JP5143505B2 - 帯状材の送り装置 - Google Patents

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本発明は、例えばプレス機械に対して帯状材を供給する送り装置に関する。
一般に、鋼やアルミニウム等よりなる薄板帯状の素材(帯状材)を連続的にプレス機械等に供給して、プレス加工や切断加工などを行う加工工程は、例えば図9(a)に示すような一連の設備によって行われる。即ち、帯状材1をコイル状に巻回したもの(即ち、コイル材1a)をアンコイラと呼ばれる機械で巻き出し方向に回転させてその外周から帯状材1を随時繰り出すとともに、このアンコイラの後流(プレス機械等の前流)において矯正装置(いわゆるレベラ)に帯状材1を通して平坦に矯正した後、ロールフィーダ(或いはコイルフィーダ)と呼ばれる機械によって矯正後の帯状材1を所定量ずつプレス機械等に対して送り出して位置決めし、プレス加工等を行っている(特許文献1及び2参照)。
なお、図9(a)に示すように、レベラの下流側とロールフィーダの上流側には、前記帯状材のたるみ部分の端の下面に接触するRガイドがそれぞれ設けられている。そして従来、このようなRガイド間の距離は、例えばラインの最大板厚仕様によってきまる固定値とされていた。通常、鋼板の許容曲率半径(塑性変形が起こらない限界の曲率)は、板厚の約500倍程度とされているため、例えば、鋼板の最大板厚が3.2mmの場合、Rガイド間の距離は3200mm(=3.2×500×2)に固定されることになる。
上記設備において、ロールフィーダは、帯状材1を挟み付けて回転することによって帯状材1の送り動作を実現する少なくとも一対のフィードロールからなる送り機構を備え、レベラも同様の送り機構を備える。但し、ロールフィーダは、帯状材の被供給側装置(即ち、例えばプレス機械)の要求に応じて間欠的に作動して、所定のタイミングで要求された送り作動をなるべく高速で実現する。一方、レベラやアンコイラは、従来一般的には、後述するように速度が段階的に切り替えられるものの、基本的に一定の速度で常に帯状材1の送り動作を継続的に実行する。このため、このような送り動作の違いを吸収すべく、通常はレベラとロールフィーダの間に、図9(a)に符号1bで示すような帯状材1のたるみ部分(特許文献1でループと呼ばれている部分であり、以下ではループ1bという)が形成される。これは、特許文献1にも記載されているように、コイル材1aを含むアンコイラの慣性が非常に大きいため、レベラやアンコイラをロールフィーダと同じ加速度で間欠運転することが困難なためである。
一般的な例を挙げれば、レベラやアンコイラは次のように運転される。即ち図9(a)に示すように、ループ1bのたるみの大きさ(以下、ループ量という)を段階的に検出するループセンサをループピットに設けて、ループ1bのループ量が複数設定された範囲(小さい方からA1,A2,A3,A4)のうちの何れにあるかを検知する。そして図9(b)に示すように、ループ1bのループ量が範囲A1にあるときには、レベラ等の速度は高速(ロールフィーダの平均的送り速度よりも大きさ速度)に制御され、ループ量が範囲A2にあるときには、レベラ等の速度は中速(前記高速よりも低い速度)に制御され、ループ量が範囲A3にあるときには、レベラ等の速度は低速(前記中速よりも低い速度)に制御され、ループ量が範囲A4にあるときには、レベラ等の速度はゼロに制御される(即ち、停止される)。そして従来では、レベラやアンコイラのこのような速度の切り替え時の加速度(減速時のマイナスの加速度含む)は、アンコイラにおける大きな負荷(既述した大きな慣性)を考慮して十分に小さいものに設定されており、ロールフィーダが行う送り動作の際の加速度(減速時のマイナスの加速度含む)に比較して、非常に小さいものとなっている。
ところで、プレス機械等に対して最終的に帯状材1の送り動作を行うロールフィーダにおいては、生産性向上等の要求から、より高速かつ高加速度な送り(即ち、トップスピードが高くて加減速時間の短い送り)が要求される。
特に、従来中心であったダブルクランク式型抜機、油圧式型抜機に代わるものとして最近開発されたサーボプレスを使用したプレス加工設備では、送り装置に要求される加速度が、従来の1G程度から2G以上に高まっている。なお、サーボプレスは、型抜部の駆動をサーボモータを制御して加圧する方式の型抜機で、型抜のスピード、位置、加圧力を任意に設定出来るものである。
特開2003−181573号公報 特開2004−142876号公報
しかし、上記従来のロールフィーダ等よりなる送り装置においては、要求される2G以上の高加速度な送りを実現する上で、次のような問題があることが発明者らの研究によって明らかとなっている。即ち、従来の装置構成でロールフィーダの送り動作の加速度を高めると、ループ1bの揺れ(バタツキ)が発生し、帯状材1の損傷やロールフィーダ等の機械の破損の恐れが生じるとともに、騒音も大きくなる問題があった。
なお図6は、上記ループ1bの揺れを説明する図であって、図6(a)〜(c)は上記ループ1bの浮き上がりを説明する図であり、図6(d)〜(e)は上記ループ1bの横揺れを説明する図である。
このうち図6(a)は、ロールフィーダの送り動作の加速時におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの加速時には、ループ1bの下流側が急に下流側に送られるため、点線で示す状態から実線で示す状態にループ1bが変化する。次に図6(b)は、ロールフィーダの送り動作の減速時におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの減速時には、慣性でループ1bが点線で示す状態から実線で示す状態に浮き上がり、下流側のRガイド(即ち、ロールフィーダ側のRガイド)の付近で帯状材1の座屈が起きて、この付近で帯状材1が局所的に大きく浮き上がる。次に図6(c)は、ロールフィーダの送り動作の停止後におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの停止後には、減速時に発生した局所的な浮き上がりが上流側に伝播する。特にロールフィーダの加速度が重力加速度の1Gを超えて大きくなる程、跳ね上がりは顕著になる。
次に図6(d)は、ロールフィーダの送り動作時におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの送り動作時には、ループ1bの下流側が急に下流側に持ってゆかれてレベラ側の送り動作が遅れ気味になるため、点線で示す状態から実線で示す状態にループ1bが変化する(即ち、特に下流側でループ量が減る方向に変化する)。次に図6(e)は、ロールフィーダの送り動作の停止後におけるループ1bの状態を示す図である。この図に示すように、ロールフィーダの停止後には、レベラ側の送り動作のみが継続するため、持ってゆかれた下流側の部分を補うように、ループ1bが点線で示す状態から実線で示す状態に変化し(即ち、ループ1bが下流側に移動し)、横揺れが起こる。
なお実際には、以上説明した浮き上がりと横揺れが組み合わさり、ループ1bが大きく動く揺れが発生する。
そこで本発明は、上流側と下流側の二つの送り機構の間にループが形成される帯状材の送り装置であって、高速送り時でも前記ループの揺れが防止される送り装置を提供することを目的としている。
本願の帯状材の送り装置は、帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とよりなり、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成される帯状材の送り装置であって、
前記上流側送り機構の送り動作と前記下流側送り機構の送り動作の加速度の差が略重力加速度を越えないように、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
ここで、「上流側送り機構」と「下流側送り機構」とは、帯状材のたるみ(ループ)が形成される部分の両側にある送り機構(材料を送る機能を持つ機構)を意味し、例えば前述した帯状材供給設備におけるレベラとロールフィーダであってもよいし、アンコイラとレベラ間にループが形成される場合にはアンコイラとレベラであってもよい。また、二つのロールフィーダ間にループが形成される場合には、ループの上流側のロールフィーダが「上流側送り機構」に相当し、ループの下流側のロールフィーダが「下流側送り機構」に相当する。即ち、「上流側送り機構」の「上流側」とは、「下流側送り機構」よりも相対的に上流側であることを意味しているにすぎない。
また、「重力加速度」とは、いわゆる1Gを意味する。
本願の送り装置では、上流側送り機構の送り動作と前記下流側送り機構の送り動作の加速度の差が略重力加速度を越えないように制御される。即ち、例えば下流側送り機構の送り動作が2Gの加速状態であるときには、上流側送り機構の送り動作は少なくとも1Gの加速状態とされ、逆に下流側送り機構の送り動作が2Gの減速状態であるときには、上流側送り機構の送り動作は少なくとも1Gの減速状態とされる。このため、ループの相対的な加速度は常に略1G以下となり、略重力加速度を超えないため、既述したループの揺れが格段に低減される。なお発明者らは、既述したループの揺れが1G以上で顕著に起きることを実験で確認している。また、下流側送り機構を例えば2Gで加減速させる際、同時に上流側送り機構を1Gで加減速させると、それら送り機構の間のループの揺れがほとんど生じないことを実験で確認している。
また本願の送り装置は、前記制御手段が、帯状材の被供給側装置の要求に応じて前記下流側送り機構を台形状又は三角形状の下流側速度変化パターンで作動させる送り動作を間欠的に実行する一方で、前記上流側送り機構も台形状又は三角形状の上流側速度変化パターンで作動させる送り動作を間欠的に実行し、前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの頂部中心位置が時間軸において一致するように前記下流側送り機構の送り動作に対して前記上流側送り機構の送り動作を同期させる構成であり、前記加速度の差が略重力加速度を越えないように前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの加減速部の傾きを決定するパラメータ(例えば、図8(a)に例示する加速時間や減速時間と定格速度)が設定されているとともに、一度の送り動作(台形状又は三角形状の速度変化パターン1個分の送り動作)による送り量が前記上流側送り機構と前記下流側送り機構とで同じになるよう前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンが形成する台形又は三角形の面積が同じに設定されていることを特徴とする。
本願の送り装置の上記特徴によれば、さらに次の効果がある。即ち、下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの頂部中心位置が時間軸において一致しているため、加減速時の加速度が異なって送り動作の開始時点と終了時点が異なる点を除けば、上流側送り機構と下流側送り機構の送り動作が同期する(即ち、半同期する)ことになるため、ループの変形が極めて少なく、ループの揺れが特に低減される。また、上述したように上流側送り機構と下流側送り機構が半同期していて、送り動作が相対的に異なるのは、加減速時の僅かな期間であり、またその期間における送り量のずれも僅かな送り量だけであるため、ループ量自体が格段に少なくてすむようになる。そして、ループ量が減ると、ループ用の大きなスペース(例えば、ループピット)を設ける必要が無くなる。また、ループ量が減ると、揺れる物体自体が小さくなる(軽くなる)ため、揺れのエネルギーが小さくなり、揺れによる機械の損傷や騒音もより低減される利点もある。また、一度の送り動作による送り量が上流側送り機構と下流側送り機構とで同じになる構成であるため、送り動作の加減速時に僅かにループ量が変動する点を除けば、ループ量は常に一定となる。ループ量が一定になると、帯状材の板厚や送り長さ等の運転条件によって、特に揺れの少ないループ量をあらかじめ見つけておき、そのループ量に設定することで、揺れが最小のループ量に常に保持することが可能となり、その点でもループの揺れを低減できる。
次に、本願の送り装置は、前記前記上流側送り機構の下流側と前記下流側送り機構の上流側には、前記帯状材のたるみ部分の端の下面に接触するRガイドがそれぞれ設けられ、これらRガイド間の距離が可変とされていることを特徴とする。
このような構成であると、帯状材の板厚に応じてRガイド間の距離を最小値に変更し、各板厚の許容曲率半径(塑性変形が起こらない限界の曲率)のギリギリでループを形成することが可能となり、次のような利点がある。まず、材料に板厚に応じた張りを持たせることができ、この張りによってループの揺れの自由度を制限し、ループの揺れをより低減できる。また、材料の張りを利用して、上流側送り機構から供給する運動エネルギーを伝播させることによって、下流側送り機構に引っ張られる加減速(慣性)を吸収又は相殺できる。さらに、材料のRガイドへの接触面積が増えて、ホールド性が増し、材料が揺れる自由度を低減でき、この点からもループの揺れを低減できる。なお、Rガイドが不必要に離れていると、Rガイドへの接触面積が減り、図3に示すような揺れの支点を中心とした材料の自由度が高くなり、揺れ易くなる。
本発明の帯状材の送り装置によれば、既述したループの揺れを格段に低減できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本例の送り装置の構成を示す図である。また図2は、後述するレベラフィーダ5とロールフィーダ10の一度の送り動作における送り速度等の変化を示す図であり、上段は送り量の時間的変化を示し、下段は送り速度の時間的変化を示す。また図3は、Rガイド間距離の設定を説明する図であり、図3(a)は板厚が比較的厚い場合、図3(b)は板厚が比較的薄い場合である。また図4は、ロールフィーダの具体例を示す側面図である。また図5は、ロールフィーダ10の制御系の一例を説明する図である。
本装置は、図1に示すように、コイル材1aを巻き出し方向に回転させてその外周から帯状材1を随時繰り出すアンコイラ2と、このアンコイラ2の下流において帯状材1を通して平坦に矯正するレベラフィーダ5と、このレベラフィーダ5の下流において矯正後の帯状材1を所定量ずつプレス機械等に対して送り出して位置決めするロールフィーダ10と、ロールフィーダ10とレベラフィーダ5を後述するように定寸間欠送りで運転するとともにアンコイラ2を基本的に定速(但し、速度の切り替え有り)で連続運転する制御装置40とを有する。
ここでロールフィーダ10は、図1に示すように、帯状材1を挟み付けて回転することによって帯状材1の送り動作を実現する少なくとも一対のフィードロール11a,11bと、このフィードロール11a,11bのうちの少なくとも一方を駆動するモータ12(例えば、サーボモータ)と、このモータ12の回転に応じた位置検出信号を出力する位置検出器13(例えば、パルス発生器;いわゆるエンコーダ)とを備える。また、ロールフィーダ10の上流側には、帯状材1のたるみ部分(ループ1b)の端の下面に接触するRガイド10a(本例では後述する複数の案内ロール30よりなるもの)が設けられている。またモータ12の動作は、制御装置40の一部を構成するコントローラ14(図5に示す)によってフィードバック制御される。
図4の具体例で説明すると、ロールフィーダ10は、案内ロール30及び31と、一対のフィードロール11a,11bとが、帯状材1の通過位置に沿って配置されたもので、付帯機器としては、コントローラ14(図5に示す)や操作パネル(図示省略)などを備える。
ここで、案内ロール30及び31は、帯状材1の入口側に回転自在に設けられ、フィードロール11a,11bに向かって帯状材1を案内するものである。このうち、案内ロール30は、Rガイド10aを構成し、例えば図1(b)に符号10bで示すような支持機構によって、左右方向(帯状材1の送り方向)の位置が可変となっている。なお、Rガイド10aの位置変更は、人力によって行う構成でもよいが、なんらかのアクチュエータを設けてRガイド10aを駆動し、この位置変更を人力によらずに行う構成でもよい。
また、支持機構10bは、Rガイド10aを構成する案内ロール30の両端を支持する部材の下方に脚10cを伸ばし、この脚10cの下端に床面上を転がるキャスタ10dを取り付けた構造である。Rガイド10aとロールフィーダ10の本体部分との間には、送り方向に伸縮可能なガイド10eが設けられ、Rガイド10aがロールフィーダ10の本体部分から離れるように動かされた状態(例えば図1(b)に示す状態)では、このガイド10eがRガイド10aとロールフィーダ10の本体部分との間の帯状材1を案内する。
また、フィードロール11a,11bは、帯状材1を後流設備(例えば、プレス機)に送り込む力を帯状材1に加えるロールであり、帯状材1を挟み付けた状態で回転可能に配設され、この場合下側のフィードロール11bが、その下方に配設されたモータ12によって回転駆動される。なお、図4において符号32,33,34で示すものは、上記モータ12の回転出力をフィードロール11bに減速して伝達するためのベルト(例えば、タイミングベルト)やプーリである。また、モータ12はサーボモータであり、このモータ12の出力軸の回転を入力とするエンコーダ13(駆動側位置検出器)が同軸上に取り付けられている。
次に、操作パネルは、後述する送り長さ設定部16(図5に示す)を構成する上位装置に電気的に接続された操作部であり、操作用の各種押しボタンや表示部がその上面に設けられたものである。モータ12などのマニュアル操作や、各種のデータ設定操作などが、この操作パネルから容易に可能となっている。なお、操作パネルから予め作業者が設定するデータとしては、帯状材1の一度の送り動作での目標送り量(後流設備である例えばプレス機械の1周期の動作に対して帯状材1を所定タイミングで送る際の送り長さ)、図8(a)に例示する定格速度(トップスピード)、図8(a)に例示する加速時間及び減速時間などがある。
なお、図5において符号15で示すものは、位置検出信号(位置検出器13の出力)を微分処理することによって速度フィードバック値を生成する位置速度変換部である。また符号16は、例えばユーザの操作によって設定された送り量に応じた位置指令(モータ12の回転位置の指令値)を適宜設定し出力する送り長さ設定部である。また符号17は、前記位置指令と位置フィードバック値の偏差(位置の偏差)に応じた速度指令(モータ12の回転速度の指令値)を生成して出力する速度指令生成部である。また符号18は、前記速度指令と速度フィードバック値の偏差(速度の偏差)に応じたトルク指令(モータ12の出力トルク、即ちモータ12の電流の指令値)を生成して出力するトルク指令生成部である。また符号19は、前記トルク指令と後述するトルクフィードバック値(モータ12の電流検出値)の偏差(トルクの偏差)に応じたモータ駆動信号(例えば、モータ12をPWM駆動する場合の駆動回路のデューティ比を指令する信号)を生成して出力するモータ駆動信号生成部である。また符号20は、前記モータ駆動信号に応じてモータ12の通電制御を行うモータ駆動部(いわゆるサーボ制御用のアンプ)である。
ここで、送り長さ設定部16は、図示省略した操作パネルからの操作信号(或いは、設定データ)を受けて、設定されたプログラムに従って制御処理を行う手段(例えばシーケンサ)よりなり、運転中においては、所定タイミングで設定された送り量だけ帯状材1を送るべく、後流設備(例えば、プレス機械)からの同期信号(例えば、プレス機械のクランク軸の回転位置を検出するアブソリュートエンコーダやロータリーカムスイッチなどの信号、或いはこのような信号に代わる信号)を読み取りつつ、モータ12の目標回転位置を指令する信号又はデータ等を生成して速度指令生成部17に対して出力する(或いは、書き込む)ものである。
また、モータ駆動部20は、例えばモータ12をPWM駆動するための駆動回路(例えばFETなどのスイッチング素子をモータ12に対してHブリッジ形に4個接続してなるブリッジ回路)や、この駆動回路における所定のスイッチング素子を前記モータ駆動信号に応じたデューティ比で駆動制御する制御回路、及び、トルクフィードバック値としてのモータ12の電流値を検出する電流検出回路を有するものである。
なお、コントローラ14は、上述した各要素を全て含む一体のユニットとして設けられていてもよいが、通常は、複数のユニットから構成されている。例えば、送り長さ設定部16及び速度指令生成部17としての上位装置と、位置速度変換部15、トルク指令生成部18、モータ駆動信号生成部19、及びモータ駆動部20としてのドライブユニットの二つのユニットからなる。
いずれにしろ、上記コントローラ14によれば、モータ12の回転位置の偏差(指令値とフィードバック値の差)が常にゼロに近づくように、モータ12が駆動され、その結果、帯状材1が後流設備の運転に同期した所定タイミングで設定された送り量だけ送り出される。
次にレベラフィーダ5は、単なるレベラとは異なり、ロールフィーダ10と同様に送り動作をフィードバック制御可能なものである。例えば、図1に示すように、矯正用に互い違いに配置された矯正用ローラ6に加え、帯状材1を挟み付けて回転することによって帯状材1の送り動作を実現する少なくとも一対のフィードロール7a,7bと、このフィードロール7a,7bのうちの少なくとも一方を駆動するモータ8(例えば、サーボモータ)と、このモータ8の回転に応じた位置検出信号を出力する位置検出器9(例えば、パルス発生器;いわゆるエンコーダ)とを備える。また、このレベラフィーダ5の下流側と上流側には、帯状材1のたるみ部分(ループ1b又は後述するループ1c)の端の下面に接触するRガイド5aと5b(例えば、既述した案内ロール30と同構成のもの)がそれぞれ設けられている。またモータ8の動作は、図示省略したレベラフィーダ5用のコントローラ(図5に示すコントローラ14と同構成のもの)によってフィードバック制御される。なお、Rガイド5aは、Rガイド10aと同様に左右方向の位置が可変となっていてもよい。
次にアンコイラ2は、コイル材1aを内側から支持するドラム2aと、このドラム2aを駆動するモータ3とを備える。モータ3は、図示省略したアンコイラ2用のコントローラによって制御される。なお本例の場合、アンコイラ2とレベラフィーダ5との間にも帯状材1のたるみ部分(ループ1c)が形成される。そして図示省略しているが、このループ1cに対しては図9(a)で説明したものと同様のループセンサが設けられ、モータ3は、図9(b)で説明したようにこれらループセンサによって検知されるループ1cのループ量に応じて、回転速度が切り替えられる。したがって、モータ3を制御する上記アンコイラ2用のコントローラは、フィードバック制御を行う必要は必ずしもなく、単純にモータ3の回転速度を図9(b)で説明したように変化させることができるものであれば、いかなる構成でもよい。なお、モータ3の回転速度の切り替え時の加速度は、負荷(コイル材1a等)の慣性の大きさを考慮して、小さな値でよい(1Gよりも格段に小さい値でよい)。
なお、図1に示した制御装置40は、本例の場合、上述した各コントローラ(アンコイラ2用のコントローラ、レベラフィーダ5用のコントローラ、ロールフィーダ10用のコントローラ14)から構成される制御系全体に相当し、本発明の制御手段に相当する。
次に、制御装置40(各コントローラ)の特徴的な機能や、レベラフィーダ5とロールフィーダ10の送り動作の特性(速度変化パターン)について説明する。
制御装置40は、ループ1b又はループ1cの両側にある上流側送り機構の送り動作と下流側送り機構の送り動作の加速度の差が重力加速度を越えないように、上流側送り機構と下流側送り機構の送り動作を制御する。即ち、ループ1cについて見れば、アンコイラ2(上流側送り機構)の送り動作とレベラフィーダ5(下流側送り機構)の送り動作の加速度の差が常に重力加速度(1G)を越えないように、これらアンコイラ2とレベラフィーダ5の送り動作を制御する。この場合具体的には、レベラフィーダ5のコントローラは、後述するように、送り動作の加速度(減速時のマイナスの加速度含む)を1Gに制御するため、結果的に、アンコイラ2とレベラフィーダ5の加速度の差は常に1Gを超えることがない。
次に制御装置40は、ループ1bについて見れば、レベラフィーダ5(上流側送り機構)の送り動作とロールフィーダ10(下流側送り機構)の送り動作の加速度の差が常に重力加速度(1G)を越えないように、これらレベラフィーダ5とロールフィーダ10の送り動作を制御する。この場合具体的には、レベラフィーダ5のコントローラは、後述するように、送り動作の加速度(減速時のマイナスの加速度含む)を1Gに制御し、ロールフィーダ10の送り動作が加速又は減速している状態では、必ずレベラフィーダ5の送り動作も同様に加速又は減速するように制御する(但し、ロールフィーダ10の加速度は2G)ため、結果的に、レベラフィーダ5とロールフィーダ10の加速度の差は常に1Gを超えることがない。
また制御装置40は、図2の下段に示すように、帯状材1の被供給側装置(例えばプレス機械)の要求に応じてロールフィーダ10(下流側送り機構)を例えば台形状の下流側速度変化パターンで間欠的に作動させる一方で、レベラフィーダ5(上流側送り機構)も例えば台形状の上流側速度変化パターンで間欠的に作動させ、前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの頂部中心位置が時間軸において一致するようにロールフィーダ10(下流側送り機構)の送り動作に対してレベラフィーダ5(上流側送り機構)の送り動作を同期させる構成であり、ロールフィーダ10とレベラフィーダ5の加速度の差が重力加速度(1G)を越えないように前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの加減速部の傾きを決定するパラメータ(例えば、図8(a)に例示する加速時間や減速時間と定格速度)が設定されているとともに、一度の送り動作(台形状又は三角形状の速度変化パターン1個分の送り動作)による送り量が前記上流側送り機構と前記下流側送り機構とで同じになるよう前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンが形成する台形又は三角形の面積が同じに設定されている。なお、上述の下流側速度変化パターンや上流側速度変化パターンは、図2の下段や図8(a)に示すような台形状の場合もあるが、図8(b)、(c)に示すように、三角形状のものとなる場合もある。ここで、図8(a)は比較的長い送りであり、図8(b)は中位の送り、図8(c)は短い送りである。また詳細は後述するが、図10(a)〜(c)に示すように、加減速部分をS字状とした速度変化パターンでもよい。
即ちこの場合には、前述した送り長さ設定部16の設定によって、レベラフィーダ5とロールフィーダ10の送り動作における速度変化パターンは、図2の下段に示すように設定されている。図2の下段において、符号VLはレベラフィーダ5の速度変化パターン(上流側速度変化パターン)を示し、符号VRはロールフィーダ10の速度変化パターン(下流側速度変化パターン)を示す。下流側速度変化パターンVRは、要求される高速送りに対応すべく、加減速部の傾き(即ち台形状又は三角形状のパターンの左右両側の傾斜部分の傾き)が例えば2Gに相当する値となっている。一方、上流側速度変化パターンVLは、レベラフィーダ5とロールフィーダ10の加速度の差を常に1G以下とするために、加減速部の傾きが例えば1Gに相当する値となっている。そして、下流側速度変化パターンVRと上流側速度変化パターンVLの頂部中心位置が、図2の下段に示す如く時間軸において一致するように前述した送り長さ設定部16の出力が制御される。また、下流側速度変化パターンVRと上流側速度変化パターンVLが形成する台形又は三角形の面積が同じに設定され、図2に上段に示すように、一度の送り動作による送り量がレベラフィーダ5とロールフィーダ10とで同じになる構成となっている。
以上のように構成された本例の帯状材の送り装置では、ループ1cについて見れば、アンコイラ2(上流側送り機構)の送り動作とレベラフィーダ5(下流側送り機構)の送り動作の加速度の差が重力加速度(1G)を越えないように、これらアンコイラ2とレベラフィーダ5の送り動作が制御される。このため、ループ1cの相対的な加速度は常に1G以下となり、重力加速度を超えないため、既述したようなループ1cの揺れが格段に低減される。
また、ループ1bについて見れば、レベラフィーダ5(上流側送り機構)の送り動作とロールフィーダ10(下流側送り機構)の送り動作の加速度の差が常に重力加速度(1G)を越えないように、これらレベラフィーダ5とロールフィーダ10の送り動作が制御される。この場合例えばロールフィーダ10の送り動作が2Gの加速状態であるときには、レベラフィーダ5の送り動作は少なくとも1Gの加速状態とされ、逆にロールフィーダ10の送り動作が2Gの減速状態であるときには、レベラフィーダ5の送り動作は少なくとも1Gの減速状態とされる。このため、ループ1bの相対的な加速度は常に1G以下となり、重力加速度を超えないため、既述したようなループ1bの揺れが格段に低減される。
また図2の下段に示すように、下流側速度変化パターンVRと上流側速度変化パターンVLの頂部中心位置が時間軸において一致しているため、加減速時の加速度が異なって送り動作の開始時点と終了時点が異なる点を除けば、レベラフィーダ5(上流側送り機構)とロールフィーダ10(下流側送り機構)の送り動作が同期する(即ち、半同期する)ことになるため、ループ1bの変形が極めて少なく、ループ1bの揺れが特に低減される。また、上述したようにレベラフィーダ5(上流側送り機構)とロールフィーダ10(下流側送り機構)が半同期していて、送り動作が相対的に異なるのは、加減速時の僅かな期間であり、また図2に示す如くその期間における送り量のずれも僅かな送り量だけであるため、ループ1bのループ量自体が格段に少なくてすむようになる。そして、ループ1bのループ量が減ると、ループ1b用の大きなスペース(例えば、ループピット)を設ける必要が無くなる。また、ループ量が減ると、揺れる物体自体が小さくなる(軽くなる)ため、揺れのエネルギーが小さくなり、揺れによる機械の損傷や騒音もより低減される利点もある。また、一度の送り動作による送り量がレベラフィーダ5(上流側送り機構)とロールフィーダ10(下流側送り機構)とで同じになる構成であるため、送り動作の加減速時に僅かにループ量が変動する点を除けば、ループ1bのループ量は常に一定となる。ループ量が一定になると、帯状材の板厚や送り長さ等の運転条件によって、特に揺れの少ないループ量をあらかじめ見つけておき、そのループ量に設定することで、揺れが最小のループ量に常に保持することが可能となり、その点でもループ1bの揺れを低減できる。
また本装置では、上述したようにレベラフィーダ5(上流側送り機構)とロールフィーダ10(下流側送り機構)が半同期する構成であり、ループ1bのループ量が常に略一定であることに加えて、レベラフィーダ5(上流側送り機構)の下流側とロールフィーダ10(下流側送り機構)の上流側には、帯状材1のたるみ部分(ループ1b)の端の下面に接触するRガイド5a、Rガイド10aがそれぞれ設けられ、例えばRガイド10a(又はRガイド5a、或いはRガイド5aとRガイド10aの両方)の左右方向位置を変更することによって、これらRガイド間の距離が可変とされている。
このため、帯状材1の板厚に応じて上記Rガイド間の距離を最小値に変更し、各板厚の許容曲率半径(塑性変形が起こらない限界の曲率)のギリギリでループ1bを形成することが可能となる。例えば、板厚3.2mmの場合には、許容曲率半径が例えば1600mm(板厚の500倍)となり、図3(a)に示す如くこの許容曲率半径ギリギリ(Rガイド間距離L2)でループ1bを形成できるし、板厚0.6mmの場合には、許容曲率半径が例えば300mmとなり、図3(b)に示す如くこの許容曲率半径ギリギリ(Rガイド間距離L1、L1<L2)でループ1bを形成できる。これにより、次のような利点がある。まず、ループ1bにおいて帯状材1に板厚に応じた張りを持たせることができ、この張りによってループ1bの揺れの自由度(図3に示す揺れの支点を中心とした動きの自由度)を制限し、ループ1bの揺れをより低減できる。また、材料の張りを利用して、レベラフィーダ5(上流側送り機構)から供給する運動エネルギーを伝播させることによって、ロールフィーダ10(下流側送り機構)に引っ張られる加減速(慣性)を吸収又は相殺できる。さらに、材料のRガイド5a、10aへの接触面積が増えて、ホールド性が増し、ループ1bで帯状材1が揺れる自由度を低減でき、この点からもループ1bの揺れを低減できる。なお、Rガイド5a、10aが不必要に離れていると、Rガイド5a、10aへの接触面積が減り、図3に示すような揺れの支点を中心とした材料の自由度が高くなり、揺れ易くなる。
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、本発明の速度変化パターンは、図8(a)〜(c)に示した速度変化パターンを、それぞれ図10(a)〜(c)に示すように変形させた速度変化パターンとしてもよい。即ち、台形状又は三角形状の速度変化パターンといっても、図8に示すような完全な直線によって構成されるパターンに限定されない。ループの揺れ対策の一般的な手法として、加減速の傾きを直線ではなくS字状にすることが知られている。図10に示すように、本願発明における台形状又は三角形状の速度変化パターンの加減速部分において、直線ではなくてS字を適用すれば、さらに揺れを抑える効果が上がることになる。
また、前述した形態例において、レベラフィーダ5はロールフィーダ10に半同期して停止と送り作動を繰り返すが、レベラフィーダにおいては、ロールの駆動を完全に停止させてしまうと材料にロールマークが付いてしまうため、前述した停止のタイミングにおいては、微速運転を行い、前述した台形状又は三角形状の速度パターンで送り作動するタイミングにおいては、微速で送った微かな送り長さ分を差し引いた送り長さを送る、といった応用も可能である。
また、上流側送り機構と下流側送り機構の加速度の差は、重力加速度の近傍値以下(好ましくは重力加速度以下)に制御すべきであるが、重力加速度を僅かでも超えてはいけないというわけではない。重力加速度を多少越えても、ループの揺れが生じないことがあり得るからである。
また設備によっては、多少ループが揺れて若干の騒音や材料の傷が発生しても許容される場合がある。そういった設備においてロールフィーダ(ループの下流側)で2.5Gの加速度を実現する場合、本願の方式でループの上流と下流の加速度を1.25Gと2.5Gとすれば、相対的な加速度が1Gを若干(0.25G)越えてしまい、揺れが発生する可能性があるとはいえ、従来の方式で1つのループに2.5Gの加速度が集中した場合に比べれば遥かに揺れは軽減され、許容範囲におさまるケースがありえる。
また、帯状材の供給設備全体の構成は、図7に示すような構成でもよい。この図7に示す例では、アンコイラ2の下流に矯正用ローラ55を持つ通常のレベラ55を配置し、このレベラ55と最下流のロールフィーダ10との間にもう一つのロールフィーダ60を配置し、レベラ55とロールフィーダ60の間に帯状材1のループ1cを形成し、ロールフィーダ60とロールフィーダ10との間に帯状材1のループ1bを形成した構成となっている。なお、符号53はレベラ55のモータであって、このモータ53については、図9(b)で説明した制御、即ちこの場合ループ1cのループ量に応じた速度切替制御が行われる。また、符号60a,60bはロールフィーダ60のRガイドであり、符号61a,61bはロールフィーダ60のフィードロールであり、符号68,69はロールフィーダ60のモータと位置検出器である。モータ68は、前述のモータ8(図1)と同様に制御され、ループ1bの揺れが抑制される。
また、例えば前述した形態例において、レベラフィーダ5とロールフィーダ10の送り動作の加速度は、1Gと2Gに限定されない。ループの両側の加速度の差が常に略1G以下であればよく、例えば0.5Gと1.5Gでもよいし、2Gと3Gでもよい。但し、レベラフィーダ5の加速度が重力加速度1Gを超えるあたりから、このレベラフィーダ5の上流側のループ(アンコイラ2との間のループ1c)に揺れが生じる恐れがあるので、例えばレベラフィーダ5の上流側又は下流側に送り機構をさらに設けてループを一つ増やす必要が生じる。即ち、本願発明を適用すると、ループの両側の送り機構の加速度の差が略重力加速度1Gに制限される。しかし、最上流のアンコイラと最下流のロールフィーダの間に、送り機構を例えば二つ設けて(ループは三つ設けて)、下流側の送り機構になるに従って加速度の設定を1G、2G、3Gと増やしてゆく構成とすれば、最終的に例えば3Gの加速度で高速送りすることが可能となる。また場合によっては、アンコンイラ2も所定の加速度で間欠送りする態様も原理的にはあり得る。例えば図1において、ロールフィーダ10やレベラフィーダ5にアンコンイラ2を半同期させ、アンコイラ2の加速度を例えば1Gとし、レベラフィーダ5を2Gの加速度、ロールフィーダ10を3Gの加速度によって定寸間欠送りで運転する構成もあり得る。
以上のように本願は、送り機構の間のループを増やしてループを2つ以上とし、ループにかかる相対的な加速度を分散させることによって、1つのループごとにかかる相対的な加速度を低減することが目的であって、その構成は、機器のレイアウトや各送り装置の加速度の設定によって限定されるものではない。
また、前述した形態例において、Rガイド間距離が可変とされている機構においては、下流側のRガイドが可動式になっているが、可動式にするのは上流側のRガイドでもよいし、上流側と下流側の両方のRガイドを可動式としてもよい。
送り装置の構成を示す図である。 上流側送り機構と下流側送り機構の送り速度等の変化を示す図である。 Rガイド間距離の設定を説明する図である。 ロールフィーダの具体例を示す側面図である。 ロールフィーダの制御系を説明する図である。 ループの揺れを説明する図である。 他の形態例を示す図である。 速度変化パターンの各種例を示す図である。 従来の送り装置を説明する図である。 速度変化パターンの他の例を示す図である。
符号の説明
1 帯状材
1b,1c ループ
2 アンコイラ(上流側送り機構)
5 レベラフィーダ(上流側送り機構、下流側送り機構)
5a Rガイド
10 ロールフィーダ(下流側送り機構)
10a Rガイド
40 制御装置(制御手段)
55 レベラ(上流側送り機構)
60 ロールフィーダ(上流側送り機構、下流側送り機構)

Claims (2)

  1. 帯状材を供給するラインの上流側で前記帯状材を送る上流側送り機構と、この上流側送り機構よりも下流側で前記帯状材を送る下流側送り機構とよりなり、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作の違いを吸収するために、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の間に前記帯状材のたるみ部分が形成される帯状材の送り装置であって、
    前記上流側送り機構の送り動作と前記下流側送り機構の送り動作の加速度の差が略重力加速度を越えないように、前記上流側送り機構と前記下流側送り機構の送り動作を制御する制御手段を備え、
    前記制御手段は、帯状材の被供給側装置の要求に応じて前記下流側送り機構を台形状又は三角形状の下流側速度変化パターンで作動させる送り動作を間欠的に実行する一方で、前記上流側送り機構も台形状又は三角形状の上流側速度変化パターンで作動させる送り動作を間欠的に実行し、前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの頂部中心位置が時間軸において一致するように前記下流側送り機構の送り動作に対して前記上流側送り機構の送り動作を同期させる構成であり、前記加速度の差が略重力加速度を越えないように前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンの加減速部の傾きを決定するパラメータが設定されているとともに、一度の送り動作による送り量が前記上流側送り機構と前記下流側送り機構とで同じになるよう前記下流側速度変化パターンと上流側速度変化パターンが形成する台形又は三角形の面積が同じに設定されていることを特徴とする帯状材の送り装置。
  2. 前記上流側送り機構の下流側と前記下流側送り機構の上流側には、前記帯状材のたるみ部分の端の下面に接触するRガイドがそれぞれ設けられ、これらRガイド間の距離が可変とされていることを特徴とする請求項1に記載の帯状材の送り装置。
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