JPH10310766A - 研磨用組成物 - Google Patents

研磨用組成物

Info

Publication number
JPH10310766A
JPH10310766A JP12406797A JP12406797A JPH10310766A JP H10310766 A JPH10310766 A JP H10310766A JP 12406797 A JP12406797 A JP 12406797A JP 12406797 A JP12406797 A JP 12406797A JP H10310766 A JPH10310766 A JP H10310766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonium
polishing
polishing composition
composition
oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12406797A
Other languages
English (en)
Inventor
Sanetoki Itou
東 真 時 伊
Satoshi Suzumura
村 聡 鈴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimi Inc
Original Assignee
Fujimi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimi Inc filed Critical Fujimi Inc
Priority to JP12406797A priority Critical patent/JPH10310766A/ja
Publication of JPH10310766A publication Critical patent/JPH10310766A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディッシングおよびスクラッチの発生が少な
く、被研磨物の研磨速度が大きく、かつ保存時の経時変
化が小さくて安定性が良好である、研磨用組成物の提
供。 【解決手段】 二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化
セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ
素、および二酸化マンガンからなる群より選ばれる少な
くとも1種類の研磨材、炭酸アンモニウム、炭酸水素ア
ンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硝酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウムおよびヨ
ウ化アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1
種類のアンモニウム化合物、ならびに水を含んでなるこ
とを特徴とする、研磨用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体、フォトマ
スク、および合成樹脂等各種工業製品またはその部材の
研磨に使用される研磨用組成物に関し、特に半導体産業
等におけるデバイスウェーハの表面平坦化加工に好適な
研磨用組成物に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、従来よりCM
P技術(詳細後記)が適用されている配線材料である金
属アルミニウム膜の研磨において、優れた研磨表面を形
成することができ、大きな研磨速度が得られると同時
に、保存時の経時変化が小さく安定性が良好で、高度な
デバイス形成技術に適用可能な研磨用組成物に関するも
のである。
【0003】
【従来の技術】近年のコンピューターを始めとする所謂
ハイテク製品の進歩は目覚ましく、これに使用される部
品、例えばULSI、は年々高集積化・高速化の一途を
たどっている。これに伴い、半導体装置のデザインルー
ルは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点
深度は浅くなり、パターン形成面に要求される平坦性は
厳しくなってきている。
【0004】また、配線の微細化による配線抵抗の増大
に対処するため、デバイスの多層化による配線長の短縮
が行われているが、形成されたパターン表面の段差が多
層化の障害として問題化してきている。
【0005】このような微細化および多層化を行うに当
たっては、そのプロセス中で段差を取り除くための所望
表面の平坦化を行うことが必要であり、この手法とし
て、これまではスピンオングラス、レジストエッチバッ
クおよびその他の平坦化法が用いられていた。
【0006】しかし、これらの手法では、部分的な平坦
化は可能であるが、次世代のデバイスに要求されるグロ
ーバルプレナリゼーション(完全平坦化)を達成するこ
とは困難な状況であり、現在では機械的ないし物理的研
磨と化学的研磨とを組み合わせたメカノケミカル研磨加
工による平坦化(Chemical Mechanical Polishing、以
下「CMP」という)が検討されるようになってきてい
る。
【0007】一方、CMP加工技術は配線材料であるア
ルミニウム、タングステンまたは銅膜およびポリシリコ
ン膜等、層間絶縁膜である二酸化ケイ素膜などの平坦化
や、素子分離およびその他への適用が検討されている。
【0008】配線材料の平坦化を実施するに当たっての
技術課題は、平坦化加工する面を研磨による取代の過不
足なく均一に仕上げること、かつ所定の取代で研磨を終
了させることである。一般的には研磨対象である金属膜
の下層に二酸化ケイ素膜を配し、二酸化ケイ素膜をスト
ッパーとして研磨が行われることが多い。これに際して
用いられる研磨剤としては、金属膜を効率よく加工する
ことができ、一方、二酸化ケイ素膜に対してはこれを研
磨しない研磨剤が好適であることが理解できる。
【0009】一般に、化学的研磨は研磨用組成物が有す
るエッチング作用の影響を大きく受けることが多い。エ
ッチングとは、金属膜部分が研磨用組成物により化学的
に浸食されることをいう。すなわち、エッチング作用が
強いほど化学的な研磨速度は大きくなり、また逆にエッ
チング作用が弱いほど化学的な研磨速度は小さくなる傾
向がある。しかし、エッチング作用が過度に強いとディ
ッシングの問題が発生しやすくなる。ディッシングと
は、例えば金属配線を表面に有するウェーハを研磨する
際、研磨により金属配線部分がウェーハ表面全体よりも
過度に研磨またはエッチングされて、金属配線部にくぼ
みが発生することをいう。このディッシングは金属配線
部の断面積を減少させるために、電気抵抗の増大を起こ
したり、配線が断線する原因となりうる。
【0010】従来より、ウェーハ表面に設けられた、配
線材料である金属膜の研磨において、比較的優れた研磨
面が得られる研磨用組成物として、過酸化水素、二酸化
ケイ素、および水を含む研磨用組成物が用いられてき
た。また、アルミニウム膜の研磨には、酸化アルミニウ
ム、過酸化水素および水を含む研磨用組成物が一般的に
使用されている。さらに、本発明者らは、金属膜を研磨
する速度が大きく、かつ表面状態の優れた研磨面が得ら
れる研磨用組成物として、鉄(III)化合物、二酸化
ケイ素、および水を含む研磨用組成物を見出している
(特願平8−320639号)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、過酸化水素、
二酸化ケイ素、および水を含む研磨用組成物は、本発明
者らの知る限り、アルミニウム膜に対するエッチング作
用が強いためにディッシングが発生しやすい傾向にあ
り、さらに組成物の安定性が極めて悪いという問題点が
あるようである。
【0012】また、酸化アルミニウム、過酸化水素およ
び水を含む研磨用組成物には、本発明者らの知る限り、
アルミニウム膜を研磨する速度に関して改良の余地があ
り、また研磨済み表面にスクラッチが発生するという問
題点もあるようである。
【0013】そして、過酸化水素は空気中で自然分解す
るために組成物の安定性が悪く、過酸化水素含有研磨用
組成物は、調製後短時間でその性能が低下してしまい、
またそのような組成物が充填されている容器は過酸化水
素の分解に伴って、数日〜数週間で膨張などの変化をす
ることが多い。
【0014】これらの組成物に対して、本発明者らが特
願平8−320639号に開示した研磨用組成物は、前
者のものに比べ、安定性が改善されて実用可能なレベル
にあるが、ディッシングおよび金属膜を研磨する速度の
点において、さらなる改良の余地があった。
【0015】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたもので、被研磨物、例えば基材、特に半導体基
板、の表面に施された配線材料であるアルミニウム膜、
をCMP加工技術により平坦化させるのに用いられる研
磨用組成物に従来より求められていた、ディッシングお
よびスクラッチの発生が少なく、被研磨物の研磨速度が
大きく、さらにその他の基本的な研磨性能を有し、かつ
保存時の経時変化が小さくて安定性が良好な研磨用組成
物を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要] <要旨>本発明の研磨用組成物は、二酸化ケイ素、酸化
アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化
チタン、窒化ケイ素、および二酸化マンガンからなる群
より選ばれる少なくとも1種類の研磨材、炭酸アンモニ
ウム、炭酸水素アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモ
ニウムおよびヨウ化アンモニウムからなる群より選ばれ
る少なくとも1種類のアンモニウム化合物、ならびに水
を含んでなること、を特徴とするものである。
【0017】<効果>本発明の研磨用組成物は、ディッ
シングおよびスクラッチの発生が少なく、被研磨物、特
にアルミニウム、に対する研磨速度が大きく、かつ保存
時の経時変化が小さくて安定性が良好である。
【0018】[発明の具体的説明] <研磨材>本発明の研磨用組成物の成分の中で主研磨材
として用いるのに適当な研磨材とは、二酸化ケイ素、酸
化アルミニウム、酸化セリウム、酸化チタン、窒化ケイ
素、酸化ジルコニウム、および二酸化マンガンからなる
群より選ばれる。これらのうちのいずれかに限定はされ
ないが、研磨材は二酸化ケイ素であることが好ましい。
また、本発明の研磨用組成物は、これらの研磨材のうち
から複数のものを選んで併用してもよい。
【0019】二酸化ケイ素には、コロイダルシリカ、フ
ュームドシリカ、およびその他の、製造法や性状の異な
るものが多種存在する。
【0020】酸化アルミニウムにも、α−アルミナ、δ
−アルミナ、θ−アルミナ、κ−アルミナ、およびその
他の形態的に異なる物がある。また製造法からフューム
ドアルミナと呼ばれるものもある。
【0021】酸化セリウムには、酸化数から3価のもの
と4価のもの、また結晶系から見て、六方晶系、等軸晶
系、および面心立方晶系のものがある。
【0022】酸化チタンには、結晶系から見て、一酸化
チタン、三酸化二チタン、二酸化チタンおよびその他の
ものがある。また製造法からフュームドチタニアと呼ば
れるものもある。
【0023】窒化ケイ素は、α−窒化ケイ素、β−窒化
ケイ素、アモルファス窒化ケイ素、およびその他の形態
的に異なる物がある。
【0024】酸化ジルコニウムは、結晶系から見て、単
斜晶系、正方晶系、および非晶質のものがある。また、
製造法からフュームドジルコニアと呼ばれるものもあ
る。
【0025】二酸化マンガンは、形態的に見てα−二酸
化マンガン、β−二酸化マンガン、γ−二酸化マンガ
ン、δ−二酸化マンガン、ε−二酸化マンガン、η−二
酸化マンガン、およびその他がある。
【0026】本発明の組成物には、これらの研磨材を任
意に、必要に応じて組み合わせて、用いることができ
る。組み合わせる場合には、その組み合わせ方や使用す
る割合は特に限定されない。
【0027】上記の研磨材は、砥粒としてメカニカルな
作用により被研磨面を研磨するものである。このうち二
酸化ケイ素の粒径は、BET法により測定した表面積か
ら求められる平均粒子径で一般に5〜500nm、好ま
しくは10〜200nm、である。また、酸化アルミニ
ウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ素、お
よび二酸化マンガンの粒径は、BET法により測定した
表面積から求められる平均粒子径で一般に10〜10,
000nm、好ましくは50〜3,000nm、であ
る。さらに、酸化セリウムの粒径は、走査電子顕微鏡に
より観察される平均粒子径で、一般に10〜10,00
0nm、好ましくは50〜3,000nm、である。
【0028】これらの研磨材の平均粒子径がここに示し
た範囲を超えて大きいと、研磨された表面の表面粗さが
大きかったり、スクラッチが発生したりするなどの問題
があり、逆に、ここに示した範囲よりも小さいと研磨速
度が極端に小さくなってしまい実用的でない。
【0029】研磨用組成物中の研磨材の含有量は、通
常、組成物全量に対して一般に0.1〜50重量%、好
ましくは1〜25重量%、である。研磨材の含有量が余
りに少ないと研磨速度が小さくなり、逆に余りに多いと
均一分散が保てなくなり、かつ組成物粘度が過大となっ
て取扱いが困難となることがある。
【0030】また、アンモニウム化合物は、研磨促進剤
として、ケミカルな作用により研磨作用を促進するもの
である。使用するアンモニウム化合物は、炭酸アンモニ
ウム、炭酸水素アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、
硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモ
ニウムおよびヨウ化アンモニウムからなる群より選ばれ
る少なくとも1種類のアンモニウム化合物であり、これ
らの中で、炭酸アンモニウム、および炭酸水素アンモニ
ウムが好ましい。これらのアンモニウム化合物は任意の
割合で併用してもよい。
【0031】本発明の研磨用組成物のアンモニウム化合
物の含有量は、それぞれの化合物の効果により異なる
が、研磨用組成物の全量に対して、好ましくは0.01
〜40重量%、さらに好ましくは0.05〜20重量
%、である。アンモニウム化合物の添加量を増量するこ
とで、本発明の効果がより強く発現する傾向があるが、
過度に多いと、改良の度合いが小さくなり、経済的なデ
メリットが生じることもあり得るので注意が必要であ
る。
【0032】<研磨用組成物>本発明の研磨用組成物
は、一般に上記の各成分、すなわち二酸化ケイ素、酸化
アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化
チタン、窒化ケイ素、および二酸化マンガンからなる群
より選ばれる研磨材を所望の含有率で水に混合し、分散
させ、さらにアンモニウム化合物を溶解させることによ
り調製する。これらの成分を水中に分散または溶解させ
る方法は任意であり、例えば、翼式撹拌機で撹拌した
り、超音波分散により分散させる。また、これらの混合
順序は任意であり、研磨材の分散と、アンモニウム化合
物の溶解のどちらを先に行ってもよく、また同時に行っ
てもよい。
【0033】また、上記の研磨用組成物の調製に際して
は、製品の品質保持や安定化を図る目的や、被加工物の
種類、加工条件およびその他の研磨加工上の必要に応じ
て、各種の公知の添加剤をさらに加えてもよい。
【0034】すなわち、さらなる添加剤の好適な例とし
ては、下記のものが挙げられる。 (イ)セルロース類、例えばセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、およびヒドロキシエチルセルロース、
およびその他、(ロ)水溶性アルコール類、例えばエタ
ノール、プロパノール、およびエチレングリコール、お
よびその他、(ハ)界面活性剤、例えばアルキルベンゼ
ンスルホン酸ソーダおよびナフタリンスルホン酸のホル
マリン縮合物、およびその他、(ニ)有機ポリアニオン
系物質、例えばリグニンスルホン酸塩、およびポリアク
リル酸塩、およびその他、(ホ)無機塩類、例えば塩化
マグネシウム、酢酸カリウム、硝酸アルミニウム、およ
びその他、(ヘ)水溶性高分子(乳化剤)類、例えばポ
リビニルアルコール、およびその他、(ト)キレート
剤、例えばジメチルグリオキシム、ジチゾン、オキシ
ン、アセチルアセトン、グリシン、EDTA、NTA、
およびその他。
【0035】また、本発明の研磨用組成物に対して、そ
こに含まれる研磨材および研磨促進剤に加えて、研磨材
および研磨促進剤として前記したものを包含するその他
のものを、研磨材または研磨促進剤の用途以外の目的
で、例えば研磨材の沈降防止のために、さらなる補助添
加剤として用いることも可能である。
【0036】本発明の研磨用組成物は、各種の材料を研
磨するためのものである。研磨される材料としては、任
意のものを選択できる。このような材料としては、具体
的には、金属材料、半導体デバイス、フォトマスク、合
成樹脂基材、およびその他が挙げられる。本発明の研磨
用組成物は、これらの中で、金属材料、特にアルミニウ
ム材料、の研磨に用いることが好ましい。
【0037】さらには、基材、好ましくは半導体基盤、
の表面上に施されたアルミニウム膜を研磨するのに最も
適している。このアルミニウム膜の形成に用いられるア
ルミニウムは、いかなるものであってもよく、例えば、
金、銀、白金、銅、亜鉛、タングステン、およびその
他、が配合されたものであってもよい。なお、このよう
な基材に対して本発明の研磨用組成物を適用した場合、
アルミニウム膜とともに基材材料も研磨されることがあ
る。
【0038】また、本発明の研磨用組成物は、比較的高
濃度の原液として調製して貯蔵または輸送などをし、実
際の研磨加工時に希釈して使用することもできる。前述
の好ましい濃度範囲は、実際の研磨加工時のものとして
記載したのであり、このような使用方法をとる場合、貯
蔵または輸送などをされる状態においてはより高濃度の
溶液となることは言うまでもない。さらには、取り扱い
性の観点から、そのような濃縮された形態で製造される
ことが好ましい。なお、研磨用組成物について前記した
濃度などは、このような製造時の濃度ではなく、使用時
の濃度を記載したものである。
【0039】なお、本発明の研磨用組成物が被研磨物の
平坦化において、ディッシングやスクラッチなどの表面
欠陥の発生が少なく、被研磨物を研磨する速度が大きい
理由について、機構的な解明は行っていないが、以下の
ように推定される。
【0040】スクラッチが少ない理由については、アン
モニウムイオンによる研磨材粒子間の適度な凝集/分散
状態が、過度に大きな凝集物の発生を防ぐためと考えら
れる。また、ディッシングの発生が少ない理由に関して
も、アンモニウムイオンは被研磨物表面に対して、適度
にエッチング作用をするためと考えられる。さらに、被
研磨物を研磨する速度が大きいことの理由に関しては、
アンモニウムイオンにより被研磨物表面が化学的変化を
受けてもろくなり、研磨材のメカニカルな作用による研
磨効果を受けやすくなるためと考えられる。
【0041】以下は、本発明の研磨用組成物を例を用い
て具体的に説明するものである。
【0042】なお、本発明は、その要旨を超えない限
り、以下に説明する諸例の構成に限定されるものではな
い。
【0043】
【発明の実施の形態】
<研磨用組成物の調製>まず、研磨材として、コロイダ
ルシリカ(一次粒径35nm)を撹拌機を用いて水に分
散させて、研磨材濃度5重量%のスラリーを調製した。
次いでこのスラリーに表1に記載したアンモニウム化合
物を各々0.1モル/リットル添加して、実施例1〜7
の試料を調製した。また、前記スラリーに過酸化水素水
(31%)100ml/リットル、または硝酸鉄(II
I)25g/リットルを添加して比較例1〜2の試料を
調製した。
【0044】<研磨試験>次に、これらの試料による研
磨試験を行った。被加工物としては、6インチ・シリコ
ンウェーハ(外径約150mm)にスパッタリング法に
よりアルミニウム膜を形成させ、その膜付き面を研磨し
た。研磨は、片面研磨機(定盤径570mm)の定盤に
不織布タイプの研磨パッド(フジミインコーポレーテッ
ド製SurfinIII−1)を貼り付け、アルミニウ
ム膜付きウェーハを装填して2分間研磨した。
【0045】研磨条件は、加工圧力490g/cm2
定盤回転数30rpm、研磨用組成物供給量150ml
/分、ウェーハ回転数30rpmとした。研磨後、ウェ
ーハを順次洗浄し、乾燥した後、研磨によるウェーハの
膜厚減を49点測定することにより、各試料毎に研磨速
度を求めた。
【0046】ディッシングの評価のために、代用特性と
してエッチング速度を測定した。エッチング速度は、ア
ルミニウム膜付きウェーハを各研磨用組成物に一定時間
浸漬し、浸漬前後の膜厚の変化を測定し、それを浸漬時
間で除すことにより求めた。求められたエッチング速度
により、各研磨用組成物のディッシング性能を下記の基
準で評価した。ここで、エッチング速度が大きいものほ
どディッシングが発生する傾向が強いと推定される。 ◎:エッチング速度0.5nm/分未満 ○:エッチング速度0.5〜1nm/分 △:エッチング速度1〜10nm/分 ×:エッチング速度10nm/分超
【0047】また、スクラッチについては、研磨後、ウ
ェーハを洗浄、乾燥して、暗室内にてスポットライトを
あて、目視でスクラッチの有無を判定した。その基準は
下記の通りである。 ◎:スクラッチは目視確認されない。 ○:スクラッチはほとんど目視確認されない。 △:スクラッチはわずかに目視確認されるが問題となら
ないレベルである。 ×:スクラッチはかなり目視確認され、問題となるレベ
ルである。
【0048】さらに、研磨用組成物の安定性について
は、各研磨用組成物を一定量計り取った後、1リットル
のポリ容器に入れ、4カ月間静置後、ポリ容器から取り
出し、目視で各組成物の流動性を判定した。その基準は
下記の通りである。 ◎:流動性は全く損なわれておらず、組成物のゲル化は
確認されない。 ○:流動性はほとんど損なわれておらず、組成物のゲル
化はほとんど確認されない。 △:流動性は若干損なわれており、組成物のゲル化は一
部確認されるが、問題とならないレベルである。 ×:流動性は損なわれており、組成物のゲル化が確認さ
れ、問題となるレベルである。 また、これと同時に4カ月静置後の容器の状態や組成物
そのものの状態についても目視で検査した。得られた結
果は表1に示すとおりであった。
【0049】表1 番号 添 加 剤 研磨速度 ディッ スクラ 組成物 [nm/分] シング ッチ 安定性 実施例1 炭酸アンモニウム 1,563 ◎ ○ ◎ 実施例2 炭酸水素アンモニウム 1,546 ◎ ○ ◎ 実施例3 過塩素酸アンモニウム 1,988 ○ ○ ○ 実施例4 硝酸アンモニウム 1,837 ◎ ○ ○ 実施例5 硫酸アンモニウム 1,563 ◎ ○ ◎ 実施例6 硫酸水素アンモニウム 2,350 ◎ ○ ◎実施例7 ヨウ化アンモニウム 2,645 ◎ ○ ○ 比較例1 過酸化水素 1,329 × △ △比較例2 硝酸鉄(III) 1,170 △ ○ ○
【0050】表1に示した結果から、本発明の研磨用組
成物は、ディッシングおよびスクラッチの両方について
優れた結果を示しており、さらにアルミニウム膜を研磨
する速度が大きいことがわかる。また、本発明の研磨用
組成物は、調製後4カ月静置した場合においても、容器
の膨張や組成物の色調の変化など、組成物中成分の分解
などによると考えられる変化は一切認められず、保存時
の経時変化が小さくて組成物の安定性が良好であること
がわかる。これに対して、比較例1の組成物を入れた容
器は、4カ月静置後、膨張していることが確認された。
【0051】なお、表1には記載しなかったが、これら
の試験で用いた試料の研磨済加工面を目視で評価したと
ころ、実施例の組成物、比較例の組成物ともに、ディッ
シングおよびスクラッチ以外の表面欠陥は見出されなか
った。
【0052】
【発明の効果】本発明の研磨用組成物は、ディッシング
およびスクラッチの発生が少なく、被研磨物に対する研
磨速度が大きく、かつ保存時の経時変化が小さくて安定
性が良好であることは、[発明の概要]の項に前記した
とおりである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セ
    リウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ素、
    および二酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくと
    も1種類の研磨材、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモ
    ニウム、過塩素酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫
    酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウムおよびヨウ化ア
    ンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種類の
    アンモニウム化合物、ならびに水を含んでなることを特
    徴とする、研磨用組成物。
  2. 【請求項2】アルミニウム用研磨組成物である、請求項
    1に記載の研磨用組成物。
  3. 【請求項3】アンモニウム化合物が、炭酸アンモニウム
    または炭酸水素アンモニウムである、請求項1または2
    のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  4. 【請求項4】アンモニウム化合物の含有量が、研磨用組
    成物の重量を基準にして0.01〜40重量%である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
JP12406797A 1997-05-14 1997-05-14 研磨用組成物 Pending JPH10310766A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12406797A JPH10310766A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 研磨用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12406797A JPH10310766A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 研磨用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10310766A true JPH10310766A (ja) 1998-11-24

Family

ID=14876135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12406797A Pending JPH10310766A (ja) 1997-05-14 1997-05-14 研磨用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10310766A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000252242A (ja) * 1998-12-28 2000-09-14 Hitachi Chem Co Ltd 金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法
JP2001338900A (ja) * 1999-12-24 2001-12-07 Tokuyama Corp バリア膜用研磨剤
JP2001348271A (ja) * 2000-06-01 2001-12-18 Tosoh Corp 研磨用成形体及びこれを用いた研磨用定盤
JP2003017445A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Hitachi Chem Co Ltd Cmp研磨剤及び基板の研磨方法
US6626967B2 (en) 2001-10-31 2003-09-30 Fujimi Incorporated Polishing composition and polishing method employing it
JP2006319353A (ja) * 2006-06-28 2006-11-24 Toshiba Corp 半導体装置の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体及び半導体装置の製造方法
JP2008066749A (ja) * 1998-12-28 2008-03-21 Hitachi Chem Co Ltd 金属用研磨液材料
US7799686B2 (en) 1998-12-28 2010-09-21 Hitachi, Ltd. Materials for polishing liquid for metal, polishing liquid for metal, method for preparation thereof and polishing method using the same
JP2012069976A (ja) * 2011-11-07 2012-04-05 Hitachi Chem Co Ltd Cmp研磨剤及び基板の研磨方法
KR20160131006A (ko) 2014-03-11 2016-11-15 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 연마 조성물 및 연마 방법, 그리고 연마 조성물의 제조 방법

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7799686B2 (en) 1998-12-28 2010-09-21 Hitachi, Ltd. Materials for polishing liquid for metal, polishing liquid for metal, method for preparation thereof and polishing method using the same
JP2000252242A (ja) * 1998-12-28 2000-09-14 Hitachi Chem Co Ltd 金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法
US8900477B2 (en) 1998-12-28 2014-12-02 Hitachi, Ltd. Materials for polishing liquid for metal, polishing liquid for metal, method for preparation thereof and polishing method using the same
US8226849B2 (en) 1998-12-28 2012-07-24 Hitachi, Ltd. Materials for polishing liquid for metal, polishing liquid for metal, method for preparation thereof and polishing method using the same
JP2008066749A (ja) * 1998-12-28 2008-03-21 Hitachi Chem Co Ltd 金属用研磨液材料
JP2001338900A (ja) * 1999-12-24 2001-12-07 Tokuyama Corp バリア膜用研磨剤
JP4500429B2 (ja) * 1999-12-24 2010-07-14 株式会社トクヤマ バリア膜用研磨剤
JP2001348271A (ja) * 2000-06-01 2001-12-18 Tosoh Corp 研磨用成形体及びこれを用いた研磨用定盤
JP2003017445A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Hitachi Chem Co Ltd Cmp研磨剤及び基板の研磨方法
US6626967B2 (en) 2001-10-31 2003-09-30 Fujimi Incorporated Polishing composition and polishing method employing it
JP2006319353A (ja) * 2006-06-28 2006-11-24 Toshiba Corp 半導体装置の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体及び半導体装置の製造方法
JP2012069976A (ja) * 2011-11-07 2012-04-05 Hitachi Chem Co Ltd Cmp研磨剤及び基板の研磨方法
KR20160131006A (ko) 2014-03-11 2016-11-15 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 연마 조성물 및 연마 방법, 그리고 연마 조성물의 제조 방법
US10017669B2 (en) 2014-03-11 2018-07-10 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polishing composition, polishing method, and method for producing polishing composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3457144B2 (ja) 研磨用組成物
JP4053165B2 (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
US6027669A (en) Polishing composition
EP0962508B1 (en) Use of a wafer edge polishing composition
US7037351B2 (en) Non-polymeric organic particles for chemical mechanical planarization
JP2000160139A (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
US10297461B2 (en) CMP polishing agent, manufacturing method thereof, and method for polishing substrate
JP2002075927A (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
TWI658133B (zh) 拋光漿料組合物
KR20070105301A (ko) 메탈레이트 개질된 실리카 입자를 함유하는 수성 슬러리
JP2001089747A (ja) 研磨用組成物および研磨方法
JPH11116942A (ja) 研磨用組成物
JP2002231666A (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
JP2003529663A (ja) アミノ酸含有組成物でのメモリ又は硬質ディスク表面の研磨方法
EP0845512A1 (en) Polishing composition
JPH10310766A (ja) 研磨用組成物
JPH09296161A (ja) 研磨用砥粒及び研磨用組成物
JP2010153576A (ja) 半導体集積回路装置用研磨剤、研磨方法および半導体集積回路装置の製造方法
JPH10163141A (ja) 銅の研磨用組成物
JP4637398B2 (ja) 研磨用組成物およびそれを用いた研磨方法
JP4346712B2 (ja) ウェーハエッジ研磨方法
JP2006316167A (ja) Cmp用研磨組成物
JPH09208933A (ja) 研磨用組成物
KR102455159B1 (ko) 금속막 연마용 슬러리 조성물
JP2003286477A (ja) 研磨用組成物並びに研磨方法