JP5134288B2 - リヤシート装置および車両 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用車等の車両におけるリヤシートバックの前倒しが可能な構成に係り、前倒しを規制するロック機構のロックを解除する仕組みに関する。
後ろが荷室(トランク)となるリヤシートのシートバック(リヤシートバック)において、前倒しができる構造のものがある。リヤシートバックの前倒しを行うことで、車体後部の荷室に収まらない荷物(例えば、スキー板等)を荷室に収めることができる。このリヤシートバックの前倒しを行う構造は、安全性を確保するために、通常(つまりリヤシートバックを起こした状態)は、リヤシートバックを倒すことができないようにロック機構によりロックがされており、何らかのロック解除操作を行うことで、前倒しが行えるようにされている。
上記ロック機構のロック解除操作を、荷室側および車室側の両方から行えるようにした構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。この構成によれば、荷室側からロック解除操作を行い、リヤシートバックを前倒しする操作を行うことも、車室側からロック解除操作を行い、リヤシートバックを前倒しする操作を行うこともできる。
特開平11−348626号(要約書)
ロック解除操作を荷室側および車室側の両方から行うことができる構造は、利便性が高いが、一方でこの構造は、セキュリティーの観点から好ましくないと考えるユーザもいる。すなわち、駐車場等において、キーを管理人に預ける場合等があるが、そのような場合に、車室側からリヤシートバックの前倒しが行うことができると、車室側から荷室へのアクセスが容易に行えることになり、そのことに不安を覚えるユーザもいる。また、車上荒し等が発生した場合には、車室側からロック解除操作を行われて、荷室側の荷物の盗難の恐れもある。このため、車室側からもリヤシートバックの前倒し機構のロック解除を行えるが、ユーザ側の設定で適宜それが行えないように(つまり荷室側からしかロック解除が行えないように)する構成が求められている。
特許文献1に記載された構成では、車室側からロックを解除し、リヤシートバックの前倒しを行うことができるので、上記ニーズを満たすことができない。このニーズを満たす技術として、車室側から上記のロック解除を行う際に、暗証番号やキーを用いた操作を必要とする構成が考えられる。しかしながら、構成の複雑化、それに伴うコスト増、操作性の低下(操作が面倒となる)といった問題がある。
そこで本発明は、リヤシートバックの前倒しを行えないようにするロック機構を車室側または荷室側から解除することができる構造において、極力簡単な機構により、このロック解除を車室側から行えなくする状態を選択できる技術を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、背後が荷室となるリヤシートバックと、前記リヤシートバックの一部または全部の前倒しを可能にする前倒し手段と、前記リヤシートバックを車体側に固定する固定手段と、前記固定手段の固定状態を解除するための部材であって、その把握部分を前記荷室側に位置させる第1の状態、またはその把握部分を前記リヤシートバックの前方側からアクセスできる部分に位置させる第2の状態の何れか一方の状態を選択することができる解除動作用ストラップとを備え、前記解除動作用ストラップを前記リヤシートバックの背面から前記リヤシートバックが配置された車室側に突出させて固定する解除動作用ストラップ固定手段を備え、該解除動作用ストラップ固定手段がリヤシートバックの背面に設けられていることを特徴とするリヤシート装置である。
請求項1に記載の発明によれば、解除動作用ストラップの把握部分を車室側または荷室側の何れか一方に位置させることを選択することができる。この発明によれば、解除動作用ストラップを手で掴む把握部分を車室側に位置させるか、あるいは荷室側に位置させるか、を選択することができる。これにより、解除動作用ストラップの把握部分を車室側に位置させた場合、リヤシートバックの前倒しを車室側から行うことができる。また、解除動作用ストラップの把握部分を荷室側に位置させた場合、リヤシートバックの前倒しを荷室側から行うことができる。なお、把握部分というのは、解除動作用ストラップの操作を行う際に、手で掴む部分、指で摘む部分、指を引っかける部分等の手で触って操作を行う部分のことをいう。
特に車室と荷室とが板材等により分離された構造にこの発明を適用した場合、解除動作用ストラップの把握部分を荷室側に位置させることで、車室側からのリヤシートバックの前倒しを行うことができないようにすることができる。これにより、車室側からのリヤシートバックの前倒し操作が設定可能な構造でありながら、利用者の選択により、車室側からのリヤシートバックの前倒し操作が行えないようにする機能を実現することができる。
請求項1に記載の発明は、解除動作用ストラップを車室側から手の届かない位置に配置した状態を選択することを可能とすることで、車室側からのリヤシートバックの前倒しが行えないようにする。また、解除動作用ストラップを車室側から手の届く位置に配置する状態を選択可能とすることで、車室側からのリヤシートバックの前倒しが行えるようにする。この機能は、低コストで実現できる簡単な構造により実現することができる。また簡単な操作により、利用者が2つ状態のいずれかを適宜選択することができ、高い利便性を得ることができる。また、複雑な構成を必要としないので、高耐久性および高信頼性を得ることができる。また、リヤシートバックの前倒し操作も特に面倒な操作が増える訳ではないので、高い操作性を得ることができる。
また、本発明によれば、解除動作用ストラップが車室側に突出するように固定されるので、車室側からのリヤシートバックの前倒し操作における操作性を高めることができる。また、車室側からの前倒し操作を行えるようにする設定を確実に行うことができる。解除動作用ストラップ固定手段としては、ガイド部材に通すことによる固定構造や、面ファスナー、ボタン、フックその他適当な係合固定部材による固定構造を挙げることができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、把握部分は、帯状の部材の端部を折り返し、その折り返した部分を、端部に余剰部分を残して帯状の部材に固定することで得られるリング形状を有し、解除動作用ストラップ固定手段は、解除動作用ストラップを通す隙間を形成可能であり、この隙間に解除動作用ストラップを通し、その余剰部分を解除動作用ストラップ固定手段に係合させることで、解除動作用ストラップの固定が行われることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、先端を折り返してリング形状とし、さらに余剰部分を残した状態とする簡単な構造により、請求項1に記載の発明における第2の状態を確実に維持できる構成を得ることができる。また、リング形状の部分をロック解除操作時に手で掴む部分として利用することができ、ロック解除操作の操作性を高くすることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、解除動作用ストラップには、リヤシートバックへの固定を行うための面ファスナーを備えていることを特徴とする。この態様によれば、請求項1に記載の発明における第1の状態を選択した場合に、解除動作用ストラップを面ファスナーにより、リヤシートバック背面に固定することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載のリヤシート装置を備えることを特徴とする車両である。この場合、請求項1〜のいずれか一項に記載されたリヤシート装置を備えた車両が、発明の対象として把握される。車両としては、乗用車や荷物の運搬を主目的とした車両等を挙げることができる。
本発明によれば、リヤシートバックの前倒しを行えないようにするロック機構を車室側または荷室側から解除することができる構造において、極力簡単な手段により、このロック機構の解除を車室側から行えなくする技術を提供することができる。
1.第1の実施形態
(リヤシート装置の構成)
図1は、本発明を利用したリヤシート装置の一例を示す概念図である。図1(A)には、リヤシート装置100を側面から見た概念図が示されている。リヤシート装置100は、リヤシートクッション101、リヤシートバック102、リヤシート用ヘッドレスト103、前倒し手段104、およびロック手段105を備えている。なお図1には、シートベルトの記載は図示省略されている。
リヤシートクッション101は、座る部分のクッションであり、図示省略した車体に固定されている。リヤシートバック102は、背もたれに相当する。リヤシート用ヘッドレスト103は、リヤシートバック102の上部に固定され、座る人間の頭を後方から支える。前倒し手段104は、回転軸を備え、この回転軸を軸として、リヤシートバック102をリヤシートクッション101に対して、前方に倒すことを可能とする。すなわち、回転軸の一端が図示省略した車体側(またはリヤシートバック102)に固定され、回転軸104の他端がリヤシートバック102(または図示省略した車体側)に回転自在な状態で固定されている。
ロック手段105は、リヤシートバック102内に配置されている。ロック手段105は、リヤシートバック102を起こした状態(図1(A)に図示する状態)から前倒しすることを規制する(通常の操作方法では、前倒しができないようにする)ための手段である。ロック手段105のロック状態の解除は、解除動作用ストラップ106を引くことで行われる。すなわち、解除動作用ストラップ106を手で引くことで、ロック手段105による上記リヤシートバック102を起こした状態を固定するロック状態が解除され、手動でリヤシートバック102を前に倒すことができる。なお、解除動作用ストラップ106を手で引かなければ、ロック手段105によるリヤシートバック102を起こした状態を固定する状態が維持され、通常の力(方法)では、手動でリヤシートバック102を前に倒すことはできない。ロック手段105の詳細については後述する。
解除動作用ストラップ106は、合成繊維を織ったものをバンド状(帯状)にしたもので、可撓性を有し、また端部を折り返してリング形状106aとされている。すなわち、解除動作用ストラップ106の端部は、折り返され、端部から数cmの部分で解除動作用ストラップ106本体と重ねられ、そこをピン106bによって固定されている。この構造によれば、リング形状106aの部分と、折り返し方向に延在した余剰部分106cが形成される。
リング形状106aの部分は、把握部分として機能し、そこを解除操作時に手で握ることで、解除操作の操作性を高くすることができる。また、後述するように、この折り返し部分を利用して、解除動作用ストラップ106をリヤシートバック102の背面に固定することが可能とされている。なお、端部を折り返し、リング形状106aを形成した場合、解除動作用ストラップの実質的な端部は、このリング形状106aの部分となる。
また、ピン106bによって固定された部分のロック手段105側において、解除動作用ストラップ106の両面に面ファスナー109が配置されている。この面ファスナーにより、解除動作用ストラップ106をリヤシートバック102背面の任意の場所(あるいは所定の場所)に固定することができる。
解除動作用ストラップ106は、上記の形状や材質に限定されず、ひも状、ある程度の剛性を有した材質、多関節構造を利用したもの等を利用することができる。また、把握部分は、手で持つ部分に握り部や指掛け部を別部材で構成したものとすることもできる。
リヤシートバック102の背面には、開口107が設けられ、この開口107を介して、解除動作用ストラップ106の一端がロック手段105に接続されている。さらにリヤシートバック102の背面には、解除動作用ストラップ固定手段108が配置されている。解除動作用ストラップ固定手段108は、ベルト状の部材(例えば、解除動作用ストラップ106と同じ部材)の両端をリヤシートバック102の背面に縫製や適当な取り付け部材により固定した構造を有し、固定されていない部分に解除動作用ストラップ106を通すことで、解除動作用ストラップ106をリヤシートバック102の背面に固定する機能を有する。
図1(B)には、解除動作用ストラップ106を解除動作用ストラップ固定手段108に通さず、下方に垂らした状態が示されている。この際、単に垂らすのではなく、面ファスナー109を利用して、解除動作用ストラップ106をリヤシートバック102の平面に固定することもできる。また、この固定の位置を任意に選ぶこともできる。図1(C)には、その一例として、解除動作用ストラップ106を背面方向から見て右方向に折り曲げ、さらに面ファスナー109を用いてリヤシートバック102の背面に固定した状態が示されている。このように、リヤシートバック102の背面の任意の位置に解除動作用ストラップ106を固定することができるため、荷室側からのロック解除の利便性が向上する。
図1(D)には、解除動作用ストラップ106を解除動作用ストラップ固定手段108に下方から上方に向かって通し、その先端(この場合は、リング形状106aの部分)をリヤシートバック102の上端縁部分から上方に突出させた状態が示されている。この状態において、解除動作用ストラップ106は、下方にずり下がらないように解除用ストラップ固定手段108に固定される。この固定の仕組みを次に説明する。
図2には、解除動作用ストラップ固定手段108の一例(A)、さらに解除動作用ストラップ固定手段108への解除動作用ストラップ106の固定構造の一例(B)が示されている。図2(A)に示す例では、解除動作用ストラップと同じ部材を数cmに切断し、その両端108aをリヤシートバック102に縫製により固定することで、解除動作用ストラップ固定手段108が構成されている。縫製部分108aの間の部分108bは、リヤシートバック102に固定されておらず、その部分に解除動作用ストラップ106を通すことができる隙間を作ることができる。
図2(B)に示す例では、解除動作用ストラップ固定手段108に形成される隙間に、解除動作用ストラップ106のリング形状106aの部分を下方から通し、さらに折り返した先の余剰部分106cを、解除動作用ストラップ固定手段108の外側に出し、それを先の隙間が形成された部分に上方から引っ掛けて係合させた状態が示されている。この場合、余剰部分106cが解除動作用ストラップ固定手段108に上方から引っ掛かるので、解除動作用ストラップ106が、リヤシートバック102の背面に、それ以上下方にずり下がらない状態で固定される。
なお、解除動作用ストラップ固定手段108には、図1(D)に示すように、解除動作用ストラップ106が、ロック手段105に重ならないようにする役割もある。解除動作用ストラップ106が、ロック手段105に重ならないようにすることで、リヤシートバック102を起こし、その状態をロック手段105によりロックする際に、解除動作用ストラップ106がロック手段105に巻き込まれる不都合を回避することができる。
(リヤシート装置を備えた乗用車)
図3は、図1に示すリヤシート装置100を備えた乗用車の一例を示す概念図である。図3には、乗用車200が示されている。乗用車200は、車室(乗務室)201と荷室(後部トランク)202を備えている。リヤシートバック102を起こした状態(図3の状態)において、リヤシートバック102の背面は、リヤボート203に接触し、車室201と荷室202とは分離される。
(ロック手段)
以下、図1に示すロック手段105の一例を説明する。図4は、ロック手段105の一例を示す動作概念図である。図4は、図1(A)におけるロック手段105の部分を拡大して示したものであり、ロック手段105の概略が示されている。ロック手段105は、図1のリヤシートバック102内に固定配置されており、ベースケーシング301に回転係合部材302および303が回転自在な状態で固定された構造を有している。回転係合部材302は、軸302aを軸として回転可能であり、回転係合部材303は、軸303aを軸として回転可能とされている。
回転係合部材302は、図4(D)に示すように、バネ304により反時計回り方向に引っ張られ、付勢されている。また、回転係合部材303の符号303bの部分に解除動作用ストラップ106の一端が固定されている。解除動作用ストラップ106は、断面円形の棒状を有するガイド305で方向が図の右方向に変えられ、さらにガイド305と同様な断面構造のガイド306にその上面が接触(または近接)する状態で、開口107(図1も参照)から荷室202(図3も参照)の内部空間に延在している。
なお、図4の符号102aは、図1に示すリヤシートバック102の背面を覆う部材である。また、符号307は、図3に示す乗用車200の車体フレーム(車体の骨格構造)に固定された車体側ストライカーである。車体側ストライカー307は、棒状の部材をリング形状に加工した形状を有している。
以下、図4を参照してロック手段105の動作の一例を説明する。リヤシートバック102(図1および図3参照)を前倒しした状態から、後方に起こしてゆくと、車体側ストライカー307にロック装置105が相対的に近付いてゆく。この際、回転係合部材302は、図の反時計回り方向に付勢されているので、図4(A)に示す状態にある。
リヤシートバック102(図1および図4参照)の引き起こしがある段階に至ると、図4(A)に示すように車体側ストライカー307が回転係合部材302に接触する。この状態から、さらにリヤシートバック102を引き起こすと、回転係合部材302が付勢力に抗して時計回りに回転する(図4(B))。そして、符号308に示す部分で、回転係合部材302と回転係合部材303とが噛み合った段階で、回転係合部材302がそれ以上時計回り方向に回転できなくなり、それ以上リヤシートバック102を引き起こすことができなくなる(図4(C))。
図4(C)の状態に至って、前倒しされていたリヤシートバック102の引き起こし作業が終了する。この図4(C)の状態において、車体側ストライカー307が回転係合部材302の凹部302bに嵌り込む。この状態において、符号308の部分において、回転係合部材302と303とは、噛み合っているので、回転係合部材302は図の反時計回り方向に回転することができない。したがって、図4(C)の状態から、リヤシートバック102を前倒しする(つまり、ロック手段105を図の左方向に動かす)ことはできない。こうして、リヤシートバック102(図1および図3参照)を起こした状態(図1および図3の状態)で、リヤシートバック102が固定(ロック)される。これが、ロック手段105のロック機能である。
図4(C)に示すロック手段105のロック状態を解除するには、荷室202側から解除動作用ストラップ106を引けばよい。この場合、回転係合部材303が図の反時計回り方向に回転し、回転係合部材302と303とが噛み合った状態(図4(C)の状態)が解除される。そして、回転係合部材302がバネ304の付勢力によって、図の反時計回り方向に回転する。そして、リヤシートバック102(図1および図3参照)を前に倒すと、図4(B)→(A)の順に動作が行われ、ロック手段105に拘束されていた車体側ストライカー307をロック手段105から開放し、相対的にロック手段105を図の左方向に動かすことができる。つまり、リヤシートバック102を前倒しすることができる。こうして、荷室202側から解除動作用ストラップ106を引くことで、ロック手段105によるリヤシートバック102の固定状態を解除し、リヤシートバック102の前倒しを行うことができる。
(解除用ストラップの配置状態および操作例)
解除動作用ストラップ106は、その先端部分(リング形状106aの部分)を荷室202(図3参照)側に位置させる第1の状態、またはリヤシートバック102の前方側からアクセスできる部分に位置させる第2の状態の何れかの状態を選択することができる。以下、この点について説明する。
上記第1の状態の一例が図1(B)および(C)に示されている。この場合、解除動作用ストラップ106の先端部分(この場合、リング形状106aの先端部分)は、リヤシートバック102の背面側に位置している。この状態において、リヤシートバック102を起こし、ロック手段105による上述したリヤシートバック102の固定が行われると、解除動作用ストラップ106の先端部分は、図3における荷室202内に位置する状態となる。この状態において、車室201側から解除動作用ストラップ106の操作は行えない。すなわち、リヤシートバック102を起こすと、その背面がリヤボード203(図2参照)と接触し、車室201側から荷室202へのアクセスは行えないので、リヤシートバック102を起こした状態において、図1(B)または(C)の状態にある解除動作用ストラップ106の操作を行うことができない。この場合、荷室202側から解除動作用ストラップ106を操作することで、リヤシートバック102の前倒しを行うことができる。
上記第2の状態の一例が図1(D)に示されている。この場合、解除動作用ストラップ106の先端部分(リング形状106aの部分)は、リヤシートバック102の背面側から上方に突出した部分に位置する。この状態において、リヤシートバック102を起こし、ロック手段105による上述したリヤシートバック102の固定が行われると、解除動作用ストラップ106は、リヤシートバック102の背面とリヤボード203(図3参照)との間に挟まれる。そして、解除動作用ストラップ106の先端部分は、図3における車室201内に位置する状態となる(図2(B)も参照)。この第2の状態は、図2(B)に示した仕組みにより、固定される。この状態では、車室201側から解除動作用ストラップ106の操作を行うことができる。
この車室201側からの解除用ストラップ106の操作において、解除動作用ストラップ106は、開口107(図1(B)参照)から上方向に引かれることになる。この際、図4(D)に示すガイド305と306の作用により、解除動作用ストラップ106の屈曲状態が2分割され、鋭角な(つまり90度を大きく超えるような)曲がりが発生しないようにされる。このため、図4(D)に示す状態において、解除動作用ストラップ106を車室201(図3参照)側から引いた際に、過度に大きな力は必要とされない。換言すると、荷室202側において、解除動作用ストラップ106を右方向に引く場合と上方向に引く場合とで、引く感覚に大きな違いが生じないようにすることができる。このため、解除動作用ストラップ106の操作性を高くすることができる。
(実施形態の優位性)
以上例示した実施形態によれば、解除動作用ストラップ106先端の位置を図1(B)または(C)の位置とするか、図1(D)の位置とするかによって、リヤシートバック102の前倒しが行えないように規制するロック状態の解除を、車室201側から行うことができない設定(荷室202側からのみ行うことができる設定)と、車室201側から行うことができる設定とを適宜選択することができる。またこの構成は、特にコスト増を招く構造が不要であり、コスト増を招かずに実現することができる。さらに、図2(B)に例示するように、簡単な構造で解除動作用ストラップ106が図1(D)(または図2(B))の状態から下方にずり落ちないようにすることができる。このため、コスト増を招かない構成でありながら、車室側からのリヤシートバック102の前倒しが可能な状態を確実に維持することができる。
2.第2の実施形態
本発明は、リヤシートバックの一部が前倒し可能な構造に利用することもできる。図5は、リヤシート装置の他の例の概要を示す斜視図である。図5には、リヤシート装置400が示されている。リヤシート装置400は、リヤシートクッション401とリヤシートバック402を備えている。リヤシートバック402の一部402aは、前倒しが可能であり、その部分を前倒しすることで、開口402bが形成される。開口402bは、背後の図示省略した荷室に繋がる構成とされている。この構成によれば、リヤシートバック402の一部402aを前倒しすることで、図示省略する荷室の寸法内に収まらない長尺な荷物を一部車室側にはみ出させて荷室に積むことができる。
図5に例示する態様は、リヤシートバック402の一部402aの前倒しを規制するロック手段(図示省略)をリヤシートバック402内に備えている。このロック手段の機構は、図4に例示する機構を利用することができる。すなわち、リヤシートバック402内に図4に示すロック手段が配置され、リヤシートバック402の一部402aに図示省略するストライカーが配置される。そして、図4に示す動作が行われることで、リヤシートバック402に対する符号402aの部分の固定およびその解除が行われる。
この構成において、上記ロック手段のロック状態を解除するための操作を行う解除動作用ストラップ(図示省略)が、図1の場合と同様に、リヤシートバック402の背面側から引き出される構成とされる。そして、この解除動作用ストラップの先端をリヤシートバック402の背面側に位置させるか、あるいはリヤシートバック402と符号402aの部分との間で解除動作用ストラップを挟んで、その先端を車室側に突出させるか、を選択することができる。この態様においても、解除動作用ストラップの先端を荷室側(荷室内)に位置させることで、車室側からの符号402aの部分の前倒しを行えないようにすることができる。
3.第3の実施形態
解除動作用ストラップ106をリヤシートバック102の側部から車室201に出す構造とすることもできる。図6は、解除動作用ストラップ106をリヤシートバック102の側部から車室201に出す構造の一例を示す概念図である。図6には、解除動作用ストラップ106のリング形状106aの部分をリヤシートバック102の側部から車室201側に出した状態が示されている。
この例において、解除動作用ストラップ106は、図1(A)に示す構造と同様な構造を有している。また、リヤシートバック102の側面には、解除動作用ストラップ固定手段501が配置されている。解除動作用ストラップ固定手段501は、ロック手段105の下方に位置している。解除動作用ストラップ固定手段501は、解除動作用ストラップと同じ部材を数cmに切断し、その両端502をリヤシートバック102の側面に縫製により固定された構造を有している。縫製された部分502の間の部分503は、リヤシートバック102に固定されておらず、その部分に解除動作用ストラップ106を通すことができる。図6には、符号503の部分に解除動作用ストラップ6を後方から通し、さらに図1(A)および図2(B)に示す折り返えされた余剰部分106cを符号503の部分の外側に出し、それにより、解除動作用ストラップ106が荷室202側に動かないようにされた状態が示されている。
4.第4の実施形態
第1の実施形態において、ロック手段105が車体側に、ストライカーがシート側に配置された形態とすることもできる。この場合、図4に示す構成において、符号307のストライカーが図2のリヤシートバック102に固定され、ロック手段105が車体側に固定される。また、車体側のロック手段に接続された解除動作用ストラップが、本発明における第1の状態または第2の状態の何れか状態でリヤシートバックに固定される。
5.他の実施形態
解除動作用ストラップが固定される位置は、リヤシートバックに限定されない。例えば請求項1における第1の状態をとる場合に、図1に示す解除動作用ストラップ106を荷室202内の適当な内面(例えば側壁面)に固定してもよい。また、例えば請求項1における第2の状態をとる場合に、図1に示す解除動作用ストラップ106のリング形状106aの根本部分を、図3のリヤボード203に固定するようにしてもよい。この場合、解除動作用ストラップ固定手段は、リヤボード203側に配置される。
本発明は、乗用車等の車両のリヤシートバックの少なくとも一部の前倒しが可能な構成に利用することができる。
発明を利用したリヤシート装置の概要を示す側面図(A)、背面図(B)、背面図(C)および背面図(D)である。 解除動作用ストラップ固定手段および解除動作用ストラップのリング形状の部分の一例を示す概念図である。 発明を利用したリヤシート装置を具えた乗用車の概念図である。 ロック手段の動作の概要を示す概念図である。 発明を利用したリヤシート装置の概要を示す斜視図である。 他のリヤシート装置の概要を示す概念図である。
符号の説明
100…リヤシート装置、101…リヤシートクッション、102…リヤシートバック、103…リヤシート用ヘッドレスト、104…前倒し手段、105…ロック手段、106…解除動作用ストラップ、106a…リング形状、106c…余剰部分、107…開口、108…解除動作用ストラップ固定手段、200…乗用車、201…車室、202…荷室、203…リヤボード。

Claims (4)

  1. 背後が荷室となるリヤシートバックと、
    前記リヤシートバックの一部または全部の前倒しを可能にする前倒し手段と、
    前記リヤシートバックを車体側に固定する固定手段と、
    前記固定手段の固定状態を解除するための部材であって、その把握部分を前記荷室側に位置させる第1の状態、またはその把握部分を前記リヤシートバックの前方側からアクセスできる部分に位置させる第2の状態の何れか一方の状態を選択することができる解除動作用ストラップとを備え
    前記解除動作用ストラップを前記リヤシートバックの背面から前記リヤシートバックが配置された車室側に突出させて固定する解除動作用ストラップ固定手段を備え、
    該解除動作用ストラップ固定手段がリヤシートバックの背面に設けられていること
    を特徴とするリヤシート装置。
  2. 前記把握部分は、帯状の部材の端部を折り返し、その折り返した部分を、端部に余剰部分を残して前記帯状の部材に固定することで得られるリング形状を有し、
    前記解除動作用ストラップ固定手段は、前記解除動作用ストラップを通す隙間を形成可能であり、
    前記隙間に前記解除動作用ストラップを通し、前記余剰部分を前記解除動作用ストラップ固定手段に係合させることで、前記解除動作用ストラップの固定が行われることを特徴とする請求項に記載のリヤシート装置。
  3. 前記解除動作用ストラップには、前記リヤシートバックへの固定を行うための面ファスナーを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載のリヤシート装置。
  4. 前記請求項1〜の何れか一項に記載のリヤシート装置を備えることを特徴とする車両。
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