JP5117934B2 - マウント装置及びマウント方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、接着シートが貼付されたリングフレームと、ゴムシートに支持されたウエハとをケース内で相対的に配置し、前記接着シートの上方に形成された空間と、ゴムシートの下方に形成された空間との圧力を制御し、ゴムシートの弾性変形を介してウエハを接着シートに貼付する構成が開示されている。
また、特許文献2には、外周部の板厚が相対的に厚く設けられて当該外周部を補強部としたウエハが開示されている。
また、ウエハは、その下面側全域がゴムシートに接触する状態で支持される全接触型であり、ウエハの下面とゴムシートとの間に埃等の異物が付着していた場合には、接着シートを貼付するための圧力が作用したときに、ウエハに割れ等の損傷をもたらす。
特に、特許文献2に開示されたウエハは、その外周部が相対的に厚くなるように段差部を備えているものであるため、当該ウエハを対象としてリングフレームにマウントする場合には、前記ゴムシートの弾性変形時に、前記段差部が形成されている位置でウエハが割れ易くなる、という不都合がある。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、複雑な減圧制御をすることなく、接着シートを被着体に貼付することができるマウント装置及びマウント方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、被着体を支持する領域を限定的に設けることで、被着体に押圧力が付与された際に生じ得る損傷要因を効果的に排除することのできるマウント装置及びマウント方法を提供することにある。
更に、本発明の目的は、肉厚が異なる形状を備えた被着体を対象としても、当該被着体に割れ等の損傷をもたらすことなくマウントすることができるマウント装置及びマウント方法を提供することにある。
これにより、複数の減圧室を設けた場合に要求される複数の圧力制御弁、配管及び圧力のバランス調整等は一切不要となり、複雑な構成、圧力制御若しくは管理が不要となる。
更に、減圧室を減圧した状態で、テーブルと挟込手段とにより、被着体と接着シートとの間に独立した貼付前空間が形成されるように構成したことで、減圧室を大気開放するように圧力制御を行うことにより、貼付前空間が大気圧によって実質的に消失して接着シートが被着体に貼付され、リングフレームに被着体をマウントすることができる。
また、被着体は外周部のみがテーブルに支持されることとなるため、被着体とテーブルとの接触面積を少なくすることができる。そのため、テーブル上の異物が被着体に押し付けられるようなことがないため、ウエハ等の脆質性を備えた被着体であっても損傷を効果的に回避することができる。
なお、本明細書において、減圧とは真空をも含む概念として用いられ、また、「貼付前空間」とは、被着体と接着シートとを挟み込む力が作用しない領域における被着体と接着シートとの間に生じる隙間について用いられる。更に、リングは、必ずしも閉ループを意味するものではなく、例えば、平面視C字状等のループ形状となるリングも含む。
図1には、本発明の第1実施形態に係るマウント装置の一部を断面した概略正面図が示されている。この図において、マウント装置10は、閉ループ状のリングフレームRF及び被着体としての板状部材、具体的には、略円形のウエハWを支持するテーブル11と、当該テーブル11を収容するとともに、内部に単一の減圧室C(図3参照)を形成する開閉可能なケース12と、当該ケース12を開放した状態で、リングフレームRFの内周側を塞ぐ大きさを備えた感圧接着性の接着シートSをリングフレームRFに貼付する貼付手段13とを備えて構成されている。ここで、本実施形態におけるウエハWは、特に限定されるものではないが、外周部側に段部W1を介して相対的に厚くすることで補強部W2を有するウエハWがマウントの対象物とされている。
次に、本発明の第2実施形態について、図6ないし図10を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、前記第1実施形態と同一若しくは同等の構成部分については必要に応じて同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。
その他の構成は、実質的に第1実施形態と同様となっている。
そして、減圧室Cが減圧状態となったときに、内側テーブル17が上昇するとともに、挟込プレート38が下降し、挟込凸部40が支持凸部16と相互に作用してウエハWの外周部のみを接着シートSと共に挟み込む。これにより、脆弱なウエハWの内側の面に押圧力が加わることを防止して、回路が形成された面に外力が加わることを防止できるようになっている。また、この挟み込みにより、ウエハWの内側と接着シートSとの間に貼付前空間C4(図7参照)が形成され、当該貼付前空間C4が形成された後に前記第1実施形態と同様に減圧室Cを大気圧とすることで、貼付前空間C4を消失させて接着シートSがウエハWに貼付されることとなる(図8参照)。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
11 テーブル
12 ケース
13 貼付手段
14 ケース
16 支持凸部
17 内側テーブル
18 外側テーブル
37 挟込手段
40 挟込凸部
60 供給手段
66 切断手段
C 減圧室
C4 貼付前空間
RF リングフレーム
S 接着シート
W 半導体ウエハ(被着体)
Claims (6)
- リングフレームの内周側に板状の被着体を配置して当該被着体を支持するテーブルと、前記リングフレームの内周側を塞ぐ大きさの接着シートをリングフレームに貼付する貼付手段と、前記テーブルを収容するとともに内部に減圧室を形成する開閉可能なケースとを含み、前記ケースを閉塞して減圧室の圧力を減圧した後に当該減圧を解除する制御を行うことで接着シートを介して被着体をリングフレームに一体化させるマウント装置において、
前記テーブルに相対する位置でケース内に配置された挟込手段を更に含み、当該挟込手段は、前記ケースを閉塞して単一の減圧室が形成された状態で、前記テーブルと相互に作用して被着体の外周部のみを接着シートと共に挟み込み、前記接着シートと被着体との間に前記減圧室から独立した貼付前空間を形成することを特徴とするマウント装置。 - リングフレームの内周側に板状の被着体を配置して当該被着体を支持するテーブルと、前記リングフレーム及び板状部材に臨む位置に帯状の接着シートを供給する供給手段と、前記テーブルを収容するとともに内部に減圧室を形成する開閉可能なケースと、前記ケースを閉塞して減圧室の圧力を減圧した後に当該減圧を解除する制御を行うことで接着シートを介して被着体をリングフレームに一体化させた後に、前記接着シートを所定の大きさに切断する切断手段とを備えたマウント装置において、
前記テーブルに相対する位置でケース内に配置された挟込手段を更に含み、当該挟込手段は、前記ケースを閉塞して単一の減圧室が形成された状態で、前記テーブルと相互に作用して被着体の外周部のみを接着シートと共に挟み込み、前記接着シートと被着体との間に前記減圧室から独立した貼付前空間を形成することを特徴とするマウント装置。 - 前記テーブルは、前記被着体の外周部を下方から支持する支持凸部を備えた内側テーブルと、前記リングフレームを支持する外側テーブルとを含み、前記内側テーブルと挟込手段は、前記接着シートと被着体との間に、前記減圧室から独立した貼付前空間を形成することを特徴とする請求項1又は2記載のマウント装置。
- 前記挟込手段は、前記被着体の外周部を挟み込む挟込凸部を備え、当該挟込手段と前記テーブルは、前記接着シートと被着体との間に、前記減圧室から独立した貼付前空間を形成することを特徴とする請求項1、2又は3記載のマウント装置。
- リングフレームの内周側に板状の被着体を載置する工程と、
前記リングフレームの内周側を塞ぐ大きさの接着シートを前記リングフレームに貼付する工程と、
前記リングフレームと被着体とを収容して単一の減圧室を形成する工程と、
前記減圧室を減圧する工程と、
前記被着体の外周部のみを接着シートと共に挟み込み、前記接着シートと被着体との間に前記減圧室から独立した貼付前空間を形成する工程と、
前記減圧室の減圧を解除して接着シートを被着体に貼付して当該被着体をリングフレームに一体化させる工程と、を含むマウント方法。 - リングフレームの内周側に板状の被着体を載置する工程と、
前記リングフレーム及び被着体に臨む位置に帯状の接着シートを供給する工程と、
前記リングフレームと被着体とを収容して単一の減圧室を形成する工程と、
前記減圧室を減圧する工程と、
前記被着体の外周部のみを接着シートと共に挟み込み、前記接着シートと被着体との間に前記減圧室から独立した貼付前空間を形成する工程と、
前記減圧室の減圧を解除して接着シートを被着体に貼付して前記被着体をリングフレームに一体化させる工程と、
前記接着シートを所定の大きさに切断する切断工程と、を含むマウント方法。
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