JP5114288B2 - 成膜装置、有機薄膜形成方法 - Google Patents

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本発明は有機薄膜を形成する技術に係り、特に、有機材料蒸気を生成する蒸発装置と、その蒸発装置を用いた成膜装置、有機薄膜形成方法に関する。
従来では、有機薄膜を形成するために、図12のブロック図に示すような成膜装置300が用いられている。
この成膜装置300は、真空槽301と、真空槽301の内部に配置された有機蒸発源302を有している。有機蒸発源302の内部には有機材料が配置されており、真空排気系354によって真空槽301の内部を真空排気した後、有機蒸発源302を加熱して有機蒸発源302から真空槽301内に有機材料の蒸気を放出させ、真空槽301の内部に配置された基板305の表面に有機薄膜が形成される。
しかし、このような成膜装置300では、有機蒸発源302に有機材料を補充する時に真空槽301が大気に曝されてしまう。このため、補充作業を行わなくても、複数の基板305の表面に有機薄膜を形成できるように、多量の有機材料が有機蒸発源302内に配置されている。
しかし、有機蒸発源302内の多量の有機材料は長時間加熱され続けるため、有機材料が劣化する。
それを解決するため、有機材料を少量ずつ蒸発装置に供給すると、蒸発装置から均一に有機材料蒸気が放出されなくなってしまう。
蒸発部で蒸発した蒸気を放出部へ移送し、チャンバー内に放出させて薄膜を形成する技術には例えば下記文献に記載されたものがある。
特開2002−249868号公報
本発明は上記従来技術の課題を解決するために創作されたものであり、高品質の有機薄膜を形成できる技術を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、蒸発装置と、前記蒸発装置に接続され、前記蒸発装置から有機材料蒸気が供給される蒸気放出装置と、前記蒸気放出装置から前記有機材料蒸気が放出される真空槽と、を有する成膜装置であって、蒸発槽と、前記蒸発槽に形成された搬入口と、前記搬入口を通って前記蒸発槽の外部から内部に搬入された有機材料を加熱し、前記有機材料蒸気を発生させる加熱装置と、前記蒸発槽に形成され、前記有機材料蒸気を前記蒸発槽の外部に放出させる放出口と、前記放出口を開閉させる開閉バルブと、前記有機材料が配置され、前記蒸発装置に前記有機材料を供給する貯留装置と、前記貯留装置内の前記有機材料の一部を前記貯留装置の外部に移動させる材料移動装置と、前記材料移動装置によって移動された前記有機材料が乗せられる運搬トレイと、真空雰囲気中で前記運搬トレイを、前記搬入口を通って前記蒸発槽内部へ出入りさせるトレイ移動装置と、前記蒸発槽の外部に位置する前記運搬トレイを加熱するトレイ加熱装置と、を有する成膜装置である。
また、本発明は、前記搬入口を開閉させる搬入口バルブを有する成膜装置である。
た、本発明は、前記運搬トレイを回転させ、前記運搬トレイの上下を反転させるトレイ回転装置を有する成膜装置である。
また、本発明は、前記材料移動装置は、前記搬入口を通して前記有機材料を前記蒸発装置内に落下させる成膜装置である。
また、本発明は、前記蒸気放出装置と前記蒸発装置とを接続し、前記有機材料蒸気を前記蒸発装置から前記蒸気放出装置に移動させる蒸気移動経路と、前記蒸気移動経路に接続され、前記蒸気移動経路にキャリアガスを供給するキャリアガス供給系とを有する成膜装置である。
また、本発明は、二種類以上の有機化合物を含有する有機材料を真空雰囲気中で蒸発槽内部に所定量搬入し、真空雰囲気中で前記有機材料を加熱して蒸発させ、二種類以上の有機化合物の有機材料蒸気を発生させ、前記蒸発槽の内部が前記有機材料蒸気で充満した後、前記蒸発槽に設けられた放出口を開け、前記有機材料蒸気を前記蒸発槽の内部から前記放出口を通して蒸気放出装置に移動させ、前記有機材料蒸気を前記蒸気放出装置から真空雰囲気に置かれた真空槽内に放出させ、成膜対象物に到達させて前記成膜対象物表面に有機薄膜を形成する有機薄膜形成方法であって、真空雰囲気中で前記有機材料に含有される溶剤を蒸発させ、前記溶剤を除去した後、前記蒸発槽内に搬入する有機薄膜形成方法である。
た、本発明は、前記有機材料は、前記蒸発槽に設けられた搬入口を通して前記蒸発槽内部に搬入し、前記蒸発槽内部に搬入した前記有機材料を加熱する際には、前記搬入口を閉じておく有機薄膜形成方法である。
また、本発明は、前記蒸発槽内部に搬入された前記有機材料を全部蒸発させた後、前記放出口を開ける有機薄膜形成方法である。
また、本発明は、前記蒸発槽と前記蒸気放出装置を接続し、前記有機材料蒸気が通る蒸気移動経路にキャリアガスを導入し、前記有機材料蒸気を前記キャリアガスと共に前記蒸気放出装置に移動させる有機薄膜形成方法である。
本発明の発明者等は、有機材料が、有機薄膜の母材となる母材有機化合物に対し、発光材料である少量の添加有機化合物が含有されている場合、それら二種類の有機化合物は質量の相違によって蒸気の移動速度が異なり、蒸気発生場所と放出装置とが離間していると、移動速度が遅い蒸気は遅れて到達し、有機薄膜の組成が膜厚方向で変化する場合があることを見出した。
本発明は上記のように構成されており、有機材料を加熱して蒸気を発生させる蒸発槽は、有機材料の蒸気を真空槽内に放出する蒸気放出装置から分離されており、蒸発槽の内部で発生した有機材料の蒸気が蒸気放出装置まで移動する際に、蒸発槽の内部圧力が上昇してから放出口を開け、大きな圧力差で蒸気放出装置に移動させているので、母材有機化合物と添加有機化合物の蒸気は一緒に移動し、放出装置内に充満して均一に真空槽の内部に放出される。従って、放出装置から放出される蒸気に含有される添加有機化合物の割合が、放出装置の位置や有機薄膜の膜厚方向に位置によって変化することはない。
有機材料を少量ずつ蒸発槽に供給して加熱することができるので、有機材料が劣化することはない。
二種類以上の異なる有機化合物を同じ蒸発槽内で蒸発させ、蒸気を放出装置まで移動させて放出しても、放出装置から放出される有機材料蒸気の組成が蒸発槽に供給した粉体の有機材料の組成と同じであり、膜厚方向で均一な組成の有機薄膜を形成することができる。
図1を参照し、符号10、110、210は本発明の第一〜第三例の成膜装置を示している。
成膜装置10、110、210は真空槽11を有しており、真空槽11内部の天井側には基板ホルダ16が配置されている。
真空槽11の外部には、有機材料が配置された貯留装置12、112、212が配置されている。
真空槽11の内部には、蒸発装置13、113、213と蒸気放出装置14とが配置されており、貯留装置12、112、212から蒸発装置13、113、213に有機材料が供給されると蒸発装置13、113、213の内部で有機材料の蒸気が生成され、その蒸気は蒸気放出装置14に移動するようにされている。
蒸気放出装置14は基板ホルダ16の下方に位置しており、成膜面を蒸気放出装置14に向けて基板5を基板ホルダ16に配置しておき、蒸気放出装置14から真空槽11の内部に有機材料の蒸気を放出させると、有機材料の蒸気は基板5の成膜面に到達し、有機薄膜が形成される。
第一、第二例の成膜装置10、110は粉体の有機材料を用い、第三例の成膜装置210は液体の有機材料を用いる。
先ず、第一例の成膜装置10の内部構造を説明すると、図2を参照し、貯留装置12はタンク室21を有しており、タンク室21の内部にはタンク容器22が配置されている。
タンク容器22は漏斗状であり、その漏斗先端を構成する円筒部24を鉛直下方に向けて配置されている。タンク室21の天井には蓋58が設けられており、蓋58を開けると、タンク容器22の内部に有機材料を入れることができる。符号20aはタンク容器22内に配置された粉体状の有機材料を示している。
蓋58又は蓋58以外の天井には回転軸23が気密に挿通されている。回転軸23の上部にはモータ25が取り付けられ、下部はタンク容器22下端の円筒部24の内部に挿通されている。
円筒部24と回転軸23との間の隙間は小さく、タンク容器22に配置された粉体の有機材料20aは円筒部24と回転軸23の間からこぼれ落ちない。従って有機材料20aはタンク容器22内に貯留される。
回転軸23の少なくとも円筒部24に位置する部分にはネジ溝が形成されており、回転軸23を回転させるとタンク容器22内部に配置された有機材料20aはネジ溝を通って下方に輸送されるようにされている。回転軸23の下端に達した有機材料20aは、タンク容器22の下端から鉛直下方にこぼれ落ちる。
有機材料のこぼれ落ちる量は回転軸23の回転量に比例しており、予め回転軸23の回転量とこぼれ落ちる量の関係を求めておくと、所望量の有機材料20aをタンク容器22から落下させることができる。
タンク室21(及びタンク容器22)は真空槽11の上に配置されており、タンク室21の底面と真空槽11の天井には、連通する孔27、31が設けられている。
孔27、31の間には、ゲートバルブ28が設けられており、ゲートバルブ28を開けると真空槽11の内部とタンク室21の内部は大気が侵入しないように接続され、ゲートバルブ28を閉じると真空槽11の内部とタンク室21の内部は分離される。蓋58とゲートバルブ28を閉じるとタンク室21は密閉される。
タンク室21には補助真空排気系29が接続されており、タンク室21を密閉して補助真空排気系29を動作させるとタンク室21及びタンク容器22の内部を真空排気することができる。
タンク容器22の周囲にはヒータ57が配置されており、タンク室21の内部を所定圧力以下に真空排気した後、ヒータ57に通電し、発熱させてタンク容器22内部の有機材料20aを加熱すると、有機材料20aに吸着していた水分が放出され、真空排気によってタンク室21の外部に排出され、有機材料20aが乾燥される。
次に、蒸発装置13を説明すると、蒸発装置13は蒸発槽41と運搬トレイ33を有している。蒸発槽41と運搬トレイ33は真空槽11の内部に配置されている。
蒸発槽41の側面には搬入口42と放出口43が形成されている。
搬入口と放出口43には、移動軸35と開閉軸45がそれぞれ挿通されている。
真空槽11の外部には、トレイ移動装置37と開閉装置46が配置されている。
移動軸35と開閉軸45の一端は蒸発槽41の内部に位置しており、他端は真空槽11の外部に気密に導出され、トレイ移動装置37と開閉装置46にそれぞれ接続されている。
移動軸35と開閉軸45の蒸発槽41の内部に位置する端部には、搬入口バルブ36と開閉バルブ44がそれぞれ設けられている。
移動軸35と開閉軸45は、トレイ移動装置37と開閉装置46がそれぞれ動作すると、軸線方向に沿って移動し、それに伴い、搬入口バルブ36と開閉バルブ44は、それぞれ蒸発槽41の内部で移動する。
搬入口バルブ36と開閉バルブ44は、搬入口42と放出口43よりもそれぞれ大きく形成されており、搬入口バルブ36と開閉バルブ44は、移動によって、搬入口42の周囲の蒸発槽41壁面と放出口43の周囲の蒸発槽41壁面とに、それぞれ密着と脱離が可能に構成される。
搬入口バルブ36と開閉バルブ44が蒸発槽41壁面に密着すると、搬入口42と放出口43は、搬入口バルブ36と開閉バルブ44によってそれぞれ閉塞される。
運搬トレイ33は、移動軸35の真空槽11内に位置する部分であって、搬入口バルブ36よりもトレイ移動装置37に近い位置に取り付けられている。運搬トレイ33は搬入口42よりも小さくされており、運搬トレイ33は移動軸35の移動によって蒸発槽41の内部へ出入できるようにされている。
真空槽11の内部のゲートバルブ28の下方位置には、材料輸送パイプ32が配置されている。
搬入口42が搬入口バルブ36によって閉塞されているときは、図2に示すように、運搬トレイ33は材料輸送パイプ32の真下に位置している。
真空槽11には主真空排気系54が接続されており、有機薄膜形成工程を開始する際には、予め、主真空排気系54と補助真空排気系29を動作させ、蒸発槽41の内部を含む真空槽11の内部とタンク室21の内部を真空排気しておき、ゲートバルブ28を開け、タンク室21の内部と真空槽11の内部を接続し、材料輸送パイプ32を上方に移動させ、図3に示すように、材料輸送パイプ32の上端をタンク容器22の円筒部24の下端に当接させる。材料輸送パイプ32の上端を広く開口しておき、タンク容器22から落下する有機材料20aを受けることができれば、材料輸送パイプ32を移動させなくてもよい。
運搬トレイ33は材料輸送パイプ32の下端の真下に位置しており、回転軸23を回転させ、有機材料20aをタンク容器22から所定量落下させると、有機材料20aは材料輸送パイプ32を通って運搬トレイ33上に乗せられる。図3の符号20bは、運搬トレイ33上に乗せられた有機材料を示している。
所定量の有機材料20bを運搬トレイ33上に乗せた後、回転軸23を停止させ、材料輸送パイプ32を下方に移動させ、ゲートバルブ28を閉じる。
搬入口42の大きさは運搬トレイ33よりも大きくされており、移動軸35を伸ばすと、図4に示すように、搬入口バルブ36は蒸発槽41内部の奥方向に移動し、運搬トレイ33は搬入口42を通って蒸発槽41の内部に入る。
符号49はストッパであり、ストッパ49が蒸発槽41の壁面に当接されると運搬トレイ33は停止する。
移動軸35にはトレイ回転装置38が設けられており、トレイ回転装置38によって移動軸35を回転させると、運搬トレイ33の上下が反転する。
開閉バルブ44によって放出口43を閉塞させておき、蒸発槽41内で運搬トレイ33を反転させると、運搬トレイ33上の有機材料20bは運搬トレイ33から落下し、蒸発槽41の底面上に乗る。図5の符号20cは、底面上に乗った有機材料を示している。
次いで、トレイ回転装置38によって運搬トレイ33の反転を元に戻すと共に、トレイ移動装置37によって運搬トレイ33を蒸発槽41内部から引き出し、図6に示すように、搬入口バルブ36を搬入口42周囲の蒸発槽41の壁面に密着させると搬入口42は閉塞される。
放出口43は開閉バルブ44によって閉塞されており、搬入口42が閉塞されると蒸発槽41は密閉される。
蒸発槽41には抵抗発熱体から成る加熱装置55が設けられている。加熱装置55は電源52によって通電されており、蒸発槽41は予め昇温されている。
蒸発槽41内部に配置された有機材料20cは、蒸発槽41からの熱伝導や輻射熱によって加熱される。
タンク容器22の内部に配置された有機材料20aは、有機薄膜の母材となる母材有機化合物粒子に対し、発光材料である添加有機化合物の粒子が少量添加されており、蒸発槽41の内部では、母材有機化合物と添加有機化合物の両方が加熱される。
母材有機化合物と添加有機化合物の蒸発温度は異なるが、蒸発槽41は高温の方の化合物の蒸発温度以上に加熱されており、各化合物粒子から、母材と添加剤の蒸気が放出され、蒸発槽41の内部は異なる二種類以上(ここでは母材と添加剤の二種類)の有機化合物の蒸気で充満する。
蒸発槽41の壁面は高温の方の化合物の蒸発温度以上に加熱されているので蒸発槽41表面に有機材料が析出することはない。
この成膜装置10では、蒸発槽41に圧力測定装置51が接続され、蒸発槽41の内部圧力が測定されており、蒸発槽41の内部が母材有機化合物の蒸気と添加有機化合物の蒸気によって予め設定された設定圧力(数十Pa)に到達した後、搬入口42は搬入口バルブ36で閉塞したまま、開閉バルブ44を移動させ、図7に示すように放出口43を開ける。
蒸発槽41の放出口43が形成された部分は接続配管48を介して蒸気放出装置14に接続されており、放出口43が開き、接続配管48によって蒸発槽41の内部と蒸気放出装置14の内部との間を接続する蒸気移動経路50が形成されると、蒸発槽41内部に充満した母材有機化合物の蒸気と添加剤有機化合物の蒸気は大きな圧力差で蒸気移動経路50を通って蒸気放出装置14に到達する。
従って、母材有機化合物の蒸気の移動速度と添加剤有機化合物の蒸気の移動速度に差がある場合でも、タンク容器22内の有機材料20aと同じ比率の母材有機化合物と添加剤有機化合物の蒸気が蒸気放出装置14から放出され、均一な有機薄膜が形成される。
接続配管48が形成する蒸気移動経路50の蒸発槽41に近い位置にはキャリアガス供給系15が接続されており、キャリアガス供給系15から蒸気移動経路50に有機材料や基板と反応しないキャリアガス(例えば希ガスや窒素ガス)を導入できるようにされている。
蒸気移動経路50にキャリアガスを導入してキャリアガス流を形成すれば、有機材料蒸気はキャリアガス流に乗って蒸気放出装置14に運ばれるので、移動速度の影響が更に軽減され、均一な有機薄膜が形成される。
図8は蒸気放出装置14の平面図である。蒸気放出装置14は、接続配管48が接続された分配部61と、分配部61に接続された複数の枝部62を有している。分配部61と枝部62の内部は中空であり、枝部62の基板ホルダ16に面する位置には、複数の細孔63が設けられている。
接続配管48から分配部61にキャリアガスと共に有機材料蒸気が供給されると、そのキャリアガスと有機材料蒸気は細孔63から真空槽11内部の基板5に向けて噴出され、有機材料蒸気が基板5の表面に到達すると有機薄膜が形成される。
蒸発槽41の内部に配置された有機材料の分量は、一枚の基板5の表面に所定膜厚の有機薄膜を形成できる量であり、蒸発槽41内部に配置された有機材料の全部又は全部に近い量が蒸発したときの蒸発槽41内部の圧力が、放出口43が開けられる設定圧力にされている。
従って、運搬トレイ33による一回の搬入によって一枚の基板5の表面に有機薄膜が形成され、有機材料の蒸気が無駄にされることがない。
有機薄膜の形成中には、次の基板のための有機材料が貯留装置12から運搬トレイ33に乗せられている。
有機薄膜の形成後、開閉バルブ44を壁面に密着させて放出口43を閉じると共に、搬入口42を開け、有機材料が乗せられた運搬トレイ33を蒸発槽41の内部に搬入し、有機材料を蒸発槽41の内部に配置して搬入口42を閉じ、有機材料を加熱して蒸気を発生させ、蒸発槽41の内部を有機材料蒸気で充満させる。
所定膜厚の有機薄膜が形成された基板5を未形成の基板と交換しておき、蒸発槽41内が設定圧力に到達したところで放出口43を開け、蒸気放出装置14から有機材料蒸気を放出させ、有機薄膜を形成する。
蒸気放出装置14上で基板を静止させた状態で有機薄膜を形成してもよいし、蒸気放出装置14から有機材料蒸気を放出させている状態で、基板を蒸気放出装置14と対面させながら移動させて有機薄膜を形成してもよい。
接続配管48、蒸気放出装置14は有機材料が析出しない様に加熱されている。
さらに、本発明の成膜装置10、110では、接続配管48にはヒータ56が配置されており、少なくともキャリアガスが導入される部分はヒータ56によって昇温され、導入されたキャリアガスが加熱される。
有機材料蒸気は加熱されたキャリアガスによって運搬されるので、接続配管48の内部に有機材料は析出しない。
上記実施例では基板ホルダ16を真空槽11の天井側に配置し、蒸気放出装置14をその下方に配置したが、基板ホルダを真空槽11の底面側に配置し、蒸気放出装置14をその上方に配置し、有機材料蒸気を蒸気放出装置14から下方の基板に向けて放出させてもよい。または、基板ホルダ16を縦に配置し、蒸気放出装置14を対向させて配置してもよい。
また、上記実施例では、有機材料を蒸発槽41の底面上に乗せたが、蒸発槽41の内部に発熱する発熱体を配置し、発熱体上に乗せて加熱してもよい。また、有機材料が配置される蒸発槽41の底面や発熱体の表面に傾斜を設け、有機材料が斜面を落下しながら広範囲に拡がらせ、蒸発速度が速くなるようにしてもよい。
また、上記実施例では蒸発槽41の内部圧力を測定して放出口43を開けていたが、搬入後、一定時間が経過してから開けるようにしてもよい。
また、上記実施例では、タンク容器22から蒸発槽41に有機材料を移動させるために、材料輸送パイプ32と運搬トレイ33を用いたが、本発明はそれに限定されるものではない。
図9に示した本発明の第二例の成膜装置110は、第一例の成膜装置10と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。
第二例の成膜装置110には、材料輸送パイプや運搬トレイは設けられておらず、搬入口142は蒸発槽141の天井に設けられ、タンク容器22の漏斗下端の円筒部24は搬入口142に直結されている。
回転軸23の回転によってタンク容器22内の粉体の有機材料20aは下方に移動し、タンク容器22の下端から落下すると、搬入口142を通って蒸発槽141の内部に入り、蒸発槽141の底面上に乗る。
蒸発槽141の壁面(ここでは天井)には放出口143が形成されており、放出口143には接続配管48の一端が接続されている。接続配管48の他端は図8に示したような蒸気放出装置14に接続されており、接続配管48によって蒸発槽141の内部と蒸気放出装置14の内部を接続する蒸気移動経路50が形成されている。
放出口143には先端に開閉バルブ144が設けられた移動軸145が挿通されており、開閉装置146を動作させ、移動軸145を移動させることによって開閉バルブ144を移動させると、開閉バルブ144は、放出口143周囲の蒸発槽141壁面に密着と離脱ができるようにされている。
図10は蒸発槽141の壁面から離間し、放出口143が開けられた状態であり、図9は開閉バルブ144が壁面に密着し、放出口143が閉じられた状態である。
蓋58と放出口143を閉じると、タンク容器22と蒸発槽141の内部は密閉される。
蒸発槽141には主真空排気系154が接続され、タンク容器22の有機材料20aよりも上の位置には補助真空排気系29が接続されている。
タンク容器22と蒸発槽141の内部を密閉した状態で主真空排気系154と補助真空排気系29を動作させると、タンク容器22の内部と蒸発槽141の内部がそれぞれ真空排気される。
蒸発槽141には加熱装置155が設けられており、加熱装置155に通電して予め蒸発槽141を加熱しておき、タンク容器22から所定量の有機材料を落下させ、蒸発槽141の底面上に乗せて加熱し、有機材料蒸気を放出させる。この有機材料も、有機薄膜の母材となる母材有機化合物粒子に対し、発光材料である添加有機化合物の粒子が少量添加されており、蒸発槽141の内部は、母材有機化合物の蒸気と添加有機化合物の蒸気で充満される。
回転軸23と円筒部24の内壁面との間の隙間は僅かであり、回転軸23のネジ溝内には粉体の有機材料20aが充填されているため、蒸発槽141内に数十Pa程度の圧力で充満した有機材料蒸気は、タンク容器22内の有機材料の隙間には侵入しない。また、タンク容器22と蒸発槽141の間にバルブを設けても良い。
蒸発槽141には圧力計151が接続されており、内部圧力が測定されている。有機材料の蒸発によって蒸発槽141内の圧力が上昇し、所定圧力(数十Pa)に到達したところで開閉バルブ144を開けると蒸発槽141の内部が蒸気放出装置14に接続され、母材有機化合物の蒸気と添加有機化合物の蒸気が大きな圧力差で蒸気移動経路50を一緒に移動する。
なお、接続配管48の放出口143に近い位置にはキャリアガス供給系15が接続されており、キャリアガス供給系115から接続配管48の内部に加熱されたキャリアガス(ここではアルゴンガス)を導入し、接続配管48内にキャリアガス流を形成しておくと、母材有機化合物の蒸気と添加有機化合物の蒸気の移動速度の差の影響が更に軽減される。
なお、上記実施例では抵抗発熱体から成る加熱装置55、155によって蒸発槽41、141内部に配置された有機材料を蒸発させたが、誘導加熱等によって蒸発槽41、141や、その内部に配置された発熱体を加熱して有機材料を蒸発させてもよい。
また上記実施例では、貯留装置12、112の内部に配置する有機材料20aは、二種類以上の粉体の有機化合物が混合されたものを用いたが、一種類の有機材料を配置し、蒸発槽41、141で蒸気を発生させ、有機薄膜を形成することもできる。
また、上記実施例では一台の蒸発装置13、113に対して一台の貯留装置12、112から二種類以上の有機化合物が混合された有機材料を供給したが、有機薄膜を形成するための複数の有機化合物をその種類毎に別々の貯留装置12、112に配置し、一台の蒸発装置13、113に供給して、異なる有機化合物蒸気で充満させ、同じ蒸気放出装置14から放出させることができる。
例えば、母材有機化合物と添加有機化合物を別々の貯留装置に配置しておき、各貯留装置から同じ蒸発装置13、113に母材有機化合物と添加有機化合物を供給し、蒸発装置13、113内をそれぞれの蒸気で充満させて蒸気放出装置14から一緒に放出させてもよい。図11の符号120は、そのような本発明の変形例の成膜装置であり、二台の貯留装置12、12又は112、112から一台の蒸発装置13、113にそれぞれ異なる種類の有機化合物が供給される。
次に、液体の有機材料を用いる本発明の第三の成膜装置210について説明する。第一例の成膜装置10と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。
図13を参照し、第三例の成膜装置210では、貯留装置212は底面が漏斗状のタンク容器222を有しており、その漏斗先端を構成する円筒の材料輸送配管232を鉛直下方に向けて配置されている。
材料輸送配管232の下端は真空槽11の壁(ここでは天井)から真空槽11の内部に挿入されている。
材料輸送配管232には、導入バルブ228が設けられており、導入バルブ228を開けると、真空槽11の内部とタンク容器222の内部とは材料輸送配管232によって連通され、導入バルブ228を閉じると真空槽11の内部とタンク容器222の内部は分離される。
材料輸送配管232は真空槽11に気密に挿通されており、材料輸送配管232と真空槽11の壁面との間から真空槽11の内部に大気が侵入しないようにされている。
タンク室222の上部天井には蓋258が設けられている。導入バルブ228を閉じ、主真空排気系54によって真空槽11の内部を真空雰囲気しておき、蓋258を開け、タンク容器222の内部を大気に曝しながら液体の有機材料をタンク容器222の内部に入れる。
導入バルブ228を閉じた状態ではタンク容器222の底面は閉塞されており、有機材料はタンク容器222の内部に配置される。符号220aはタンク容器222の内部に配置された有機材料を示している。
タンク容器222には、補助真空排気系229とガス導入系230が接続されている。補助真空排気系229とガス導入系230の接続部分は有機材料220aの液面よりも上方位置に配置されている。
蓋258を閉じ、タンク容器222の内部を大気雰囲気から遮断した後、補助真空排気系229を動作させると、タンク室222の内部空間の有機材料220aの液面よりも上方の部分が真空排気される。それに伴い、有機材料220aに溶存する気体が有機材料220aから液面上の空間に放出され、有機材料220aの脱気が行われる。
真空槽11の内部や、蒸発装置213の蒸発槽41の内部は、主真空排気系54によって予め真空雰囲気に置かれており、導入バルブ228を開けるとタンク容器222内部の有機材料220aは、自重で材料輸送配管232を通って真空槽11内部の真空雰囲気中に落下する。
有機材料220aは、複数種類(ここでは母材と添加剤)の有機化合物が溶剤に溶解され、又は有機化合物の微粒子が溶剤中に分散されて構成されている。
導入バルブ228は、該導入バルブ228内を通過する液体の量を制御できるように構成されており、一枚の基板に必要な量の母材有機化合物と添加剤有機化合物を含有する液量の有機材料220aを通過させ、材料輸送配管232の下端から落下させ、真空槽11の内部雰囲気に導入する。
このとき、ガス導入系230によってタンク容器222内部の液面よりも上方の空間にパージガスを導入し、液面よりも上方の空間の圧力を制御し、真空槽11内の真空雰囲気中に導入する液量を制御してもよい。
真空槽11の内部には、運搬トレイ233が配置されている。
運搬トレイ233は、上記第一例の成膜装置10の運搬トレイ33と同様に、移動軸35の一端に取り付けられている。移動軸35の他端は真空槽11の外部に気密に導出され、トレイ移動装置37に接続されている。
第三例の成膜装置210の蒸発装置213は、第一例の成膜装置10の蒸発装置13と同じ構造であり、トレイ移動装置37を動作させ、運搬トレイ233を移動させることで、運搬トレイ233が蒸発槽41の内部を出入りすることができる。
運搬トレイ233は凹部を有しており、凹部内には液体を保持できるようにされている。
有機材料220aを材料輸送配管232の下端から真空槽11の内部に導入する際には、材料輸送配管232の下方に運搬トレイ233を位置させておき、材料輸送配管232から落下する有機材料220aを運搬トレイ233の凹部によって運搬トレイ233上に保持する。図14の符号220bは運搬トレイ233上に保持された有機材料を示している。
真空槽11の内部であって蒸発槽41の外部位置にはトレイ加熱装置257が設けられている。運搬トレイ233をトレイ加熱装置257上に位置させ、トレイ加熱装置257に通電して赤外線を放射させると、運搬トレイ233に赤外線が照射され、運搬トレイ233が加熱される。
運搬トレイ233は、有機材料220b中の溶剤が蒸発する温度以上、有機材料220bが蒸発する温度以下に加熱される。
運搬トレイ233が加熱されると運搬トレイ233に保持されている有機材料220bが昇温し、有機材料220b中の溶剤が蒸発する。真空槽11は主真空排気系54によって真空排気されており、有機材料220bから発生した溶剤蒸気は主真空排気系54によって真空槽11の内部から除去される。
溶剤の蒸発温度は80℃程度、母材や添加剤の有機化合物の蒸気発生温度は200℃以上であり、溶剤が除去されるまで加熱すると、運搬トレイ233上には有機薄膜の母材や添加剤等の溶剤に溶解又は分散されていた固体の有機化合物が残る。図15の符号220cは、溶剤が蒸発・除去された固体状態の有機材料を示している。
なお、ここでは赤外線で運搬トレイ233を加熱したが、赤外線ではなく、トレイ加熱装置257を昇温させ、運搬トレイ233をトレイ加熱装置257に接触させて運搬トレイ233を加熱してもよい。
トレイ加熱装置257に代えて、運搬トレイ233に抵抗加熱手段を設けて、運搬トレイ233を加熱してもよい。
トレイ移動装置37を動作させ、固体状態の有機材料220cが配置された運搬トレイ233を蒸発槽41方向に移動させる。
蒸発槽41の放出口43は開閉バルブ44によって閉じておき、蒸発槽41の搬入口42を通過させて運搬トレイ233を蒸発槽41の内部に搬入する。
移動軸35の運搬トレイよりもトレイ移動装置37に近い位置には搬入口バルブ236が設けられている。搬入口バルブ236は搬入口42よりも大きく形成されており、運搬トレイ233が蒸発槽41の内部の所定場所に到達すると、搬入口バルブ236は、図16に示すように、蒸発槽41の壁面の搬入口42の周囲の部分と密着し、搬入口42は搬入口バルブ236によって閉じられる。このとき、放出口43も開閉バルブ43によって閉じられているので蒸発槽41の内部は密閉される。
蒸発槽41は加熱装置55によって予め昇温されており、運搬トレイ233が蒸発槽41の内部に挿入されると、運搬トレイ233上に保持された有機材料220cは蒸発槽41からの熱によって加熱される。有機材料220cは、有機材料220cに含有される有機化合物の蒸発温度うち、一番高い蒸発温度以上の温度に加熱され、有機材料220cに含有される複数種類の有機化合物(ここでは母材の有機化合物と添加剤の有機化合物)の蒸気が発生し、蒸発槽41の内部に充満する。
蒸発槽41の内部圧力を示す圧力測定装置51の測定値が設定圧力に到達した後、搬入口42を搬入口バルブ236によって閉塞したまま開閉バルブ44を移動させ、図17に示すように、放出口43を開けると蒸発槽41の内部に充満している母材と添加剤の有機化合物の蒸気は蒸気移動経路50を通って蒸気放出装置14に到達し、真空槽11の内部に放出されると基板5の表面に到達し、基板5表面に有機薄膜が形成される。
放出口43を開ける前に、キャリアガス供給系15から蒸気移動経路50に有機材料や基板と反応しないキャリアガスを導入し、蒸気移動経路50にキャリアガス流を形成した状態で搬入口42を開けると、有機化合物の蒸気がキャリアガス流によって蒸気放出装置14に運搬され、真空槽11内に放出される。キャリアガスは主排気系54によって真空排気される。
以上説明したように、本発明の第三例の成膜装置210では、蒸発槽41内に搬入される有機材料220cには溶剤は含有されておらず、蒸発槽41内に溶剤分子が吸着することはない。
本実施例では、液体の有機材料を導入バルブ228の開閉により導入量を制御したが、定量の材料を導入できればこの方法に限られない。例えば、有機材料を一度規定量の計測容器に入れ、気体などで加圧して吐出する方法、圧電素子により吐出する方法、シリンダとピストンにより吐出する方法でもよい。また、運搬トレイ233に重量測定装置を設けて、測定された重量により材料の供給を制御してもよい。
また、圧力差により有機材料の落下制御が困難な場合は、有機材料が供給される時に運搬トレイ233が位置する領域を独立した空間とし、個別に真空排気装置を設置して、圧力調整できるように構成してもよい。
本発明の第一、第二例の成膜装置 第一例の成膜装置を用いた有機薄膜形成方法を説明するための図(1) 第一例の成膜装置を用いた有機薄膜形成方法を説明するための図(2) 第一例の成膜装置を用いた有機薄膜形成方法を説明するための図(3) 第一例の成膜装置を用いた有機薄膜形成方法を説明するための図(4) 第一例の成膜装置を用いた有機薄膜形成方法を説明するための図(5) 第一例の成膜装置を用いた有機薄膜形成方法を説明するための図(6) 蒸気放出装置を説明するための図 第二例の成膜装置を説明するための図(1) 第二例の成膜装置を説明するための図(2) 本発明の変形例の成膜装置 従来技術の成膜装置を説明するための図 本発明の第三例の成膜装置を説明するための図(1) 本発明の第三例の成膜装置を説明するための図(2) 本発明の第三例の成膜装置を説明するための図(3) 本発明の第三例の成膜装置を説明するための図(4) 本発明の第三例の成膜装置を説明するための図(5)
符号の説明
10、110、120、210……成膜装置
11……真空槽
12、112、212……貯留装置
13、113、213……蒸発装置
14……蒸気放出装置
20a〜20c、220a〜220c……有機材料
33、233……運搬トレイ
36、236……搬入口バルブ
37……トレイ移動装置
38……トレイ回転装置
41……蒸発槽
42……搬入口
43、143……放出口
44、144……開閉バルブ
55、155……加熱装置
257……トレイ加熱装置

Claims (9)

  1. 蒸発装置と、
    前記蒸発装置に接続され、前記蒸発装置から有機材料蒸気が供給される蒸気放出装置と、
    前記蒸気放出装置から前記有機材料蒸気が放出される真空槽と、
    を有する成膜装置であって、
    蒸発槽と、
    前記蒸発槽に形成された搬入口と、
    前記搬入口を通って前記蒸発槽の外部から内部に搬入された有機材料を加熱し、前記有機材料蒸気を発生させる加熱装置と、
    前記蒸発槽に形成され、前記有機材料蒸気を前記蒸発槽の外部に放出させる放出口と、
    前記放出口を開閉させる開閉バルブと、
    前記有機材料が配置され、前記蒸発装置に前記有機材料を供給する貯留装置と、
    前記貯留装置内の前記有機材料の一部を前記貯留装置の外部に移動させる材料移動装置と、
    前記材料移動装置によって移動された前記有機材料が乗せられる運搬トレイと、
    真空雰囲気中で前記運搬トレイを、前記搬入口を通って前記蒸発槽内部へ出入りさせるトレイ移動装置と、
    前記蒸発槽の外部に位置する前記運搬トレイを加熱するトレイ加熱装置と、
    を有する成膜装置。
  2. 前記搬入口を開閉させる搬入口バルブを有する請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記運搬トレイを回転させ、前記運搬トレイの上下を反転させるトレイ回転装置を有する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の成膜装置。
  4. 前記材料移動装置は、前記搬入口を通して前記有機材料を前記蒸発装置内に落下させる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の成膜装置。
  5. 前記蒸気放出装置と前記蒸発装置とを接続し、前記有機材料蒸気を前記蒸発装置から前記蒸気放出装置に移動させる蒸気移動経路と、
    前記蒸気移動経路に接続され、前記蒸気移動経路にキャリアガスを供給するキャリアガス供給系とを有する請求項乃至請求項のいずれか1項記載の成膜装置。
  6. 二種類以上の有機化合物を含有する有機材料を真空雰囲気中で蒸発槽内部に所定量搬入し、
    真空雰囲気中で前記有機材料を加熱して蒸発させ、二種類以上の有機化合物の有機材料蒸気を発生させ、
    前記蒸発槽の内部が前記有機材料蒸気で充満した後、前記蒸発槽に設けられた放出口を開け、
    前記有機材料蒸気を前記蒸発槽の内部から前記放出口を通して蒸気放出装置に移動させ、
    前記有機材料蒸気を前記蒸気放出装置から真空雰囲気に置かれた真空槽内に放出させ、成膜対象物に到達させて前記成膜対象物表面に有機薄膜を形成する有機薄膜形成方法であって、
    真空雰囲気中で前記有機材料に含有される溶剤を蒸発させ、前記溶剤を除去した後、前記蒸発槽内に搬入する有機薄膜形成方法。
  7. 前記有機材料は、前記蒸発槽に設けられた搬入口を通して前記蒸発槽内部に搬入し、
    前記蒸発槽内部に搬入した前記有機材料を加熱する際には、前記搬入口を閉じておく請求項記載の有機薄膜形成方法。
  8. 前記蒸発槽内部に搬入された前記有機材料を全部蒸発させた後、前記放出口を開ける請求項6又は請求項のいずれか1項記載の有機薄膜形成方法。
  9. 前記蒸発槽と前記蒸気放出装置を接続し、
    前記有機材料蒸気が通る蒸気移動経路にキャリアガスを導入し、前記有機材料蒸気を前記キャリアガスと共に前記蒸気放出装置に移動させる請求項乃至請求項のいずれか1項記載の有機薄膜形成方法。
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