前記定常状態では、ガイドロール30a,30bも前記定常位置に保持され、前述のループ1bの略円弧状の流れ線を実現するように帯状材1を案内する。
ここで、各ガイドロール30a,30bは、図2(b)に示すスライド機構33によって側板31にそれぞれ昇降可能に取付けられ、前記定常位置から上昇し、また上昇した位置から前記定常位置に下降する動作が可能となっている。
スライド機構33は、各ガイドロール30a,30b毎に設けられており、固定フレーム32と、移動フレーム34と、スライドガイド35と、固定レール36とよりなる。固定フレーム32は、側板31の内面に固定された部材であり、図2(a)では図示省略しているが、ガイドロール30a,30bの上昇可能ストロークの分だけ上部が側板31の上縁よりも上方に伸びている。移動フレーム34は、ガイドロール30a,30bの両端と固定フレーム32の間に配置されて、ガイドロール30a,30bが自転可能に軸着される部材である。スライドガイド35は、移動フレーム34の側面の2箇所から固定フレーム32の内面に向かって突出するように設けられ、固定レール36に沿って上下動可能な部材である。このスライドガイド35は、移動フレーム34に固定されて固定レール36に沿って摺動する構成でもよいし、移動フレーム34に自転可能に軸着されて固定レール36に沿って転動する構成でもよい。固定レール36は、固定フレーム32の内面に固定され、スライドガイド35を上下方向に案内する部材であり、例えばスライドガイド35を挟むように図2(b)における手前側と向こう側に一対設けられている。
そして図2(a)に示すように、各ガイドロール30a,30bの下方には、空気圧で作動するシリンダ37(本発明の駆動制御手段を構成するアクチュエータ)がそれぞれ設けられている。シリンダ37は、シリンダ本体(符号省略)と、シリンダ本体から上方に突出して空気圧によって上下動するロッド38とを有する。これらシリンダ37は、そのシリンダ本体が取付部材40を介して固定フレーム32に固定されており、そのロッド38の先端が取付部材41を介して前述の移動フレーム34に固定されている。これにより、シリンダ37のロッド38が上昇するとガイドロール30a,30bが上昇し、シリンダ37のロッド38が最下方(シリンダエンド)まで下降するとガイドロール30a,30bが前記定常位置に戻る構成となっている。なおシリンダ37は、仕様が全て同じものでもよいが、ガイドロール毎に最大ストローク等の仕様が異なるものであってもよい。
なお図2(b)では、ガイドロール30aとそのためのスライド機構33やシリンダ37のみを示し、他のガイドロール30については煩雑になるので図示省略している。
また図2(b)において、符号42で示すものは、各シリンダ37に取り付けられた位置検知器である。この位置検知器42は、例えばロッド38の位置を検出するもので、図5の上から3段目に示すように、ガイドロール30a,30bが定常位置にあると検知信号がオンし、ガイドロール30a,30bが定常位置よりも上昇すると検知信号がオフする。
次に、フィードロール11a,11bは、帯状材1を後流設備(例えば、プレス機)に送り込む力を帯状材1に加えるロールであり、帯状材1を挟み付けた状態で回転可能に配設され、この場合下側のフィードロール11bが、その下方に配設されたモータ12によって回転駆動される。モータ12はサーボモータであり、このモータ12の出力軸の回転を入力とするエンコーダ13が同軸上に取り付けられている。
次に、ロールフィーダ10の図示省略した操作パネルは、後述する送り長さ設定部16(図3(b)に示す)を構成する上位装置に電気的に接続された操作部であり、操作用の各種押しボタンや表示部がその上面に設けられたものである。モータ12などのマニュアル操作や、各種のデータ設定操作などが、この操作パネルから容易に可能となっている。なお、操作パネルから予め作業者が設定するデータとしては、帯状材1の一度の送り動作での目標送り量(後流設備である例えばプレス機械の1周期の動作に対して帯状材1を所定タイミングで送る際の送り長さ)、図5の最上段に示す定格速度Vm(トップスピード)、加速時間及び減速時間などがある。
なお、図3(b)において符号15で示すものは、位置検出信号(位置検出器13の出力)を微分処理することによって速度フィードバック値を生成する位置速度変換部である。また符号16は、例えばユーザの操作によって設定された送り量に応じた位置指令(モータ12の回転位置の指令値)を適宜設定し出力する送り長さ設定部である。また符号17は、前記位置指令と位置フィードバック値の偏差(位置の偏差)に応じた速度指令(モータ12の回転速度の指令値)を生成して出力する速度指令生成部である。また符号18は、前記速度指令と速度フィードバック値の偏差(速度の偏差)に応じたトルク指令(モータ12の出力トルク、即ちモータ12の電流の指令値)を生成して出力するトルク指令生成部である。また符号19は、前記トルク指令と後述するトルクフィードバック値(モータ12の電流検出値)の偏差(トルクの偏差)に応じたモータ駆動信号(例えば、モータ12をPWM駆動する場合の駆動回路のデューティ比を指令する信号)を生成して出力するモータ駆動信号生成部である。また符号20は、前記モータ駆動信号に応じてモータ12の通電制御を行うモータ駆動部(いわゆるサーボ制御用のアンプ)である。
ここで、送り長さ設定部16は、図示省略した操作パネルからの操作信号(或いは、設定データ)を受けて、設定されたプログラムに従って制御処理を行う手段(例えばシーケンサ)よりなり、運転中においては、所定タイミングで設定された送り量だけ帯状材1を送るべく、後流設備(例えば、プレス機械)からの同期信号(例えば、プレス機械のクランク軸の回転位置を検出するアブソリュートエンコーダやロータリーカムスイッチなどの信号、或いはこのような信号に代わる信号)を読み取りつつ、モータ12の目標回転位置を指令する信号又はデータ等を生成して速度指令生成部17に対して出力する(或いは、書き込む)ものである。
また、モータ駆動部20は、例えばモータ12をPWM駆動するための駆動回路(例えばFETなどのスイッチング素子をモータ12に対してHブリッジ形に4個接続してなるブリッジ回路)や、この駆動回路における所定のスイッチング素子を前記モータ駆動信号に応じたデューティ比で駆動制御する制御回路、及び、トルクフィードバック値としてのモータ12の電流値を検出する電流検出回路を有するものである。
なお、コントローラ14は、上述した各要素を全て含む一体のユニットとして設けられていてもよいが、通常は、複数のユニットから構成されている。例えば、送り長さ設定部16及び速度指令生成部17としての上位装置と、位置速度変換部15、トルク指令生成部18、モータ駆動信号生成部19、及びモータ駆動部20としてのドライブユニットの二つのユニットからなる。
いずれにしろ、上記コントローラ14によれば、モータ12の回転位置の偏差(指令値とフィードバック値の差)が常にゼロに近づくように、モータ12が駆動され、その結果、帯状材1が後流設備の運転に同期した所定タイミングで設定された送り量だけ送り出される。
次にレベラ5は、帯状材1の平坦度を矯正して送り出す機器である。例えば、図1に示すように、矯正用に互い違いに配置された矯正用ローラ6に加え、帯状材1を挟み付けて回転することによって帯状材1の送り動作を実現する少なくとも一対のフィードロール7a,7bと、このフィードロール7a,7bのうちの少なくとも一方を駆動するモータ8とを備える。また、このレベラ5の下流側には、帯状材1のたるみ部分(ループ1b)の端の下面に接触するRガイド5a(例えば、既述したガイドロール30と同構成のものを備える)がそれぞれ設けられている。但し、Rガイド5aのガイドロールは全て固定式(昇降できないタイプ)でよい。モータ8は、図示省略したレベラ用のコントローラの制御によって、図12(b)で説明したような所定の速度で運転される。
次にアンコイラ2は、コイル材1aを内側から支持するドラム2aと、このドラム2aを駆動するモータ3とを備える。モータ3は、図示省略したアンコイラ用のコントローラによって制御され、通板段取り時などにドラム2aを正転又は逆転作動させるために設けられている。
次に図3(a)によって、前述したシリンダ37を制御してガイドロール30a,30bの昇降動作を制御する空圧回路を説明する。図3(a)に示す空圧回路は、各シリンダ37毎に設けられていてもよいし、各シリンダ共通のものが一つ設けられていてもよい。
この空圧回路は、空気源51と、この空気源51の出力に接続された減圧弁52と、この減圧弁52の出力圧をシリンダ37の何れかの作動室に切替えて入力する電磁弁53と、シリンダ37のロッド側作動室と電磁弁53との間に接続された急速排気弁54とを備える。
ここで、電磁弁53は、5個のポートA,B,EA,EB,Pと、ソレノイド53a,53bを有する。この電磁弁53は、一方のソレノイド53aが励磁されると、ポートAをポートEAに、ポートBをポートPに接続する。また、他方のソレノイド53bが励磁されると、ポートAをポートPに、ポートBをポートEBに接続する。なお、この電磁弁53のポートEAには可変絞り弁55と消音器56が順に接続され、このポートEAは可変絞り弁55と消音器56を介して大気開放されている。また、ポートEBには消音器57が接続され、このポートEBは消音器57を介して大気開放されている。またポートAは、シリンダ37の反ロッド側作動室に接続されている。
減圧弁52は、空気源51の出力圧を減圧して略一定の所定圧を電磁弁53のポートPに入力する。
急速排気弁54は、前記ロッド側作動室と電磁弁53のポートBの間に接続され、ポートBに所定圧が加わると、ポートBと前記ロッド側作動室を接続して前記ロッド側作動室に所定圧を加え、ポートBが所定圧未満になると、前記ロッド側作動室を消音器58に接続して前記ロッド側作動室の圧力を瞬時に大気開放するものである。
このような構成であるため、図示省略したコントローラ(ガイドロール30a,30bの昇降動作を制御するガイドロール用コントローラ)が電磁弁53の一方のコイル53aを励磁すると、前記ロッド側作動室には前記ポートBから所定圧が加えられ、前記反ロッド側作動室は前記ポートAから消音器56を経由して大気開放されるから、シリンダ37の各ロッド38及びガイドロール30a,30bは定常位置に向かって下降するか、定常位置にあればそのまま定常位置に保持される。
なお、このガイドロール30a,30bの下降動作においては、可変絞り55の作用で下降の加速度や速度が調整でき、少なくともガイドロール30a,30bの下降時の加速度は1G以下とされている。
また、上記ガイドロール用コントローラが電磁弁53の他方のコイル53bを励磁すると、前記反ロッド側作動室には前記ポートAからから所定圧が加えられ、前記ロッド側作動室は急速排気弁54及び消音器58を経由して瞬時に大気開放されるから、シリンダ37の各ロッド38及びガイドロール30a,30bは上昇する方向に瞬時に所定の駆動力で付勢される。なおこの上昇方向への駆動力は、減圧弁52の出力圧やシリンダ37のピストン37aの受圧面積等の設定によって、ガイドロール30a,30bが帯状材1を含めた自重に反して上昇しない範囲内の値(例えばこの範囲内の最大値)に設定されている。即ち、帯状材1が送り動作によって浮き上がっていない定常状態にあっては、ガイドロール30a,30b自身やその上に載っている帯状材1を含めた物体に加わる重力(シリンダ37の静的負荷)が上記駆動力に勝ってガイドロール30a,30bが定常位置から上昇せず、帯状材1が送り動作によって浮き上がった場合には、この浮き上がりに追従するようにガイドロール30a,30bが上昇するように、上記駆動力が設定されている。
なお、図1に示した制御装置40は、本例の場合、上述した各コントローラ(アンコイラ用コントローラ、レベラ用コントローラ、ロールフィーダ用コントローラ14、ガイドロール用コントローラ)から構成される制御系全体に相当する。
次に、図4のフローチャートによって、ガイドロール用コントローラの制御動作とこれによるガイドロール30a,30b等の動作を説明する。
ガイドロール用コントローラは、まずステップS1及びS4において、ロールフィーダ10の送り動作(即ち、フィードロール11a,11bの回転動作)の減速が開始され、さらにこの送り動作が完了したこと(即ち、フィードロール11a,11bの回転が停止したこと)を、例えばロールフィーダ用コントローラ14からの信号(図示省略)によって判定する。
そして、上記送り動作が完了したと判定すると、ステップS5に進んで電磁弁53の状態を「A」から「B」に切替える。なお、状態「A」は、コイル53bが励磁されてポートAにポートPが接続された状態(前述したように、各ロッド38及びガイドロール30a,30bが上昇方向に付勢される状態)を意味し、状態「B」は、コイル53aが励磁されてポートBにポートPが接続された状態(前述したように、各ロッド38及びガイドロール30a,30bが定常位置に向かって下降する状態)を意味する。またガイドロール用コントローラは、初期状態(図4の処理が開始された時点)では、電磁弁53の状態を「A」に保持している。
ステップS5を経るとステップS7に進み、位置検知器42の信号がオンしたか否か判定する。そして、位置検知器42がオンした場合には、ステップS8に進んで電磁弁53の状態を「B」から「A」に切替える。
なお、図4においてステップS2,S3,S6で示すのは、各タイミングで起こるガイドロール30a,30b等の動作である。
即ち、ロールフィーダ10の送り動作の減速が開始されると(即ち、ステップS1の判定が肯定的になると)、高速送りの場合、Rガイド10aの部分のループ1bが浮き上がるように上昇する(ステップS2)。すると、ガイドロール30a,30bは、このループ1bの上昇に追従するように上昇を開始する(ステップS3)。何故ならこの際、電磁弁53の状態は「A」となっていて、各ロッド38及びガイドロール30a,30bが所定の駆動力で上昇方向に付勢されているからである。また、シリンダ37の各ロッド38の最大ストローク(最大上昇距離)は、前記送り動作によるループ1bの浮き上がりの最大上昇距離と同じかそれ以上に設定されている。このため、ステップS3以降、ガイドロール30a,30bは、ループ1bの上昇に最後まで追従して上昇する。
なお、ループ1bの浮き上がりの最大上昇距離は、理論的に求めてもよいし、実験により測定してもよい。また、ループ1bの浮き上がりの上昇距離は、Rガイド10bにおける送り方向の位置によって当然異なる。発明者らの研究によると、送り動作の減速時には、図2(a)に一点鎖線で示すようなコブ状の形状で帯状材1が浮き上がることが分かっている。したがって、各シリンダ37の各ロッド38は、それぞれ、その配置された位置におけるループ1bの上昇距離に応じた分だけ上昇して、各ガイドロール30a,30bもその位置のループ1bの上昇距離に応じた分だけ上昇する。
また、ステップS5で電磁弁53の状態が「A」から「B」に切替わると、ガイドロール30a,30bは、定常位置に向かって1G以下の加速度で下降を開始する(ステップS6)。何故ならこの際、電磁弁53の状態は「B」に切替わり、各ロッド38が定常位置に向かって下降する状態になったからである。なおこの下降動作は、各ガイドロール30a,30bが定常位置に戻り、対応する位置検知器42がオンするまで継続される。位置検知器42がオンすると、ステップS7の判定が肯定的になり、ステップS8によって電磁弁53の状態が「B」から「A」に戻るからである。またこの下降動作において、ループ1bは、その自重によってガイドロール30a,30bの上に載った状態でガイドロール30a,30bとともに下降する。この際、送り動作の減速は完了しており、ループ1bが浮き上がる要因が無くなっているからである。
なお以上の動作の要点を、図5のタイミングチャートによって説明する。図5に示すように、ロールフィーダ10の送り動作の減速が開始されると、ガイドロール30a,30bがループ1bの上昇に追従するように上昇を開始する。次いで、送り動作の減速が完了した時点で、電磁弁53が「B」に切替わってガイドロール30a,30bが下降を開始し、位置検知器42がオンするまで(即ち定常位置に戻るまで)この下降動作が継続される。そして、定常位置に戻ると、電磁弁53が「A」に戻って、次の送り動作の減速に備える。その後、ロールフィーダ10の送り動作が実行される度に、このようなガイドロール30a,30bの昇降動作が繰り返される。
したがって本例の送り装置では、下流側送り機構(ロールフィーダ10の)の送り動作の減速時に帯状材1がRガイド10aの位置で浮き上がる動作が起こった際にこの動作に追従するように昇降可能なガイドロール30a,30bが定常位置から上昇し、この浮き上がる動作が終了した後に重力加速度を超えない加速度で前記ガイドロール30a,30bが定常位置まで下降する。このため、Rガイド10aの位置の帯状材1は、図2(a)に示すように、下流側送り機構の減速時に浮き上がる際もその後下降する際も常に前記ガイドロール30a,30bに下面を支持され、浮き上がった後は前記ガイドロール30a,30bで支えられつつ重力加速度を超えない加速度で下降する。これにより、帯状材1が浮き上がり後にRガイド10aにたたきつけられる現象や、浮き上がりによる帯状材1の揺れがループ1bの上流側に伝播してゆくのを防止することができ、高速送り時(特に減速時)の帯状材1の損傷などの既述した弊害を防止できる。
(第2形態例)
次に、第2形態例を説明する。この第2形態例は、ガイドロール30a,30bを駆動し制御する駆動制御手段の構成に特徴を有し、他の構成は第1形態例と同じであるため、第1形態例と同様の構成要素については同符号を使用して説明を省略する。
図6(a)はRガイド10aの側面図であり、図6(b)はRガイド10aの正面図である。また、図7は制御装置40の処理動作等を示すフローチャートである。また図8は、各機器の状態変化を示す図であり、最上段はロールフィーダ10の送り速度の変化を示し、上から2段目はガイドロール30a,30bの速度変化を示し、上から3段目はガイドロール30a,30bの位置変化を示し、最下段は後述する位置検知器72の状態変化を示す。
図6(a)及び(b)に示すように、各ガイドロール30a,30bの下方には、サーボモータ61と駆動機構62(本発明の駆動制御手段を構成するアクチュエータ)がそれぞれ設けられている。なお図6(a)では、サーボモータ61等の図示を省略している。
サーボモータ61には、後端に位置検出器61a(例えば、パルス発生器;いわゆるエンコーダ)が付設され、例えばコントローラ14(図3(b)に示す)と同様のコントローラによってフィードバック制御される。なおこの場合、サーボモータ61は、図6(b)に示すように出力軸を上に向けた姿勢で、取付部材63,64によって固定フレーム32に固定されている。またサーボモータ61の出力軸外周には、ベルト伝動用の駆動プーリ65が固定されている。
駆動機構62は、ネジ支持体66と、駆動ネジ67と、従動プーリ68とを備える。
ネジ支持体66は、取付部材63,69によって固定フレーム32に固定されている。このネジ支持体66には、駆動ネジ67が上下に貫通しており、駆動ネジ67はこのネジ支持体66によって上下動可能に支持されている。例えば、駆動ネジ67は、ネジ支持体66に対してスプラインで結合され、上下動のみが可能で回転不能となっている。
駆動ネジ67は、上述したようにネジ支持体66に上下動可能に支持された丸棒状の部材であり、上端が前述の取付部材41を介して移動フレーム34に固定されている。これにより、駆動ネジ67が上昇するとガイドロール30a,30bが上昇し、駆動ネジ67が最下方まで下降するとガイドロール30a,30bが前記定常位置に戻る構成となっている。
従動プーリ68は、ネジ支持体66の上面に、水平回転(駆動ネジ67の中心軸線を中心とする回転)可能に取り付けられたものである。この従動プーリ68と前述の駆動プーリ65にはベルト70(例えばタイミングベルト)が掛け渡され、サーボモータ61の出力軸の回転が従動プーリ68に伝達される構成となっている。また、従動プーリ68の中心には、駆動ネジ67が貫通しており、駆動ネジ67の外周に形成されたネジが従動プーリ68の内周に形成されたネジに噛み合っている。これにより、従動プーリ68が水平回転すると駆動ネジ67が上下に動き、サーボモータ61の動作で前述の昇降動作が実現できる構成となっている。
ここで、取付部材63,64,69は、既述したスライド機構33や従動プーリ65等と干渉しないように、例えば図6(b)においてスライド機構33や従動プーリ65等よりも向う側に配置されているため、図6(b)では点線で図示している。
なお図6(b)では、ガイドロール30aとそのためのサーボモータ61や駆動機構62のみを示し、他のガイドロール30については煩雑になるので図示省略している。
また図6(b)において、符号72で示すものは、移動フレーム34に取り付けられた位置検知器である。この位置検知器72は、例えばネジ支持体66を検出するもので、図8の最下段に示すように、ガイドロール30a,30bが定常位置にあると検知信号がオンし、ガイドロール30a,30bが定常位置よりも上昇すると検知信号がオフする。なお、サーボモータ61を制御するための位置検出器61aにおいて、相対位置検出器ではなくて、絶対位置検出器を選択してシステムを構築すれば、位置検知器72が無くても定常位置を検出できる。
次に、図7のフローチャートによって、本例におけるガイドロール用コントローラの制御動作とこれによるガイドロール30a,30b等の動作を説明する。
ガイドロール用コントローラは、まずステップS11において、ロールフィーダ10の送り動作(即ち、フィードロール11a,11bの回転動作)の減速が開始されたことを、例えばロールフィーダ用コントローラ14からの信号(図示省略)によって判定する。そして、上記送り動作の減速が開始されたと判定すると、ステップS12,S15へと順に進みサーボモータ61を制御してガイドロール30a,30bを上昇させて後述する最高上昇位置で停止させる。
ステップS15を経るとステップS16に進み、ロールフィーダ10の送り動作の加速が開始されたことを、例えばロールフィーダ用コントローラ14からの信号によって判定する。そして、上記送り動作の加速が開始されたと判定すると、ステップS17,S18へと順に進みサーボモータ61を制御してガイドロール30a,30bを下降させ、ガイドロール30a,30bを定常位置に戻して停止させる。
なお、ステップS12,S15,S17,S18でのサーボモータ61の制御は、予め設定されたガイドロール30a,30bの位置変化パターン(図8の3段目に示す)を実現するように、コントローラの位置指令生成部(図3(b)の符号16に相当する要素)が、サーボモータ61の目標回転位置を指令する信号又はデータを生成してコントローラの速度指令生成部(図3(b)の符号17に相当する要素)に対して出力することによって行われる。なお、ガイドロール30a,30bの上記位置変化パターンの詳細は、送り動作の減速時や加速時に起こるループ1bの跳ね上がり等の状況(理論的に推定したもの、或いは実験により測定したもの)に対応するように、各ガイドロール30a,30b毎に設定する。図8に示した例では、送り動作の完了時点(減速完了時点)で、ガイドロール30a,30bの上昇が終了し、前記ループ1bの跳ね上がりの最高上昇距離に対応する位置(最高上昇位置という)にガイドロール30a,30bが到達するパターンとなっている。このため、ステップS15では、送り動作の完了時点でこの最高上昇位置までガイドロール30a,30bを上昇させて停止させる制御を行う。また図8に示した例では、送り動作の加速完了時点で、ガイドロール30a,30bの下降が終了し、定常位置にガイドロール30a,30bが到達するパターンとなっている。このため、ステップS18では、送り動作の加速完了時点で定常位置までガイドロール30a,30bを下降させて停止させる制御を行う。
なお、図7においてステップS13,S14,S19で示すのは、各タイミングで起こる位置検知器72等の動作である。
即ち、ステップS12によってガイドロール30a,30bが上昇を開始すると、位置検知器72がオフする(ステップS13)。また、ガイドロール30a,30bが上昇を完了するのと同時に、ロールフィーダ10の送り動作が完了する(ステップS14)。また、ステップS18によってガイドロール30a,30bが下降を完了すると、位置検知器72がオンに戻る(ステップS19)。
なお以上の動作の要点を、図8のタイミングチャートによって説明する。図8に示すように、ロールフィーダ10の送り動作の減速が開始されると、ガイドロール30a,30bがループ1bの上昇に追従するように上昇を開始する。次いで、送り動作の減速が完了した時点で、ガイドロール30a,30bが最高上昇位置に到達してここで停止し、次の送り動作が開始されるまでガイドロール30a,30bは最高上昇位置に保持される。そして、次の送り動作の加速が開始されると、ガイドロール30a,30bが下降を開始し、送り動作の加速が終了する時点でガイドロール30a,30bが定常位置に戻る。その後、ロールフィーダ10の送り動作が実行される度に、このようなガイドロール30a,30bの昇降動作が繰り返される。
したがって本例の送り装置によれば、第1形態例と同様に、送り動作の減速によって帯状材1が浮き上がり後にRガイド10aにたたきつけられる現象や、浮き上がりによる帯状材1の揺れがループ1bの上流側に伝播してゆくのを防止することができ、高速送り時(特に減速時)の帯状材1の損傷などの既述した弊害を防止できる。
しかもこれに加えて、次のような効果も得られる。即ち、ロールフィーダ10の送り動作における加速前に、昇降可能なガイドロール30a,30bが予め定常位置から上昇し、Rガイド10aの位置の帯状材を定常位置から上昇させ浮き上がらせてたるませる。そして、前記送り動作における加速時に、ガイドロール30a,30bが定常位置に下降し、Rガイド10aの位置の帯状材1を定常位置に向けて下降させる。このため、ロールフィーダ10が高速送り動作のための加速を行っても、少なくとも加速開始時点では、ガイドロール30a,30bによって予め浮き上がって弛んでいた帯状材1の下流側(ループ1aの下流側)のみがロールフィーダ10の送り出し加速度で引っ張られて、ループ1aの上流側(予め浮き上がっていた部分よりも上流側)の部分はループ1aの下流側と同じ加速度では引っ張られない。つまり、送り動作の加速時(少なくとも加速開始時点)に、ループ1aの上流側の部分の加速度(ループの引き上げ加速度)を、ロールフィーダ10の送り出し加速度よりも小さい加速度とすることができる。したがって、帯状材1のループ1a全体が急に下流側に引っ張られて図13(a)に示すように全体が浮き上がる現象や、図13(e)のように全体が横揺れする現象を防止することができ、高速送り時(特に加速時)の帯状材の損傷などの既述した弊害を抑制できる。
また、送り動作の加速時に、ループの引き上げ加速度と送り出し加速度に上述した差を作り出すことができるため、ロールフィーダ10のモータ12の容量を軽減できるという効果もある。
(他の形態)
次に、他の形態について説明する。
本発明の主な実施例としては、図15に示すような実施例1〜12があり得る。図15は、ガイドロールの駆動に使用するアクチュエータの種類、ガイドロールの上昇時制御方式、ガイドロールの下降時制御方式、ガイドロールの上昇タイミング、ガイドロールの下降タイミングを各実施例毎に示している。なお、前述の第1形態例は実施例2に相当し、第2形態例は実施例9及び実施例11に相当する。また、実施例1〜8は本願請求項1(送り動作における減速時にガイドロールを上昇させる点に特徴を有する発明)に対応し、実施例9は本願請求項2(送り動作における加速時にガイドロールを下降させる点に特徴を有する発明)に対応し、実施例10は本願請求項3(送り動作における減速直前にガイドロールを下降させる点に特徴を有する発明)に対応し、実施例11は本願請求項4(請求項1の特徴に請求項2の特徴を組み合わせた発明)に対応し、実施例12は本願請求項5(請求項1の特徴に請求項3の特徴を組み合わせた発明)に対応する。
ここで、ガイドロールの上昇時及び下降時の制御方式としては、出力制御と位置制御がある。出力制御は、第1形態例の上昇時の制御のようにガイドロールの駆動力のみを制御してガイドロールの位置は制御しない方式である。位置制御は、第1形態例の下降時や第2形態例の上昇時及び下降時の制御のようにガイドロールの位置を制御する方式である。なお、上昇時の出力制御の場合、帯状材1が静止しているときには、帯状材1等の自重によってガイドロールは上昇せず、帯状材1が浮き上がったときには、ガイドロールが上昇して帯状材1に追従する。また下降時の出力制御の場合、帯状材1等の自重によってガイドロールは自然に下降する。
以下、図15に示した実施例のうち、実施例2(前記第1形態例)と実施例9,11(前記第2形態例)を除いたものを順に説明する。
(実施例1)
実施例1は、シリンダ駆動で上昇下降ともに出力制御の場合である。例えば、電磁弁の切替無しで、常時上昇方向の駆動力をシリンダでガイドロールに加える構成である。なお、電磁弁を用いて上昇時と下降時とで上記駆動力の高低を切替えてもよい。この場合、ロールフィーダの速度変化とガイドロールの位置変化は、図5に示したものと略同様となる。
(実施例3)
実施例3は、上昇時と下降時が実施例2(第1形態例)と逆の構成である。
(実施例4)
実施例4は、シリンダ駆動で上昇下降ともに位置制御の場合である。例えば、上昇時(送り動作における減速時)には、上昇方向にシリンダを作動させて、最高上昇位置までガイドロールを上昇させる。そして下降時には、電磁弁を切替えて下降方向にシリンダを作動させて、定常位置(例えばシリンダの下降方向のストロークエンドであって、位置検知器がオンする位置)までガイドロールを下降させる構成である。この場合、ロールフィーダの速度変化とガイドロールの位置変化等は、図9に示したものとなる。なお、図9に示した電磁弁の状態「A」は、下降方向の駆動力がガイドロールに加えられる電磁弁の状態である。また図9に示した電磁弁の状態「B」は、上昇方向の駆動力がガイドロールに加えられる電磁弁の状態である。
(実施例5)
実施例5は、サーボモータ駆動で上昇下降ともに出力制御の場合である。サーボモータによって、常時上昇方向の駆動力(帯状材1等の自重よりも小さな駆動力)をガイドロールに加える構成である。なお、上昇時と下降時とで上記駆動力の高低を切替えてもよい。この場合、ロールフィーダの速度変化とガイドロールの位置変化は、図5に示したものと略同様となる。
(実施例6)
実施例6は、サーボモータ駆動で上昇が出力制御で下降が位置制御の場合である。即ちサーボモータによって、下降時以外では上昇方向の駆動力(帯状材1等の自重よりも小さな駆動力)をガイドロールに加える出力制御を実行し、下降時にはサーボモータを下降方向に作動させて定常位置まで下降させる位置制御を行う構成である。この場合、ロールフィーダの速度変化とガイドロールの位置変化は、図5に示したものと略同様となる。
(実施例7)
実施例7は、上昇時と下降時が実施例6と逆の構成である。
(実施例8)
実施例8は、サーボモータ駆動で上昇下降ともに位置制御の場合である。例えば、上昇時(送り動作における減速時)には、サーボモータを上昇方向に作動させて、最高上昇位置までガイドロールを上昇させる。そして下降時には、サーボモータを下降方向に作動させて、定常位置(例えば位置検知器がオンする位置)までガイドロールを下降させる構成である。この場合、ロールフィーダの速度変化とガイドロールの位置変化は、図5に示したものと略同様になる。
(実施例10,12)
実施例10,12は、送り動作における減速直前にガイドロールを下降させる点に特徴を有し、サーボモータ駆動で上昇下降ともに位置制御の場合である。このうち、実施例10はガイドロールの上昇タイミングを特に限定しない態様(即ち、送り動作における減速直前よりも前の任意のタイミングでガイドロールを予め定常位置から上昇させておく態様)である。実施例12は、ガイドロールの上昇タイミングを送り動作の減速時に限定した態様である。
この実施例10,12では、送り動作における減速直前よりも前に、昇降可能なガイドロールが予め定常位置から上昇し、Rガイドの位置の帯状材を定常位置から上昇させた状態で支持してたるませる。そして、送り動作における減速時の直前に、昇降可能なガイドロールが定常位置に下降し、Rガイドの位置の帯状材を定常位置に向けて下降させる。このため、Rガイドの位置の帯状材が、送り動作の減速時に浮き上がる現象が抑制され、この浮き上がりによる帯状材の損傷などの既述した弊害を抑制できる。特に実施例12の態様であると、送り動作の減速時にガイドロールが上昇することによって前記弊害が防止できる効果に加えて、送り動作の減速直前にガイドロールが下降することによっても前記弊害が抑制されて効果が著しくなる。実施例12の場合、ロールフィーダの速度変化とガイドロールの位置変化等は、例えば図10に示したものとなる。
また図16は、実施例12の場合の制御動作例を示すフローチャートである。
ガイドロール用コントローラは、まずステップS21において、ガイドロールが上昇中か判定し、上昇中であればステップS23に進み、上昇中でなければステップS22でガイドロールを上昇させてステップS23に進む。なお、ステップS21,S22は、設備が稼動を開始した最初の時点で予めガイドロールを上昇させておくための制御である。次にステップS23で送り動作が開始されると、ステップS24に進み、ガイドロール下降開始タイミングであるか否か判定する。ガイドロール下降開始タイミングは、フィーダ減速開始の直前にガイドロールの下降が完了するのに丁度良い下降開始のタイミングである。ステップS24では、このガイドロール下降開始タイミングになっていると判定するとステップS25に進む。そしてステップS25では、ガイドロールを下降させる。次いで、ガイドロールの下降が完了した後、ステップS26で送り動作の減速が開始されると、ステップS27に進んでガイドロールを上昇させる。なお、ステップS27によってガイドロールの上昇が完了すると、その後ステップS23に進んで次の送り動作が開始され、ステップS23以降が繰り返される。
なお、本発明は上述した各例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
まず、前述した実施例1〜12は本願発明の具体例の一部を例示したものであり、本願発明がこれら実施例に限定されるものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、請求項1〜5の全ての発明において、使用されるアクチュエータは、サーボモータの場合と、シリンダの場合がある。また、請求項1〜5の全ての発明において、制御方式は、ガイドローラの上昇時と下降時のそれぞれについて、出力制御の場合と、位置制御の場合がある。
また、図5,8,9,10には、ロールフィーダやガイドロールの速度変化パターンの例として、台形状又は三角形状の速度変化パターンを示した。しかし、このような完全な直線によって構成される速度変化パターンに限定されない。例えば、加減速部分の傾きを直線ではなくS字状にした速度変化パターンとしてもよい。
また、前述した図1に示す構成において、レベラ5を削除した構成としてもよい。この場合、アンコイラ2が本発明の上流側送り機構になる。
また既述した第1形態例や第2形態例等では、ガイドロールの昇降動作の開始や終了のタイミングを、送り動作の加速や減速の開始や終了と同時とする態様を例示したが、このような態様に限定されない。ガイドロールの昇降動作の開始や終了のタイミングは、送り動作の加速や減速の開始や終了のタイミングに対して、例えば若干ずらしてもよい。
また前述した形態例においては、Rガイドの複数のガイドロール30のうちの2本を昇降させる態様としたが、これに限定されない。3本以上のガイドロールを昇降させる態様でもよい。例えば図11に示すように、帯状材1の浮き上がりが生じる位置にある全てのガイドロール30を昇降させる態様でもよい。
またガイドロールは、完全な鉛直方向に昇降させる態様に限らず、鉛直方向に対して斜めに昇降させる態様でもよい。また、ガイドロールの昇降方向は、ガイドロール毎に異なっていてもよい。例えば、Rガイドにおける帯状材の流れ線(浮き上がりが生じていない定常状態のもの)に対して直交する法線方向において、ガイドロールが進退運動する態様でもよい。
またガイドロールの動作は、必ずしも直線的なものでなくてもよい。例えば、円弧状の軌跡を描いて昇降する態様でもよい。
また、前述の形態例ではガイドロール毎にアクチュエータを設けた構成を例示したが、これに限定されない。リンク機構などを使用して一つのアクチュエータで複数のガイドロールを駆動する構成としてもよい。
送り装置の全体構成を示す図である。 (a)はRガイドの側面図であり、(b)はRガイドの正面図である。 (a)はガイドロールを駆動し制御する空圧回路を示す回路図であり、(b)はロールフィーダの制御系の一例を説明する図である。 制御装置の処理動作等を示すフローチャートである。 各機器の状態変化を示す図である。 第2形態例であり、(a)はRガイドの側面図、(b)はRガイドの正面図である。 第2形態例であり、制御装置の処理動作等を示すフローチャートである。 第2形態例であり、各機器の状態変化を示す図である。 実施例4であり、各機器の状態変化を示す図である。 実施例12であり、各機器の状態変化を示す図である。 他の形態例(多数のガイドロールが昇降する形態)を示す図である。 従来の送り装置を説明する図である。 ループの浮き上がりや横揺れを説明する図である。 ループの浮き上がりや横揺れを説明する図である。 各種実施例を説明する図である。 実施例12であり、制御装置の処理動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 帯状材
1b ループ
2 アンコイラ
5 レベラ(上流側送り機構)
10 ロールフィーダ(下流側送り機構)
10a Rガイド
30 ガイドロール
30a,30b 昇降可能なガイドロール
37 シリンダ(駆動制御手段)
40 制御装置(駆動制御手段)
53 電磁弁(駆動制御手段)
61 サーボモータ(駆動制御手段)
62 駆動機構(駆動制御手段)

Claims (4)

  1. 帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
    前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
    この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記下流側送り機構の減速時に前記帯状材が前記Rガイドの位置で浮き上がる動作に追従するように前記昇降可能なガイドロールを定常位置から上昇させる機能と、前記浮き上がる動作が終了した後に重力加速度を超えない加速度で前記ガイドロールを定常位置まで下降させる機能を設け、
    前記駆動制御手段が前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させるタイミングが、前記下流側送り機構の加速時であることを特徴とする帯状材の送り装置。
  2. 帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
    前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
    この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記下流側送り機構の減速時に前記帯状材が前記Rガイドの位置で浮き上がる動作に追従するように前記昇降可能なガイドロールを定常位置から上昇させる機能と、前記浮き上がる動作が終了した後に重力加速度を超えない加速度で前記ガイドロールを定常位置まで下降させる機能を設け、
    前記駆動制御手段が前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させるタイミングが、前記下流側送り機構の減速直前であることを特徴とする帯状材の送り装置。
  3. 帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
    前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
    この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記昇降可能なガイドロールを予め定常位置から上昇させておき、前記下流側送り機構の加速時に前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させる機能を設けたことを特徴とする帯状材の送り装置。
  4. 帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とを有し、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成され、前記下流側送り機構の直前には、前記帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えて前記帯状材のたるみ部分の端部を前記下流側送り機構に向けて案内するRガイドが設けられた帯状材の送り装置において、
    前記Rガイドにおける前記ガイドロールの少なくとも一部を昇降可能とし、
    この昇降可能なガイドロールを定常位置に対して昇降させることが可能な駆動制御手段を設け、この駆動制御手段には、前記昇降可能なガイドロールを予め定常位置から上昇させておき、前記下流側送り機構の減速直前に前記昇降可能なガイドロールを定常位置に下降させる機能を設けたことを特徴とする帯状材の送り装置。
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