JP4867381B2 - 順送りプレス加工装置の位置合わせ機構 - Google Patents
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Description
そこで本発明は、帯状金属部材の幅方向の位置合わせ精度が高く、かつ作業性に優れ得る順送りプレス加工装置の位置合わせ機構を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明によると、位置合わせ機構は、成形型の下流側において起立した状態で配設される一対の案内ピンを有している。一対の案内ピンは、各起立軸を中心に軸回転可能に設けられており、軸回転されることで一対の案内ピン間が第一幅になる位置合わせ状態と、第一幅よりも広い第二幅になる開放状態とに変化する。そして位置合わせ状態において、プレス成形前の帯状金属部材を幅方向に挟んで帯状金属部材を成形型に対して位置合わせし、開放状態において、第二幅がプレス成形後の帯状金属部材の幅よりも広い構成になっている。
また一対の案内ピンは、従前のようにアームとともに水平軸中心に大きく回動させるものではなく(図8,9参照)、各起立軸を中心に軸回転させる小さな動作によって、位置合わせ状態と開放状態とに変わる。そのため本発明の位置合わせ機構は、従前のものに比べて作業性に優れ得る。その結果、成形型近くの作業時間が短くなり、作業の安全性が向上される。
したがって一対の案内ピンは、円弧面同士を対向させた状態において、常に第一幅を有する位置合わせ状態になる。そのため位置合わせ状態は、ピンポイントではなく、円弧面同士が対向する範囲内であればどの位置であっても形成され得る。その結果、一対の案内ピンを容易かつ確実に位置合わせ状態にすることができる。
したがって各案内ピンを別々に軸回転させることなく、一対の案内ピンを同期して軸回転させることができる。したがって一対の案内ピンを容易に位置合わせ状態と開放状態とに変えることができる。
順送りプレス加工装置10は、図1に示すように帯状金属部材Wを順送りしてプレス成形する装置であって、車両用シートのリクライニングギア(ラチェット)などの車両用部品を製造する装置である。
アンコイラ11は、図1に示すように複数のセグメント11aを有している。複数のセグメント11aは、巻回しされた帯状金属部材Wの内周面を外方に押して帯状金属部材Wを保持する。アンコイラ11は、回転することにより、帯状金属部材Wを排出する。
リベラ12から排出された帯状金属部材Wは、図1に示すようにルーピングスペース13によって大きなカーブを描いた状態とされて巻き癖が十分に矯正される。
フィーダ14は、帯状金属部材Wを厚み方向に挟む少なくも一対のローラ14aを有している。ローラ14aは、回転することで帯状金属部材Wをルーピングスペース13からプレス機16に向けて順番にかつ間欠的に送り出す。
位置合わせ機構17は、一対のピン17aを有しており、一対のピン17aは、円柱状に形成されている。一対のピン17aの間隔幅は、帯状金属部材Wの幅とほぼ同じ長さになっている。したがって一対のピン17aの間に帯状金属部材Wを通すことで、帯状金属部材Wを幅方向に位置合わせすることができる。そのため位置合わせ機構17は、プレス成形前の帯状金属部材Wを成形型の上流側において常に幅方向に位置合わせする。
位置合わせ機構1は、ベース3と、一対の案内ピン2と、駆動装置4を有している。
ベース3は、図2に示すように下成形型16bの下流側に取付けられる。例えば、帯状金属部材Wをカットする下成形型16bの最下流のステーションの上流位置にて取付けられる。ベース3には、下流側に向けて下方に傾斜する斜面3aと、斜面3aから穿孔された取付孔3bが形成されている。
各案内ピン2は、図2,6に示すように円弧面2aと切欠き面2bを有している。円弧面2aは、起立軸2cを中心とする円弧面であって、起立軸2c中心からの距離がいずれの位置においても半径長さになっている。切欠き面2bは、起立軸2cを中心とする円弧よりも起立軸2c中心側に切り欠かれて形成されており、例えば、平面状(直線状)に形成されている。
位置合わせ状態における一対の案内ピン2の間隔は、図6に示すようにプレス成形前の帯状金属部材Wの幅とほぼ同じ第一幅2eになる。したがって一対の案内ピン2の間にプレス成形前の帯状金属部材Wを通すことによって、帯状金属部材Wを幅方向に位置合わせすることができる。
一対の案内ピン2の下部には、図4,5に示すようにギア部2dが一体に設けられており、ギア部2dは、駆動装置4に形成されたラック歯4fに噛合う歯を有している。
ラック本体4aは、ねじ5が挿通される複数の長穴4gを有しており、ねじ5によってラック本体4aがベース3に対して幅方向(帯状金属部材Wの幅方向)に移動可能に取付けられている。ラック本体4aの側面には、一対のラック歯4fが形成されており、ラック歯4fに案内ピン2のギア部2dが噛合わされている。
位置決め部4b,4dは、ラック本体4aから上方に突出しており、ラック本体4aをベース3に対して幅方向に移動させることでベース3の端面に当接し、ラック本体4aの移動量を規制する。
したがって操作部4c,4eを把持し、ラック本体4aをスライドさせることで、一対の案内ピン2を同期して軸回転させることができる。そして図3に示すようにラック本体4aをスライドさせ、位置決め部4bをベース3に当てることで、一対の案内ピン2を開放状態にすることができる。そしてラック本体4aを逆方向にスライドさせ、位置決め部4dをベース3に当てることで、一対の案内ピン2を位置決め状態にすることができる(図2参照)。
次に、図1参照に示すようにアンコイラ11に新しい帯状金属部材Wを設置し、帯状金属部材Wの先端部をリベラ12によって引っ張り、帯状金属部材Wの巻き癖をリベラ12によって矯正する。そしてルーピングスペース13を経た帯状金属部材Wをフィーダ14によってプレス機16に送り出す。
成形型の下流側においては、位置合わせ機構1の一対の案内ピン2の間を通る。一対の案内ピン2は、位置合わせ状態であるために、帯状金属部材Wは、一対の案内ピン2によって成形型の下流側においても位置合わせがなされる。したがって帯状金属部材Wは、成形型の上流位置と下流位置にて幅方向に位置合わせがなされる。その結果、帯状金属部材Wは、成形型に対して精度良く幅方向に位置合わせがなされる。
すなわち位置合わせ機構1は、図2に示すように成形型の下流側において起立した状態で配設される一対の案内ピン2を有している。一対の案内ピン2は、各起立軸2cを中心に軸回転可能に設けられており、軸回転されることで図6に示すように一対の案内ピン2間が第一幅2eになる位置合わせ状態と、図7に示すように第一幅2eよりも広い第二幅2fになる開放状態とに変化する。そして位置合わせ状態において、成形前の帯状金属部材Wを幅方向に挟んで該帯状金属部材Wを成形型に対し位置合わせし、開放状態において第二幅がプレス成形後の帯状金属部材Wの幅よりも広い構成になっている。
また一対の案内ピン2は、従前のようにアーム(22)とともに水平軸中心に大きく回動させるものではなく(図8,9参照)、各起立軸2cを中心に軸回転させる小さな動作によって、位置合わせ状態と開放状態とに変わる。そのため本形態の位置合わせ機構1は、従前のものに比べて作業性に優れ得る。そのため成形型の近くの作業時間が短くなり、作業の安全性が向上する。
したがって一対の案内ピン2は、円弧面2a同士を対向させた状態において、常に第一幅2eを有する位置合わせ状態になる。そのため位置合わせ状態は、ピンポイントではなく、円弧面2a同士が対向する範囲内であればどの位置であっても形成され得る。その結果、容易かつ確実に一対の案内ピン2を位置合わせ状態にすることができる。
したがって一対の案内ピン2を別々に軸回転させることなく、一対の案内ピン2を同期して軸回転させることができる。したがって一対の案内ピン2を容易に位置合わせ状態と開放状態に変えることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されず、以下の形態であっても良い。
(1)すなわち上記の実施の形態に係る帯状金属部材は、巻回されたコイル状態でアンコイラ11にセットされるものであった。しかし巻回されていない長い板状態でセットされ、フィーダによって成形型に順送りされる帯状金属部材であっても良い。
(2)上記の実施の形態に係る位置合わせ機構は、成形型にベースが固定される形態であった。しかしベースが成形型に対して脱着可能に設けられ、位置合わせ機構がユニットとして成形型に対して脱着される形態であっても良い。
2・・・案内ピン
2a・・・円弧面
2b・・・切欠き面
2c・・・起立軸
2e・・・第一幅
2f・・・第二幅
3・・・ベース
4・・・駆動装置
4a・・・ラック本体
4f・・・ラック歯
10・・・プレス加工装置
11・・・アンコイラ
12・・・リベラ
13・・・ルーピングスペース
14・・・フィーダ
15・・・搬入機構
16・・・プレス機
16a・・・上成形型(成形型)
16b・・・下成形型(成形型)
17・・・位置合わせ機構
W・・・帯状金属部材
Claims (2)
- 帯状金属部材を順送りしプレス成形する順送りプレス加工装置の成形型の下流側に設けられ、プレス成形前の帯状金属部材を幅方向に位置合わせする順送りプレス加工装置の位置合わせ機構であって、
前記成形型の下流側において起立した状態で配設される一対の案内ピンを有し、
前記一対の案内ピンは、各起立軸を中心に軸回転可能に設けられており、軸回転されることで一対の案内ピン間が第一幅になる位置合わせ状態と、前記第一幅よりも広い第二幅になる開放状態とに変化し、
前記位置合わせ状態において、プレス成形前の前記帯状金属部材を幅方向に挟んで該帯状金属部材を前記成形型に対して位置合わせし、前記開放状態において、前記第二幅がプレス成形後の前記帯状金属部材の幅よりも広い構成になっており、
各前記案内ピンは、前記起立軸を中心とする円弧面と、前記起立軸を中心とする円弧よりも前記起立軸中心側に切り欠かれた切欠き面とを有し、各前記案内ピンの前記円弧面同士が対向することで前記位置合わせ状態になり、前記切欠き面同士が対向することで前記開放状態になることを特徴とする順送りプレス加工装置の位置合わせ機構。 - 請求項1に記載の順送りプレス加工装置の位置合わせ機構であって、
一対の案内ピンを同期させて軸回転させる駆動装置を有していることを特徴とする順送りプレス加工装置の位置合わせ機構。
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