JP2017113791A - 帯状金属板の搬送システム、及び、搬送システムの作動停止方法 - Google Patents

帯状金属板の搬送システム、及び、搬送システムの作動停止方法 Download PDF

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Teru Konishi
輝 小西
康晴 古市
Yasuharu Furuichi
康晴 古市
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Abstract

【課題】プレス装置の停止に連動して矯正送り装置が停止したときに、帯状金属板に押圧痕が生じにくい帯状金属板の搬送システム、及び、搬送システムの作動停止方法を提供する。【解決手段】搬送システム10は、複数の駆動ローラを有する矯正送り装置11と、帯状金属板2をプレス装置に間欠的に送り出すプレス側送り装置12と、矯正送り装置11から送り出された帯状金属板2を凹状に弛ませてプレス側送り装置12の間欠的な送り出しに備える凹状待機部13と、矯正送り装置11の作動を制御するコントローラ14と、を備えている。コントローラ14は、プレス装置の作動停止信号を受けたときに、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しの完了後に、駆動ローラの回転駆動を停止する前に、搬送方向上流側の駆動ローラを押圧力が減圧される位置に後退させる。【選択図】図2

Description

この発明は、帯状金属板を撓みを矯正しつつプレス装置に搬送する帯状金属板の搬送システム、及び、搬送システムの作動停止方法に関するものである。
コイル状に巻かれた帯状金属板を、端部より引き出して撓みを矯正しつつプレス装置に搬送する搬送システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された搬送システムは、コイル状に巻かれた帯状金属板が端部より引き出され、その帯状金属板がS字状に蛇行するガイド部を通されることにより撓みを矯正されるようになっている。
特許文献1に記載の搬送システムは、帯状金属板の板厚が薄い場合には撓みを充分に除去することが可能であるが、帯状金属板の板厚が厚い場合には、撓みを良好に取り除くことが難しい。
これに対し、帯状金属板の板厚が厚い場合にも、良好に帯状金属板の撓みを除去できる搬送システムが案出されている(特許文献2参照)。
特許文献2に記載の搬送システムは、プレス装置の搬送方向上流側に、帯状金属板を表裏から押圧して撓みを矯正しつつ送り出す矯正送り装置が配置されている。矯正送り装置は、複数の駆動ローラが、搬送される帯状金属板の表裏に千鳥状に臨むように配置され、搬送方向上流側に配置される駆動ローラが下流側に配置される駆動ローラよりも帯状金属板に対する押圧量が多くなるように設定されている。矯正送り装置の搬送方向下流側には、プレス装置に対して帯状金属板を設定ストロークだけ間欠的に送り出すプレス側送り装置が配置されている。また、矯正送り装置とプレス側送り装置の間には、矯正送り装置から送り出された帯状金属板を凹状に弛ませてプレス側送り装置の間欠的な送り出しに備える凹状待機部が設けられている。
矯正送り装置は、プレス装置とプレス側送り装置の作動に連動して帯状金属板の送り出し速度が制御され、プレス装置の停止時には、その停止に連動して作動が停止するようになっている。
実用新案登録第3111760号公報 特開2015−196221号公報
特許文献2に記載の搬送システムにおいては、帯状金属板の板厚が厚い場合においても、矯正送り装置の複数の駆動ローラによって帯状金属板の撓みを良好に除去することができるが、品質検査等のためにプレス装置が停止操作されたとき等に矯正送り装置が連動して停止すると、矯正送り装置の内部に位置されている帯状金属板に押圧痕が残ることがある。即ち、矯正送り装置の連動停止時に、帯状金属板が矯正送り装置の押圧ローラに押圧された状態のまま長時間停止すると、押圧ローラによる押圧痕が帯状金属板に残ることがある。
そこでこの発明は、プレス装置の停止に連動して矯正送り装置が停止したときに、帯状金属板に押圧痕が生じにくい帯状金属板の搬送システム、及び、搬送システムの作動停止方法を提供しようとするものである。
この発明に係る帯状金属板の搬送システムは、上記課題を解決するために、搬送される帯状金属板の表裏に千鳥状に臨んで配置され、前記帯状金属板を表裏から押圧して撓みを矯正しつつ前記帯状金属板を送り出す複数の駆動ローラを有し、複数の前記駆動ローラのうち、搬送方向上流側に配置されているものが搬送方向下流側に配置されているものよりも押圧量が多くなるように配置されている矯正送り装置と、前記矯正送り装置の搬送方向下流側に配置され、搬送方向下流側のプレス装置に対して製品毎に定められた設定ストロークだけ前記帯状金属板を間欠的に送り出すプレス側送り装置と、前記矯正送り装置と前記プレス側送り装置の間に配置され、前記矯正送り装置から送り出された前記帯状金属板を凹状に弛ませて前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しに備える凹状待機部と、前記プレス装置と前記プレス側送り装置の作動に応じて前記矯正送り装置の作動を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記プレス装置の作動停止信号を受けたときに、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しの完了後に、前記駆動ローラの回転駆動を停止する前に、搬送方向上流側の前記駆動ローラを押圧力が減圧される位置に後退させる構成とした。
上記の構成により、プレス装置が停止操作されると、コントローラがプレス側送り装置の間欠的な送り出しの完了の後に、矯正送り装置の搬送方向上流側の駆動ローラを押圧力が減圧される位置に後退させ、その後に駆動ローラの回転駆動を停止させるようになる。この結果、プレス装置が作動停止操作されたときには、矯正送り装置の駆動ローラによる帯状金属板の送りが停止する前に搬送方向上流側の駆動ローラが後退して、駆動ローラによる帯状金属板の押圧が減圧されることになる。したがって、プレス装置の停止に連動して矯正送り装置が停止しても、矯正送り装置の押圧ローラによる押圧痕が帯状金属板に生じにくくなる。
前記矯正送り装置は、搬送方向上流側の前記駆動ローラの押圧方向の位置を調整する押圧位置調整機構を有し、前記コントローラは、前記作動停止信号の入力の有無を判定する停止信号判定部と、停止信号判定部が作動停止信号入力有りと判定した後に、前記プレス側送り装置が間欠的な送り出しを完了したか否かを判定する送り出し完了判定部と、前記停止信号判定部が作動停止信号入力有りと判定し、かつ、前記送り出し完了判定部が間欠的な送り出しを完了したものと判定したときに、前記押圧位置調整機構に、搬送方向上流側の前記駆動ローラを後退させる指令を出力する後退指令出力部と、を備えている構成としても良い。
前記凹状待機部には、前記帯状金属板の弛み部が減速開始位置まで降下したことを検出する減速用位置検出センサと、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出し時に、前記帯状金属板の弛み部がいずれの高さまで上昇したかを検出する複数の増速用位置検出センサと、が設けられ、前記コントローラは、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出し時に、前記増速用位置検出センサによる検出高さが高いほど前記駆動ローラに付与する駆動力を大きくする増速指令を前記矯正送り装置に出力し、その後に前記帯状金属板の弛み部が前記減速開始位置まで降下したことを前記減速用位置検出センサが検出したときに、前記駆動ローラの駆動速度を減速する減速指令を前記矯正送り装置に出力するようにしても良い。
この場合、簡単な構成でありながら、プレス側送り装置の間欠的な送り出しストロークの異なるライン運転を行うときであっても、帯状金属板の弛み部の最大降下位置が凹状待機部の底面近傍の一定領域に留まるように制御することができる。
即ち、例えば、プレス側送り装置の間欠的な送り出しストロークが長い場合に、プレス側送り装置の間欠的な送り出し時に帯状金属板の弛み部が相対的に高い高さまで上昇して、そのことがいずれかの増速用位置検出センサによって検出されると、コントローラによる指令により相対的に大きい駆動力が駆動ローラに付与される。これにより、帯状金属板の弛み部が減速開始位置まで降下して、そのことが減速用位置検出センサによって検出されると、コントローラが駆動ローラを減速する。この結果、帯状金属板の弛み部が凹状待機部の底面近傍の一定領域に停止する。また、プレス側送り装置の間欠的な送り出しストロークが短い場合に、プレス側送り装置の間欠的な送り出し時に帯状金属板の弛み部が相対的に低い高さまで上昇して、そのことがいずれかの増速用位置検出センサによって検出されると、コントローラによる指令により相対的に小さい駆動力が駆動ローラに付与される。これにより、帯状金属板の弛み部が減速開始位置まで降下して、そのことが減速用位置検出センサによって検出されると、コントローラが駆動ローラを減速する。この場合も、帯状金属板の弛み部が凹状待機部の底面近傍の一定領域に同様に停止する。
前記凹状待機部には、駆動ローラが後退開始するべき位置まで前記帯状金属板の弛み部が降下したことを検出する後退開始位置検出センサが設けられており、前記コントローラは、前記プレス装置の作動停止信号を受けた後に、前記帯状金属板の弛み部が前記後退開始位置まで降下したことを前記後退開始位置検出センサが検出したときに、前記矯正送り装置に、搬送方向上流側の前記駆動ローラの後退を開始する信号を出力する構成としても良い。
この場合、プレス側送り装置の間欠的な送り出しストロークの短いライン運転を行うときにも、後退開始位置検出センサの設置高さを適切に設定することにより、プレス装置の作動停止時に、押圧ローラによる押圧痕の発生を抑制しつつ、帯状金属板の弛み部を次の送り出しに備えた適正高さに停止させることが可能になる。
前記後退開始位置検出センサは、前記減速用位置検出センサと、複数の前記増速用位置検出センサのいずれかによって構成されるようにしても良い。
この場合、後退開始位置検出センサを他の位置検出センサと兼用するため、凹状待機部に設置する部品点数を削減することができる。
前記凹状待機部には、駆動ローラが後退完了するべき位置まで前記帯状金属板の弛み部が降下したことを検出する後退完了位置検出センサが設けられており、前記コントローラは、前記プレス装置の作動停止信号を受けた後に、前記帯状金属板の弛み部が前記後退完了位置まで降下したことを前記後退完了位置検出センサが検出したときに、前記矯正送り装置に、搬送方向上流側の前記駆動ローラの後退を完了する信号を出力するとともに、前記駆動ローラの駆動回転を停止する信号を出力するようにしても良い。
この場合、プレス側送り装置の間欠的な送り出しストロークの異なるライン運転を行うときにも、プレス装置の作動停止信号を受けたときに、帯状金属板の弛み部をほぼ一定高さに停止させ、かつ、駆動ローラの後退を完了させることが可能になる。
前記凹状待機部には、通常運転時に前記帯状金属板の弛み部が下限位置に達したことを検出する下限位置検出センサが設けられており、前記後退完了位置検出センサは、前記下限位置検出センサによって構成されるようにしても良い。
この場合、後退完了検出センサを下限位置検出センサと兼用するため、凹状待機部に設置する部品点数を削減することができる。
前記コントローラは、前記プレス装置の作動開始信号を受けた場合には、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しに伴って前記帯状金属板の弛み部が前記後退完了位置を越えて上昇したことを前記後退完了位置検出センサが検出したときに、前記矯正送り装置の前記駆動ローラを駆動回転させるとともに、搬送方向上流側の前記駆動ローラを押圧方向に前進させるようにしても良い。
この場合、プレス装置の作動が再開されたときに、プレス側送り装置の間欠的な送りの開始とともに、駆動ローラによる帯状金属板の矯正をスムーズに再開させることが可能になる。
前記後退開始位置検出センサは光電センサによって構成され、前記後退開始位置検出センサの発光部と受光部とは、前記凹状待機部内で隣接して設置されている他の光電センサと、発光部と受光部の位置が逆になって配置されるようにしても良い。
この場合、後退開始位置検出センサを他の光電センサと近接させて配置した場合にも、隣接する光電センサとは発光部と受光部の位置が逆になるため、隣接する光電センサの発光部の光が後退開始位置検出センサの受光部に入り込みにくくなる。この結果、後退開始位置検出センサを、隣接する光電センサにより近接させて配置することが可能になる。
この発明に係る搬送システムの停止方法は、上記課題を解決するために、搬送される帯状金属板の表裏に千鳥状に臨んで配置され、前記帯状金属板を表裏から押圧して撓みを矯正しつつ前記帯状金属板を送り出す複数の駆動ローラを有し、複数の前記駆動ローラのうち、搬送方向上流側に配置されているものが搬送方向下流側に配置されているものよりも押圧量が多くなるように配置されている矯正送り装置と、前記矯正送り装置の搬送方向下流側に配置され、搬送方向下流側のプレス装置に対して製品毎に定められた設定ストロークだけ前記帯状金属板を間欠的に送り出すプレス側送り装置と、前記矯正送り装置と前記プレス側送り装置の間に配置され、前記矯正送り装置から送り出された前記帯状金属板を凹状に弛ませて前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しに備える凹状待機部と、を備える搬送システムの作動停止方法において、前記プレス装置が作動停止操作されたときに、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しの完了後に、前記駆動ローラの回転駆動を停止する前に、搬送方向上流側の前記駆動ローラを押圧力が減圧される位置に後退させるようにした。
この発明によれば、プレス装置が作動停止操作されたときには、矯正送り装置の駆動ローラによる帯状金属板の送りが停止する前に搬送方向上流側の駆動ローラが後退して、駆動ローラによる帯状金属板の押圧が減圧されるため、プレス装置の停止に連動して矯正送り装置が停止したときに、矯正送り装置の押圧ローラによる押圧痕が帯状金属板に生じるを抑制することができる。
この発明の一実施形態に係る搬送システムを採用したプレスラインの概略構成を示した側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの概略構成を示した側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの矯正送り装置の内部の構造を模式的に示した図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの矯正送り装置の内部の構造を模式的に示した図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの通常作動時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの通常作動時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムのプレス装置との連動停止時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムのプレス装置との連動停止時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの連動再開時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの通常作動時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの通常作動時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムのプレス装置との連動停止時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムのプレス装置との連動停止時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムのプレス装置との連動停止時の動作を説明するための側面図である。 この発明の一実施形態に係る搬送システムの連動再開時の動作を説明するための側面図である。 この発明の他の実施形態に係る搬送システムの凹状待機部の側面図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この実施形態に係る搬送システム10を採用したプレスライン1の概略構成を示す図である。
プレスライン1は、この実施形態に係る搬送システム10の搬送方向下流側に、帯状金属板2を設定長さに切断して所定形状に打ち抜くプレス装置3が配置され、そのプレス装置3のさらに搬送方向下流側に、プレス装置3で加工した製品を搬送容器4に収容する製品収容装置5が配置されている。
帯状金属板2は、例えば、帯状の連続した鋼鈑であり、搬送システム10で使用する前に予めロール状に巻かれている。帯状金属板2のロール6は、搬送システム10の搬送方向上流側に配置されたマンドレル7によって回転可能に支持されている。
図2は、搬送システム10の概略構成を示した図である。
搬送システム10は、マンドレル7上のロール6から引き出された帯状金属板2を、撓みを矯正しつつ前方に送り出す矯正送り装置11(レベラー)と、矯正送り装置11の搬送方向下流側に配置され、プレス装置3に対して製品毎に定められた設定ストロークだけ帯状金属板2を間欠的に送り出すプレス側送り装置12(フィーダー)と、矯正送り装置11とプレス側送り装置12の間に配置され、矯正送り装置11から送り出されてきた帯状金属板2を弛ませてプレス側送り装置12の間欠的な送り出しに備えて待機する凹状待機部13と、各種の入力信号を受けて矯正送り装置11の作動を制御するコントローラ14と、を備えている。
図3,図4は、矯正送り装置11の内部の構造を模式的に示した図である。
同図に示すように、矯正送り装置11は、搬送される帯状金属板2の表裏に千鳥状に臨んで配置され、帯状金属板2を表裏から押圧して撓みを矯正しつつ送り出す複数の駆動ローラ15u…,15l…を備えている。各駆動ローラ15u,15lは、図示しない駆動装置と減速装置によって適宜駆動力と減速力を付与されるようになっている。帯状金属板2の上方側に配置される複数の駆動ローラ15uは、搬送方向上流側(図中U側)に配置されるものが搬送方向下流側(図中D側)に配置されるものよりも帯状金属板2に対する押圧量が多くなるように、各軸心を結ぶ仮想直線L1が搬送方向上流側に向かって下方傾斜している。
また、矯正送り装置11は、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの押圧方向の位置(上下方向の位置)を調整する押圧位置調整機構16を備えている。押圧位置調整機構16は、上方側の駆動ローラ15uの各軸心を結ぶ仮想直線L1の傾斜角が変化するように駆動ローラ15uの上下位置を調整する。図3は、搬送方向上流側の駆動ローラ15u,15lの押圧量が大きくなるように押圧位置調整機構16が駆動ローラ15uを前進させた状態を示し、図4は、搬送方向上流側の駆動ローラ15u,15lの押圧量が小さくなるように押圧位置調整機構16が駆動ローラ15uを後退させた状態を示している。
矯正送り装置11の通常の矯正搬送時には、図3に示すように、搬送方向上流側の駆動ローラ15u,15lの押圧量が大きくなるように設定されている。矯正送り装置11は、この状態で駆動ローラ15u,15lが回転駆動されると、搬送方向上流側の駆動ローラ15u,15lで帯状金属板2の撓みを除去し、搬送方向下流側の駆動ローラ15u,15lによって帯状金属板2を徐々に平坦に矯正する。
図2に示すように、矯正送り装置11とプレス側送り装置12の間に配置されている凹状待機部13は、その底面13aが、矯正送り装置11の搬出部11aとプレス側送り装置12の搬入部12aに対して充分に低位となるように形成されている。凹状待機部13内には、矯正送り装置11から送り出されてきた帯状金属板2が下方に凹状に弛んで収容される。ただし、凹状待機部13内における帯状金属板2の弛み部2aの高さは、プレス側送り装置12での間欠的な送り出しが完了してからの経過時間や、矯正送り装置11での帯状金属板2の送り出し速度、プレス側送り装置12での送り出しストローク等に応じて変化する。
また、凹状待機部13内には、帯状金属板2の弛み部2aの高さを検出するための複数の位置検出センサ17〜21が配置されている。具体的には、凹状待機部13の底面13aの近傍には下限位置検出センサ17が設置され、凹状待機部13の上端部の近傍には上限位置検出センサ18が設置されている。そして、凹状待機部13内の上下方向の中央領域には、上下方向にほぼ等間隔離間して、第1の増速用位置検出センサ19と第2の増速用位置検出センサ20と減速用位置検出センサ21とが設置されている。上記の複数の位置検出センサ17〜21は、いずれも発光部と受光部とを有する光電センサによって構成されている。なお、図2中において、各位置検出センサ17〜21の発光部と受光部にはそれぞれ添え字e,rを付してある。各位置検出センサ17〜21は、発光部が凹状待機部13内の搬送方向前方側の壁に取り付けられ、受光部が凹状待機部13内の搬送方向後方側の壁に取り付けられている。各位置検出センサ17〜21は、帯状金属板2の弛み部2aの高さに応じて受光を遮られ、それによって出力信号を変化させる。各位置検出センサ17〜21で検出された信号はコントローラ14に入力される。以下では、各位置検出センサ17〜21が帯状金属板2によって受光を遮られるときの出力をOFF出力、受光を遮られないときの出力をON出力と呼ぶものとする。
コントローラ14は、プレス装置3とプレス側送り装置12の作動信号が入力され、プレス装置3やプレス側送り装置12の作動、若しくは、作動停止に連動して矯正送り装置11を制御する。また、コントローラ14は、搬送システム10の通常の搬送運転時には、位置検出センサ17〜21から入力される信号に基づいて、矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lに付与される駆動力や減速力を制御する。
図5A,図5B、図7A,図7Bは、通常の搬送運転時における帯状金属板2の挙動と、位置検出センサの機能を説明するための図である。図5A,図5Bは、プレス側送り装置12での送りストロークが長い場合の説明図であり、図7A,図7Bは、プレス側送り装置12での送りストロークが短い場合の説明図である。
以下、搬送システム10の通常の搬送運転時における各位置検出センサ17〜21とコントローラ14の基本機能について説明する。
<下限位置検出センサ>
下限位置検出センサ17は、凹状待機部13の内部において、帯状金属板2の弛み部2aが凹状待機部13の底面13aに底付きする直前位置に達したことを検出する。コントローラ14は、下限位置検出センサ17のこの検出信号を受けて、駆動ローラ15u,15lの回転駆動を停止させる指令を矯正送り装置11に出力する。
<上限位置検出センサ>
上限位置検出センサ18は、凹状待機部13の内部において、帯状金属板2の弛み部2aが上限位置に達したことを検出する。コントローラ14は、上限位置検出センサ18のこの検出信号を受けて、プレス側送り装置12の送り出しを停止させる指令を出力する。
<第1の増速用位置検出センサ>
第1の増速用位置検出センサ19は、プレス側送り装置12の送り出しストロークが長い場合に、プレス側送り装置12の間欠的な送り出し時に、帯状金属板2の弛み部2aが第1の基準位置(第1の増速用位置検出センサ19の設置されている位置)を越える高さまで上昇したことを検出する(図5A参照)。このとき、第1の増速用位置検出センサ19ではON出力が行われる。
コントローラ14は、第1の増速用位置検出センサ19のこのON出力を受けて、下記の第2の駆動力よりも大きい第1の駆動力を駆動ローラ15u,15lに付与する指令を矯正送り装置11に出力する。これにより、帯状金属板2の送り出しが駆動ローラ15u,15lによって比較的高い速度で増速され、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しの後に、帯状金属板2の弛み部2aが図5Bに示すように降下する。
<第2の増速用位置検出センサ>
第2の増速用位置検出センサ20は、プレス側送り装置12の送り出しストロークが短い場合に、プレス側送り装置12の間欠的な送り出し時に、帯状金属板2の弛み部2aが第1の基準位置と第2の基準位置(第2の増速用位置検出センサ20の設置されている位置)の間の高さまで上昇したことを、第1の増速用位置検出センサ19との協働によって検出する(図7A参照)。具体的には、第1の増速用位置検出センサ19がOFF出力で、第2の増速用位置検出センサ20がON出力のときに、弛み部2aが第1の基準位置と第2の基準位置の間の高さまで上昇したことを検出することができる。
コントローラ14は、第1の増速用位置検出センサ19と第2の増速用位置検出センサ20のこの出力信号を受けて、上記の第1の駆動力よりも小さい第2の駆動力を駆動ローラ15u,15lに付与する指令を矯正送り装置11に出力する。これにより、帯状金属板2の送り出しが駆動ローラ15u,15lによって比較的低い速度で増速され、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しの後に、帯状金属板2の弛み部2aが図7Bに示すように降下する。
<減速用位置検出センサ>
減速用位置検出センサ21は、矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lの回転駆動によって、帯状金属板2の弛み部2aが第2の基準位置よりも低い減速開始位置まで降下したことを検出する。このとき減速用位置検出センサ21ではOFF出力が行われる。
コントローラ14は、この減速用位置検出センサ21の出力信号を受け、減速力を駆動ローラ15u,15lに付与する指令を矯正送り装置11に出力する。これにより、帯状金属板2の送り出しが減速されて、帯状金属板2の弛み部2aが凹状待機部13内の底面13aの付近(下限位置よりも上方位置)まで降下する。
また、コントローラ14は、プレス装置3に作動停止信号が入力されたときに、図4に示すように、矯正送り装置11の搬送方向上流側の駆動ローラ15uを後退させた後に各駆動ローラ15u,15lの回転駆動を停止させる機能部を備えている。
コントローラ14は、図2に示すように、プレス装置3から作動停止信号が有ったか否かを判定する停止信号判定部30と、停止信号判定部30が作動停止信号入力有りと判定した後に、プレス側送り装置12が間欠的な送り出しを完了したか否かを判定する送り出し完了判定部31と、停止信号判定部30が作動停止信号入力有りと判定し、かつ、送り出し完了判定部31が間欠的な送り出しを完了したものと判定したときに、矯正送り装置11の押圧位置調整機構16に、搬送方向上流側の駆動ローラ15uを後退させる指令を出力する後退指令出力部32と、を備えている。
ところで、矯正送り装置11の押圧位置調整機構16による駆動ローラ15uの後退はある程度の時間をかけて行われる。このため、押圧位置調整機構16による駆動ローラ15uの後退が開始されてから駆動ローラ15uの後退が完了するまでの間は、駆動ローラ15u,15lによる帯状金属板2に送りが継続される。また、プレス装置3が停止操作されたときに矯正送り装置11を連動停止させる場合には、作動再開時に速やかにプレス側送り装置12の間欠的な送り出しに対応できることが望ましい。
このため、この実施形態に係る搬送システム10の場合、矯正送り装置11の連動停止時には、駆動ローラ15uの後退開始から後退完了までの間のタイムラグや、プレス側送り装置12の送り出しストロークの相違等に拘わらず、帯状金属板2の弛み部2aが凹状待機部13の底面13aの近傍部に達した時点で、駆動ローラ15uの後退が完了し、かつ駆動ローラ15u,15lの回転駆動が停止するように設定されている。
この実施形態においては、プレス側送り装置12の送り出しストロークが設定長さよりも長い場合には、コントローラ14の停止信号判定部30が作動停止信号入力有りと判定し、かつ、送り出し完了判定部31が間欠的な送り出しを完了したものと判定した時点で、即時に、後退指令出力部32が矯正送り装置11の押圧位置調整機構16に後退指令を出力するようになっている。
これに対し、プレス側送り装置12の送り出しストロークが設定長さよりも短い場合には、帯状金属板2の弛み部2aが降下して、第1の増速用位置検出センサ19からコントローラ14にOFF出力が入力された時点で、後退指令出力部32が矯正送り装置11の押圧位置調整機構16に後退指令を出力するようになっている。この実施形態の場合、第1の増速用位置検出センサ19は、駆動ローラ15uの後退を開始するべき位置まで帯状金属板2の弛み部2aが降下したことを検出する後退開始位置検出センサとしても機能している。
なお、この実施形態においては、第1の増速用位置検出センサ19を後退開始位置検出センサとして利用しているが、プレス側送り装置12で設定する送り出しストロークによっては減速用位置検出センサ21を後退開始位置検出センサとして利用することも可能である。また、後退開始位置検出センサは、第1の増速用位置検出センサ19や減速用位置検出センサ21とは別に専用の位置検出センサとして追加しても良い。
また、この実施形態の場合、下限位置検出センサ17は、プレス装置3との連動停止時に、駆動ローラ15uの後退を完了するべき位置まで帯状金属板2の弛み部2aが降下したことを検出する後退完了検出センサとしても機能している。即ち、プレス装置3との連動停止時に、帯状金属板2の弛み部2aが下限位置まで降下すると、下限位置検出センサ17がコントローラ14に対してOFF出力を行う。コントローラ14は、このOFF出力を受け、矯正送り装置11に対し、駆動ローラ15uの後退を完了する信号と、駆動ローラ15u,15lの駆動回転を停止する信号を出力する。
なお、この実施形態においては、下限位置検出センサ17を後退完了検出センサとして利用しているが、後退完了検出センサは、下限位置検出センサ17とは別に専用の位置検出センサとして追加しても良い。
つづいて、プレス装置3を品質管理等のために作動停止したときにおける搬送システム10の作動について説明する。なお、プレス装置3の作動停止に伴う矯正送り装置11については、以下では連動停止と呼ぶものとする。
図6A,図6B,図6Cは、プレス側送り装置12での送りストロークが長い場合の連動停止時における帯状金属板2の挙動と、位置検出センサの機能を説明するための図である。また、図8A,図8B,図8C,図8Dは、プレス側送り装置12での送りストロークが短い場合の連動停止時における帯状金属板2の挙動と、位置検出センサの機能を説明するための図である。
最初に、プレス側送り装置12での送りストロークが長いときにおける搬送システム10の連動停止について説明する。
コントローラ14にプレス装置3から作動停止信号が入力された後に、プレス側送り装置12が間欠的な送り出しを完了すると、その時点でコントローラ14が矯正送り装置11に対して搬送方向上流側の駆動ローラ15uを上昇させる信号を出力する。このとき、図6Aに示すように、帯状金属板2の弛み部2aは第1の基準位置よりも上昇しており、第1の増速用位置検出センサ19からコントローラ14にはON出力が入力される。
これにより、矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lが大きな駆動力を付与され、帯状金属板2の弛み部2aは、比較的速い速度で減速開始位置まで降下する。帯状金属板2の弛み部2aが減速開始位置まで降下すると、駆動ローラ15u,15lが減速されて弛み部2aの降下速度が漸減する。そして、図6Bに示すように、帯状金属板2の弛み部2aが下限位置に達すると、下限位置検出センサ17からコントローラ14にOFF出力が入力される。これにより、コントローラ14から矯正送り装置11に停止指令が出力され、駆動ローラ15uの後退と駆動ローラ15u,15lの駆動回転が停止する。以上で矯正送り装置11の連動停止が完了する。
また、この状態からプレス装置3から作動開始信号が入力されて、プレス側送り装置12による間欠的な送り出しが開始されると、図6Cに示すように、帯状金属板2の弛み部2aが下限位置を越えて上昇した時点(下限位置検出センサ17からON出力が入力された時点)で、コントローラ14が矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lを駆動回転させるととともに、搬送方向上流側の駆動ローラ15uを押圧方向に徐々に前進させる。搬送方向上流側の駆動ローラ15uの前進は、例えば、次に帯状金属板2の弛み部2aが下限位置の近傍に降下するまでの間に完了する。
次に、プレス側送り装置12での送りストロークが短いときにおける搬送システム10の連動停止について説明する。
コントローラ14にプレス装置3から作動停止信号が入力された後に、プレス側送り装置12が間欠的な送り出しを完了すると、図8Aに示すように、帯状金属板2の弛み部2aが第2の基準位置を越えて第1の基準位置と第2の基準位置の間の高さまで上昇した後に比較的低速で降下するようになる。こうして、図8Bに示すように、帯状金属板2の弛み部2aが第2の基準位置を越えて降下すると、第2の増速用位置検出センサ20からコントローラ14にOFF出力が入力される。コントローラ14は、その時点で、矯正送り装置11に対して搬送方向上流側の駆動ローラ15uを上昇させる信号を出力する。この結果、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの上昇が開始する。
こうして、帯状金属板2の弛み部2aがさらに減速開始位置まで降下すると、駆動ローラ15u,15lが減速されて弛み部2aの降下速度が漸減する。そして、図8Cに示すように、帯状金属板2の弛み部2aが下限位置に達すると、下限位置検出センサ17からコントローラ14にOFF出力が入力される。これにより、コントローラ14から矯正送り装置11に停止指令が出力され、駆動ローラ15uの後退と駆動ローラ15u,15lの駆動回転が停止する。以上で矯正送り装置11の連動停止が完了する。
プレス装置3の作動再開時には、プレス側送り装置12による間欠的な送り出しが開始されると、図8Dに示すように、帯状金属板2の弛み部2aが下限位置を越え、下限位置検出センサ17からコントローラ14にON出力が入力された時点で、コントローラ14が矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lを駆動回転させ、かつ、搬送方向上流側の駆動ローラ15uを押圧方向に徐々に前進させる。この場合も、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの前進は、例えば、次に帯状金属板2の弛み部2aが下限位置の近傍に降下するまでの間に完了する。
以上のように、この実施形態に係る搬送システム10と、同システム10で採用する連動停止方法においては、プレス装置3が作動停止操作されたときには、矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lによる帯状金属板2の送りが停止する前に搬送方向上流側の駆動ローラ15uを後退させて、駆動ローラ15u,15lによる帯状金属板2の押圧を減圧するため、プレス装置3の停止に連動して矯正送り装置11が停止したときに、矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lによる押圧痕が帯状金属板2に生じるのを抑制することができる。
また、この実施形態に係る搬送システム10では、凹状待機部13に、帯状金属板2の弛み部2aが減速開始位置まで降下したことを検出する減速用位置検出センサ21と、プレス側送り装置12の間欠的な送り出し時に、帯状金属板2の弛み部2aがいずれの高さまで上昇したかを検出する第1の増速用位置検出センサ19と第2の増速用位置検出センサ20と、が設けられている。そしてコントローラ14は、プレス側送り装置12の間欠的な送り出し時に帯状金属板2の弛み部2aの検出高さが高いほど駆動ローラ15u,15lに付与する駆動力を大きくし、その後に帯状金属板2の弛み部2aが減速開始位置まで降下したときに、駆動ローラ15u,15lに減速力を付与するように矯正送り装置11の制御を行う。
このため、この実施形態に係る搬送システム10においては、簡単な構成でありながら、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しストロークの異なるライン運転を行う場合においても、帯状金属板2の弛み部2aの最大降下位置が凹状待機部13の底面13a近傍の一定領域に留まるように制御することができる。
さらに、この実施形態に係る搬送システム10においては、凹状待機部13には、後退開始位置検出センサとして機能する第2の増速用位置検出センサ20が設けられ、コントローラ14は、プレス装置3の作動停止信号を受けた後に、帯状金属板2の弛み部2aが後退開始位置まで降下したことを第2の増速用位置検出センサ20が検出したときに、矯正送り装置11に、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの後退を開始する信号を出力する。
このため、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しストロークの短いライン運転を行うときにも、第2の増速用位置検出センサ20による検出信号により、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの後退を開始するタイミングをコントローラ14において正確に把握することができる。したがって、この構成を採用することにより、プレス装置3の作動停止時に、駆動ローラ15u,15lによる押圧痕の発生を抑制しつつ、帯状金属板2の弛み部2aを次の送り出しに備えた適正な高さに停止させることが可能になる。
また、後退開始位置検出センサは専用のものを凹状待機部13内に設置することも可能であるか、この実施形態に係る搬送システム10は、第2の増速用位置検出センサ20を後退開始位置検出センサとして利用しているため、凹状待機部13内に設置するセンサ数を削減することができる、という利点がある。
さらに、この実施形態に係る搬送システム10は、凹状待機部13には、後退完了位置検出センサとして機能する下限位置検出センサ17が設けられ、コントローラ14は、プレス装置3の作動停止信号を受けた後に、帯状金属板2の弛み部2aが後退完了位置まで降下したことを下限位置検出センサ17が検出したときに、矯正送り装置11に、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの後退を完了する信号を出力するとともに、駆動ローラ15u,15lの駆動回転を停止する信号を出力する。
このため、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しストロークの異なるライン運転を行うときにも、プレス装置3の作動停止信号を受けたときに、帯状金属板2の弛み部2aをほぼ一定高さに停止させ、かつ、搬送方向上流側の駆動ローラ15uの後退を完了させることができる。
後退完了位置検出センサは専用のものを凹状待機部13内に設置することも可能であるが、この実施形態に係る搬送システム10は、下限位置検出センサ17を後退完了位置検出センサとして利用しているため、凹状待機部13内に設置するセンサ数を削減することができる。
また、この実施形態に係る搬送システム10においては、連動停止の後にコントローラ14がプレス装置3の作動再開信号を受けた場合には、プレス側送り装置12の間欠的な送り出しによって帯状金属板2の弛み部2aが後退完了位置を越えて上昇したことを下限位置検出センサ17が検出したときに、コントローラ14が矯正送り装置11の駆動ローラ15u,15lを駆動回転させるとともに、搬送方向上流側の駆動ローラ15uを押圧方向に前進させる。このため、プレス装置3の作動再開時には、プレス側送り装置12の間欠的な送りの開始とともに、駆動ローラ15u,15lによる帯状金属板2の矯正をスムーズに再開させることができる。
ここで、上記の実施形態においては、後退開始位置検出センサとして用いられる第2の増速用位置検出センサ20が、凹状待機部13内において第1の増速用位置検出センサ19と減速用位置検出センサ21の間に配置されている。第2の増速用位置検出センサ20を第1の増速用位置検出センサ19と減速用位置検出センサ21に対して充分に離間させて配置できる場合には問題がないが、第1の増速用位置検出センサ19と減速用位置検出センサ21に対して近接して配置せざるを得ない場合には、隣接するセンサの発光部の光が受光部に入り込むことが懸念される。
この場合、図9に示す他の実施形態のように、光電センサからなる各位置検出センサ17〜21の発光部と受光部を、凹状待機部内で隣接して設置される他の位置検出センサの発光部と受光部と逆の位置になるように配置すれば良い。このようにした場合、隣接する位置検出センサを上下方向に近接させて配置した場合にも、隣接する位置検出センサの発光部の光が受光部に入り込みにくくなる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
2…帯状金属板
2a…撓み部
3…プレス装置
10…搬送システム
11…矯正送り装置
12…プレス側送り装置
13…凹状待機部
14…コントローラ
15u,15l…駆動ローラ
16…押圧位置調整機構
17…下限位置検出センサ
19…第1の増速用位置検出センサ(増速用位置検出センサ)
20…第2の増速用位置検出センサ(増速用位置検出センサ,後退開始位置検出センサ)
21…減速用位置検出センサ
30…停止信号判定部
31…送り出し完了判定部
32…後退指令出力部

Claims (10)

  1. 搬送される帯状金属板の表裏に千鳥状に臨んで配置され、前記帯状金属板を表裏から押圧して撓みを矯正しつつ前記帯状金属板を送り出す複数の駆動ローラを有し、複数の前記駆動ローラのうち、搬送方向上流側に配置されているものが搬送方向下流側に配置されているものよりも押圧量が多くなるように配置されている矯正送り装置と、
    前記矯正送り装置の搬送方向下流側に配置され、搬送方向下流側のプレス装置に対して製品毎に定められた設定ストロークだけ前記帯状金属板を間欠的に送り出すプレス側送り装置と、
    前記矯正送り装置と前記プレス側送り装置の間に配置され、前記矯正送り装置から送り出された前記帯状金属板を凹状に弛ませて前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しに備える凹状待機部と、
    前記プレス装置と前記プレス側送り装置の作動に応じて前記矯正送り装置の作動を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、前記プレス装置の作動停止信号を受けたときに、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しの完了後に、前記駆動ローラの回転駆動を停止する前に、搬送方向上流側の前記駆動ローラを押圧力が減圧される位置に後退させることを特徴とする帯状金属板の搬送システム。
  2. 前記矯正送り装置は、搬送方向上流側の前記駆動ローラの押圧方向の位置を調整する押圧位置調整機構を有し、
    前記コントローラは、
    前記作動停止信号の入力の有無を判定する停止信号判定部と、
    停止信号判定部が作動停止信号入力有りと判定した後に、前記プレス側送り装置が間欠的な送り出しを完了したか否かを判定する送り出し完了判定部と、
    前記停止信号判定部が作動停止信号入力有りと判定し、かつ、前記送り出し完了判定部が間欠的な送り出しを完了したものと判定したときに、前記押圧位置調整機構に、搬送方向上流側の前記駆動ローラを後退させる指令を出力する後退指令出力部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の帯状金属板の搬送システム。
  3. 前記凹状待機部には、
    前記帯状金属板の弛み部が減速開始位置まで降下したことを検出する減速用位置検出センサと、
    前記プレス側送り装置の間欠的な送り出し時に、前記帯状金属板の弛み部がいずれの高さまで上昇したかを検出する複数の増速用位置検出センサと、が設けられ、
    前記コントローラは、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出し時に、前記増速用位置検出センサによる検出高さが高いほど前記駆動ローラに付与する駆動力を大きくする増速指令を前記矯正送り装置に出力し、その後に前記帯状金属板の弛み部が前記減速開始位置まで降下したことを前記減速用位置検出センサが検出したときに、前記駆動ローラの駆動速度を減速する減速指令を前記矯正送り装置に出力することを特徴とする請求項1または2に記載の帯状金属板の搬送システム。
  4. 前記凹状待機部には、駆動ローラが後退開始するべき位置まで前記帯状金属板の弛み部が降下したことを検出する後退開始位置検出センサが設けられており、
    前記コントローラは、前記プレス装置の作動停止信号を受けた後に、前記帯状金属板の弛み部が前記後退開始位置まで降下したことを前記後退開始位置検出センサが検出したときに、前記矯正送り装置に、搬送方向上流側の前記駆動ローラの後退を開始する信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の帯状金属板の搬送システム。
  5. 前記後退開始位置検出センサは、前記減速用位置検出センサと、複数の前記増速用位置検出センサのいずれかによって構成されていることを特徴とする請求項4に記載の帯状金属板の搬送システム。
  6. 前記凹状待機部には、駆動ローラが後退完了するべき位置まで前記帯状金属板の弛み部が降下したことを検出する後退完了位置検出センサが設けられており、
    前記コントローラは、前記プレス装置の作動停止信号を受けた後に、前記帯状金属板の弛み部が前記後退完了位置まで降下したことを前記後退完了位置検出センサが検出したときに、前記矯正送り装置に、搬送方向上流側の前記駆動ローラの後退を完了する信号を出力するとともに、前記駆動ローラの駆動回転を停止する信号を出力することを特徴とする請求項4または5に記載の帯状金属板の搬送システム。
  7. 前記凹状待機部には、通常運転時に前記帯状金属板の弛み部が下限位置に達したことを検出する下限位置検出センサが設けられており、
    前記後退完了位置検出センサは、前記下限位置検出センサによって構成されていることを特徴とする請求項6に記載の帯状金属板の搬送システム。
  8. 前記コントローラは、前記プレス装置の作動開始信号を受けた場合には、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しに伴って前記帯状金属板の弛み部が前記後退完了位置を越えて上昇したことを前記後退完了位置検出センサが検出したときに、前記矯正送り装置の前記駆動ローラを駆動回転させるとともに、搬送方向上流側の前記駆動ローラを押圧方向に前進させることを特徴とする請求項6または7に記載の帯状金属板の搬送システム。
  9. 前記後退開始位置検出センサは光電センサによって構成され、
    前記後退開始位置検出センサの発光部と受光部とは、前記凹状待機部内で隣接して設置されている他の光電センサと、発光部と受光部の位置が逆になって配置されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の帯状金属板の搬送システム。
  10. 搬送される帯状金属板の表裏に千鳥状に臨んで配置され、前記帯状金属板を表裏から押圧して撓みを矯正しつつ前記帯状金属板を送り出す複数の駆動ローラを有し、複数の前記駆動ローラのうち、搬送方向上流側に配置されているものが搬送方向下流側に配置されているものよりも押圧量が多くなるように配置されている矯正送り装置と、
    前記矯正送り装置の搬送方向下流側に配置され、搬送方向下流側のプレス装置に対して製品毎に定められた設定ストロークだけ前記帯状金属板を間欠的に送り出すプレス側送り装置と、
    前記矯正送り装置と前記プレス側送り装置の間に配置され、前記矯正送り装置から送り出された前記帯状金属板を凹状に弛ませて前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しに備える凹状待機部と、
    を備える搬送システムの作動停止方法において、
    前記プレス装置が作動停止操作されたときに、前記プレス側送り装置の間欠的な送り出しの完了後に、前記駆動ローラの回転駆動を停止する前に、搬送方向上流側の前記駆動ローラを押圧力が減圧される位置に後退させることを特徴とする搬送システムの作動停止方法。
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