JP2007149711A - 有機薄膜トランジスタ装置及びその製造方法並びに金属薄膜の形成方法 - Google Patents

有機薄膜トランジスタ装置及びその製造方法並びに金属薄膜の形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ソース電極とドレイン電極との間のチャネル長をコントロール可能であり、短チャネルであり、移動度と作動周波数が高く、また、樹脂基板、ゲート電極、有機半導体及びソース電極又はドレイン電極間の接着性が高く、生産コストが低い有機トランジスタ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】樹脂基板上に、樹脂基板の表面と反応させて、光照射により触媒担持の選択性が生ずる表面を有する薄膜を形成し、薄膜の表面のゲート電極に対応する領域に触媒を担持させた後無電解金属めっきによりゲート電極を形成し、前記ゲート電極上に化学結合させて有機半導体層を形成し、前記有機半導体層上に化学結合させてソース電極及びドレイン電極を形成する。単分子レジストによる触媒担持の選択性を利用して無電解めっきにより電極を作製するものである。又、層間界面に化学結合とドナー/アクセプタ結合を生成させて、強固な層間接着を実現する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンピューター、集積回路、超集積回路、液晶ディスプレイ、プラズマデスプレーその他に使用される有機薄膜トランジスタ装置及びその製造方法並びに金属薄膜の形成方法に関する。より詳細には、単分子レジストによる触媒担持の選択性を利用して無電解めっきにより電極を作製するものである。
特に、ICカード、バーコード、情報タッグ、電子機能担持衣服などの応用分野が予想されているが、これらは有機材料の持つ軽量性や柔軟性に加えて、環境、省エネ、健康問題など豊かな生活を送るために必要な要素技術を含んでいる。
特開2005−235923号公報 有機半導体に関する研究はIBM社やベル研究所において古くから行われていたが、最近漸くシリコン半導体と比較されるレベルまで性能が向上してきた。
日本においても国家プロジェクトとして取り上げられ、最近、工藤一浩千葉大教授らによって成果が報告されている[工藤一浩ら、有機トランジスタの動作性向上技術、技術情報協会]。
有機半導体の課題は、キャリヤ移動度と動作周波数にあると言われており、その原因が有機半導体の性能にあると考えられている。しかしながら、有機半導体のキャリヤ移動度が金属並としても、チャンネル長が長ければ問題は解決しない。すなわち、チャンネル長を如何に短く取ることができるかが問題である。
多くの研究者らはこれまで、ゲート電極、ソース電極、ドレイン電極は蒸着またはスパッター法によって作ってきた(例えば特許文献1)。この方法はマスクを有機半導体表面において蒸着またはスパッターにより電極材料を飛ばし、金属電極を作るものであるが、現在チャンネル間を10μm以下にすることは不可能であると云われている。
上記でも指摘したように、現在微細加工分野において物理的手法には大きな障害があり、これを超えるには非常な困難を伴うように見える。すなわち、10μm以下チャンネル幅のマスクをどのようにして作るか、また作れたとして損傷することなく目的を達成できて連続使用することができるかどうか。
有機半導体の実用化のためにはどうしても新しい電極の作り方を開発する必要があることが分かるであろう。しかも、物理的手法を全く使わず、化学的手法によってのみ電極を作ることは挑戦の価値がある技術である。
上記したように、有機半導体を用いた有機トランジスタが提案されているが、大きな課題は2点ある。一点目は、ソース電極とドレイン電極間のチャンネル長をコントロールする方法が明確に示されていないこと。二点目は樹脂基板、ゲート電極、有機半導体及びソース電極又はドレイン電極間の接着性を確保する方法が提示されていないことである。この外に、乾式法では生産コストが高いこと、キャリヤ移動度と作動周波数が低いことなどが課題とされている。
本発明は、ソース電極とドレイン電極との間のチャネル長をコントロール可能であり、短チャネルであり、移動度と作動周波数が高い有機トランジスタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、樹脂基板、ゲート電極、有機半導体及びソース電極又はドレイン電極間の接着性が高く、生産コストが低い有機トランジスタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、
樹脂基板と、
前記樹脂基板の表面と反応して形成され、触媒担持の選択性を有する表面を有する薄膜と、
前記薄膜の表面のゲート電極に対応する領域に担持させた触媒上に析出した金属からなるゲート電極と、
前記ゲート電極上に化学結合させて形成した有機半導体層と、
前記有機半導体層上に化学結合させて形成したソース電極及びドレイン電極と、
を有することを特徴とする有機トランジスタ装置である。
請求項2に係る発明は、前記樹脂基板は、表面にOH基を有することを特徴とする請求項1記載の有機トランジスタ装置である。
請求項3に係る発明は、前記樹脂基板は、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項2記載の有機トランジスタ装置である。
請求項4に係る発明は、前記薄膜は、表面にSH基を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置である。
請求項5に係る発明は、触媒担持領域は、SH基を有する領域であり、触媒不担持領域はSS基を有する領域であることを特徴とする請求項4記載の有機トランジスタ装置。
請求項6に係る発明は、前記薄膜は、ジチオールトリアジニル(DTT)基を表面に有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置である。
請求項7に係る発明は、前記薄膜は、
Figure 2007149711
(式中、Rは、H−,CH−,C−,n−C−,CH=CHCH−,n−C−,C−,又はC11−,Rは、−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCHCHCHCHCH−,−CHCHSCHCH−,−CHCHCHSCHCHCH−,−CHCHNHCHCHCH−,−(CHCHN−CHCHCH−,−CHCHOCONHCHCHCH−,−CHCHNHCONHCHCHCH−,又は−(CHCHCHOCONHCHCHCH−,Xは、H−,CH−,C−,n−C−,i−C−,n−C−,i−C−,t−C−,YはCHO−,CO−,n−CO −,i−CO−,n−CO−,i−CO−,t−CO−,nは、1から3までの整数、Mは、Li,Na,K,Ceである。)で示されるアルコキシシリルアルキレントリアジンジチオールからなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置である。
請求項8に係る発明は、前記有機半導体層は、
Figure 2007149711
(式中Rは、CNH−,C(CH)N−,CNH−,CNH−,C(CH)N−,C16NH−,C16(CH)N−,C16CHNH−, C16CH(CH)N−,CNHCNH−,CN=NCNH−,CCH=CHCNH−,(CHNCCH=CHCNH−など多環の芳香族化合物、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のドナー性トリアジンジチオールを電解重合によりゲート電極上に積層してなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置である。
請求項9に係る発明は、前記ドナー性トリアジンジチオールからなる有機半導体層上に、
Figure 2007149711
(式中Rは、(NOCOOCH(CHCHN−,(NC)COOCH(CHCHN−,[(NOSCHCHClCHN−、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のアクセプター性トリアジンジチオールからなる層が浸漬処理により有機半導体薄膜表面に吸着して形成されていることを特徴とする請求項8記載の有機トランジスタ装置である。
請求項10に係る発明は、前記ソース電極及びドレイン電極は、アクセプター性トリアジンジチオールからなる層のソース電極、ドレイン電極形成部以外に光を照射してSS面とし、ソース電極、ドレイン電極形成部に触媒を担持させて無電解めっきに金属を析出させて形成したものであることを特徴とする請求項9記載の有機トランジスタ装置である。
請求項11に係る発明は、ゲート電極、有機半導体層およびソース電極・ドレイン電極は隣接する層と界面結合をもって湿式法により形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置である。
請求項12に係る発明は、樹脂基板上に、樹脂基板の表面と反応させて、光照射により触媒担持の選択性が生ずる表面を有する薄膜を形成し、
前記薄膜の表面のゲート電極に対応する領域に触媒を担持させた後無電解金属めっきによりゲート電極を形成し、
前記ゲート電極上に化学結合させて有機半導体層を形成し、
前記有機半導体層上に化学結合させてソース電極及びドレイン電極を形成する、
ことを特徴とする有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項13に係る発明は、前記樹脂基板は、表面にOH基を有することを特徴とする請求項12記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項14に係る発明は、前記樹脂基板は、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項13記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項15に係る発明は、前記薄膜は、表面にSH基を有することを特徴とする請求項12ないし14のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項16に係る発明は、触媒担持領域は、SH基を有する領域であり、触媒不担持領域はSS基領域であることを特徴とする請求項15記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項17に係る発明は、前記薄膜は、ジチオールトリアジニル(DTT)基を表面に有することを特徴とする請求項12ないし16のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項18に係る発明は、前記薄膜は、
Figure 2007149711
(式中、Rは、H−,CH−,C−,n−C−,CH=CHCH−,n−C−,C−,又はC11−,Rは、−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCHCHCHCHCH−,−CHCHSCHCH−,−CHCHCHSCHCHCH−,−CHCHNHCHCHCH−,−(CHCHN−CHCHCH−,−CHCHOCONHCHCHCH−,−CHCHNHCONHCHCHCH−,又は−(CHCHCHOCONHCHCHCH−,Xは、H−,CH−,C−,n−C−,i−C−,n−C−,i−C−,t−C−,YはCHO−,CO−,n−CO −,i−CO−,n−CO−,i−CO−,t−CO−,nは、1から3までの整数、Mは、Li,Na,K,Ceである。)で示されるアルコキシシリルアルキレントリアジンジチオールからなることを特徴とする請求項12ないし17のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項19に係る発明は、前記有機半導体層は、
Figure 2007149711
(式中Rは、CNH−,C(CH)N−,CNH−,CNH−,C(CH)N−,C16NH−,C16(CH)N−,C16CHNH−,C16CH(CH)N−,CNHCNH−,CN=NCNH−,CCH=CHCNH−,(CHNCCH=CHCNH−など多環の芳香族化合物、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のドナー性トリアジンジチオールを電解重合によりゲート電極上に積層してなることを特徴とする請求項12ないし18のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項20に係る発明は、前記ドナー性トリアジンジチオールからなる有機半導体層上に、
Figure 2007149711
(式中Rは、(NOCOOCH(CHCHN−,(NC)COOCH(CHCHN−,[(NOSCHCHClCHN−、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のアクセプター性トリアジンジチオールからなる層が浸漬処理により有機半導体薄膜表面に吸着して形成されていることを特徴とする請求項19記載の有機トランジスタ装置。
請求項21に係る発明は、アクセプター性トリアジンジチオールからなる層上のソース電極、ドレイン電極形成部以外に光を照射してSS面とし、ソース電極、ドレイン電極形成部に触媒を担持させて無電解めっきに金属を析出させて前記ソース電極及びドレイン電極を形成することを特徴とする請求項20記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項22に係る発明は、ゲート電極、有機半導体層およびソース電極・ドレイン電極は隣接する層と界面結合をもって湿式法により形成することを特徴とする請求項12ないし21のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法である。
請求項23に係る発明は、基板表面にSH基を有する面(「SH面」という。)を形成し、該SH面上の所定領域以外の領域のみに光を照射し、次いで、該所定の領域に触媒を担持させた後、該触媒上に金属を析出させることを特徴とする。所定領域は、連続した領域でもいいし、また、パターニングされた領域でもよい。
(樹脂基板)
表面にOH基が含有する樹脂とは、セルロース、メチル化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、酢酸セルロース、フェノール−ホルマリン樹脂、ハイドロキノン樹脂、クレゾール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、レゾルシン樹脂、セロファン、メラミン樹脂、グリプタル樹脂、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、水酸基含有ポリビニルホルマール樹脂、ポリヒドロキシエチルメタアクリレートとその共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリレートとその共重合体、ポリビニルアルコールとその共重合体、ポリ酢酸ビニルの表面加水分解物などOH基を固有の官能基として持つ樹脂を意味する。
また、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリケトンイミド、ポリブチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン(アイソタクチック及びシンジオタクチック)、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂の表面に通常のコロナ放電処理をしてOH基を生成させた樹脂及び製品も有効である。
さらに、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリケトンイミド、ポリブチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン(アイソタクチック及びシンジオタクチック)、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの樹脂を前記OH含有樹脂溶液に浸漬して表面に吸着させた樹脂及び製品も有効である。
さらに加えて、アルカリ性でホルマリン処理してメチロール基を導入した、6−ナイロン、66−ナイロン、610ナイロン、芳香族ポリアミド、メラミン樹脂、ポリスチレン、尿素樹脂などの樹脂及び製品も有効である。
(レジスト機能薄膜)
図1に記載の反応式1に示されるように、樹脂基板面上のOH基とTASTDとを反応させて、樹脂基板上にレジスト機能と金属析出機能を持った機能性薄膜を形成させる。
反応はTASTDを溶媒に溶解し、TASTD溶液に樹脂基板を浸漬後、加熱乾燥して行う。この時、樹脂基板面上のOH基とTASTDのアルコキシシリル基とが反応して、樹脂基板にジチオールトリアジニル基(図1)が結合する。樹脂基板にジチオールトリアジニル基が結合しているため、樹脂基板を溶剤で洗浄しても脱落することはない。
このようにして得られたジチオールトリアジニル基を含有する機能性エポキシ樹脂基板に対して、図2に記載の反応式2のようにマスク法または縮小投影法により、特定の場所に光照射を行い、SS面とSH面を作る。SS面はSH面に光が照射され、酸化された結果生成する。従って、SH面は光が照射されない部分である。これにより触媒の担持の選択性を有する表面が形成される。
図3に記載の反応式3に示されるように、SS面とSH面を持った機能性エポキシ樹脂基板をPdとSn塩水溶液に浸漬すると、SH面にPdとSnが吸着されるが、SS面にPdとSnはほとんど吸着されない。このようにして、触媒機能面(触媒が担持された面)と触媒不活性面(触媒が担持されない面)とがエポキシ樹脂基板上に印加される。
(ゲート電極の形成)
触媒機能面と触媒不活性面が印加されたエポキシ樹脂基板を無電解めっき液に浸漬して、図4に記載の反応式4のように無電解めっきすると、触媒機能面に金属が成長してゲート電極(図2)が生成する。
ここで使用可能な無電解めっき液は、金属塩と還元剤が主成分であり、これにpH調整剤、緩衝剤、錯化剤、促進剤、安定剤及び改良剤などの補助成分が添加されてなる液である。無電解めっきを行うことができる金属は、たとえば、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、鉄、パラジウム、白金、真鍮、モリブデン、タングステン、パーマロイ、スチールなどであり、これらの金属塩が使用される。
具体的な金属塩として、KAu(CN),KAu(CN),NaAu(SO, NaAu(S,NaAuCl,AuCN,Ag(NHNO,AgCN, CuSO・5HO,CuEDTA,NiSO・7HO,NiCl,Ni(OCOCH2、CoSO,CoCl,SnCl・7HO、PdClなどを上げることができ、主に0.001〜1mol/Lの濃度範囲で使用されることが好ましい。
還元剤は、上記の金属塩を還元して金属を生成する作用を持つものであり、KBH, NaBH,NaHPO,(CHNH・BH,CHO,NHNH,ヒドロキシルアミン塩、N,N−エチルグリシンなどであり、0.001〜1mol/Lの濃度範囲で使用されることが好ましい。
以上のような主成分に対して、無電解めっき浴の寿命を延長させることを目的とし、あるいは、還元効率を高めることを目的として、以下の補助成分を加えてもよい。塩基性化合物、無機塩、有機酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、ホウ酸塩、炭酸塩、水酸化アンモニア、EDTA,ジアミノエチレン、酒石酸ナトリウム、エチレングリコール、チオ尿素、トリアジンチオール、トリエタノールアミンなどである。0.001〜0.1 mol/Lの濃度範囲で使用することが好ましい。
無電解めっきは浴の種類及びめっきの目的などによりめっき条件は異なり明確に範囲指定し難いが、大よそ0〜98℃の温度範囲で1分から300分の浸漬時間で使用されることが好ましい。
ゲート電極形成領域に触媒が担持された樹脂基板を無電解めっき浴に浸漬すると、触媒が担持された部分に金属が析出して導電性金属配線模様が出来上がる。この時、触媒は樹脂と化学結合したSH基と塩形成結合を形成しているので、金属膜と樹脂とは化学結合で連結され、接着強度が発生する。
以上のようにして樹脂基板に化学接着された金属ゲートは金、銀、銅及びニッケルなどの特徴を持った4種類の金属を組合せて使用する。金は銀より導電性が低く高価である。銀は導電性が最も高いが作動中に樹脂を伝わってマイグレーションする可能性が高い。銅は安価であるが銀に似て高い導電性とマイグレーション性を示す。ニッケルは安価で導電性も低いがマイグレーション性がないのが特徴である。
ゲート電極を単一金属で形成する場合は金が最も適している。コストと導電性を考慮すると、ニッケルで表面をコートされた銅や銀も有効である。
前者の場合は無電解金メッキを行うことにより達成できる。パラジウムや白金めっきも金の代用として有効である。
後者の場合はまず、無電解ニッケルめっきを下地めっきとし、その上に銅や銀などを無電解または電解でめっきした後、最後に無電解ニッケルめっきをすることにより目的を達成することができる。
(有機半導体層の形成)
前記ゲート電極面上に有機半導体薄膜の積層は
Figure 2007149711
(式中Rは、CNH−,C(CH)N−,CNH−,CNH−,C(CH)N−,C16NH−,C16(CH)N−,C16CHNH−,C16CH(CH)N−,CNHCNH−,CN=NCNH−,CCH=CHCNH−,(CHNCCH=CHCNH−など多環の芳香族化合物であり、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上の電子密度に富んだドナー性トリアジンジチオールを電解重合により有機半導体薄膜としてゲート電極上に積層することにより可能となる。
前記トリアジンジチオールの電解重合は前記トリアジンジチオールと電解質を含む水溶液にゲート電極を陽極として、また白金やステンレス板等を陰極として、電位走査法、定電流法、定電位法、パルス定電位法及びパルス定電流法等の電解法によって行う。これによってゲート電極表面に有機薄膜を生成させることができる。
トリアジンジチオールの電解重合に使用される電解液は主として、トリアジンチオール誘導体、電解質及び溶剤からなる。トリアジンチオール誘導体は一種または二種以上を混合して目的の機能を発揮させることができるが、その濃度はそれぞれ0.01mmol/L〜100mmol/L、望ましくは0.1mmol/L〜50mmol/Lである。0.01mmol/L以下では有機メッキ速度が遅く、被膜の特性を制御することが困難である。また、100mmol/L以上では溶解しがたい場合が多々あり、有機メッキ液の調製が困難となる。
電解質は水に溶解して、通電性を発揮しかつ安定であれば何でも良い。一般に、NaOH,LiOH,KOH,CeOH,KF,NaCO,KCO,NaS0,KSO,NaSO,KC0,NaNO,KNO,NaNO,NaClO,CHCOONa,NaB0,NaAlO,Na,NaHPO,(NaPO,NaMo0,NaSiO等を上げることができる。これらのうちの一種をまたは二種以上を混合して使用することができる。その濃度は一般に、0〜5モル濃度(M)、望ましくは0.01M〜2Mの範囲である。
トリアジンチオール誘導体のみで電解質の役割をするものもあるが、一般には0.01M程度の電解質濃度が有効である。2M濃度以上になると、トリアジンチオール誘導体が溶解し難くなるので、有機メッキ液の調製が困難となる。電解質についてはトリアジンチオール誘導体が電解質の役割も兼ねるので、使用しないこともある。
電解重合温度は1℃〜99℃、好ましくは10℃〜60℃である。また、電解重合時間は1〜100分間、好ましくは5〜30分間である。いずれにおいても、要求する皮膜厚さとの関係があるので、一義的に決定できない。
対極(陰極)材料は、電解溶液と反応したり、導電性が著しく低いものでない限り、何でも良いが一般にステンレス、白金、カーボン等の不活性導電体が使用される。
定電位法は−2〜10Vvs.SCE、好ましくは自然電位から酸化電位の範囲であるが、酸化電位が明確に測定できない場合もあるので一義的に限定できない。自然電位以下では全く重合しないし、酸化電位以上では溶剤の分解が起こるおそれがある。
定電流法において電流密度は0.005〜50mA/cm、好ましくは0.01〜5mA/cmが適当である。0.01mA/cmより少ないと、皮膜成長に時間がかかりすぎる。また5mA/cmより大きいと皮膜に亀裂が生成したり、金属の溶出が見られ好ましくない。
以上のようにして10〜500nm厚さの有機半導体薄膜がゲート電極上に生成するが、皮膜の欠陥をなくするため、定電流法、定電位法、パルス法及空電解重合を組合せて行うことが好ましい。
空電解重合とは中性の電解質溶液にポリマー及びモノマーが付着した重合途中の電極を浸漬して電解重合することである。この方法では、低分子のポリマーは重合度を増大し、未反応モノマーは完全に重合させることができ、洗浄等により有機薄膜が損傷しがたくなる。
上記のドナー性トリアジンジチオールの電解重合はチオール基が電解酸化してジスルフィド基を生成してポリマー薄膜を陽電極表面に生成するが、この時ポリマーの末端はSH基であるため電極金属と反応して金属塩結合を生成して強い化学接着性を示す。
(ソース電極・ドレイン電極の形成)
以上のようにして樹脂基板面上にゲート電極と有機半導体薄膜を積み上げ、有機半導体薄膜に、
Figure 2007149711
(式中Rは、(NOCOOCH(CHCHN−,(NC)COOCH(CHCHN−,[(NOSCHCHClCHN−を意味し、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のアクセプター性トリアジンジチオールを浸漬処理して接着性とレジスト性の機能を付与する。
本発明におけるアクセプター性トリアジンジチオールとはジチオールトリアジニル基の他に、置換基Rにニトロ基、シアノ基、カルボニル基などの電子吸引性の官能基をもつ化合物である。
アクセプター性トリアジンジチオール溶液とは前記アクセプター性トリアジンジチオールから選択された少なくとも一種類以上を、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソパノール、プロピレングリコール、カルビトール、セルソルブなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチル、安息香酸メチル、フタル酸ジエチル、アジピン酸ジエチル、ジブチルエーテル、アニソールなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など溶剤またはこれらの混合溶媒に溶解した溶液である。
アクセプター性トリアジンジチオールの濃度は0.001〜50g/L、好ましくは0.01〜5g/Lである。0.01g/L未満では有効でなく、5g/Lを超えると多層吸着する問題が生じる。
図4に示されるように、ドナー有機半導体薄膜最表面にアクセプター性トリアジンジチオールが吸着して、ドナー/アクセプター結合に生成する。ドナー/アクセプター構造は接着性とレジスト性の機能を有し、ソース電極とドレイン電極が積層される。
樹脂基板面上にゲート電極と有機半導体薄膜を積層し、その最表面のレジスト機能を活用して、図5のようにソース電極とドレイン電極を積層する。
図5のレジスト表面に縮小投影型露光装置を使用して、SH面とSS面(図5−a)を作製する。露光装置により、光を絞り特定箇所に照射してSS面を生成させ、未照射のSH面間がλ(100nm以上)になるように操作する。
現在、多数の露光装置が販売されているが、紫外線、i線、g線、及びエキシマレーザーなどを使用した縮小投影型露光装置が本願の目的に適している。例えば、キャノン社FPA−6000AS4(ArF)、FPA−6000ES6a(KrF)、アドテックエンジニアリングAPEX−S2301、ニコン社NSR−S609Bなどを上げることができる。
SH面とSS面を持った有機半導体薄膜/ゲート電極/エポキシ樹脂基板をPd/Sn触媒溶液に浸漬後、無電解金属めっき浴中で、金属めっきすると、図5の(b)に示すように、ソース電極とドレイン電極が有機半導体薄膜上に形成することができる。
ここでも電極の材質は図3で述べた選択が可能であるが、チャンネル長λの問題があり、金、パラジウム、白金など一種類の金属で作製することが望ましい。
以上のように、エポキシ樹脂基板とゲート電極との間はTASTDにより、ゲート電極とドナー性トリアジンジチオールの有機半導体薄膜との間はトリアジンジスルフィドポリマー末端の金属塩形成結合により、ドナー性トリアジンジチオールの有機半導体薄膜とソース電極及びドレイン電極との間はドナー/アクセプタ結合の生成によりそれぞれ界面結合(化学結合)を形成して、エポキシ樹脂基板、ゲート電極、有機半導体薄膜及びソース電極とドレイン電極を積層して始めて可能になった。
本発明によれば次のもろもろの効果が達成できる。
(1)ソース電極とドレイン電極との間のチャネル長をコントロール可能である。
(2)短チャネルが可能である。
(3)トランジスタにおける移動度を大きくでき、作動周波数が高くなる。
(4)樹脂基板、ゲート電極、有機半導体及びソース電極又はドレイン電極間の接着性が高い。
(5)従来、化学的湿式積上げ方式による有機薄膜トランジスタの製造方法は全く提案されておらず、高価な施設や設備を使用しないので安価で高性能のトランジスタの提供が可能となる。
(6)ハウジングなどにも容易にトランジスタ、IC回路、超IC回路が搭載可能となる。
以下具体的な実験例を示して本発明を説明する。
(参考例1)
エポキシ樹脂基板(40×80×1mm、味の素ファインテック(株)ABF−GX)を用意した。
この樹脂基板を、一般的な6−ジブチルアミノ‐1,3,5‐トリアジンジチオールモノソジウムの1g/Lエタノール溶液に、40℃で10分間浸漬後、140℃で10分間熱処理した。
この試料をアルコール洗浄後、その半分をマスクで覆い、高圧水銀ランプ(出力:1.5kW,照射エネルギー:2800mJ/cm,アイグラフィック(株)製アイミニグランテイジ)から紫外線を照射した。
これを触媒処理液(上村工業(株),NP−8150ml/LとHCl(150ml/L)を混合して調整)に25℃で1分間浸漬した。
その後、無電解銅めっき浴(上村工業(株)、スルカップPSY−1A(100ml/L)、スルカップPSY−1B(55ml/L)、18.5ホルマリン水溶液20ml/L)に33℃で20分間浸漬してめっきした。
本例で、メッキの被覆率を測定したところ0%であった。
(参考例2)
6−ピレニルアミノ‐1,3,5‐トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム(PATDN)1.82gとNaNO7gを水1000gに溶解し、金板(二コラ、Au−173328、純度:99.95%、ゲート電極の代替)を作用極、ステンレス板(1×40×60mm)を対極とし、0.02mA/cmの電流密度で40℃、10分間電解重合した。
85.2nmの膜厚のドナー性トリアジンジスルフィドポリマーが金板上に生成した。
この薄膜はPATDNを溶解するアルコールには溶解しない。また、テトラヒドロフランのようなポリマーを溶解する溶剤には溶解するが、溶解処理後の試料にポリマーが存在することがXPS分析で確認された。
このような結果は他の金属でも同様であるが、p−型のシリコンを作用極として使用するとポリマーはアルコール及びテトラヒドロフラン洗浄のどちらでも完全に除去された。これはチオール基と反応しないシリコンのような場合には完全溶解し、接着性は発揮しないことを示している。
エポキシ樹脂基板(40×80×1mm、味の素ファインテック(株)ABF−GX)に6−トリエトキシシリルプロピルアミノ‐1,3,5‐トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム(TASTD)の5g/Lエタノール溶液に、40℃で10分間浸漬後、140℃で10分間熱処理した。
この試料をアルコール洗浄後、1000ミクロン幅の線が印刷されたマスクを載せ、高圧水銀ランプ(出力:1.5kW,照射エネルギー:2800mJ/cm,アイグラフィック(株)製アイミニグランテイジ)から紫外線を照射した。
これを触媒処理液(上村工業(株),NP−8(150ml/L)とHCl(150ml/L)とを混合して調整)に25℃で1分間浸漬後、無電解金めっき浴(上村工業(株)、スルカップPSY−1A(100ml/L)、スルカップPSY−1B(55ml/L)、18.5ホルマリン水溶液20ml/L)に80℃で20分間浸漬してめっきして金ゲート電極を作製した。
次に、6−ピレニルアミノ‐1,3,5‐トリアジン−2,4−ジチオールモノソジウム(PATDN)1.82gとNaNO 7gを水1000gに溶解し、前記の金ゲート電極を作用極、ステンレス板(1x40x60mm)を対極とし、0.02mA/cmの電流密度で40℃、20間電解重合した。
その結果、およそ200nmの膜厚のドナー性トリアジンジスルフィドポリマーが金ゲート電極に生成した。
この薄膜はPATDNを溶解するアルコールには溶解しない。この時の接触角は85°であった。また、表面構造をXPS分析PHI製ESCA−5600(Al 出力:350W、取込角:45°、30nm厚さ)で測定した、S2pは全てがSS基(146.0eV)であった。
ドナー性有機半導体薄膜(トリアジンジスルフィドポリマー)がコートされた前記金ゲート電極を6−ジニトロフェニルカルボキシルピペリジノ‐1,3,5‐トリアジン‐2,4‐ジチオールモノソジウム(NPTDN)1g/Lのエタノール溶液に20℃で20分間浸漬後、40℃のエタノールで3回リンスした。
浸漬前後の水の接触角はそれぞれ85°、55°であった。また、前後の表面構造をXPS分析PHI製ESCA−5600(Al 出力:350W,取込角:30°及び45°、15nm及び30nm厚さ)で測定した。
その結果、前者のS2pは全てがSS基(146.3 eV)であったが、後者のS2pはSH基(160.5eV)が80%以上であった。
この結果はドナー性有機半導体薄膜とNPTDNとがドナー/アクセプター結合を形成していることを示し、かつ最表面にレジスト性のチオール基が存在することを示している。
キャノン社製FPA−6000ES6a(KrF)縮小型投影露光装置を用いて、レジスト性有機半導体薄膜にKrFエキシマレーザーを照射して2個のSH面(1μm x 1cm、間隔1μm)と1個のSS面(1μm×5mm)を作製した。これを、前記触媒溶液に20℃で1分間、そして無電解金メッキ溶液に80℃で20分間浸漬して、有機半導体薄膜上にソース電極とドレイン電極とを作成した。
エポキシ樹脂基板表面のOH基とTASTDとの反応を示す図である。 光照射による触媒の担持の選択性を有する表面の形成を示す図である。 触媒の担持の選択性を示す図である。 触媒担持面への無電解めっきによるゲート電極の形成を示す図である。 有機半導体層の形成を示す図である。 有機半導体層上へのSH基の導入を示す図である。 ソース電極・ドレイン電極の形成を示す図である。

Claims (23)

  1. 樹脂基板と、
    前記樹脂基板の表面と反応して形成され、触媒担持の選択性を有する表面を有する薄膜と、
    前記薄膜の表面のゲート電極に対応する領域に担持させた触媒の上に析出させた金属からなるゲート電極と、
    前記ゲート電極上に化学結合させて形成した有機半導体層と、
    前記有機半導体層上に化学結合させて形成したソース電極及びドレイン電極と、
    を有することを特徴とする有機トランジスタ装置。
  2. 前記樹脂基板は、表面にOH基を有することを特徴とする請求項1記載の有機トランジスタ装置。
  3. 前記樹脂基板は、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項2記載の有機トランジスタ装置。
  4. 前記薄膜は、表面にSH基を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置。
  5. 触媒担持領域は、SH基を有する領域であり、触媒不担持領域はSS基を有する領域であることを特徴とする請求項4記載の有機トランジスタ装置。
  6. 前記薄膜は、ジチオールトリアジニル(DTT)基を表面に有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置。
  7. 前記薄膜は、
    Figure 2007149711
    (式中、Rは、H−,CH−,C−,n−C−,CH=CHCH−,n−C−,C−,又はC11−,Rは、−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCHCHCHCHCH−,−CHCHSCHCH−,−CHCHCHSCHCHCH−,−CHCHNHCHCHCH−,−(CHCHN−CHCHCH−,−CHCHOCONHCHCHCH−,−CHCHNHCONHCHCHCH−,又は−(CHCHCHOCONHCHCHCH−,Xは、H−,CH−,C−,n−C−,i−C−,n−C−,i−C−,t−C−,YはCHO−,CO−,n−CO −,i−CO−,n−CO−,i−CO−,t−CO−,nは、1から3までの整数、Mは、Li,Na,K,Ceである。)で示されるアルコキシシリルアルキレントリアジンジチオールからなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置。
  8. 前記有機半導体層は、
    Figure 2007149711
    (式中Rは、CNH−,C(CH)N−,CNH−,CNH−,C(CH)N−,C16NH−,C16(CH)N−,C16CHNH−, C16CH(CH)N−,CNHCNH−,CN=NCNH−,CCH=CHCNH−,(CHNCCH=CHCNH−など多環の芳香族化合物、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のドナー性トリアジンジチオールを電解重合によりゲート電極上に積層してなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置。
  9. 前記ドナー性トリアジンジチオールからなる有機半導体層上に、
    Figure 2007149711
    (式中Rは、(NOCOOCH(CHCHN−,(NC)COOCH(CHCHN−,[(NOSCHCHClCHN−、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のアクセプター性トリアジンジチオールからなる層が浸漬処理により有機半導体薄膜表面に吸着して形成されていることを特徴とする請求項8記載の有機トランジスタ装置。
  10. 前記ソース電極及びドレイン電極は、アクセプター性トリアジンジチオールからなる層のソース電極、ドレイン電極形成部以外に光を照射してSS面とし、ソース電極、ドレイン電極形成部に触媒を担持させて無電解めっきに金属を析出させて形成したものであることを特徴とする請求項9記載の有機トランジスタ装置。
  11. ゲート電極、有機半導体層およびソース電極・ドレイン電極は隣接する層と界面結合をもって湿式法により形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置。
  12. 樹脂基板上に、樹脂基板の表面と反応させて、光照射により触媒担持の選択性が生ずる表面を有する薄膜を形成し、
    前記薄膜の表面のゲート電極に対応する領域に触媒を担持させた後無電解金属めっきによりゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極上に化学結合させて有機半導体層を形成し、
    前記有機半導体層上に化学結合させてソース電極及びドレイン電極を形成する、
    ことを特徴とする有機トランジスタ装置の製造方法。
  13. 前記樹脂基板は、表面にOH基を有することを特徴とする請求項12記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  14. 前記樹脂基板は、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項13記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  15. 前記薄膜は、表面にSH基を有することを特徴とする請求項12ないし14のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  16. 触媒担持領域は、SH基を有する領域であり、触媒不担持領域はSS基領域であることを特徴とする請求項15記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  17. 前記薄膜は、ジチオールトリアジニル(DTT)基を表面に有することを特徴とする請求項12ないし16のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  18. 前記薄膜は、
    Figure 2007149711
    (式中、Rは、H−,CH−,C−,n−C−,CH=CHCH−,n−C−,C−,又はC11−,Rは、−CHCH−,−CHCHCH−,−CHCHCHCHCHCH−,−CHCHSCHCH−,−CHCHCHSCHCHCH−,−CHCHNHCHCHCH−,−(CHCHN−CHCHCH−,−CHCHOCONHCHCHCH−,−CHCHNHCONHCHCHCH−,又は−(CHCHCHOCONHCHCHCH−,Xは、H−,CH−,C−,n−C−,i−C−,n−C−,i−C−,t−C−,YはCHO−,CO−,n−CO −,i−CO−,n−CO−,i−CO−,t−CO−,nは、1から3までの整数、Mは、Li,Na,K,Ceである。)で示されるアルコキシシリルアルキレントリアジンジチオールからなることを特徴とする請求項12ないし17のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  19. 前記有機半導体層は、
    Figure 2007149711
    (式中Rは、CNH−,C(CH)N−,CNH−,CNH−,C(CH)N−,C16NH−,C16(CH)N−,C16CHNH−,C16CH(CH)N−,CNHCNH−,CN=NCNH−,CCH=CHCNH−,(CHNCCH=CHCNH−など多環の芳香族化合物、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のドナー性トリアジンジチオールを電解重合によりゲート電極上に積層してなることを特徴とする請求項12ないし18のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  20. 前記ドナー性トリアジンジチオールからなる有機半導体層上に、
    Figure 2007149711
    (式中Rは、(NOCOOCH(CHCHN−,(NC)COOCH(CHCHN−,[(NOSCHCHClCHN−、MはLi,Na,K,Ceである)で示される少なくとも一種類以上のアクセプター性トリアジンジチオールからなる層が浸漬処理により有機半導体薄膜表面に吸着して形成されていることを特徴とする請求項19記載の有機トランジスタ装置。
  21. アクセプター性トリアジンジチオールからなる層上のソース電極、ドレイン電極形成部以外に光を照射してSS面とし、ソース電極、ドレイン電極形成部に触媒を担持させて無電解めっきに金属を析出させて前記ソース電極及びドレイン電極を形成することを特徴とする請求項20記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  22. ゲート電極、有機半導体層およびソース電極・ドレイン電極は隣接する層と界面結合をもって湿式法により形成することを特徴とする請求項12ないし21のいずれか1項記載の有機トランジスタ装置の製造方法。
  23. 基板表面にSH基を有する面(「SH面」という。)を形成し、該SH面上の所定領域以外の領域のみに光を照射し、次いで、該所定の領域に触媒を担持させた後、該触媒上に金属を析出させることを特徴とする金属薄膜の形成方法。
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