JP5135575B2 - 機能性分子接着剤と分子接着性樹脂表面とその作成法並びに樹脂めっき製品もしくはプリント配線板の製造法 - Google Patents

機能性分子接着剤と分子接着性樹脂表面とその作成法並びに樹脂めっき製品もしくはプリント配線板の製造法 Download PDF

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Description

本発明は各種用途に有用な機能性分子接着剤と、これを用いた樹脂製品表面のメタル化または各種用途に使用される電子機器及びコンピューター制御製品に使用され、クロック高周波に優れた単層または多層プリント配線とその製造方法に関するものである。
従来、樹脂製品表面のメタル化は樹脂製品の表面洗浄後、有毒なクロム酸塩類でエッチングして表面に微細な空孔を空け、触媒担持後、無電界めっき、電気めっきして行っており、クロム酸塩処理が大きな課題となっている。特に最近、国内のメーカーはクロム酸塩類の使用を嫌って、海外に移転しこの分野の空洞化が進んでいる。
さらに、従来の樹脂めっきにおいては、樹脂の種類を選び、めっきグレードでないと密着性に問題があり、樹脂ブレンド物やガラスなど充填剤が入った配合物ではめっきが不可能な場合があった。
しかし、多様な、任意の樹脂に対して強度を付与し、複雑形状に成型加工した樹脂製品に対するメタル化は、軽量化の点でも要求は高い。
一方、最も汎用されているサブトラクト回路形成法によるプリント配線基板の製造技術には、高周波対策、高温半田対策、発熱対策及びコスト対策が急務である。
サブトラクト回路形成法で行われる銅張り積層板は電解銅箔とエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂を使用して作られる。電解銅箔の片面の平均粗度は5μm以上と粗いので高周波対策が非常に困難である。
また、電解銅箔の他面は平滑であるが、そのままではエポキシ樹脂との接着強度に課題があり、高温半田対策に困難を来す。現在は、黒化処理により接着強度を上げているが、平均粗度が高くなり、両者を同時に解決する方法が見つかっていないのが現状である。
さらに、現在の樹脂はエポキシ樹脂やポリイミドなどのように誘電率(ε:3〜5)の高い樹脂を使用しているので、発熱対策も大きな課題である。一方、誘電率が高い極性樹脂は接着性が期待できるが、誘電率の低い樹脂は発熱を抑制できても接着性が確保できないと言う新たな課題が生じ、同時に満足する方法は今まで報告されていない。
以上のように従来法では高周波対策、高温半田対策及び発熱対策などの技術的問題もさることながら、製造工程数が多く、人手と大型の設備を使用するため日本では競争力の低い産業とされ、特殊で高級品以外は中国をはじめとするアジア諸国に産業移転が行われ、日本にはほとんど残っていない。
さらに、最近はシステム イン パッケイジ(SIP)のように、電子部品のハウジングなどへの立体的な配線技術が要求されており、上記のような銅箔を接着する製造方法では実用的ではなく、多くの課題を招来することとなる。そこで、従来とは異なる全く新しい配線技術の出現が望まれている。
本発明は以上のような背景から、樹脂の種類に影響されないエッチングフリーの樹脂めっきを可能とし、高周波対策、高温半田対策、発熱対策および製造コストが銅線の平滑性、接着強度、誘電率及び生産性(生産時間、工程数、不良率)などとそれぞれ関係し、樹脂と銅線の界面化学的な問題を解決する新たな分子接着剤を採用することを目的としている。
本発明者は、上記のような樹脂と銅薄膜または銅線の界面化学的な課題を解決するためには、樹脂上に金属薄膜または金属細線を積み上げる分子接着剤を用いることにより、平滑性と接着強度の問題を解決することができ、また、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、UV照射などにより樹脂表面に単分子層のOH基を導入、結合させることにより、接着強度や平滑性が樹脂の極性や添加剤、配合剤の種類や組成に依存しないものとすることができることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
すなわち、本発明は樹脂めっき製品またはプリント配線基板の製造における樹脂と銅薄膜または線の界面化学的課題を解決するために、分子接着剤を活用、導入することを特徴としている。
本発明は以下に示すような特徴を有している。
第1;樹脂と金属とを接着させるための分子接着剤であって、次式、
(式中、R1は、水素原子、炭化水素基または-C3H6Si(C2H5O)3を示し、R2は炭化水素鎖または異種原子もしくは官能基が介在した炭化水素鎖を示し、Xは、水素原子または炭化水素基を示し、Yはアルコキシ基を示し、nは1から3までの整数である。ただし、R 1 が-C 3 H 6 Si(C 2 H 5 O) 3 のときは、R 2 は-CH 2 CH 2 CH 2 -を示し、YはC 2 H 5 O-を示し、nは3である。
で表されるチオール反応性アルコキシシラン化合物の1種または2種以上であることを特徴とする分子接着剤。
第2;R2は、硫黄原子、窒素原子またはカルバモイル基もしくはウレア基を介在させた炭化水素鎖であることを特徴とする上記第1の分子接着剤。
第3;R1はH-,CH3-, C2H5-, n-C3H7-, CH2=CHCH2-, n-C4H9-, C6H5-, またはC6H11-あり,
Rは−CH2CH2−, −CH2CH2CH2−,−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−, −CH2CH2SCH2CH2- ,
−CH2CH2CH2SCH2CH2CH2- ,-CH2CH2NHCH2CH2CH2-, -(CH2CH2)2NCH2CH2CH2-,−C6H4−,−C6H4C6H4−,−CH2C6H4CH2−, −CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−,−CH2CH2OCONHCH2CH2CH2−, −CH2CH2NHCONHCH2CH2CH2−,または−(CH2CH2)2CHOCONHCH2CH2CH2−であり, XはH-, CH3-, C2H5- n-C3H7-, i-C3H7-, n-C4H9-, i-C4H9-, またはt-C4H9-であり、YはCH3O-, C2H5O-, n-C3H7O -, i-C3H7O-, n-C4H9O-, i-C4H9O-, またはt-C4H9O-であることを特徴とする上記第1の分子接着剤。
第4;次式、
(式中、Zは、チオール基またはそのアルカリ金属塩もしくはアミンあるいはアンモニウム付加塩、またはチオカルボン酸もしくはジチオカルボン酸のアルカリ金属塩を示し、Rは炭化水素鎖または異種原子もしくは官能基が介在してもよい炭化水素鎖を示し、Xは、水素原子または炭化水素基を示し、Yはアルコキシ基を示し、nは1から3までの整数である。)
で表されるチオール反応性アルコキシシラン化合物の1種または2種以上であることを特徴とする分子接着剤。
第5;Rは、硫黄原子、窒素原子または酸素原子を介在させた炭化水素鎖であることを特徴とする上記第4の分子接着剤。
第6;Zは−SH、−SLi,−SNa,−SK, −SCs,,−SH・アミン、または−CSSNaであり、−R−は−CH2CH2−、−CH2CH2O−、−CH2CH2NH−、−CH2CH2NCH3−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2NH−、−CH2CH2CH2NCH2−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH2CH2N(CH2CH2)2N−、−CH2CH2CH2OCH2CH(OH)CH2−、−CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2SCH2CH2−, −CH2CH2SCH2CH2−,−CH2CH2CH2NHCH2CH2−, CH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2−,−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−、−C6H4−、−C6H4C6H4−、−CH2C6H4CH2−、または−CH2CH2C6H4CH2CH2−であり、XはCH3-, C2H5-, n-C3H7-, i-C3H7-, n-C4H9-, i-C4H9-またはt-C4H9-であり,YはCH3O-, C2H5O-, n-C3H7O -, i-C3H7O-, n-C4H9O-, i-C4H9O-, またはt-C4H9O-であることを特徴とする上記第4または第5の分子接着剤。
第7;上記第1から第6のうち少なくともいずれかの分子接着剤を含有することを特徴とする接着剤組成物。
第8;上記第1から第6のいずれかの分子接着剤が樹脂表面に結合されていることを特徴とする分子接着性樹脂表面。
第9;上記第1から第6のいずれかの分子接着剤もしくはこれを含有する組成物の溶液と樹脂とを接触させ、加熱または減圧乾燥することを特徴とする分子接着性樹脂表面の作成法。
第10;樹脂の表面にあらかじめOH基を導入もしくは結合させた後に接触させ、加熱または減圧乾燥することを特徴とする上記第9の分子接着性樹脂表面の作成法。
第11;コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、もしくはUV照射処理してOH基を導入または結合させた後に接触させ、加熱乾燥することを特徴とする上記第10の分子接着性樹脂表面の作成法。
第12;上記第9から第11のいずれかの方法により得られた分子接着性樹脂表面にマスクを介して選択的に200〜400nmの紫外線を照射することを特徴とする微細模様形成用樹脂表面の作成法。
第13;上記第12の方法で得られた樹脂表面を塩化スズ溶液、塩化パラジウム水溶液、パラジウムコロイド水溶液、銀塩溶液、または金塩溶液の触媒溶液に接触させて触媒を担持することを特徴とする接着性部分選択的触媒担持法。
第14;上記第13の方法で得られた触媒担持樹脂表面を無電解めっき浴に浸漬することを特徴とする金属薄膜が樹脂表面に接着された樹脂めっき製品の製造法。
第15;上記第14の方法により得られた樹脂めっき製品を電気めっきすることを特徴とする金属薄膜の増膜厚化法。
第16;上記第9から第11のいずれかの方法により得られた分子接着性樹脂表面に金属を接着することを特徴とする金属張り積層板の製造法。
第17;上記第1から第6のいずれかの分子接着剤が表面に結合されている金属を、表面にOH基を導入または結合している樹脂と接着させることを特徴とする金属張り積層板の製造方法。
第18;上記第16または第17の方法により得られた金属張り積層板を加工することを特徴とする加工処理方法。
第19;加工処理方法が、プリント配線板の製造方法であることを特徴とする上記第18に記載の加工処理方法。
第20;上記第13の方法で得られた触媒担持樹脂表面を無電解めっき浴に浸漬することを特徴とする微細金属線が樹脂表面に接着されたプリント配線基板の製造法。
第21;上記第20の方法において、樹脂の表裏面を貫通連絡するために、樹脂に予めスルーホールを開けていることを特徴とするプリント配線基板の製造法。
第22;上記第20の方法により得られたプリント配線基板を電気めっきすることを特徴とする金属配線の増膜厚化法。
以上のとおりの本発明によれば、従来技術に比し、樹脂めっきにおいては洗浄工程やエッチング工程が省かれており、かつ、有機物であればOH基の導入は容易であるので樹脂めっきの選択肢が大幅に広がる。
さらに、プリント配線基板においては金属箔の製造、金属箔の粗化処理(黒化処理)、樹脂と銅箔の接着、レジスト塗布、現像、銅箔エッチング、レジスト剥離、などが省かれ省力化しているので、製造コストが大幅に減少する。
本発明によれば、銅線の平滑性は樹脂の平滑性が転写される。現在の樹脂の加工方法で平均粗度が0.2μm程度で製造することは十分に可能であるので、銅線の平滑性も同程度にすることは可能である。したがって、本発明の方法に従えば、高周波対策は十分に可能である。
本発明の分子接着剤は、アルコキシシリル基が樹脂上のOH基と反応して化学結合(共有結合)を形成し、チオールが触媒金属を介在して銅線と化学結合(塩結合)するので、樹脂の極性、種類、添加剤の種類、平滑性に関係なく強い接着強度を示す。
銅線の平滑性が樹脂の平滑性に依存し、銅線と樹脂の接着強度が銅線の表面形状や樹脂の極性と関係しないので、樹脂の種類を誘電率から任意に選択することができるので、発熱の問題に対し解決を与えることが理解される。
本発明の樹脂めっき技術を用いることにより、樹脂めっきの選択肢が著しく広がるので新規な数多くの機能部品が安価で迅速に製造できるようになる。
本発明のプリント配線基板製造技術を用いることにより、高周波電流でも電気信号が伝播され、厳しい環境でも耐えうる安価で高性能の多層プリント配線基板、立体三次元化配線基板、ハウジング配線などが可能となり、次世代の高性能電子・電気機器が製造可能となる。
本発明は以上のような特徴を持つものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
本発明の樹脂めっきやプリント配線基板の製造方法において必須とされている分子接着剤は、前記の[化1], [化2] の式で示されるチオール基反応性アルコキシシラン化合物の1種または2種以上のもの、あるいはこれを含有する組成物である。
チオール反応性アルコキシシラン化合物を示す〔化1〕〔化2〕においては、符号R1、R2、M1、R、Z、X、Yおよびnについては前記に規定のとおりのものであり、その具体例については、前記の第2、第3、第5、第6の発明に規定したものが例示される。
このチオール反応性アルコキシシラン化合物については従来公知の手法等によって合成してもよいし、あるいは市販品として利用してもよい。
また、前記の[化1]で表されるトリアジン骨格を有するチオール基反応性アルコキシシラン化合物については、たとえば、R1−NH−R2−SiX3−nYn で表されるアルコキシシラン含有アミン化合物と塩化シアヌルとを反応させ、生成されるアルコキシシラン含有トリアジンジクロリドと水硫化ソーダ化合物とを反応させることにより合成することができる。この方法にいては本発明者が開発したものであって、すでに特許出願している。
そこで、本発明の新しい方法については、添付した図1に沿って以下説明する。
まず、第1工程の樹脂製品または基板の製造では、樹脂表面にOH基を導入もしくは結合させる。このOH基の導入、結合は従来公知の方法をはじめとして様々な方法として可能である。たとえばより好適な方法としてはコロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、UV照射処理の方法がある。もちろん樹脂の種類、その構成として表面にOH基が存在するようにしてもよい。これも本発明におけるOH基の導入、結合に含まれる。
次いで、第2工程の分子接着剤付与の工程では、OH基含有の樹脂、あるいは未含有樹脂の平面または立体面という表面を前記のように処理して得られたOH基含有樹脂を前記の分子接着剤もしくはこれを含有する組成物の溶液(分散液を含む)と接触させる。この接触は各種の方法で行われてよく、たとえば前記溶液への浸漬、噴霧やロール塗布して接触させる。その後、加熱乾燥することにより分子接着剤を樹脂表面に結合させる。
なお、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、そしてUV照射処理については、対象が有機物である限り、一般的に、照射により表面にOH基が生成される。
また、前記の〔化1〕〔化2〕で表わされる本発明の分子接着剤においては、そのアルコキシシリル基は無機性のOH基はもちろん、有機性のOH基も同様に反応するので、高分子材料、セラミックス材料及び金属材料のいずれにも結合させることができることが特徴である。
本発明でいう樹脂については各種のものであってよく、天然または合成の樹脂、熱可塑性または熱硬化性、UV硬化性、架橋性等のうちの任意のものであってよい。たとえばセルロース及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、二酢酸セルロース、表面ケン化酢酸ビニル樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、i-ポリプロピレン、石油樹脂、ポリスチレン、s‐ポリスチレン、クロマン・インデン樹脂、テルペン樹脂、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体、ABS樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルニトリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、ポリシアノアクリレー、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン・エチレン共重合体、フッ化ビニリデン・プロピレン共重合体、1,4‐トランスポリブタジエン、ポリオキシメチレン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、フェノール・ホルマリン樹脂、クレゾール・ホルマリン樹脂、レゾルシン樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂、グリプタル樹脂、変性グリプタル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブテレンテレフタレート、不飽和ポリエステル樹脂、アリルエステル樹脂、ポリカーボネート、6−ナイロン、6'6−ナイロン、6'10-ナイロン、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンズイミダゾール、ポリアミドイミド、ケイ素樹脂、シリコンゴム、シリコン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリジメチルフェニレンオキサイド、ポリフェニレンオキサイドまたはポリジメチルフェニレンオキサイドとトリアリルイソシアヌルブレンド物、(ポリフェニレンオキサイドまたはポリジメチルフェニレンオキサイド、トリアリルイソシアヌル、パーオキサイド)ブレンド物、ポリキシレン、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES), ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PPI、カプトン(デュポン社の商品名))、液晶樹脂、ケブラー繊維(デュポン社の商品名)、炭素繊維とこれら複数材料のブレンド物などポリテトラフロロエチレン以外の高分子材料、または天然ゴム、1,4‐シスブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリクロロプレン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、水素添加スチレン・ブタジエン共重合ゴム、アクリルニトリル・ブタジエン共重合ゴム、水素添加アクリルニトリル・ブタジエン共重合ゴム、ポリブテン、ポリイソブチレン、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ターポリマー、塩素化ポリエチレン、クロルスルフォン化ポリエチレン、アルキル化クロルスルフォン化ポリエチレン、クロロプレンゴム、塩素化アクリルゴム、臭素化アクリルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンとその共重合ゴム、塩素化エチレンプロピレンゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴムなどのゴム材料と架橋物など、またはこれらの混合物が該当し、粒子、フイルム、板、長方形、正方形、多角形、製品形状、繊維、布、網、筒、空中糸、ホース、球、楕円球、繊維などの形状のものを意味する。
これらの樹脂やそのブレンド物には、所要の性質、機能を付加するための各種の配合、添加成分が含有されていてよい。たとえば、熱による変形を防ぐため補強する場合には、カーボンブラック、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、湿式及び乾式シリカなどの充填剤やレーヨン、ナイロン、ポリエステル、ビニロン、スチール、ケブラ(デュポン社の商品名)、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維や布を入れたり、過酸化物などの架橋剤や多官能性モノマーを加えて三次元化して使用することにより目的を達成する。
樹脂や樹脂配合物の表面のコロナ放電処理では、各種様式のコロナ表面改質装置(例えば、信光電気計測(株)製コロナマスター)を用いてよく、たとえば、電源:AC100V、出力電圧:0〜20kV , 発振周波数:0〜40kHzで0.1秒〜60秒、温度0〜60℃の条件で行われる。
大気圧プラズマ処理でも、各種様式の大気圧プラズマ発生装置(例えば、松下電工(株)製、Aiplasuma)を用いてよく、たとえば、プラズマ処理速度10〜100mm/s, 電源: 200 or 220 V AC(30A)、圧縮エア:0.5MPa(1NL/min), 10kHz/300W〜5GHz、電力:100W〜400W, 照射時間:0.1秒〜60秒の条件で行われる。
UV照射でも同様であって、各種様式のUV-LED照射装置(例えば、(株)オムロン製UV-LED照射装置ZUV-C30H)を用いてよくたとえば波長:200〜400nm、電源:100V AC, 光源ピーク照度:400〜3000mW/cm2, 照射時間:1〜60秒の条件で行われる。
最適処理条件はこれらいずれの場合も、樹脂の種類や履歴、樹脂添加剤の種類と量、充填剤の種類と量などを考慮して定めることができる。一般的には、樹脂表面が処理後水に対して拡張濡れ(表面張力:55kJ/cm2以上)を示すことと、照射時間が1〜60秒の範囲に入るように操作条件を設定することが性能を引き出すためと生産性向上のために重要であることが考慮される。
樹脂表面に接着性表面を作成するための分子接着剤もしくはその組成物の溶液は、通常は、前記の[化1]または[化2]の化合物を溶剤に0.001から10重量%の範囲内で溶解して調整することができる。好ましくは0.01から2重量%である。0.01重量%未満では樹脂表面への被覆率は十分であるが、十分な剥離強度が得られない場合が発生しやすくなる。0.001重量%未満では十分な剥離強度は得られない。2重量%超では1分子膜層のほかに多分子膜の層も生成し、表面粗化や凹凸の原因となって接着力も低下しやすくなる。10重量%を超える場合には所要の接触力が得られない。
ここで云う、溶剤とは、水をはじめ、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類、塩化メチレンなどのハロゲン化物、ブタン、ヘキサンなどのオレフィン類、テトラヒドロフラン、ブチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族類、ジメチルホルムアミド、メチルピロリドンなどのアミド類など、またはこれらの混合溶媒等の各種のものが使用可能である。
なお、本発明では、前記の分子接着剤は組成物であってよく、前記〔化1〕〔化2〕のうちの1種または2種以上の化合物とともに、たとえば安定剤、重合防止剤、光劣化防止剤等の各種成分との組成物であってもよく、これらの組成物の前記溶媒溶液も本発明の範囲に含まれる。
コロナ放電などの前処理によって、OH基を表面に生成(導入、結合)した樹脂基板表面は分子接着剤溶液に浸漬されるか、もしくは噴霧、塗布などにより接触させるこれら接触手段の方式には特に制限はなく、また、浸漬や噴霧等のための時間に制限はなく、樹脂基板表面が一様にぬれることが重要である。
これらの接触処理後には、通常は、樹脂表面は40〜200℃で1〜30分間の加熱乾燥や前記の溶剤による洗浄を行い、反応性の賦与工程を終了する。
分子接着剤を付着した樹脂表面は、たとえばオーブン中、ドライヤー、あるいは高周波加熱により加熱して乾燥する。加熱乾燥は、通常、50℃〜200℃の温度範囲で、1〜60分間行われる。50℃未満ではOH基が表面に生成した高分子材料と反応する時間が長くかかりすぎて、生産性の低下によりコスト高を招く。また、200℃を超えると加熱乾燥時間が短くても樹脂表面が変形したり、分解するので好ましくない。また、加熱乾燥に代えて減圧乾燥としてもよい。減圧乾燥することによって、耐熱性に劣る対象樹脂には好適である。
上記のような処理によって、樹脂及び樹脂配合物表面には結合した反応性チオール基(SH基)が導入されるが、通常の空気中に放置しても活性はほとんど変化しない。しかし、チオール基が太陽光や酸化性の雰囲気に放置されると活性を減少させる。従って、長期に保存する場合や移動する場合には光と酸素を遮断して保存することが重要である。
たとえば図1に示した第3工程の露光工程は選択的な金属めっきを行うための前工程である。ここでは反応性のSH基が結合した樹脂製品または基板を樹脂、石英、あるいはメタル等のマスクで覆い、これに紫外線照射すると、マスクされていない紫外線照射部分はジスルフィド基(SS基)に変化し、マスクされている未照射部分はSH基として残る。このように紫外線照射により、樹脂表面を反応性の異なる部分に分別することができる。
図2には、前記〔化1〕の分子接着剤を用いた場合の露光工程までを模式的に示している。この図2では、上記のジスルフィド(SS基)の形成が示されている。
なお、図1にも示した予めスルホールなどの加工を施す場合はその部分をマスクで覆い露光すると、スルホールはSH基の状態を保つことができる。
紫外線照射の場合の光源としては、水銀ランプ(波長;254、303、313、365 nm)やメタルハライドランプ(200-450 nm)が使用できる。また、ベンゾフェノン系の増感剤を吸着させるとハイパーメタルハライドランプ(400-450 nm)も使用可能となる。
紫外線照射の条件は、通常は、0〜100℃、1秒〜100分間で目的を達成できるが、好ましくは20〜50℃で20秒〜180秒である。これらの条件未満では紫外線照射部分が完全にSS基に変換しないでSH 基が残る場合がある。またこれらの条件を超えると紫外線照射部分が分解する場合があるので、好ましくない場合もある。一般に、100%SS基変換率は温度が低いと、長時間で達成され、温度が高いと短時間で達成される。単分子層での反応であるので、SS基変化速度は一般のホトレジストに比べて高いのが特徴である。
以上のような分子接着剤が結合した樹脂表面は反応性の違いにより配線模様を識別するので、一般に使用されているホトレジストと異なり、現像の操作、エッチング、レジスト剥離などの操作を必要としないことが大きな特徴である。
図1に示した第4工程のめっき工程では、まず、上記露光後の樹脂表面に対して活性化処理を施し、無電解めっきを行う。このための手段も各種であってよいが、好適には、塩化スズの水溶液に浸漬後、活性化浴に浸漬してSH基部分を活性化し、その後無電解めっき浴に浸漬する。
活性化工程で使用される活性化浴はパラジウム塩、金塩、白金塩、銀塩、塩化スズ等のすず塩、アミン錯体などからなる水溶液であり、この水溶液にSH基とSS基を有する樹脂を浸漬すると、SH基部分にパラジウム、白金及び銀などの金属が析出して化学的に結合する(接着する)ので洗浄しても脱落しない。しかし、SS基部分とは結合しないので水または酸性水で洗浄すると容易に脱落する。
一般に、Pd-Sn系の触媒が活性化工程で使用されるが、この活性化浴は水にPdCl2とSnCl2・7H2Oを溶解させて調整することができる。PdCl2とSnCl2・7H2Oは、たとえば、それぞれ0.001-1mol/Lの濃度範囲で調製され、0−70℃の温度範囲で1秒−60分の浸漬時間で使用される。
Pd-Sn等の触媒が担持された樹脂は無電解めっき浴に浸漬するが、ここで云う無電解めっき浴とは金属塩と還元剤が主成分であり、通常、これにpH調整剤、緩衝剤、錯化剤、促進剤、安定剤及び改良剤などの補助成分が添加されている。
無電解めっきできる金属は金、銀、銅、ニッケル、コバルト、鉄、パラジウム、白金、真鍮、モリブデン、タングステン、パーマロイ、スチールなどとこれらの合金であり、これらの金属塩が単独または混合して使用される。
具体的な金属塩としては、KAu(CN)2, KAu(CN)4, Na3Au(SO3)2, Na3Au(S2O3)2, NaAuCl4, AuCN, Ag(NH3)2NO3, AgCN, CuSO4・5H2O, CuEDTA, NiSO4・7H2O, NiCl2, Ni(OCOCH3)2、CoSO4, CoCl2, SnCl2・7H2O、PdCl2などを挙げることができ、通常は、0.001-1mol/Lの濃度範囲で使用される。
還元剤とは上記の金属塩を還元して金属を生成する作用を持つものであり、たとえば、KBH4, NaBH4, NaH2PO2, (CH3)2NH・BH3, CH2O, NH2NH2, ヒドロキシルアミン塩、N,N-エチルグリシンなどであり、通常は、0.001-1 mol/Lの濃度範囲で使用される。
以上のような主成分に対して、無電解めっき浴の寿命を延長させたり、還元効率を高める目的で補助成分を加えてもよく、たとえば、塩基性化合物、無機塩、有機酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、水酸化アンモニア、EDTA, ジアミノエチレン、酒石酸ナトリウム、エチレングリコール、チオ尿素、トリアジンチオール、トリエタノールアミンなどを0.001-0.1 mol/Lの濃度範囲で使用される。
無電解めっきでは浴の種類や組成、めっきの目的などによりめっき条件が定められる。通常は、0−98℃の温度範囲、1分から300分の浸漬時間が考慮される。
触媒が担持された樹脂を無電解めっき浴に浸漬すると、触媒が担持された部分に金属が析出してパターン化された導電性金属配線模様ができ上がる。この時、触媒は樹脂と化学結合したSH基と塩形成結合を形成しているので、金属膜と樹脂は化学結合で連結され、高い接着強度が発生する。
同時に析出した金属の界面(樹脂と接触した部分)は樹脂表面の粗さが転写されるので、Ra:1μmを超えない。また金属膜の表面(空気との接触面)はレベリング剤などの作用により、Ra:1μm付近を維持することができる。
導電性金属配線模様における金属膜を厚化する場合は電気めっきを行うと、短時間で金属膜が成長する。以上のようにして、表面に金属配線が描写された1層プリント樹脂基板が得られる。
樹脂表面の分子接着剤による反応性賦与、紫外線照射による配線模様の描写、触媒担持、無電解めっき及び電解めっきを樹脂基板の表裏両面でおこなうと、たとえば図3に概要を示したように、2層プリント配線基板が得られる。また、予め、基板に層間の連結をするスルホールを空けておくか、紫外線照射後にスルホールを空けて、触媒担持、無電解めっき及び電解めっきを樹脂基板の表裏両面でおこなうと、表裏が貫通連結された2層プリント配線基板が得られる。
図1には、上記のようにして作製された1及び2層プリント樹脂基板の接着工程も示している。多層プリント配線基板は1及び2層プリント樹脂基板と未処理樹脂の熱圧着による接着によって得られる。この目的を達成するためには、1及び2層プリント樹脂基板の金属表面及び樹脂表面に接着活性処理をする必要がある。
たとえば1及び2層プリント樹脂基板をKBH4, NaBH4, NaH2PO2, (CH3)2NH・BH3, CH2O, NH2NH2, ヒドロキシルアミン塩、N,N-エチルグリシンなどの還元性水溶液に0〜80℃で1〜100分間浸漬すると、樹脂基板上のSS基はSH基に容易に還元され、接着性が賦与される。
また、樹脂めっき物または1及び2層プリント樹脂基板を1〜100 mmol/dm3のトリアジントリチオールモノナトリウムとトリエタノールアミン混合水溶液、または分子接着剤の溶液に20〜80℃で1秒〜200秒間浸漬し、金属薄膜または配線金属表面に接着性を賦与することもができる。
上記のようにして接着処理した樹脂めっき物または1及び2層プリント樹脂基板と未処理の樹脂基板を交互に複数枚合わせて100−200℃、1分から180分間、100MPaの圧力で加熱プレスすると多層プリント配線基板が得られる。
さらに、射出成型などで得られた立体樹脂面を立体的なマスクで覆い紫外線照射すると、立体樹脂面にSH基部分とSS基部分からなる配線模様が描かれ、これを触媒液、無電解浴に浸漬すると金属配線を立体的に作ることができる。
以下、実施例により詳細かつ具体的に説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
<実施例1−5、比較例1−5>
先ず、表面粗さRaが4.3±0.1μmと0.10±0.02μm((株)レスカ社製Friction Playerにて測定)のステンレス板(40x80x0.2mm)をエミリ紙を用いて研磨して作成した。次に、架橋ポリエチレン(C-PE、三商(株)製C-PE板、ε=2.1、1x30x50mm)、アクリルニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS、三商(株)製ABS板、ε=2.8、1x30x50mm)、エポキシ基板(EP、味の素ファインテック(株) ABF-GX、ε=4.2、1x30x50mm)、ポリエステル(PET、三商(株)製PET板、ε=4.9、1x30x50mm)をサンドイッチに重ねて、1kgf/cm2の圧力下で樹脂のガラス転移温度で2分間プレスして樹脂基板のRaを4.3±0.1μmと0.10±0.02μmに調整した後、信光電気計測(株)製コロナマスターPS-1M(14kV, 15kHz, 100V AC)を用いて20℃、1〜10秒間処理して表面の汚れ洗浄とOH基の生成を行った。この時の樹脂基板の水に対する接触角を観察した。
分子接着剤(トリエトキシシリルプロピルトリアジンジチオール:TESTD)0.1gをエタノール/水混合溶媒100ml(エタノール95g:水5g)に溶解して作成した分子接着剤溶液にOH基表面含有樹脂基板を20℃で1分間浸漬後、所定の温度・時間で加熱乾燥した。得られた試料表面から未反応の分子接着剤を除去するために、アルコール洗浄をして分子接着剤が表面に結合したSH基表面含有樹脂基板とした。アルバックファイ(株)製PHI-5600によりXPS分析によりS2pスペクトルの強度を求め、分子接着剤の結合量の目安とした。
次に、図4の形状と寸法の樹脂基板に図5の石英マスクを載せ、高圧水銀ランプ(出力:1.5kW,照射エネルギー:2800mJ/cm2, アイグラフィック(株)製アイミニグランテイジ)を用いて20℃で裏表30秒間ずつ紫外線を照射すると、図6のように、SH基表面含有樹脂基板の表面はチオール基面(SH基面、紫外線未照射部分)とジスルフィド基面(SS基面、紫外線照射部分)に分かれる。紫外線照射処理した樹脂基板はNP-8 150ml/lとHCl 150ml/lに調整した触媒処理液(上村工業(株)製)に25℃で1分間浸漬して、Pd-Sn触媒を担持した。触媒担持樹脂基板は上村工業(株)のスルカップPSY-1A 100ml/l、スルカップPSY-1B 55ml/l, 18.5ホルマリン水溶液 20ml/lからなる無電解銅めっき浴に33℃で20分間浸漬すると、前記例示の図3のような銅めっきが樹脂基板に選択的に得られた。SH基面とSS基面における銅の生成を目視で観察した。さらに、生成した銅箔の表面粗度と接着強度をJISによる碁盤目試験により行った。銅めっき析出部分の1cm2の面積に1mm角の縦横の切身を入れ、セロハンテープを貼って剥がし、1mm角の銅箔が剥がれた数を測定し、%で示した。
結果を表1に示す。本発明の分子接着剤を使用しない場合(比較例1と3)には、全く銅の析出は観察されない。また、比較例2、4及び5に示すように、分子接着剤を使用しても、樹脂表面にOH基が存在しない場合(接触角が高く、拡張濡れになっていない)、分子接着剤は反応しないので、樹脂表面にSH基が導入されない。したがって、無電界銅めっきは析出しない。
しかしながら、実施例1-5に示すように、樹脂表面をOH基化して、分子接着剤を結合させると、SH基(XPS測定におけるS2pピーク)が樹脂基板表面に導入されるため、無電界銅めっき浴中で銅が析出する。析出した銅は碁盤目試験で100%接着していることがわかる。さらに、銅箔表面粗度は樹脂の表面粗度と同程度か若干減少していることから、銅箔の粗度は樹脂基板の粗度より大きくなることはないことがわかる。
<実施例6−14、比較例6−15>
先ず、表面粗さRaが4.3±0.1μmと0.10±0.02μm((株)レスカ社製Friction Playerにて測定)のステンレス板(40x80x0.2mm)をエミリ紙を用いて研磨して作成した。次に、架橋ポリエチレン(C-PE、三商(株)製C-PE板、ε=2.1、1x30x50mm)、ポリプロピレン(PP、三商(株)製PP板、ε=2.4、1x30x50mm)、(ポリジメチルフェニレンオキサイド:50、トリアリルイソシアヌル50、パーオキサイド:2)ブレンド物(POT、ε=2.45、1x30x50mm)、ポリスチレン(PSt、三商(株)製PSt板、ε=2.7、1x30x50mm)、アクリルニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS、三商(株)製ABS板、ε=2.8、1x30x50mm)、ポリオキシメチレン(POM、三商(株)製POM板、ε=3.6、1x30x50mm)、ポリカーボネイト(PC、三商(株)製PC板、ε=3.6、1x30x50mm)、ポリメチルメタクリレート(PMMM、三商(株)製PMMA板、ε=4.0、1x30x50mm)、ポリイミド(PI、三商(株)製PI板、ε=4.2、1x30x50mm)、エポキシ基板(EP、味の素ファインテック(株) ABF-GX、ε=4.2、1x30x50mm)、ポリエステル(PET、三商(株)製PET板、ε=4.9、1x30x50mm)、ポリ塩化ビニル(PVC、三商(株)製PVC板、ε=5.1、1x30x50mm)をサンドイッチに重ねて、1kgf/cm2の圧力下で樹脂のガラス転移温度で2分間プレスして樹脂基板のRaを4.3±0.1μmと0.10±0.02μmに調整した後、信光電気計測(株)製コロナマスターPS-1M(14kV, 15kHz, 100V AC)を用いて20℃、1〜10秒間処理して表面の汚れ洗浄とOH基の生成を行った。
分子接着剤(トリエトキシシリルプロピルトリアジンジチオール:TESTD)0.1gをエタノール/水混合溶媒100ml(エタノール95g:水5g)に溶解して作成した分子接着剤溶液にOH基表面含有樹脂基板を20℃で1分間浸漬後、所定の温度・時間で加熱乾燥した。得られた試料表面から未反応の分子接着剤を除去するために、アルコール洗浄をして分子接着剤が表面に結合したSH基表面含有樹脂基板とした。アルバックファイ(株)製PHI-5600によりXPS分析によりS2pスペクトルの強度を求め、分子接着剤の結合量の目安とした。
次に、図4の形状と寸法の樹脂基板に図5の石英マスクを載せ、高圧水銀ランプ(出力:1.5kW,照射エネルギー:2800mJ/cm2, アイグラフィック(株)製アイミニグランテイジ)を用いて20℃で裏表30秒間ずつ紫外線を照射すると、図6のように、SH基表面含有樹脂基板の表面はチオール基面(SH基面、紫外線未照射部分)とジスルフィド基面(SS基面、紫外線照射部分)に分かれる。紫外線照射処理した樹脂基板はNP-8 150ml/lとHCl 150ml/lに調整した触媒処理液(上村工業(株)製)に25℃で1分間浸漬して、Pd-Sn触媒を担持した。触媒担持樹脂基板は上村工業(株)のスルカップPSY-1A 100ml/l、スルカップPSY-1B 55ml/l, 18.5ホルマリン水溶液 20ml/lからなる無電解銅めっき浴に33℃で20分間浸漬すると、図3のような銅めっきが樹脂基板に選択的に得られた。SH基面とSS基面における銅の生成を目視で観察した。さらに、生成した銅箔の表面粗度と接着強度をJISによる碁盤目試験により行った。銅めっき析出部分の1cm2の面積に1mm角の縦横の切身を入れ、セロハンテープを貼って剥がし、1mm角の銅箔が剥がれた数を測定し、%で示した。
さらに、電気めっき浴(上村工業(株)製スルカップETN浴、CuSO4・5H2O;80g/l, H2SO4;200g/l, Cl−;50ppm, スルカップETN-1A;1ml/l, スルカップETN-1B;10ml/l)中で、無電解銅めっき基板を2.5A/dm2で25℃、40分間電気めっきを行った結果、銅めっき膜厚はおよそ30μmに達した。これに1cm幅の切りを入れて、その端を2cm剥がし、島津オートグラフP−100により、5mm/minの速度でT字型剥離試験を行い、基板と銅箔の接着強度を測定した。
結果を表2に示す。比較例6のように、分子接着剤を使用しなければ、樹脂基板上に銅箔の生成はない。また、分子接着剤を使用した場合でも、コロナ放電により表面のOH基化を行わないと接触角は35度付近で、拡張濡れにはならない。この場合は不十分とは言え、分子接着剤が反応するので、銅箔の析出は十分に認められる。しかし、実施例6に示すように、分子接着剤の使用とOH基化処理により、樹脂と銅箔のはく離強度は明らかに差が生ずることがわかった。OH基を予め持たない多くの樹脂もコロナ放電処理を行うと、拡張濡れに達する。拡張濡れでは十分なOH基が生成するため、樹脂の種類に関係なく、分子接着剤が樹脂基板表面と反応してSH基が導入される。このSH基は十分濃度で存在するため、樹脂基板と生成した銅箔の間で十分な接着強度を示すことがわかった。さらに、銅箔表面の粗度は樹脂基板表面の粗度より大きくなることはない。
<実施例15−30、比較例16−19>
先ず、表面粗さRaが0.10±0.02μm((株)レスカ社製Friction Playerにて測定)のステンレス板(40x80x0.2mm)をエミリ紙を用いて、PP, ABS, PC, PI及びPET樹脂基板を調整した後、信光電気計測(株)製コロナマスターPS-1M(14kV, 15kHz, 100V AC)を用いて20℃、1〜10秒間処理して表面の汚れ洗浄とOH基の生成を行った。
トリトリメトキシシランプロピルメルカタプタン(TMSPM)、6-トリメトキシシランデシルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(TMSHTD)、6-ジメチルメトキシシランプロピルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(DMMTD)、6-ジ(トリエトキシシランプロピル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(DTESTD)などの分子接着剤の各々0.2gをエタノール溶媒100ml(に溶解して作成した分子接着剤溶液にOH基表面含有樹脂基板を20℃で1分間浸漬後、所定の温度・時間で加熱乾燥した。得られた試料表面から未反応の分子接着剤を除去するために、アルコール洗浄をして分子接着剤が表面に結合したSH基表面含有樹脂基板とした。
次に、図4の樹脂基板に図5の石英マスクを載せ、高圧水銀ランプ(出力:1.5kW,照射エネルギー:2800mJ/cm2, アイグラフィック(株)製アイミニグランテイジ)を用いて20℃で裏表30秒間ずつ紫外線を照射すると、図6のように、SH基表面含有樹脂基板の表面はチオール基面(SH基面、紫外線未照射部分)とジスルフィド基面(SS基面、紫外線照射部分)に分かれる。紫外線照射処理した樹脂基板はNP-8 150ml/lとHCl 150ml/lに調整した触媒処理液(上村工業(株)製)に25℃で1分間浸漬して、Pd-Sn触媒を担持した。触媒担持樹脂基板は上村工業(株)のスルカップPSY-1A 100ml/l、スルカップPSY-1B 55ml/l, 18.5ホルマリン水溶液 20ml/lからなる無電解銅めっき浴に33℃で20分間浸漬すると、図6のような銅めっきが樹脂基板に選択的に得られた。SH基面とSS基面における銅の生成を目視で観察した。さらに、生成した銅箔の表面粗度と接着強度をJISによる碁盤目試験により行った。銅めっき析出部分の1cm2の面積に1mm角の縦横の切身を入れ、セロハンテープを貼って剥がし、1mm角の銅箔が剥がれた数を測定し、%で示した。
さらに、電気めっき浴(上村工業(株)製スルカップETN浴、CuSO4・5H2O;80g/l, H2SO4;200g/l, Cl−;50ppm, スルカップETN-1A;1ml/l, スルカップETN-1B;10ml/l)中で、無電解銅めっき基板を2.5A/dm2で25℃、40分間電気めっきを行った結果、銅めっき膜厚はおよそ30μmに達した。これに1cm幅の切りを入れて、その端を2cm剥がし、島津オートグラフP−100により、5mm/minの速度でT字型剥離試験を行い、基板と銅箔の接着強度を測定した。
結果を表3に示す。比較例16−19は分子接着剤の使用も、またコロナ放電によるOH基化処理もしていない。従って、銅めっきが樹脂上に生成しない。もちろん分子接着剤を使用しても、OH基化処理をしないと、やはり銅めっきは樹脂上に生成しない。また、OH基化処理のみでは、銅めっきは部分的に生成する場合もあるが、碁盤目試験で容易にはく離し、接着していないことがわかる。
しかしながら、実施例15−30に示すように、分子接着剤とOH基化処理によって、樹脂の種類や分子接着剤の種類に関係なく銅めっきは生成することがわかる。接着強度と樹脂の種類の関係は今の段階では明白でないが、チオール基の表面濃度が関係していることが予想できる。
<実施例31−35、比較例20−25>
表面研磨した電解銅箔(表面粗度=0.11μm、30μm)をトリアジントリチオール(TT、三協化成(株)製)、6−ジブチルアミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジチオール(DB、三協化成(株)製)及びTESTDの0.1%エタノール溶液に、50℃で10秒間浸漬して、表面処理銅箔を作成した。
また、樹脂基板にコロナ放電処理を行い表面をOH基化処理を行い、OH基処理樹脂板とした。さらに、これを上記のエタノール溶液に20℃で2分間浸漬後、80−150℃で10−20分間で加熱乾燥してTESTD処理樹脂板を調整した。
上記の電解銅箔、表面処理銅箔、樹脂板および表面処理樹脂板を重ねて加熱して、接着物を作成した。はく離強度はT字型はく離試験によった。結果を表4に示す。
比較例に示すように、未処理銅箔と未処理樹脂基板は加熱プレスにより全く接着しない。TT処理銅箔はエポキシ基板と接着するが、他の樹脂基板とは全く接着しない。DB処理銅箔はいかなる樹脂基板とも接着しない。TESTD処理銅箔はエポキシ樹脂板以外の樹脂基板とは全く接着しないが、OH基を持つ樹脂基板かまたは表面OH基化された樹脂基板とは接着する。また、表面OH基化樹脂は銅箔と接着しないが、TESTDN処理樹脂は銅箔と接着する。
以上のように、銅箔表面に分子接着剤を結合した場合は表面OH基化処理樹脂基板と接着する。また分子接着剤が表面に結合した樹脂は銅箔と接着することがわかる。
以上の結果は樹脂めっき物または2層樹脂基板を分子接着剤で処理するとき、OH基処理樹脂基板は接着して、樹脂めっきの樹脂被服や多層プリント配線基板になることが、また分子接着剤を結合した樹脂基板と2層樹脂基板を加熱プレスするとやはり、多層プリント配線基板が得られることを示す。
以上のように、樹脂のOH基化処理と分子接着剤の使用により、樹脂の種類の関係なく樹脂めっき、単層プリント配線基板、2層プリント配線基板、多層プリント配線基板、立体三次元化プリント配線基板、およびハウジング配線が可能になり、諸々の機能部品、電気製品、電子部品が低コスト、高性能、低環境負荷で提供されることが可能となった。
銅プリント配線基板における従来法と本願法の工程比較。 従来法は電解銅箔の製造、エポキシ樹脂基板の製造、樹脂基板の洗浄、銅箔の粗化、銅箔の接着、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離、スルホール、スルホールめっきにより単層プリント配線基板または2層プリント配線基板が製造される。 本願法は樹脂基板の製造、スルホール、OH基化処理、分子接着剤結合、露光、無電界銅めっきで単層プリント配線基板または2層プリント配線基板が製造される。従来法と本願法は工程数が半分以下であるため、製造工場面積や製造時間が半分以下に減少する。加えて、不良が出る難しい工程がないため、不良率も従来の1/10以下である。 樹脂基板のOH基化処理、分子接着剤の結合、及び露光工程における反応。樹脂表面にコロナ放電、大気圧プラズマ処理、およびUV照射をすると、表面にOH 基が生成し、このOH基と分子接着剤が反応して、SH基面が樹脂表面に導入される。これを露光すると、SH基面はSS基面に変化する。 2層プリント配線基板の製造工程。 樹脂基板にコロナ放電などを行い表面をOH基化後、分子接着剤を結合させると、SH基面の樹脂基板が製造される。マスクをかけて露光すると、SS基面とSH基面が生成する。これを触媒担持後、無電界銅めっき浴に入れると銅配線が析出する。マスクの裏側に紫外線が透過しないように黒いインクが塗られている。裏側が樹脂表面に接する。電鋳マスクの場合は黒インクの部分だけが電鋳となる。 樹脂基板の形状と寸法。 選択的銅めっきを施すための樹脂基板は右端に10mm幅のテープが張られている。これははく離強度を測るとき、金具にセットする部分である。 石英マスクの形状と寸法。 マスクの裏側に紫外線が透過しないように黒いインクが塗られている。裏側が樹脂表面に接する。電鋳マスクの場合は黒インクの部分だけが電鋳となる。 紫外線透過部分はSS基面に、未透過部分はSH基面となる。 露光後の樹脂基板の機能性基表面。 紫外線透過部分はSS基面に、未透過部分はSH基面となる。

Claims (19)

  1. 樹脂と金属とを接着させるための分子接着剤であって、次式;
    (式中、R1は、水素原子、炭化水素基または-C3H6Si(C2H5O)3を示し、R2は炭化水素鎖または異種原子もしくは官能基が介在した炭化水素鎖を示し、Xは、水素原子または炭化水素基を示し、Yはアルコキシ基を示し、nは1から3までの整数である。ただし、R 1 が-C 3 H 6 Si(C 2 H 5 O) 3 のときは、R 2 は-CH 2 CH 2 CH 2 -を示し、YはC 2 H 5 O-を示し、nは3である。
    で表されるチオール反応性アルコキシシラン化合物の1種または2種以上であることを特徴とする分子接着剤。
  2. R2は、硫黄原子、窒素原子またはカルバモイル基もしくはウレア基を介在させた炭化水素鎖であることを特徴とする請求項1の分子接着剤。
  3. R1はH-,CH3-, C2H5-, n-C3H7-, CH2=CHCH2-, n-C4H9-, C6H5-, またはC6H11-あり,
    Rは−CH2CH2−, −CH2CH2CH2−,−CH2CH2CH2CH2CH2CH2−, −CH2CH2SCH2CH2- ,
    −CH2CH2CH2SCH2CH2CH2- ,-CH2CH2NHCH2CH2CH2-, -(CH2CH2)2NCH2CH2CH2-,−C6H4−,−C6H4C6H4−,−CH2C6H4CH2−, −CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2CH2−,−CH2CH2OCONHCH2CH2CH2−, −CH2CH2NHCONHCH2CH2CH2−,または−(CH2CH2)2CHOCONHCH2CH2CH2−であり, XはH-, CH3-, C2H5- n-C3H7-, i-C3H7-, n-C4H9-, i-C4H9-, またはt-C4H9-であり、YはCH3O-, C2H5O-, n-C3H7O -, i-C3H7O-, n-C4H9O-, i-C4H9O-, またはt-C4H9O-であることを特徴とする請求項1の分子接着剤。
  4. 請求項1から3のうち少なくともいずれかの分子接着剤を含有することを特徴とする接着剤組成物。
  5. 請求項1から3のいずれかの分子接着剤が樹脂表面に結合されていることを特徴とする分子接着性樹脂表面。
  6. 請求項1から4のいずれかの分子接着剤もしくはこれを含有する組成物の溶液と樹脂とを接触させ、加熱または減圧乾燥することを特徴とする分子接着性樹脂表面の作成法。
  7. 樹脂の表面にあらかじめOH基を導入もしくは結合させた後に接触させ、加熱または減圧乾燥することを特徴とする請求項6の分子接着性樹脂表面の作成法。
  8. コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、もしくはUV照射処理してOH基を導入または結合させた後に接触させ、加熱または減圧乾燥することを特徴とする請求項7の分子接着性樹脂表面の作成法。
  9. 請求項6から8のいずれかの方法により得られた分子接着性樹脂表面にマスクを介して選択的に200〜400nmの紫外線を照射することを特徴とする微細模様形成用樹脂表面の作成法。
  10. 請求項9の方法で得られた樹脂表面を塩化スズ溶液、塩化パラジウム水溶液、パラジウムコロイド水溶液、銀塩溶液、または金塩溶液の触媒溶液に接触させて触媒を担持することを特徴とする接着性触媒担持法。
  11. 請求項10の方法で得られた触媒担持樹脂表面を無電解めっき浴に浸漬することを特徴とする金属薄膜が樹脂表面に接着された樹脂めっき製品の製造法。
  12. 請求項11の方法により得られた樹脂めっき製品を電気めっきすることを特徴とする金属薄膜の増膜厚化法。
  13. 請求項6から8のいずれかの方法により得られた分子接着性樹脂表面に金属を接着することを特徴とする金属張り積層板の製造法。
  14. 請求項1から3のいずれかの分子接着剤が表面に結合されている金属を、表面にOH基を導入または結合している樹脂と接着させることを特徴とする金属張り積層板の製造方法。
  15. 請求項13または14の方法により得られた金属張り積層板を加工することを特徴とする加工処理方法。
  16. 加工処理方法が、プリント配線板の製造方法であることを特徴とする請求項15に記載の加工処理方法。
  17. 請求項10の方法で得られた触媒担持樹脂表面を無電解めっき浴に浸漬することを特徴とする微細金属線が樹脂表面に接着されたプリント配線基板の製造法。
  18. 請求項17の方法において、樹脂の表裏面を貫通連絡するために、樹脂に予めスルーホールを開けていることを特徴とするプリント配線基板の製造法。
  19. 請求項17の方法により得られたプリント配線基板を電気めっきすることを特徴とする金属配線の増膜厚化法。
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