JP4444671B2 - プレスブレーキによる折曲げ加工方法及びプレスブレーキ - Google Patents

プレスブレーキによる折曲げ加工方法及びプレスブレーキ Download PDF

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Description

本発明は、プレスブレーキによる板状ワークの折曲げ加工方法及びそのプレスブレーキに係り、さらに詳細には、ワークの折曲げ加工時における曲げ荷重を低減することのできる折曲げ加工方法及びプレスブレーキに関する。
プレスブレーキに備えたパンチとダイによって板状のワークをV字形状に折曲げ加工する折曲げ加工方法として、パーシャルベンディング、ボトミング及びコイニングの3種類がある。前記パーシャルベンディングは、ダイにおけるV字形状の曲げ溝の両肩部とパンチ先端の3点でワークと金型が接触して曲げ加工を行うことで、本明細書においてエアーベンデングと称する場合は、このパーシャルベンディングのことを意味するものとする。
プレスブレーキにおける上型としてのパンチと下型としてのダイを用いてワークの折曲げ加工を行うとき、折曲げ加工時の反力により、パンチ及びダイの中央部が凹状に湾曲し、ワークの両端側の折曲げ角度よりも中央部の折曲げ角度が甘くなり、全長に亘っての折曲げ精度(通り精度)が悪くなる。そこで、上記通りの精度の向上を図るために、一般にクラウニング補正が行われている。
上記クラウニング補正は、例えば、上型としてのパンチの中央部が凹状に湾曲することを相殺するように、予めパンチを凸状に湾曲するように補正するものである。上記クラウニング補正は、通常は、上部テーブルとパンチとの間に配置した複数の楔機構等を調整することによって行われている。
一般に、ワークの折曲げ加工中にクラウニング補正を行うことが難しいが、ワークの折曲げ加工中にもクラウニング補正が行い得るように、上部テーブルを上下動するためのラム駆動装置を左右両側と中央部の3箇所以上に設け、この各ラム駆動装置を個々に制御することによってクラウニング補正を行うと共に、前記各ラム駆動装置を制御することによってラムを上下動する構成のプレスブレーキが提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許第3394141号公報
前記特許文献1に記載の構成においては、ワークの折曲げ加工中にクラウニング補正を行うことができるものの、ワークの折曲げ加工は、クラウニング補正を行った状態のまま下部テーブルを連続下降してワークの折曲げ加工が行われるものである。
したがって、ワークの折曲げ加工を行うときの曲げ荷重を低減することが難しく、ラム駆動装置としては、出力が大きなラム駆動装置が必要であり、全体的構成の小型化を図る上において問題がある。
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、ラム(13)を上下動自在に備えたプレスブレーキによって板状のワーク(W)の折曲げ加工を行う折曲げ加工方法であって、前記ラム(13)を上下動するために、制御モータ(17)を備えたラム駆動装置(15A,15B)を前記ラム(13)の両側部付近に対応して設けると共に前記両側のラム駆動装置(15A,15B)の間に中央部のラム駆動装置(15C)を適数備え、前記ラム(13)の凸状の湾曲の曲率半径を小さくして前記ワーク(W)の折曲げ加工を開始し、前記ワーク(W)の折曲げ加工領域がエアーベンディング領域からボトミング加工領域に入ったときに、前記両側のラム駆動装置(15A,15B)における制御モータ(17)の回転速度よりも中央部のラム駆動装置(15C)における制御モータ(17)の回転速度を遅く制御し、前記ラム(13)の曲率半径の小さな湾曲を次第に解消してプレスブレーキに備えたパンチ(11)とダイ(9)とを並行に補正することを特徴とするものである。
また、板状のワークの折曲げ加工を行うためのダイに対してパンチを相対的に上下動するために、前記ダイ又はパンチを備えて上下動自在のラムと、上記ラムを上下動するために前記ラムの左右両側付近及びその間に設けられ制御モータを備えた複数のラム駆動装置と、ワークの折曲げ加工を行うエアーベンディング時の反力によって前記パンチ、ダイが凹状に湾曲する撓みを補正するように前記パンチ又はダイを予め凸状に湾曲する場合の曲率半径よりも小さい曲率半径でもって前記パンチ又はダイを予め凸状に湾曲すべく前記ラム駆動装置を制御する制御装置と、前記パンチとダイによるワークの折曲げ加工時のボトミング加工開始を検出するためのボトミング加工開始検出手段とを備え、前記制御装置は、当該ボトミング加工開始検出手段によってボトミング加工開始を検出したときに、前記ラムの曲率半径の小さな湾曲を次第に解消して前記パンチとダイとを並行に補正するために、左右両側の前記ラム駆動装置における制御モータの回転速度よりも中央部のラム駆動装置における制御モータの回転速度を遅く制御する構成であることを特徴とするものである。
本発明によれば、板状のワークのほぼ全幅に亘ってパンチ、ダイが接触してワークの折曲げ加工を一気に行う場合に比較して、ワークの折曲げ加工を行うときの曲げ荷重を低減することができ、プレスブレーキにおけるラムを上下動するための駆動係の小型化を図ることができるものである。
図1に概念的、概略的に示すように、本発明の実施形態に係るプレスブレーキ1は、通常のプレスブレーキと同様に、左右のサイドフレーム3L,3Rを備えており、このサイドフレーム3L,3Rの上部には上部フレーム5が、また下部には下部フレーム7が一体的に取付けてある。そして、前記上部フレーム5には、前記下部フレーム7上に装着したダイ(下型)9と協働して板状のワークWの折曲げ加工を行うパンチ(上型)11を備えたラム13が上下動可能に支持されている。
なお、プレスブレーキの形式としては、パンチ11とダイ9とによってワークWの折曲げ加工を行うとき、パンチ11を下部に支持したラム13が下降する形式と、ダイを上部に支持したラムが上昇する形式とがあるが、本例においては、ラム13が下降する形式の場合について例示する。しかし、ラムが下降する形式に限られるものではなく、ラムが上昇する形式においても実施可能である。
前記ラム13を上下動するために、前記ラム13の両側部付近に対応して設けられた両側のラム駆動装置15A,15Bと、その間に設けられた適数のラム駆動装置15Cとが備えられている。上記各ラム駆動装置15A〜15Cは、ナット回転型のACサーボモータ等のごとき制御モータ17を備えている。
上記制御モータ17は、中空回転軸を回転子として備えたモータであって、この中空回転軸にナットと同様の螺旋溝を形成した構成又は前記中空回転軸にナットを一体的に備えた構成である。そして、上記螺旋溝又はナットに、ボールネジ19が軸方向へ相対的に移動自在に螺合した構成であり、このボールネジ19の一端部(下端部)は、前記ラム13に取付けた軸受21に適宜に連結されている。
したがって、例えばCNC装置等のごとき制御装置(図1には図示省略)の制御の下に、前記各ラム駆動装置15A〜15Cにおける各制御モータ17を同期回転することにより、ラム13を上下動することができ、前記ダイ9とパンチ11との間にワークWを挟み込んで、ワークWの折曲げ加工を行うことができるものである。
また、前記各ラム駆動装置15A〜15Cにおける各制御モータ17を適宜に制御駆動することにより、ラム13,パンチ9を、下側が凸状となるように湾曲変形することができ、従来と同様に、クラウニング補正を行うことができるものである。
前記プレスブレーキ1の制御を行うためのCNC装置のごとき制御装置23(図2参照)が備えられており、この制御装置23には、前記ラム13の左右の上下位置を検出するための例えばリニアセンサ等のごときラム位置センサ25A,25Bが接続してあると共に、荷重検出センサ27が接続してある。上記荷重検出センサ27としては、前記制御モータ17のトルクを検出するトルクセンサ又は制御モータ17の電流値を検出する電流センサ或は、前記パンチ11とラム13との間に介在した例えば圧電素子、磁歪素子等を採用することができる。
前記制御装置23には、前記パンチ11とダイ9によるワークWの折曲げ加工時に、ボトミング加工開始位置又はボトミング加工開始時期を検出するためのボトミング加工開始検出手段29が備えられている。このボトミング加工開始検出手段29は、予め入力設定されているダイ9,パンチ11の金型条件及びワークWの板厚等を考慮して、ダイ9に対してパンチ11が相対的に接近下降した位置を、前記ラム位置センサ25A,25Bによって検出することにより、ボトミング加工開始位置を検出することができるものである。
すなわち、ダイ9におけるV溝の幅寸法及び角度が既知であり、かつ折曲げ加工対象であるワークWの板厚が既知であれば、前記V溝の底部とパンチ11の先端部との間の距離寸法が所定値以下になるとボトミング加工が開始されるものであり、前記ダイ9とパンチ11との相対的な接近距離は前記ラム位置センサ25A,25Bによってラム13の位置を検出することにより検知することができるものである。
また、パンチ11とダイ9とによってワークWの折曲げ加工を行うときの変形角度(成形後の曲げ角度)と曲げ圧力との関係を示すと、図3に示すように、エアーベンディング領域においては、ワークWの折曲げ加工開始と同時に曲げ圧力が上昇し、変形角度が約130°付近においてピーク値を示し、約100°付近まで曲げ圧力が減少する。そして、角度が90°付近のボトミング加工領域においては、約130°付近のピーク値よりも大きな曲げ圧力となる。
したがって、前記制御モータ17のトルク変化、電流値変化や加圧力の変化等を、前記荷重検出センサ27によって検出することにより、ワークWの折曲げ加工領域がエアーベンデング領域からボトミング加工領域に移行したか否かを検知することができるものである。なお、さらに加圧力を増大すると、コイニング領域に移行するものであり、曲げ圧力は、ボトミング加工時の所要トン数の約5〜8倍の加圧力になるものである。
また、前記制御装置23には、加圧緩和制御手段31が備えられている。この加圧緩和制御手段31は、前記パンチ11とダイ9とによるワークWの折曲げ加工時であって、目標とする折曲げ角度付近、すなわち例えばボトミングの加工時に、前記パンチ11、ダイ9による加圧動作と加圧緩和動作とを制御するためのものである。
この加圧緩和制御手段31は、前記制御モータ17の正回転駆動による加圧動作と加圧動作を停止して加圧を緩和する動作とを交互に繰り返し制御するものであって、前記加圧動作時間、加圧緩和動作時間及び繰り返し回数は、ワークWの材質等に対応して予め設定してあるものである。
さらに、前記制御装置23には、振動付与手段33が備えられている。この振動付与手段33は、前記パンチ11とダイ9とによるワークWの折曲げ加工時であって、目標とする折曲げ角度付近、すなわち例えばボトミングの加工時に、前記パンチ11又はダイ9に、相対的な接近方向(図1においての上下方向)の振動を制御するためのものである。
上記振動は、前記制御モータ17の正転、逆転を制御することによって付与するもので、振動の周期や振動付与時間は予め設定してあるものである。なお、前記制御モータ17を逆回転すると、ラム13、パンチ11は上昇されることになるが、その上昇量は、ワークWのスプリングバックによる戻り量より小さく設定されており、前記振動付与時に、パンチ11、ダイ9がワークWから離れるようなことはなく、常に接触した状態を保持するものである。
さらに、また前記制御装置23は、切換手段35が備えられている。この切換手段35は、前記パンチ11とダイ9によるワークWの折曲げ加工の目標とする折曲げ角度付近、すなわち例えばボトミング加工時に、前記加圧緩和制御手段31による制御を行うか、又は前記振動付与手段33による制御を行うかを切換える作用をなすものであって、ワークWの折曲げ加工を開始する前に予め設定されるものである。
前記制御装置23には、前記各制御モータ17の制御を行うモータコントローラ37が接続してあると共に、このモータコントローラ37には、前記制御モータ17の振動を制御する振動用サーボコントローラ39及び前記制御モータ17の回転を制御する通常の位置決め用サーボコントローラ41が備えられている。
そして、前記各制御モータ17は、サーボドライバ43を介して前記振動用サーボコントローラ49、位置決め用サーボコントローラ41に接続してあり、前記各制御モータ17に備えたロータリーエンコーダのごとき回転角検出器45の検出信号は、前記サーボドライバ43及び位置決め用サーボコントローラ41にそれぞれフィードバックされている。
以上のごとき構成において、前記制御装置23の制御の下に前記各制御モータ17を制御駆動してラム13の下降を開始すると、ラム13は高速で下降される(ステップS1)と共に、前記ラム13が下方向へ凸型となるように湾曲変形処理される(ステップS2)。
前記ラム13が、下側が凸状となるように湾曲変形する場合、従来のクラウニング補正と同様に、ワークWの材質、板厚、折曲げ線の長さなどのワーク条件に基いてクラウニング補正量を演算し、このクラウニング補正量に、例えば予め経験的に求めた係数を乗算して求めることができるものである。
上述のごとくラム13を下側が凸状になるように湾曲するときの曲率半径は、ワークWの折曲げ加工を行うエアーベンデング時の反力によってパンチ11、ダイ9が凹状に湾曲する撓みを補正する場合の通常のクラウニング補正時における曲率半径よりも小さなものである。換言すれば、ラム13、パンチ11の曲率は、クラウニング補正時における曲率より大きいものである。
前述のごとく、ラム13、パンチ11の下側が凸となるように、小さな曲率半径(曲率は大)で湾曲した状態においてパンチ11がワークWに接触する位置付近に下降したことをラム位置センサ25A、25Bによって検出すると、前記ラム13の下降速度は、予め設定された加工条件の下降速度すなわち曲げ速度で下降される(ステップS3)。
前述のごとく、パンチ11の曲率を、クラウニング補正時の曲率よりも大きく湾曲した状態でもってワークWの折曲げ加工を開始すると、図5(A)に示すように、ワークWとパンチ11との接触長が短く抑えられる。そして、パンチ11とワークWとの接触部分には、荷重PL,PRの分力として、左右方向の分力PLX,PRX及び垂直方向の分力RLY,PRYが作用することとなる。
したがって、ワークWの折曲げ加工部に左右方向の分力PLX,PLYによる張力が作用することになる。このように、ワークWの折曲げ加工部に張力が作用した状態においてワークWの折曲げ加工を行うと、曲げ線に沿って引張り力を加えながら折曲げ加工を行うこととなり、スプリングバックを減少することができるものである。すなわち、エアーバンドの加工においても加工精度をより向上することができるものである。
また、前述のごとく、パンチ11の下方向への凸状態の曲率半径を小さくした状態においてワークWの折曲げ加工を開始すると、最初は、パンチ11の中央部付近がワークWに接触し、その接触部分が次第に左右方向に移動するものである。したがって、ワークWの折曲げ加工は、ワークWの幅方向の中央部から次第に左右方向に進行する態様となるものであり、ワークWの折曲げ開始時の荷重を、ワークWの全幅に亘って同時に折曲げ加工を開始する場合に比較して小さく抑えることができるものである。
換言すれば、ワークWの幅方向の中央部付近の折曲げ角度が例えば130°である場合、その左右両側の近接した位置での折曲げ角度は、例えば140°、120°であって、中央部付近の曲げ圧力とは異なることになる。すなわち、ワークWの折曲げ加工途中においては、パンチ11の長手方向での曲げ圧力が異なり、荷重が分散するので、全体として荷重を小さく抑制することができるものである。
前記ラム13、パンチ11がさらに下降して、エアーベンディング領域(パーシャルベンディング領域)からボトミング加工領域に入ったことが前記ボトミング加工開始検出手段29によって検出されると(ステップS4)、前記各制御モータ17のうち中央部の制御モータ17の回転速度が左右両側の制御モータ17の回転速度より遅くなるように制御される。すなわち、前記ラム13、パンチ11の曲率半径の小さな下側凸の湾曲が次第に解消されて、パンチ11はダイ9と並行になるように補正される(ステップS5)。
そして、ボトミング加工領域での加工が、加圧緩和制御手段31の制御の下に行われるのか、又は前記振動付与手段33の制御の下に行われるのかが、前記制御装置23に備えた判別手段36において判別される(ステップS6)。すなわち、前記切換手段35によって加圧緩和制御手段31の制御の下にボトミング加工が行われるように切換えてある(選択してある)場合には、ステップS7に移行し各制御モータ17が正転駆動してラム13、パンチ11が下降され、パンチ11によってワークWの加圧動作が行われる。
ワークWの上記加圧動作が行われると、予め設定した規定回数(設定回数)の加圧動作であるか否かが判別手段36において判断され(ステップS8)、設定回数に達していない場合には、ステップS9へ移行して、緩和動作が行われる。すなわち各制御モータ17の回転駆動を停止して、ワークWに対する曲げ荷重が除荷される。
前記ステップS7、S8、S9の動作回数が設定回数に達すると、ステップS10へ移行し、ラム13、パンチ11が目標位置に達したか否かの判別が前記判別手段36によって行われる。なお、パンチ11が目標位置に達したか否かは、ラム位置センサ25A、25Bによりラム13の下降位置を検出し、目標値と比較することによって判別することができるものである。
そして、ラム13が目標位置に達していない場合には前記ステップS9に戻り、目標位置に達している場合には、ステップS11において、ラム13、パンチ11を元の上昇端へ復帰上昇し、ワークWの折曲げ加工を終了する。
ボトミング加工領域でのワークWの加工が、前記振動付与手段33の制御の下に行われるように前記切換手段35によって予め切換設定してある場合には、ステップS6からステップS12へ移行し、前記振動付与手段33の制御の下に前記ラム13に微振動が付与される。そして、ラム13を微振動しながらパンチ11を下降してワークWの折曲げ加工を行い(ステップS13)、かつパンチ11が目標位置に達したか否かをステップS14において判別する。
パンチ11が目標位置に達していない場合にはステップS13に戻ってラム13の下降を続行する。そして、パンチ11が目標位置に達した場合には、ステップS15に移行してラム13、パンチ11の微振動を停止し、前記ステップS11に移行して曲げ加工を終了する。
前記ラム13、パンチ11の微振動は、前記パンチ11とダイ9との相対的な接近方向の振動であって、前記制御モータ17の正転逆転を交互に繰り返すことによって付与されるものである。この場合、正転の回数又は正転時間よりも逆転の回数が少なく、又は逆転時間が短いものであり、上記逆転によってパンチ11が上昇される上昇量は、ワークWのスプリングバックによってワークWの折曲げ部が僅かに上昇する場合の上昇量よりも小さなものであって、パンチ11がワークWから離れるようなことはないものである。
また、前記微振動の周波数は数十Hz〜数百Hzの低周波であり、制御モータ17の慣性モーメントや応答性を考慮すると、100Hz前後の周波数であることが望ましい。すなわち、数百Hz以上の高周波にすると、制御モータ17の慣性モーメントにより応答性が低下するので、数百Hz以下の低周波であることが望ましいものである。
上記説明より明らかなように、パンチ11とダイ9によるワークWのボトミング加工時に、加圧動作と緩和動作を数回繰り返してボトミング加工を行うことにより、折曲げ荷重が数回に分散されることとなり、一気にボトミング加工を行ってワークを設定角度に折曲げ加工する場合に比較して、曲げ荷重を小さくすることができ、制御モータ17の小型化を図ることができるものである。
また、前記パンチ11に微振動を付与してワークWのボトミング加工を行うことにより、ワークWに対して加圧動作と緩和動作とが振動的に行われることとなり、この場合においても曲げ荷重を小さくでき、制御モータ17の小型化を図ることができるものである。
ところで、本発明は、前述したごとき実施形態に限ることなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態においても実施可能である。
すなわち、前記振動付与手段の構成としては、制御モータ17を低速回転しているところに、パルス電圧を印加して、制御モータ17を急峻に加速したり減速することによって、振動を付与する構成とすることができる。また、ラム13に、例えば上下方向に作動するエアーシリンダを備え、このエアーシリンダ内のピストンを上昇しては急激に落下して、そのときの衝撃をラム13に付与する構成とすることも可能である。すなわち、振動付与手段としては種々の構成を採用することができるものである。
また、前記振動付与手段によってラム13、パンチ11に微振動を付与する時期としては、パンチ11がワークWに接触したときとすることも可能であり、前記微振動を付与するタイミングはとしては、ワークの折曲げ加工を開始してから適宜時間経過後に設定することも可能であり、任意のタイミングに設定することができるものである。
さらに、前記加圧緩和制御手段の制御の下に、加圧動作と緩和動作とを交互に行ってボトミング加工を行う場合や、前記振動付与手段の制御の下にラム、パンチに微振動を付与してワークの折曲げ加工を行うためのプレスブレーキとして、制御モータ等のラム駆動装置が1個のプレスブレーキであっても実施可能である。
また、ワークの試し曲げを行い、この試し曲げに基いてボトミング加工開始位置等を事前に求めておくことも可能である。
本発明の実施形態に係るプレスブレーキの全体的構成を、概略的に示した正面説明図である。 上記プレスブレーキを制御するための制御装置の構成を概念的に示す機能ブロック図である。 ワークの折曲げ加工時における変形角度と曲げ圧力との関係を示す説明図である。 動作説明のためのフローチャートである。 パンチの湾曲に起因してワークに作用する左右方向の分力を示す説明図である。
符号の説明
1…プレスブレーキ
9…ダイ(下型)
11…パンチ(上型)
13…ラム
15…A,B,Cラム駆動装置
17…制御モータ
23…制御装置
25…A,Bラム位置センサ
27…荷重検出センサ
29…ボトミング加工開始検出手段
31…加圧緩和制御手段
33…振動付与手段
35…切換手段

Claims (2)

  1. ラム(13)を上下動自在に備えたプレスブレーキによって板状のワーク(W)の折曲げ加工を行う折曲げ加工方法であって、前記ラム(13)を上下動するために、制御モータ(17)を備えたラム駆動装置(15A,15B)を前記ラム(13)の両側部付近に対応して設けると共に前記両側のラム駆動装置(15A,15B)の間に中央部のラム駆動装置(15C)を適数備え、前記ラム(13)の凸状の湾曲の曲率半径を小さくして前記ワーク(W)の折曲げ加工を開始し、前記ワーク(W)の折曲げ加工領域がエアーベンディング領域からボトミング加工領域に入ったときに、前記両側のラム駆動装置(15A,15B)における制御モータ(17)の回転速度よりも中央部のラム駆動装置(15C)における制御モータ(17)の回転速度を遅く制御し、前記ラム(13)の曲率半径の小さな湾曲を次第に解消してプレスブレーキに備えたパンチ(11)とダイ(9)とを並行に補正することを特徴とするプレスブレーキによる折曲げ加工方法
  2. 板状のワークの折曲げ加工を行うためのダイに対してパンチを相対的に上下動するために、前記ダイ又はパンチを備えて上下動自在のラムと、上記ラムを上下動するために前記ラムの左右両側付近及びその間に設けられ制御モータを備えた複数のラム駆動装置と、ワークの折曲げ加工を行うエアーベンディング時の反力によって前記パンチ、ダイが凹状に湾曲する撓みを補正するように前記パンチ又はダイを予め凸状に湾曲する場合の曲率半径よりも小さい曲率半径でもって前記パンチ又はダイを予め凸状に湾曲すべく前記ラム駆動装置を制御する制御装置と、前記パンチとダイによるワークの折曲げ加工時のボトミング加工開始を検出するためのボトミング加工開始検出手段とを備え、前記制御装置は、当該ボトミング加工開始検出手段によってボトミング加工開始を検出したときに、前記ラムの曲率半径の小さな湾曲を次第に解消して前記パンチとダイとを並行に補正するために、左右両側の前記ラム駆動装置における制御モータの回転速度よりも中央部のラム駆動装置における制御モータの回転速度を遅く制御する構成であることを特徴とするプレスブレーキ
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