JP5137756B2 - 走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

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本発明は走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来よりレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ等には走査光学装置が用いられている。
この走査光学装置においては画像信号に応じて光源手段から光変調され出射した光束(光ビーム)を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成る光偏向器により周期的に偏向させている。そして偏向された光束をfθ特性を有する結像光学系(走査光学系)によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に集束させ、その面上を光走査して画像記録を行っている。
図11は従来の走査光学装置の要部概略図である。
図11において光源手段1から出射した単一又は複数の発散光束はコリメータレンズ2により平行光束に変換され、絞り3によって該光束を制限して副走査方向にのみ特定の屈折力を有するシリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した平行光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては集束してポリゴンミラーから成る光偏向器5の偏向面(反射面)5aに線像として結像している。
そして光偏向器5の偏向面5aで偏向走査された光束をfθ特性を有する結像レンズ6を介して被走査面としての感光ドラム面8上に導光する。そして光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、単一又は複数の光束で感光ドラム面8上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。尚、図11において18は同期検出用のミラー、19は同期検出用のセンサーである。
また、図12に示したようなカラー画像形成装置用の走査光学装置において、コンパクト化を目的に光偏向器(回転多面鏡)を複数の光束(光ビーム)で共用した走査光学装置が種々と提案されている。
尚、図12及び後述する図13、図14において走査光学装置は、2つの走査ユニットSR、SLを有し、前記2つの走査ユニットSR、SLは光偏向器5に対して左右対称な構成であるため図中の記号は片側(走査ユニットSR)のみ示し、説明する。
図12に示した走査光学装置は偏向手段としての光偏向器5を挟んで両側に複数の光束を走査させている。そして、一つの偏向面に副走査方向斜めから上下2つの光束を入射させ、一方の走査ユニットSR側で2つの被走査面8A,8Bを走査し、また他方の走査ユニットSL側においても同様に2つの被走査面8C、8Dを走査するように構成している。
図12に示した結像光学系は図面上、上下の光束Ra、Rbにおいて、完全に同一の結像光学系LA,LBを使用している。
この走査光学装置においては、レンズやミラーと言った光学部品と光束を干渉させないために光偏向器5に物理的に最も近い被走査面8Bを走査する光束Rbにおいては、折り曲げミラー(反射ミラー)を3枚使って光路の取りまわしを行っている。
ただし、折り曲げミラーの枚数が多くなれば、ミラーに付着するゴミやキズなどにより画像に筋が出やすくなる。また、ミラーの振動による走査線のバンディングが目立ったりもする。更には、ミラーの枚数が多くなればそれだけ装置の複雑化にもつながる。よって、折り曲げミラーは必要最小限の枚数で走査光学装置を構成することが望ましい。
図13は図12の走査光学装置を、光偏向器5に物理的に最も近い被走査面8Bを走査するステーション(走査光学系)S2の折り曲げミラーの枚数を2枚とした場合の副走査断面図である。
一目で分かる通り、光偏向器5から物理的に最も遠い被走査面8Aを走査する光束Raと、光偏向器5に物理的に最も近い被走査面8Bを走査するための結像レンズ7Bが干渉してしまっている。これを避けるために結像レンズや折り曲げミラーの位置などを変更しようとしても、予め決められた画像形成装置本体の限られたスペースの中でこれを達成させるのは非常に困難である。
よって、図12に示したように従来は、装置の複雑化や画像の筋、バンディングといった問題が残るが、折り曲げミラーの枚数を増やして与えられたスペースの中に光路を上手く折り畳んでいる。
一方、異なる被走査面を走査する光束に対して異なる結像光学系を用いた走査光学装置が種々と提案されている(特許文献1参照)。
図16は特許文献1に開示された第1の実施形態であり、光偏向器5により片側方向に4本の光束を偏向走査している。光偏向器5に物理的に近い2つの結像レンズ6A,6Bを4本の光束(光ビーム)で共用している。そして、それら2つの結像レンズ6A,6Bの図面上、最も上側を通過する光束BY及び最も下側を通過する光束BKと、内側2本の光束BM、BCとで光学系(光学的に最も被走査面側に近い結像レンズ6C)を異ならせている。
尚、本明細書において、「光学的」とは、「光路を展開したときの状態において」のことである。
特開2004−294886号公報
従来のカラー画像形成装置用の走査光学装置には次に挙げる課題が存在する。
図12、図13に示したように、上下の光束Ra,Rbで共通の結像光学系を用いた従来例では、光学部品の配置自由度が少なく、図12ではミラー枚数の増加、図13では光束と光学部品の干渉といった課題が存在している。
特に、図13に示す走査光学装置で光学的に被走査面8Bに最も近い結像レンズ7Bが、被走査面8Bに最も近い折り曲げミラーM3よりも光偏向器5側に配置されている結像光学系は上記課題が発生しやすい。
逆に言うと図13に示すステーションS2の光路において、光学的に被走査面に最も近い折り曲げミラーM3よりも被走査面側に結像レンズ7Bがある場合は、折り曲げミラーM2とM3の間には結像レンズがないため、走査光束と結像レンズとの干渉が起きない。
しかしながら、結像レンズ7Bを折り曲げミラーM3よりも被走査面側に配置すると、結像レンズ7Bの主走査方向のレンズ長さが長くなってしまうといった新たな課題が発生する。
図13においては、結像レンズ7Bと走査光束Raとが干渉してしまっている。これを避けるためには、図14に示すように、折り曲げミラーM2や結像レンズ7A、7Bを光偏向器5側に近づけて配置し、光路を図面上、下側に反射させるようにすればよいが、今度は結像レンズ6Aと光束Rbとが干渉してしまう。
このように、光偏向器5を挟んで両側を偏向走査する走査光学装置の場合には、感光ドラム8B、8Cの間に光偏向器5を配置させなければならない。その関係上、光偏向器5側の結像レンズ6Aの図面上、上方に感光ドラム8Bが配置され、走査光束と結像レンズとの干渉が起こりやすい。
一方、特許文献1のような光偏向器の片側のみを使って全ての光束を偏向走査する場合は、感光ドラムと光偏向器の位置関係をずらすことで最も光偏向器に近い被走査面を走査するステーションにおいて、走査光束と結像レンズの干渉を避けることが可能である。
よって、特許文献1の構成では、光偏向器5から物理的に最も遠い被走査面8Aを走査するステーションS1と、光偏向器5に物理的に最も近い被走査面8Dを走査するステーションS4とを同一の光学系で構成することが可能となっている。
図14の光路の取りまわし方を変えずに、上記の考え方を取り入れて再度光学配置を構成し直したものが図15になる。
図15は一つの光偏向器5により、2つの光束を同じ方向に偏向走査したものであり、光偏向器5と被走査面8Bとの間隔を広げている点が図14と異なっている(D1<D2)。尚、感光ドラム8Aと8Bの間隔Pは同じとしている。
図15を見れば分かるように、走査光束と結像レンズとの干渉は起こっていない。しかしながら、4つの感光ドラムに対応させるように、一つの光偏向器5を共用し両側を走査させた場合は、一方の側においては走査光束と結像レンズの干渉は避けることができたとしても、他方の側の光学配置は更に自由度がなくなってしまうことは言うまでも無い。
特許文献1では、光偏向器5を挟んで両側を走査するタイプの走査光学装置における結像レンズと走査光束との干渉に関して、上記のような課題があることを認識していない。また、結像光学系の副走査方向は縮小結像しているため、被走査面に最も近い結像レンズ6Cの主走査方向の長さが長くなり、且つコンパクトな走査光学装置を達成するには難しいという課題があった。
本発明は光学部品の配置自由度を高め、コンパクトで光学部品の点数が少ない小型の走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置の提供を目的とする。
本発明に係る走査光学装置は、複数の光源手段と、前記複数の光源手段から出射された複数の光束の集光状態を変換する入射光学系と、前記入射光学系から出射された複数の光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された複数の光束を各光束毎に対応した被走査面の上に結像させる結像光学系と、を有する走査光学装置において、前記偏向手段の1つの偏向面では、同じ方向に複数の光束を偏向走査して、各々の光束で対応する被走査面を走査しており、各被走査面に対応した複数の結像光学系のうち、前記偏向手段に物理的に最も近い被走査面に結像する結像光学系を第2の結像光学系とし、前記偏向手段に物理的に最も遠い被走査面に結像する結像光学系を第1の結像光学系とするとき、前記第1の結像光学系を構成する結像光学素子のうち前記被走査面に光学的に最も近い結像光学素子を第1の結像光学素子とし、前記第2の結像光学系を構成する結像光学素子のうち前記被走査面に光学的に最も近い結像光学素子を第2の結像光学素子と前記第1の結像光学系は、光学的に前記第1の結像光学素子よりも前記被走査面側に配置された第1の光路折り曲げミラーを有しており、前記第2の結像光学系は、光学的に前記第2の結像光学素子よりも前記1つの偏向面側に配置された第2の折り曲げミラーと、光学的に前記第2の結像光学素子よりも前記被走査面側に配置された第3の折り曲げミラーとを有しており、前記第1の結像光学系の最も光学的に被走査面に近い第1の結像光学素子から前記偏向手段の偏向面までの距離をL1a、前記第2の結像光学系の最も光学的に被走査面に近い第2の結像光学素子から前記偏向手段の偏向面までの距離をL1bとするとき、
L1a<L1b
を満足し、且つ前記第1の結像光学素子の副走査方向の屈折力をφa、前記第2の結像光学素子の副走査方向の屈折力をφbとするとき、
φa<φb
なる条件を満足することを特徴とする。
また、上記走査光学装置を用いた画像形成装置も本発明の一側面を構成する。
本発明によれば光学部品の配置自由度を高め、コンパクトで光学部品の点数が少ない小型の走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することができる。
本発明の走査光学装置は、複数の光源手段の発光部から出射した複数の光束の集光状態を変換する入射光学系から出射した複数の光束を偏向走査する偏向手段とを有している。さらに偏向手段の偏向面にて偏向走査された複数の光束を結像光学系で各光束毎に対応した被走査面の上に結像させている。
そして偏向手段の1つの偏向面では、同じ方向に複数の光束を偏向して、各々の光束で対応する被走査面を走査している。そして、同じ方向に偏向された複数の光束に対応する結像光学系において、偏向手段に物理的に最も近い被走査面と最も遠い被走査面に結像する結像光学系を各々結像光学系B、結像光学系Aとする。そのとき、結像光学系A、Bを構成する結像光学素子のうち、それぞれの被走査面に光学的に最も近い結像光学素子A、結像光学素子Bは、次の如く構成されている。偏向面から前記結像光学素子Aまでと、前記結像光学素子Bまでの距離のうち、距離が短い方の副走査断面内における前記結像光学素子の屈折力をφa、距離が長い方の副走査断面内における結像光学素子の屈折力をφbとする。そのとき、
φa<φb
なる条件を満足するように各要素を設定している。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
図1は本発明の走査光学装置の実施例1の副走査方向の要部断面図(副走査断面図)である。
尚、以下の説明において、結像光学系の光軸または軸上と表現した場合は、被走査面の中心で被走査面に垂直方向の軸のことである。また、レンズの光軸と表現する場合には、レンズの入射面及び出射面の面頂点を結んだ直線のことを言う。
また、副走査方向(Z方向)とは、偏向手段の回転軸と平行な方向である。主走査断面とは、副走査方向(偏向手段の回転軸と平行な方向)を法線とする断面である。主走査方向(Y方向)とは、偏向手段で偏向走査される光束を主走査断面に投射した方向である。副走査断面とは、主走査方向を法線とする断面である。
本実施例の走査光学装置は偏向手段5を挟み走査ユニットSR,SLを2つ備え、1つの偏向手段5により4本の光束Ra、Rb、R´a、R´bを偏向走査し、対応する感光ドラム面8A(Bk),8B(C),8D(Y),8C(M)を走査する。
ここで走査ユニットSRにおいて、偏向手段である光偏向器(5面回転多面鏡)5の偏向面5aで偏向反射した偏向光束Raは、結像レンズ6A、7Aを通過後、反射ミラーM1により折り返され、被走査面である感光ドラム8A(Bk)に導かれる。(ステーションS1)。また、光偏向器5の偏向面5aで偏向反射した偏向光束Rbは、結像レンズ6Aを通過後、反射ミラーM2で折り返され、結像レンズ7Bを通過し、反射ミラーM3により折り返され、被走査面である感光ドラム8B(C)に導かれる。(ステーションS2)。
一方、走査ユニットSLにおいて、光偏向器5の偏向面5´aで偏向反射した偏向光束R´aは結像レンズ6´A、7´Aを通過後、反射ミラーM´1により折り返され、被走査面である感光ドラム8D(Y)に導かれる。(ステーションS4)。また、光偏向器5の偏向面5´aで偏向反射した偏向光束R´bは結像レンズ6´Aを通過後反射ミラーM´2で折り返され結像レンズ7´Bを通過し、反射ミラーM´3により折り返され、被走査面である感光ドラム8C(M)に導かれる。(ステーションS3)。
このように本実施例では、光偏向器5の回転軸に対向した2つの偏向面に、それぞれ複数の光源手段から出射した複数の光束が入射している。そして、1つの偏向面で、同じ方向に偏向反射された複数の光束を用いて、光偏向器5の回転軸を挟んで対向配置した複数の被走査面を走査している。
尚、上記反射ミラーM1〜M3とM´1〜M´3はそれぞれ光路折り曲げ手段として構成している。
本実施例では、以下の説明において、各被走査面8A〜8Dに対応した複数の結像光学系SA〜SDのうち、それぞれ偏向手段の一つの偏向面にて同じ方向に偏向走査された複数の光束に対応した結像光学系は以下の如くである。つまり結像光学系SAとSBにおいて、又は結像光学系SCとSDにおいて、光偏向器5に物理的に最も遠い被走査面8A、又は8Dに走査光束が結像する結像光学系を結像光学系(第1の結像光学系)Aと称する。本実施例においては、ステーションS1、S4の結像光学系SA、SDが結像光学系Aに該当する。
また本実施例では、複数の結像光学系SA〜SDのうち、それぞれ偏向手段の一つの偏向面にて同じ方向に偏向走査された複数の光束に対応した結像光学系は以下の如くである。つまり結像光学系SAとSBにおいて、又は結像光学系SCとSDにおいて、光偏向器5に物理的に最も近い被走査面8B、又は8Cに走査光束が結像する結像光学系を結像光学系(第2の結像光学系)Bと称す。本実施例においては、ステーションS2、S3の結像光学系SB、SCが結像光学系Bに該当する。
また結像光学系A、Bを構成する結像光学素子のうち、それぞれの被走査面に光学的に最も近い結像光学素子を各々結像光学素子A、Bと称する。本実施例においては、ステーションS1、S4の結像レンズ7A、7´Aが結像光学素子(第1の結像光学素子)Aに該当する。また、ステーションS2、S3の結像レンズ7B、7´Bが結像光学素子(第2の結像光学素子)Bに該当する。
本実施例における2つの走査ユニットSR,SLの構成及び光学的作用は互いに同じであるので、以下走査ユニットSRを中心に説明する。
本実施例における複数の結像光学系SA,SBは各々複数の結像レンズから構成され、光偏向器5に最も近い結像レンズ6Aは、複数の結像光学系SA,SBで共用されている。
本実施例では、結像レンズ7Bを、被走査面8Bに最も近い反射ミラーM3より光学的に光偏向器5側(偏向手段側)に配置することにより、結像レンズ7Bの主走査方向の長さを短くし、装置全体の小型化を図っている。
一方、被走査面8Bに最も近い結像レンズ7Bを被走査面8Bに最も近い反射ミラーM3よりも被走査面8B側に配置すれば、共通の結像光学系であっても,前述したような走査光束と結像レンズの干渉の問題を避けることは可能である。しかしながら、その反面、結像レンズ7Bの主走査方向の長さが長くなるため、装置全体が大型化してくる。
本実施例では図1のステーションS2に示した通り、結像レンズ7Bを通過する光束Rbは、副走査断面内において自分自身の光束と交差していない光学配置としている。
この場合は、結像レンズ7Bを結像レンズ7Aよりも被走査面側にシフトして配置することで、図13、図14で示したような共通の結像光学系で構成した場合に課題となっていた結像レンズと走査光束との干渉を回避することができる。
本実施例において、ステーションS1の結像光学系SAの光路には、反射ミラーを1枚、ステーションS2の結像光学系SBの光路には反射ミラーを2枚配置している。
図2aは光偏向器5で同じ側に偏向走査される光束Ra、Rbの内、光束Raに対するステーションS1の主走査断面図であり、図2bは光束Rbに対するステーションS2の主走査断面図である。
本実施例において、光偏向器5に光学的に最も近い結像レンズ6Aは両結像光学系SA、SBで同一形状のものであり、被走査面8A、8B側に光学的に最も近い結像レンズ7A、7Bは主走査断面内及び副走査断面内ともに形状が異なっている。
図中、C0は軸上光束の主光線の偏向点(基準点)である。副走査方向においては、光束Ra、Rbは偏向点C0にて交差する。偏向点C0は結像光学系の基準点であり、偏向点C0から被走査面までの光学的な距離を以下、「結像光学系の光路長」と定義する。
本実施例では、図2a、bに示した通り、2つの結像光学系SA、SBの被走査面8A、8Bに近い側の結像レンズ7A、7Bの位置を異ならせ、また結像レンズ7A、7Bの主走査断面内及び副走査断面内の形状を互いに異ならせている。これにより本実施例では、光学部品の配置自由度を高めている。
つまり、本実施例では、光偏向器5の偏向面から結像レンズ(第1の結像光学素子)7Aまでと、結像レンズ(第2の結像光学素子)7Bまでの距離(L1a,L1b)のうち、距離が短い方の副走査断面内における前記結像光学素子(第1の結像光学素子7A)の屈折力をφa、距離が長い方の副走査断面内における結像光学素子(第2の結像光学素子7B)の屈折力をφbとするとき、
φa<φb ‥‥(1)
なる条件を満足させている。
すなわち、結像レンズの位置を光軸方向にずらすことで、光学部品の配置自由度を高め、コンパクトで光学部品の点数が少ない小型の走査光学装置を達成している。また、副走査方向の屈折力を適切に設定することで、偏向手段の偏向面と被走査面を共役関係にし、偏向面の倒れによる被走査面の結像位置のズレ(ピッチムラ)を減少させている。
本実施例において、結像レンズ7Aと、結像レンズ7Bの副走査断面内の屈折力φa、φbは、それぞれ、
φa=0.013967
φb=0.014251
である。これは条件式(1)を満足している。
つまり本実施例では、結像レンズ7Bの屈折力φbの方が結像レンズ7Aの屈折力φaより強い。(L1a<L1bの場合、φa<φb)。
これは光偏向器5から被走査面までの距離がほぼ同じであり、副走査断面内において、光偏向器5から被走査面とを共役関係にしようとした場合、被走査面に近い結像レンズの方がよりパワーが強くなることを意味している。
また、本実施例では、光偏向器5の偏向面から結像レンズ(第1結像光学素子)7Aまでと、結像レンズ(第2結像光学素子)7Bまでの距離を各々L1a、L1bとする。そのとき、
L1a<L1b ‥‥(2)
なる条件を満足させている。
本実施例において、光偏向器5の偏向面から結像レンズ7Aまでと、結像レンズ7Bまでの距離L1a、L1bは、それぞれ、
L1a=111.9mm、
L1b=124.2mm
であり、これは条件式(2)を満足している。つまり本実施例では、結像レンズ7Bを結像レンズ7Aより12.3mm被走査面側に配置している。
また、本実施例においては、図2AのステーションS1における光路長をT1a、図2BのステーションS2における光路長をT1bとするとき、
T1a=246mm、
T1b=247mm
であり、その光路長の差を1mmとしている。
また、本実施例においては、2つの結像光学系SA、SBの走査像高Y(mm)に対する走査画角θ(rad)の比K(Kθ係数、Y=Kθ)が、ともに、
K=210(mm/rad)
である。
また、本実施例においては、光偏向器5に入射する光束の主走査方向の収束度mを以下のように定義している。
m=1−Sk/f
Sk:主走査断面内における結像光学系の後側主平面から被走査面までの距離(mm)
f:結像光学系の主走査断面内の焦点距離(mm)。
mの値によって、次の3つの場合に分けられる。
m=0のとき
主走査方向において、光偏向器に平行光束が入射
m<0のとき
主走査方向において、光偏向器に発散光束が入射
m>0のとき
主走査方向において、光偏向器に収束光束が入射。
本実施例においては、光束Raに対するステーションS1の収束度をma、光束Rbに対するステーションS2の収束度をmbとしたとき、以下のようになっている。
ma=0.0、
mb=0.0
よって、共に平行光束を光偏向器に入射させている。
また、図1に示した光偏向器5で偏向走査されるもう一方の側の走査ユニットSLは、上述した走査ユニットSRと同じ光学的作用をし、走査ユニットSLのそれぞれの光束R´a、R´bは被走査面である感光ドラム8D(Y)、8C(M)に導かれている。結像レンズ6´Aは結像レンズ6Aと同じ形状であり、結像レンズ7´A、7´Bもそれぞれ結像レンズ7A、7Bと同じ形状をしている。
本実施例においては、このように一つの光偏向器の異なる偏向面にそれぞれ複数の光源手段から出射した光束をそれぞれ対応する入射光学系を介して入射させ、該光偏向器を挟んだ両側を偏向走査している。これによって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色を同時に走査できる走査光学装置を達成している。
図3は図1に示した光偏向器5の周りの一部を拡大した拡大図である。図4は走査ユニットSRを構成する各入射光学系の副走査断面図である。
本実施例において、光偏向器5の偏向面5aに対して垂直で且つ基準点C0を通過する面をP0としたとき、面P0に対してそれぞれγa=3.3°、γb=3.3°の斜入射角度γの光束を偏向走査させている。本実施例では、2つの光束Ra、Rbの偏向面への斜入射角度γの絶対値が等しくなるように構成している。
上記斜入射角度γは大きすぎると、波面収差の捩れによるスポットの崩れを補正することが困難となり、小さすぎると光路の分離がし難くなる。
望ましくは、斜入射角度γ(γa、γb)を次式の条件式(3)を満足するように設定するのが良い。
2.0°<γ<5.0° ‥‥(3)
本実施例では斜入射角度γa、γbを上下で3.3°と同じに設定し、反射ミラーM2での光路の分離を容易にしている。
また、上記斜入射角γa、γbの絶対値は条件式(3)の範囲であれば、必ずしも一致させなくてもよい。例えば、副走査方向の結像倍率βsの絶対値が大きい結像光学系SAの斜入射角をγa=2.3°、副走査方向の結像倍率βsの絶対値が小さい結像光学系SBの斜入射角をγb=4.3°となるようにしても良い。
偏向手段の偏向面のシフト偏心によるピッチムラは斜入射角の絶対値が大きくなるに従い悪化し、偏向手段の偏向面の倒れによるピッチムラは副走査方向の結像倍率の絶対値が大きくなるに従い悪化する。よって、仮に斜入射角を異ならせる場合は、ピッチムラの観点から、副走査結像倍率の絶対値が大きい方の結像光学系の斜入射角の絶対値を他方に対して小さく設定した方がよい。
一方、副走査方向に斜入射する光学系は、波面収差の捩れによりスポット形状が崩れる現象が発生する。この波面収差の捩れを設計上補正するためには、斜入射角の絶対値が小さい方が有利である。よって、高精度のポリゴンミラーや偏向面が1面しかない共振型の光偏向器を使用する場合、本数値実施例のように斜入射角の絶対値を一致させる方が斜入射角を小さく抑えられるため良い。
本実施例では光源手段に半導体レーザー1A、1Bを使用し、半導体レーザー1A、1Bの発光部から出射した発散光束の集光状態をカップリングレンズ2A、2Bで平行光束に変換している。
副走査断面内においては、カップリングレンズ2A、2Bで集光された光束をシリンドリカルレンズ4A、4Bで光偏向器5の偏向面に一旦結像させている。
また、開口絞り3A、3Bはそれぞれの被走査面8A、8B上でのスポット径(スポットのピーク光量の1/eスライス径)を等しくするように、副走査方向に異なる径としている。
絞り3Aは主走査方向4.0mm、副走査方向3.5mmの楕円形状をしている。絞り3Bは主走査方向4.0mm、副走査方向3.0mmの楕円形状をしている。光源手段1A、1Bから光偏向器5までの光学系(入射光学系LA、LB)は、開口絞り3A、3B以外は形状が全く同じ光学部品を使用している。
このように、光学部品を共通化することにより、部品の種類を削減し、1部品あたりの生産数を増加させている。
5は偏向手段としての光偏向器(回転多面鏡)であり、外接円半径17mmの5面構成のものである。また、回転多面鏡5はモーター9により図2a、bに示した矢印A方向に一定速度で回転することで、各光束毎に対応した被走査面8A、8Bを矢印B方向に走査している。
尚、2つの結像光学系SA,SBの構成は同じであるので、以下結像光学系SAを中心に説明する。
結像光学系SAは、光偏向器5によって偏向走査された画像情報に基づく光束Raを主走査断面内(主走査方向)において被走査面としての感光ドラム面8A上にスポットに結像させている。また、副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面8Aとの間を光学的に共役関係にすることにより、面倒れ補正を行っている。
通常、回転多面鏡などの複数の偏向面が存在する光偏向器の場合、偏向面毎に副走査方向への偏向面の倒れ角が異なるため、面倒れ補正光学系を採用することが一般的である。
本実施例において半導体レーザー1Aから出射した発散光束は、カップリングレンズ2Aにより平行光束に変換され、開口絞り3Aによって該光束(光量)が制限され、シリンドリカルレンズ4Aに入射している。シリンドリカルレンズ4Aに入射した平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出し、光偏向器5の偏向面5aに入射する。このとき偏向面5aに入射する光束を結像レンズ6Aの光軸と該光束の主光線とのなす角度αがα=70°となるように入射させている。
本実施例では副走査断面内において、結像光学系SAと結像光学系SBの結像倍率を各々βsa、βsbとするとき、
1.0<|βsa|<2.5 ‥‥(4)
1.1<|βsa/βsb|<1.3 ‥‥(5)
なる条件を満足させている。
上記条件式(4)の上限値を超えると結像レンズ7A、7Bが光偏向器側に寄りすぎ光路を分離した後、光束と結像レンズの干渉を回避することが困難となり、良くない。また、条件式(4)の下限値を超えると、結像レンズ7A、7Bの主走査方向の長さが長くなり、小型な走査光学装置の達成という目的から外れてしまうので良くない。
上記条件式(5)の上限値を超えると共通の結像レンズ6Aを用いた設計が困難となり、波面収差の補正不足やその他の近軸収差性能が満足できなくなってしまうので良くない。また、条件式(5)の下限値を超えると、結像レンズ7Aに対する結像レンズ7Bの移動量が少なく、光束とレンズの干渉が避けられないので良くない。
本実施例において、結像光学系SAの結像倍率βsaと結像光学系SBの結像倍率βsbは、それぞれ、
βsa=−1.98
βsb=−1.68
である。これらの値を条件式(4),(5)に代入すると、
|βsa|=1.98
|βsa/βsb|=1.178
であり、条件式(4),(5)を満足している。
尚、更に好ましくは上記条件式(4),(5)を次の如く設定するのが良い。
1.3<|βsa|<2.3 ‥‥(4a)
1.15<|βsa/βsb|<1.25 ‥‥(5a)
次に本実施例における走査光学装置のレンズ面形状及び光学配置を表1、表2に示す。

ここに、表1はステーションS1のレンズ形状及び配置を示し、表2はステーションS2のレンズ形状及び配置を示している。
結像レンズ(fθレンズ)6A、7A、7Bのレンズ入射面、レンズ出射面の母線形状は共に、10次までの関数として表せる非球面形状により構成している。結像レンズ6A、7A、7Bのそれぞれのレンズ面と結像レンズ6A、7A、7Bの光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査断面内において光軸と直交する軸をY軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
(但し、Rは母線曲率半径,K,B4,B6,B8,B10,は非球面係数)
なる式で表されるものである。
非球面係数B4,B6,B8,B10は走査光学装置の半導体レーザー1Aが配置されている側(B4s,B6 s,B8 s,B10 s)と半導体レーザー1Aが配置されていない側(B4e,B6 e,B8 e,B10 e)とで数値を異ならせる。そのことで、主走査方向に非対称な形状を表現することができる。
また、副走査方向と対応する子線方向が、
なる式で表されるものである。Sは母線方向の各々の位置における母線の法線を含み主走査面と垂直な面内に定義される子線形状である。
ここで主走査方向に光軸からY離れた位置における副走査方向の曲率半径(子線曲率半径)Rs*が、
(但し、Rsは光軸上の子線曲率半径,D2,D4,D6,D8,D10は子線変化係数)
なる式で表されるものである。
こちらも主走査方向の形状と同様に、非球面係数D2〜D10は走査光学装置の半導体レーザー1Aが配置されている側(D2s〜D10 s)と半導体レーザー1Aが配置されていない側(D2e〜D10 e)とで数値を異ならせる。これにより主走査方向に非対称な形状を表現することができる。
尚、本実施例では面形状を上記定義式により函数を定義したが、本発明の権利の範囲はこれを制限するものではない。
図5は本発明の実施例1の主走査方向と副走査方向の像面湾曲を表すグラフである。尚、図5〜図9までの添え字aは光束Raに対する結像光学系SAの光学性能を示し、添え字bは光束Rbに対する結像光学系SBの光学性能を示している。
画像の有効幅(W=310mm)において、結像光学系SAは、主走査方向の像面湾曲dmは0.94mm、副走査方向の像面湾曲dsは0.43mmである。また結像光学系SBは、主走査方向の像面湾曲dmは0.81mm、副走査方向の像面湾曲dsは0.50mmであり、ともに良好に補正されていることが分かる。
図6は本発明の実施例1のfθ特性dy1を表すグラフである。
fθ特性dy1に関しては実際に光束が到達する位置から理想像高を引いた差分を示している。結像光学系SAは、最大で0.039mmのズレが生じており、結像光学系SBは、最大で1.391mmのズレが生じている。結像光学系SBのfθ特性は、このままで使用するには大きすぎる値であり、主走査方向の色ずれの発生原因になってしまう。そのため、画像クロックを各像高に合わせて変化させ、fθ特性dy1を低減させることが望ましい。
fθ特性の補正不足は画像クロックの変更により電気的に補正が可能ではあるが、fθ特性のズレが大きくなりすぎると、主走査方向のスポット径自体が変化してしまう。
本実施例ではスポット径自体を大きく変化させてしまうほどのfθ特性のズレは発生しておらず、本実施例の走査光学装置を用いて感光ドラム上に潜像を形成したとしても、画像の濃度ムラなどの問題につながる事はない。
図7は本発明の実施例1の走査線曲がりdzを表すグラフである。
走査線曲がりdzに関しては各像高での副走査方向の結像位置から画像中心での副走査方向の結像位置を引いた差分で示している。結像光学系SAは、最大で7μmのズレが発生しており、結像光学系SBは、最大で10μmのズレが発生している。しかし、どちらも画像上問題となるレベルのものではない。
本実施例では、結像レンズ7Aは光軸を回転軸として光偏向器側から見て時計周りに、0.548分回転させている。また結像レンズ7Bは光軸を回転軸として光偏向器側から見て反時計周りに0.552分回転させている。このようにする事で走査線の傾きを補正している。
図8は各像高におけるスポットの断面形状を示した説明図である。
図8においては各像高におけるスポットのピーク光量の2%、5%、10%、13.5%、36.8%、50%のスライスで切った断面を示している。
通常、副走査断面内において斜め方向から光束を入射させる走査光学装置では、波面収差の捩れによりスポットが崩れる現象が見られる。本実施例においては各面のパワー配置、レンズのチルト量、シフト量を最適化することで波面収差の捩れを低減している。
結像光学系SAでは結像レンズ7Aを面P0に対して1.552mm副走査方向にシフトさせることで波面収差の補正を行っている。結像光学系SBでは結像レンズ7Bを面P0に対して2.123mm副走査方向にシフトさせることで波面収差の補正を行っている。このようにする事で、全像高に渡って崩れの無いきれいなスポット形状を達成している。
図9は、偏向面のシフト偏心誤差を10μm与えたときの主走査方向のジッターdy2を表した説明図である。
ステーションS1、S2とも偏向面に主走査方向に平行光束を入射させているので、主走査方向のジッターは発生しない。
また、最近では一つの偏向面を往復振動させる共振型の光偏向器の開発が盛んである。この共振型光偏向器を用いることで、前述した面倒れによるピッチムラや面偏心による主走査ジッターといった問題を解決することが可能となる。よって本実施例は共振型光偏向器と組み合わせて使用することで、その効果を更に発揮させることが可能となる。
このように本実施例においては、各光束において結像光学系の一部を異ならせ、また結像レンズの位置をずらして構成すことにより、光路配置の自由度が増し、且つ、光学部品を必要最小限のもので達成することを可能としている。
また、本実施例では、副走査倍率そのものと副走査倍率の比を規定することにより、光学性能上問題ない実現可能な光学系を提供することを可能としている。
尚、本実施例では、ステーションS1、S4の光路に反射ミラーを1枚、ステーションS2、S3の光路に反射ミラーを2枚配置したが、それに限らず、少なくとも一つのステーションの光路に反射ミラーを3枚以上配置しても、本発明の効果は発揮される。
また、本実施例では、光偏向器の偏向面に対し、副走査断面内において光束を斜め方向から入射させる斜入射光学系について説明してきたが、これに限定されることはない。例えば回転多面鏡を上下2段に重ねて、それぞれの回転多面鏡の偏向面に対し、副走査断面内において光束を垂直に光束を入射させる光学系においても、本発明の効果は発揮される。
また、本実施例は一つの光偏向器を挟んで両側を走査するタイプの走査光学装置において、その効果が十分発揮されるが、これに限定されることはない。例えば、光偏向器の片側のみを偏向走査するタイプの走査光学装置においても、光学部品の配置自由度が増す効果は得られる。
また、本実施例では、結像光学系を複数の結像レンズより構成したが、これに限らず、複数若しくは単数の結像レンズより構成しても良い。
また、本実施例では、各ステーションS1〜S4が上記に示した構成であっても、それぞれの結像光学系において、波面収差の捩れの補正やその他の近軸性能を満足させることができる。
[カラー画像形成装置]
図10は、本発明のカラー画像形成装置の実施例を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号100はカラー画像形成装置を示す。このカラー画像形成装置100には、パーソナルコンピュータ等の外部機器102から色信号としてのコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリントコントローラ101によって、Yi(イエロー)、Mi(マゼンタ)、Ci(シアン)、Bki(ブラック)の各色画像データに変換され、実施例1〜3に示した構成を有する走査光学装置11に入力される。そして、この走査光学装置11からは、画像データYi、Mi、Ci、Bkiに応じて変調された光ビームが出射され、この光ビームによって感光体ドラム21〜24の感光面を主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光体ドラム21〜24は、モータ(不図示)によって時計廻り(R方向)に回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム21〜24の感光面が光ビームに対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光体ドラム21〜24の上方には、感光体ドラム21〜24の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ(不図示)が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラによって帯電された感光体ドラム21〜24の表面に、前記走査光学装置11によって走査される光ビームが照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビームは、画像データYi、Mi、Ci、Bkiに基づいて変調されており、この光ビームを照射することによって感光体ドラム21〜24の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビームの照射位置よりもさらに感光ドラム21〜24の回転方向の下流側で感光体ドラム21〜24に当接するように配設された現像器31〜34によってトナー像として現像される。
現像器31〜34によって現像されたトナー像は、感光ドラム21〜24の上方で、感光体ドラム21〜24に対向するように配設された中間転写ベルト103上で、一旦4色のトナー像が転写されカラー画像として形成される。そして、中間転写ベルト103上に形成されたカラートナー画像は転写ローラ(転写器)104によって被転写材たる用紙108上に転写される。用紙108は用紙カセット107内に収納されている。
未定着トナー像を転写された用紙108はさらに定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ105とこの定着ローラ105に圧接するように配設された加圧ローラ106とで構成されている。そして、転写部から搬送されてきた用紙108を定着ローラ105と加圧ローラ106の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙108上の未定着トナー像を定着せしめる。そして、定着された用紙108は画像形成装置の外に排出させられる。
109はレジストレーションセンサであり、中間転写ベルト103上に形成された、Y、M、C、Bkのレジストレーションマークを読取る事で、各色の色ずれ量を検知する。その検出結果を走査光学装置11にフィードバックすることで、色ずれのない高品位なカラー画像を形成することを可能にしている。
図10においては図示していないが、プリントコントローラ101は、先に説明したデータの変換だけでなく、画像形成装置内の各部や、走査光学装置内のポリゴンモータなどの制御も行う。
本発明の実施例1の走査光学装置の副走査断面図 本発明の実施例1の走査光学装置の主走査断面図 本発明の実施例1の走査光学装置の主走査断面図 本発明の実施例1の走査光学装置の副走査断面の拡大図 本発明の実施例1の走査光学装置の入射光学系の副走査断面図 本発明の実施例1の像面湾曲を表すグラフ 本発明の実施例1の像面湾曲を表すグラフ 本発明の実施例1の主走査方向の結像位置ズレを表すグラフ 本発明の実施例1の主走査方向の結像位置ズレを表すグラフ 本発明の実施例1の走査線曲がりを表すグラフ 本発明の実施例1の走査線曲がりを表すグラフ 本発明の実施例1のスポットプロファイル 本発明の実施例1のスポットプロファイル 本発明の実施例1の主走査方向のジッターを表すグラフ 本発明の実施例1の主走査方向のジッターを表すグラフ 本発明の実施例のカラー画像形成装置の要部概略図 従来の走査光学装置の要部斜視図 従来の走査光学装置の副走査断面図 同一の結像光学系を使用した場合の光路と結像レンズの干渉を説明した図 同一の結像光学系を使用した場合の光路と結像レンズの干渉を説明した図 同一の結像光学系を使用した場合の光路と結像レンズの干渉を説明した図 従来の走査光学装置の副走査断面図
符号の説明
1A、1B 光源手段(半導体レーザー)
2A、2B 集光レンズ(カップリングレンズ)
3A、3B 開口絞り
4A、4B シリンドリカルレンズ
5 偏向手段
5a,5´a 偏向面
6A、7A、7B、6´A、7´A、7´B 結像レンズ
M1〜M3、M´1〜M´3 ミラー
8A〜8D 被走査面(感光ドラム)
9 モーター
SA〜SD 結像光学系
LA、LB 入射光学系
S1、S2 走査ユニット
S1〜S4 ステーション
11 走査光学装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
100 カラー画像形成装置
101 プリンタコントローラ
102 外部機器(パーソナルコンピューター)
103 中間転写ベルト
104 転写ローラ
105 定着ローラ
106 加圧ローラ
107 用紙カセット
108 転写材(用紙)
109 レジストレーションセンサ

Claims (10)

  1. 複数の光源手段と、前記複数の光源手段から出射された複数の光束の集光状態を変換する入射光学系と、前記入射光学系から出射された複数の光束を偏向走査する偏向手段と、前記偏向手段の偏向面にて偏向走査された複数の光束を各光束毎に対応した被走査面の上に結像させる結像光学系と、を有する走査光学装置において、
    前記偏向手段の1つの偏向面では、同じ方向に複数の光束を偏向走査して、各々の光束で対応する被走査面を走査しており、各被走査面に対応した複数の結像光学系のうち、前記偏向手段に物理的に最も近い被走査面に結像する結像光学系を第2の結像光学系とし、前記偏向手段に物理的に最も遠い被走査面に結像する結像光学系を第1の結像光学系とするとき、前記第1の結像光学系を構成する結像光学素子のうち前記被走査面に光学的に最も近い結像光学素子を第1の結像光学素子とし、前記第2の結像光学系を構成する結像光学素子のうち前記被走査面に光学的に最も近い結像光学素子を第2の結像光学素子と前記第1の結像光学系は、光学的に前記第1の結像光学素子よりも前記被走査面側に配置された第1の光路折り曲げミラーを有しており、
    前記第2の結像光学系は、光学的に前記第2の結像光学素子よりも前記1つの偏向面側に配置された第2の折り曲げミラーと、光学的に前記第2の結像光学素子よりも前記被走査面側に配置された第3の折り曲げミラーとを有しており、前記第1の結像光学系の最も光学的に被走査面に近い第1の結像光学素子から前記偏向手段の偏向面までの距離をL1a、前記第2の結像光学系の最も光学的に被走査面に近い第2の結像光学素子から前記偏向手段の偏向面までの距離をL1bとするとき、
    L1a<L1b
    を満足し、且つ
    前記第1の結像光学素子の副走査方向の屈折力をφa、前記第2の結像光学素子の副走査方向の屈折力をφbとするとき、
    φa<φb
    なる条件を満足することを特徴とする走査光学装置。
  2. 前記偏向手段は、複数の偏向面を有した回転多面鏡からなり、前記複数の偏向面のうち、前記回転多面鏡の回転軸に対向した2つの偏向面には、前記複数の光源手段から出射された複数の光束が入射しており、前記複数の光束は、前記回転多面鏡の回転軸を挟んで対向配置した複数の被走査面を走査していることを特徴とする請求項に記載の走査光学装置。
  3. 副走査断面内において、前記偏向手段の1つの偏向面に入射する複数の光束は、前記回転多面鏡の偏向面に対して斜め方向から入射していることを特徴とする請求項1または2に記載の走査光学装置。
  4. 前記偏向手段の1つの偏向面に入射する複数の光束の前記偏向面への副走査断面内の斜入射角度は、符号が反対で絶対値が等しいことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の走査光学装置。
  5. 前記複数の結像光学系は各々複数の結像光学素子から構成され、
    前記複数の結像光学系を構成する結像光学素子のうち、前記偏向手段に最も近い結像光学素子は、前記複数の結像光学系で共用されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の走査光学装置。
  6. 前記第2の結像光学素子に入射する光束は、副走査断面内において前記第1の結像光学素子に入射する光束と交差する一方、前記第2の結像光学素子を通過した光束は、副走査断面内において前記第1の結像光学素子に入射する光束と交差していないことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の走査光学装置。
  7. 前記第1の結像光学系の副走査方向の結像倍率をβsa、前記第2の結像光学系の副走査方向の結像倍率をβsbとするとき、
    1.0<|βsa|<2.5
    1.1<|βsa/βsb|<1.3
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の走査光学装置。
  8. 前記第1の結像光学系の光路には、光路折り曲げ手段が1枚、前記第2の結像光学系の光路には、光路折り曲げ手段が2枚配置されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の走査光学装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の走査光学装置と、前記複数の被走査面に配置された複数の感光体と、前記走査光学装置で走査された光束によって前記感光体の上に形成された静電潜像をトナー像として現像する複数の現像器と、現像されたトナー像を被転写材に転写する複数の転写器と、転写されたトナー像を被転写材に定着させる定着器とを有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 外部機器から入力した色信号を異なった色の画像データに変換するプリントコントローラを備えたことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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