JP5647854B2 - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、成膜装置及び成膜方法に関する。
従来、有機EL素子等の有機膜を形成する際には、真空槽内に基板を配置し、真空蒸着によって有機成膜材料を基板上に堆積させている。
近年、基板の大型化が進展するに従って、基板一枚あたりの成膜に必要な成膜材料の量が増加している。例えばG8サイズの基板に400Åの厚みの有機膜を成膜するには約500mgの成膜材料を要する。これは一週間分の成膜作業に換算すると1kgの成膜材料に相当する。
従来の成膜装置では、るつぼに入れた粉体の成膜材料を加熱して蒸気を発生させていたため、大量の材料を長時間加熱する必要があり、材料の劣化が課題であった。また、粉体を少しずつ供給して蒸発させる方法も開発されているが、粉体の流量を精密に計測し、制御しながら供給することは困難であった。
さらに、るつぼに入れる成膜材料の量が増加するに従って、熱容量が増加するため、仮に1kgの成膜材料が入るるつぼを作製したとしても、加熱が不均一になったり、材料の増減により必要な熱量が変化したりするため、蒸発量の制御は困難であった。
国際公開第2009/101953号
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、所定量の成膜材料を供給しながら蒸発できる成膜装置及び成膜方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明は、真空槽と、前記真空槽内に配置され、保持面に基板が保持される基板保持部と、前記基板保持部の前記保持面と対面する位置に配置され、複数の孔が設けられた中空の放出容器と、前記放出容器内に成膜材料の蒸気を供給する材料ガス供給装置と、前記真空槽内を真空排気する真空排気装置と、を有する成膜装置であって、前記材料ガス供給装置は、前記放出容器に接続された中空の気化容器と、前記成膜材料を含有する液体材料が蓄液される液体材料容器と、前記気化容器の中空部分に露出されたノズルを有し、前記液体材料容器に接続され、前記ノズルから所定量の前記液体材料を噴出できるように構成された定量吐出装置と、前記気化容器の中空部分に、前記ノズルから離間して配置された気化部材と、前記気化部材を前記成膜材料の蒸発温度以上に加熱する気化部材加熱装置と、を有し、前記成膜材料は前記成膜材料が蒸発しない温度にされた前記気化部材に付着された後、前記気化部材が前記気化部材加熱装置によって前記成膜材料の蒸発温度以上の温度に加熱され、付着した前記成膜材料が蒸発される成膜装置である。
本発明は成膜装置であって、前記ノズルは、パルス状に前記液体材料を噴出する成膜装置である。
本発明は成膜装置であって、前記気化容器を前記成膜材料の蒸発温度以上で、かつ前記液体材料の溶媒の蒸発温度以上に加熱する気化容器加熱装置を有する成膜装置である。
本発明は成膜装置であって、前記気化容器に接続され、前記成膜材料の凝縮温度以下で、かつ前記液体材料に含まれる溶媒の凝縮温度以上にされた排気トラップを有する成膜装置である。
本発明は、真空槽内を真空排気し、前記真空槽内に配置された放出容器の孔から成膜材料の蒸気を放出させ、前記真空槽内に配置された基板に到達させる成膜方法であって、前記放出容器の前記孔から前記成膜材料の蒸気を放出させる前に、前記放出容器に接続された気化容器を前記成膜材料の蒸発温度以上で、かつ前記成膜材料を含有する液体材料の溶媒の蒸発温度以上に加熱する気化容器加熱工程と、前記気化容器内に前記液体材料を所定量噴出させ、前記成膜材料を前記気化容器内に配置され、前記成膜材料が蒸発しない温度にされた気化部材に付着させる液体材料噴出工程と、前記気化容器内から前記溶媒の蒸気を排出する溶媒蒸気排出工程と、前記気化部材を前記成膜材料の蒸発温度以上に加熱して、前記気化部材に付着した前記成膜材料を蒸発させ、前記成膜材料の蒸気を前記放出容器に流入させる成膜材料蒸発工程と、を有する成膜方法である。
本発明によれば、液体を供給しながら蒸発させるため供給量の制御が容易になり、供給する材料を正確に制御しながら供給することができる。
蒸発材料を必要な量だけ少しずつ供給して蒸発させるので、材料の劣化を抑制できる。
本発明の一つの形態では、液体材料の溶媒は基板に付着しないので、基板上の薄膜は劣化しない。また成膜に使われなかった成膜材料を回収することができるので、成膜材料のコストを節約できる。
本発明の他の形態では、溶媒の蒸気をキャリアガスとして使用できるので、均一に成膜することが可能となる。
本発明の成膜装置の内部構成図 (a)、(b):ノズルの内部拡大図
図1は本発明の成膜装置10の内部構成図を示している。
この成膜装置10は、真空槽11と、基板保持部14と、放出容器16と、材料ガス供給装置20と、真空排気装置12とを有している。
真空排気装置12は真空槽11に接続され、真空槽11内を真空排気できるように構成されている。
基板保持部14は、基板が保持される保持面を有し、真空槽11内に配置されている。符号15は保持面に保持された基板を示している。
放出容器16は中空の筐体であり、真空槽11内の基板保持部14の保持面と対面する位置に配置されている。
放出容器16の保持面と対面する面には複数の孔17が設けられ、放出容器16の内部空間は、孔17を通って真空槽11の内部空間と連通されている。
材料ガス供給装置20は、気化容器21と、液体材料容器25と、定量吐出装置26とを有している。
気化容器21は中空の筐体であり、真空槽11内に配置されている。
気化容器21と放出容器16との間には規制バルブ36が配置され、気化容器21の内部空間は規制バルブ36を通って放出容器16の内部空間と連通できるように構成されている。
液体材料容器25は中空の筐体であり、真空槽11の外側に配置され、内部空間に成膜材料を含有する液体材料が蓄液されるように構成されている。
ここでは液体材料容器25は、複数枚の基板を成膜できる量の成膜材料を含有する液体材料が蓄液される大きさに形成されている。
定量吐出装置26はノズル24を有し、開閉バルブを介して液体材料容器25に接続され、ノズル24の先端は気化容器21の内部空間に露出されている。
図2(a)、(b)はノズル24の内部拡大図を示している。
ここではノズル24の内側には、ノズル24の封止開口を一定の周期で繰り返すピストン運動を行う封止部材24bが配置されている。
図2(a)を参照し、封止部材24bが右動工程にあるときにノズル24の先端のノズル開口24aが開いて、液体材料容器25から供給された液体材料はノズル24の内壁面と封止部材24bとの間の溝24cを通ってノズル開口24aから噴出される。一方、図2(b)のように封止部材24bが左動工程にあるときにノズル開口24aは封止され、液体材料の噴出は停止するようになっている。
封止部材24bは一定の周期でピストン運動を繰り返し、ノズル開口24aは一定時間だけ開かれ、気化容器21内に一定量の液体材料がパルス状に噴出される。ピストン運動の周期を調整することで、噴出される液体材料の量を調整できるようになっている。
定量吐出装置26には、例えば特許第3501412号公報記載のものを用いることができる。上記の通りノズル24は、一定周期で開閉する「パルスインジェクタ」を一例として記載された。パルスインジェクタの開閉周期は例えば2μsec〜10μsecである。「パルスインジェクタ」は、真空内に液体の導入量を制御するのに好適であるが、ノズル24はこれに限定されず、真空内に制御された量の液体を導入できる方式であれば他の方式を用いてもよい。
また、材料ガス供給装置20は、気化部材22と、気化部材加熱装置と、気化容器加熱装置33とを有している。
気化部材22は、気化容器21の内部空間のノズル24の先端から噴出された液体材料中の成膜材料が付着する位置に、ノズル24の先端とは離間して、配置されている。
気化部材加熱装置は、ここでは不図示の主電熱器と主直流電源31とを有している。主電熱器は気化部材22の内部に埋め込まれ、主直流電源31は主電熱器に電気的に接続されている。主直流電源31から主電熱器に第一の直流電圧が印加されると、主電熱器は発熱して、気化部材22は成膜材料の蒸発温度以下でかつ、溶媒の蒸発温度以上の温度に加熱されるようになっており、主電熱器に第二の直流電圧が印加されると、気化部材22は成膜材料の蒸発温度以上に加熱されるようになっている。
気化容器加熱装置33は、ここでは線状の副電熱器33aと副直流電源33bとを有している。副電熱器33aは気化容器21の外周側面に巻き回されて配置され、副直流電源33bは副電熱器33aに電気的に接続されている。
副直流電源33bから副電熱器33aに直流電圧を印加すると、副電熱器33aは発熱して、気化容器21の壁面は成膜材料の蒸発温度以上で、かつ溶媒の蒸発温度以上の温度に加熱されるように構成されている。
また、材料ガス供給装置20は、排気トラップ27を有している。
排気トラップ27は、ここでは筒状に形成され、一端は規制バルブ36に接続され、排気トラップ27の内部空間は規制バルブ36を通って気化容器21の内部空間と連通できるように構成されている。排気トラップ27の他端は真空槽11内に露出されている。もしくは、排気トラップ27を別排気してもよい。
排気トラップ27の外周側面には冷媒管34aが巻き回されて配置され、冷媒管34aには冷媒循環装置34bが接続されている。冷媒循環装置34bから冷媒管34a内に例えば液体窒素等の温度管理された冷却媒体が循環されると、排気トラップ27は成膜材料の凝縮温度以下で、かつ液体材料の溶媒の凝縮温度以上の温度に冷却されるようになっている。
冷媒管34aに循環される冷却媒体は、排気トラップ27を成膜材料の凝縮温度以下で、かつ液体材料の溶媒の凝縮温度以上の温度に冷却できるならば、液体窒素に限定されず、他の流体を用いてもよい。
規制バルブ36は、三方弁であり、気化容器21の接続先を、放出容器16もしくは排気トラップ27に切り替えるようになっている。
上述の成膜装置10を用いた成膜方法を説明する。
(準備工程)
真空槽11内を真空排気装置12により真空排気する。真空槽11内を真空排気すると、孔17を通って放出容器16の内部空間も真空排気される。
規制バルブ36により放出容器16と気化容器21とを連通させておくと、放出容器16を通って気化容器21の内部空間も真空排気される。すなわち気化容器21の内部空間は大気圧よりも減圧の減圧状態にされる。
以後、真空排気装置12による真空排気を継続して、真空槽11内の真空雰囲気を維持する。
真空槽11内の真空雰囲気を維持しながら、真空槽11内に基板15を搬入し、基板保持部14の保持面に保持させる。
液体材料容器25に成膜材料を含有する液体材料を蓄液させておく。ここでは複数枚の基板を成膜できる量の成膜材料を含有する液体材料を蓄液させる。
液体材料の溶媒には、成膜材料を劣化させないもので、かつ蒸発温度が成膜材料の蒸発温度よりも低いものを使用する。
液体材料は、溶媒中に成膜材料(溶質)が溶解したものでもよいし、溶媒中に成膜材料(溶質)が分散または懸濁したものでもよい。
有機薄膜を成膜する場合には、ホスト材料とドーパント材料の両方を溶媒中に分散させてもよい。成膜材料が有機材料の場合には、溶媒には例えばトルエン等の有機溶媒で水分を含有しない液体を用いるのが好ましい。
気化容器加熱工程として、気化容器加熱装置33により、気化容器21の壁面を成膜材料の蒸発温度以上で、かつ溶媒の蒸発温度以上の温度に加熱しておく。
また、気化部材加熱装置により、気化部材22を、成膜材料の蒸発温度以下でかつ、溶媒の蒸発温度以上の温度に加熱しておく。
規制バルブ36は不図示の主発熱器を有している。主発熱器を発熱させて、規制バルブ36の流路を成膜材料の凝縮温度以上に加熱しておく。
冷媒管34aに冷却媒体を循環させて、排気トラップ27を成膜材料の凝縮温度以下でかつ溶媒の凝縮温度以上に冷却する。
規制バルブ36により放出容器16と気化容器21との連通を閉じ、気化容器21と排気トラップ27とを連通させる。
液体材料中の成膜材料の濃度と、定量吐出装置26のノズル24から一回に噴射される液体材料の量と、ノズル24から噴射された液体材料中の成膜材料のうち、気化部材22に付着する成膜材料の割合をあらかじめ求めておく。
(液体材料噴出工程)
液体材料噴出工程として、定量吐出装置26のノズル24から気化容器21内に所定量の液体材料をパルス状に噴射させる。液体材料は減圧内に放出され、さらに気化容器21が加熱されているため溶媒が蒸発(気化)する。溶媒の蒸発により気化熱で温度が下がり、溶媒が析出もしくは凝固しないように気化容器21は加熱される。成膜材料(溶質)はこのとき蒸発せず、気化部材22に向かって飛行する。
ノズル24から気化容器21内に噴射された液体材料のうち、所定量の成膜材料が気化部材22に到達し、付着する。気化部材22は成膜材料の蒸発温度以下にされており、付着した成膜材料は蒸発しない。また、気化部材22は溶媒の蒸発温度以上のため、気化部材22で溶媒は凝縮または凝固しない。
溶媒蒸気排出工程として、液体材料噴出工程と同時に溶媒の排出が行われる。噴出された液体材料中の溶媒は、気化部材22に到達する前に気化容器21内で蒸発し、溶媒の蒸気は規制バルブ36に流れる。
気化した溶媒の一部は気化部材22に到達するが、気化部材22は溶媒の蒸発温度以上に加熱されており、到達した溶媒は凝縮または凝固せず、規制バルブ36に流れる。
成膜材料の一部と溶媒の一部は気化容器21の内壁面に到達するが、壁面は成膜材料の蒸発温度以上で、かつ溶媒の蒸発温度以上の温度に加熱されており、壁面に到達した成膜材料と溶媒はどちらも気化容器21の内壁面に残留せずに蒸発され、規制バルブ36に流れる。
規制バルブ36の流路は成膜材料の凝縮温度以上に加熱されており、成膜材料の蒸気と溶媒の蒸気はどちらも規制バルブ36の内部で凝縮せずに排気トラップ27に流れる。
排気トラップ27は成膜材料の凝縮温度以下で、かつ溶媒の凝縮温度以上の温度に冷却されており、流入した成膜材料の蒸気は凝縮され、排気トラップ27の内部に溜められて、再利用のために回収される。
一方、流入した溶媒の蒸気は凝縮せずに排気トラップ27を通過し、真空槽11内に放出されて、真空排気装置12により真空排気される。
規制バルブ36と気化容器21との間には、圧力、蒸気の流量もしくは成分を分析する不図示のモニタが配置される場合がある。モニタで蒸気の流れが検出されなくなったときを、気化容器21内から溶媒の蒸気が真空排気された時点と判断してもよい。液体材料噴出から一定時間経過したときを、気化容器21内から溶媒の蒸気が真空排気された時点と判断してもよい。
気化容器21内から溶媒の蒸気が真空排気された後、規制バルブ36により気化容器21と排気バルブ27との連通を閉じて、気化容器21と放出容器16とを連通させる。
このようにして、溶媒の蒸気が放出容器16に供給され、基板15に溶媒が付着することが回避される。
(成膜材料蒸発工程)
成膜材料蒸発工程として、気化部材加熱装置により気化部材22を成膜材料の蒸発温度以上に加熱すると、気化部材22に付着した成膜材料が蒸発する。成膜材料の蒸気は規制バルブ36を通って放出容器16内に流れる。
気化容器21の壁面は成膜材料の蒸発温度以上に加熱されており、成膜材料が気化容器21の内壁面に析出しないようになっている。
規制バルブ36の流路は成膜材料の凝縮温度以上に加熱されており、成膜材料の蒸気は規制バルブ36の内部で凝縮しないようになっている。
従って、気化部材22に付着した所定量の成膜材料の蒸気はすべて放出容器16に供給されるようになっている。
放出容器16は不図示の副発熱器を有している。副発熱器を発熱させ、放出容器16の壁面を成膜材料の凝縮温度以上に加熱させておく。
放出容器16内に流入した成膜材料の蒸気は、孔17から真空槽11内に放出され、基板保持部14の保持面に保持された基板15に到達し、堆積する。
液体材料中の成膜材料のうち、気化部材22に付着した所定量の成膜材料だけが蒸発されるので、粉体では計量が困難なほどの精密な量であっても、所定量の成膜材料を基板15に蒸着できる。
液体材料中の成膜材料の濃度が小さいほど、気化部材22に付着させる成膜材料の量を容易に調整できるので好ましい。
ここでは規制バルブ36と気化容器21との間に配置された不図示のモニタで蒸気が測定されており、測定された成膜材料の蒸気量がゼロになったときを、基板15の成膜の終了時点と判断してもよい。
基板15の成膜の終了時点の判断方法は上記方法に限定されず、真空槽11内に膜厚モニタを配置し、膜圧モニタの測定結果が所定の膜圧に到達したときを、基板15の成膜の終了時点と判断してもよいし、膜厚モニタで成膜速度を測定し、成膜開始から所定の時間経過した時点を、基板15の成膜の終了時点と判断してもよい。
基板15の成膜を終了した後、規制バルブ36により気化容器21と放出容器16との連通を閉じ、気化容器21と排気トラップ27とを連通させる。
気化部材加熱装置による気化部材22の加熱を停止し、気化容器加熱装置33による気化容器21の加熱を停止すると、放熱により気化部材22の温度と気化容器21の温度は両方とも成膜材料の蒸発温度以下に下がる。
真空槽11内の真空雰囲気を維持しながら成膜した基板15を真空槽11の外側に搬出し、次いで別の未成膜の基板15を真空槽11内に搬入して同様に成膜を繰り返す。
基板の交換をしている間に、液体材料噴出工程と溶媒蒸気排出工程を行い、基板の交換が終了した後、成膜材料蒸発工程を行うと、タクトタイムを短くすることができ、かつ、必要な時間に成膜材料の蒸着を行うので成膜材料の無駄を抑えることができる。
液体材料容器25には複数枚の基板を成膜できる量の成膜材料が蓄えられているので、成膜材料の補充をせずに複数枚の基板を連続して成膜できる。
(別の実施形態)
上記の実施の形態では溶媒を除去する例が示されたが、溶媒の蒸気が成膜される膜の組成に影響を与えないものであれば、溶媒の蒸気が成膜材料の蒸気と同時に気化容器21に導入されても良い。この場合、溶媒蒸気をキャリアガスとして機能させることもできる。
例えば、気化部材22を設けず、液体材料が気化容器21に噴出された時に溶媒も成膜材料(溶質)も蒸発する温度に気化容器21を加熱しておく。さらに、気化容器21と放出容器16を連通しておく。この状態で、液体材料を気化容器21内に噴出すれば、溶媒と成膜材料(溶質)の蒸発した蒸気が、放出容器16に導入され、基板15に放出されて成膜することができる。溶媒は、成膜材料(溶質)より蒸発温度が低く、基板15上で析出もしくは凝固せず、蒸気のまま排気されることが好ましい。
もしくは、気化部材22を設置し、気化部材22を成膜材料(溶質)が蒸発する温度に加熱して成膜材料(溶質)を蒸発させてもよい。この場合、液体材料噴出工程と成膜材料蒸発工程が同時に行われ、溶媒蒸気排出工程は行われない。
液体を噴出する方式であれば、流量制御を精密にすることが可能となる。さらにパルス状に噴出することで真空内へも正確に所定量の噴出が可能となり、パルスの数もしくは長さで噴出量が制御できるので好ましい。
10……成膜装置
11……真空槽
12……真空排気装置
14……基板保持部
15……基板
16……放出容器
17……孔
20……材料ガス供給装置
21……気化容器
22……気化部材
24……ノズル
25……液体材料容器
26……定量吐出装置
27……排気トラップ
33……気化容器加熱装置

Claims (5)

  1. 真空槽と、
    前記真空槽内に配置され、保持面に基板が保持される基板保持部と、
    前記基板保持部の前記保持面と対面する位置に配置され、複数の孔が設けられた中空の放出容器と、
    前記放出容器内に成膜材料の蒸気を供給する材料ガス供給装置と、
    前記真空槽内を真空排気する真空排気装置と、
    を有する成膜装置であって、
    前記材料ガス供給装置は、
    前記放出容器に接続された中空の気化容器と、
    前記成膜材料を含有する液体材料が蓄液される液体材料容器と、
    前記気化容器の中空部分に露出されたノズルを有し、前記液体材料容器に接続され、前記ノズルから所定量の前記液体材料を噴出できるように構成された定量吐出装置と、
    前記気化容器の中空部分に、前記ノズルから離間して配置された気化部材と、
    前記気化部材を前記成膜材料の蒸発温度以上に加熱する気化部材加熱装置と、
    を有し、
    前記成膜材料は前記成膜材料が蒸発しない温度にされた前記気化部材に付着された後、前記気化部材が前記気化部材加熱装置によって前記成膜材料の蒸発温度以上の温度に加熱され、付着した前記成膜材料が蒸発される成膜装置。
  2. 前記ノズルは、パルス状に前記液体材料を噴出する請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記気化容器を前記成膜材料の蒸発温度以上で、かつ前記液体材料の溶媒の蒸発温度以上に加熱する気化容器加熱装置を有する請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の成膜装置。
  4. 前記気化容器に接続され、前記成膜材料の凝縮温度以下で、かつ前記液体材料に含まれる溶媒の凝縮温度以上にされた排気トラップを有する請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の成膜装置。
  5. 真空槽内を真空排気し、前記真空槽内に配置された放出容器の孔から成膜材料の蒸気を放出させ、前記真空槽内に配置された基板に到達させる成膜方法であって、
    前記放出容器の前記孔から前記成膜材料の蒸気を放出させる前に、
    前記放出容器に接続された気化容器を前記成膜材料の蒸発温度以上で、かつ前記成膜材料を含有する液体材料の溶媒の蒸発温度以上に加熱する気化容器加熱工程と、
    前記気化容器内に前記液体材料を所定量噴出させ、前記成膜材料を前記気化容器内に配置され、前記成膜材料が蒸発しない温度にされた気化部材に付着させる液体材料噴出工程と、
    前記気化容器内から前記溶媒の蒸気を排出する溶媒蒸気排出工程と、
    前記気化部材を前記成膜材料の蒸発温度以上に加熱して、前記気化部材に付着した前記成膜材料を蒸発させ、前記成膜材料の蒸気を前記放出容器に流入させる成膜材料蒸発工程と、
    を有する成膜方法。

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