JP5143115B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像を記録した複数の記録媒体を順次重ねるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関するものである。
近年、インクジェット記録装置は高速性が向上し、記録紙などの記録媒体に対する記録時間、および、先の記録媒体と次の記録媒体との間の供給時間と排紙時間(給排紙時間)が年々短縮されている。そのため、先に記録されて排出された記録媒体の上に、その記録媒体上の画像が充分に乾燥しないうちに、次に記録される記録媒体が排出されて重なるおそれがある。その場合には、先に記録された記録媒体の記録面と、次に記録される記録媒体の裏面と、の接触により、前者の記録面に記録された記録画像が乱れたり、後者の裏面が汚れるおそれがある。また、前者の記録面におけるインクが充分に乾燥していないために、そのインクの粘着力によって、後者の裏面が貼り付いてしまうおそれもある。
特許文献1には、先に記録された記録媒体(以下、「先の記録媒体」ともいう)の上に、後に記録される記録媒体(以下、「後の記録媒体」ともいう)が排出される際に、その記録媒体(後の記録媒体)を撓ませる構成が記載されている。すなわち、後の記録媒体を撓ませることにより、その記録媒体が先の記録媒体と接触する時間を遅延させる構成となっている。また、特許文献2には、先の記録媒体におけるインクの乾燥時間に関するパラメータ応じて、後の記録媒体に対する記録タイミングを制御する方法が記載されている。
特許文献2に記載されているような記録タイミングの制御方法は、特許文献1のような特別な構成を必要としない。しかし、その記録タイミングの制御方法は、同じサイズの複数の記録媒体に対して連続的に画像を記録して、それらを同じ位置に重ねるように排出することを前提としている。
そのため、異なるサイズの複数の記録媒体に連続して画像を記録する場合、あるいは、同じサイズの複数の記録媒体に連続的に画像を記録してから、記録媒体の幅方向にずらして重ねるように排出する場合に、記録タイミングが必要以上に遅くなるおそれがある。すなわち、前者の場合には、先の記録媒体と後の記録媒体のサイズの違いから、それらが排出されたときに、互いに重ならない部分が生じる。また、後者の場合には、先の記録媒体と後の記録媒体が幅方向にずれて重なるため、それらには互いに重ならない部分が生じる。このように、互いに重ならない部分を考慮せずに、後の記録媒体の記録タイミングを制御した場合には、その記録タイミングが必要以上に遅れるおそれがある。
特開平06−091861号公報 特開2002−200741号公報
本発明の目的は、連続的に記録する記録媒体の重なりの形態に応じた記録動作により、記録速度を必要以上に低下させることなく、記録画像の乱れや記録媒体の汚れの発生を抑えることができる記録装置および記録方法を提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、染料インクと顔料インクとを吐出する記録ヘッドの走査方向への走査と記録媒体の搬送方向への搬送によって、複数の記録媒体に連続的に画像を記録するインクジェット記録装置において、先に記録される先行記録媒体の前記記録ヘッドが1回の記録走査によって通過する領域を走査方向および搬送方向に複数に区画してなる単位領域毎に、当該単位領域に吐出される前記顔料インクのドット数に関するインク量情報を取得するためのインク量情報取得手段と、前記先行記録媒体の後に記録される後続記録媒体の排紙方向と交差する交差方向におけるサイズに関するサイズ情報を取得するためのサイズ情報取得手段と、前記先行記録媒体の前記単位領域毎に、当該単位領域に対して記録が行なわれてからの経過時間を取得する経過時間取得手段と、前記インク量情報取得手段によって取得された前記インク量情報と前記経過時間取得手段によって取得された前記経過時間とに基づいて、前記後続記録媒体の搬送に関する待機時間を設定する設定手段と、備え、前記サイズ情報取得手段によって取得された前記サイズ情報に応じて決定される前記先行記録媒体の前記交差方向における位置の前記単位領域に関しての前記インク量情報と前記経過時間とを用いて、前記設定手段が前記待機時間を設定することを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、染料インクと顔料インクとを吐出する記録ヘッドの走査方向への走査と記録媒体の搬送方向への搬送によって、複数の記録媒体に連続的に画像を記録するインクジェット記録方法において、先に記録される先行記録媒体の前記記録ヘッドが1回の記録走査によって通過する領域を走査方向および搬送方向に複数に区画してなる単位領域毎に、当該単位領域に吐出される前記顔料インクのドット数に関するインク量情報を取得し、前記先行記録媒体の後に記録される後続記録媒体の排紙方向と交差する交差方向におけるサイズに関するサイズ情報を取得し、前記先行記録媒体の前記単位領域毎に、当該単位領域に対して記録が行なわれてからの経過時間を取得し、前記サイズ情報に応じて決定される前記先行記録媒体の前記交差方向における位置の前記単位領域に関しての前記インク量情報と前記経過時間とを用いて、前記後続記録媒体の搬送に関する待機時間を設定することを特徴とする。
本発明によれば、そのため、記録速度を極力低下させることなく、画像を記録した複数の記録媒体を順次重ねても記録媒体の汚れの発生を抑えることができる。
本発明を適用可能なインクジェット記録装置の要部の外観斜視図である。 図1の記録装置の制御系のブロック構成図である。 図1の記録装置に備わる記録ヘッドの要部の拡大斜視図である。 本発明の基本的な記録動作によって記録紙のエリア0を記録するときに、参照対象となる記録済みの記録紙のエリアの説明図である。 本発明の基本的な記録動作によって記録紙のエリア1を記録するときに、参照対象となる記録済みの記録紙のエリアの説明図である。 本発明の基本的な記録動作によって記録紙のエリア2を記録するときに、参照対象となる記録済みの記録紙のエリアの説明図である。 本発明の基本的な記録動作によって記録紙のエリア20を記録するときに、参照対象となる記録済みの記録紙のエリアの説明図である。 本発明の基本的な記録動作における、記録中の記録紙のエリアと、先に記録済みの記録紙のエリアと、の対応関係の説明図である。 本発明の基本的な記録動作において、記録が終了した記録紙に関する情報から更新された、記録済みの記録紙に関する情報の説明図である。 本発明の基本的な記録動作を説明するためのフローチャートである。 図10の記録動作において用いる間隔時間の説明図である。 本発明の第1の実施形態における特徴的な記録動作における、記録媒体上のエリアと、記録領域単位領域と、の関係の説明図である。 (a),(b),(c)は、それぞれ、異なるサイズの記録紙に連続記録をした場合の説明図である。 (a),(b)は、それぞれ、同じサイズの記録紙を横方向にずらして排紙した場合の説明図である。 記録紙の給紙口を2つ備える記録装置の斜視図である。 本発明の第1の実施形態における特徴的な記録動作を説明するためのフローチャートである。 図16の記録動作における、記録紙のサイズと最大ドット数との関係の説明図である。 図16の記録動作における、A4サイズの記録紙に関する情報の一例の説明図である。 図16の記録動作における、記録途中のL判サイズの記録紙に関する情報の一例の説明図である。 図16の記録動作における、記録終了時点のL判サイズの記録紙に関する情報の一例の説明図である。 図16の記録動作において、同じサイズの記録紙を横方向にずらして排紙する場合の記録紙と最大ドット数との関係の説明図である。 図16の記録動作において、2枚目のL判サイズの記録紙に関する情報から更新された、記録済みの記録紙に関する情報の説明図である。 図16の記録動作において、3枚目のAサイズの記録紙に記録をしたときに記憶される情報の説明図である。 本発明の第2の実施形態における最大ドット数と記録実施時間との関連テーブルの説明図。 本発明の第2の実施形態における、記録紙のサイズと最大ドット数との関係の説明図である。 本発明の他の実施形態における記録動作を説明するためのフローチャートである。 図26の処理において用いるドット数の閾値の説明図である。 本発明の更に他の実施形態における、記録中の記録紙のエリアと、先に記録済みの記録紙のエリアと、の対応関係の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明を行う。
(第1の実施形態)
まず、本発明を適用可能な記録装置の構成を「基本構成」、「システム構成」、および「ヘッド構成」に分けて説明する。
「基本構成」
図1は、本発明を適用可能な記録装置の一例としてのインクジェット記録装置の要部の斜視図である。
本例の記録装置は、シリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置1であり、キャリッジ2に、インクを吐出可能な記録ヘッド3が着脱可能に搭載されている。キャリッジ2は、伝達機構4よって伝達されるキャリッジモータM1の駆動力によって、矢印Aの主走査方向に往復移動される。記録紙などの記録媒体Pは、給紙機構5aまたは給紙機構5bから記録位置まで搬送される。記録ヘッド3を主走査方向に移動させつつ、その記録ヘッド3から記録位置の記録媒体Pにインクを吐出する動作と、記録媒体Pを矢印Bの副走査方向(搬送方向)に搬送する動作と、を繰り返すことにより、記録媒体P上に順次画像を記録する。副走査方向は、主走査方向と交差(本例の場合は、直交)する方向である。
キャリッジ2には、記録ヘッド3と共に、その記録ヘッド3に供給するためのインクを貯留するインクカートリッジ6が着脱自在に搭載されている。
本例の記録装置1はカラー画像の記録が可能であり、キャリッジ2には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクの夫々を収容した4つのインクカートリッジ6が搭載されている。これら4つのインクカートリッジ6は夫々独立に着脱可能である。
キャリッジ2と記録ヘッド3は、互いに対向する接合面が適正に接触することよって、所要の電気的接続が維持されるようになっている。記録ヘッド3は、記録信号に応じたエネルギーが印加されることにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録をする。記録ヘッド3は、インクを吐出するための吐出エネルギー発生素子として、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などを用いることができる。電気熱変換素子を用いた場合には、その電気熱変換素子に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーによってインクに膜沸騰を生じさせる。そして、そのときの気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口からインクを吐出させることができる。この電気熱変換素子は、複数の吐出口のそれぞれに対応して設けられており、記録信号に応じて、複数の電気熱変換体に対して選択的にパルス電圧を印加することにより、その電気熱変換素子に対応する吐出口からインクが吐出される。
キャリッジ2は、キャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構4の駆動ベルト7の一部に連結されると共に、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内されている。従って、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によって、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に往復移動する。また、キャリッジ2の移動方向(矢印A方向)に沿って、キャリッジ2の絶対位置を示すためのスケール8が備えられている。本実施形態では、スケール8として、透明なPETフィルムに所定のピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ9に固着され、その他方は板バネ(不図示)に支持されている。
記録装置1には、吐出口(不図示)が形成された記録ヘッド3の吐出口面に対向するプラテン(不図示)が設けられている。キャリッジモータM1の駆動力によって、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2を往復移動させつつ、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pに対する記録が行われる。
図1において、14は、記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラであり、15は、バネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ14に当接させるピンチローラである。16は、ピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダであり、17は、搬送ローラ14の一端に固着された搬送ローラギアである。中間ギア(不図示)を介して搬送ローラギア17に伝達された搬送モータM2の回転力により、搬送ローラ14が駆動される。
またさらに、20は、記録ヘッド3によって画像が記録された記録媒体Pを記録装置の外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることにより駆動される。排出ローラ20は、バネ(不図示)によって記録媒体Pに圧接する拍車ローラ(不図示)に、当接する。22は、拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
「システム構成」
図2は、記録装置1の制御系の構成を説明するためのブロック図である。
図2に示すように、コントローラ200は、MPU201、ROM202、特殊用途集積回路(ASIC)203、RAM204、システムバス205、A/D変換器206、タイマ207などで構成される。ROM202は、後述する制御シーケンスに対応したプログラム、所要のテーブル、および、その他の固定データを格納する。特殊用途集積回路(ASIC)203は、キャリッジモータM1の制御、搬送モータM2の制御、及び、記録ヘッド3の制御のための制御信号を生成する。RAM204には、画像データの展開領域やプログラム実行のための作業用領域等が設けられている。システムバス205は、MPU201、ASIC203、およびRAM204を相互に接続して、それらの間のデータの授受を行う。A/D変換器206は、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、その変換したデジタル信号をMPU201に供給する。また、タイマ207は、後述する制御シーケンスにおける時間管理に利用される。
図2において、210は、画像データの供給源となるコンピュータ(或いは、画像読取り用のリーダやデジタルカメラなど)であり、ホスト装置と総称される。ホスト装置210と記録装置1との間では、インタフェース(I/F)211を介して、画像データ、コマンド、およびステータス信号等が送受信される。
220はスイッチ群であり、電源スイッチ221、プリント開始を指令するためのプリントスイッチ222、及び回復スイッチ223など、操作者による指令入力を受けるためのスイッチから構成される。回復スイッチ223は、記録ヘッド3のインク吐出性能を良好な状態に維持するための処理(回復処理)の起動を指示するためのスイッチである。230は、記録装置の状態を検出するためのセンサ群であり、位置センサ231および温度センサ232等から構成される。位置センサ231は、ホームポジションを検出するためのフォトカプラなどのセンサであり、温度センサ232は、環境温度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられたセンサである。また、湿度センサ233は、環境湿度を検出するために記録装置の適宜の箇所に設けられたセンサである。
240はキャリッジモータドライバであり、キャリッジ2を矢印A方向に往復走査させるためのキャリッジモータM1を駆動する。242は搬送モータドライバであり、記録媒体Pを搬送するための搬送モータM2を駆動する。
以上のように構成された記録装置は、インタフェース211を介して転送された記録データのコマンドを解析し、記録に用いる画像データをRAM602に展開する。ASIC203は、記録ヘッド3による記録走査の際に、RAM202の記憶領域に直接アクセスしながら、記録ヘッドに対して吐出エネルギー発生素子(電気熱変換素子など)の駆動データ(DATA)を転送する。
「ヘッド構成」
図3は、記録ヘッド3のインク吐出部13の主要な構造を部分的に示す模式的斜視図である。
図3において、記録媒体Pと所定の隙間(約0.5〜2[mm]程度)をおいて対面する吐出口面21には、所定のピッチで複数の吐出口22が形成されている。共通液室23と各吐出口22とを連通する各流路24の壁面に沿って、インクの吐出エネルギー発生素子としての電気熱変換素子(発熱抵抗体など)25が配設されている。記録ヘッド1は、複数の吐出口22がキャリッジ2の走査方向と交差(本例の場合は、直交)する方向に並ぶように、キャリッジ2に搭載される。記録信号または吐出信号に基づいて電気熱変換素子25を駆動(通電)することにより、流路24内のインクに膜沸騰を生じさせ、その時に発生する圧力を利用して吐出口22からインクを吐出することができる。本実施例では、インクを吐出させるための手段として、熱エネルギーを発生する電気熱変換素子を用いたが、これに限らず、圧電素子を用いても良い。
「基本的な記録動作」
次に、本実施形態における基本的な記録動作について説明する。ここでは、同一サイズの記録媒体に連続的に記録して、記録済みの記録媒体を同一位置に排出する場合の記録動作について説明する。
図4から図8は、「基本的な記録動作」を説明するための図であり、先に記録済みの記録紙(記録媒体)521に引き続いて、次の記録紙(記録媒体)522に対して記録を実施する際の進行状況を示す。
記録紙521,522は同一のサイズであり、それらの記録領域は、縦方向に320[行/600dpi]の単位で複数の領域に分割されている。記録済み記録紙521における各領域は、図中矢印の排紙方向(記録媒体の排出方向)の下流側から上流側に向かって、エリア0(500_1)、エリア1(501_1)、・・・、エリアN(5N_1)、・・・エリア20(520_1)とする。また、記録紙522における各領域は、排紙方向の下流側から上流側に向かって、エリア0(500_2)、エリア1(501_2)、・・・、エリアM(5M_2)、・・・エリア20(520_2)とする。図4から図8において、網掛けされたエリアは、記録が終了しているエリアである。
記録が終了したエリアN(記録済み記録紙記録紙521のエリア)に関する情報として、そのエリアNに対して記録を実施した時刻である記録実施時間(TsN)と、そのエリアN内の単位領域毎のドット数の最大値である最大ドット数(DmaxN)が記憶される。同様に、記録が終了したエリアM(記録紙522のエリア)に関する情報として、そのエリアMに対して記録を実施する時刻である記録実施時間(TscM)と、そのエリアM内の単位領域毎のドット数の最大値である最大ドット数(DmaxcM)が記憶される。記録紙522は、記録紙521の上に重なるように排出される。しかし説明の都合上、図4から図8においては、それらの記録紙を横にずらして表している。
図4は、記録紙522の頭だしの状態を示しており、その記録紙522には未だ記録が行われていないため、全てのエリアに網掛けはない。先端のエリア0(500_2)を記録する前に、まずは、記録済みの記録紙521におけるエリア20(520_1)の最大ドット数(Dmax20)を参照する。そのエリア20は、記録紙522のエリア0が記録された後に、記録紙522が接触することになる記録紙521のエリアである。そして、後述するように、最大ドット数(Dmax20)の値に応じたタイミングで記録紙522を搬送し、その記録紙522のエリア0を記録位置に位置させる。
図5は、記録紙522のエリア0を記録位置に搬送して、そのエリア0に対して記録を行なってから、そのエリア0の記録実施時間(Tsc0)と最大ドット数(Dmaxc0)を記憶した状態を示す。そして、上述した場合と同様に、次のエリア1(501_2)を記録する前に、記録済みの記録紙521におけるエリア19(519_1)の最大ドット数(Dmax19)を参照する。そのエリア19は、記録紙522のエリア1が記録された後に、記録紙522が接触することになる記録紙521のエリアである。そして、後述するように、最大ドット数(Dmax19)の値に応じたタイミングで記録紙521を搬送し、その記録紙522のエリア1を記録位置に位置させる。
図6は、記録紙521のエリア1を記録位置に搬送して、そのエリア1に対して記録を行なってから、そのエリア1の記録実施時間(Tsc1)と最大ドット数(Dmaxc1)を記憶した状態を示す。以下同様にして、記録紙522の後端のエリア20まで記録を行う。図7は、記録紙522の後端のエリア20を記録する前の状態を示す。このエリア1に対する記録を終了することにより、記録紙522への記録が完了する。
記録紙522のエリアM(M=0,1,2,・・・20)と、それを記録するときに参照する記録済み記録紙521のエリアN(N=0,1,2,・・・20)と、の対応関係は、図4から図7、および図8から分かるように逆の関係にある。すなわち、記録紙522において記録されるエリアMはエリア0,1,2,・・・20と昇順に進み、そらの記録の前に参照する記録紙521のエリアNはエリア10,19,18,・・・1と降順に変化する。
記録紙522への記録が完了した後、先の記録済みの記録紙521に関する情報であるDmaxおよびTsをクリアする。そして、図9のように、記録が完了した記録紙522に関する情報であるDmaxcおよびTscをDmaxおよびTsとして保存してから、そのDmaxcおよびTscをクリアする。これにより、次の記録紙を記録する際に、前述した図4と同じ状態とすることができる。
図10は、以上のような一連の記録動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS1:記録データを受信し、記録紙を給紙する。
ステップS2:次に記録する記録紙522のエリアMが、既に記録済みの記録紙521と接触することになる記録紙521のエリアNに関する情報(DmaxNとTsN)を参照する。例えば、図4の状態のときにはDmax20とTs20を参照し、図5の状態のときにはDmax19とTs19を参照する。
ステップS3:ステップS2にて参照したDmaxNと、予め決められた閾値Dthと、を比較する。Dthは、記録装置に用いられるインクの特性などに応じて決められる数値である。
ステップS4:DmaxN≧Dthのときに必要とされる時間間隔T1を取得する。T1は、例えば、図11のように予め用意しておく。T1は、Dthと同様に、単位領域当たりのインクの打ち込み量に応じて決められる数値である。T1は、先に記録済みの記録紙521が次の記録紙522と接触しても問題がなくなるまでに必要な経過時間、すなわち、インクが記録紙521の紙面に安定するために必要な時間である。図11の例において、Dthは、単位領域あたりのドット数12800ドットに対応し、DmaxN≧Dthのときの必要な時間間隔T1は10秒となる。
ステップS5:Dth>DmaxNのときに必要とされる時間間隔T1を取得する。T1は、例えば、図11のように予め用意しておく。図11の例においては、Dth>DmaxNのときの必要な時間間隔T1は0秒となる。
ステップS6:現在時刻TsMを取得する。
ステップS7:(TsM−TsN)とT1とを比較する。(TsM−TsN)は、先に記録済みの記録紙521に記録を実施してから、現在までの経過時間である。したがって、(TsM−TsN)がT1よりも長くなれば((TsM−TsN)>T1)、インクは充分に乾燥しており、汚れを引き起こすおそれはない。よって、その場合には、次の記録を実施して問題ないと判断する。一方、そのような判断が否定された場合には、インクが充分に乾燥していない可能性があるため、所定時間T1が経過するまで記録動作を中断し、記録紙の搬送を実施しない。
ステップS8:ステップS7において所定時間T1の経過が確認されているため、記録紙522を搬送し、記録ヘッドを走査させて記録を実行する。
ステップS9:記録したエリアのDmaxcMとTscMを記憶する。
DmaxcMは、次のように算出する。まず、図12に示すように、記録を実行したエリアMを、走査方向(X方向)に所定幅(本例の場合は、30カラム)の単位領域(ドットカウント領域)に分割する。そして、それら単位領域毎に打込まれるドット数D0、D1、D2、・・・、DLを取得し、それらの内の最大値をエリアMにおける最大ドット数DmaxcMとする。
例えば、図4の状態のときには、記録紙521のエリア20を記録した時刻Ts20から、現在の時刻TsM(Ts0)までの経過時間(Ts20−Ts0)と、必要時間T1と、を比較する。そして、経過時間(Ts20−Ts0)が必要時間T1を超えたことを確認した後、記録紙522のエリア0を記録する(ステップS8)。その後、記録紙522のエリア0のDmaxc0とTsc0を記憶する(ステップS9)。
ステップS10:記録紙の1ページ分の記録が終了したか判断する。それが終了していなときは、ステップS2に戻り、1ページ分の記録が終了するまで上述した処理を繰り返す。1ページ分の記録が終了したときは、ステップS11へ進む。
ステップS11:新たに保存されたDmaxcMおよびTscMをDmaxNおよびTsNとして更新する(DmaxN=DmaxcM、TsN=TscM)。すなわち、Dmax0=Dmaxc0、Dmax1=Dmaxc1・・・とするように更新する。その後、DmaxcMおよびTscMをクリアする。これにより、再び初期の状態に戻って、次の記録に備えることができる。
以上説明したように、DmaxおよびTsを用いることにより、記録紙522の記録位置に応じて、必要な時間だけ記録紙22の搬送を待機させて、記録動作を遅らせることがきる。
しかし、このような「基本的な記録動作」は、同一サイズの記録媒体に連続的に記録して、記録済みの記録媒体を同一位置に排出することを前提としているため、記録媒体のサイズが異なった場合には、次のような不具合が生じるおそれがある。
図13(a)は、不図示の第1の給紙口から、1枚目の記録媒体としてA4サイズの記録紙P1を給紙し、その記録紙P1に画像を記録してから、所定の排出位置に排出した状態を示す。図13(b)は、その後に、不図示の第2の給紙口から、2枚目の記録媒体としてL判サイズの記録紙P2を給紙し、その記録紙P2に画像を記録してから、1枚目の記録紙P1上に排出した状態を示す。このように、2枚目の記録紙P2が1枚目の記録紙P1よりも小さい場合には、記録紙P1の幅方向の一部において、記録紙P1,P2が重なることになる。そのため、上述した「基本的な記録動作」のように、記録紙P1の幅方向全域に関してDmaxを算出した場合には、必要以上に記録動作を遅延(停止)させてしまうおそれがある。
図13(c)は、図13(b)の2枚目の記録紙P2の記録の後に、第1の給紙口から、3枚目の記録媒体として再びA4サイズの記録紙P3を給紙して、その記録紙P3に画像を記録してから排出した状態を示す。この場合、上述した「基本的な記録動作」によれば、Dmaxの値が2枚目のL判サイズの記録紙P2によって更新されているため、記録紙P3が実際に接触する1枚目の記録紙P1のDmaxは参照することができない。そのため、記録紙P1の記録面および記録紙P3の裏面を汚してしまうおそれがある。
また、図14(a)は、不図示の第1の給紙口から、1枚目の記録媒体として記録紙PAを給紙し、その記録紙PAに記録してから、所定の排出位置に排出した状態を示す。図14(b)は、その後に、不図示の第2の給紙口から、2枚目の記録媒体として記録紙PAと同じサイズの記録紙PBを給紙し、その記録紙PBに記録してから、1枚目の記録紙PA上に排出した状態を示す。
第1および第2の給紙口における記録紙の基準位置が異なる場合には、図14(b)のように、記録紙PA,PBが横方向にずれて重ねられることがある。そのため、前述した「基本的な記録動作」のように、1枚目の記録紙PAの横方向全域における記録濃度の最大値Dmaxを用いた場合には、必要以上に記録を遅延させるおそれがある。
給紙口毎における記録紙の基準位置のずれは、例えば、次のような状況により生じる。
図15は記録装置1の別の実施形態である。記録装置1は、その本体背面に設置された第1の給紙口31と、本体底面に設置された給紙口32と、を備えている。ここで、第2の給紙口32は、記録装置の本体の前面から記録紙を供給できるため、操作性が高いという利点がある。しかし、給紙後の記録紙は、Uターンして記録部へ搬送されることになるため、第2の供給口32から給紙された記録紙の搬送精度の相対的に低い。したがって、光沢紙などの特殊紙については、第1の給紙口31から給紙されるように構成されている。さらに、第1の給紙口31に関しては、記録紙の搬送精度を向上するために、搬送ローラ14の走査方向の中心を基準として、給紙、搬送されるように構成されている。一方、第2の供給口32に関しては、搬送ローラ14の走査方向の中心からずれた位置を基準として、給紙、搬送されるように構成されている。
記録装置から排出される記録紙を受けるための排紙トレイ34は、記録装置から前方に引き出される構成となっている。第1の給紙口31と第2の供給口32は互いに走査方向の異なる位置を基準として、給紙搬送されるため、それぞれの給紙口から給紙された記録紙は、排紙トレイ34上の走査方向の異なる位置に排紙されるようになっている。
このように基準位置が異なった場合には、図14(b)のように、第1の給紙口31から給紙された記録紙PAと、第2の給紙口32から給紙された記録紙PAと、が排紙トレイ上で横方向にずれて重ねられることになる。
本実施形態においては、このようなサイズが異なる記録媒体に連続記録を行う場合、および記録媒体の重なり位置がずれる場合を考慮して、次のような「特徴的な記録動作」を行なう。以下の説明においては、前述した「基本的な記録動作」と同様の部分についての説明は省略する。
「特徴的な記録動作」
図16は、本実施形態における「特徴的な記録動作」を説明するためのフローチャートである。図16においては、前述した図10と同じ処理ステップには同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。図16のフローチャートは、図10に対してステップS21,22,23,24が加わり、かつ図10のステップS9がステップS9Aに変更されている。以下、これらのステップについて説明する。
ステップS21:記録紙の横サイズを判断する。
記録紙の横サイズは、インターフェース211を介してホスト装置から記録データとともに送信されるヘッダ情報より取得する。ヘッダ情報には、記録紙のサイズ情報として、記録紙サイズ自体を指定する情報(「L」「2L」「A4」等)が付加されていても、記録紙の横幅、縦幅が直接付加されていても良い。このように記録紙のサイズ情報を取得して(サイズ情報取得)、記録紙のサイズを判定する。本実施形態においては、記録紙のサイズを、L判以下のサイズ、L判より大きく2L判以下のサイズ、2L判より大きいサイズの3種類に分類する。
ステップS22:記録紙がL判以下のサイズと判断された場合には、DmaxNとして、L判用に用意した後述のDmaxN_Lを選定する。
ステップS23:記録紙がL判より大きく2L判以下と判断された場合には、DmaxNとして、2L判用に用意した後述のDmaxN_2Lを選定する。
ステップS24:記録紙が2L判より大きいと判断された場合には、DmaxNとして、2L判より大きいサイズ用に用意した後述のDmaxN_A4を選定する。
ステップS9A:記録した領域のサイズ毎のDmaxcM(DmaxN_L,DmaxN_2L,DmaxN_A4)、およびTscMを記憶する。
図17は、L判、2L判、A4の記録紙の幅と、ドットカウント領域と、DmaxcM(DmaxN_L,DmaxN_2L,DmaxN_A4)と、の対応関係を模式的に示した図である。
図17において、ドットカウント領域D0〜DLはL判の記録紙に記録する際に先行記録媒体のうちドット数を参照する単位領域である。同様に、ドットカウント領域D0〜D2Lは2L判の記録紙に記録する際に先行記録媒体のうちドット数を参照する領域、ドットカウント領域D0〜DA4はA4の記録紙に記録する際に先行記録媒体のうちドット数を参照する領域である。DmaxN_Lは、ドットカウント領域D0〜DLの内の最大ドット数、DmaxN_2Lは、ドットカウント領域D0〜D2Lの内の最大ドット数、DmaxN_A4は、ドットカウント領域D0〜DA4の内の最大ドット数である。
より具体的に、図1の給紙機構5aから、1枚目の記録紙としてA4サイズの記録紙を給紙し、その記録紙に画像を記録した後、図1の給紙機構5bから、2枚目の記録紙としてL判サイズの記録紙を供給して、その記録紙に画像を記録した場合を想定する。この場合には、図13(a),(b)における1枚目の記録紙P1がA4サイズとなり、2枚目の記録紙P2がL判サイズとなる。具体的な数値の一例として、前述した図11の間隔時間T1および閾値Dthと、図18から図20のDmaxN、TsN、DmaxcM、およびTscMを用いて説明する。図11においては、前述したように、閾値Dthを12800ドットとして、DmaxNが閾値Dthを超えている場合の間隔時間T1を10秒、それがDthよりも小さい場合の間隔時間T1を0秒とする。
図18は、1枚目の記録紙(A4サイズ)におけるエリアと、DmaxNおよびTsNと、の関係を示す。図18において、左から1列目はエリア、2列目は、L判サイズの横サイズに相当するドットカウント領域D0〜DL内における最大ドット数DmaxNとしてのDmaxN_Lを示す。3列目は、2L判サイズの横サイズに相当するドットカウント領域D0〜D2L内における最大ドット数DmaxNとしてのDmaxN_2Lを示す。4列目は、A4判サイズの横サイズに相当するドットカウント領域D0〜DA4内における最大ドット数DmaxNとしてのDmaxN_A4を示す。例えば、エリア0において、ドットカウント領域D0〜DL内における最大ドット数Dmax0_L、およびドットカウント領域D0〜D2L内における最大ドット数Dmax0_2Lは、いずれも2009ドットである。また、そのエリア0において、ドットカウント領域D0〜DA4内における最大ドット数Dmax0_A4も2900ドットである。図16中の5列目は、記録時間TsNを示す。
図19および図20は、2枚目の記録紙(L判サイズ)の記録を実施した時のDmaxcMの値の一例を示し、図19は、エリア3までの記録が終了した時点のDmaxcM、図20は、最終エリア8までの記録が終了した時点におけるDmaxcMである。これらの図19および図20において、2列目は、L判サイズの横サイズに相当するドットカウント領域D0〜DL内における最大ドット数DmaxMとしてのDmaxM_Lを示す。3列目および4列目は、2L判サイズの横サイズに相当するドットカウント領域D0〜D2L内における最大ドット数DmaxcM_2L、およびA4判サイズの横サイズに相当するD0〜DA4内におけるDmaxcM_A4を示す。ここでは、現在記録中の2枚目の記録紙がL判サイズであるため、3列目および4列目には、2列目のDmaxn_Lの値がそのまま格納されている。
図19および図20において、5列目は記録時間Tscを示し、6列目はTsc−TsNを示す。このTsc−TsNの値が間隔時間T1以下の場合には、その時間T1に達するまで記録紙の搬送が中断され、記録動作が遅延される。本例のように2枚目の記録紙がL判サイズの場合、Tsc−TsNの値は常に10秒以下となるため、最大ドット数DmaxcMが閾値Dthを越えたときは、T1が10秒(図11参照)のため必ず記録動作が遅延される。
仮に、上述した「基本的な記録動作」のように、記録紙の横サイズつまりエリアの大きさを考慮せずに、それぞれのエリア毎に記録ドット数の最大値DmaxNを1つずつ設定した場合を想定する。この場合には、例えば、図18中のエリア18のDmaxNとして最大値の13000のみが設定されることになる。この場合には、そのエリア18を参照する図19中のエリア2の記録前に、DmaxN≧Dthの関係が成り立つため、時間T1=10秒となるまで記録動作が遅延されることになる。しかし、本実施形態の「特徴的な記録動作」では、図18中のエリア18のDmaxNとして、Dmax18_L=9300を採用するため、無駄な遅延をなくすことができる。
本例の場合は、記録紙としてL判、2L判、およびA4サイズを想定して、図18から図20のようなテーブルを設定した。しかし、このようなサイズや区分に限定されず、例えば、L判とA4サイズのみに対応するテーブル、あるいは、4インチ×6インチや5インチ×7インチなどのサイズに対応するように、記録装置の必要性に応じたテーブルを設定することできる。
以上のような「特徴的な記録動作」は、異なるサイズの記録媒体に記録を行う場合のみならず、および図14(a),(b)のように記録媒体を幅方向にずらして重ねる場合等、いずれの場合においても有効である。
例えば、前述した図15の記録装置のように、第1および第2の給紙口31,32から給紙される記録紙の基準位置が異なる場合には、図14(a),(b)のように、記録終了後の記録紙P1,P2は、それらが同一サイズであっても排紙位置が横方向にずれる。そこで、本実施形態の「特徴的な記録動作」のように、各エリア毎に、記録紙P1,P2が実際に重なる範囲内の最大ドット数DmaxNを記憶することにより、そのDmaxNに基づいて記録動作の遅延時間を最適に設定して、無駄な遅延をなくすことができる。
また、このように第1および第2の給紙口31,32から給紙される記録紙の基準位置が異なる場合には、図21のように、DmaxNとTsNの関連テーブルを用いて、全ての領域(D0,D1,・・・)に関してDmaxNとTsNを保持してもよい。この場合には、記録紙の給紙先(第1または第2の給紙口)に応じた領域を参照して、記録の遅延する必要性を判断することができる。その際には、それぞれのエリア(0,1,・・・)内の複数の領域において、記録の遅延が最も必要となる領域に基づいて、記録動作の遅延時間を設定することができる。
またさらには、第1および第2の給紙口31,32から給紙される記録紙の基準位置が異なる場合であって、それぞれの給紙口から異なるサイズの記録紙が給紙される装置に対しても、本実施形態は適用可能である。この場合、給紙先の情報および後続媒体のサイズ情報の両方に基づき、先行媒体と後続媒体とが排紙位置で接触する領域内の最大ドット数DmaxNを取得して、遅延時間を設定すればよい。
(第2の実施形態)
本実施形態は、上述した第1の実施形態に対して、さらに、図13(c)のように3枚目の記録紙P3を記録する場合を考慮した構成となっている。
前述した第1の実施形態において、図19および図20のような現在記録中のL判サイズの記録紙(2枚目の記録紙)のDmaxcMは、その記録紙の記録終了後、次の記録紙(3枚目の記録紙)に備えて、先の記録済み記録紙のDmaxNとして更新される。図22は、その2枚目のL判サイズの記録紙の記録終了後に、そのDmaxcMをDmaxNとして更新した場合の例を示す。図23は、その後のA4サイズの3枚目の記録紙に、1枚目のA4サイズの記録紙に対する記録データと同じデータ記録した場合のDmaxcMを示す。
図22におけるDmaxcMの格納エリアは、図19および図20における格納エリアとは異なる。その理由は、図4のように記録紙の搬送方向の先端側をエリア0とし、図13(c)のように、記録紙の搬送方向の後端側を基準として、位置を合わせるように記録紙を排紙するからである。2枚目のL判サイズの記録紙のDmaxcMをDmaxNとして更新した場合に、エリア0から11が存在しない。本例においては、それらのエリア0から11に「0ドット」を設定する。
図23において、左から1列目から6列目までは、前述した図19および図20と同様に、エリア、3種類の用紙サイズ毎のDmaxcM、記録時刻Tsc、経過時間Tsc−TsNを示している。図23中の7列目には、説明用として、1枚目の記録紙の記録時刻からの経過時間(Tsc−TsN)を示している。図23中の6列目および7列目において、背景を加えた箇所(6列目のエリア0から20、および7列目のエリア0から6)は、経過時間が所定時間T1としての10秒が経過していない箇所である。これらの箇所に関しては、DmaxNによっては、記録の遅延が必要となる可能性があることを意味する。
図23中の6列目のように、図22のDmaxNを用いた場合には、記録の遅延が生じない。しかし実際には、図13(a),(b),(c)のように、1枚目の記録紙P1と3枚目の記録紙(現在記録中の記録紙)P3とが接触することは明らかである。本例の場合、2枚目の記録紙の記録終了時に更新されてしまうDmaxNとして、1枚目の記録紙のエリア18には、図18のようにDmax18_A4として13000(ドット)が記憶されている。そのため、実際には、3枚目の記録紙P3の記録時には、1枚目の記録紙P1との関係から記録を遅延させるべきである。このように、経過時間を取得し(経過時間取得)、その経過時間に応じて遅延時間を設定する。
本実施形態は、このような1枚目と2枚目と3枚目の記録紙P1,P2,P3の重なりの関係を考慮した構成となっている。
図24は、本実施形態において用いるDmaxNとTsNの関連テーブルの一例を示す。
図24のテーブルは、前述した第1の実施形態における図18のテーブルとは次の3点で異なる。
(1)それぞれのエリアにおいて、DmaxNを設定する領域を図25のようなD0〜DL、DL+1〜D2L、D2L+1〜DA4の領域に分割する。そのため、例えば、エリア5,6のドットカウント領域D2L+1〜DA4のDmaxN_2L−A4は、図9のエリア5,6におけるDmaxN_A4と異なることがある。
(2)TsNを領域(D0〜DL、DL+1〜D2L、D2L+1〜DA4)毎に格納する。
(3)DmaxMからDmaxNへの更新の際に、新規に記録した領域の値のみを更新する。
例えば、前述した実施形態1において、2枚目のL判サイズの記録紙における記録領域単位領域のDmaxcMおよびTscMによって、図24中において背景を付した箇所のDmaxNおよびTsNの値のみが更新される。その他の箇所には、1枚目の記録紙のDmaxNおよびTsNの値が保持されることになる。また、DmaxcM,TscMについても同様に領域毎に保存される。
以上のように、図24のようなテーブルによって情報を保持し、エリア毎のDmaxの判断時には、その判断に必要な全ての領域を考慮し、そのDmaxの値に応じて遅延時間を設定する。
例えば、3枚目の記録紙P3がL判サイズの場合には、領域D0〜DLのDmaxNおよびTsNを参照して、遅延が必要かどうかを判断する。その記録紙がA4版サイズのときは、領域D0〜DL、領域DL+1〜D2L、および領域D2L+1〜DA4のDmaxNおよびTsNを参照する。
このような処理を実施することにより、1枚目と2枚目と3枚目の記録紙P1,P2,P3の重なりの関係、つまり、それらの排出位置のずれに応じて、記録の遅延時間をより最適に設定することができる。それらの記録紙の排出位置のずれは、図13(a),(b),(c)のように記録紙のサイズが異なる場合に生じる他、図14(a),(b)のように、同じサイズの記録紙が横方向にずれた場合にも生じる。それらの排出位置のずれが生じるときの状況は、特に制限されない。また、また、4枚以上の記録紙の重なり関係をも考慮して、記録の遅延時間を設定することもできる。
3枚以上の記録紙の重なり関係に起因する記録紙の汚れは、記録紙1枚当たりの記録に要する時間が短縮されるほど、発生する可能性が高くなる。したがって、その汚れの発生の可能性がなければ、前述した第1の実施形態のような単純な構成を採用することができ、その汚れの発生の可能性がある場合に本実施形態を採用することができる。
(他の実施形態)
以上の実施形態においては、最大ドット数Dmaxと比較するための閾値Dthを1つ用意して、記録動作の遅延時間を設定していたが、その閾値Dthは複数用いることが望ましい。
図26は、閾値Dthとして、Dth_1とDth_2の2つを用いる場合を説明するためのフローチャート、図27は、それら2つの閾値によって設定される間隔時間T1を示す。図26において、前述した図16のフローチャートとの相違点は、ステップS3,S4,S5をステップS3A,S4A,S5Aに変更し、さらにステップS25を加えた点である。図27のように、2つの閾値を用いることによって、最大ドット数Dmaxを2つの閾値Dth_1とDth_2で比較することができる。本例においては、図27のように、インクや記録媒体の特性などに応じて5つのレベルを設定し、それぞれのレベル毎に、最大ドット数Dmaxを2つの閾値Dth_1とDth_2で比較判断する。レベルが高くなる程、間隔時間T1が大きくなって、インク乾燥の待ち時間が長くなる。本例においては、さらに、記録装置に要求される記録速度や記録品位などに応じて、さらに1から5の5段階に分けた。
このように複数の閾値を用いることにより、記録濃度に応じて記録の遅延時間をより細かく設定して、その最適化を図ることができる。また、記録装置には、プリンタドライバから記録品位を設定可能なものがあり、その記録品位に応じて間隔時間T1を設定できるようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、図8のように、現在記録中の記録紙522のエリアと、そのエリアを記録するときに参照する先に記録済み記録紙521のエリアと、を対応付けている。しかし、それらの対応関係はこれに限定されない。例えば、図28のように、現在記録中の記録紙522のエリア8を記録する時点から、先に記録済みの記録紙521の後端エリア20を参照してもよい。つまり、記録紙522のエリア8,9,10,・・・を記録するときに、記録紙521のエリア20,19,18,・・・を参照するようにしてもよい。
先行記録媒体のエリアと後続記録媒体のエリアとの対応関係は、排紙位置(排紙トレイ)の高さや、副走査方向における記録ヘッドの位置と排紙位置との間の距離などに応じて決定することができる。また、先行記録媒体のエリアと後続記録媒体のエリアとの対応関係を、記録条件に応じて変更してもよい。例えば、記録紙の種類によって記録紙の硬度(コシ)が異なり、後続記録媒体が接触する先行記録媒体の復走査方向の位置も変わる。また、環境湿度によっても記録紙の硬度に変化が生じ、後続記録媒体が接触する先行記録媒体の復走査方向の位置も変わる。したがって、記録コマンドから取得された記録紙の種類に関する情報、湿度センサ233を用いて取得された環境湿度の少なくとも一方に応じて、先行記録媒体のエリアと後続記録媒体のエリアとの対応関係を変更することが好適である。
また、上述の実施形態では、ドットカウントを実施する単位領域(ドットカウント)を、記録ヘッドが1回の記録走査で通過するエリアを走査方向に区画してなる領域としているが、本発明はこれに限定されない。つまり、ドットカウント領域は、排紙位置で後続媒体が先行媒体がどのように接触するかによって適宜設計されるものであって、先行記録媒体を走査方向と搬送方向の両方に区画してなる領域であれば、そのサイズ等は限定されない。
また、図28のようにエリアの対応関係を設定した場合には、記録済みの記録紙521のエリア0〜7のDmaxは参照されなくなる。これらのエリアのDmaxとしてのドットカウント値は、記録を終了してから排紙までの時間を管理するために用いることができる。すなわち、参照されなかった搬送方向先端側のエリアに関して、最大ドット数DmaxとDthとの比較、およびTsMとTsNとの比較の結果から間隔時間T1を求める。そして、その間隔時間T1が経過しているか否かに応じて、記録紙の搬送を遅延させるための遅延処理を実行するか否を判断する。このような遅延処理についても、記録紙のサイズに応じて、参照するDmaxなどを必要箇所に限定することにより、前述した実施形態と同様に不必要な遅延を回避することができる。
また、上述した実施形態においては、ドットカウントの実施対象となるインクは、記録装置に備えられる複数のインクの全てとし、それら全てのインクについてドット数をカウントすることを前提とした。しかし、一般的に、染料成分を含有する染料インクは定着速度が速くて、記録紙に浸透するため、このような染料インクについては考慮せずに、顔料成分を含有する顔料インクをのみをドットカウントの実施対象としてもよい。つまり、顔料インクのみを考慮して、記録動作の遅延時間を設定してもよい。
また、記録装置は、複数の給紙口から異なるサイズの記録紙を給紙するものであってもよく、このような構成において同様の効果を得ることができる。また、そのような給紙口は3つ以上あってもよい。
また、上述の実施形態では、各エリアに属する複数の単位領域のうち最大のドット数Dmaxを所定の閾値Dthと比較することによって、記録動作を遅延させている。しかし、本発明は以上の形態に限られず、例えば、先の記録紙と後の記録紙とが接触する単位領域のインクドット数の合計を所定の閾値と比較することで、記録動作を遅延する遅延時間を設定しても良い。図18のように、A4の記録紙に続いて2L版の記録紙を排出する場合には、A4の記録紙の単位領域D0からD2Lまでのインクドット数の合計を閾値と比較し、2L版の記録紙の記録動作中に遅延時間を設定すれば良い。要は、本発明は、先に排出された記録紙とその後に排出された記録紙とが接触する領域のインク量情報を取得し(インク量情報取得)、そのインク量情報に応じて、後の記録紙の記録動作中に遅延制御を実行することを特徴としている。したがって、どのように遅延時間を決定するかは種々の方法が可能である。また、インク量情報は、単なるドット数に限らず、ドット数にインク吐出量(1滴あたりのインク量)を掛けて得られるインク量の値を採用することも可能である。
また、上記の実施形態では、遅延処理として記録紙の搬送を待機させる待機時間を設定しているが、本発明は、このよう形態に限定されるものではない。例えば、記録ヘッドを搭載したキャリッジの移動速度を遅くすることにより、その後の記録紙の搬送が所定時間だけ遅延されるようにしても良い。
また、上記の実施形態のように、サイズの異なる記録紙を連続的に記録する記録装置の構成では、ページ単位でジョブを分割し、ジョブごとに記録紙サイズ情報を含むヘッダ情報を付加しても良い。また、ジョブ分割は行わずに1ジョブ中のページ単位で記録紙サイズ情報を付加する方法であっても良い。
(その他)
本発明は、インクを吐出可能な記録ヘッドを用いて画像が記録された記録媒体を、所定の排出方向から排出位置に排出する種々のタイプのインクジェット記録装置に対して、広く適用可能である。したがって、本発明を適用可能な記録装置は、前述したような記録ヘッドの主走査方向(第1の方向)の移動と、記録媒体の副走査方向(第2の方向)の搬送動作、とを伴って画像を記録するシリアルスキャンタイプのみに特定されない。例えば、記録媒体の記録面の幅方向全域に渡って延在する記録ヘッドを用いて、記録媒体を連続的に搬送しつつ画像を記録するフルラインタイプのものであってもよい。
また、本例を適用可能な記録装置は、記録媒体に画像を記録しつつ、その記録媒体を排出位置に排出させるものであってもよく、あるいは、記録媒体に対する画像の記録終了後に、その記録媒体を排出位置に排出させるものであってもよい。さらに、記録装置は、異なるサイズの記録媒体を供給可能な複数の供給口を備えてもよい。また、複数の供給口は、排出位置に記録媒体の排出するときの基準位置が異なるものであってもよい。
また、排出位置に先に排出される記録媒体を第1の記録媒体とした場合には、その第1の記録媒体の記録面を複数の領域に分けて、それぞれの領域に吐出されるインクに関する情報が領域毎に記憶されることになる。その情報は、その領域に吐出されるインクによって記録される画像の記録濃度と、その領域の所定数毎におけるインクの吐出時刻と、に関する情報を含むことができる。記録濃度は、インクによって領域に形成されるドットの数に対応させることができる。また、インクの吐出時刻は、それぞれの領域毎に記憶してもよく、複数の領域に共通するものとして記憶してもよい。また、複数の領域は、排出方向(所定方向)と、それに交差する方向と、の内の少なくとも一方において並ぶように位置させることができる。
また、先に排出される記録媒体を第1の記録媒体、その上に排出される記録媒体を第2の記録媒体とした場合、それらが互いに接触する可能性がある部分(接触可能部分)に対応する領域の情報に基づいて、第2の記録媒体を排出する時期を制御することができる。その接触可能部分は、前述したように、記録媒体のサイズ、および排出位置における横方向のズレなどに応じて異なる。第2の記録媒体を排出する時期を制御するためには、第2の記録媒体に対する記録動作の遅延時間を様々に設定することができる。
また、第1の記録媒体は、排出位置において下側に位置する下側の記録媒体と、その上側に位置する上側の記録媒体と、を含んでもよい。また、接触可能部分は、下側の記録媒体の少なくとも一部と、上側の記録媒体の少なくとも一部と、を含んでもよい。
また、第2の記録媒体の記録面を複数の領域に分けて、それぞれの領域に吐出されるインクに関する情報を領域毎に取得して、その情報を第1の記録媒体における領域の情報として置き換えることができる。その場合、接触可能部分に対応する第2の記録媒体における領域の情報を、接触可能部分に対応する第1の記録媒体における領域の情報として書き換えることができる。そして、排出位置に排出された第2の記録媒体の上に第3の記録媒体が排出されるときに、第2の記録媒体を第1の記録媒体とし、かつ第3の記録媒体を第2の記録媒体として、第2の記録媒体の排出時期を制御することができる。
また、記録媒体に画像を記録するためのインクとしては、顔料インクや染料インクなどを用いることができる。前述した領域の情報としては、乾燥し難い顔料インクに関する情報のみを用いてもよい。
1 インクジェット記録装置
2 キャリッジ
3 記録ヘッド
200 コントローラ
201 MPU
202 ROM
203 ASIC
204 RAM

Claims (5)

  1. 染料インクと顔料インクとを吐出する記録ヘッドの走査方向への走査と記録媒体の搬送方向への搬送によって、複数の記録媒体に連続的に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    先に記録される先行記録媒体の前記記録ヘッドが1回の記録走査によって通過する領域を走査方向および搬送方向に複数に区画してなる単位領域毎に、当該単位領域に吐出される前記顔料インクのドット数に関するインク量情報を取得するためのインク量情報取得手段と、
    前記先行記録媒体の後に記録される後続記録媒体の排紙方向と交差する交差方向におけるサイズに関するサイズ情報を取得するためのサイズ情報取得手段と、
    前記先行記録媒体の前記単位領域毎に、当該単位領域に対して記録が行なわれてからの経過時間を取得する経過時間取得手段と、
    前記インク量情報取得手段によって取得された前記インク量情報と前記経過時間取得手段によって取得された前記経過時間とに基づいて、前記後続記録媒体の搬送に関する待機時間を設定する設定手段と、
    を備え
    前記サイズ情報取得手段によって取得された前記サイズ情報に応じて決定される前記先行記録媒体の前記交差方向における位置の前記単位領域に関しての前記インク量情報と前記経過時間とを用いて、前記設定手段が前記待機時間を設定することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記設定手段は、前記サイズ情報に応じて決定された単位領域のうち吐出されインク量が最大の当該単位領域のインク量情報に基づいて、前記待機時間を設定することを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  3. 染料インクと顔料インクとを吐出する記録ヘッドの走査方向への走査と記録媒体の搬送方向への搬送によって、複数の記録媒体に連続的に画像を記録するインクジェット記録方法において、
    先に記録される先行記録媒体の前記記録ヘッドが1回の記録走査によって通過する領域を走査方向および搬送方向に複数に区画してなる単位領域毎に、当該単位領域に吐出される前記顔料インクのドット数に関するインク量情報を取得し、
    前記先行記録媒体の後に記録される後続記録媒体の排紙方向と交差する交差方向におけるサイズに関するサイズ情報を取得し、
    前記先行記録媒体の前記単位領域毎に、当該単位領域に対して記録が行なわれてからの経過時間を取得し、
    前記サイズ情報に応じて決定される前記先行記録媒体の前記交差方向における位置の前記単位領域に関しての前記インク量情報と前記経過時間とを用いて、前記後続記録媒体の搬送に関する待機時間を設定する
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 前記サイズ情報に応じて決定された単位領域のうち吐出されるインク量が最大の当該単位領域のインク量情報に基づいて、前記待機時間を設定することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録方法。
  5. 請求項3または4に記載のインクジェット記録方法における各工程をコンピュータにより実行させることを特徴とするプログラム。
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