JP2003100672A - 研磨用スラリー - Google Patents

研磨用スラリー

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JP2003100672A
JP2003100672A JP2001289887A JP2001289887A JP2003100672A JP 2003100672 A JP2003100672 A JP 2003100672A JP 2001289887 A JP2001289887 A JP 2001289887A JP 2001289887 A JP2001289887 A JP 2001289887A JP 2003100672 A JP2003100672 A JP 2003100672A
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insulating film
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Yasuyuki Itai
康行 板井
Yoshiyuki Matsumura
義之 松村
Yoshitaka Morioka
義隆 森岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクラッチ(傷)やヘイズ(曇り)をウエハ
表面に付けずることなく、研磨レートを上げることがで
きる研磨用スラリーを提供すること。 【解決手段】 非真球状コロイダルシリカと、研磨促進
剤と、絶縁膜研磨抑制剤と、を含有する研磨用スラリ
ー。非真球状コロイダルシリカは、ゾルゲル法によって
製造されたものである。非真球状コロイダルシリカが
0.5〜50重量%、研磨促進剤が0.1〜25重量
%、絶縁膜研磨抑制剤が0.1〜25重量%含有されて
いる。研磨促進剤がヨウ素酸化合物、絶縁膜研磨抑制剤
がフタル酸水素化合物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、電子部品
の製造工程で使用される研磨用スラリーに関し、特にタ
ングステン等の金属パターンが形成されたシリコンウエ
ハ等の半導体基板の表面をポリシングする際に用いられ
る研磨用スラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】水系媒体中にシリカ粒子を分散させて形
成される研磨用スラリーを用いた化学機械研磨(以下、
CMPともいう)技術が注目されている。
【0003】CMP技術では、図1に示すように、研磨
装置の研磨プレート1上に研磨パッド2を配置し、この
研磨パッド2上に研磨用スラリー3を供給しながら、研
磨プレート1とウエハ4とを回転させつつ、ウエハ4上
に形成された層間絶縁膜等の表面を研磨パッド2上に押
し付け、研磨用スラリー3による化学的、物理的研磨作
用によって、ウエハ4の層間絶縁膜等の表面を研磨し平
坦化する。
【0004】従来、研磨用スラリーには、不純物がきわ
めて少ない高純度な原料として、例えば、ヒュームド法
のような気相法で合成したシリカ粒子が用いられてい
る。しかし、ヒュームド法によるシリカ粒子は、二次凝
集し易く、このヒュームドシリカを含む研磨用スラリー
を製造する場合、水中で凝集体を破壊、解砕する必要が
ある。凝集体の破壊が不十分であると、保管中に研磨用
スラリーが増粘したり、研磨後にウエハ表面上にスクラ
ッチ等を生じる等の欠点がある。
【0005】従来、ヒュームドシリカの凝集体を分散す
る方法として、周速の遅いビーズミルや高速撹拌型の分
散装置を使用する方法が知られているが、これらの方法
はシリカ粒子の分散が十分ではない。
【0006】シリカ粒子の二次凝集を防止した研磨用ス
ラリーとして、特開平11−279534号公報、特開
平11−302633号公報には、水溶性セルロース誘
導体と水溶性アミンの有機化合物を添加することが開示
されている。しかしながら、上記公報に開示の水溶性セ
ルロースと水溶性アミンを含有する研磨用スラリーは、
研磨排水のBOD負荷の飛躍的な増大による水質を汚染
するという欠点や、太陽光線もしくは紫外線を研磨用ス
ラリーが浴びることによる水溶性セルロースとアミン類
の光分解反応による変質の問題がある。
【0007】ヒュームドシリカを用いた場合の欠点を回
避するために、コロイダルシリカを用いた研磨用スラリ
ーも従来より提案されている。しかし、コロイダルシリ
カを含むこの研磨用スラリーを用いた場合にはスクラッ
チなどの傷を少なくするという特徴を持っているが、研
磨レートが低いという欠点がある。さらに、この研磨用
スラリーは、そのコロイダルシリカの製法上メタルコン
タミ(金属イオンがウエハ表面に付着する)の問題があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの課題
を解決するためになされたもので、研磨レートを向上す
ることができ、また基板や被ポリシング膜に傷やヘイズ
(曇り)を付けにくくする研磨用スラリーを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨用スラリー
は、非真球状コロイダルシリカと、研磨促進剤と、絶縁
膜研磨抑制剤と、を含有し、そのことにより上記目的が
達成される。
【0010】一つの実施態様では、前記非真球状コロイ
ダルシリカがゾルゲル法によって製造されたものであ
る。
【0011】一つの実施態様では、前記非真球状コロイ
ダルシリカが0.5〜50重量%、前記研磨促進剤が
0.1〜25重量%、前記絶縁膜研磨抑制剤が0.1〜
25重量%含有されている。
【0012】一つの実施態様では、前記研磨促進剤がヨ
ウ素酸カリウム、前記絶縁膜研磨抑制剤がフタル酸水素
カリウムである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の研磨用スラリーは、純水
等の水系媒体と、非真球状コロイダルシリカを含有し、
さらに該研磨用スラリーは、研磨促進剤と、絶縁膜研磨
抑制剤と、必要に応じて酸化剤、および水溶性ポリマー
等の添加剤を含む。これら各成分の好ましい配合割合
は、100重量部の純水に対して、シリカが0.5〜5
0重量部、研磨促進剤が0.1〜25重量部、絶縁膜研
磨抑制剤が0.1〜25重量部、酸化剤が0.1〜25
重量部、水溶性ポリマーが0.01〜0.5重量部であ
る。さらに好ましくは、100重量部の純水に対して、
シリカが0.1〜10重量部、研磨促進剤が0.5〜1
0重量部、絶縁膜研磨抑制剤が0.5〜10重量部、酸
化剤が0.5〜10重量部、水溶性ポリマーが0.01
〜0.5重量部である。
【0014】上記非真球状コロイダルシリカは、テトラ
メトキシシラン等の有機ケイ素化合物を原料としたゾル
ゲル法(加水分解法)で作られた物を用いることができ
る。製造時の温度、触媒量などの製造条件をコントロー
ルすることにより、非真球状のシリカ粒子が得られる。
非真球状コロイダルシリカのサイズは、通常は、短径が
10〜200nmで長径/短径比が1.4〜2.2であ
る。
【0015】この非真球状コロイダルシリカは、例え
ば、以下の方法によって得られたものを使用することが
できる。
【0016】テトラメトキシシランとメタノール混合材
料を、予め、用意された水系媒体の中に、10〜40
分、好ましくは20〜40分かけて、一定速度で滴下
し、水和反応させて合成する。真球状コロイダルシリカ
の商品名としては、例えば、クラリアント社製のKlebos
olスラリーがあげられる。
【0017】非真球状コロイダルシリカを含む研磨用ス
ラリーは、従来の真球状コロイダルシリカを含む研磨用
スラリーに比べ、スクラッチ(傷)やヘイズ(曇り)を
ウエハ表面に付けずに研磨レートを上げることと、ナト
リウム金属イオンが少ないこと、長期間保存する場合に
永久懸濁し、容易にコロイドブレイクし、凝集沈殿しな
いという特徴がある。
【0018】上記水系媒体としては、水、エタノール、
メタノール等、およびこれらの混合溶媒が使用できる
が、好ましくは脱イオンされた純水である。
【0019】研磨促進剤は、硝酸アルミ、硝酸鉄、硝酸
アンモニウム、硝酸ジルコニウム、KI03、およびH2
2の中から選択されるのが好ましい。
【0020】絶縁膜研磨抑制剤は、フタル酸水素アンモ
ニウム、フタル酸水素カリウム、琥珀酸水素アンモニウ
ム、プロピレングリコール、エチレグリコールおよびポ
リビニルアルコールからなる群から選択されるのが好ま
しい。
【0021】絶縁膜研磨抑制剤の添加量は0.1〜25
重量%が好ましく、さらに好ましくは0.5〜3.0重
量%である。25重量%を越えて添加すると水系媒体に
溶解しにくくなると共にスラリー泡立ちの原因となり好
ましくない。0.1重量%未満の添加量では十分に抑制
効果を発揮するまでには至らない、研磨用スラリーに含
有され得るその他の添加剤としては、高分子増粘剤、水
溶性有機高分子樹脂、砥粒沈降防止剤、酸化剤、絶縁膜
研磨抑制剤、金属層研磨促進剤およびpH緩衝剤等があ
げられる。
【0022】増粘剤としては、以下に示す分子量1,0
00〜100,000の高分子量増粘剤を0.001〜
1重量%添加することができる。
【0023】ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のポ
リアクリル樹脂、ポリエチルアクリル酸エステル等のポ
リアクリル酸エステル類の樹脂、ポリメチルメタクリル
酸エステル類等のポリメタクリル酸エステル類、ポリイ
ソプロピルアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミ
ド、ポリメタクリルアミド等のポリアクリルアミド類の
樹脂、ポリメトキシエチレン、ポリメチルビニルエーテ
ル、ポリエトキシエチレン、ポリプロポキシエチレン、
ポリイソプロポキシエチレン、ポリメトキシエトキシエ
チレン等のポリビニルエステル類の樹脂、ポリビニルア
ルコール等のポリビニルアルコール類、ポリビニルアセ
テート(ポリ酢酸ビニル)等のポリビニルアセテート類
の樹脂、ポリアクロレイン等のポリアクロレイン類の樹
脂があげられる。
【0024】その他の水溶性有機高分子樹脂としては、
ポリジメチルトリアジニルエチレン、ポリピリジルエチ
レン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリドニルエ
チレン、ポリメチルイミノテトラメチレン−メチルイミ
ノテレフタル酸重合体、ユリア樹脂、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、イソプロピルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、カルボキシエチルセルロース、セルロースアセテー
ト(酢酸セルロース)、セルローストリアセテート(酢
酸セルロース)、硫酸セルロース、アミロースアセテー
ト(酢酸アミロース)、アミロペクチン、スターチ、ス
ターチのメチルエステル、アラビアゴム等があげられ
る。
【0025】スラリーに対する増粘剤の含有量は、0.
001〜1重量%が好ましく、さらに好ましくは0.0
1〜0.5重量%である。このような範囲とする理由
は、増粘剤の含有率がスラリーの粘性に影響を与え、
0.001重量%未満であると所定の増粘効果が発現せ
ず、1重量%を越えると研磨残渣の除去が円滑に行えな
いばかりか、供給面におけるスラリーの分布が悪くな
り、研磨の均一性が著しく悪化し、ウエハ表面のスクラ
ッチを低減する効果が小さいからである。
【0026】沈降防止剤は、非晶質のベーマイトとハイ
ジライ卜、および緩やかな結晶であるガンマ晶アルミナ
が混在する高純度アルミナが望ましい。
【0027】金属層研摩促進剤は、アスコルビン酸、蓚
酸、サリチル酸およびその塩類からなる群から選択され
るのが好ましい。好ましくは、金属層研摩促進剤は、ス
ラリー中に0.1〜5重量%含まれ、サリチル酸および
塩類である。その濃度は1〜3%がさらに好ましい。ま
た、サリチル酸は金属層研磨促進効果があるのみではな
く絶縁膜研磨抑制にも効果がある。
【0028】上記pH緩衝剤は、クエン酸、リン酸塩類
からなる群から選択されるのが好まく、また0.1〜5
重量%が好ましく添加される。リン酸塩類としては例え
ば、リン酸二水素カリウムがある。さらに好ましくはク
エン酸で、その濃度は1〜3%である。特にクエン酸は
スラリーに添加される他の薬品と複雑な相互作用を起こ
さず好都合である。
【0029】研磨用スラリーは、非真球状コロイダルシ
リカを水系媒体(上記各種添加剤を含有し得る)中に混
合し、分散器等を用いて分散することにより得られる。
【0030】得られた研磨用スラリーを用いて、図1で
示したように、研磨装置の研磨プレート1上の研磨パッ
ド2上に研磨用スラリー3を供給しながら、研磨プレー
ト1とウエハ4とを回転させつつ、ウエハ4上表面を研
磨パッド2上に押し付け、研磨用スラリー3による化学
的、物理的研磨作用によって、ウエハ4表面を研磨する
ものである。
【0031】
【実施例】(実施例1) (非真球状コロイダルシリカの合成)3容量のテトラメ
トキシシランと1容量のメタノールを混合し、原料溶液
を調製した。
【0032】10リットルの反応タンクに予めアンモニ
ア1重量%、純水15重量%、メタノールを混合した反
応溶媒を仕込んだ。反応はいくらか発熱するので、冷却
水で冷やしながら、反応温度を20℃に保つように調整
した。
【0033】反応溶媒9容量当たりに対し1容量の原料
溶液を25分間、均等速度で反応タンクに滴下した。こ
のようにして、非真球状コロイダルシリカを合成した。
【0034】合成したスラリーを濃縮した後、15重量
%の固形分濃度とした。 (研磨用スラリーの調製)上記で得られた非真球状コロ
イダルを4重量%、フタル酸水素カリウムを2.8重量
%、ヨウ素酸カリウムを3.8重量%、純水を89.4
重量%となるように配合し分散させて研磨用スラリーを
得た。 (研磨試験)得られた研磨用スラリーを用いて、タング
ステンのパターンを有する基板に対して、以下の方法で
研磨試験を行った。
【0035】研磨装置は、スピードファムアイペック社
製のSH-24を用いた。
【0036】研磨圧力は7psi、定盤回転数は80rpm、キ
ャリア回転数は41rpm、スラリー流量は100ml/min、研磨
時間は1minとした。また、パッドはロデールニッタ製の
IC1400を用いた。
【0037】研磨レートの測定方法は以下の通りとし
た。
【0038】静電容量計による5点測定平均 静電容量計: 岩通テクノシステム製 ST−3525
THICKNESSMETERを用いた。静電容量計
による5点測定平均で行った。 (結果)タングステンの研磨レートが、非真球状コロイ
ダルを用いた本実施例では4500A/minであっ
た。また、その表面に傷は見られなかった。 (比較例1)実施例1で使用した研磨用スラリーに代え
て、真球状コロイダルシリカを4重量%含む、クラリア
ント社製のKlebosolスラリーを用いた他は、実施例1と
同様にして研磨試験を行った。
【0039】その結果、研磨レートは2500A/mi
nであった。 (比較例2)実施例1で使用した非真球状コロイダルシ
リカに代えて、フュームドシリカ(日本アエロジル社製
のA90)を用いた他は、実施例1と同様にして研磨用ス
ラリーを得、その研磨用スラリーについて実施例1と同
様に研磨試験を行った。
【0040】その結果、研磨レートは3000A/mi
nであった。基板表面にはスクラッチが見られた。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、非真球状コロイダルシ
リカを含むので、従来の真球状コロイダルシリカを含む
研磨用スラリーに比べ、スクラッチ(傷)やヘイズ(曇
り)をウエハ表面に付けることなく、研磨レートを上げ
ることと、ナトリウム金属イオンが少ないこと、長期間
保存する場合に永久懸濁し、容易にコロイドブレイク
し、凝集沈殿しないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリコンウエハの研磨方法を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 研磨プレート 2 研磨パッド 3 研磨用スラリー 4 ウエハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森岡 義隆 大阪府大阪市浪速区桜川4−4−26 ロデ ール・ニッタ株式会社大阪本社内 Fターム(参考) 3C058 AA09 CB02 CB10 DA02 DA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非真球状コロイダルシリカと、研磨促進
    剤と、絶縁膜研磨抑制剤と、を含有する研磨用スラリ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記非真球状コロイダルシリカがゾルゲ
    ル法によって製造されたものである請求項1に記載の研
    磨用スラリー。
  3. 【請求項3】 前記非真球状コロイダルシリカが0.5
    〜50重量%、前記研磨促進剤が0.1〜25重量%、
    前記絶縁膜研磨抑制剤が0.1〜25重量%含有されて
    いる請求項1または2に記載の研磨用スラリー。
  4. 【請求項4】 前記研磨促進剤がヨウ素酸化合物、前記
    絶縁膜研磨抑制剤がフタル酸水素化合物である請求項1
    〜3のいずれかに記載の研磨用スラリー。
  5. 【請求項5】 前記ヨウ素酸化合物がヨウ素酸カリウム
    またはヨウ素酸アンモニウム、前記フタル酸水素化合物
    がフタル酸水素カリウムである請求項4に記載の研磨用
    スラリー。
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