JP5141628B2 - 水性樹脂分散体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明で使用するポリオレフィン系樹脂(A)としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン等のホモポリマーやコポリマーを使用することができ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−プロピレン共重合体、天然ゴム、合成イソプロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を使用することができる。前記ポリオレフィン系樹脂(A)がコポリマーである場合には、ランダムコポリマーであってもブロックコポリマーであっても良い。
本発明で使用する親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)は、単独では水系媒体中で分散安定化しにくい前記ポリオレフィン系樹脂(A)に良好な分散安定性を付与し、かつ優れた密着性と耐水性とを備えた被膜を形成しうる水性樹脂分散体を得るうえで使用する。
前記3級アミノ基の一部又は全てを中和する際に使用することができる酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、マレイン酸などの有機酸類や、スルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、及び、塩酸、硫酸、オルトリン酸、オルト亜リン酸等の無機酸等を単独または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、1000〜5000の数平均分子量を有するものを使用することが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールは、ポリオレフィン系樹脂基材等に対する密着性をより一層向上する観点から、前記ポリオレフィンポリオール(b1)や親水性基含有ポリオール(b2)とともに組み合わせ使用することが好ましい。前記組み合わせ使用するポリエーテルポリオールとしては、例えばポリテトラメチレングリコール等を使用することが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールは、前記ポリオレフィンポリオール(b1)の使用量100質量部に対して、10〜30質量%の範囲で併用することが好ましい。
本発明の水性樹脂分散体は、例えば有機溶剤の存在下で前記ポリオレフィンポリオール(b1)と前記親水性基含有ポリオール(b2)と必要に応じてその他のポリオールを含むポリオール、及び、前記ポリイソシアネートを反応させることによって親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)の有機溶剤溶液を製造し、次いで、前記親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)の有機溶剤溶液と、別途製造したポリオレフィン系樹脂(A)とを混合した後、前記混合物と水系媒体とを速やかに混合することにより製造することができる。
また、前記親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)は、前記ポリオールとポリイソシアネートとを前記した方法で反応させイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの有機溶剤溶液を製造し、次いで、水やアミン化合物を用いて鎖伸長反応させて得られたものであっても良い。
ここで、鎖伸長反応によって親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)を製造する工程(Z)は、前記工程(Y)よりも前に行う、または、前記工程(Y)と同時に行う、または、前記工程(Y)よりも後に行っても良い。
具体的には、前記ウレタンプレポリマー(C)含有の有機溶剤溶液と水系媒体とを混合する前に、有機溶剤溶液中に存在するウレタンプレポリマー(C)を鎖伸長させ親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)を製造してもよい。また、前記有機溶剤溶液と水系媒体とを混合する際に、アミン化合物もあわせて混合することで、前記工程(Y)及び(Z)を同時に行ってもよい。また、前記有機溶剤溶液と水系媒体とを混合し、前記ウレタンプレポリマー(C)を転相乳化した後に、アミン化合物による鎖伸長反応を行い、親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)を製造してもよい。
前記ウレタンプレポリマー(C)の有機溶剤溶液とポリオレフィン系樹脂(A)との混合は、乳化剤の存在下で行っても良いが、乳化剤が多いと、形成される被膜の、ポリオレフィン基材に対する密着性や耐水性が低下する場合があるため、できるだけ併用しないことが好ましい。
の残存イソシアネートモル等量に対して80〜120%の範囲で使用することが好ましい。
本発明で使用する水系媒体は、前記水性樹脂を分散させるものであり、例えば、水、水と混和する有機溶剤、及び、これらの混合物が挙げられる。水と混和する有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−及びイソプロパノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル類;N-メチル-2-ピロリドン等のラクタム類、等が挙げられる。本発明では、水のみを用いても良く、また水及び水と混和する有機溶剤との混合物を用いても良く、水と混和する有機溶剤のみを用いても良い。安全性や環境に対する負荷の点から、水のみ、又は、水及び水と混和する有機溶剤との混合物が好ましく、水のみが特に好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂からなる基材としては、一般に高剛性ポリオレフィン樹脂基材や軟質ポリオレフィン樹脂基材が知られており、それぞれ用途に応じて使用されている。例えば前記軟質ポリオレフィン樹脂基材は、自動車内装材に使用される場合が多い。この軟質ポリオレフィン樹脂基材は、前記高剛性ポリオレフィン樹脂基材と比較して、被膜の密着性が低い場合がある。しかし、本発明の水性樹脂分散体であれば、前記軟質ポリオレフィン樹脂基材に対しても、優れた密着性を備えた被膜を形成することができる。
[合成例1]
プロピレン−ブテン−エチレン共重合体(プロピレン成分:68モル%、ブテン成分:24モル%、エチレン成分:8モル%、重量平均分子量=68000)300質量部を、撹拌機、滴下ロート、冷却管及び温度計を取り付けた4つ口フラスコに入れ、加熱溶融させた後、系の温度を180℃に保って攪拌しながら無水マレイン酸36質量部とラジカル発生剤としてジクミルパーオキシド6質量部をそれぞれ3時間かけて滴下させ、その後3時間反応を行った。反応後、室温まで冷却し、反応物を大量のアセトン中に投入して精製することによって、変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1、酸価=50mgKOH/g、重量平均分子量=28000)を得た。
[合成例2]
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、GI−2000(日本曹達(株)製、水添ポリブタジエンポリオール、水酸基価=47.0mgKOH/g)400.0質量部、PTMG−1000(三菱化学(株)製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=110.1mgKOH/g)100.0質量部、シクロへキシルジメタノール48.0質量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI、H12MDI)290.9質量部、N−メチルピロリドン302.3質量部を添加し、75〜80℃にて120分間反応させた。
次に、2,2’−ジメチロールプロピオン酸68.0質量部及びメチルエチルケトン302.3質量部を添加し、70〜75℃で180分間反応させることによって、遊離イソシアネート基含有量が固形分換算で0.1質量%以下であり、固形分酸価31.4である親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−1)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、GI−2000(日本曹達(株)製、水添ポリブタジエンポリオール、水酸基価=47.0mgKOH/g)400.0質量部、PTMG−1000(三菱化学(株)製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=110.1mgKOH/g)100.0質量部、シクロへキシルジメタノール48.0質量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI、H12MDI)378.3質量部、N−メチルピロリドン331.4質量部を添加し、75〜80℃にて120分間反応させた。
次に、2,2’−ジメチロールプロピオン酸68.0質量部及びメチルエチルケトン331.4質量部を添加し、70〜75℃で180分間反応させることによって、遊離イソシアネート基含有量が固形分換算で2.8重量%であり、固形分酸価が28.6であるウレタンプレポリマー溶液(U−2)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、PTMG−2000(三菱化学(株))製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=55.0mgKOH/g)400.0質量部、PTMG−1000(三菱化学(株)製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=111.0mgKOH/g)100.0質量部、シクロへキシルジメタノール44.3質量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI、H12MDI)290.9質量部、N−メチルピロリドン301.1質量部を添加し、75〜80℃にて120分間反応させた。
次に、2,2’−ジメチロールプロピオン酸68.0質量部、メチルエチルケトン301.1質量部を添加し、70〜75℃で180分間反応させることによって、遊離イソシアネート基含有量が固形分換算で0.1重量%以下であり、固形分酸価が31.5である親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−3)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、PTMG−2000(三菱化学(株))製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=55.0mgKOH/g)400.0質量部、PTMG−1000(三菱化学(株)製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=111.0mgKOH/g)100.0質量部、シクロへキシルジメタノール44.3質量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI、H12MDI)378.3質量部、N−メチルピロリドン330.2質量部を添加し、75〜80℃にて120分間反応させた。
次に、2,2’−ジメチロールプロピオン酸68.0質量部及びメチルエチルケトン330.2質量部を添加し、70〜75℃で180分間反応させることによって、遊離イソシアネート基含有量が固形分換算で2.8重量%であり、固形分酸価が28.7であるウレタンプレポリマー溶液(U−4)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、T−4692(旭化成ケミカルズ(株))製のポリカーボネートジオール、水酸基価=55.8mgKOH/g)400.0質量部、PTMG−1000(三菱化学(株)製のポリテトラメチレングリコール、水酸基価=111.0mgKOH/g)100.0質量部、シクロへキシルジメタノール43.9質量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水素添加MDI、H12MDI)290.9質量部、N−メチルピロリドン300.9質量部を添加し、75〜80℃にて120分間反応させた。
次に、2,2’−ジメチロールプロピオン酸68.0質量部、メチルエチルケトン300.9質量部を添加し、70〜75℃で180分間反応させることによって、遊離イソシアネート基含有量が固形分換算で0.1重量%以下であり、固形分酸価が31.5である親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−5)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、合成例1で得た変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)50.0質量部とトルエン200.0質量部を投入し、60℃に昇温して加熱溶解させた。
変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)の溶解後、4つ口フラスコ内の温度を60℃に保ち、合成例2で得た親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−1)333.3質量部とトリエチルアミン11.3質量部を添加、混合した。この溶液に600質量部の水を徐々に加え、乳化を行った後、50℃減圧下で脱溶剤することによって、前記変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)が前記親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−1)中の親水性基含有ポリウレタン樹脂によって分散された、不揮発分が約30重量%の水性樹脂分散体(D−1)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)50.0質量部及びトルエン200.0質量部を投入し、60℃に昇温して加熱溶解させた。
変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)の溶解後、4つ口フラスコ内の温度を60℃に保ち、合成例3で得たウレタンプレポリマー溶液(U−2)333.3質量部とトリエチルアミン10.3質量部を添加、混合した。この溶液に600質量部の水を徐々に加え、乳化した後、80質量%の水加ヒドラジン6.95質量部と水27.8質量部とを含む水溶液を徐々に添加し、1時間撹拌することによって前記ウレタンプレポリマーの鎖伸長反応を行った。次いで、50℃減圧下で脱溶剤することによって、不揮発分が約30重量%の水性樹脂分散体(D−2)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)100.0質量部及びトルエン400.0質量部を投入し、60℃に昇温して加熱溶解させた。
変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)の溶解後、4つ口フラスコ内の温度を60℃に保ち、親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−1)111.1質量部及びトリエチルアミン3.8質量部を添加、混合した。この溶液に600質量部の水を徐々に加え、乳化を行った後、50℃減圧下で脱溶剤することによって、不揮発分が約30重量%の水性樹脂分散体(D−3)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)50.0質量部及びトルエン200.0質量部を投入し、60℃に昇温して加熱溶解させた。
変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)の溶解後、4つ口フラスコ内の温度を60℃に保ち、親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−3)333.3質量部及びトリエチルアミン11.4質量部を添加、混合した。この溶液に600質量部の水を徐々に加え、乳化を行った後、50℃減圧下で脱溶剤することによって、不揮発分が約30重量%の水性樹脂分散体(D−4)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)50.0質量部及びトルエン200.0質量部を投入し、60℃に昇温して加熱溶解させた。
変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)の溶解後、4つ口フラスコ内の温度を60℃に保ち、ウレタンプレポリマー溶液(U−4)333.3質量部、トリエチルアミン10.4質量部を添加、混合した。この溶液に600質量部の水を徐々に加え、乳化した後、80質量%の水加ヒドラジン6.95質量部と水27.8質量部とを含む水溶液を徐々に添加し、1時間撹拌することによって前記ウレタンプレポリマーの鎖伸長反応を行った。次いで、50℃減圧下で脱溶剤することによって、不揮発分が約30重量%の水性樹脂分散体(D−5)を得た。
撹拌機、還流冷却管、温度計および窒素吹き込み管を備えた4つ口フラスコに、変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)50.0質量部及びトルエン250.0質量部を投入し、60℃に昇温して加熱溶解させた。
変性ポリオレフィン樹脂(MPP−1)の溶解後、4つ口フラスコ内の温度を60℃に保ち、親水性基含有ポリウレタン樹脂溶液(U−5)333.3質量部及びトリエチルアミン11.4質量部を添加、混合した。この溶液に600質量部の水を徐々に加え、乳化を行った後、50℃減圧下で脱溶剤することによって、不揮発分が約30重量%の水性樹脂分散体(D−6)を得た。
実施例1〜3及び比較例1〜3で得た水性樹脂分散体を、50℃の環境下に30日間放置した。放置後の水性樹脂分散体の外観を目視し、放置前の水性樹脂分散体と外観上変化がなかったものを「○」、若干の粘度上昇が見られたものを「△」、凝集物や沈殿物が発生したり、固化したものは「×」と評価した。
《コーティング剤の調製》
攪拌下の実施例1で得た水性樹脂分散体100gに、ジエチレングリコールジブチルエーテル(日本乳化剤(株)製)15gとBYK−346(シリコン系レべリング剤:BYK(株)製)0.3gとサーフィノール104(アセチレンジオール系消泡剤:エアプロダクツ(株)製)0.3gとを順次添加し、その後10分間攪拌することによってコーティング剤を得た。
また、前記実施例1で得た水性樹脂分散体の代わりに、実施例2及び3ならびに比較例1〜3で得た水性樹脂分散体を使用する以外は、上記と同様の方法で、それぞれコーティング剤を調製した。
表面処理されていない自動車内装部品用のポリプロピレン板の表面をイソプロパノールでワイプした後、該表面に前記コーティング剤を乾燥被膜厚が10μmとなるよう塗布し、80℃で30分間乾燥し、次いで室温で3日間静置することによって試験板を作製した。
前記試験板の被膜表面に、1mm間隔で、ポリプロピレン板に達する深さの、100個の碁盤目を作り、その上にセロハン粘着テープを密着させ180度方向に引き剥がすことによって、前記ポリプロピレン板表面に残存する被膜の碁盤目数(/100)を測定した。
前記試験板を40℃の温水に24時間浸漬した後、1時間常温下で乾燥した。次いで、前記乾燥後の試験板の被膜表面に、1mm間隔で、ポリプロピレン板に達する深さの、100個の碁盤目を作り、その上にセロハン粘着テープを密着させ180度方向に引き剥がすことによって、前記ポリプロピレン板表面に残存する被膜の碁盤目数(/100)を測定した。
Claims (15)
- 水系媒体中に、ポリオレフィン系樹脂(A)が親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)によって分散されてなる水性樹脂分散体であって、前記親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)がポリオレフィンポリオール(b1)と親水性基含有ポリオール(b2)とを含むポリオール及びポリイソシアネートを反応させて得られるものであることを特徴とする水性樹脂分散体。
- 前記ポリオレフィン系樹脂(A)と前記親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)との質量割合[(A)/(B)]が5/5〜1/9の範囲である、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
- 前記ポリオレフィンポリオール(b1)が、1000〜4000の数平均分子量を有するものである、請求項1に記載の水性樹脂分散体
- 前記ポリオレフィンポリオール(b1)がポリイソプレンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオール、ポリブタジエンポリオール及び水素添加ポリブタジエンポリオールからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
- 前記親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)が、ポリオレフィンポリオール(b1)と親水性基含有ポリオール(b2)とを含むポリオール及びポリイソシアネートを反応させることによって親水性基含有ウレタンプレポリマー(C)を得、次いで前記ウレタンプレポリマー(C)とアミン化合物とを反応させ鎖伸長することによって得られるものである、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
- 前記ポリオレフィン系樹脂(A)が20000〜100000の重量平均分子量を有するものである、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
- 前記ポリオレフィン系樹脂(A)が、マレイン酸変性されたポリオレフィン樹脂である、請求項1に記載の水性樹脂分散体。
- 請求項1〜7の何れかに記載の水性樹脂分散体からなるコーティング剤。
- ポリオレフィン系基材の表面被覆に使用する請求項8に記載のコーティング剤。
- 請求項1〜7何れかに記載の水性樹脂分散体からなる接着剤。
- 請求項1〜7の何れかに記載の水性樹脂分散体からなるサイズ剤。
- 請求項1〜7の何れかに記載の水性樹脂分散体からなるインク用バインダー。
- 有機溶剤の存在下、ポリオレフィンポリオール(b1)及び親水性基含有ポリオール(b2)を含むポリオールとポリイソシアネートとを反応させることによって親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)の有機溶剤溶液を製造し、次いで、前記有機溶剤溶液中にポリオレフィン系樹脂(A)を一括または逐次供給し混合した後、水系媒体を一括または逐次供給し混合することを特徴とする水性樹脂分散体の製造方法。
- 水系媒体を一括または逐次供給する前に、前記ポリウレタン樹脂(B)の有する親水性基を中和する、請求項13に記載の水性樹脂分散体の製造方法。
- 有機溶剤の存在下、ポリオレフィンポリオール(b1)及び親水性基含有ポリオール(b2)を含むポリオールとポリイソシアネートとを反応させることによって親水性基含有ポリウレタンプレポリマー(C)の有機溶剤溶液を製造し、前記有機溶剤溶液中にポリオレフィン系樹脂(A)を一括または逐次供給し混合する工程(X)、水性媒体を一括または逐次供給する工程(Y)、及び、アミン化合物を用いて前記親水性基含有ポリウレタンプレポリマー(C)を鎖伸長することにより親水性基含有ポリウレタン樹脂(B)を製造する工程(Z)からなり、前記工程(Z)を、前記工程(Y)よりも前に行う、または、前記工程(Y)と同時に行う、または、前記工程(Y)よりも後に行うことを特徴とする水性樹脂分散体の製造方法。
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