JP2014104501A - 打抜きプレス機 - Google Patents

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哲也 松原
Takuya Oura
卓也 大浦
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Susumu Kato
進 加藤
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Abstract

【課題】帯状鋼板に生じる弛みを安定して維持することができ、送り装置がプレス装置に対して高速で帯状鋼板を逐次送り込むことができる打抜きプレス機を提供すること。
【解決手段】打抜きプレス機1は、保持装置と、一対の打抜き型を有するプレス装置と、帯状鋼板8を一対の打抜き型の間に逐次送り込む送り装置3と、送り装置3による送り込みが停止されるときに帯状鋼板8に弛み80を生じさせる弛み形成装置4とを備えている。弛み形成装置4は、保持装置から送り出される帯状鋼板8を送り出す送り部41と、帯状鋼板8を円弧形状に折り返すように案内するガイド部42とを有している。ガイド部42は、送り装置3による送り込みが停止されるときに、送り部41によって送られる帯状鋼板8に生ずる弛み80を、円弧形状を維持しながら送り順方向D1にスライドして吸収するよう構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、帯状鋼板から所定形状の鋼板部品を打ち抜く打抜きプレス機に関する。
回転電機に用いられるステータコア、ロータコア等は、所定形状に形成された鋼板部品を複数枚積層して形成されている。この鋼板部品は、アンコイラと呼ばれる保持装置に保持された帯状鋼板が、送り装置によってプレス装置に逐次送り込まれ、プレス装置によって打ち抜かれることによって形成されている。プレス装置に対する送り方向上流側には、送り装置による帯状鋼板の送り込みが停止されるときに生じる帯状鋼板の弛みを吸収する弛み形成装置が設けられることがある。
例えば、特許文献1の帯状材の送り装置においては、帯状材を供給するラインに配設された上流側送り機構と下流側送り機構との送り動作の違いを吸収するために、上流側送り機構と下流側送り機構の間にRガイドが設けられている。このRガイドは、帯状材のたるみ部分に対する下流側に形成され、下流側送り機構の直前に帯状材の下面に接触して自転可能な複数のガイドロールを備えている。そして、下流側送り機構の減速時に、帯状材のループがRガイドの位置で浮き上がる動作に追従するようにガイドロールの少なくとも一部を上昇させ、浮き上がる動作が終了した後にこのガイドロールを下降させている。これにより、高速送り時でも、ループの浮き上がりや横揺れによる弊害を防止している。
特開2009−154187号公報
しかしながら、上記特許文献1においては、Rガイドが昇降するようにしただけであり、帯状材のループは何ら拘束していない。そのため、特に、厚みの薄い帯状鋼板を送り装置によって、より高速でプレス装置に逐次送り込む場合には、帯状鋼板の剛性が不足し、帯状鋼板に折れ曲がり、形崩れ等が発生するおそれがある。従って、この場合には、送り装置がプレス装置に対して高速で帯状鋼板を逐次送り込むことが困難になる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、帯状鋼板に生じる弛みを安定して維持することができ、送り装置がプレス装置に対して高速で帯状鋼板を逐次送り込むことができる打抜きプレス機を提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、帯状鋼板をロール状に巻かれた状態で保持して回転する保持装置と、上記帯状鋼板から所定形状の鋼板部品を打ち抜く一対の打抜き型を有するプレス装置と、上記保持装置から引き出された上記帯状鋼板を、上記一対の打抜き型の間に所定の送りピッチで逐次送り込む送り装置と、上記プレス装置に対する送り方向上流側に配設され、上記送り装置による送り込みが停止されるときに上記帯状鋼板に弛みを生じさせる弛み形成装置と、を備えた打抜きプレス機において、
上記弛み形成装置は、上記保持装置から送り出される上記帯状鋼板を送り出す送り部と、該送り部に対する送り方向下流側に配置され、上記帯状鋼板を円弧形状に折り返すように案内するガイド部とを有しており、
該ガイド部は、上記送り装置による送り込みが停止されるときに、上記送り部によって送られる上記帯状鋼板に生ずる弛みを、上記円弧形状を維持しながら上記送り部から離れる方向にスライドして吸収するよう構成されていることを特徴とする打抜きプレス機にある(請求項1)。
上記打抜きプレス機は、弛み形成装置の構成に工夫をし、弛み形成装置において、弛みが生じた帯状鋼板が変形しないようにしている。
打抜きプレス機が稼動するときには、保持装置から引き出される帯状鋼板が送り装置によってプレス装置の一対の打抜き型の間に所定の送りピッチで逐次送り込まれ、一対の打抜き型によって帯状鋼板から鋼板部品が逐次打ち抜かれる。また、保持装置から略一定の速度で引き出される帯状鋼板は、送り装置において送り込みとその停止とが繰り返され、この停止がされるときに弛み形成装置によって弛みを生じさせている。
弛み形成装置は、送り部によって送り出す帯状鋼板を円弧形状に折り返すガイド部を有している。そして、ガイド部は、送り装置による帯状鋼板の送り込みが停止されるときに、送り部によって送られる帯状鋼板に生ずる弛みを、円弧形状に維持しながら送り部から離れる方向(送り順方向)にスライドすることによって吸収する。また、送り装置による帯状鋼板の送り込みが行われるときには、ガイド部は、帯状鋼板に生ずる弛みを円弧形状に維持しながら送り部に近づく方向(送り逆方向)にスライドする。こうして、ガイド部が、帯状鋼板の送り順方向及び送り逆方向に復動スライドすることにより、弛み形成装置において、帯状鋼板の折れ曲がり、形崩れ等が発生しないようにすることができる。
そのため、特に、厚みの薄い帯状鋼板であっても、送り装置によって高速でプレス装置に逐次送り込むことが可能になる。
それ故、上記打抜きプレス機によれば、帯状鋼板に生じる弛みを安定して維持することができ、送り装置がプレス装置に対して高速で帯状鋼板を逐次送り込むことができる。
実施例にかかる、打抜きプレス機を示す説明図。 実施例にかかる、打抜きプレス機における弛み形成装置を示す説明図。 実施例にかかる、帯状鋼板に対してコア鋼板部品を打ち抜く状態を示す説明図。 実施例にかかる、打抜きプレス機における電気的構成を示す説明図。 実施例にかかる、横軸に時間をとり、縦軸に送り速度をとって、送り装置による帯状鋼板の送り速度、並びに弛み形成装置の送り部及びガイド部による帯状鋼板の各送り速度の変化を示すグラフ。 実施例にかかる、横軸に時間をとり、縦軸に長さをとって、送り装置による帯状鋼板の送り長さ、送り部による帯状鋼板の送り長さ、ガイド部における帯状鋼板の基準位置からの長さの変化、及びガイド部の基準位置からのスライド位置の変化を示すグラフ。 実施例にかかる、他の弛み形成装置を示す説明図。 実施例にかかる、他の弛み形成装置を示す説明図。
上述した打抜きプレス機における好ましい実施の形態につき説明する。
上記打抜きプレス機においては、上記プレス装置は、クランクシャフトの回転によって上記一対の打抜き型を退避位置と打抜き位置との間でストロークさせるよう構成されており、上記プレス装置には、上記クランクシャフトの回転角を検出する回転検出センサが設けられており、上記送り装置は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して、上記帯状鋼板を上記一対の打抜き型の間に送り込むよう構成されており、上記ガイド部は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して動作するアクチュエータによってスライドするよう構成されていてもよい(請求項2)。
この場合には、プレス装置のストローク動作に同期して、弛み形成装置のガイド部をアクチュエータによってスライドさせることができる。そのため、ガイド部を一層安定してスライドさせることができ、プレス装置における高速の打抜きを容易にすることができる。
また、上記送り部は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して、一定速度で上記帯状鋼板を送り出すよう構成されており、上記ガイド部は、上記送り装置による上記帯状鋼板の送り速度に反比例するように、上記アクチュエータによってスライド速度が調整されてもよい(請求項3)。
この場合には、ガイド部のアクチュエータを制御することにより、送り装置の送り速度が減少して帯状鋼板の弛みが増加するときには、ガイド部の送り順方向へのスライド速度を増加させ、一方、送り装置の送り速度が増加して帯状鋼板の弛みが減少するときには、ガイド部の送り順方向へのスライド速度を減少させる。そのため、送り装置の送り動作に応じてガイド部を滑らかにスライドさせることができ、帯状鋼板の弛みを一層安定して円弧形状に維持することができる。
また、上記送り部は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して、一定速度で上記帯状鋼板を送り出すよう構成されており、上記ガイド部には、上記帯状鋼板に加わる張力を検出する張力検出センサが設けられており、上記ガイド部は、上記張力検出センサが検出する張力が一定になるように、上記アクチュエータによってスライド位置が調整されてもよい(請求項4)。
張力検出センサによって検出される張力が減少するときは、送り装置の送り速度が減少して帯状鋼板の弛みが増加するときである。このときには、張力検出センサによって検出される張力が増加するように、アクチュエータによってガイド部のスライド位置を調整する。一方、張力検出センサによって検出される張力が増加するときは、送り装置の送り速度が増加して帯状鋼板の弛みが減少するときである。このときには、張力検出センサによって検出される張力が減少するように、アクチュエータによってガイド部のスライド位置を調整する。そのため、送り装置の送り動作に応じてガイド部を滑らかにスライドさせることができ、帯状鋼板の弛みを一層安定して円弧形状に維持することができる。
また、上記ガイド部は、円弧状に配列された複数のローラによって、上記帯状鋼板を両側から挟み込んで案内するよう構成されていてもよい(請求項5)。
この場合には、ガイド部において摩擦が生じにくくし、帯状鋼板を円滑に送り出しながら、帯状鋼板の弛みを安定して円弧形状に維持することができる。
また、上記弛み形成装置において形成される弛みに張力が作用するように、上記ガイド部を所定の張力で常時引っ張っておくこともできる。この場合にも、ガイド部において、帯状鋼板の弛みを安定して円弧形状に維持することができる。
以下に、上記打抜きプレス機にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
本例の打抜きプレス機1は、図1、図3に示すごとく、帯状鋼板8をロール状に巻かれた状態で保持して回転する保持装置11と、帯状鋼板8から所定形状のコア鋼板部品85,86を打ち抜く一対の打抜き型21を有するプレス装置2と、保持装置11から引き出された帯状鋼板8を、一対の打抜き型21の間に所定の送りピッチPで逐次送り込む送り装置3と、プレス装置2に対する送り方向上流側に配設され、送り装置3による送り込みが停止されるときに帯状鋼板8に弛み80を生じさせる弛み形成装置4とを備えている。
弛み形成装置4は、図2に示すごとく、保持装置11から送り出される帯状鋼板8を送り出す送り部41と、送り部41に対する送り方向下流側に配置され、帯状鋼板8を円弧形状に折り返すように案内するガイド部42とを有している。ガイド部42は、送り装置3による送り込みが停止されるときに、送り部41によって送られる帯状鋼板8に生ずる弛み80を、円弧形状を維持しながら送り部41から離れる方向である送り順方向D1にスライドして吸収するよう構成されている。
以下に、本例の打抜きプレス機1につき、図1〜図8を参照して詳説する。
図1、図3に示すごとく、本例の打抜きプレス機1は、回転電機のステータに用いるステータコア用のコア鋼板部品85、及びロータに用いるロータコア用のコア鋼板部品86を打ち抜くよう構成されている。ロータコアは、ステータコアの内周側に配置されるインナーロータコアである。プレス装置2の一対の打抜き型21は、ステータコア用のコア鋼板部品85とロータコア用のコア鋼板部品86とを、異なるタイミングで同軸状に打ち抜くよう構成されている。プレス装置2の送り方向下流側には、帯状鋼板8からコア鋼板部品85,86を打ち抜いた後に残るスクラップを裁断して回収するスクラップカッター12が配設されている。
プレス装置2においては、一対の打抜き型21によって打ち抜かれたステータコア用のコア鋼板部品85及びロータコア用のコア鋼板部品86が積層され、ステータコア又はロータコアを形成する枚数にかしめられる。
プレス装置2は、帯状鋼板8に対してステータコア用のコア鋼板部品85及びロータコア用のコア鋼板部品86を同軸状に打ち抜く場所に対して、一対の打抜き型21における各パンチが打抜き加工を段階的に行う。一対の打抜き型21においては、段階的に打抜きを行う複数のパンチが、所定の送りピッチPの間隔を空けて、送り方向に並んで設けられている。この各パンチによる打抜き加工は、例えば、ロータコア用のコア鋼板部品86のダボカシメ部861及び配置穴部862の打抜き、ロータコア用のコア鋼板部品85の打抜き、ステータコア用のコア鋼板部品85のダボカシメ部851及びスロット852の打抜き、ステータコア用のコア鋼板部品85の打抜きの順序で段階的に行うことができる。
図4に示すごとく、保持装置11、プレス装置2、送り装置3、弛み形成装置4の送り部41及びガイド部42は、プレス装置2に設けられた制御装置20によって帯状鋼板8を送る動作が制御されるよう構成されている。
プレス装置2は、モータ201によって駆動されるクランクシャフト22の回転によって、一対の打抜き型21を打抜き位置と退避位置との間で繰り返しストロークさせるよう構成されている。プレス装置2には、クランクシャフト22の回転角を検出する回転検出センサ23が設けられている。
保持装置11は、アンコイラと呼ばれるもので、ロール状に巻かれた帯状鋼板8を、保持して回転し、一定の速度で送り出すよう構成されている。より具体的には、保持装置11は、プレス装置2の回転検出センサ23による回転角の情報を受けて、プレス装置2のクランクシャフト22の回転に同期して回転するモータ101によって一定の速度で回転し、帯状鋼板8を送り出すよう構成されている。
図1、図4に示すごとく、送り装置3は、プレス装置2に対する送り方向上流側と下流側とにそれぞれ配設されている。送り装置3は、プレス装置2の回転検出センサ23による回転角の情報を受けて、プレス装置2のクランクシャフト22の回転に同期して、一対の打抜き型21が互いに開いている間に、帯状鋼板8を所定の送りピッチPの長さだけ送り出すよう構成されている。送り装置3は、速度を可変させるモータ301によって駆動され、帯状鋼板8を送る速度を可変させて送り出す動作と、送り速度をゼロにして送り出しを停止する動作とを繰り返すよう構成されている。そして、送り装置3によって帯状鋼板8を送り出す動作は、加速と減速を繰り返す断続的な動作となる。プレス装置2の一対の打抜き型21においては、送り装置3による帯状鋼板8の送り出しが停止された状態で打抜き加工が行われる。
図2、図4に示すごとく、弛み形成装置4は、保持装置11に対する送り方向下流側であって送り装置3に対する送り方向上流側に配設されている。弛み形成装置4は、モータ401によって回転駆動される駆動ローラ411によって帯状鋼板8を挟持して送り出す送り部41と、直線状に並んで帯状鋼板8をガイドする複数のガイドローラ43と、複数のガイドローラ43が並ぶ直線方向に沿ってアクチュエータ402によって復動スライドするよう構成されたガイド部42とを有している。
送り部41は、プレス装置2の回転検出センサ23による回転角の情報を受けて、プレス装置2のクランクシャフト22の回転に同期するモータ401によって一定の速度で回転し、帯状鋼板8を送り出すよう構成されている。
複数のガイドローラ43は、帯状鋼板8が当接するときに自由回転するよう構成されている。送り部41の駆動ローラ411及び複数のガイドローラ43は、弛み形成装置4のベース40に対して回転可能な状態で設けられている。複数のガイドローラ43は、送り方向下流側に向けて下降傾斜するように、弛み形成装置4のベース40に配列されている。ガイド部42は、弛み形成装置4のベース40の形成方向、すなわち複数のガイドローラ43が下降傾斜する方向に沿って復動スライドするよう構成されている。
ガイド部42は、摩擦が生じにくくするために、円弧状に配列された複数のローラ421によって、帯状鋼板8を両側から挟み込んで案内するよう構成されている。ガイド部42は、プレス装置2の回転検出センサ23から受信する回転角の情報に同期して動作するアクチュエータ402によって復動スライドするよう構成されている。
図2に示すごとく、ガイド部42によって、送り方向上流側に傾斜して向くように折り返された帯状鋼板8は、送り装置3の送り方向上流側の部分に設けられた送りガイド31によって、送り方向下流側に折り返され、送り装置3に送り込まれる。本例のガイド部42は、送り装置3による帯状鋼板8の送り速度に反比例するように、アクチュエータ402によってスライド速度が調整されるよう構成されている。
図5は、横軸に時間をとり、縦軸に送り速度をとって、送り装置3による帯状鋼板8の送り速度V1、弛み形成装置4の送り部41による帯状鋼板8の送り速度V2、及びガイド部42による帯状鋼板8の送り速度V3の変化を示す。
同図においては、プレス装置2における一対の打抜き型21が打抜きを行う1サイクルについて示す。打抜きプレス機1においては、この打抜きのサイクルが繰り返される。
送り部41は、打抜きの1サイクルにおいて、常に一定の送り速度V2で鋼板を送り出す。送り装置3は、一対の打抜き型21が退避位置に移動するために一対の打抜き型21の間が開くときに、帯状鋼板8を送り込み、一対の打抜き型21が加工位置に移動して、一対の打抜き型21の間が閉じているときに、帯状鋼板8の送り込みを停止する。送り装置3による送り速度V1は、送り速度V1がゼロである状態、送り速度V1が増加していく状態、増加した送り速度V1が減少していく状態、送り速度V1がゼロになる状態の各状態に変化する。
ガイド部42は、送り装置3による送り速度V1がゼロである状態のときには、送り部41と同じ一定の送り速度V3で帯状鋼板8を送り出す。送り装置3による送り速度V1が増加していく状態のときには、送り順方向D1への送り速度V3を減少させるとともに送り逆方向D2への送り速度V3を増加させる。このとき、ガイド部42の送り速度V3はゼロよりも小さいマイナスになり、ガイド部42は、帯状鋼板8の送り方向とは逆の送り方向上流側に向けてスライドする。また、送り装置3による送り速度V1が減少していく状態のときには、ガイド部42は、送り逆方向D2への送り速度V3を減少させるとともに送り順方向D1への送り速度V3を増加させる。このとき、ガイド部42の送り速度V3はゼロよりも小さい状態から再びゼロよりも大きくなり、ガイド部42は、帯状鋼板8の送り方向である送り方向下流側に向けてスライドする。また、送り装置3による送り速度V1がゼロになるときには、送り部41の送り速度V2と同じ一定の送り速度V3で帯状鋼板8を送り出す。
このように、ガイド部42は、打抜きの1サイクルにおいて、送り部41の送り速度V1と同じ一定の送り速度V3で送り方向下流側にスライドする状態から、送り装置3の送り速度V1に反比例して送り方向上流側にスライドする状態を形成する。これにより、打抜きプレス機1においては、帯状鋼板8の弛み80を常に円弧形状に維持して、帯状鋼板8の送りを行うことができる。
図6は、横軸に時間をとり、縦軸に長さをとって、送り装置3による帯状鋼板8の送り長さL1、弛み形成装置4の送り部41による帯状鋼板8の送り長さL2、弛み形成装置4のガイド部42における帯状鋼板8の基準位置からの長さL3の変化、ガイド部42の基準位置からのスライド位置L4の変化を示す。
同図においては、プレス装置2における一対の打抜き型21が打抜きを行う1サイクルについて示す。打抜きプレス機1においては、この打抜きのサイクルが繰り返される。
送り部41による帯状鋼板8の送り長さL2は、一定の勾配で増加する。これに対し、送り装置3による帯状鋼板8の送り長さL1は、送り装置3による送り速度V1がゼロのときには変化せず、送り装置3による送り速度V1が増加するときに急激に増加する。
また、ガイド部42における帯状鋼板8の基準位置からの長さL3は、送り装置3による送り速度V1がゼロのときに増加し、送り装置3による送り速度V1が増加するときに減少する。また、ガイド部42の基準位置からのスライド位置L4は、ガイド部42において180°帯状鋼板8を折り返すと仮定して、ガイド部42における帯状鋼板8の基準位置からの長さの1/2の値とした。ここで、基準位置とは、打抜きの1サイクルの中間地点であり、送り部41による帯状鋼板8の送り長さL2と送り装置3による帯状鋼板8の送り長さL1とが同じになる時として設定した。
また、図示は省略するが、弛み形成装置4のガイド部42は、送り装置3による送り速度V1に反比例するようにスライドさせる以外にも、帯状鋼板8に加わる張力を検出する張力検出センサを用い、張力検出センサが検出する張力が一定になるようにアクチュエータ402によってガイド部42のスライド位置L4を調整することもできる。ガイド部42は、張力検出センサによって一定の張力が検出されるように、アクチュエータ402によって送り部41から離れる送り順方向D1に引っ張っておく。
張力検出センサによって検出される張力が減少するときは、送り装置3の送り速度が減少して帯状鋼板8の弛み80が増加するときである。このときには、張力検出センサによって検出される張力が増加するように、アクチュエータ402によってガイド部42のスライド位置L4を送り順方向D1に変化させる。
一方、張力検出センサによって検出される張力が増加するときは、送り装置3の送り速度V1が増加して帯状鋼板8の弛み80が減少するときである。このときには、張力検出センサによって検出される張力が減少するように、アクチュエータ402によってガイド部42のスライド位置L4を送り逆方向D2に変化させる。この場合にも、送り装置3の送り動作に応じてガイド部42を滑らかにスライドさせることができ、帯状鋼板8の弛み80を安定して円弧形状に維持することができる。
次に、打抜きプレス機1の動作及び作用効果につき説明する。
打抜きプレス機1が稼動するときには、保持装置11から引き出される帯状鋼板8が送り装置3によってプレス装置2の一対の打抜き型21の間に所定の送りピッチPで逐次送り込まれ、一対の打抜き型21によって帯状鋼板8からコア鋼板部品85,86が逐次打ち抜かれる。また、保持装置11から一定の速度で引き出される帯状鋼板8は、送り装置3において送り込みとその停止とが繰り返され、この停止がされるときに弛み形成装置4によって弛み80を生じさせている。
弛み形成装置4は、送り部41によって送り出す帯状鋼板8を円弧形状に折り返すガイド部42を有している。そして、ガイド部42は、送り装置3による帯状鋼板8の送り込みが停止されるときに、送り部41によって送られる帯状鋼板8に生ずる弛み80を、円弧形状に維持しながら送り部41から離れる方向である送り順方向D1にスライドすることによって吸収する。また、送り装置3による帯状鋼板8の送り込みが行われるときには、ガイド部42は、帯状鋼板8に生ずる弛み80を円弧形状に維持しながら送り部41に近づく方向である送り逆方向D2にスライドする。こうして、ガイド部42が、帯状鋼板8の送り順方向D1及び送り逆方向D2に復動スライドすることにより、弛み形成装置4において、帯状鋼板8の折れ曲がり、形崩れ等が発生しないようにすることができる。
そのため、特に、厚みの薄い帯状鋼板8であっても、送り装置3によって高速でプレス装置2に逐次送り込むことが可能になる。
また、本例の弛み形成装置4においては、送り装置3による帯状鋼板8の送り速度V1に反比例するように、ガイド部42をアクチュエータ402によって送り速度V3で復動スライドさせる。そして、送り装置3の送り速度V1が減少して帯状鋼板8の弛み80が増加するときには、ガイド部42の送り順方向D1への送り速度(スライド速度)V3を増加させる。一方、送り装置3の送り速度V1が増加して帯状鋼板8の弛み80が減少するときには、ガイド部42の送り順方向D1への送り速度V3を減少させ、また、ガイド部42の送り逆方向D2への送り速度V3を増加させる。
そのため、送り装置3の送り動作に応じてガイド部42を滑らかにスライドさせることができ、帯状鋼板8の弛み80を一層安定して円弧形状に維持することができる。
それ故、本例の打抜きプレス機1によれば、帯状鋼板8に生じる弛み80を安定して維持することができ、送り装置3がプレス装置2に対して高速で帯状鋼板8を逐次送り込むことができる。
弛み形成装置4における送り部41及びガイド部42の構成は、送り部41に対する斜め下方にガイド部42を配置する構成以外にも、他の種々の構成とすることもできる。
例えば、図7に示すごとく、略水平方向に帯状鋼板8を送り出す送り部41と送り装置3との間において、上下方向にガイド部42をスライドさせる構成とすることができる。また、図8に示すごとく、送り部41の付近において帯状鋼板8の送り方向を折り返し、ガイド部42において帯状鋼板8の送り方向をさらに折り返して、帯状鋼板8を送り装置3に送り出すこともできる。これらの場合にも、上記弛み形成装置4の構成による場合と同様の作用効果を得ることができる。
1 打抜きプレス機
11 保持装置
2 プレス装置
21 一対の打抜き型
22 クランクシャフト
23 回転検出センサ
3 送り装置
4 弛み形成装置
41 送り部
42 ガイド部
8 帯状鋼板
80 弛み

Claims (5)

  1. 帯状鋼板をロール状に巻かれた状態で保持して回転する保持装置と、上記帯状鋼板から所定形状の鋼板部品を打ち抜く一対の打抜き型を有するプレス装置と、上記保持装置から引き出された上記帯状鋼板を、上記一対の打抜き型の間に所定の送りピッチで逐次送り込む送り装置と、上記プレス装置に対する送り方向上流側に配設され、上記送り装置による送り込みが停止されるときに上記帯状鋼板に弛みを生じさせる弛み形成装置と、を備えた打抜きプレス機において、
    上記弛み形成装置は、上記保持装置から送り出される上記帯状鋼板を送り出す送り部と、該送り部に対する送り方向下流側に配置され、上記帯状鋼板を円弧形状に折り返すように案内するガイド部とを有しており、
    該ガイド部は、上記送り装置による送り込みが停止されるときに、上記送り部によって送られる上記帯状鋼板に生ずる弛みを、上記円弧形状を維持しながら上記送り部から離れる方向にスライドして吸収するよう構成されていることを特徴とする打抜きプレス機。
  2. 請求項1に記載の打抜きプレス機において、上記プレス装置は、クランクシャフトの回転によって上記一対の打抜き型を退避位置と打抜き位置との間でストロークさせるよう構成されており、
    上記プレス装置には、上記クランクシャフトの回転角を検出する回転検出センサが設けられており、
    上記送り装置は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して、上記帯状鋼板を上記一対の打抜き型の間に送り込むよう構成されており、
    上記ガイド部は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して動作するアクチュエータによってスライドするよう構成されていることを特徴とする打抜きプレス機。
  3. 請求項2に記載の打抜きプレス機において、上記送り部は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して、一定速度で上記帯状鋼板を送り出すよう構成されており、
    上記ガイド部は、上記送り装置による上記帯状鋼板の送り速度に反比例するように、上記アクチュエータによってスライド速度が調整されることを特徴とする打抜きプレス機。
  4. 請求項2に記載の打抜きプレス機において、上記送り部は、上記回転検出センサから受信する回転角に同期して、一定速度で上記帯状鋼板を送り出すよう構成されており、
    上記ガイド部には、上記帯状鋼板に加わる張力を検出する張力検出センサが設けられており、
    上記ガイド部は、上記張力検出センサが検出する張力が一定になるように、上記アクチュエータによってスライド位置が調整されることを特徴とする打抜きプレス機。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の打抜きプレス機において、上記ガイド部は、円弧状に配列された複数のローラによって、上記帯状鋼板を両側から挟み込んで案内するよう構成されていることを特徴とする打抜きプレス機。
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