JP5121128B2 - 半導体研磨用組成物 - Google Patents

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本発明は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)研磨処理に用いる半導体研磨用組成物に関する。
半導体製造の分野では、半導体素子の微細化および多層化による高集積化に伴い、半導体層、金属層の平坦化技術が重要な要素技術となっている。ウエハに集積回路を形成する際、電極配線などによる凹凸を平坦化せずに層を重ねると、段差が大きくなり、平坦性が極端に悪くなる。また段差が大きくなった場合、フォトリソグラフィにおいて凹部と凸部の両方に焦点を合わせることが困難になり微細化を実現することができなくなる。したがって、積層中の然るべき段階でウエハ表面の凹凸を除去するための平坦化処理を行う必要がある。平坦化処理には、エッチングにより凹凸部を除去するエッチバック法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)などにより平坦な膜を形成する成膜法、熱処理によって平坦化する流動化法、選択CVDなどにより凹部の埋め込みを行う選択成長法などがある。
以上の方法は、絶縁膜、金属膜など膜の種類によって適否があること、また平坦化できる領域がきわめて狭いという問題がある。このような問題を克服することができる平坦化処理技術としてCMPによる平坦化がある。
CMPによる平坦化処理では、微細なシリカ粒子(砥粒)を懸濁した研磨用組成物を研磨パッド表面に供給しながら、圧接した研磨パッドと、被研磨物であるシリコンウエハとを相対移動させて表面を研磨することにより、広範囲にわたるウエハ表面を高精度に平坦化することができる。
CMPによるシリコンウエハ研磨は、3段階または4段階の複数段階の研磨を行うことで高精度の平坦化を実現している。第1段階および第2段階に行う1次研磨および2次研磨は、表面平滑化を主な目的とし、高い研磨レートが求められる。1次研磨および2次研磨では、研磨後のウエハ表面が疎水性となり、ウエハ周辺の浮遊微粒子などの汚染粒子が付着しやすくなる。粒子汚染を防止するために、従来では、研磨直後にウエハ表面の親水化処理を行ったり、次工程に進むまでの間、研磨直後のウエハ表面に水を吹き付けたり、研磨直後のウエハを水中に保管したりする必要がある。
第3段階または第4段階の最終段階に行う仕上げ研磨は、ヘイズ(表面曇り)の抑制を主な目的とし、さらに粒子汚染を防止するために表面の親水化が求められている。具体的には、加工圧力を低くしてヘイズを抑制するとともに、研磨用組成物の組成を、1次研磨および2次研磨に使用する研磨用組成物の組成から変更して、研磨と同時にウエハ表面の親水化も行う。
仕上げ研磨において、砥粒とウエハとの摩擦力を低くすることによって、ヘイズを抑制することができ、以下の2つの方法が知られている。
1つ目の方法としては、砥粒の粒子サイズを変更することによって、砥粒とウエハとの摩擦力を低くすることができる。既存の粒子サイズである直径50〜100nmの砥粒を直径30nm未満に変更すると、ヘイズを抑制することができるが、砥粒による機械的研磨能力が著しく低下し、研磨レートの低いものとなる。したがって、前段研磨後のウエハの研磨あれを取り除くために、研磨時間を長くするなど生産性の低下を招き、既存の研磨プロセスに適応しにくくなる。
2つ目の方法としては、研磨用組成物の組成を変更することによって、砥粒を取り巻く環境を変化させて砥粒とウエハとの摩擦力を低くすることができる。たとえば、研磨用組成物に水溶性高分子化合物を添加することが有効であることが知られている。また、水溶性高分子化合物は、分子量が高いと、砥粒とウエハとの摩擦力を低くするが、砥粒による機械的な研磨作用を低下させ、研磨レートが低下する。また、研磨後のウエハの親水性(濡れ性)を高くすることができ、大気中からの異物の固着を防止するなどの効果もある。反対に、分子量が低いと、砥粒による機械的な研磨作用を低下させないので、研磨レートを維持することができるが、砥粒とウエハとの摩擦力への影響も少なく、親水性をあまり高くすることができない。
水溶性高分子化合物を含む研磨用組成物の典型的な従来の技術としては、水溶解性の高分子化合物および水溶解性の塩類を含む研摩用組成物が特許文献1に記載されている。この研摩用組成物は、水溶解性の高分子化合物が、研磨時に研磨布とウエハとの間で層流を形成させるので、平滑な研磨面を得ることができ、さらに、水溶解性の塩類を添加して研磨能を高めている。また、他の従来技術としては、特許文献1の技術と類似の技術が特許文献2および特許文献3に記載されている。特許文献2の研磨用組成物は、水溶性高分子化合物を含み、研磨時に水溶性高分子化合物で被覆してウエハ表面を親水化しており、さらに、研磨促進剤である塩基性化合物を含んでいる。また、特許文献3の研磨用組成物も、水溶性高分子化合物を含み、研磨を促進させるための添加剤を含んでいる。
特許2714411号公報 特開平11−116942号公報 特開2001−3036号公報
特許文献1〜3記載の研磨用組成物は、研磨面を平滑にするためやウエハ表面を親水化させるために、水溶性高分子化合物を含んでいる。ヘイズレベルを向上させるためには、水溶性高分子化合物を含んでいるので好ましいが、水溶性高分子化合物の分子量が高いと、研磨レートが低くなってしまい、分子量が低いと、ヘイズレベルの向上があまり望めない。また、研磨性の向上のために、水溶解性の塩類、塩基性化合物および添加剤などの研磨促進剤が添加されている。研磨促進剤を添加すると、砥粒の分散性が落ちるなどの砥粒を取り巻く環境を変化したり、研磨用組成物のpH変化などによってウエハ表面があれたりするおそれがあり、高濃度の添加は、ヘイズレベルの向上に好ましくない。
本発明の目的は、高い研磨レートおよびヘイズレベルの向上(低ヘイズ化)を実現することができる研磨用組成物を提供する。
本発明は、砥粒、塩基性低分子化合物および2種以上の水溶性高分子化合物を含み、
前記水溶性高分子化合物は、
窒素含有基を含むカチオン性水溶性高分子化合物としてポリアルキレンイミンと、
窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物とを含み、
前記塩基性低分子化合物として水酸化テトラメチルアンモニウムを含み、
シリコンウエハに対する複数段階の研磨において仕上げ段階より前の段階で用いることを特徴とする半導体研磨用組成物である。
また本発明は、前記ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンであることを特徴とする。
また本発明は、前記ポリアルキレンイミンの数平均分子量は、200以上2000000以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記ポリアルキレンイミンの含有量は、半導体研磨用組成物全量の10ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする。
また本発明は、前記窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物は、少なくとも非イオン性水溶性多糖類またはポリビニルアルコール類を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記非イオン性水溶性多糖類は、ヒドロキシメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロースであることを特徴とする。
また本発明は、前記塩基性低分子化合物は、アンモニアと水酸化テトラメチルアンモニウムとからなることを特徴とする。
本発明によれば、砥粒、塩基性低分子化合物および2種以上の水溶性高分子化合物を含む半導体研磨用組成物であって、水溶性高分子化合物には、窒素含有基を含むカチオン性水溶性高分子化合物としてポリアルキレンイミンと、窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物とが含まれている。また、半導体研磨用組成物は、塩基性低分子化合物として水酸化テトラメチルアンモニウムを含む。半導体研磨用組成物は、シリコンウエハに対する複数段階の研磨において仕上げ段階より前の段階で用いられる。
水溶性高分子化合物は、ウエハ表面を親水化させることができるだけでなく、半導体研磨用組成物中で、砥粒と可逆的な集合状態を形成し、pHや周囲の環境に応じて砥粒の状態を変化することができるので、砥粒とウエハとの摩擦力を低下させることができる。また、窒素含有基を含むカチオン性水溶性高分子化合物であるポリアルキレンイミンは、砥粒とウエハとの摩擦力をあまり変化させることなく、研磨レートを高めることができる。
したがって、窒素基含有ポリマーであるポリアルキレンイミンと窒素基含有ポリマー以外の水溶性高分子化合物である窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物とを併用することによって、高い研磨レートおよびヘイズレベルの向上(低ヘイズ化)を満たすことができる。
また本発明によれば、ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンが好ましい。
また本発明によれば、ポリアルキレンイミンの好ましい数平均分子量の範囲は、200以上2000000以下であり、ポリアルキレンイミンの好ましい含有量の範囲は、半導体研磨用組成物全量の10ppm以上1000ppm以下である。ポリアルキレンイミンの数平均分子量が低すぎたり、含有量が少なすぎたりすると、ポリアルキレンイミンを含有させた効果である砥粒とウエハとの摩擦力をあまり変化させることなく、またモノマーのアミン類のようにエッチング作用が増しウエハ面粗さが悪化する。数平均分子量が高すぎたり、含有量が多すぎたりすると、砥粒と凝集を形成してしまい、長期分散安定性が悪化してしまう。
また本発明によれば、窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物は、少なくとも非イオン性水溶性多糖類またはポリビニルアルコール類を含むことが好ましい。また、非イオン性水溶性多糖類としては、ヒドロキシメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロースが好ましい。
また本発明によれば、塩基性低分子化合物は、アンモニアと水酸化テトラメチルアンモニウムであることが好ましい。
本発明である半導体研磨用組成物は、砥粒、塩基性低分子化合物および2種以上の水溶性高分子化合物を含む半導体研磨用組成物であって、高い研磨レートおよび研磨後のウエハのヘイズレベルの向上(低ヘイズ化)が実現される。
水溶性高分子化合物は、窒素含有基を含むカチオン性水溶性高分子化合物(窒素基含有ポリマー)と窒素基含有ポリマー以外の水溶性高分子化合物とを組合せた2種以上の水溶性高分子化合物であることが好ましい。
水溶性高分子化合物は、ウエハ表面を親水化させることができるだけでなく、半導体研磨用組成物中で、砥粒と可逆的な集合状態を形成し、pHや周囲の環境に応じて砥粒の状態が変化することができるので、砥粒とウエハとの摩擦力を低下させることができる。また、水溶性高分子化合物の中でも窒素基含有ポリマーは、砥粒とウエハとの摩擦力をあまり変化させることなく、研磨レートを高めることができる。したがって、窒素基含有ポリマーと窒素基含有ポリマー以外の水溶性高分子化合物とを併用することによって、高い研磨レートおよび研磨後のウエハのヘイズレベルの向上(低ヘイズ化)を実現することができる。
窒素基含有ポリマーとしては、窒素含有基を含んでいるものであれば、公知のカチオン性水溶性高分子化合物を用いることができ、特に制限されない。たとえば、少なくとも主鎖および側鎖に、アミノ基、イミノ基、アミド基、イミド基、第4級アンモニウム基、ピリジン基、ピペリジン基およびピペラジン誘導体基から選ばれる1種または2種以上の窒素含有基を有する高分子化合物が好ましく、より好ましくは、ポリアルキレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリオルニチン、ポリリジン、ポリビニルピリジンおよびポリビニルピペラジンであり、さらにより好ましくは、ポリアルキレンイミンであるポリエチレンイミンである。窒素含有基を有する高分子化合物は、単独で使用してもよいし、窒素含有基を有する高分子化合物を複数混合して使用してもよい。
窒素基含有ポリマー以外の水溶性高分子化合物としては、公知の水溶性高分子化合物を用いることができ、特に制限されない。たとえば、非イオン性水溶性多糖類およびポリビニルアルコール類などが挙げられる。非イオン性水溶性多糖類としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース(HEC)などが挙げられ、特にHECが好ましい。窒素基含有ポリマー以外の水溶性高分子化合物は、単独で使用してもよいし、複数の水溶性高分子化合物を混合して使用してもよい。また、ポリエチレンイミンとHECとの併用が特に好ましい。
水溶性高分子化合物の重量平均分子量は、500000以上1300000未満であることが好ましく、より好ましくは、500000以上1000000以下である。500000より低いと、砥粒とウエハとの摩擦力を充分に低下させることができず、さらに、ウエハ表面を充分に親水性にすることができず、1300000以上であると、砥粒との凝集性が高く、研磨用組成物の粘性が高く必要な研削能力が得られず、充分なヘイズレベルを得ることができなくなる。
なお、重量平均分子量は、以下のように測定して得られた値である。GPC(Gel
Permeation Chromatography)装置(島津社製:(LC−6A)、示差屈折(RI)検出器(東ソー製、RI−8020 温度40℃)を用い、カラムはTSKgel α―M (温度40℃)を用い溶離液にメタノールを用いた。
また、窒素基含有ポリマーの数平均分子量は、200以上2000000以下であることが好ましく、より好ましくは、200以上10000未満であり、さらにより好ましくは、200以上1000以下である。200より低いと、窒素基含有ポリマーを含有させた効果である砥粒とウエハとの摩擦力をあまり変化させることなく、またモノマーのアミン類と同様にエッチング作用が増し、面あれを生じさせるおそれがある。また液中の金属と錯体を形成し、ウエハの金属汚染を増加させるおそれがある。1300000以上であると、砥粒と凝集を形成してしまい、長期分散安定性が悪化してしまう。
なお、数平均分子量は、沸点上昇法およびGPC装置により求めた。GPC装置(島津社製:(LC−6A)、RI検出器(東ソー製、RI−8020 温度40℃)を用い、カラムはTSKgel α―M (温度40℃)を用い溶離液にメタノールを用いた。
窒素基含有ポリマーの含有量(濃度)は、半導体研磨用組成物全量の10ppm以上1000ppm以下であること好ましい。分子量が低いポリマーの場合、その添加量を増し、逆に分子量が高い場合は、添加量を少なく出来る。より好ましくは、10ppm以上500ppm以下であり、さらにより好ましくは、10ppm以上100ppm以下である。10ppmより少ないと、窒素基含有ポリマーを含有させた効果である砥粒とウエハとの摩擦力をあまり変化させずに研磨レートを高めるという効果を充分に発揮させることができない。1000ppmより多いと、エッチング作用が強くなりすぎて、面あれが発生したり、砥粒と凝集を形成してしまい、長期分散安定性が悪化してしまう。
塩基性低分子化合物は、研磨性を向上させることができれば、公知の塩基性低分子化合物を用いることができ、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第4級アンモニウム化合物およびアンモニアなどが挙げられる。塩基性低分子化合物は、単独で使用してもよいし、複数の塩基性低分子化合物を混合して使用してもよいが、アンモニア単独で使用するか、アンモニアと水酸化テトラメチルアンモニウムとを併用して用いることが好ましい。
また、第4級アンモニウム化合物は、研磨性を向上させることができるだけでなく、極めて低濃度でも、砥粒と砥粒を取り巻く電気的な環境を変化させ、砥粒とウエハとの摩擦力を低下させることができる。第4級アンモニウム化合物としては、公知の第4級アンモニウム塩を用いることができ、特に制限されない。たとえば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)のような水酸化物、塩化テトラメチルアンモニウムなどハロゲン化物、およびコリンのように窒素原子に短鎖の炭化水素基が結合した化合物などが挙げられ、特にTMAHが好ましい。第4級アンモニウム化合物は、単独で使用してもよいし、複数の第4級アンモニウム化合物を混合して使用してもよい。さらに、塩基性低分子化合物は、アンモニアを含むことが好ましく、第4級アンモニウム化合物は、アンモニアと併用することによって、研磨性をより向上させることができるだけでなく、砥粒と砥粒を取り巻く電気的な環境を変化させ、砥粒とウエハとの摩擦力をより低下させることができる。
第4級アンモニウム化合物の含有量(濃度)は、半導体研磨用組成物全量の0.5ppm以上100ppm以下であることが好ましく、より好ましくは、1ppm以上30ppm以下であり、さらに好ましくは、1ppm以上10ppm以下である。0.5ppmより低いと、第4級アンモニウム化合物の砥粒とウエハとの摩擦力を低下させる効果を発揮できず、ヘイズレベルの向上を図れず、100ppmより高いと、エッチング効果により、研磨後のウエハ表面があれてしまい、ヘイズレベルが低下するだけでなく、大きなうねりが発生し、表面粗さが非常に大きくなる可能性がある。また、LPD(Light Point
Defect)のサイズが大きくなったり、発生数が多くなったりする。
水溶性高分子化合物と第4級アンモニウム化合物との含有比は、重量比で5/1以上100/1以下が好ましく、より好ましくは、5/1以上50/1以下であり、さらに好ましくは、5/1以上30/1以下である。5/1より少ないと、研磨性を低下させずにヘイズレベルを充分に向上させることができず、100/1より多いと、第4級アンモニウム化合物の効果が発揮されず、研磨性が低下してしまう。
砥粒は、公知の砥粒を用いることができ、特に制限されない。たとえば、フュームドシリカ、コロイダルシリカなどのシリカ系研磨粒子が好ましく、より好ましくは、コロイダルシリカである。砥粒は、単独で使用してもよいし、複数の砥粒を混合して使用してもよい。
砥粒の含有量(濃度)は、半導体研磨用組成物全量の0.05重量%以上1.0重量%以下であることが好ましく、より好ましくは、0.1重量%以上0.5重量%以下である。0.05重量%より低いと、ウエハを充分に研磨することができず、1.0重量%より高いと、TMAHおよび水溶性高分子化合物を添加しても低ヘイズ化を実現できない。また、0.1重量%以上0.5重量%以下であると、ウエハを充分に研磨することができ、TMAHの効果が大きく現れるので、研磨性を確保しながら、ヘイズレベルを向上させることができる。
以下では、本発明の実施例について説明する。
実施例1〜3および比較例1,2である半導体研磨用組成物は、以下に示す組成である。半導体研磨用組成物は、ウエハを研磨する際に、40倍に希釈して使用するのが一般的であり、以下の組成は、希釈後の組成であり、残部は純水である。また、HECの重量平均分子量は800000である。
(実施例1)
砥粒 :コロイダルシリカ粒子 0.45重量%(4500ppm)
塩基性低分子化合物 :アンモニア 0.025重量%(250ppm)
塩基性低分子化合物 :TMAH 0.001重量%(10ppm)
水溶性高分子化合物 :HEC 0.012重量%(120ppm)
窒素基含有ポリマー :ポリエチレンイミン(数平均分子量:250)
0.010重量%(100ppm)
(実施例2)
砥粒 :コロイダルシリカ粒子 0.45重量%(4500ppm)
塩基性低分子化合物 :アンモニア 0.025重量%(250ppm)
塩基性低分子化合物 :TMAH 0.001重量%(10ppm)
水溶性高分子化合物 :HEC 0.012重量%(120ppm)
窒素基含有ポリマー :ポリエチレンイミン(数平均分子量:250)
0.020重量%(200ppm)
(実施例3)
砥粒 :コロイダルシリカ粒子 0.45重量%(4500ppm)
塩基性低分子化合物 :アンモニア 0.025重量%(250ppm)
塩基性低分子化合物 :TMAH 0.001重量%(10ppm)
水溶性高分子化合物 :HEC 0.012重量%(120ppm)
窒素基含有ポリマー :ポリエチレンイミン(数平均分子量:10000)
0.010重量%(100ppm)
(比較例1)
砥粒 :コロイダルシリカ粒子 0.45重量%(4500ppm)
塩基性低分子化合物 :アンモニア 0.025重量%(250ppm)
水溶性高分子化合物 :HEC 0.012重量%(120ppm)
(比較例2)
砥粒 :コロイダルシリカ粒子 0.45重量%(4500ppm)
塩基性低分子化合物 :アンモニア 0.025重量%(250ppm)
塩基性低分子化合物 :TMAH 0.001重量%(10ppm)
水溶性高分子化合物 :HEC 0.012重量%(120ppm)
実施例1〜3および比較例1,2について、以下のようにして、研磨評価(ヘイズレベル評価および研磨レート評価)を行った。
[研磨評価]
研磨評価は、以下の研磨条件でウエハの研磨を行った後、ウエハの洗浄を行い、ヘイズレベルおよび研磨レートを測定した。ヘイズレベルは、ウエハ表面検査装置(LS6600、日立電子エンジニアリング株式会社製)を用いて測定し、研磨レートは、ウエハの重量変化から測定した。
(研磨条件)
研磨パッド:商品名Whitex100、ニッタ・ハース株式会社製
研磨装置:枚葉式研磨装置、商品名Strasbaugh20、Strasbaugh社製
研磨定盤回転速度:115rpm
加圧ヘッド回転速度:100rpm
半導体研磨用組成物の流量:300ml/分
研磨荷重面圧:約10kPa(100gf/cm
研磨時間:5分間
ウエハ:8インチシリコンウエハ
図1は、実施例1〜3および比較例1を用いたときのヘイズレベルを示す図である。グラフの横軸は、比較例1を基準としたときの相対的なヘイズレベルである相対ヘイズレベルを示す。図2は、実施例1〜3および比較例2を用いたときの研磨レートを示す図である。グラフの横軸は、比較例2を基準としたときの相対的な研磨レートである相対研磨レートを示す。
図1および図2からわかるように、TMAHおよびポリエチレンイミンを含む(実施例1〜3)と、研磨レートが高く、ヘイズレベルが良好な結果を示した。また、TMAHを含まない(比較例1)と、ヘイズレベルが低下し、ポリエチレンイミンを含まない(比較例2)と、研磨レートが低下する。これは、TMAHを含むことによって、砥粒とシリコンウエハとの摩擦力が低減させ、砥粒による面あれを防止したためであり、さらに、ポリエチレンイミンを含むことによって、砥粒とシリコンウエハとの摩擦力を低減させることなく、研磨性を高めたためであると考えられる。
また、ポリエチレンイミンの分子量が高い(実施例3)場合、ポリエチレンイミンの分子量が低い(実施例1)場合と比較して、ヘイズレベルが良好になるが、研磨レートがわずかに減少する傾向が見られた。
以上のことから、TMAHおよびポリエチレンイミンを含むことによって、研磨レートが高いまま、ヘイズレベルが向上(低ヘイズ化)した。
この半導体研磨用組成物は、4段研磨の場合、第3段階の研磨にも第4段階の研磨にも用いることができ、第3段階で用いると、第3段階の研磨として充分な研磨レートを有しながら、第3段階の研磨後のウエハとしては、非常に良好なヘイズレベルを達成することができる。したがって、ヘイズレベルは、最終段階で用いることができるほど低く、研磨レートは、その前段で用いることができるほど高いので、最終段階の前段で用いると、生産性を落とすことなく、ヘイズレベルも向上させることができ、最終段階の前段で好ましく使用することができる。
実施例1〜3および比較例1を用いたときのヘイズレベルを示す図である。 実施例1〜3および比較例2を用いたときの研磨レートを示す図である。

Claims (7)

  1. 砥粒、塩基性低分子化合物および2種以上の水溶性高分子化合物を含み、
    前記水溶性高分子化合物は、
    窒素含有基を含むカチオン性水溶性高分子化合物としてポリアルキレンイミンと、
    窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物とを含み、
    前記塩基性低分子化合物として水酸化テトラメチルアンモニウムを含み、
    シリコンウエハに対する複数段階の研磨において仕上げ段階より前の段階で用いることを特徴とする半導体研磨用組成物。
  2. 前記ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1記載の半導体研磨用組成物。
  3. 前記ポリアルキレンイミンの数平均分子量は、200以上2000000以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体研磨用組成物。
  4. 前記ポリアルキレンイミンの含有量は、半導体研磨用組成物全量の10ppm以上1000ppm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体研磨用組成物。
  5. 前記窒素含有基を含まない水溶性高分子化合物は、少なくとも非イオン性水溶性多糖類またはポリビニルアルコール類を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体研磨用組成物。
  6. 前記非イオン性水溶性多糖類は、ヒドロキシメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロースであることを特徴とする請求項5記載の半導体研磨用組成物。
  7. 前記塩基性低分子化合物は、アンモニアと水酸化テトラメチルアンモニウムとからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体研磨用組成物。
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