JP5133175B2 - 等速自在継手 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば鉄鋼設備などにおいて、各種ロールに劣悪雰囲気下で駆動力を伝達するロール駆動力伝達装置に使用される等速自在継手に関する。
例えば、各種産業機械などで使用される等速自在継手では、外部からの異物の侵入および内部からのグリースの漏出を防止するためのシール部材として、ゴムや樹脂製のブーツを装着しているのが一般的である。
しかしながら、各種産業機械の中でも鉄鋼設備の一つである連続鋳造設備で使用され、各種ロールに駆動力を伝達するロール駆動力伝達装置は、80℃以上の輻射熱、水蒸気による高温多湿、スケールの飛散、薬品類などによる劣悪雰囲気下で使用されるため、前述したゴムや樹脂製のブーツからなるシール部材の場合、そのシール部材が劣化し易く、シール性能および耐久性能の低下を招来する。
このことから、劣悪雰囲気下で使用されるロール駆動力伝達装置に組み込まれた等速自在継手では、ゴムや樹脂製のブーツからなるシール部材を使用せず、金属製の球面シール構造を採用している。なお、等速自在継手は、外輪と、内輪と、その外輪と内輪との間で角度変位を許容しながらトルクを伝達するボールと、そのボールを保持するケージとで主要部が構成され、内輪から延びるシャフトと外輪との間に球面シール構造が設けられている。
この球面シール構造は、内径に凹球面状のシール面を有する球面シール外環を外輪に装着すると共に、外径に凸球面状のシール面を有する球面シール内環を内輪から延びるシャフトに滑動自在に装着し、その球面シール内環と内輪との間に張設されたスプリングにより、球面シール内環のシール面と球面シール外環のシール面とを弾圧接触させたものである(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この球面シール構造は、外輪とシャフト間で設けられた筒状のブーツからなる単体のシール部材と異なり、球面シール内環と球面シール外環とを弾圧接触させた二部材からなり、外輪とシャフト間を完全に密封した構造ではない。そのため、高熱で多量の液体が継手にかかるような劣悪雰囲気下で使用する場合、等速自在継手を液体の飛散から保護するため、特許文献1のように縫製蛇腹を設けたり、あるいは、特許文献2のように球面シール外環、球面シール中環および球面シール内環からなる二重の球面シール構造を設けたりしている。
特開2002−340010号公報 特開2006−97733号公報
ところで、鉄鋼設備の一つである連続鋳造設備と同様、高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で使用される等速自在継手には、熱延ラインのホットランテーブルロール用や熱延コイルを巻き取るダウンコイラのラッパロール用などがある。これらロール駆動用の等速自在継手では、いずれも回転数が1000rpmを超える仕様となっている。
このように1000rpmを超える高速回転で使用される等速自在継手では、前述したような球面シール構造が採用されているが、球面シール外環および球面シール内環の一部が外部に露呈した状態になっているため、等速自在継手の運転中に球面シール外環や球面シール内環の一部に付着した液体が両シール面から内部に侵入したり、グリースを洗い流したりするという問題がある。そのため、等速自在継手のメンテナンス上、グリースを頻繁に補給する必要があり、その補給作業が煩雑であった。
ここで、前述の特許文献1に開示された等速自在継手では、球面シール構造を縫製蛇腹で覆うようにしたことにより、球面シール外環および球面シール内環の一部に付着した液体が両シール面から内部に侵入したり、グリースを洗い流したりすることを防止できる。しかしながら、この蛇腹がエラストマと繊維などの縫製で製作されていることから、高速回転で縫製蛇腹が変形することがあり、高速回転での適用が困難であった。
また、前述の特許文献2に開示された等速自在継手では、球面シール外環および球面シール中環の一部が外部に露呈した状態になっているため、等速自在継手の運転中に球面シール外環や球面シール中環の一部に付着した液体が両シール面から内部に侵入したり、グリースを洗い流したりするという問題が依然として存在する。また、このような二重の球面シール構造の場合、部品点数が多く高価であり、しかも重量が大きくなることから、高速回転での適用が困難であった。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で、しかも、高速回転での適用が容易な球面シール構造を有する等速自在継手を提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、外側継手部材と、その外側継手部材との間でトルク伝達部材を介して角度変位を許容しながらトルクを伝達する内側継手部材とを備えた等速自在継手であって、内側継手部材の軸孔にシャフトを挿入してスプライン嵌合によりトルク伝達可能に連結し、外側継手部材とシャフトとの間に、球面シール内環と球面シール外環とを弾圧接触させた二部材からなり、外部からの液体の侵入を防止するシール部を配設し、シール部の球面シール内環および球面シール外環の外表面PTFEで熱融着によりコーティングしたことを特徴とする。
なお、撥水性に優れた材料としては、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマー等が挙げられるが、水との接触角の大きさの点からPTFEが好適である。また、そのPTFEを熱融着によりコーティングすることが望ましい。熱融着でコーティングすれば、そのコーティング膜の撥水性を長時間に亘って維持することができる。
本発明では、シール部の球面シール内環および球面シール外環の外表面PTFEで熱融着によりコーティングしたことにより、高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で等速自在継手を使用したとしても、そのコーティング膜が持つ撥水機能でもって多量の液体がシール部に付着し難くなり、シール部から内部に侵入したり、グリースを洗い流したりすることを未然に防止できる。しかも、例えば熱延ラインのホットランテーブルロール用や熱延コイルを巻き取るダウンコイラのラッパロール用など、回転数が1000rpmを超える高速回転仕様でも、等速自在継手の適用が容易となる。
本発明におけるシール部は、外側継手部材に装着され、内径に凹球面状のシール面を有する球面シール外環と、シャフトに滑動自在に装着され、外径に凸球面状のシール面を有する球面シール内環とを備え、球面シール外環のシール面と球面シール内環のシール面を弾圧接触させた構造が可能である。このような球面シール構造を採用すれば、等速自在継手を高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で使用することが可能となる。
なお、この球面シール構造の場合、シャフトにスリーブを滑動自在に装着し、スリーブの一端に球面シール内環を装着すると共にシャフトにカバーを装着してスリーブの他端との間にラビリンス隙間を形成することが望ましい。このようにすれば、球面シール構造におけるシール性の向上が図れる点で有効である。
本発明におけるシール部は、外側継手部材に装着され、外径に凸球面状のシール面を有する球面シール内環と、シャフトに滑動自在に装着され、内径に凹球面状のシール面を有する球面シール外環とを備え、球面シール内環のシール面と球面シール外環のシール面を弾圧接触させた構造も可能である。このような球面シール構造を採用しても、等速自在継手を高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で使用することが可能となる。
なお、この球面シール構造の場合、シャフトにカバーを装着して球面シール外環との間にラビリンス隙間を形成することが望ましい。このようにすれば、球面シール構造におけるシール性の向上が図れる点で有効である。
本発明によれば、シール部の球面シール内環および球面シール外環の外表面PTFEで熱融着によりコーティングしたことにより、高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で等速自在継手を使用したとしても、そのコーティング膜が持つ撥水機能でもって多量の液体がシール部に付着し難くなり、シール部から内部に侵入したり、グリースを洗い流したりすることを未然に防止できる。その結果、等速自在継手のメンテナンス上、グリースを頻繁に補給する必要がなくなり、その補給作業回数の低減化が図れる。
また、例えば熱延ラインのホットランテーブルロール用や熱延コイルを巻き取るダウンコイラのラッパロール用など、回転数が1000rpmを超える高速回転仕様でも、等速自在継手の適用が容易となり、汎用性に優れ、信頼性の高い長寿命の等速自在継手を提供できる。
本発明に係る等速自在継手の実施形態を以下に詳述する。なお、以下の実施形態は、各種産業機械の中でも鉄鋼設備などで使用されるロール駆動力伝達装置に組み込まれ、80℃以上の輻射熱、水蒸気による高温多湿、スケールの飛散、薬品類などによる高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で使用される等速自在継手を例示する。
図3はマンネスマン方式の連続鋳造設備(CCM)に設置されたロール駆動力伝達装置を例示する。このロール駆動力伝達装置は、連続鋳造設備の所定ポジションに配設されたサポートロール1、ガイドロール2および引き抜き矯正用ピンチロール3に駆動力を伝達するためのもので、図4に示す構造を有する。
同図に示すロール駆動力伝達装置は、一対のロール4(例えば図3のピンチロール3)が所定の間隔寸法で対向配置されており、それぞれのロール4の回転軸5は軸受6によって回転自在に支持されている。ロール4の回転軸5は、取り付けフランジ7および等速自在継手20を介して中間軸9に連結され、その中間軸9は、等速自在継手60および取り付けフランジ11を介して駆動軸12に連結されている。なお、中間軸9は、ロール4が配置された劣悪雰囲気下のロール加工域Aと駆動軸12が配置された駆動域Bとを仕切るチャンバ13に設けられた孔14に挿通されている。
このロール駆動力伝達装置では、両駆動軸12を同期させて逆方向に回転駆動すると、等速自在継手60を介して中間軸9が回転し、その中間軸9の回転により等速自在継手20を介して回転軸5が回転する。この回転軸5の回転によりロール4が回転し、そのロール4間で鋳造品15が成形あるいは残留応力矯正されながら連続的に移送される。
図5に示すように取り付けフランジ7とロール側の等速自在継手20、およびモータ側の等速自在継手60と取り付けフランジ11はそれぞれ一体的に連結されている。一方、等速自在継手20と等速自在継手60とは中間軸9で連結されている。
図1および図2は、このロール駆動力伝達装置に組み込まれたロール側の等速自在継手20を示し、図1は二軸〔中間軸9と回転軸5(図4参照)〕の作動角が0の場合、図2はその二軸が作動角αをとった場合をそれぞれ示す。なお、モータ側の等速自在継手60の主要部構成については、ロール側の等速自在継手20と同一の構成部品からなるため、重複説明は省略する。また、これらロール側の等速自在継手20とモータ側の等速自在継手60は、固定式等速自在継手の一つであるバーフィールド型等速自在継手を例示する。
図1に示す実施形態の等速自在継手20は、軸方向に延びる複数のトラック溝21が球面状内周面22に円周方向等間隔で形成された外側継手部材としての外輪23と、その外輪23のトラック溝21と対応させて軸方向に延びる複数のトラック溝24が球面状外周面25に円周方向等間隔で形成された内側継手部材としての内輪26と、外輪23のトラック溝21と内輪26のトラック溝24とが協働して形成されたボールトラックに配されたトルク伝達部材である複数のボール27と、外輪23の球面状内周面22と内輪26の球面状外周面25との間に介在してボール27を保持するケージ28とを備えている。
なお、各ボール27は、ケージ28に形成された複数のポケット29のそれぞれに収容されて円周方向等間隔に配置されている。また、ボール27の数は6個あるいは8個であるが、それ以外の個数でもよく任意である。
内輪26の軸孔にシャフト30の軸端を挿入してスプライン嵌合させることにより両者をトルク伝達可能に連結している。この内輪26とシャフト30の連結構造は、前述のスプライン嵌合に限らず、トルク伝達可能な他の凹凸嵌合であってもよい。また、内輪26とスプライン嵌合されたシャフト30の軸端にエンドプレート31およびロックプレート32をボルト33で締め付け固定することによりシャフト30を内輪26に対して抜け止めしている。
等速自在継手20では、外輪23の一方の端部に、回転軸に連結固定するためのフランジ7が溶接部34にて一体的に連結されている。また、内輪26から延びるシャフト30の端部に、中間軸9の一部を構成する中空パイプ35が溶接部36にて接合一体化されている。図2に示すように、この外輪23のフランジ7側に位置する回転軸5(図4参照)と内輪26から延びるシャフト30との二軸間で外輪23と内輪26とが角度変位すると、ケージ28のポケット29に収容されたボール27は常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。
等速自在継手20の外輪23の開口部を塞ぐため、その外輪23の開口端部と内輪26から延びるシャフト30との間に、等速自在軸継手20の外部からの液体の侵入および内部からのグリースの漏洩を防止するシール部40が設けられている。
このシール部40は、内径に凹球面状のシール面41を有する金属製の球面シール外環42を外輪23に装着すると共に、外径に凸球面状のシール面43を有する金属製の球面シール内環44を内輪26から延びるシャフト30に滑動自在に装着し、その球面シール内環44と内輪26との間に配設されたスプリング45により、球面シール内環44のシール面43を球面シール外環42のシール面41に弾圧接触させた球面シール構造を有する。球面シール内環44のシール面43と球面シール外環42のシール面41とは、継手中心Oを中心とする半径Rの球面状をなす。
球面シール外環42は、外輪23の端面にOリング等のシールリング46を介してボルト47によりトラック溝がない位相箇所で締め付け固定されている。また、球面シール内環44は、スリーブ48に圧入されており、そのスリーブ48をシャフト30の外周面に滑動自在に装着している。さらに、筒状カバー49の一端をシャフト30に圧入し、その他端をスリーブ48の外周面上に配置してラビリンス隙間mを形成している。このようにスリーブ48およびカバー49を設けることにより、球面シール構造におけるシール性の向上が図れる。
以上の構成からなるシール部40では、球面シール外環42のシール面41と球面シール内環44のシール面43やスリーブ48およびカバー49に、周辺から飛散した液体が付着して継手内部へ侵入したり、グリースを洗い流したりすることを防止するため、このシール部40の外表面、つまり、球面シール外環42のシール面41と球面シール内環44のシール面43やスリーブ48およびカバー49の外周面を撥水性(非粘着性)に優れた材料、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を熱融着によりコーティングする(図中、コーティング箇所は、球面シール外環42、球面シール内環44、スリーブ48およびカバー49の各部材の網掛け部分Xで示す)。撥水性に優れた材料としては、PTFE以外に、PFA、FEP、ETFE、分子鎖末端にカルボキシルなどの官能基を有する直鎖および、または環状の、フルオロアルキル重合体またはフルオロポリエーテル重合体などのフッ素系ポリマー及びオルガノポリシロキサンなどのシリコーン系ポリマーが好適である。
このコーティング膜(網掛け部分X)を形成するための熱融着は、PTFEの希釈分散塗料をディピング法やスプレー法などでコーティングし、溶媒を室温で蒸発させた後、コーティングした球面シール外環42、球面シール内環44、スリーブ48およびカバー49を300〜360℃に加熱した上で5〜10分間保持することにより行われる。このように熱融着でコーティングすることにより、そのコーティング膜の撥水性を長時間に亘って維持することができる。
なお、処理温度が衝撃強度の低下が懸念される青熱脆性(低温焼き戻し脆性)の領域であるが、コーティングする部品、つまり、球面シール外環42、球面シール内環44、スリーブ48およびカバー49はトルク負荷を直接的に受ける部品ではないことから問題はない。前述の「青熱脆性」とは、200〜300℃付近で鋼の引張強さや硬さが常温の場合より増加し、伸び、絞りが減少して脆くなる性質を意味する。
このように、シール部40である球面シール外環42のシール面41と球面シール内環44のシール面43やスリーブ48およびカバー49の外周面をPTFEでコーティングしたことにより、高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で等速自在継手20を使用したとしても、そのコーティング膜が持つ撥水機能でもって多量の液体が球面シール外環42のシール面41と球面シール内環44のシール面43やスリーブ48およびカバー49の外周面に付着し難くなり、継手内部に侵入したり、グリースを洗い流したりすることを未然に防止できる。
しかも、球面シール外環42のシール面41と球面シール内環44のシール面43やスリーブ48およびカバー49の外周面にコーティング膜を形成しただけであるため、例えば熱延ラインのホットランテーブルロール用や熱延コイルを巻き取るダウンコイラのラッパロール用など、回転数が1000rpmを超える高速回転仕様でも、等速自在継手20の適用が容易となる。
以上の実施形態では、内径に凹球面状のシール面41を有する金属製の球面シール外環42を外輪23に装着すると共に、外径に凸球面状のシール面43を有する金属製の球面シール内環44を内輪26から延びるシャフト30に滑動自在に装着し、その球面シール内環44と内輪26との間に配設されたスプリング45により、球面シール内環44のシール面43を球面シール外環42のシール面41に弾圧接触させた球面シール構造について説明したが、他の実施形態として、図6に示す球面シール構造でも可能である。なお、図6に示す等速自在継手70の主要部構成についても、図1に示す等速自在継手20と同様であるため、重複説明は省略する。
同図に示す等速自在継手70のシール部50は、外径に凸球面状のシール面53を有する金属製の球面シール内環54を外輪73の端面にボルト57で締め付け固定し、内径に凹球面状のシール面51を有する金属製の球面シール外環52をシャフト80の外周面に滑動自在に嵌合させ、その球面シール外環52とシャフト80の端部との間に配設されたスプリング55により、球面シール外環52のシール面51を球面シール内環54のシール面53に弾圧接触させた構造を具備する。また、筒状カバー59の一端をシャフト80に圧入し、その他端を球面シール外環52の筒状部52aの外周面上に配置してラビリンス隙間nを形成している。このようにカバー59を設けることにより、球面シール構造におけるシール性の向上が図れる。
この実施形態においても、シール部50の外表面、つまり、球面シール外環52のシール面51と球面シール内環54のシール面53やカバー59の外周面を撥水性(非粘着性)に優れた材料、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を熱融着によりコーティングする。
このように、シール部50である球面シール外環52のシール面51と球面シール内環54のシール面53やカバー59の外周面をPTFEでコーティングしたことにより、高熱で多量の液体が飛散する劣悪雰囲気下で等速自在継手を使用したとしても、そのコーティング膜が持つ撥水機能でもって多量の液体が球面シール外環52のシール面51と球面シール内環54のシール面53やカバー59の外周面に付着し難くなり、継手内部に侵入したり、グリースを洗い流したりすることを未然に防止できる。
しかも、球面シール外環52のシール面51と球面シール内環54のシール面53やカバー59の外周面にコーティング膜を形成しただけであるため、例えば熱延ラインのホットランテーブルロール用や熱延コイルを巻き取るダウンコイラのラッパロール用など、回転数が1000rpmを超える高速回転仕様でも、等速自在継手70の適用が容易となる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明の実施形態で、等速自在継手の全体構成を示す縦断面図である。 図1の等速自在継手が作動角をとった状態を示す縦断面図である。 鉄鋼設備の一種である連続鋳造設備の一例を示す概略構成図である。 ロール駆動力伝達装置の主要部を示す一部断面部分を含む正面図である。 図4のロール駆動力伝達装置の部分拡大断面図である。 本発明の他の実施形態で、等速自在継手の全体構成を示す縦断面図である。
符号の説明
20 等速自在継手
23 外側継手部材(外輪)
26 内側継手部材(内輪)
27 トルク伝達部材(ボール)
30 シャフト
40,50 シール部
41,51 球面シール外環のシール面
42,52 球面シール外環
43,53 球面シール内環のシール面
44,54 球面シール内環
48 スリーブ
49,59 カバー

Claims (5)

  1. 外側継手部材と、その外側継手部材との間でトルク伝達部材を介して角度変位を許容しながらトルクを伝達する内側継手部材とを備えた等速自在継手であって、前記内側継手部材の軸孔にシャフトを挿入してスプライン嵌合によりトルク伝達可能に連結し、前記外側継手部材と前記シャフトとの間に、球面シール内環と球面シール外環とを弾圧接触させた二部材からなり、外部からの液体の侵入を防止するシール部を配設し、前記シール部の球面シール内環および球面シール外環の外表面PTFEで熱融着によりコーティングしたことを特徴とする等速自在継手。
  2. 前記シール部は、前記外側継手部材に装着され、内径に凹球面状のシール面を有する球面シール外環と、前記シャフトに滑動自在に装着され、外径に凸球面状のシール面を有する球面シール内環とを備え、前記球面シール外環のシール面と前記球面シール内環のシール面を弾圧接触させた請求項に記載の等速自在継手。
  3. 前記シャフトにスリーブを滑動自在に装着し、前記スリーブの一端に前記球面シール内環を装着すると共に前記シャフトにカバーを装着して前記スリーブの他端との間にラビリンス隙間を形成した請求項に記載の等速自在継手。
  4. 前記シール部は、前記外側継手部材に装着され、外径に凸球面状のシール面を有する球面シール内環と、前記シャフトに滑動自在に装着され、内径に凹球面状のシール面を有する球面シール外環とを備え、前記球面シール内環のシール面と前記球面シール外環のシール面を弾圧接触させた請求項に記載の等速自在継手。
  5. 前記シャフトにカバーを装着して前記球面シール外環との間にラビリンス隙間を形成した請求項に記載の等速自在継手。
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